JPH11208116A - レーザ記録用感熱記録媒体及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents
レーザ記録用感熱記録媒体及びそれを用いた画像形成方法Info
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- JPH11208116A JPH11208116A JP10030399A JP3039998A JPH11208116A JP H11208116 A JPH11208116 A JP H11208116A JP 10030399 A JP10030399 A JP 10030399A JP 3039998 A JP3039998 A JP 3039998A JP H11208116 A JPH11208116 A JP H11208116A
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Abstract
の間の発色反応を利用した感熱記録媒体であって、レー
ザ光を用いることにより高速記録や高密度、高画質記録
を可能にし、更にレーザ光を用いるために生じていた種
々の問題点を解決することにより、特に画像部の紫外部
(360nm〜420nm)濃度が高く、版下フィルム
同士の検図作業に有用な版下作製用感熱記録媒体として
使われる画像形成した記録媒体を提供し、また、該感熱
記録媒体にレーザ光を用いて画像を記録する画像記録方
法を提供すること。 【解決手段】 透明支持体上に電子供与性呈色化合物、
電子受容性化合物とバインダー樹脂を主成分とする感熱
記録層が設けられ、更に該感熱記録層とほぼ同一の屈折
率をもつ樹脂を主成分とするオーバー層が設けられてな
る感熱記録媒体のオーバー層上に、カーボンブラックを
主成分とする光吸収層を設けたことを特徴とするレーザ
記録用感熱記録媒体。
Description
合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した感
熱記録媒体に関し、特にフレキソ印刷、グラビア印刷、
オフセット印刷及びスクリーン印刷の製版用版下フィル
ム(画像形成用)シート、及び捺染用スクリーン印刷の
製版用版下フィルム(画像形成用)シートとして有用な
版下用感熱記録媒体、これを用いたレーザ光による画像
記録方法、及び形成された画像の用途に関する。
媒体の表面にサーマルヘッドを密着走査させ、熱エネル
ギーを感熱記録層に直接若しくは保護層を通して伝える
ことにより発色画像を記録する感熱記録方法は広範囲に
知られており、ファクシミリやプリンタ等に応用されて
いる。しかしながら、このような感熱記録方法において
はサーマルヘッドを感熱記録媒体に密着させて走査する
ために、カス付着やスティッキング等のトラブルを起こ
したり、サーマルヘッドが摩耗又は場合によっては破壊
に到るという問題があるなど記録障害や記録品質を損な
う問題があった。特にプロッタのように、記録の流れ方
向に連続して線画記する場合、カス付着・ゴミのトラブ
ルを引き起こさずに連続印字することは不可能であっ
た。また、このようなサーマルヘッドを用いる感熱記録
方法には、サーマルヘッドの構造上の特質から発熱素子
の加熱冷却の高速制御や、発熱素子密度を大きくするた
め、高速記録や高密度、高画質記録には限界があるとい
う欠点があった。
方法の上記の如き問題点を解決するために、レーザ光を
用い、感熱記録媒体に対して非接触で、且つ高速・高密
度で熱記録を行なうことが提案されている。例えば、特
開平2−120082号公報、特開平2−209290
号公報、特開平3−86581号公報、特開平4−14
1485号公報、特開平4−357080号公報、特開
平4−357082号公報、特開平5−278329号
公報、特開平5−301447号公報、特開平6−72
028号公報、特開平7−186546号公報、特開平
8−90919号公報、特開平8−127180号公
報、特開平8−187945号公報、特開平8−187
947号公報、特開平8−258420号公報、特開平
8−267920号公報、特開平9−20021号公報
等が例として挙げられる。しかしながら、このようなレ
ーザ光を用いた記録方法においては、感熱記録層が一般
に可視及び近赤外・赤外領域の光を吸収し難いので、レ
ーザの出力を相当大きくしないと発色に必要な熱エネル
ギーが得られず、小型で安価な装置を作ることが極めて
困難であるという欠点があった。
吸収させるための提案も多くなされており、一般的には
感熱記録層中又は感熱記録層と隣接の層にレーザの発振
波長にあった吸収波長をもつ物質を添加した層を設ける
ことが行なわれている。レーザ光による画像記録の機構
は、イメージワイズに感熱記録層等に照射されたレーザ
光を光吸収物質が吸収してレーザ光の光エネルギーを熱
エネルギーに変換し、感熱記録層を加熱することによ
り、感熱記録層に含有している発色成分(電子供与性呈
色化合物と電子受容性化合物)を反応させ、感熱記録媒
体上に画像を形成するものである。したがって、レーザ
光の光エネルギーを熱エネルギーに如何に効率よく変換
するかが問題である。光吸収効率のよい光吸収物質を用
いたり、光熱変換効率のよい状態に光吸収物質を分散状
態から溶解状態にしたりして、発色成分との接触をよく
する工夫により、または光吸収物質の量を増加させるこ
とにより、レーザ記録用感熱記録媒体として感度を向上
させることが可能となる。また、現在のレーザ記録用の
レーザ光としては、記録媒体の記録が可視部を用いてい
ることから、光吸収物質等によって記録媒体を着色させ
ることを避けるため、一般的には近赤外又は赤外領域の
発振波長の光を用いることが多い。この場合、添加する
光吸収物質の材料選定範囲が限られ、光吸収効率の良好
な材料で着色が少ない材料は殆どない。
呈色化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用
した感熱記録媒体において、従来から見られる上記問題
点を解決して、レーザ光を用いることにより高速記録や
高密度、高画質記録を可能にし、更にレーザ光を用いる
ために生じていた種々の問題点の解決により、特に画像
部の紫外部(360nm〜420nm)濃度が高く、ま
た、画像形成した版下フィルムは、版下フィルム同士の
検図作業に有用な版下作製用感熱記録媒体及び該感熱記
録媒体にレーザ光を用いて画像を記録する画像記録方法
を提供することを目的とする。
(1)「透明支持体上に電子供与性呈色化合物、電子受
容性化合物とバインダー樹脂を主成分とする感熱記録層
が設けられ、更に該感熱記録層とほぼ同一の屈折率をも
つ樹脂を主成分とするオーバー層が設けられてなる感熱
