JPH11208274A - 車両用ドアの開放装置 - Google Patents

車両用ドアの開放装置

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JPH11208274A
JPH11208274A JP1376898A JP1376898A JPH11208274A JP H11208274 A JPH11208274 A JP H11208274A JP 1376898 A JP1376898 A JP 1376898A JP 1376898 A JP1376898 A JP 1376898A JP H11208274 A JPH11208274 A JP H11208274A
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JP
Japan
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door
latch
opening
operated
vehicle
Prior art date
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Application number
JP1376898A
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English (en)
Inventor
Kanichi Mannen
貫一 万年
Takeo Nishijo
猛夫 西場
Mitsuhisa Iino
光久 飯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内でドアを開放する際に、スイッチ操作
により自動的にラッチとストライカとの係合を解除す
る。 【解決手段】 車室内における乗員がドア12を開放す
る際に、ドア12に設けられたインサイドハンドル16
を操作すると、ドア開放用スイッチが作動する。これが
作動すると、ストライカ14とラッチ15との噛み合い
状態が解かれてラッチ解除状態となり、次いで、モータ
により開放用レバー34が作動して、ドア12は所定の
角度まで自動的に開放される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員がドアを開放
する際に自動的にラッチとストライカとの係合を解除す
るようにした車両用ドアの開放技術に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車などの車両用のドアとしては、ド
アヒンジを中心に回動することによって開閉するように
したものや、スライドドアと言われレールに沿って摺動
することにより開閉するようにしたタイプのものがあ
る。
【0003】何れのタイプのドアにあっても、車両側に
はストライカが取り付けられ、ドア側にはストライカと
噛み合うラッチを含むラッチ機構が取り付けられてい
る。ドアを閉鎖状態に保持するために、ラッチ機構には
車両側のストライカと噛み合った状態でラッチの動作を
無効にするドアロック装置が組み込まれている。ラッチ
機構のラッチとストライカの噛み合い位置としては、走
行中に万一ロックが外れても一度にドアを開放しないよ
うにした正規の噛み合い位置つまりフルラッチ位置と、
ドアが完全に閉じていない半ドアの位置つまりハーフラ
ッチ位置との2段階があり、これらの噛み合いが解除さ
れるとラッチはラッチ解除位置となる。
【0004】ドアを開閉操作するハンドルとしては、ア
ウトサイドハンドル、インサイドハンドルおよびプルハ
ンドルがあり、アウトサイドハンドルは、車外からラッ
チ機構をラッチ解除位置に設定する機能とドアを開閉す
る際の取っ手としての機能を有している。インサイドハ
ンドルは、車内からラッチ機構をラッチ解除位置に設定
するためのものであり、プルハンドルは車内からドアを
閉める際の取っ手であり、アームレストを兼ねることが
多い。車内でドアロック装置を施錠したり解錠するため
に、ドアの内側にはノブが設けられており、このノブが
施錠位置から解錠位置に操作されると、ドアロック装置
によりラッチの動作が無効となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車室内の乗員が車両か
ら降車する際にドアを開放するには、インサイドハンド
