JPH11208059A - 熱転写画像記録装置 - Google Patents
熱転写画像記録装置Info
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- JPH11208059A JPH11208059A JP1442598A JP1442598A JPH11208059A JP H11208059 A JPH11208059 A JP H11208059A JP 1442598 A JP1442598 A JP 1442598A JP 1442598 A JP1442598 A JP 1442598A JP H11208059 A JPH11208059 A JP H11208059A
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- thermal head
- receiving medium
- switch
- image receiving
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 イニシャライズや印字に要する時間の短縮及
び，防塵対策のできる熱転写画像記録装置を提供する． 【解決手段】 サーマルヘッド１がアップ状態の時のみ
第一スイッチ１１が入る形状の第一スイッチカム９を設
け，それに加えてサーマルヘッドのアップとダウンの間
のミドル位置で第二スイッチ１０が入り，ダウン位置で
第二スイッチ１０が切れる形状の第二スイッチカム８を
設けた．またミドル位置で受像媒体先端１３ａがピンチ
ローラ１６，キャプスタンローラ１７間に搬送されるよ
う，プレート１８を設けた．
び，防塵対策のできる熱転写画像記録装置を提供する． 【解決手段】 サーマルヘッド１がアップ状態の時のみ
第一スイッチ１１が入る形状の第一スイッチカム９を設
け，それに加えてサーマルヘッドのアップとダウンの間
のミドル位置で第二スイッチ１０が入り，ダウン位置で
第二スイッチ１０が切れる形状の第二スイッチカム８を
設けた．またミドル位置で受像媒体先端１３ａがピンチ
ローラ１６，キャプスタンローラ１７間に搬送されるよ
う，プレート１８を設けた．
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は，インクリボンを用
いる熱転写画像記録装置に関する．
いる熱転写画像記録装置に関する．
【０００２】
【従来の技術】図５は従来の熱転写画像記録装置の一例
の説明図である．サーマルヘッド１とプラテンローラ１
４の間にインクリボン１２と受像媒体１３を挟んでサー
マルヘッド１の発熱体１ａを発熱させることにより，イ
ンクリボン１２上のインクを溶融あるいは昇華させるこ
とにより受像媒体１３上に転写させる．インクの転写時
は，プラテンローラ１４上で受像媒体１３とインクリボ
ン１２をサーマルヘッド１で挟みつけるためにサーマル
ヘッド１を圧接する．この際インクリボンがシワになら
ない様に，サーマルヘッド１の前後にインクリボンガイ
ド２１，２２を設けてある．転写時以外はプラテンロー
ラ１４からサーマルヘッド１を離間して受像媒体１３の
戻し動作や，インクリボン１２の送り動作を行う．従っ
てサーマルヘッド１の上下機構と上下位置の検出手段を
持つ熱転写画像記録装置が作られてきた．このサーマル
ヘッド１のアップ，ダウン位置は，一個のセンサまたは
スイッチ１０を設け，その１ビットの信号の切り替わり
で検出しているのが普通である．
の説明図である．サーマルヘッド１とプラテンローラ１
４の間にインクリボン１２と受像媒体１３を挟んでサー
マルヘッド１の発熱体１ａを発熱させることにより，イ
ンクリボン１２上のインクを溶融あるいは昇華させるこ
とにより受像媒体１３上に転写させる．インクの転写時
は，プラテンローラ１４上で受像媒体１３とインクリボ
ン１２をサーマルヘッド１で挟みつけるためにサーマル