記録媒体のオーバー層上にさらに、カーボンブラックを
主成分とする光吸収層を設けたことを特徴とするレーザ
記録用感熱記録媒体。」、(2)「該感熱記録媒体のオ
ーバー層がUV硬化性樹脂又は電子線硬化性樹脂であ
り、且つ該オーバー層がアルコール系有機溶剤で簡単に
溶解しないことを特徴とする前記(1)項に記載のレー
ザ記録用感熱記録媒体。」、(3)「該感熱記録層に含
まれる電子受容性化合物が、下記一般式(I)又は一般
式(II)で表わされる有機リン酸化合物であり、更に
バインダー樹脂が分子内に水酸基又はカルボキシル基を
含有することを特徴とする前記(1)項又は(2)項に
記載のレーザ記録用感熱記録媒体。
ボンブラックを主成分とする光吸収層の膜厚が0.1〜
3μmの範囲内で、且つ光吸収層に含有するカーボンブ
ラックの含有量が30〜60重量%であることを特徴と
する前記(1)項乃至(3)項のうちいずれか1に記載
のレーザ記録用感熱記録媒体。」、(5)「該感熱記録
媒体に各レーザ光を照射し、照射量に応じた記録画像を
得た後、該感熱記録媒体の表面に設けられたカーボンブ
ラックを主成分とする光吸収層を、アルコールを主成分
とした除去液で除去することにより、製版用版下フィル
ムとして用いることが可能な状態にすることを特徴とす
る前記(1)項乃至(4)項のうちいずれか1に記載の
レーザ記録用感熱記録媒体を用いた画像形成方法」、
(6)「フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷
及びスクリーン印刷の製版用版下フィルム及び捺染用ス
クリーン印刷の製版用版下フィルムとして用いられるこ
とを特徴とする、前記第(5)項記載の方法により画像
が形成された感熱記録媒体」により達成される。
に説明する。本発明の感熱記録媒体はオーバー層上さら
にに、カーボンブラックを主成分とする光吸収層を設け
たものであるが、この光吸収層のカーボンブラックは、
10〜100mμの粒径を持ち、比表面積が10〜10
00m2/gのものが好ましい。また、光吸収層に用い
られるバインダー樹脂としては、アルコール系有機溶剤
主成分の溶剤に可溶性の樹脂であり、例えば、ポリビニ
ルアセタール、ポリビニルブチラール、カルボキシビニ
ルポリマー、ポリ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピルセル
ロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルセ
ルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートプロピオネート、セル
ロースアセテートフタレートが挙げられる。これらのカ
ーボンブラックとバインダー樹脂の比は、バインダー樹
脂1重量部に対してカーボンブラックの添加量が0.1
〜2重量部程度がよく、好ましくは0.5〜1.5重量
部程度がよい。
設けられた光吸収層が、光を吸収して熱に変換すること
により該感熱記録層を発色させる。本発明で使用可能な
レーザ光は、可視及び近赤外、赤外領域に発信波長を持
つもので、He−Neレーザ、アルゴンレーザ、半導体
レーザ、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、半導体励起レ
ーザを用いたYAGレーザ又はYAG−SHGレーザ等
が挙げられる、また、該感熱記録媒体にレーザを照射す
る方向としては、透明支持体を用いていることから、光
吸収層側又は支持体の裏側からでもよい。さらに、上記
レーザで書込み後は、アルコール系有機溶剤を主成分と
した除去液を用いて、光吸収層のみ除去することによ
り、該感熱記録媒体を用いた製版用版下フィルムが作製
できる。除去方法は色々な方法が考えられ、また実際に
可能であるが、好ましくは例えば柔らかい布、柔らかい
不織り布又は不織り繊維に除去液を染み込ませ、手作業
で除去してもよいし、レーザ書込み装置に上記の作業を
するような装置を組み込むこと等ができる。
明で用いられる電子供与性呈色性化合物(以下発色剤と
いう。)は、それ自体無色あるいは淡色の染料前駆体で
あり、特に限定されない。例えば従来公知のフルオラン
系化合物があり、その具体例としては、例えば以下のよ
うなものが挙げられる。3−ジエチルアミノ−7−アニ
リノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチル
アミノ)−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラ
ン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o−クロルアニ
リノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−n−プロピル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−イソプロピル−N−
メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−n−ブチル−N−エチルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソブチ
ル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン。
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−イソアミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−
メチル)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−n−アミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−p−トリル−N−
エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−2−エトキシプロピル−N−エチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−テトラヒドロフルフリル−N−エチルアミノ)−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,
4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルア
ミノ)フルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチル
アミノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラ
ン等がある。
色剤は以下に示す一般式(III)〜(VIII)のフルオラ
ン化合物及び表1に記載のフルオラン化合物であり、そ
の具体例としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
子又は炭素数4以下のアルキル基を示し、Xはフッ素、
塩素、臭素などのハロゲン原子を示す。)
を、R4は炭素数8以下のアルキル基を示す。)
R7は水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基
を示す。)
ル基を示し、R10は水素原子、低級アルキル基又は低級
アルコキシ基を有し、R11は水素原子又は炭素数8以下
のアルキル基を示し、R12は炭素数8以下のアルキル基
又はフェニル基、置換フェニル基を示す。)
ル基又はエチル基を示し、R15は水素原子又は炭素数4
以下のアルキル基を示す。また、Y、Zはそれぞれ独立
して水素原子又はフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原
子を示す。)
ル基又はエチル基を示し、R18は水素原子又は炭素数4
以下のアルキル基を示す。また、Y、Zはそれぞれ独立
して水素原子又はフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原
子を示す。また、Arはフェニル基又はベンジル基を示
す。)
ロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチル
フルオラン、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−
n−ブチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(o−
フロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチ
ルフルオラン、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6
−n−ブチルアミノフルオラン、2−(o−クロロフェ
ニルアミノ)−6−n−ヘキシルアミノフルオラン、2
−(o−クロロフェニルアミノ)−6−n−オクチルア
ミノフルオラン、2−(o−フロロフェニルアミノ)−
6−イソアミルアミノフルオラン、2−(o−フロロフ
ェニルアミノ)−6−n−オクチルアミノフルオラン。
ロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−ニトロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチ
ルアミノフルオラン、2−(o−ニトロフェニルアミ
ノ)−6−(N−エチル−N−n−ブチルアミノ)フル
オラン、2−(o−ニトロフェニルアミノ)−6−(N
−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン。
−ジエチルアミノフルオラン、2−アミノ−6−ジ−n
−ブチルアミノフルオラン、2−アミノ−3−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−アミノ−3−メチ
ル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−アミノ
−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミ
ノ)フルオラン、2−アミノ−3−メトキシ−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−アミノ−3−メトキシ−6
−ジ−n−ブチルアミノフルオラン。
ノ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−n−ブチル
アミノ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−n−オ
クチルアミノ−6−エチルアミノフルオラン、2−n−
オクチルアミノ−3−メチル−6−n−ブチルアミノフ
ルオラン、2−フェニルアミノ−6−エチルアミノフル
オラン、2−フェニルアミノ−6−n−ブチルアミノフ
ルオラン、2−フェニルアミノ−6−n−オクチルアミ
ノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−
n−ブチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3
−メチル−6−エチルアミノフルオラン、2−フェニル
アミノ−3−メチル−6−n−ヘキシルアミノフルオラ
ン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n−アミル
アミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−
6−イソアミルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ
−3−メチル−6−n−オクチルアミノフルオラン、2
−フェニルアミノ−3−メトキシ−6−n−ブチルアミ
ノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メトキシ−6
−n−ヘキシルアミノフルオラン。
4’−ジクロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−
7−メチルフルオラン、2−(3’,4’−ジクロロフ
ェニルアミノ)−6−n−ブチルアミノ−7−メチルフ
ルオラン、2−(3’−クロロ−4’−フロロフェニル
アミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、
2−(N’−メチル−N−3’−クロロフェニルアミ
ノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−
(N−エチル−N−3’−クロロフェニルアミノ)−6
−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(N−メ
チル−N−4’−クロロフェニルアミノ)−6−エチル
アミノ−7−メチルフルオラン。
アミノ−3−メチル−6−エチルアミノ−7−メチルフ
ルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n−
ブチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルア
ミノ−3−エチル−6−エチルアミノ−7−メチルフル
オラン、2−ベンジルアミノ−3−メチル−6−エチル
アミノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルアミノ−
3−クロロ−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラ
ン、2−フェニルアミノ−3−クロロ−6−n−ブチル
アミノ−7−メチルフルオラン、2−ベンジルアミノ−
3−クロロ−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン
等がある。
電子受容性化合物(以下顕色剤という。)としては、一
般的な溶剤に対して不溶又は難溶性のフェノール性化合
物及び有機リン酸化合物が好ましく、例えばフェノール
性化合物の具体例としては、没食子酸化合物、プロトカ
テキュ酸化合物、ビス(ヒドロキシフェニル)酢酸等が
挙げられ、また有機リン酸化合物の具体例としては、ア
ルキルホスホン酸化合物、αーヒドロキシアルキルホス
ホン酸等が挙げられる、これらの内、有機リン酸化合物
が地肌かぶり、熱感度の点で優れている。
て、下記一般式(I)又は一般式(II)で示されるホス
ホン酸が用いられる。
の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。ヘキサ
デシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシ
ルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホス
ホン酸等がある。前記一般式(II)で表わされるホスホ
ン酸の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。α
−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−ヒドロキシ
ルヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオクタデシ
ルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホン酸、
α−ヒドロキシテトラコシルホスホン酸等がある。本発
明において、顕色剤は単独もしくは二種以上混合して適
用される。また、発色剤についても同様に単独もしくは
二種以上混合して適用することができる。
ついては、10μm以下のものが好ましく、1μm以下
でかつ1μmより大きい粒子径の粒子を含まないものが
更に好ましく、感熱記録媒体の感熱度及び解像度を向上
させることができる。
は、前記発色剤と前記顕色剤とが熱エネルギー等の力で
発色反応が生じた場合、顕色剤プロトンがアタックし
て、開環発色させた染料発色体の回りをプロトンリッチ
にして発色体を安定に保ち、さらに発色体が消色しにく
い環境を有する材料が好ましく、例えば、バインダー樹
脂中に水酸基又はカルボン酸基を含有する化合物であ
り、また、常温での屈折率が1.45〜1.60の範囲
の化合物である。
ばポリビニルブチラール(1.48〜1.49)、ポリ
ビニルアセタール(1.50)、エポキシ樹脂(1.5
5〜1.61)、エチルセルロース(1.46〜1.4
9)、セルロースアセテート(1.46〜1.50)、
セルロースアセテートブチレート(1.46〜1.4
9)、セルロースアセテートプロピオネート(1.46
〜1.49)、ニトロセルロース(1.49〜1.5
1)、スチレン・マレイン酸共重合体(1.50〜1.
60)等が挙げられる。括弧内の数値は屈折率である。
また、バインダー樹脂中に不純物として含有する酸性物
質及び後述する水酸基及びカルボキシル基を含む紫外線
吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤等が記録層中に存在し
ている場合も上記バインダー樹脂と同様な環境を作るこ
とができる。
上は、光安定化剤を感熱記録層又は保護層中に含有させ
ることにより達成される。本発明に使用される光安定化
剤としては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、
一重項酸素の消光剤、スーパーオキシドアニオンの消光
剤が用いられる。
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒド
ロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,1,
4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−クロロベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−n−ヘプトキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−3,6−ジクロル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−3,6−ジクロル−4−エトキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキ
シ−3−メチルアクリルオキシ)プロポキシベンゾフェ
ノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジターシ
ャリーブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−ターシャリーブチル−5’
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−4’−オクトキシ)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジターシャリー
ブチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(3’−ターシャリーブチル−2’−ヒドロキシ−5’
−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−5−エトキシフェニル)ベンゾ
トリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリ
シレート、p−ターシャリーブチルフェニルサリシレー
ト、カルボキシルフェニルサリシレート、メチルフェニ
ルサリシレート、ドデシルフェニルサリシレートなどの
サルチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤、あるいは