ルを操作することになる。この操作に際しては、インサ
イドハンドルを手前に引きながらドアを手や肘で押した
り、インサイドハンドルを手前まで十分に引いた状態で
ドアを手や肘で押す必要がある。
【0006】ドアを押す際にインサイドハンドルが十分
に引かれていないと、ラッチは半ドア位置つまりハーフ
ラッチ位置となってしまい、そのままでは押してもドア
を開放することはできない。また、インサイドハンドル
を十分に引いてラッチをラッチ解除位置に操作しても、
ドアを開く前にインサイドハンドルが戻されると、ラッ
チはハーフラッチ位置となってしまい、そのままでは押
してもドアを開放することはできない。
【0007】本発明の目的は、ドアを開放する際に、ス
イッチ操作により自動的にラッチとストライカとの係合
を解除することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0009】すなわち、本発明の車両用ドアの開放装置
は、車体に開閉自在に取り付けられ、かつ前記車体に設
けられたストライカと噛み合うラッチを有するドアを開
放する車両用ドアの開放装置であって、前記ドアを開放
する際に操作されるドア開放指令手段と、前記ストライ
カと前記ラッチとの噛み合いを解除状態に作動させるラ
ッチ解除手段と、前記ドア開放指令手段により作動し、
前記ラッチ解除手段を作動させるラッチ解除用アクチュ
エータを作動させるスイッチ手段と、前記ドア開放指令
手段を前記ラッチ解除手段に機械的に連結し、前記ドア
開放指令手段により前記ラッチを解除状態に作動する連
結手段とを有することを特徴とする。
【0010】本発明にあっては、車室内の乗員がドアを
開放する際にドア開放指令手段を操作すると、ラッチが
自動的に解除されてドアを開放することができる。
【0011】本発明の車両用ドアの開放装置における前
記ドア開放指令手段を前記ドアに設けられたインサイド
ハンドルとし、このインサイドハンドルがラッチ解除ス
トロークまで操作されたときに前記ラッチ解除手段を作
動するようにすれば、連結手段を介して手動によっても
ラッチを解除させることもでき、スイッチ手段が不作動
となっても、インサイドハンドルの操作によって機械的
にラッチを作動させることができる。
【0012】また、本発明の車両用ドアの開放装置にお
ける前記スイッチ手段は前記インサイドハンドルを前記
ラッチ解除ストロークよりも小さい所定のストロークま
で操作されたときに作動するようにすれば、インサイド
ハンドルを前記ラッチ解除ストロークよりも小さい所定
のストロークまで操作すると、ラッチ解除用アクチュエ
ータによって自動的にラッチを解除させることもでき、
インサイドハンドルの操作によって手動操作によるラッ
チ解除とアクチュエータによるラッチ解除とを行うこと
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の一実施の形態である車両用
ドアの開放装置が組み付けられた車両のドアおよびドア
周り部分を示す図であり、車体10のフロントピラー1
1には車体10の前席側の開口部を開閉するためのフロ
ントドア12が上下2つのヒンジ13を介して開閉自在
に取り付けられている。ドア12を閉鎖状態に保持する
ために、車体10に固定されたストライカ14と噛み合
うラッチ15がドア12に取り付けられており、このス
トライカ14とラッチ15によりドア12は閉鎖状態に
保持されることになる。
【0015】ドア12の内面には車内からドアを開放す
る際に操作されてラッチを解放するためのドア開放指令
手段としてのインサイドハンドル16と、車内からドア
12を閉める際の取っ手としてのプルハンドル17とが
設けられている。また、ラッチを車内で施錠状態と解錠
状態に操作するために、ドア12の内面にはシルコンノ
ブとも言われるノブ18が設けられている。ドア12の
外面には、車外からラッチを解放するとともに、ドア1
2を開閉する際の取っ手としてアウトサイドハンドル1
9が設けられており、図1にあってはそのアウトサイド
ハンドル19は破線で示されている。
【0016】図2はストライカ14とラッチ15との噛
み合い状態を示す図であり、ドア12の閉鎖移動により
車体側のストライカ14に対してラッチ15が相対的に
移動してラッチ15がフルラッチ位置L1 となった状態
が実線で示されており、ドア12を閉鎖移動させると、
