JPH11211370A - 蓄熱体及びそれに使用する蓄熱材ブロック片並びに蓄熱体の接着方法 - Google Patents
蓄熱体及びそれに使用する蓄熱材ブロック片並びに蓄熱体の接着方法Info
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- JPH11211370A JPH11211370A JP10014606A JP1460698A JPH11211370A JP H11211370 A JPH11211370 A JP H11211370A JP 10014606 A JP10014606 A JP 10014606A JP 1460698 A JP1460698 A JP 1460698A JP H11211370 A JPH11211370 A JP H11211370A
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Abstract
の破損に対する崩壊、飛散及びボール状蓄熱体の流動化
(吹き上げ)を防止する。また、蓄熱体の蓄熱式燃焼装
置への脱着操作(装着・取り出し操作)を簡単にする。
更に、細管状やハニカム形状の蓄熱体の外壁間の隙間を
無くしてショートパスを防止する。 【解決手段】 複数の小塊の蓄熱材ブロック片1,…,
1の集合から成り、高温で適度の流動性を有しかつ低温
では固化ないし高粘着性を有する接着材2によって、蓄
熱材ブロック片1,1同士をその外壁1cないし表面部
分で互いに接した面の全体若しくは一部を接着し、一体
化するようにしている。接着材2は、水ガラスまたはケ
イ酸カリウムまたはこれらと他の組成物との混合物であ
ることが好ましい。
Description
流路を有するハニカム状あるいは細管状の蓄熱体に関す
る。更に詳述すると、本発明は例えば少なくとも60秒
以内の短時間で高周期に蓄熱−放熱サイクルを繰返す蓄
熱再生式燃焼装置(以下リジェネバーナと呼ぶ)におい
て高周期蓄熱に用いて好適な蓄熱体に関する。
る蓄熱体としては、例えばハニカム状蓄熱体、細管状蓄
熱体、ボール状蓄熱体、ナゲット状蓄熱体などが知られ
ている。
に、金網等の蓄熱材支持部材102が底面に張設された
蓄熱材収容容器101に収められて縦向きにリジェネバ
ーナに装着されることが一般的である。蓄熱材収容容器
101は、例えば耐火・断熱層が内張りされた箱形の容
器であり、燃焼用空気あるいは排ガス等を導入するため
のウィンドボックス等にフランジを使って止着可能に設
けられている。この蓄熱材収容容器101の蓄熱材支持
部材102の上に、例えばセラミック製ハニカム状蓄熱
材やセラミック製細管状蓄熱体あるいはセラミックボー
ル(直径15〜20mm程度のアルミナ質の球形の塊)
やナゲット(10〜30mm程度のアルミナ質の不定形
の塊)などの小塊のブロック片から成る蓄熱材103が
多数積層・堆積されている。細管状蓄熱体及びハニカム
状蓄熱体の場合には気流の流れ方向に細孔やセル孔が平
行となるように配置され、蓄熱体の外壁間に隙間のない
ように密にセットされる。また、ボール状蓄熱体やナゲ
ットの場合には、蓄熱材支持部材102の上にただ単に
ランダムに堆積される。いずれの場合にも、金属バンド
や補強板などで過度に拘束すると、膨張した際に自滅
(破壊)してしまうことから拘束されていない。また、
炉内側即ち蓄熱材収容容器101の上方側は高温に晒さ
れるため、金網などを使って蓄熱材103の各ブロック
を押さえることもできない。そこで、現在は、上向きあ
るいは横向きに蓄熱体ブロックを隙間なく積み重ねて積
層し自重で飛ばないようにしている。
器101に隙間なく装填すると、蓄熱材103が熱膨張
した際に過度な拘束力が働き蓄熱材が破壊したり割れた
りしてしまう。一方、蓄熱材103の周りに隙間が発生
すると、蓄熱体内の流路・セル孔に比べて圧力損失がは
るかに小さいため、そこを通過する流体が圧倒的に多く
なってしまう。このため、温度効率が低下すると共に流
体の通過量に大きなばらつきが生じて蓄熱材103に極
端な温度差が発生し(排ガスの場合、通過量が多い所は