p−メトキシベンジリデンマロン酸ジメチルエステル、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニ
ルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフ
ェニルアクリレート、3,5−ジターシャリーブチル−
p−ヒドロキシ安息香酸、紫外線により転位してベンゾ
フェノンとなるレゾルシノールモノベンゾエート、2,
4−ジターシャリーブチルフェニル、3,5−ジターシ
ャリーブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等がある。
2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノー
ル、2,4,6−トリターシャリーブチルフェノール、
スチレン化フェノール、2,2’−メチレンビス(4−
メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,
4’−イソプロピリデンビスフェノール、2,6−ビス
(2’−ヒドロキシ−3’−ターシャリーブチル−5’
−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,4’
−チオビス−(3−メチル−6−ターシャリーブチルフ
ェノール)、テトラキス−{メチレン(3,5−ジター
シャリーブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメー
ト)}メタン、p−ヒドロキシフェニル−3−ナフチル
アミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキ
ノリン、チオビス(βーナフトール)、メルカプトベン
ゾチアゾール、メルカプトベンズイミダゾール、アルド
ール−2−ナフチルアミン、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステ
アリル−3,3’−チオジプロピネート、トリス(4−
ノニルフェノール)ホスファイト等がある。
色素類、アミン類、フェノール類、ニッケル錯体類、ス
ルフィド類等があるが、例えば、1,4−ジアザビシク
ロ(2,2,2)オクタン、β−カロテン、1,3−シ
クロヘキサジエン、2−ジエチルアミノメチルフラン、
2−フェニルアミノメチルフラン、9−ジエチルアミノ
メチルアントセラセン、5−ジエチルアミノメチル−6
−フェニル−3,4−ジヒドロキシピラン、ニッケルジ
メチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカ
ルバメート、ニッケル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル−o−エチルホスホナート、ニッケル
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−o
−ブチルホスホナート、ニッケル{2,2’−チオビス
(4−t−オクチルフェノラート)}(n−ブチルアミ
ン)、ニッケル{2,2’−チオビス(4−t−オクチ
ルフェノラート)}(2−エチルヘキシルアミン)、ニ
ッケルビス(2,2’−チオビス(4−t−オクチルフ
ェノラート)}、ニッケルビス{2,2’−スルホンビ
ス(4−オクチルフェノラート)}、ニッケルビス(2
−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル−N−n−ブチル
アルドイミン)、ニッケルビス(ジチオベンジル)、ニ
ッケルビス(ジチオビアセチル)等がある。
は、スーパーオキシドジスムターゼとコバルト[III]
及びニッケル[II]の錯体等があるが、これらの例が本
発明を限定するものではない。これらは単独又は2種以
上混合して使用される。
であり、常温での屈折率が1.45〜1.60の範囲の
ものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィ
ルム、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィル
ム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン
フィルム、ポリスチレンフィルム或いは、これらを貼り
合わせた透明支持体を使用するのが一般的である。
が好ましい。接着層の材料としては、一般にアクリル樹
脂、飽和ポリエステル樹脂等、及びこれらを硬化した樹
脂が用いられる。
性の点から、オーバー層中に滑性有機フィラー微粒子
(例えばシリコーン樹脂微粒子)を添加して、オーバー
層最表面の摩擦係数を下げたり、オーバー層表面の粗さ
を所定の粗さ(1〜4μm)にすることが望ましい。本
発明で形成されるオーバー層は、前記の点だけでなく、
耐薬品性、耐水性、耐摩擦性及び耐光性の向上にも大き
な効果を示し、高性能な感熱記録媒体の構成要素として
不可欠である。
る。本発明の感熱記録媒体オーバー層に用いられる有機
フィラーは、球状且つ累積体積分布より求めた50%体
積平均粒子径(D50)が1〜5μmの範囲のものが良
く、さらに、有機フィラーのアマニ油吸油量が50ml
/100g以上のものが良い。さらに好ましくは、材質
がシリコーン樹脂のように滑性を有する微粒子が良い。
また、該オーバー層の諸特性を向上させるには、累積体
積分布より求めた50%体積平均粒子径(D50)が0.
7μm以下である無機フィラー、及び累積体積分布より
求めた50%体積平均粒子径(D50)が1〜5μmの範
囲である有機フィラーを併用することが好ましい。ま
た、オーバー層に添加する無機フィラーと有機フィラー
の総合添加量については、コスト及びヘッドマッチング
性その他の特性を考慮すると、オーバー層の固形分重量
比で50%未満が好ましい。
ーと無機フィラーについての具体例を記述する。 〔有機フィラー〕 (1)PMMA系微粒子 綜研化学製 MPタイプMPタイプMXタイプ、積水化
成品工業製 テクノポリマーMBシリーズ (2)シリコーン樹脂系微粒子 東レダウ・コーニングシリコーン トレフィルシリー
ズ、東芝シリコーン トスパールシリーズが有機フィラ
ーとして挙げられる。 〔無機フィラー〕カオリン、焼成カオリン、焼成クレ
ー、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、
シリカ、コロイダルシリカ、炭酸マグネシウム、酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛が無機フ
ィラーとして挙げられる。
は、感熱記録層を構成するバインダー樹脂と同一の屈折
率を有する樹脂を用いる。ここで屈折率が同一であると
