JPH11209415A - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィンの製造方法

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JPH11209415A
JPH11209415A JP1869798A JP1869798A JPH11209415A JP H11209415 A JPH11209415 A JP H11209415A JP 1869798 A JP1869798 A JP 1869798A JP 1869798 A JP1869798 A JP 1869798A JP H11209415 A JPH11209415 A JP H11209415A
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gas
flow rate
polymerization
polymerization reactor
temperature
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JP1869798A
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Yasunobu Kaneko
安延 金子
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】気相重合器を用いたポリオレフィンの製造にお
いて、各種の変動に対しても、重合器内の温度を効果的
に制御して安定したポリオレフィンの製造を可能とする
方法を提供する。 【解決手段】気相重合器を用いてポリオレフィンを製造
するにあたり、重合器内よりガスを抜き出し、冷却、液
化して重合器内に戻し、その液流量の調整により温度を
制御するとともに、抜き出したガスの一部を系外に排出
する等により重合器内の圧力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィンの
製造方法に関するものであり、詳しくは、気相重合器を
用いてポリオレフィンを製造するにあたり、重合器内の
温度を効果的に制御することにより安定したポリオレフ
ィンの製造を可能とする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】気相重合器を用いたポリオレフィンの製
造において、安定したポリオレフィンの製造のために
は、重合器内の温度を適切に制御することが重要であ
る。ポリオレフィンの気相重合における重合器内の温度
制御に関しては、流動床反応器を用いた高密度ポリエチ
レンの製造法(特開昭55−82104号公報、特開昭
61−200104号公報、特表平9−504825号
公報)、気相重合器内に戻る液化した循環ガスの液流量
で器内の温度を制御するポリプロピレンの製造法(特開
平2−187408号公報、特開平4−225005号
公報)が知られている。
【0003】前者の流動床反応器を用いた温度制御方法
は、循環ガスを液化することなく、熱交換器で冷却して
反応器内にガス状で戻すことにより器内に発生する反応
熱を除去するものである。それに対し、後者は、液化し
た循環ガスを器内に戻す方式であり、冷媒の大きな潜熱
を利用するため、液相設備が小型であり、安価なポンプ
等が使用できる利点を有する。しかし、その反面、気相
重合器内で激しい状態変化が起こることから圧力変動も
伴い、器内の温度制御の安定性はむしろ良くない。この
液化した循環ガスの液流量で器内の温度を制御する方法
は、カスケード制御方式を採用するのが一般的である
が、生産量を増加させる場合、経時変化の激しい触媒活
性を有する触媒を使用する場合、生産品の種類やグレー
ドを変更する場合等では、器内の激しい温度変化に対し
て充分な調整機能が発揮できないことがある。最悪の場
合は、重合器の運転を停止するにいたる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、気相重合器
を用いたポリオレフィンの製造において、各種の変動に
対しても、重合器内の温度を効果的に制御して安定した
ポリオレフィンの製造を可能とする方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、重合器内の温度を
効果的に制御するためには、重合器内の温度を直接的に
制御するだけでなく、重合器内の圧力をも制御すること
が有効であることを見出し、その具体的な方法をさらに
研究して、以下に示す本発明を完成した。 (1)気相重合器を用いてポリオレフィンを製造するに
あたり、重合器内よりガスを抜き出し、その一部を系外
に排出し、残りのガスを冷却、液化して重合器内に戻
し、重合器内に戻す液流量の調整により重合器内の温度
を制御し、系外に排出するガス流量の調整により重合器