熱く、少ない所は比較的冷たい)、熱応力に因る割れを
招くこととなる。そこで、従来は蓄熱材103の熱膨張
を許容しつつ隙間の発生を防ぐため、蓄熱材収容容器1
01の内側にガラスファイバ106を配置して、蓄熱材
103をガラスファイバ106を介して保持するように
している。
等の蓄熱材支持部材102の下には偏流防止のための蓄
熱材103の存在しない空間104,105が設けられ
ており、排ガスや燃焼用空気の円滑な流通が確保されて
蓄熱材103内でのガスの偏流が起こらないように設け
られている。
熱体構造によると、高温(1000〜1300℃程度)
の排ガスと低温(20〜30℃程度)の燃焼用空気とに
短時間で交互に晒されて膨張と収縮を繰り返すうち、ガ
ラスファイバ106が経年変化によりへたりを起こし、
収縮時に各蓄熱材ブロック片の周りに隙間を発生させて
蓄熱材ブロック片の周りをすり抜ける空気や排ガスの流
れ(ショートパス)を増加させて蓄熱材103が十分に
利用されない事態を招いたり、極端な温度差で割れを生
じさせる虞がある。即ち、隙間では圧損がないため、蓄
熱材ブロック片内の流路・セル孔よりも周りの隙間を通
過する流体が圧倒的に多くなってしまうため、流体の通
過量に大きなばらつきが生じ、ブロック片に極端な温度
差ができてしまう(排ガスの場合、通過量が多い所は熱
く、少ない所は比較的冷たい)。この温度差は、熱応力
を発生させ、割れを招くこととなる。したがって、ガラ
スファイバ106や蓄熱材103の頻繁な交換が必要と
なりメンテナンスが容易でない。
場合、多数のブロック片を積み上げて所望の大きさの蓄
熱体を構成するため、蓄熱材ブロック片の脱着が容易で
ない。細管状蓄熱体の場合も同様で、蓄熱材ブロック片
(セラミック製の肉薄の小径のパイプ)の大きさが小さ
く多数であるため、蓄熱材収容容器に装着したり取り出
すのが容易ではない。しかも、ハニカム状蓄熱体も細管
状蓄熱体も万が一破損した場合には細分化したものが飛
散する虞がある。
合、ブロックの大きさが大きいと熱衝撃によって割れる
ことがあることから、小さなブロック(例えば100m
m角程度)としてブロック全体に流体が一様に流れるよ
うにして熱応力を減らし割れ難い構成とされている。し
かし、炉内側の上方には金網等の蓄熱材支持部材もなけ
れば、偏流防止のための空間のために蓄熱材ブロック片
の移動も自由となるなど、有用な蓄熱材ブロック片の固
定手段がなかったため、ブロック片を小さくすると軽量
になってスタートアップのときに炉内へ吹き飛ばされて
しまう虞がある。特に、軽量なアルミナの場合、吹き飛
ばされ易い。そこで、自重によって吹き飛ばされない程
度にまでしか、ブロック片を小型化することはできなか
った。
ック片が膨張した後に縮んだときにブロック周辺が隙間
だらけになってしまう虞がある。
(温度効率)を高めるためにボールの小径化を図ると、
ボール1個1個の重量が軽くなるため自重による固定が
難しくなり、気流に打ち勝てずに流動化現象(吹き上げ
現象)を起こして飛散してしまう問題がある。このた
め、通常はボール径15〜20mm程度のボール状蓄熱
体を使用せざるを得ず、ダストが詰まり易い、圧力損失
も大きい、単位容積当たりの熱交換能力も劣るなどの問
題を伴う。
熱体の一部または全体の破損に対する崩壊、飛散及びボ
ール状蓄熱体の流動化(吹き上げ)を防止する蓄熱体の
提供を第1の目的とする。また本発明は、蓄熱体の蓄熱
式燃焼装置への脱着操作(装着・取り出し操作)が簡単
な蓄熱材の構成を提供することを第2の目的とする。更
に本発明は、細管状やハニカム形状の蓄熱体の外壁間の
隙間を無くしてショートパスを防止することを第3の目
的とする。
め、請求項1記載の発明の蓄熱体は、複数の小塊の蓄熱
材ブロック片の集合から成り、高温で適度の流動性を有
しかつ低温では固化ないし高粘着性を有する接着材によ
って、蓄熱材ブロック片同士がその外壁ないし表面部分
で互いに接した面の全体若しくは一部が接着されて一体
化されるようにしている。ここで、細管状蓄熱体やハニ
カム状蓄熱体の場合には互いに外壁部分で接し、ボール