は、実質的に同一であることを意味し、±5%程度相違
する場合も含むものである。その屈折率は常温で1.4
5〜1.60の樹脂が好ましい。このような樹脂として
は、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が包含され
る。
も好ましい紫外線硬化性樹脂及び電子線硬化性樹脂につ
いて詳細に説明する。オーバー層の形成に用いられる紫
外線硬化性樹脂としては紫外線照射により重合反応を起
こし、硬化して樹脂となるモノマー又はオリゴマー(又
はプレポリマー)であればその種類が制限されず、公知
の種々のもの全て使用できる。このようなモノマー又は
オリゴマーとしては(ポリ)エステルアクリレート、
(ポリ)ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレ
ート等やメラミンアクリレートがある。(ポリ)エステ
ルアクリレートは1,6−ヘキサンジオール、プロピレ
ングリコール(プロピレンオキサイドとして)、ジエチ
レングリコール等の多価アルコールとアジピン酸、無水
フタル酸、トリメリット酸等の多塩基酸とアクリル酸と
を反応させたものである。その構造例を(a)〜(c)
に示す。 (a)アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール/アクリ
ル酸
酸
酸
ンジイソシアネート(TDI)のようなイソシアネート
基を持つ化合物に、ヒドロキシル基を持つアクリレート
を反応させたものである。その構造例を(d)に示す。
なお、HEAは2−ヒドロキシエチルアクリレート、H
DOは1,6−ヘキサンジオール、ADAはアジピン酸
の略である。 (d)HEA/TDI/HDO/ADA/HDO/TD
I/HEA
てビスフェノールA型、ノボラック型及び脂環型があ
り、これらエポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエ
ステル化し官能基をアクリロイル基としたものである。
その構造例を(e)〜(g)に示す。 (e)ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型/アク
リル酸
アクリル酸
基含有1,2ポリブタジエンにイソシアネートや1,2
−メルカプトエタノール等を反応させてから、更にアク
リル酸等を反応させたものである。その構造例を(h)
に示す。 (h)
トキシシランとシラノール基含有ポリシロキサンとの縮
合反応(脱メタノール反応)によりメタクリル変性した
ものであり、その構造例を(i)に示す。 (i)
を使用する場合があるが、この場合の溶剤としては、例
えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソフェニルイソシアネート等が、また、アクリル系
2重結合を有する化合物としては2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等が例示できる。なお、ポリエステルジオー
ルは例えば、アデカニューエースY4−30(旭電化工
業社製)として、また、ポリエーテルトリオールは例え
ばサンニックスTP−400、サンニックスGP−30
00(以上、三洋化成社製)等として入手しうる。
ン樹脂のポリエステル部分の分子量は、耐熱スリップ層
に要求される柔軟性及び強靱をもたせるために、200
0〜4000の範囲が好ましい。また、電子線硬化性ア
クリル変性ポリウレタン樹脂全体の分子量は、前記と同
様な理由により、20000〜50000の範囲が好ま
しい。なお、この樹脂においては、官能基数を5個以上
望ましくは7〜13個もたせることにより、硬化促進及
び硬度向上等の効果をもたらすことができる。
下記化学構造部分を有するものである。
3)、TDIは2,4−トリレンジイソシアネート、H
EMは2−ヒドロキシエチルアクリレートを示し、x=
50〜100 y=3〜6である) このシリコーン変性電子線硬化性樹脂は被膜性に優れて
いるため均一で薄い被膜を良好に形成することができ、
また、シリコーン官能基を有しているためスベリ効果が
優れている。本発明で使用され硬化した前記樹脂及びシ
リコーン官能基含有樹脂におけるスベリ効果は、光吸収
層を除去する際に効果的でありまた画像形成後に版下フ
イルムとして持ちいる際にも効果的である
と電子線硬化性シリコーン変性樹脂とを併用する場合、
その割合は電子線硬化性アクリル変性ポリウレタン樹脂
100重量部に対し電子線硬化性シリコーン変性樹脂3
0重量部までの範囲で、好ましくは5〜20重量部の範
囲で添加されることが望ましい。
過程にあって硬化を促進し、耐熱効果を向上させるため
に、多感能電子線硬化性モノマーを併用するのが望まし
い。このモノマーは架橋促進剤として作用し、複雑で高
密度の架橋構造を形成する上で有利である。このような
モノマーの具体例としては、トリメチロールプロパント
リアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサトリアクリレート等が挙げら
れる。そして、このモノマーは電子線硬化性アクリル変
性ポリウレタン樹脂100重量部に対し50重量部まで
の範囲で、好ましくは20〜50重量部の範囲で添加す
ることが好ましい。50重量部より多いと、潤滑効果が
弱まりスベリ効果が低下する。
ファゼン系樹脂であり下記化学式で示されるホスファゼ
ン骨格を有する繰り返し単位を有するものであり、耐熱
性において極めて優れている。
が、これらに限定されるものではない。
2を満たす実数、Aはメタアクリロイルオキシエチル基
等の重合硬化性基、Bは
子或いは炭素数1〜4のハロゲン化アルキル基を示し、
Mは酸素原子、硫黄原子或いはイミノ基を示す。)
脂、例えばAがメタアクリロイルオキシエチル基で、b
=0の樹脂は、下記化学式で示される化合物の開環重合
により製造することができる。
樹脂のように重合硬化性基を有する場合は、紫外線、電
子線等で硬化することにより、更に機械的強度、硬度、
耐熱性が向上する。
に、耐光性向上のため、光安定化剤を含有させることが
できる。本発明で使用される光安定化剤としては、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸素の消光
剤、スーパーオキシドアニオンの消光剤であり、これら
は前記感熱記録層に用いられるものと同一のものが用い
られる。
機溶剤中で均一に分散し、順次発色剤、バインダー樹脂
を均一混合して感熱記録層塗布液を調整するか、有機溶
剤にバインダー樹脂を溶解したバインダー樹脂溶液中で
顕色剤を均一分散し、発色剤等を均一混合して感熱記録
層塗布液を調整するか、或いは発色剤及び顕色剤をバイ
ンダー樹脂と共に有機溶剤中で均一に分散し、感熱記録