内の圧力を制御することを特徴とするポリオレフィンの
製造方法。 (2)気相重合器を用いてポリオレフィンを製造するに
あたり、原料モノマーの一部又は全量を気化させて重合
器に供給し、重合器内よりガスを抜き出し、冷却、液化
して重合器内に戻し、重合器内に戻す液流量の調整によ
り重合器内の温度を制御し、重合器に供給されるモノマ
ーガス流量の調整により重合器内の圧力を制御すること
を特徴とするポリオレフィンの製造方法。 (3)気相重合器を用いてポリオレフィンを製造するに
あたり、重合器内よりガスを抜き出し、冷却、液化して
重合器内に戻し、重合器内に戻す液流量の調整により重
合器内の温度を制御し、重合器内より抜き出すガス流量
の調整により重合器内の圧力を制御することを特徴とす
るポリオレフィンの製造方法。 (4)気相重合器を用いてポリオレフィンを製造するに
あたり、原料モノマーの一部又は全量を気化させて重合
器に供給し、重合器内よりガスを抜き出し、冷却、液化
して重合器内に戻し、重合器内に戻す液流量の調整によ
り重合器内の温度を制御し、重合器に供給されるモノマ
ーガス流量と重合器内より抜き出すガス流量との調整に
より重合器内の圧力を制御することを特徴とするポリオ
レフィンの製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明は、気相重合器を用いたポリオレフィンの
製造方法であり、一般的には、エチレン、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、4−メチルペンテン−1等のオレフィンの単独重合
若しくは共重合又はオレフィンと他の各種モノマーの共
重合を、必要に応じて分子量調整剤(水素ガス等)、触
媒等の存在下で、気相重合器中で行う方法である。
【0007】触媒としては、オレフィン重合に用いられ
る触媒であればよく、例えば一般的なチーグラー系固体
触媒を用いることができる。一般的なチーグラー系固体
触媒としては、チタン化合物、有機アルミ、電子供与体
を調整したもので、チタン化合物としては例えば四塩化
チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等ハロゲン化チ
タンを挙げることができ、又、有機アルミとしてはトリ
メチルアルミ、トリエチルアルミ等アルキルアルミを挙
げることができる。更に、電子供与体としては、立体規
則性などを効果的に向上させるためにテトラエトキシシ
ラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチル
ジメトキシシラン等有機シラン化合物を挙げることがで
きる。
【0008】該触媒の典型的な調整方法は、四塩化チタ
ンを有機アルミニウムで還元し、更に各種電子供与性化
合物で処理した三塩化チタン組成物と、有機アルミニウ
ム化合物や電子供与性化合物を組み合わせる方法、或い
はマグネシウム化合物に四塩化チタンと各種電子供与性
化合物を接触させた固体触媒成分に有機アルミニウム化
合物、シラン化合物等電子供与性化合物を組み合わせる
方法である。
【0009】又、本重合の前に、予め少量のα−オレフ
ィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4
−メチル−1−ペンテン等で予備重合したものが用いら
れる。本発明に用いる気相重合器としては、攪拌型気相
重合器、流動床型気相重合器等が挙げられるが、これら
重合器の中にあっても液化した循環ガスを器内に戻すこ
とにより、器内で蒸発させて器内に発生する反応熱を除
去する方法を採る気相重合器について適用される。
【0010】〔気相重合器内の温度制御〕本発明は、気
相重合器を用いたポリオレフィンの製造において、各種
の変動に対しても、重合器内の温度を効果的に制御して
安定したポリオレフィンの製造を可能とする方法を提供
するものである。本発明の特徴は、重合器内の温度を効
果的に制御するために、重合器内の温度を直接的に制御
するだけでなく、重合器内の圧力をも制御することにあ
る。先ず、本発明においては、重合器内の温度を制御す
る基本的な方法として、気相重合器内より一部のガスを
抜き出して冷却、液化したのち再び重合器内に戻して蒸
発させることにより重合熱を除去する方法をとる。重合
器内の温度制御は、直接的には、重合器内に戻すこの液
流量の調整により行われる。
【0011】本発明では、この直接的な温度制御に加え
て、重合器内の圧力制御を行うことにより、全体として
効果的な温度制御がなされる。この圧力制御は、具体的
には以下のいずれかの方法で行われる。 重合器内から抜き出したガスの一部を系外に排出し、
系外に排出するガス流量の調整により重合器内の圧力を
制御する方法。 原料モノマーの一部又は全量を気化させて重合器に供
給し、重合器に供給されるモノマーガス流量の調整によ
り重合器内の圧力を制御する方法。 重合器内より抜き出すガス流量の調整により重合器内