ストライカ14はドア12に形成されたストライカ進入
部14aの部分に入り込んでラッチ15と噛み合うこと
になる。図2にあっては、ドア12が完全に閉じていな
いハーフラッチ位置L2 つまり半ドアの状態が二点鎖線
で示されており、さらにラッチ15が回転することによ
りラッチ15はラッチ解除位置L3 となり、ラッチ15
とストライカ14との噛み合いが解除されることにな
る。
【0017】図3はラッチ15を作動させるためのラッ
チ作動部と、ラッチ15の動作を無効にするドアロック
装置の部分を示す概略斜視図であり、図4はインサイド
ハンドル16と図3に示すラッチ作動部との連結部を示
す概略図である。
【0018】ドア12内には、図4に示すように、イン
サイドハンドル16の操作によって作動するドア開放用
スイッチ21がスイッチ手段として設けられており、車
室内においてドア12を開放する際にインサイドハンド
ル16が所定の開放指令ストロークθaの角度まで操作
されると、ドア開放用スイッチ21がオンになる。この
スイッチ21はラッチ解除用アクチュエータ22に電気
的に接続されており、このアクチュエータ22は、自動
解除用ロッド23を介して図3に示す解除用リンク24
に連結されている。この解除用リンク24は図示しない
連結部材を介してラッチ15に連結されており、ラッチ
解除手段を構成している。このアクチュエータ22が作
動すると、ラッチ15は図2におけるフルラッチ位置L
1 からラッチ解除位置L3 に作動することになる。
【0019】解除用リンク24には、図3に示すよう
に、手動解除用ロッド25が連結されており、この手動
解除用ロッド25は、図4に示すように、インサイドハ
ンドル16に連結された操作ロッド26に係合し、これ
らのロッド25,26により連結手段が構成されてい
る。操作ロッド26は手動解除用ロッド25に対して遊
びストロークSを有しており、インサイドハンドル16
が開放指令ストロークθaの角度まで操作される際に
は、操作ロッド26は手動解除用ロッド25に対して滑
り移動し、この角度からそれ以上の角度のラッチ解除ス
トロークθbまでインサイドハンドル16が操作される
際に、操作ロッド26は手動解除用ロッド25とともに
移動して、解除用リンク24を介してラッチ15がラッ
チ解除位置L3に作動することになる。
【0020】したがって、バッテリを外した場合などの
ように、ラッチ解除用アクチュエータ22が作動しない
場合であっても、インサイドハンドル16の操作により
機械的にラッチ15をラッチ解除位置L3 にまで作動さ
せることができる。
【0021】解除用リンク24にはアウトサイドハンド
ル19に連結された解除用ロッド28が連結されてお
り、車外からドア12を開放する際に、アウトサイドハ
ンドル19が操作されると、ラッチ15はラッチ解除位
置L3 に作動することになる。ラッチ15がフルラッチ
位置L1 のときに、インサイドハンドル16およびアウ
トサイドハンドル19のいずれを操作しても、ラッチ1
5が作動しないようにするために、ロック用ロッド27
が設けられており、このロック用ロッド27はドアロッ
ク装置を構成している。なお、このロック用ロッド27
はノブ18により作動するととも、キーをドアのキー穴
に差し込んでロック状態に操作することによっても作動
するようになっている。
【0022】図示する場合には、ラッチ15に機械的に
連結されたインサイドハンドル16によってドア開放用
スイッチ21を作動するようにしているが、ラッチ15
に対して機械的には連結されていないハンドルやレバー
あるいは押しボタンなどの作動部材によってドア開放用
スイッチ21を作動させるようにしても良く、その作動
部材は、ドア12の内面などの任意の位置に設けられる
ことになる。
【0023】図5は図1の要部を拡大して示す平面図で
あり、図1および図5に示すように、車体10にはドア
開放用モータ31が取り付けられ、このモータ31によ
り所定の角度θの範囲で回転往復動するシャフト32に
はリンク33が固定されている。このリンク33の先端
には開放用レバー34がその一端部でピン35により回
転自在に結合され、開放用レバー34の他端部は車体1
0に設けられた開口部36を介してヒンジ13に近い位
置でドア12に当接するようになっている。これらの機
構は、ドア前端に配置されており、乗員の乗降(足の乗
り越し)には邪魔にならない位置になっている。