層塗布液を調整するか、いずれかの方法で均一分散した
塗布液を、透明支持体片面、或いは両面上に塗布乾燥し
て感熱記録層を設け、更にその上に樹脂を主成分とする
オーバー層を設けることによって製造される。
は、ジブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン類、酢酸エ
チル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プロピル、酢酸n−
ブチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類があり、単独又は混合して用いら
れる。
限はないが、塗工量については、オーバー層としての性
能及び経済性を考慮すると、記録媒体上に塗布厚が1〜
20μmの範囲、更に望ましくは塗布厚が1〜10μm
の範囲内が、保護層としての性能が充分発揮され、記録
媒体の性能を落さない膜厚の範囲である。本発明におい
ては寸法精度及び帯電防止性を向上させるため裏面に帯
電防止層が設けられる。
が108Ω/□以下となる制電性が必要としているため
材料が限定され、導電性金属酸化物を添加することが一
般的に挙げられる。導電性金属酸化物を用いた帯電防止
剤は一般的に高価であるが、金属酸化物自体が導電性を
持っているため、低付着量でも優れた制電性を示し、透
明性も殆どおとすことがない。導電性金属酸化物として
は例えば、SnO2、In2O3、ZnO、TiO2、Mg
O、Al2O3、BaO、MoO3等を単独、或いはP、
Sb、Sn、Zn等と混合した複合酸化物などが挙げら
れるが、これらに限ったものではない。これらの金属酸
化物の微粉末はなるべく細かい方がよく、細かいほど優
れた透明性を示す。本発明では帯電防止剤の平均粒径を
0.2μm以下とすることで優れた透明性を実現してい
る。また、これらと混合して使用されるバインダーとし
ては例えば、水溶性樹脂、水性エマルジョン、疎水性樹
脂及び紫外線硬化樹脂、さらに電子線硬化樹脂が包含さ
れる。水溶性樹脂としては例えばポリビニルアルコー
ル、セルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン
−無水マレイン酸、カルボキシ変性ポリエチレン樹脂な
どが挙げられる。水性エマルジョン、疎水性樹脂として
は、例えばポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、塩化ビニル
/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリブチルアク
リレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセター
ル、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。ま
た、これらは単独若しくは混合して使用され、さらに必
要に応じて硬化剤を添加して樹脂を硬化させても良い。
を起こして硬化してなるモノマー、オリゴマー或いはプ
レポリマーであればその種類は特に限定されず、公知の
ものが使用できる。電子線硬化樹脂も特に種類は限定さ
れないが、特に好ましい電子線硬化樹脂としては、ポリ
エステルを骨格とする5官能以上の分枝状分子構造を有
する電子線硬化樹脂を主成分としたものである。金属酸
化物とバインダーの比は、バインダー1重量部に対して
金属酸化物の添加量は0.05〜1重量部程度がよく、
好ましくは0.2〜0.8重量部程度がよい。
に説明する。なお、以下における部及び%はいずれも重
量基準である。 実施例1 下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシル
ホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して記録
層塗布液とした。 [記録層塗布液] 2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ 10部 −7−メチルフルオラン オクタデシルホスホン酸 30部 ポリビニルブチラール 15部 (屈折率1.49、電気化学工業社製 デンカブチラール#3000−2) トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
光吸収層塗布液とした。
0μmのメリネックス705ポリエステルフィルム(I
CIジャパン社製)の片面に、帯電防止層塗布液をワイ
ヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約0.3μm厚の帯
電防止層を設けた。反対面に記録層塗布液をワイヤーバ
ーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱記録層
を設け、更に記録層上にオーバー層塗布液をワイヤーバ
ーを用いて、塗布・乾燥後80W/cmの紫外線ランプ
で硬化させ、約3.0μm厚(付着量で3.7g/
m2)のオーバー層を設けた。さらに、オーバー層上に
光吸収層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥し
て約1μm厚の光吸収層を設け、実施例1のレーザ記録
用感熱記録媒体を作製した。
シオクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmま
で分散して記録層塗布液とした。 [記録層塗布液] 2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ 10部 −7−メチルフルオラン α−ヒドロキシオクタデシルホスホン酸 30部 ポリビニルブチラール 15部 (屈折率1.49、電気化学工業社製 デンカブチラール#3000−2) トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
光吸収層塗布液とした。
0μmのメリネックス705ポリエステルフィルム(I
CIジャパン社製)の片面に、帯電防止層塗布液をワイ
ヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約0.3μm厚の帯
電防止層を設けた。反対面に記録層塗布液をワイヤーバ
ーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱記録層
を設け、更に記録層上にオーバー層塗布液をワイヤーバ
ーを用いて、塗布・乾燥後80W/cmの紫外線ランプ
で硬化させ、約3.0μm厚(付着量で3.7g/
m2)のオーバー層を設けた。さらに、オーバー層上に