の圧力を制御する方法。 原料モノマーの一部又は全量を気化させて重合器に供
給し、重合器に供給されるモノマーガス流量と重合器内
より抜き出すガス流量との調整により重合器内の圧力を
制御する方法。
【0012】次に、本発明の具体的な適用例を図1を用
いて説明する。図1は、上述した本発明の各種態様を盛
り込んだプロセス・フローチャートである。先ず気相重
合器本体(1)には、原料モノマー液供給ライン(1
0)を通って原料モノマーが液状で供給される。原料モ
ノマー液の一部又は全量をガス化する場合は、ガス化さ
れたモノマーはガス供給制御バルブ(5)を介して器内
に供給される。触媒は触媒供給ライン(9)から器内に
供給される。器内では、通常、温度40〜90℃、圧力
10〜40kg/cm2 で重合反応が進み、器内の中〜
下層部で重合物のパウダーが生成する。器内上層部のガ
ス層からガスが抜き出され、循環ガスラインを通って循
環される。すなわち、抜き出されたガス(循環ガス)は
熱交換器(2)で冷却・液化されて、液流量制御バルブ
(3)を介して器内(1)に戻される。循環ガスライン
から一部のガスを系外へ排出して圧力制御を行う場合に
は、制御バルブ(7)が用いられる。また、圧力の制御
を重合器内から抜き出すガス量の調整により行う場合に
は、熱交換器(2)にいたる途中に設けられた制御バル
ブ(6)が用いられる。さらに、圧力の制御を重合器内
に供給される原料モノマーガスの流量調整により行う場
合には、ガス供給制御バルブ(5)が用いられる。これ
らのガス流量制御バルブ(5)、(6)、(7)のそれ
ぞれが器内の圧力検出端末(8)に連結する圧力制御ル
ープを構成している。また、液化された循環ガスの液流
量制御バルブ(3)が器内の温度検出端末(4)に連結
して温度制御ループを構成している。
【0013】器内の温度は、液化された循環ガスの液流
量制御を基調にしてカスケード制御され、その応答性を
よくするため、器内の圧力制御が併用される。器内の圧
力制御には、原料モノマーガスの流量調整、重合器から
抜き出すガス(循環ガス)の流量調整、及び循環ガスの
うちから系外に排出するガスの流量調整のいずれかを使
用するかまたは、これらを適宜併用することができる。
【0014】
【実施例】本発明について、更に、実施例を用いて詳細
に説明する。 〔実施例1〕図1のプロセス・フローチャートに示すと
同じポリオレフィン連続気相重合装置で、圧力制御系と
して、循環ガスの一部を系外に排出する制御バルブ
(7)だけを用い、液化した循環ガスの液流量調整によ
る温度制御と併用して運転した。 〈準備としての器内温度の安定化〉容積200リットル
の攪拌型気相重合器を用い、これに原料モノマーとして
のプロピレンを供給量90kg/時間で、触媒としての
チーグラー系触媒の予備重合品(Ti原子換算0.44
mmol/g−cat、予備重合量:0.43g−pp
/g−cat)を4.0g/時間(原料プロピレン対比
0.0044重量%)で供給した。制御目標温度を80
℃、制御目標圧力を30kg/cm2 Gとし、ポリオレ
フィン生産量30kg/時間で連続運転した。循環ガス
の一部を制御バルブ(7)を介して平均40kg/時間
で系外に排出しながら、器内の圧力が30kg/cm2
Gで一定になるように原料モノマー供給量を調整し、器
内の温度を80℃±1℃で安定化させた。 〈温度制御性の評価方法〉本発明による温度制御性の向
上を評価する方法として、温度変動(±4℃の範囲)を
強制的に与え、平均滞留時間(2時間)の3倍である6
時間後に、その制御性能を計測チャート上のトレンドグ
ラフで視認し、変動の平均値と分散値で評価する方法を
採った。ここで、平均値は、20秒毎にサンプリングし
た器内の温度の1時間における算術平均であり、分散値
は、式(I)
【0015】
【数1】
【0016】(TavはTi の平均値、Ti はi番目の測
定温度、nは全サンプリング数(1/20×60×60)であ
る。)で、与えられる。なお、温度の測定と並行して、
流量計(12)でガス流量を測定し、そのガス流量の変
動の平均値と分散値を求め、制御バルブ(7)による圧
力制御機能を評価した。平均値は、20秒毎にサンプリ
ングしたガス流量の1時間における算術平均であり、分
散値は、式(II)
【0017】
【数2】
【0018】(FavはFi の平均値、Fi はi番目の測
定流量、nは全サンプリング数(1/20×60×60)であ
る。)で、与えられる。 〈温度制御性の評価実験〉先ず、温度変動を強制的に与
えるために攪拌翼の攪拌回転数を下げ(100→60r
pm)、液化した循環ガスの液流量温度制御の温度検出
端末側のPIDパラメータを(P:30,I:300,
D:100)から(P:30,I:150,D:45)
へ変えた。強制変動を与えてから6時間後に、測定を開
始し、1時間測定して、計測チャート上のトレンドグラ
フ(図2)を得て、器内の温度変動の平均値、分散値、