ヘッド１を圧接する．この際インクリボンがシワになら
ない様に，サーマルヘッド１の前後にインクリボンガイ
ド２１，２２を設けてある．転写時以外はプラテンロー
ラ１４からサーマルヘッド１を離間して受像媒体１３の
戻し動作や，インクリボン１２の送り動作を行う．従っ
てサーマルヘッド１の上下機構と上下位置の検出手段を
持つ熱転写画像記録装置が作られてきた．このサーマル
ヘッド１のアップ，ダウン位置は，一個のセンサまたは
スイッチ１０を設け，その１ビットの信号の切り替わり
で検出しているのが普通である．
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱転写画像記録
装置にあっては，電源投入時や，通電中にカバーの開閉
を行った後等のイニシャライズでは受像媒体１３の通り
道を確保するためにサーマルヘッド１をアップ位置にす
る．サーマルヘッド１をアップ位置にするためには，ア
ップダウンの１ビットの信号の切り替わりを検出するた
めに，アップ位置にあったとしてもアップからダウンの
切り替わりまではずっと１ビット信号が同じなのでサー
マルヘッド１を必ず上下させる必要があった．このため
正常に画像記録を終えた場合を含めほとんどの場合サー
マルヘッド１はアップ位置であるにも関わらず，不要な
サーマルヘッド１のアップダウン動作を行っており，イ
ニシャライズ時間が長くなっていた．また，サーマルヘ
ッド１がダウンした際にサーマルヘッド１がインクリボ
ン１２に接触するため，インクリボン１２上のゴミがサ
ーマルヘッド１に付着し，画像の欠けや，白抜け等を引
き起こす原因となる．特に熱転写画像記録装置を長期間
動作させずに放置した後では，インクリボン１２上にゴ
ミが堆積しているため，この現象が顕著に見られ，問題
となっていた．また，サーマルヘッド１はアップ状態，
ダウン状態の２状態でのみ保持可能であるが，サーマル
ヘッド１のアップ量が少ないと，印字後の受像媒体１３
の戻しの際，受像媒体１３とインクリボン１２が貼り付
いて，ジャムを起こしてしまう．従ってアップの量は受
像媒体１３のジャムが発生しない十分な量を確保する必
要がある．ピンチローラ１６，キャプスタンローラ１７
間に受像媒体１３を送る際は，受像媒体先端１３ａがピ
ンチローラ１６とキャプスタンローラ１７の間に来るよ
うに受像媒体送りローラ１９，２０で受像媒体１３を送
るが，アップ状態のまま受像媒体１３を送ると，受像媒
体先端１３ａの向きが定まらないので，受像媒体１３が
ピンチローラ１６とキャプスタンローラ１７の間に行か
ないで，受像媒体１３のジャムになってしまう．このた
め受像媒体先端１３ａがプラテンローラ１４の上に来た
時点で，一旦サーマルヘッド１をダウンし，受像媒体先
端１３ａがキャプスタンローラ１６とピンチローラ１７
の間に行くようにしてインクリボン１２と一緒に受像媒
体１３を送る方法を用いていた（この方法をダウン送り
という）．このピンチローラ１６，キャプスタンローラ
１７へのダウン送りは受像媒体１３の搬送時間を長くす
るだけでなく，サーマルヘッド１とインクリボン１２，
及びインクリボン１２と受像媒体１３が接触する事によ
る，インクリボン上のゴミのサーマルヘッド１への付着
及びそれに起因した画像の欠けや，サーマルヘッド１と
プラテンローラ１４の圧力による受像媒体１３の損傷，
インクリボン１２の無駄といった問題がある．本発明
は，従来の熱転写画像記録装置を改良して，上述のよう
な問題点を取り除くことを課題とする．
装置にあっては，電源投入時や，通電中にカバーの開閉
を行った後等のイニシャライズでは受像媒体１３の通り
道を確保するためにサーマルヘッド１をアップ位置にす
る．サーマルヘッド１をアップ位置にするためには，ア
ップダウンの１ビットの信号の切り替わりを検出するた
めに，アップ位置にあったとしてもアップからダウンの