状蓄熱体やナゲット状の蓄熱材の場合には球面の接点で
互いに接している。
ロック片は高温時には適度の流動性を有する接着材によ
って緩やかに連結されて個々のブロック片同士が互いに
束縛することなく自由に移動でき全体として一体化され
ている。このため、熱応力は個々の蓄熱材ブロック片の
内に限定され破損し難いものとなる。即ち、水ガラスの
粘性によってブロック片同士が連結されると、引っ張り
とせん断の双方に対して水ガラスがブロック片の分離を
防ぎ、或るブロック片の移動が起きても、隣る他のブロ
ック片は水ガラスの粘性で引っ張られ一緒に移動し、隙
間が発生するのを防ぐ。その反面、低温時には、接着材
の粘性が増し更には固化するため一体化したブロックと
して取り扱えるので蓄熱体の燃焼装置に対する脱着操作
が簡単になる。しかも、ハニカム状や細管状の蓄熱体の
場合には、個々のブロック片の外壁間が接着材でかなり
の部分が埋められ密閉されるため熱収縮などに由来して
起こり得るブロック片相互間の隙間がなくなり、流体の
ショートパスを防止できる。その結果、蓄熱体内部の偏
熱を防止でき、熱応力軽減及び破損や熱交換効率の向上
をもたらす。また、ボール状やナゲット状の蓄熱体の場
合には接着材で互いに一体化されることにより、流動化
(吹き上げ)によって起こるボール状蓄熱体の消失を防
止することができる。しかも、蓄熱体が冷却される過程
においても、接着材の粘着力と流動性によって各蓄熱材
ブロック片の収縮に伴う移動がお互いに妨げられること
なく、かつ他の蓄熱材ブロック片の動きに追従する。こ
のため、個々の蓄熱材ブロック片に対し過度の拘束が加
えられずに、それらの間の隙間も接着材で埋められた状
態が維持される。
蓄熱材ブロック片内に直線的な極小の流路を形成するハ
ニカム形状または細管状の蓄熱材ブロック片の集合であ
ることを特徴とする。この場合、ハニカム状あるいは細
管状の蓄熱材ブロック片同士が接着材で互いに外壁部分
を接着させ、ブロック片同士の間の隙間を閉じるので各
ブロック片内の直線的な極小の流路を一様にガスが通過
し、各ブロック片内における温度差を少なくして加熱な
いし冷却される。このため、熱応力の発生による割れが
抑制される。加えて、ハニカム状蓄熱体及び細管状蓄熱
体は、肉薄の多数のセル壁あるいは小径のパイプを多数
束ねたようなもので、蓄熱性能が高く、しかも通気圧力
損失が小さいという優れた点がある。
着材として、水ガラスまたはケイ酸カリウムまたはこれ
らと他の組成物との混合物を使用するようにしている。
これら接着材の場合、400℃以下の低温時には高粘度
を示しあるいは固化してブロック片同士の固定効果が高
く、600℃以上の高温時にもブロック片同士が互いに
引っ張られる程度の粘着性を保持する。例えば、120
0〜1300℃の高温でも1000ポイズ前後(常温の
タール程度)の粘性を有する。
形の蓄熱材ブロック片を接着して円柱形をなしている。
この場合、セラミック製ハニカム蓄熱体が製作し得る限
界の大きさ以上の円形蓄熱体を形成できる。
成する蓄熱材ブロック片であって、少なくとも流体の通
過方向と平行な外壁面の一部に、高温で適度の流動性を
有しかつ低温では固化ないし高粘着性を有する接着材を
予め付着させている。この場合、蓄熱材ブロック片を隙
間なくハウジング内などに装填してからリジェネバーナ
を操業させるだけで、蓄熱材ブロック片の表面の接着材
を液化させて蓄熱材ブロック片の間の隙間に毛細管現象
によって広げ、各蓄熱材ブロック片同士を接着して一体
化させ得る。
の蓄熱材ブロック片を集合させて1つの蓄熱体を構成す
る蓄熱体の接着方法において、各蓄熱材ブロック片の外
壁面の全周に亘って外壁面の全体若しくは一部に、高温
で適度の流動性を有しかつ低温では固化ないし高粘着性
を有する接着材を塗布し、互いに外壁面で接着すること
により必要な個数の蓄熱材ブロック片を集合させて蓄熱
体を構成するようにしている。
実施の一形態に基づいて詳細に説明する。
す。この蓄熱体3は、多数のハニカム状蓄熱材ブロック
片1,…,1を集合させて接着材2で隣るブロック片同