【0024】したがって、モータ31を駆動して開放用
レバー34をリンク33を介して図5において実線で示
す位置から二点鎖線で示す位置に作動させると、ドア1
2は乗員による開放動作可能範囲まで開放移動すること
になる。この開放動作可能範囲としては、前記角度θ、
リンク33、開放用レバー34によってドア12のサイ
ズや開放用レバー34の当接位置によって自由に設定で
き、ドア12がラッチ15から完全に離れて手などによ
ってドア12を押すことにより、自由にドア12を開放
し得る程度の範囲に設定されている。
【0025】そして、モータ31により駆動される開放
用レバー34は、ドア12とは分離されて車体10側に
取り付けられているので、ドア12の開操作と閉操作を
開放用レバー34の作動とは無関係に行うことができ
る。なお、モータ31と開放用レバー34などをドア1
2内に組み込むようにしても良い。
【0026】図6は上述したドアの開放装置の作動を制
御する制御回路を示すブロック図であり、制御部37に
は、ドア開放用スイッチ21と、ノブ18の操作によっ
てドアロックが解錠状態となったことを検出するロック
解錠検出スイッチ38と、ラッチ15が解除位置L3
なったことを検出するラッチ解除検出スイッチ39とか
ら信号が送られるようになっている。この制御部37か
らは、ラッチ解除用アクチュエータ22と、ドア開放用
モータ31にそれぞれ信号が送られるようになってい
る。
【0027】図7(A)はドア12が閉鎖された状態で
あって、ラッチ15がフルラッチ状態となり、かつドア
ロック装置が施錠された状態を示す断面図であり、この
図においてはドアロック状態に操作されたノブ18が黒
く塗り潰して示されている。この状態のもとでドア12
を開放すべく、車室内の乗員がノブ18を操作してドア
ロック装置を解錠状態とし、インサイドハンドル16を
操作した状態を示すと、図7(B)の通りである。
【0028】このようにして、ドアロック装置が解錠状
態に操作されると、ロック解錠検出スイッチ38により
それが検出される。この状態のもとで、乗員によるイン
サイドハンドル16の操作により図4に示すドア開放用
スイッチ21が作動すると、ラッチ解除用アクチュエー
タ22が作動することになる。これにより、自動解除用
ロッド23が駆動されてラッチ15は図2におけるラッ
チ解除位置L3 に作動する。この状態を示すと、図7
(C)の通りである。
【0029】一度、ドア開放スイッチ21が作動される
と、ラッチ15はラッチ解除位置となるので、図7
(C)に示すようにインサイドハンドル16を戻して
も、ラッチ15がハーフラッチ位置などに戻ることはな
い。
【0030】ラッチ解除状態となると、ラッチ解除検出
スイッチ39がオンとなり、ラッチ15が解除位置とな
ったことが確認される。これが確認されると、モータ3
1が駆動されて開放用レバー34が車体10から突出
し、図7(D)に示すように、ドア12は自動的にドア
開放動作可能範囲まで開かれる。ドア12が乗員による
開放動作可能範囲の角度まで開かれた後には、開放用レ
バー34はモータ31により元の位置に戻ることにな
る。このときには、開放用レバー34はドア12からは
分離されることになるので、この位置でさらにドア12
を開いたり、閉じたりする操作をドア開放装置とは無関
係に行うことができる。
【0031】ドアロック装置が施錠されていない状態で
は、ロック解錠検出スイッチ38はオンとなった状態の
ままであり、その状態のもと、つまりドアロックされて
いない状態のもとで、インサイドハンドル16が操作さ
れてドア開放スイッチ21がオンした場合にも、前述と
同様にしてドア12が自動的に開放される。
【0032】インサイドハンドル16を図4に示すドア
開放指令ストロークの角度θaの僅かな角度だけ作動さ
せると、ドア開放用スイッチ21が作動することにな
り、この範囲のストロークでは、手動解除用ロッド25
は作動しないが、このストロークを超えるラッチ解除ス
トロークの角度θbまでインサイドハンドル16を作動
させると、操作ロッド26と手動解除用ロッド25とが
係合状態となり、これらのロッド25,26を介して機
械的にラッチ15をラッチ解除位置まで作動させること
ができる。したがって、ラッチ解除用アクチュエータ2
2が不作動となった非常時などでも、ラッチ解除を行う
ことができる。