光吸収層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥し
て約1μm厚の光吸収層を設け、実施例2のレーザ記録
用感熱記録媒体を作製した。
は、実施例1と同様にして比較例1の感熱記録媒体を作
製した。
を、図1で示されるようなレーザ書込み実験装置で書込
み実験を行なった。次いで、エタノールを染み込ませた
柔らかい布で、きれいに光吸収層を除去した。さらに、
発色の可否及び透過濃度として、画像濃度及び地肌濃度
を透過濃度計X−Rite309(X−RITE CO
MPANY製)UVモードで測定した。書込み条件 レーザ出力(YAG−SHG 532nm):200m
W 発光パルス幅:100ns レーザ光スポット径:100μm 結果を表2に示す。
ポジフィルム(版下フィルム)として用い、スクリーン
印刷用版(紗)を作製した。更に、簡易型の謄写印刷機
で印刷して版下フィルムとしての良否を判断した。ま
た、同様の画像記録をした感熱記録媒体(版下フィル
ム)を2枚重ね合わせて、検図性を判断した。その結果
を表3に示す。
なように、本発明の版下用の感熱記録媒体は、該感熱記
録媒体のオーバー層上に、カーボンブラックを主成分と
する光吸収層を設けたことにより、可視及び近赤外、赤
外領域に発振波長を持つレーザ光で画像記録ができ、さ
らに、綺麗に光吸収層を除去した感熱記録媒体は、特に
フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷及びスク
リーン印刷の製版用版下フィルムとして有用な感熱記録
媒体であるという極めて著しい効果を発揮する。
説明する図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 透明支持体上に電子供与性呈色化合物、
電子受容性化合物とバインダー樹脂を主成分とする感熱
記録層が設けられ、更に該感熱記録層とほぼ同一の屈折
率をもつ樹脂を主成分とするオーバー層が設けられてな
る感熱記録媒体のオーバー層上にさらに、カーボンブラ
ックを主成分とする光吸収層を設けたことを特徴とする
レーザ記録用感熱記録媒体。 - 【請求項2】 該感熱記録媒体のオーバー層がUV硬化
性樹脂又は電子線硬化性樹脂であり、且つ該オーバー層
がアルコール系有機溶剤で簡単に溶解しないことを特徴
とする請求項1に記載のレーザ記録用感熱記録媒体。 - 【請求項3】 該感熱記録層に含まれる電子受容性化合
物が、下記一般式(I)又は一般式(II)で表わされ
る有機リン酸化合物であり、更にバインダー樹脂が分子
内に水酸基又はカルボキシル基を含有することを特徴と
する請求項1又は2に記載のレーザ記録用感熱記録媒
体。 【化1】 【化2】 - 【請求項4】 該カーボンブラックを主成分とする光吸
収層の膜厚が0.1〜3μmの範囲内で、且つ光吸収層
に含有するカーボンブラックの含有量が30〜60重量
%であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれ
か1に記載のレーザ記録用感熱記録媒体。 - 【請求項5】 該感熱記録媒体に各レーザ光を照射し、
照射量に応じた記録画像を得た後、該感熱記録媒体の表
面に設けられたカーボンブラックを主成分とする光吸収
層を、アルコールを主成分とした除去液で除去すること
により、製版用版下フィルムとして用いることが可能な
状態にすることを特徴とする請求項1乃至4のうちいず
れか1に記載のレーザ記録用感熱記録媒体を用いた画像
形成方法。 - 【請求項6】 フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセッ
ト印刷及びスクリーン印刷の製版用版下フィルム及び捺
染用スクリーン印刷の製版用版下フィルムとして用いら
れることを特徴とする、請求項5記載の方法により画像
が形成された感熱記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10030399A JPH11208116A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | レーザ記録用感熱記録媒体及びそれを用いた画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10030399A JPH11208116A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | レーザ記録用感熱記録媒体及びそれを用いた画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11208116A true JPH11208116A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=12302864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10030399A Pending JPH11208116A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | レーザ記録用感熱記録媒体及びそれを用いた画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11208116A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002347342A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-04 | Nippon Paper Industries Co Ltd | レーザー記録型感熱記録体 |
JP2005199494A (ja) * | 2004-01-14 | 2005-07-28 | Sony Corp | 感熱記録媒体、及びこれを用いた記録方法 |
-
1998
- 1998-01-29 JP JP10030399A patent/JPH11208116A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002347342A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-04 | Nippon Paper Industries Co Ltd | レーザー記録型感熱記録体 |
JP2005199494A (ja) * | 2004-01-14 | 2005-07-28 | Sony Corp | 感熱記録媒体、及びこれを用いた記録方法 |
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