士の互いに接する外壁部分1cで全体若しくは一部を繋
いで一体化されたものである。
2mm程度の薄肉のセル壁1aで区画された多数のセル
孔1bを有するハニカム形状を成している。このハニカ
ム構造の蓄熱材ブロック片1は、比較的圧力損失が低い
割に熱容量が大きく、蓄熱体として優れている。蓄熱体
材料としては、特定のものに限定されるものではない
が、例えば、排ガスのような1000℃前後の高温流体
との間で行う熱交換には、アルミナやコージライト、ム
ライト等のセラミックス材料あるいはセラミックス以外
の素材例えば耐熱鋼等の金属あるいはセラミックスと金
属の複合体などの使用が好ましい。セラミックスと金属
との複合体としては、例えばポーラスな骨格を有するセ
ラミックスの気孔中に溶融した金属を自発浸透させ、そ
の金属の一部を酸化あるいは窒化させてセラミックス化
し、気孔を完全に埋めたAl2 O3−Al複合体、Si
C−Al2 O3 −Al複合体などが挙げられる。そし
て、セラミックス材料を使用する場合には例えば押し出
し成形によってハニカム形状に製造される。尚、ハニカ
ム形状とは、本来六角形のみならず四角形や三角形のセ
ルを無数にあけたものを含む。また、セルとは多数の隔
壁(セル壁)によって区画された蓄熱体の長手方向に貫
通する流路を意味する。
が少なくなる大きさ、例えば100mm角程度以下の大
きさ、より好ましくは50mm角程度の大きさで成形さ
れ、蓄熱体収容容器101の大きさなどに応じて必要数
が詰め込まれる。そして更に必要な段だけ積層される。
このとき、比較的高温となる炉内側に面した部分と比較
的低温となる炉外側に面した部分とで異なる材質例えば
アルミナとコージライトとの組み合わせなどを採用する
ことが好ましいが、場合によっては全ての段を同じ材質
の蓄熱体で構成しても良い。
有しかつ低温では固化ないし高粘着性を有するもの、例
えば接着剤の他、接合剤、硬化剤、充填剤などを含む耐
熱接着剤などが使用可能である。具体的には、接着材2
としては、水ガラス(アルカリケイ酸塩の濃厚水溶液)
やケイ酸カリウムなどのアルカリ金属系シリケート系、
無機充填剤が加えられた金属リン酸塩などのホースフェ
ート系あるいはコロダイルシリカ系などの耐熱接着剤の
使用が可能であり、例えば水ガラスまたはケイ酸カリウ
ムまたはこれらと他の組成物との混合物の使用が好まし
い。混合物としては、アルミナ粉などのセラミックス微
粉やモルタル等の耐火物微粉などの使用が好ましい。特
に、水ガラスは、粘性の高い水あめ状の液体であり、空
気中に放置すると、次第に分解して二酸化ケイ素を析出
してゲル状に固まってしまうが、高温に加熱されると再
び液化し1000〜1200℃の高温でもタール程度あ
るいはそれよりも僅かに低い程度の高粘性を示す。この
性質を使って接合剤や接着剤として用いることができ
る。水ガラスとしては、例えばSiO2(35−38
%)、Na2O(17−19%)、Fe(0.02%以
下)、H2O(約50%以下)からなる組成のものの使
用が経済的でかつ所望の効果を奏することから好まし
い。この組成の水ガラスの場合、低温時の固定効果が高
いだけでなく、1000〜1200℃程度の高温でも
2.8×10-3gf/mm2以上の接着力を有し、尚か
つ安価である。したがって、高温時には細分化された多
数の蓄熱材ブロック片1,…,1を緩やかに連結して個
々のブロック片1同士が互いに束縛することなく自由に
移動できるように一体化し、尚かつ低温時には、粘性を
増し更には固化することによって一体化したブロックと
して取り扱えるようにするのに適している。水ガラスの
接着材としての使用はアルミナ製蓄熱材などには好適で
ある。しかし、コージライトから成る蓄熱体の場合に
は、水ガラス中のナトリウム成分が触れるとコロージョ
ンを起こす虞があるので、ケイ酸カリウムの使用が好ま
しい。
材ブロック片1の外壁1cに塗布することによって隣る
ブロック片1同士を低温時と高温時の双方で接着する。
水ガラス2の塗布領域は、少なくとも隣接する他の蓄熱
材ブロック片1と対向する面、例えば各側壁面(4面)