ガス流量計(12)のガス流量変動の平均値、分散値を
得た。その結果を表1に示す。
【0019】〔比較例1〕前記実施例1に示す条件の中
で、循環ガスの一部を系外に排出する制御バルブ(7)
の機能を圧力制御から流量計(12)に連結した流量制
御に切替え、液化した循環ガスの液流量調整による温度
制御のみで同様に実験を行い、計測チャート上のトレン
ドグラフ(図3)を得て、器内の温度変動の平均値、分
散値、ガス流量計のガス流量変動の平均値、分散値を得
た。結果を表1に示す。
【0020】〔実施例2〕実施例1に示す条件の中で、
強制的に与える温度変動の方法を触媒供給量を経時的に
変化させる方法に切り換えた以外は、同様に実験を行
い、計測チャート上のトレンドグラフ(図4)を得て、
器内の温度変動の平均値、分散値、ガス流量計のガス流
量変動の平均値、分散値を得た。結果を表1に示す。
【0021】〔比較例2〕実施例2に示す条件の中で、
比較例1と同様に圧力制御をすることなく、液化した循
環ガスの液流量調整による温度制御のみで同様に実験を
行い、計測チャート上のトレンドグラフ(図5)を得
て、器内の温度変動の平均値、分散値、ガス流量計のガ
ス流量変動の平均値、分散値を得た。結果を表1に示
す。
【0022】〔実施例3〕実施例1に示す気相重合装置
で、圧力制御の手段としては原料モノマーガス供給制御
バルブ(5)を用い、これを液化した循環ガスの液流量
調整による温度制御と併用して運転した。ポリプロピレ
ン生産量は55kg/時間で、原料プロピレンの供給量
90kg/時間、触媒は実施例1と同一の触媒を10.
2g/時間で供給し、用いた重合器、制御目標温度・圧
力は、実施例1と同じである。供給される原料ポリプロ
ピレンの中、ガス供給制御バルブ(5)を介して供給さ
れるガス供給量は35kg/時間とし、液化した循環ガ
スの液流量温度制御を効かせて、器内温度を80℃±1
で安定させた。強制的に温度変動(±4℃)を与えるた
め、実施例1と同様に攪拌回転数を下げ、以降、同様に
実験を行い、計測チャート上のトレンドグラフ(図6)
を得て、器内の温度変動の平均値、分散値、ガス流量計
のガス流量変動の平均値、分散値を得た。結果を表1に
示す。
【0023】〔比較例3〕実施例3に示す条件の中で、
ガス供給制御バルブ(5)の機能を圧力制御から計量計
(14)と連結した流量制御に切替え、液化した循環ガ
スの液流量調整による温度制御のみで同様に実験を行
い、計測チャート上のトレンドグラフ(図7)を得て、
器内の温度変動の平均値、分散値、ガス流量計のガス流
量変動の平均値、分散値を得た。結果を表1に示す。
【0024】〔実施例4〕実施例1に示す気相重合装置
で、器内の圧力制御の手段として循環ガスラインの途中
に設けた循環ガスの流量制御バルブ(6)を用い、これ
と液化した循環ガスの液流量調整による温度制御を併用
して運転した。原料プロピレン供給量、触媒供給量、ポ
リマー生産量、用いた重合器、制御目標温度・圧力は、
実施例3と同じにした。強制的に温度変動(±4℃)を
与えるため、実施例1と同様に攪拌回転数を下げ、以
降、同様に実験を行い、計測チャート上のトレンドグラ
フ(図8)を得て、器内の温度変動の平均値、分散値、
ガス流量計のガス流量変動の平均値、分散値を得た。結
果を表1に示す。
【0025】〔比較例4〕実施例4に示す条件の中で、
循環ガスラインの途中に設けた制御バルブ(6)による
を圧力制御をすることなく、制御バルブ(6)の開度を
一定にして単に圧力差を設けるようにしただけの状態に
し、液化した循環ガスの液流量調整による温度制御のみ
で同様に実験を行い、計測チャート上のトレンドグラフ
(図9)を得て、器内の温度変動の平均値、分散値、ガ
ス流量計のガス流量変動の平均値、分散値を得た。結果
を表1に示す。
【0026】〔実施例5〕実施例1に示す気相重合装置
で、圧力制御の手段として原料モノマーガス供給制御バ
ルブ(5)と循環ガスラインの途中に設けた制御バルブ
(6)の両者を用い、これを液化した循環ガスの液流量
調整による温度制御と併用して運転した。ポリプロピレ
ン生産量は55kg/時間で、原料ガスプロピレンの供
給量90kg/時間、触媒は実施例1と同一の触媒を1
0.2g/時間で供給し、用いた重合器、制御目標温度
・圧力は、実施例1と同じである。供給される原料ポリ
プロピレンの中、ガス供給制御バルブ(5)を介して供
給されるガス供給量は35kg/時間とし、制御バルブ
(6)を介して重合器(1)と熱交換器(2)の間に所
定の圧力差を設け、液化した循環ガスの液流量調整によ
る温度制御により、器内温度を80℃±1で安定させ
た。強制的に温度変動(±4℃)を与えるため、実施例
1と同様に攪拌回転数を下げ、以降、同様に実験を行
い、計測チャート上のトレンドグラフ(図10)を得
て、器内の温度変動の平均値、分散値、ガス流量計のガ
ス流量変動の平均値、分散値を得た。結果を表1に示
す。
【0027】〔比較例5〕実施例5に示す条件の中で、
