JPH1121063A - 乗客コンベアの踏み段チェーン清掃ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】踏み段と前輪を汚すことなく踏み段チェーンを
清掃する。 【解決手段】清掃ブラシの両側面にフィルム状の飛散防
止シートを取付ける。また、飛散防止シートに放射状の
スリットを入れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エスカレーターや
動く舗道等の乗客コンベアの踏み段チェーンを清掃する
ブラシに関するが、他の産業機械にも応用可能である。

【０００２】

【従来の技術】踏み段チェーンを清掃しようとする場
合、乗客コンベアの乗降口の床を取り外し、乗客コンベ
アのフレームを利用して取付けたブラケットに清掃ブラ
シを設け、移動する踏み段チェーンにブラシを摺動させ
てチェーンを清掃することが多い。

【０００３】この部分は踏み段チェーンの一方に踏み
段、他方に踏み段を支持する回転輪があり、チェーンと
これらのスキマが非常に少なく、清掃時にゴミが飛散し
て踏み段、及び回転輪に付着する可能性があった。特に
踏み段に付着した場合、後で拭き取る必要があり、手間
がかかるとうい不具合があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】踏み段と前輪を汚すこ
となく、踏み段チェーンのゴミを除去できる清掃ブラシ
を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】清掃ブラシの両側面にフ
ィルム状の飛散防止シートを取付ける。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図１〜図４
により説明する。

【０００７】図４はエスカレーター全体図であり、本発
明の清掃ブラシを踏み段の被駆動側機械室の被駆動ドラ
ムに取付けた図である。図１（ａ）及び（ｂ）は本発明
の一実施例を示した図であり、図４の清掃ブラシ取付部
の詳細図である。図２（ａ）及び（ｂ）は一実施例の不
具合を示した図である。また、図３は本発明により図２
の不具合を改善したことを示した図である。

【０００８】図４において１はフレーム、２は駆動装
置、３は駆動ドラム、４は駆動チェーン、５は被駆動ド
ラム、６は手摺ベルト、７は踏段チェーン、８は踏段で
ある。踏段８の前後部には踏段の荷重を支持する前輪９
と後輪(図示せず)を設けている。前輪９と踏段８は前輪
軸９ａに組み付けられており、前輪軸９ａは踏段チェー
ン７に組み付けられている。

【０００９】踏段チェーン７は駆動ドラム３と被駆動ド
ラム５に巻き掛けられており、駆動装置２で駆動ドラム
３を駆動することにより、踏段チェーン７，踏段８，前
輪９が一緒に移動する。手摺ベルト６は踏段８と同期し
た速度で移動する。

【００１０】図１（ａ）及び（ｂ）において１０は清掃
ブラシであり、円筒基部１０ａの外周上に毛１０ｂと１
０ｃが植毛されている。毛１０ｃは踏段チェーン７の正
面、毛１０ｂは踏段チェーン７の側面のゴミを除去す
る。円筒基部１０ａの両側面には本発明の飛散防止シー
ト１１を取付けている。この取付方法はシート１１を円
筒基部１０ａに接着しても、ビス等で取付けてもよい
が、シート１１を容易に取り替えられる方法とする。

【００１１】尚、清掃ブラシ１０はエスカレーターのフ
レーム１を利用して取付けたブラケットにより支持され
るが、この構造については本発明の趣旨から外れるので
省略する。

【００１２】踏段チェーン７を清掃する場合は踏段チェ
ーン７を電動または手動により、例えば図１に示した方
向に移動させる。

【００１３】一方、ブラシ１０は回転しなくても、電動
により回転させても良い。回転させる場合は、踏段チェ
ーン７との相対速度を上げると清掃効果が高くなるの
で、図１の如く踏段チェーン７とは逆方向になるように
回転させる。

【００１４】以上のように踏段チェーン７を移動させ、
ブラシ１０を接触させることにより踏段チェーン７のゴ
ミが除去できる。

【００１５】しかし、ブラシ１０により踏段チェーン７
のゴミを除去する場合、ゴミは図１の矢印方向に飛散す
るが、同時に横方向にも飛散することと、ブラシ１０の
毛１０ｂが踏段８、または前輪９に接触して双方を汚す
ことがある。