切り替わりまではずっと１ビット信号が同じなのでサー
マルヘッド１を必ず上下させる必要があった．このため
正常に画像記録を終えた場合を含めほとんどの場合サー
マルヘッド１はアップ位置であるにも関わらず，不要な
サーマルヘッド１のアップダウン動作を行っており，イ
ニシャライズ時間が長くなっていた．また，サーマルヘ
ッド１がダウンした際にサーマルヘッド１がインクリボ
ン１２に接触するため，インクリボン１２上のゴミがサ
ーマルヘッド１に付着し，画像の欠けや，白抜け等を引
き起こす原因となる．特に熱転写画像記録装置を長期間
動作させずに放置した後では，インクリボン１２上にゴ
ミが堆積しているため，この現象が顕著に見られ，問題
となっていた．また，サーマルヘッド１はアップ状態，
ダウン状態の２状態でのみ保持可能であるが，サーマル
ヘッド１のアップ量が少ないと，印字後の受像媒体１３
の戻しの際，受像媒体１３とインクリボン１２が貼り付
いて，ジャムを起こしてしまう．従ってアップの量は受
像媒体１３のジャムが発生しない十分な量を確保する必
要がある．ピンチローラ１６，キャプスタンローラ１７
間に受像媒体１３を送る際は，受像媒体先端１３ａがピ
ンチローラ１６とキャプスタンローラ１７の間に来るよ
うに受像媒体送りローラ１９，２０で受像媒体１３を送
るが，アップ状態のまま受像媒体１３を送ると，受像媒
体先端１３ａの向きが定まらないので，受像媒体１３が
ピンチローラ１６とキャプスタンローラ１７の間に行か
ないで，受像媒体１３のジャムになってしまう．このた
め受像媒体先端１３ａがプラテンローラ１４の上に来た
時点で，一旦サーマルヘッド１をダウンし，受像媒体先
端１３ａがキャプスタンローラ１６とピンチローラ１７
の間に行くようにしてインクリボン１２と一緒に受像媒
体１３を送る方法を用いていた（この方法をダウン送り
という）．このピンチローラ１６，キャプスタンローラ
１７へのダウン送りは受像媒体１３の搬送時間を長くす
るだけでなく，サーマルヘッド１とインクリボン１２，
及びインクリボン１２と受像媒体１３が接触する事によ
る，インクリボン上のゴミのサーマルヘッド１への付着
及びそれに起因した画像の欠けや，サーマルヘッド１と
プラテンローラ１４の圧力による受像媒体１３の損傷，
インクリボン１２の無駄といった問題がある．本発明
は，従来の熱転写画像記録装置を改良して，上述のよう
な問題点を取り除くことを課題とする．
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は，サーマルヘッドがアップダウン動作を行わ
なくともサーマルヘッドのアップ状態を検出する手段を
設けることとしている．また，アップ位置，ダウン位置
に加え，その間のミドル位置でもサーマルヘッドを保持
することが可能なサーマルヘッドアップダウンカムのカ
ム形状とし，サーマルヘッドのミドル状態を検出する手
段を設けることとしている．また，サーマルヘッドの状
態検出にはサーマルヘッドアップダウンカムの回転軸上
に設けたスイッチカムと，そのスイッチカムによりON/O
FFされるスイッチによりサーマルヘッドアップダウンカ
ムの位相を検出する手段を設けることとしている．ま
た，サーマルヘッドがアップとダウンの間のミドル位置
で保持できる手段を設けることとしている．また，２ビ
ットのサーマルヘッドアップダウンカム位相検出手段を
設けることとしている．また，サーマルヘッドアップダ
ウンカムの回転軸上に複数のスイッチカムを設けること
としている．また，アップとダウンの間のミドル位置で
サーマルヘッドを保持した状態で，受像媒体をピンチロ
ーラ，キャプスタンローラで狭持することができる手段
を設けることとしている．
に本発明は，サーマルヘッドがアップダウン動作を行わ
なくともサーマルヘッドのアップ状態を検出する手段を
設けることとしている．また，アップ位置，ダウン位置
に加え，その間のミドル位置でもサーマルヘッドを保持