とされる。勿論、周辺に配置される蓄熱材ブロック片1
はその外方に隣る蓄熱材ブロックが存在しないので、内
側の3面ないし2面だけに塗布すれば足りる。勿論、周
辺に配置される蓄熱材ブロック片1であっても、内側の
3面ないし2面だけでなく全面に塗布しても何ら問題な
い。また、各側壁面の全域に塗布する必要はなく、環状
の帯状に各ブロック片1の中央あるいは何れか一方の端
若しくは螺旋状に塗布させるようにしても良い。このと
き、蓄熱材ブロック片1に予め接着材たる水ガラスを乾
燥させた状態で付着させておく場合には、水ガラスが液
化したときに連続的に周方向に繋がる範囲であればそれ
が断続的に付着させられていても問題ない。また、蓄熱
材ブロック片1が積み上げられて蓄熱体を構成する場合
には、少なくとも上下両端に位置する蓄熱材ブロック片
1の炉内側あるいは炉外側の端面にも接着材を塗布する
ことが好ましい。したがって、最上段と最下段の蓄熱材
ブロック片1,…,1にのみ、その開放側の端面と各側
壁面(4面)に接着材2を塗布し、その他の段の蓄熱材
ブロック片には接着材を塗布しないことも可能である。
しかしながら、ブロック片間のリーク防止をより完全な
ものとするには、最上段と最下段の蓄熱材ブロック片
1,…,1に限らずそれ以外の段、より好ましくは全て
の段の蓄熱材ブロック片1,…,1に接着材を塗布する
ことが望まれる。
れるものではないが、多過ぎると高温雰囲気に晒された
時の粘度低下によって流下し下段のハニカム状蓄熱材ブ
ロック片1のセル孔1bを閉塞することがあり、反面少
な過ぎると蓄熱材ブロック片1同士の接着力が不十分に
なるので、例えば1mm以下0.1mm以上、好ましく
は0.5mm程度の厚さで塗布される。
燥で各ブロック片1の外壁1cに塗布した状態で蓄熱体
収容容器101内などに装填するようにしても良い。し
かし、ナトリウムを含む水ガラスを接着材として溶液状
態で塗布する場合、重力で流下して下段(低温側)のコ
ージライトの蓄熱体に触れると、そこに高温ガスが流さ
れたときにコージライトの融点が下がってコロージョン
を起こす虞がある。そこで、接着材2の塗布は、塗布時
に流下しないように、あらかじめ乾燥させて水分を蒸発
させ、粘度を上げておくことが望まれる。また、本発明
者等の実験の結果によると、無乾燥あるいはほとんど乾
燥していない時や乾燥時間が短過ぎる場合には蓄熱材ブ
ロック片1同士が分離し易くなることが判明した。これ
は、水ガラスは、約80℃前後で水分の蒸発による発泡
が始まるため、高温の排ガスに晒されて急速に加熱され
ると発泡が顕著となって気泡として残り、接着材が残ら
なかったり、不連続で不均一なものとなってブロック片
1同士が分離し易くなる虞がある。そこで、予め1〜2
4時間かけて50℃以下で低温加熱乾燥あるいは自然乾
燥させてから使用することが好ましい。加熱乾燥の場合
には50℃以下で1時間以上、好ましくは6時間から1
2時間程度加熱し、自然乾燥の場合には24時間以上、
好ましくは5日以上かけて十分乾燥させることが望まれ
る。
とも流体の通過方向と平行な外壁面の一部に、高温で適
度の流動性を有しかつ低温では固化ないし高粘着性を有
する接着材2を予め付着させて乾燥させたものを採用す
れば、必要数の蓄熱材ブロック片1を所望段数だけ積み
上げ、リジェネバーナを操業させるだけで、予め付着さ
れた接着材が液状化して蓄熱材ブロック片1間に毛細管
現象で広がり、かつ冷却されたときに固まって蓄熱体3
として一体化される。
と、例えば800℃以上の高温雰囲気では、細分化され
た多数の蓄熱材ブロック片1,…,1はその周面に付着
した高温度で適度の流動性を有する接着材・水ガラス2
によって緩やかに連結されて個々のブロック片同士1,
…,1が互いに束縛することなく自由に移動でき全体と
して一体化される。このため、引っ張りとせん断の双方
に対して水ガラス2がブロック片の分離を防ぎ、或るブ
ロックの移動が起きても、隣る他のブロックは水ガラス
の粘性で引っ張られ一緒に移動し、隙間が発生するのを
防ぐ。また、各ブロック片1が個々に自由に移動できる