【００１６】本発明は図１からわかるように飛散防止シ
ート１１を設けたので、清掃ブラシ１０と踏段８，清掃
ブラシ１０と前輪９の間に飛散防止シート１１が介在す
るため、ゴミが飛散しても飛散防止シート１１によって
踏段８と前輪９の方向にはゴミが飛散せず、図１の矢印
方向のみ飛散するので踏段８と前輪９を汚さずに済む。
また、シート１１は踏段８と前輪９に接触するがフィル
ム状のシートなので傷を付けずに済む。

【００１７】ところで、エスカレーターの場合は前述し
た如く踏段チェーン７には踏段８と前輪９が組み付けら
れた前輪軸９ａがチェーン６ピッチ毎に組み付けられて
いるので、踏段チェーン７が移動した場合、前輪軸９ａ
がシート１１と干渉する。すると、飛散防止シート１１
にスリット１１ａが無い場合、図２（ａ）及び（ｂ）の
如くシート１１が大きく変形して踏段８と前輪９にシー
ト１１の側面が広範囲に接触する。また、シート１１が
一部分ではなく周囲まで広範囲に変形するため、清掃ブ
ラシ１０を覆うことができなくなり、踏段８と前輪９に
ゴミが飛散するのを防止できなくなる。

【００１８】しかし、本発明のように飛散防止シート１
１にスリット１１ａを入れておくことにより、図３の如
く前輪軸９ａが来てもシート１１がそれに応じて当該の
部分しか変形しないので、清掃ブラシを覆うことができ
ない範囲を当該シート部分に抑えることができ、飛散防
止効果の低減を抑えることができる。

【００１９】尚、前輪軸９ａのような障害物がある踏段
チェーン７の場合、スリット１１ａを入れる必要がある
が、駆動チェーン４のようにシート１１に接触する障害
物が組み付けられていないチェーンにはスリット１１ａ
を入れる必要はない。

【００２０】

【発明の効果】本発明によればつぎの効果がある。

【００２１】清掃ブラシの両側面にフィルム状の飛散防
止シートを取付けることにより、踏み段と前輪を汚すこ
となく踏み段チェーンを清掃できる。

【００２２】また、飛散防止シートに放射状のスリット
を入れることにより、前輪軸が接触した時、シートが逃
げて変形量が少なくなるので、効果の低減を抑えること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示した図。

【図２】一実施例における不具合を示した図。

【図３】本発明により図２の不具合を改善したことを示
した図。

【図４】エスカレーターの全体図。

【符号の説明】

１…フレーム、２…駆動装置、３…駆動ドラム、４…駆
動チェーン、５…被駆動ドラム、６…手摺ベルト、７…
踏段チェーン、８…踏段、９…前輪、９ａ…前輪軸、１
０…清掃ブラシ、１０ａ…ブラシの円筒部、１０ｂ，１
０ｃ…清掃ブラシの毛、１１…飛散防止シート、１１ａ
…スリット。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】乗客コンベアの乗降口付近内部にあり、踏
   み段面を駆動する駆動側機械室の駆動ドラム、または被
   駆動側機械室の被駆動ドラム付近に、乗客コンベアのフ
   レームを利用して取付けたブラケットに清掃ブラシを設
   け、移動する踏み段チェーンにブラシを摺動させてチェ
   ーンを清掃する円形のブラシにおいて、ブラシの両側面
   にブラシの直径と同じかそれ以上の径を有する円形のフ
   ィルム状のゴミ飛散防止シートを取付けたことを特徴と
   する乗客コンベアの踏み段チェーン清掃ブラシ。
2. 【請求項２】前記清掃ブラシにおいて、フィルム状のゴ
   ミ飛散防止シートに放射状のスリットを入れたことを特
   徴とする乗客コンベアの踏み段チェーン清掃ブラシ。