することが可能なサーマルヘッドアップダウンカムのカ
ム形状とし，サーマルヘッドのミドル状態を検出する手
段を設けることとしている．また，サーマルヘッドの状
態検出にはサーマルヘッドアップダウンカムの回転軸上
に設けたスイッチカムと，そのスイッチカムによりON/O
FFされるスイッチによりサーマルヘッドアップダウンカ
ムの位相を検出する手段を設けることとしている．ま
た，サーマルヘッドがアップとダウンの間のミドル位置
で保持できる手段を設けることとしている．また，２ビ
ットのサーマルヘッドアップダウンカム位相検出手段を
設けることとしている．また，サーマルヘッドアップダ
ウンカムの回転軸上に複数のスイッチカムを設けること
としている．また，アップとダウンの間のミドル位置で
サーマルヘッドを保持した状態で，受像媒体をピンチロ
ーラ，キャプスタンローラで狭持することができる手段
を設けることとしている．
【０００５】
【発明の実施の形態】以下に，本発明の実施例を図面に
基づいて説明する．図１は本発明の一実施例の熱転写画
像記録装置の要部斜視図である．熱転写画像記録装置の
サーマルヘッド１は，印字中はダウン位置にあり，プラ
テンローラ１４との間にインクリボン１２と受像媒体１
３を圧接し，図示しないサーマルヘッド駆動回路で制御
された印加電圧に従い，発熱体１ａで発生するエネルギ
ーを伝達して画像を得る．印字前のイニシャライズ終了
時や各色印字間の待機時，印字終了後の排紙時はサーマ
ルヘッド１はサーマルヘッド支点１ｂを支点としてアッ
プ位置にあり，図示しない受像媒体送り機構とインクリ
ボン送り機構によって，受像媒体送り，インクリボン送
りなどの必要な動作を行う．カラー画像を得る場合は，
イエロー，マゼンタ，シアン，ブラックなど複数の各色
インクを重ねて印字するので，サーマルヘッド１はアッ
プとダウンの動作を繰り返しながら，所望の画像が得ら
れるよう印字動作を繰り返すことになる．サーマルヘッ
ド１のアップとダウンはモータ７の駆動力を用いる．モ
ータの歯車６と噛み合う歯車５はワンウェイクラッチが
内蔵されており，モータ７が正回転（図１実線矢印方
向）したときのみサーマルヘッドアップダウンカム３を
回転させ，それに伴いサーマルヘッド支点１ｂを支点と
してサーマルヘッド１が上下する．このとき（図１実線
矢印方向）のサーマルヘッドアップダウンカム３及び第
一スイッチカム９の形状，位相と第一スイッチ１１の状
態，サーマルヘッド１の二つのアングル部１ｃのアッ
プ，ダウンの位置の関係を図２に示す．サーマルヘッド
アップダウンカム３とともに回転する第一スイッチカム
９は，サーマルヘッド１がアップ状態の時のみ第一スイ
ッチ１１を入れるような形状にした．これにより，第一
スイッチ１１が入っていればサーマルヘッド１は必ずア
ップ位置にある．イニシャライズ時に，第一スイッチ１
１が入っていない時にのみモータ７を正転させてアップ
位置に合わせればよい．従って，イニシャライズ時のサ
ーマルヘッドの無駄なアップダウンの動作を省略でき
る．またイニシャライズに要する時間の短縮ができるだ
けでなく，サーマルヘッドとインクリボンの不要な接触
による抵抗体表面へのゴミの付着及びそれに起因した印
字品質の劣化を防ぐ効果がある．また，サーマルヘッド
アップダウンカム３は，アップとダウンの間にミドル位
置を持つ形状とした．そして，第一スイッチ１１，第一
スイッチカム９に加えて，もう一組の第二スイッチ１
０，第二スイッチカム８の組み合わせを設けた．図２に
サーマルヘッドアップダウンカム３及び第二スイッチカ
ム８の形状，位相と第二スイッチ１０の状態，サーマル
ヘッド１の二つのアングル部１ｃのアップ，ダウンの位
置の関係を示す．すなわち，図２をマトリックス状と
し，横欄にはサーマルヘッド１の位置をアップ，ミド
ル，ダウンと区別し，それに対応してサーマルヘッドア
ップダウンカム３の位相（回転角度）をＩ（０°），Ｉ