ので、熱応力が個々のブロック片1内に限定され破損し
難いものとなる。
は、接着材2の粘性が増し更には固化するためブロック
片1の集合体が固まって一体化される。したがって、一
体化したブロックとして取り扱えるので蓄熱体3の燃焼
装置に対する脱着操作が簡単になる。しかも、蓄熱体3
が冷却される過程においても、接着材2の粘着力と流動
性によって個々の蓄熱材ブロック片1の収縮に伴う移動
が妨げられることなく過度の拘束が加えられない。そし
て、ハニカム状や細管状の蓄熱材ブロック片1の周りの
隙間が接着材2で埋められた状態で固化するため、流体
のショートパスを防止できる。その結果、蓄熱体内部の
偏熱を防止でき、熱応力軽減及び破損や熱交換効率の向
上をもたらす。 (効果の確認)前述の水ガラスを使って50mm角アル
ミナ製ハニカム状蓄熱材ブロック片を接着した図1の蓄
熱体3に対し、常温から1100℃の間で加熱と冷却と
を繰り返した。その結果、低温時には水ガラス2が硬化
して蓄熱体ブロックを相互に連結し固定効果が高かっ
た。また、その反面高温時では、水ガラスが液状化する
と共にその粘性が低下し良好な接着性を持った。この高
温時における粘着力は、2.8×10-3gf/mm2以
上の接着力があった。このため、水ガラスの付着によっ
て、引っ張りとせん断の双方に対して水ガラスがブロッ
クの分離を防いだ。即ち、或るブロックの移動が起きて
も、隣る他のブロックは水ガラスの粘性で引っ張られて
一緒に移動し、隙間が発生するのを防いだ。しかし、水
ガラスの接着力を越える力、換言すれば各ブロック片1
の重量・摩擦力が加わると、ブロックが分離した。その
値は、実験によれば、100mm角以内のアルミナ製ハ
ニカム状蓄熱材ブロック片程度の重さであれば剥離しな
かったが、150mm角のコージライト製ハニカム状蓄
熱材ブロック片程度の重さの場合には分離した。
トにおいても接着した。しかし、75mm角以上のブロ
ックでは接着応力よりも摩擦応力が大きいため接着部が
はがれた。
の蓄熱体3’は、蓄熱材ブロック片1’として、薄肉の
セラミック製細管を使用し、高温で適度の流動性を有す
る接着材2を用いてこれら細管1’同士をその外壁面
(外周面)で繋いで一体形状を構成したものである。こ
の蓄熱体3’は、ガスの流れ方向には分断されない単一
の長い管を集合させて構成できるため、積層による段毎
の境目にダストが堆積するのを避けることができる。勿
論、必要に応じて細管1’の長さを幾つかに分断したも
のを集合されたブロックを積層することによって所望の
大きさの蓄熱体を構成するようにしても良い。
ば、流路1b’が直線的であることから、ダストが堆積
しにくい特性が得られる。これらの特性は、蓄熱性能を
高めるため体積当たりの表面積を大きくした場合の、ダ
ストによる侵食の問題を大きく軽減している。また、単
一の管という形状の採用により、焼結の程度を高められ
緻密な構造を持った蓄熱材を得ることができる。このた
め、物理化学的な侵食を受けにくくなる。さらに、低温
時には一体化したブロックとして扱えるので、蓄熱体の
蓄熱式の燃焼装置に対する着脱操作が簡単になる。ま
た、高温時には接着材が流動性を持つので蓄熱体を構成
する細管同士が互いに束縛することなく、熱応力は個々
の細管内に限定される。
形態の蓄熱体3”は、ボール状の蓄熱材ブロック片1”
を採用したもので、ボール状ブロック片1”の外にガス
が流れる流路4を形成するものである。このボール状蓄
熱体3”の場合、図1及び図2に示すハニカム状や細管
状の蓄熱体に比べると、構造上ダストが詰まり易く圧力
損失も大きいという問題を有している上に、単位容積当
たりの熱交換能力も劣るという問題を有している。しか
し、耐熱衝撃力に優れている。
径の小径化を図ることで熱交換能力を高めることが考え
られる。この蓄熱体の場合、高温で適度の流動性を有す
る接着材2で隣るボール状ブロック片1”との接点部分
で接着することによって一体化することにより、流動化
(吹き上げ)によって起こるボール状蓄熱体の消失を防
止することができる。
す。この蓄熱体は、前方に絞り部を設けて先端が急に細