【0033】図8は前述した車両用ドアの開放装置にお
ける図7に示したドアの開放手順を示すフローチャート
であり、ノブ18により施錠状態のドアロックが解錠状
態に操作されてロック解錠検出スイッチ38がオンとな
ると、ステップS1においてドアロックが解錠状態であ
ることが判断される。このステップS1でYESと判断
された状態のもとで、ドア開放用スイッチ21が操作さ
れると、ステップS2ではYESと判断されて、ステッ
プS3においてラッチ解除用アクチュエータ22が作動
する。このアクチュエータ22によってラッチ15がラ
ッチ解除位置となると、ラッチ解除検出スイッチ39が
オンとなってステップS4においてYESと判断され
る。この状態のもとで、ステップS5において、ドア開
放用モータ31が駆動されて、ドア12は所定の開放動
作可能範囲まで開放されることになる。
【0034】ドア12は開放用レバー34により押し開
かれることになり、ドア12が乗員によって所定の開度
以上に開かれる操作がなされる場合には、ドア12に対
して所定の抵抗感ないし節度感を加えるために、車体1
0に回転自在に結合されたドアチェッカ41がドア12
内に図1に示すように入り込んでいる。
【0035】このドアチェッカ41としては、公知のも
のを使用することも可能であるが、図示する場合には、
本特許出願人が特願平8−296892号として平成8
年11月8日に出願した車両用ドアチェッカが使用され
ている。
【0036】このドアチェッカ41について、図9およ
び図10を参照して説明する。図示するように、ピラー
11にはブラケット42により支持ピン43が取り付け
られ、この支持ピン43はヒンジ13の回動中心軸に平
行となっている。支持ピン43には、チェッカアーム4
4がその一端部で回動自在に取り付けられ、このアーム
44はドア12を構成するドアアウターパネル12aと
ドアインナーパネル12bとの間に挿入されている。ド
ア12内にはチェッカ部45が取り付けられ、アーム4
4はこのチェッカ部45内を貫通している。ドア12の
全開位置を規制するために、アーム44の他端部にはス
トッパ46が設けられており、ドア12を全開位置まで
開放すると、ストッパ46がチェッカ部45に当接する
ことになる。
【0037】図示するアーム44は図9に示す幅寸法D
と図10に示す厚み寸法dおよびd’とを有する板材に
より形成されており、幅寸法Dを有する両面がチェック
面47,48となっており、図示する場合には、それぞ
れのチェック面47,48は支持ピン43に対して直角
となっている。
【0038】ドア12にはホルダー49がボルト49
a,49bにより取り付けられ、アーム44はホルダー
49に形成された貫通孔50を貫通している。ホルダー
49におけるアーム44の上側部分には、断面が四辺形
となりアーム44のチェック面48に開口する収容溝5
1が形成され、この収容溝51には断面円形の圧接用の
金属製ローラ52が収容されており、このローラ52は
アーム44のチェック面48に接触するようになってい
る。ホルダー49におけるアーム44の下側部分には断
面が四辺形となりアーム44のチェック面47に開口す
る収容溝53が形成され、この収容溝53にはチェック
面47に向けて接近離反移動自在に締付けブロック54
が収容されている。
【0039】締付けブロック54のうちアーム44に対
向する表面には、アーム44の長手方向に沿うとともに
アーム44の一端部に向けてアーム44に接近する方向
に傾斜した開側傾斜面55と、アーム44の長手方向に
沿うとともにアーム44の他端部に向かうに従ってアー
ム44に接近する方向に傾斜した閉側傾斜面56が形成
されている。これら両方の傾斜面55,56により、図
示するように断面V字形状の収容凹部57が締付けブロ
ック54に形成され、この収容凹部57には断面円形の
制動用の金属製ローラ58がローラ52と平行となって
配置されるようになっている。
【0040】図示する場合には、閉側傾斜面56はドア
12に対してこれを閉じる方向に抵抗力を付与するとき
にローラ58をチェッカアーム44に向けて押し付ける
第1の傾斜面となっており、開側傾斜面55はドア12
に対してこれを開く方向に抵抗力を付与するときにロー
ラ58をチェッカアーム44に向けて押し付ける第2の
傾斜面となっている。
【0041】締付けブロック54をアーム44のチェッ
ク面47に向けて接近離反移動するために、ねじ部材5