Ｉ（９０°），III（１８０°）として示した．また，
縦欄にはサーマルヘッド１の各位置における各部の状態
を，Ａ；サーマルヘッドアップダウンカム３とサーマル
ヘッド１のアングル部１ｃ，Ｂ；第一スイッチ１１と第
一スイッチカム９，Ｃ；第二スイッチ１０と第二スイッ
チカム８として示した．第二スイッチカム８は，サーマ
ルヘッド１がアップ位置Ｉからミドル位置ＩＩへと変わ
る瞬間に第二スイッチ１０を入れ（ＩＩ−Ｃ），サーマ
ルヘッド１がダウン位置IIIになる瞬間に第二スイッチ
１０を切る（III−Ｃ）ような形状にしてある．これに
より，サーマルヘッドアップダウンカム３の回転中は第
二スイッチ１０の入切の切り替わりによりサーマルヘッ
ド１のダウン位置III及びミドル位置ＩＩの検出ができ
る．検出信号をモータ７の制御に用いることで，サーマ
ルヘッド１をダウン位置IIIに加えミドル位置ＩＩでも
保持することを可能にした．また図１において，ピンチ
ローラ１６，キャプスタンローラ１７の手前にプレート
１８を新たに設けた．これと，サーマルヘッド１をミド
ル位置ＩＩで保持可能にしたことによる効果を図３，図
４により示す．図３は，従来の受像媒体送り過程を示
す．図３（ａ）は，受像媒体１３の高速でのアップ送り
（実線矢印）の状態を示す．図３（ｂ）は，高速アップ
送りされていた受像媒体先端１３ａがサーマルヘッド
１，プラテンローラ１４間に達し，ここで受像媒体１３
が停止し，サーマルヘッド１を実線矢印のように下げた
後，受像媒体１３を低速ダウン送り（点線矢印）を行
う．図３（ｃ）は，低速ダウン送りすなわち，受像媒体
送りローラ１９，２０に加えてサーマルヘッド１とプラ
テンローラ１４で受像媒体１３を挟持した状態で受像媒
体１３を送る事で，受像媒体先端１３aがピンチローラ
１６とキャプスタンローラ１７の向きになるので，受像
媒体先端１３ａがピンチローラ１６，キャプスタンロー
ラ１７間に入ることを示している．図４は，本発明の具
体例である．図４（ａ）は，図３（ａ）に対応するもの
である．図４（ｂ）は図３（ｂ）に対応するものである
が，その特徴点は，受像媒体先端１３ａが，サーマルヘ
ッド１，プラテンローラ１４間に来た際に，サーマルヘ
ッド１をミドル位置に保持することである．サーマルヘ
ッド１，プラテンローラ１４間を通過した受像媒体先端
１３ａがプレート１８に当たり，ピンチローラ１６，キ
ャプスタンローラ１７間に必ず収まるよう，ミドル位置
の高さすなわちサーマルヘッドアップダウンカム３の形
状を定めることにより，ピンチローラ１６，キャプスタ
ンローラ１７間まで受像媒体を停止させずに高速送りが
できる．図４（ｃ）は，図３（ｃ）に対応するものであ
るが，（ｂ），（ｃ）間の低速ダウン送りを高速ミドル
送りに変えたことで，画像記録に要する時間を短縮し
た．またサーマルヘッド１がインクリボン１２に接触せ
ず，受像媒体１３に圧力を加えないため，インクリボン
１２のゴミがサーマルヘッド１に付着したり，受像媒体
１３に傷を付けたりすることを防げる．
基づいて説明する．図１は本発明の一実施例の熱転写画
像記録装置の要部斜視図である．熱転写画像記録装置の
サーマルヘッド１は，印字中はダウン位置にあり，プラ
テンローラ１４との間にインクリボン１２と受像媒体１
３を圧接し，図示しないサーマルヘッド駆動回路で制御
された印加電圧に従い，発熱体１ａで発生するエネルギ
ーを伝達して画像を得る．印字前のイニシャライズ終了
時や各色印字間の待機時，印字終了後の排紙時はサーマ
ルヘッド１はサーマルヘッド支点１ｂを支点としてアッ
プ位置にあり，図示しない受像媒体送り機構とインクリ
ボン送り機構によって，受像媒体送り，インクリボン送
りなどの必要な動作を行う．カラー画像を得る場合は，
イエロー，マゼンタ，シアン，ブラックなど複数の各色
インクを重ねて印字するので，サーマルヘッド１はアッ