くなった円筒形を成す一体成形の蓄熱体ケース5に円筒
形の蓄熱体3'''を収め、バーナのエアスロート等に蓄
熱体ケース5ごと着脱自在に装着可能としたカートリッ
ジ式蓄熱体として構成したものである。
合、現在の製造技術では120mmφ程度が限界であ
り、それ以上の大型化が困難である。そこで、例えば扇
形の断面した複数の蓄熱体ブロックを集めて水ガラス2
で接着すれば、より大形の円形の蓄熱体として使用する
ことが可能となる。例えば、図4に示すように、現状の
製造技術で製作限界の円形ハニカム1a'''を中心にし
てその周りに扇形の内側を省いた逆台形状のハニカム状
蓄熱材ブロック片1b''',…,1b'''を放射状に配置
して互いに接着材2で接合すれば、製作し得る限界の大
きさ以上の円形のセラミック製ハニカム蓄熱体3'''の
製作が可能となる。ここで、図中の符号10は蓄熱体
3'''の周りの隙間を塞ぐガラスファイバである。
の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、本発明は、ナゲット状の蓄熱材ブロック片
を集合させてなる蓄熱体に適用することも可能である。
この場合、ボール状蓄熱体と同様に、各ブロック片の周
りにガスが流れる流路が形成されるため、ハニカム状蓄
熱体や細管状蓄熱体に比べて圧力損失が大きくダストが
詰まり易いという不利な点は有しているものの、小型化
により耐熱衝撃性に優れるという利点を有しつつ熱交換
能力の向上を達成することができる。また、蓄熱体は上
述の各形態に限られず、蓄熱体そのものが回転する形式
ものものや、流体切換器が回転するタイプのものでも使
用可能である。更に、蓄熱体3の形状も特に図示のハニ
カム形状に限定されず、図示していないが筒状のメディ
ア収納部に平板形状や波板形状の蓄熱材料を放射状にあ
るいは環状に配置したものを水ガラスで接着して1つの
蓄熱体とすることもできる。
の蓄熱体は、複数の小塊の蓄熱材ブロック片の集合から
成り、高温で適度の流動性を有しかつ低温では固化ない
し高粘着性を有する接着材によって、蓄熱材ブロック片
同士をその外壁ないし表面部分で互いに接した面の全体
若しくは一部で接着し一体化されているので、高温時に
は個々のブロック片同士が互いに束縛することなく緩や
かに連結され、低温時には接着材の粘性が増し更には固
化するため一体化したブロックとして取り扱うことがで
きる。しかも、蓄熱体が冷却される過程においても、接
着材の粘着力と流動性によって各蓄熱材ブロック片の収
縮に伴う移動がお互いに妨げられることなくかつ他の蓄
熱材ブロック片の動きに追従するため、個々の蓄熱材ブ
ロック片に対し過度の拘束が加えられずに、それらの間
の隙間も接着材で埋められた状態が維持される。
の流れで飛んでしまう大きさ、換言すれば自重で固定で
きないほどに充分に小さなブロック片に設計しても、低
温時には固化されて一体化され高温時には粘着力で互い
に緩やかに連結されるため飛ばされることがない。この
ため、各ブロック片全体に流体が一様に流れて熱衝撃が
少なくなるので熱応力を減らし割れ難くなる。また、ボ
ール状やナゲット状の蓄熱体の場合には接着材で互いに
一体化されることにより、流動化(吹き上げ)によって
起こるボール状蓄熱体の消失を防止することができる。
材ブロック片の積層堆積の崩れが起こらないため、蓄熱
体の取付姿勢に全く制約を全く受けない。更に、本発明
によると、低温時には一体化したブロックとして取り扱
うことができるので、リジェネバーナへの脱着操作(装
着・取り出し操作)が簡単になる。
カム状蓄熱体や細管状蓄熱体において、ブロック片相互
間の隙間がなくなり、流体のショートパスを防止でき
る。その結果、蓄熱体内部の偏熱を防止でき、熱応力軽
減及び破損や熱交換効率の向上をもたらす。しかも、こ
れら蓄熱体は、蓄熱性能が高く、しかも通気圧力損失が
小さく、ダストも溜まり難い。
低温時の固定効果が高く、高温時にもブロック片同士が
互いに引っ張られ程度の粘着性を保持する効果が安定し
て尚かつ経済的なコストで実現できる。