9がホルダー49にねじ結合され、このねじ部材59は
駆動手段としてのモータ61によりリンク機構62を介
して駆動されるようになっている。したがって、このね
じ部材59をモータ61により回転させてこれの先端部
を収容溝53内に突出させると、締付けブロック54は
チェック面47に向けて接近し、チェック作動状態とな
る。これとは逆に、反対方向にねじ部材59を回転させ
てこれを後退移動させると、締付けブロック54はチェ
ック面47側から離反してチェック不作動状態となる。
【0042】締付けブロック54を離反移動させて、両
方のローラ52,58の間の隙間をアーム44の厚みd
よりも大きく設定するまで、締付けブロック54をチェ
ック不作動状態に設定すると、ローラ58の自重によっ
て中立位置となり、ドア12を図9において実線で示す
全閉位置から二点鎖線で示す全開位置の間では、ドア1
2には制動力が加わらず、ドア12を軽快に開閉するこ
とができる。
【0043】一方、ドア12が任意の開度まで開かれた
状態のもとで、ねじ部材59を回転させることによっ
て、締付けブロック54をチェック面47に向けて接近
移動させると、締付けブロック54は作動状態に設定さ
れる。この状態のもとでドア12を開く方向に移動する
と、ローラ58は開側傾斜面55とアーム44のチェッ
ク面47との間に挟み込まれて楔作用によってローラ5
8はより強く締め付けられることになる。この結果、ロ
ーラ58は自緊作用によりアーム44を固定してドア1
2が確実にロックされる。ドア12を閉じる方向に移動
しても同様にローラ58が閉側傾斜面56とアーム44
の間に挟みこまれてドア12がロックされる。
【0044】したがって、ドア12がモータ31の駆動
により開放用レバー34によって乗員による開放動作可
能範囲まで開放されたときに、その角度あるいはそれよ
りも大きな角度にまで開放動作がなされたときに、モー
タ61を作動させると、ドア12をその位置でロックす
ることができる。これにより、ドア12が所定の角度ま
で開かれた状態で、不意な風や傾斜面の影響を受けるこ
となくドア12を停止することができる。また、狭いス
ペースで車両を停車する際に、ドア12を開いたときに
隣の車両や他の障害物にドア12を衝突させることを防
止できる。さらに、乗員が乗り降りする際に、乗員はド
ア12を掴んでそれを支えとすることができ、乗降時の
快適性が向上する。ドア12をロックする位置ないし開
度は、車種やドアのサイズなどに応じて任意に設定する
ことができる。
【0045】ドア12の内面や外面の所定の部分にタッ
チセンサを設け、そのタッチセンサに乗員の手などが触
れたときには、モータ61を駆動させてねじ部材59に
より締付けブロック54をチェック不作動状態にする
と、ドア12を所定の開度でロックするようにしたとし
ても、チェック不作動状態となることから、ドア12を
手などにより容易に開放動作することができることにな
る。
【0046】なお、制動部材としてのローラ52,58
の位置にアーム44における厚み寸法d’の部位が位置
しているときには、ローラ52,58による楔作用が働
かないように設定にされているので、開放用レバー34
が作動する範囲では、ドアチェッカ41の作用を受ける
ことなく、ドア12をモータ31の駆動により開放する
ことができる。
【0047】所定の開度で固定されたドア12のロック
を解除するには、ねじ部材59を回転させて締付けブロ
ック54をアーム44のチェック面47に対して垂直方
向に離反移動させる。このときには、締付けブロック5
4には離す方向の力が作用しているので、小さな荷重で
ロック解除を行うことができる。
【0048】このように、ドア12を開閉操作する際に
チェッカ不作動状態にセットすると、アーム44には締
付け力が作用しないので、ドア12には抵抗力、制動力
あるいは節度感が作用することなく、軽く任意の位置ま
で開閉動作することができ、乗員の乗降性が向上する。
【0049】図示するドア12は運転席側のドアである
が、助手席側のドア、および後部座席用のドアについて
も同様にドアの開閉装置を組み込むようにしても良い。
【0050】ホルダー49には、ローラ58の両側に位
置させて調整ねじ71,72がねじ結合されている。調
整ねじ71は、締付けブロック54が作動状態に設定さ
れた状態のもとで、ドア12を図10において矢印Oで