プとダウンの動作を繰り返しながら，所望の画像が得ら
れるよう印字動作を繰り返すことになる．サーマルヘッ
ド１のアップとダウンはモータ７の駆動力を用いる．モ
ータの歯車６と噛み合う歯車５はワンウェイクラッチが
内蔵されており，モータ７が正回転（図１実線矢印方
向）したときのみサーマルヘッドアップダウンカム３を
回転させ，それに伴いサーマルヘッド支点１ｂを支点と
してサーマルヘッド１が上下する．このとき（図１実線
矢印方向）のサーマルヘッドアップダウンカム３及び第
一スイッチカム９の形状，位相と第一スイッチ１１の状
態，サーマルヘッド１の二つのアングル部１ｃのアッ
プ，ダウンの位置の関係を図２に示す．サーマルヘッド
アップダウンカム３とともに回転する第一スイッチカム
９は，サーマルヘッド１がアップ状態の時のみ第一スイ
ッチ１１を入れるような形状にした．これにより，第一
スイッチ１１が入っていればサーマルヘッド１は必ずア
ップ位置にある．イニシャライズ時に，第一スイッチ１
１が入っていない時にのみモータ７を正転させてアップ
位置に合わせればよい．従って，イニシャライズ時のサ
ーマルヘッドの無駄なアップダウンの動作を省略でき
る．またイニシャライズに要する時間の短縮ができるだ
けでなく，サーマルヘッドとインクリボンの不要な接触
による抵抗体表面へのゴミの付着及びそれに起因した印
字品質の劣化を防ぐ効果がある．また，サーマルヘッド
アップダウンカム３は，アップとダウンの間にミドル位
置を持つ形状とした．そして，第一スイッチ１１，第一
スイッチカム９に加えて，もう一組の第二スイッチ１
０，第二スイッチカム８の組み合わせを設けた．図２に
サーマルヘッドアップダウンカム３及び第二スイッチカ
ム８の形状，位相と第二スイッチ１０の状態，サーマル
ヘッド１の二つのアングル部１ｃのアップ，ダウンの位
置の関係を示す．すなわち，図２をマトリックス状と
し，横欄にはサーマルヘッド１の位置をアップ，ミド
ル，ダウンと区別し，それに対応してサーマルヘッドア
ップダウンカム３の位相（回転角度）をＩ（０°），Ｉ
Ｉ（９０°），III（１８０°）として示した．また，
縦欄にはサーマルヘッド１の各位置における各部の状態
を，Ａ；サーマルヘッドアップダウンカム３とサーマル
ヘッド１のアングル部１ｃ，Ｂ；第一スイッチ１１と第
一スイッチカム９，Ｃ；第二スイッチ１０と第二スイッ
チカム８として示した．第二スイッチカム８は，サーマ
ルヘッド１がアップ位置Ｉからミドル位置ＩＩへと変わ
る瞬間に第二スイッチ１０を入れ（ＩＩ−Ｃ），サーマ
ルヘッド１がダウン位置IIIになる瞬間に第二スイッチ
１０を切る（III−Ｃ）ような形状にしてある．これに
より，サーマルヘッドアップダウンカム３の回転中は第
二スイッチ１０の入切の切り替わりによりサーマルヘッ
ド１のダウン位置III及びミドル位置ＩＩの検出ができ
る．検出信号をモータ７の制御に用いることで，サーマ
ルヘッド１をダウン位置IIIに加えミドル位置ＩＩでも
保持することを可能にした．また図１において，ピンチ
ローラ１６，キャプスタンローラ１７の手前にプレート
１８を新たに設けた．これと，サーマルヘッド１をミド
ル位置ＩＩで保持可能にしたことによる効果を図３，図
４により示す．図３は，従来の受像媒体送り過程を示
す．図３（ａ）は，受像媒体１３の高速でのアップ送り
（実線矢印）の状態を示す．図３（ｂ）は，高速アップ
送りされていた受像媒体先端１３ａがサーマルヘッド
１，プラテンローラ１４間に達し，ここで受像媒体１３
が停止し，サーマルヘッド１を実線矢印のように下げた
後，受像媒体１３を低速ダウン送り（点線矢印）を行
う．図３（ｃ）は，低速ダウン送りすなわち，受像媒体
送りローラ１９，２０に加えてサーマルヘッド１とプラ
テンローラ１４で受像媒体１３を挟持した状態で受像媒
体１３を送る事で，受像媒体先端１３aがピンチローラ
１６とキャプスタンローラ１７の向きになるので，受像