ミック製ハニカム蓄熱体が製作し得る限界の大きさ以上
の円形蓄熱体を形成できる。
材ブロック片を隙間なくハウジング内などに装填してか
らリジェネバーナを操業させるだけで、蓄熱材ブロック
片の表面の接着材を液化させてブロック片の間の隙間に
毛細管現象によって広がり、各蓄熱材ブロック片同士を
接着して一体化させ得る。
な個数の蓄熱材ブロック片を集合させて蓄熱体を構成す
ることができる。
の一例を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
一例を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 複数の小塊の蓄熱材ブロック片の集合か
ら成り、高温で適度の流動性を有しかつ低温では固化な
いし高粘着性を有する接着材によって、前記蓄熱材ブロ
ック片同士をその外壁ないし表面部分で互いに接した面
の全体若しくは一部で接着し一体化されたことを特徴と
する蓄熱体。 - 【請求項2】 前記蓄熱体は前記各蓄熱材ブロック片内
に直線的な極小の流路を形成するハニカム形状または細
管状の蓄熱材ブロック片の集合であることを特徴とする
請求項1記載の蓄熱体。 - 【請求項3】 前記接着材は、水ガラスまたはケイ酸カ
リウムまたはこれらと他の組成物との混合物であること
を特徴とする請求項1または2記載の蓄熱体。 - 【請求項4】 前記蓄熱体は扇形の蓄熱材ブロック片を
接着して円柱形をなしていることを特徴とする請求項1
から3のいずれかに記載の蓄熱体。 - 【請求項5】 少なくとも流体の通過方向と平行な外壁
面の一部に、高温で適度の流動性を有しかつ低温では固
化ないし高粘着性を有する接着材を予め付着させている
ことを特徴とする蓄熱材ブロック片。 - 【請求項6】 複数の小塊の蓄熱材ブロック片を集合さ
せて1つの蓄熱体を構成する蓄熱体の接着方法におい
て、各蓄熱材ブロック片の外壁面の全周に亘って外壁面
の全体若しくは一部に、高温で適度の流動性を有しかつ
低温では固化ないし高粘着性を有する接着材を塗布し、
互いに外壁面で接着することにより必要な個数の蓄熱材
ブロック片を集合させて蓄熱体を構成するようにしたこ
とを特徴とする蓄熱体の接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10014606A JPH11211370A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 蓄熱体及びそれに使用する蓄熱材ブロック片並びに蓄熱体の接着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10014606A JPH11211370A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 蓄熱体及びそれに使用する蓄熱材ブロック片並びに蓄熱体の接着方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11211370A true JPH11211370A (ja) | 1999-08-06 |
Family
ID=11865874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10014606A Pending JPH11211370A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 蓄熱体及びそれに使用する蓄熱材ブロック片並びに蓄熱体の接着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11211370A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-01-27 JP JP10014606A patent/JPH11211370A/ja active Pending
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