示す開方向に移動させると、ストッパ面71aにローラ
58が接触するのでローラ58がアーム44の一端部に
向けて移動する量を規制する。調整ねじ72は、ドア1
2を矢印Cで示す閉方向に移動させると、ストッパ面7
2aにローラ58が接触するのでローラ58がアーム4
4の他端部に向けて移動する量を規制する。調整ねじ7
1,72のストッパ面71a,72aは、ローラ58の
アーム44に対する押し付け力を制限して抵抗力を制限
する機能を有している。
【0051】このようにローラ58の移動量を規制する
ことにより、ローラ58の噛み込み量が規制され、ドア
12をアーム44に対してロックすることなく、ドア1
2が任意の位置に停止されたときに所定のすべり力、つ
まり節度感をドア12に対して与えることができる。こ
れにより、ドア12が停止された状態でドア12に対し
てすべり抵抗力を超える開閉力を加えると、ドア12は
開閉移動させることができる。したがって、締付けブロ
ック54を不作動状態にするための機構に不具合が発生
しても、ドア12に加えられた制動力を超える力をドア
12に加えれば、ドア12は開閉される。
【0052】ローラ58が中立位置となっているときに
おける調整ねじ71とローラ58との間の隙間と、調整
ねじ72とローラ58との間の隙間を同一に設定すれ
ば、ローラ58が噛み込んだ状態におけるドア12を開
く方向と閉じる方向とでは、ドア12に対して同一のす
べり抵抗力が加えられることになる。これに対して、中
立位置におけるローラ58と調整ねじ71との間の隙間
とを相違させることにより、ドア12を閉じる方向のす
べり抵抗力と、開く方向のすべり抵抗力とを相互に相違
させることができる。
【0053】前記実施の形態にあっては、ドア12を車
室内側から開放する場合について説明したが、キー操作
やリモコン操作によって車外からドアロック装置が解錠
された場合に、それを検出してドア12を自動的に所定
の開度まで開放させるようにしても良い。リモコン操作
によってドアロック装置を解錠する場合には、ドアロッ
クを解除するためのロック解錠用アクチュエータをドア
12内に設けることになる。
【0054】このようにドアロック装置を施錠状態から
解錠状態にするためのロック解錠用アクチュエータを用
いると、ドア開放用スイッチ21の操作によってラッチ
の解除のみならず、ドアロックの解錠をも自動的に行う
ことができ、ノブ18を用いることなく、ドアロックの
解錠とドアの開放を自動的に行うことができる。
【0055】図11はこのようにロック解錠用アクチュ
エータ81を設けた場合における制御回路を示すブロッ
クであり、この図において図6に示す部材と共通する部
材には同一の符号が付されている。ドアロックの解錠操
作をノブ18を用いることなく、ドア開放用スイッチ2
1によって行う場合には、ラッチ解除動作がなされる前
提としてドア開放可能条件が検出された場合にのみドア
開放動作が行われるようにする。ドア開放可能条件とし
ては、たとえば、車速センサ82によって車両が停止し
ている状態となっている場合、キーセンサ83によって
エンジン起動用のキーがキー穴から取り外されたことが
検出された場合、さらにはパーキングブレーキセンサ8
4によってパーキングブレーキが操作され、かつ車両の
停止が車速センサ82により検出された場合などがあ
る。
【0056】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の
形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たと
えば、図示するドア12はヒンジ13を中心に揺動する
ようになっているが、スライド式のドアに対しても適用
することができる。また、インサイドハンドル16によ
ってのみ機械的にラッチを解除状態に作動させる一方、
ドア12にアクチュエータ22を作動させるスイッチや
レバーなどをのスイッチ作動部材をインサイドハンドル
16に加えてさらに設けるようにしても良く、その場合
には、両方の別々のドア開放指令手段によりラッチを解
除させることができる。
【0057】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0058】本発明にあっては、ドア開放指令手段の操
作によってラッチとストライカの係合を自動的に解除す
ることができ、ドアを開放する際における乗員の負荷が