媒体先端１３ａがピンチローラ１６，キャプスタンロー
ラ１７間に入ることを示している．図４は，本発明の具
体例である．図４（ａ）は，図３（ａ）に対応するもの
である．図４（ｂ）は図３（ｂ）に対応するものである
が，その特徴点は，受像媒体先端１３ａが，サーマルヘ
ッド１，プラテンローラ１４間に来た際に，サーマルヘ
ッド１をミドル位置に保持することである．サーマルヘ
ッド１，プラテンローラ１４間を通過した受像媒体先端
１３ａがプレート１８に当たり，ピンチローラ１６，キ
ャプスタンローラ１７間に必ず収まるよう，ミドル位置
の高さすなわちサーマルヘッドアップダウンカム３の形
状を定めることにより，ピンチローラ１６，キャプスタ
ンローラ１７間まで受像媒体を停止させずに高速送りが
できる．図４（ｃ）は，図３（ｃ）に対応するものであ
るが，（ｂ），（ｃ）間の低速ダウン送りを高速ミドル
送りに変えたことで，画像記録に要する時間を短縮し
た．またサーマルヘッド１がインクリボン１２に接触せ
ず，受像媒体１３に圧力を加えないため，インクリボン
１２のゴミがサーマルヘッド１に付着したり，受像媒体
１３に傷を付けたりすることを防げる．
【０００６】
【発明の効果】以上の如く，本発明では熱転写画像記録
装置においてサーマルヘッド１がプラテンローラ１４に
対して静止している状態でサーマルヘッド１のアップ状
態を検出する方法を備えたことにより，イニシャライズ
における不要なサーマルヘッド１のアップダウン動作を
省略できる．それ故，イニシャライズから印字開始まで
の時間を短縮することができる．さらに，インクリボン
１２上のゴミがサーマルヘッド１に付着することにより
発生する印字品質の低下を防止することができる．ま
た，サーマルヘッド１をアップとダウンの間であるミド
ル位置で保持することを可能にしたことにより，サーマ
ルヘッド１をダウンさせることなくピンチローラ１６，
キャプスタンローラ１７で受像媒体を狭持することが可
能となり，画像記録時間を短縮することができ，不要な
サーマルヘッド１とインクリボン１２の接触に起因する
印字品質の劣化を防止することができる．
装置においてサーマルヘッド１がプラテンローラ１４に
対して静止している状態でサーマルヘッド１のアップ状
態を検出する方法を備えたことにより，イニシャライズ
における不要なサーマルヘッド１のアップダウン動作を
省略できる．それ故，イニシャライズから印字開始まで
の時間を短縮することができる．さらに，インクリボン
１２上のゴミがサーマルヘッド１に付着することにより
発生する印字品質の低下を防止することができる．ま
た，サーマルヘッド１をアップとダウンの間であるミド
ル位置で保持することを可能にしたことにより，サーマ
ルヘッド１をダウンさせることなくピンチローラ１６，
キャプスタンローラ１７で受像媒体を狭持することが可
能となり，画像記録時間を短縮することができ，不要な
サーマルヘッド１とインクリボン１２の接触に起因する
印字品質の劣化を防止することができる．
【図１】本発明の熱転写画像記録装置の要部斜視図であ
る．
る．
【図２】本発明の熱転写画像記録装置のサーマルヘッド
アップダウンカムの回転位相に対する，サーマルヘッド
の位置およびスイッチング状態を示す．
アップダウンカムの回転位相に対する，サーマルヘッド
の位置およびスイッチング状態を示す．
【図３】従来の熱転写画像記録装置の受像媒体の送り過
程を示す．
程を示す．
【図４】本発明の熱転写画像記録装置の受像媒体の送り
過程を示す．
過程を示す．
【図５】従来の熱転写画像記録装置の要部斜視図であ
る．
る．
１ サーマルヘッド ２ インクリボンローラ ３ サーマルヘッドアップダウンカム ４ サーマルヘッドアップダウンカム回転軸 ５，６，１５ 歯車 ７ モータ ８，９ スイッチカム １０，１１ スイッチ １２ インクリボン １３ 受像媒体 １３ａ 受像媒体先端 １４ プラテンローラ １６ ピンチローラ １７ キャプスタンローラ １８ プレート １９，２０ 受像媒体送りローラ ２１，２２ インクリボンガイド