原料モノマーガス供給制御バルブ(5)の機能を圧力制
御から計量計(14)と連結した流量制御に切替え、循
環ガスラインの途中に設けた制御バルブ(6)による圧
力制御をすることなく、バルブ開度を一定にして単に圧
力差を設けるようにしただけの状態にし、液化した循環
ガスの液流量調整による温度制御のみで同様に実験を行
い、計測チャート上のトレンドグラフ(図11)を得
て、器内の温度変動の平均値、分散値、ガス流量計のガ
ス流量変動の平均値、分散値を得た。結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によれば、循環ガスの液流
量調整による温度制御のみで気相重合器内の温度制御を
行う場合に比べ、圧力制御の併用により、温度の制御性
が格段に向上する。ガス流量変動の分散値が大きいこと
は圧力制御がよく機能していることを示しており、この
ため温度変動の分散値が特に小さくなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各種態様を実施するためのポリオレフ
ィン連続気相重合装置のプロセス・フローチャート
【図2】実施例1における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図3】比較例1における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図4】実施例2における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図5】比較例2における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図6】実施例3における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図7】比較例3における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図8】実施例4における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図9】比較例4における計測チャート上のトレンドグ
ラフ
【図10】実施例5における計測チャート上のトレンド
グラフ
【図11】比較例5における計測チャート上のトレンド
グラフ
【符号の説明】
1:気相重合器 2:熱交換機 3:循環ガスの液流量温度制御バルブ 4:温度測定端末 5:ガス供給制御バルブ 6:制御バルブ 7:系外に排出する制御バルブ 8:圧力測定端末 9:触媒供給ライン 10:原料モノマー供給ライン 11:流量計 12:流量計 13:流量計 14:流量計

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気相重合器を用いてポリオレフィンを製造
    するにあたり、重合器内よりガスを抜き出し、その一部
    を系外に排出し、残りのガスを冷却、液化して重合器内
    に戻し、重合器内に戻す液流量の調整により重合器内の
    温度を制御し、系外に排出するガス流量の調整により重
    合器内の圧力を制御することを特徴とするポリオレフィ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】気相重合器を用いてポリオレフィンを製造
    するにあたり、原料モノマーの一部又は全量を気化させ
    て重合器に供給し、重合器内よりガスを抜き出し、冷
    却、液化して重合器内に戻し、重合器内に戻す液流量の
    調整により重合器内の温度を制御し、重合器に供給され
    るモノマーガス流量の調整により重合器内の圧力を制御
    することを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
  3. 【請求項3】気相重合器を用いてポリオレフィンを製造
    するにあたり、重合器内よりガスを抜き出し、冷却、液
    化して重合器内に戻し、重合器内に戻す液流量の調整に
    より重合器内の温度を制御し、重合器内より抜き出すガ
    ス流量の調整により重合器内の圧力を制御することを特
    徴とするポリオレフィンの製造方法。
  4. 【請求項4】気相重合器を用いてポリオレフィンを製造
    するにあたり、原料モノマーの一部又は全量を気化させ
    て重合器に供給し、重合器内よりガスを抜き出し、冷
    却、液化して重合器内に戻し、重合器内に戻す液流量の
    調整により重合器内の温度を制御し、重合器に供給され
    るモノマーガス流量と重合器内より抜き出すガス流量と
    の調整により重合器内の圧力を制御することを特徴とす
    るポリオレフィンの製造方法。
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