低減される。ラッチの解除を複数のラッチ解除を複数の
経路によって操作することができるので、ラッチ解除の
確実性を向上させることができる。ラッチを解除状態に
指令するインサイドハンドルによりドアスイッチ手段を
作動するようにし、そのインサイドハンドルによってロ
ッドやワイヤなどを介して機械的にラッチを作動させる
ようにすることにより、非常時にもラッチ解除を行うこ
とができ、さらに同じ部材であるインサイドハンドルに
よってラッチを自動的に解除するためのスイッチ手段を
作動させることにより、ドア開放時の操作性が向上しつ
つ違和感をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用ドアの開放装置が組み込まれた
車両のドア周りの部分を示す斜視図である。
【図2】図1に示したラチェットを有するドアロックを
示す概略図である。
【図3】ラッチ作動部およびドアロック装置を示す概略
斜視図である。
【図4】インサイドハンドルとラッチ作動部との連結部
を示す概略図である。
【図5】図1に示したドア開放手段を拡大して示す平面
図である。
【図6】ドアの開放装置の作動を制御する制御部を示す
ブロック図である。
【図7】ドアの開放手順を示す平面図である。
【図8】ドアの開放手順を示すフローチャートである。
【図9】図1に示されたドアチェッカの詳細を示す断面
図である。
【図10】図9における10−10線に沿う断面図であ
る。
【図11】本発明の他の実施の形態である車両用ドアの
開放装置における制御部を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 車体 11 ピラー 12 ドア 13 ヒンジ 14 ストライカ 15 ラッチ 16 インサイドハンドル 17 プルハンドル 18 ノブ 19 アウトサイドハンドル 21 ドア開放用スイッチ 22 ラッチ解除用アクチュエータ 23 自動解除用ロッド 24 解除用リンク 25 手動解除用ロッド 26 操作ロッド 27 ロック用ロッド 28 解除用ロッド 31 ドア開放用モータ 32 シャフト 33 リンク 34 開放用レバー 37 制御部 38 ロック解錠検出スイッチ 39 ラッチ解除検出スイッチ 41 ドアチェッカ 44 チェッカアーム 45 チェッカ部 47,48 チェック面 49 ホルダー 51 収容溝 52 ローラ 54 締付けブロック 55 開側傾斜面 56 閉側傾斜面 58 ローラ 61 モータ 81 ロック解錠用アクチュエータ 82 車速センサ 83 キーセンサ 84 パーキングブレーキセンサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に開閉自在に取り付けられ、かつ前
    記車体に設けられたストライカと噛み合うラッチを有す
    るドアを開放する車両用ドアの開放装置であって、 前記ドアを開放する際に操作されるドア開放指令手段
    と、 前記ストライカと前記ラッチとの噛み合いを解除状態に
    作動させるラッチ解除手段と、 前記ドア開放指令手段により作動し、前記ラッチ解除手
    段を作動させるラッチ解除用アクチュエータを作動させ
    るスイッチ手段と、 前記ドア開放指令手段を前記ラッチ解除手段に機械的に
    連結し、前記ドア開放指令手段により前記ラッチを解除
    状態に作動する連結手段とを有することを特徴とする車
    両用ドアの開放装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用ドアの開放装置に
    おいて、前記ドア開放指令手段は前記ドアに設けられた
    インサイドハンドルであり、このインサイドハンドルが
    ラッチ解除ストロークまで操作されたときに前記ラッチ
    解除手段を作動するようにしたことを特徴とする車両用
    ドアの開放装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両用ドアの開放装置に
    おいて、前記スイッチ手段は前記インサイドハンドルを
    前記ラッチ解除ストロークよりも小さい所定のストロー
    クまで操作されたときに作動することを特徴とする車両
    用ドアの開放装置。
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