Claims (7)
- 【請求項１】 サーマルヘッド（１）のアップ状態検出
手段（９，１１）を有する，熱転写画像記録装置． - 【請求項２】 サーマルヘッドアップダウンカム（３）
を有し，該サーマルヘッドアップダウンカム（３）の位
相を検出する手段（８，９，１０，１１）を有する，請
求項１記載の熱転写画像記録装置． - 【請求項３】 サーマルヘッドアップダウンカム（３）
を有し，該サーマルヘッドアップダウンカム回転軸
（４）上に第二スイッチカム（８）を有し，該第二スイ
ッチカム（８）でサーマルヘッドアップダウンカム
（３）の位相検出を行う第二スイッチ（１０）をON/OFF
し，該サーマルヘッドアップダウンカム（３）の位相を
検出する手段を有する，請求項１記載の熱転写画像記録
装置． - 【請求項４】 サーマルヘッド（１）がアップとダウン
の間のミドル位置で保持できる請求項１乃至３記載の熱
転写画像記録装置． - 【請求項５】 ２ビットのサーマルヘッドアップダウン
カム位相検出手段（８，９，１０，１１）を有する，請
求項４記載の熱転写画像記録装置 - 【請求項６】サーマルヘッドアップダウンカム回転軸
（４）上に複数のスイッチカム（８，９）を有する，請
求項４記載の熱転写画像記録装置 - 【請求項７】 アップとダウンの間のミドル位置でサー
マルヘッド（１）を保持した状態で，受像媒体（１３）
をピンチローラ（１６）とキャプスタンローラ（１７）
とで狭持する請求項４乃至６記載の熱転写画像記録装
置．
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1442598A JPH11208059A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 熱転写画像記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1442598A JPH11208059A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 熱転写画像記録装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11208059A true JPH11208059A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11860679
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1442598A Pending JPH11208059A (ja) | 1998-01-27 | 1998-01-27 | 熱転写画像記録装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11208059A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110626079A (zh) * | 2019-10-21 | 2019-12-31 | 威海哲文智能科技有限公司 | 一种热记录装置的感热介质传动结构 |
-
1998
- 1998-01-27 JP JP1442598A patent/JPH11208059A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110626079A (zh) * | 2019-10-21 | 2019-12-31 | 威海哲文智能科技有限公司 | 一种热记录装置的感热介质传动结构 |
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