JPH11207953A - インクジェット記録装置及びその駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びその駆動方法

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JPH11207953A
JPH11207953A JP1863198A JP1863198A JPH11207953A JP H11207953 A JPH11207953 A JP H11207953A JP 1863198 A JP1863198 A JP 1863198A JP 1863198 A JP1863198 A JP 1863198A JP H11207953 A JPH11207953 A JP H11207953A
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JP
Japan
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humidity
voltage
liquid chamber
ink jet
diaphragm
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JP1863198A
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Inventor
Takashi Kimura
隆 木村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿時におけるインクジェットヘッドの電極
と振動板間での放電を防止する。 【解決手段】 振動板を静電力によって変形させ、この
変形に伴う液室の体積変化によって、液室内のインクを
前記ノズルより吐出するインクジェット記録装置に、周
囲湿度を検知するための湿度検知手段、前記湿度検知手
段の検知信号に応じて、前記振動板もしくは電極への印
加電圧の大きさを変更する印加電圧可変手段を設けて、
湿度による放電を生じないように電極に周囲の湿度に対
応した電圧を印加するか、又は、前記湿度検知手段の検
知信号に応じて、インクジェットヘッド近傍の湿度を調
整する湿度調整手段を設けることにより、直接湿度を制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に関し、特に、静電力により液室の壁を変形させ
ることによりインクを吐出させる静電型インクジェット
記録装置に関し、特に、プリンター,コピア,FAXに
用いられる静電型インクジェット記録装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時の騒音
発生が無視できる程度に小さい点でオフィス用等として
注目されている。その内、高速記録可能で、いわゆる普
通紙に特別の定着処理を要せずに記録できる、いわゆ
る、インクジェット記録法は極めて有力な方法であり、
従来から種々の方式が提案され、又は既に製品化されて
実用されている。このようなインクジェット記録法は、
いわゆる、インクと称される記録液体の小滴を飛翔さ
せ、被記録体に付着させて記録を行うもので、記録液体
の小滴の発生法及び小滴の飛翔方向を制御するための制
御方法により、幾つかの方式に大別される。
【0003】第1の方式は、例えば、米国特許第306
0429号明細書に開示されているものである。これ
は、Tele type方式と称され、記録液体の小滴の発生を
静電吸引的に行い、発生した小滴を記録信号に応じて電
界制御し、被記録体上にこの小滴を選択的に付着させて
記録を行うものである。より詳細には、ノズルと加速電
極間に電界をかけて、一様に帯電した記録液体の小滴を
ノズルより吐出させ、吐出した小滴を記録信号に応じて
電気制御可能なように構成されたxy偏向電極間を飛翔
させ、電界の強度変化によって選択的に小滴を被記録体
上に付着させるものである。
【0004】第2の方式は、例えば、米国特許第359
6275号明細書、米国特許第3298030号明細書
等に開示されているものである。これは、Sweet方式と
称され、連続振動発生法により帯電量の制御された記録
液体の小滴を発生させ、この帯電量の制御された小滴
を、一様電界がかけられている偏向電極間を飛翔させ
て、被記録体上に記録を行わせるものである。具体的に
は、ピエゾ振動素子の付設されている記録ヘッドを構成
する一部であるノズルのオリフィス(吐出口)の前に記
録信号が印加されるようにした帯電電極を所定距離離間
させて配置し、前記ピエゾ振動素子に一定周波数の電気
信号を印加することで、ピエゾ振動素子を機械的に振動
させ、オリフィスより記録液体の小滴を吐出させる。こ
の時、吐出する小滴には帯電電極により電荷が静電誘導
され、小滴は記録信号に応じた電荷量で帯電される。帯
電量の制御された小滴は、一定電界が一様にかけられて
いる偏向電極間を飛翔する時に、付加された帯電量に応
じて偏向を受け、記録信号を担う小滴のみが被記録体上
に付着することになる。
【0005】第3の方式は、例えば、米国特許第341
6153号明細書に開示されているものである。これは
Hertz方式と称され、ノズルとリング状の帯電電極間に
電界をかけ、連続振動発生法によって記録液体の小滴を
発生霧化させて記録される方式である。即ち、ノズルと
帯電電極間にかける電界強度を記録信号に応じて変調す
ることにより小滴の霧化状態を制御し、記録画像の階調
性を出して記録させるものである。
【0006】第4の方式は、例えば、米国特許第374
7120号明細書に開示されているものである。これ
は、Stemme方式と称され、第1〜3の方式とは根本的に
原理が異なるものである。即ち、第1〜3の方式が、何
れもノズルより吐出された記録液体の小滴を飛翔してい
る途中で電気的に制御し、記録信号を担った小滴を選択
的に被記録体上に付着させて記録を行わせるのに対し、
このStemme方式では、記録信号に応じて吐出口より記録
液体の小滴を吐出飛翔させて記録するものである。つま
り、Stemme方式は、記録液体を吐出する吐出口を有する
記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に、電気的
な記録信号を印加してピエゾ振動素子の機械的振動に変
え、この機械的振動に従い吐出口より記録液体の小滴を
吐出飛翔させて被記録体に付着させるものである。
【0007】これらの4方式は、各々の特長を有する
が、同時に、解決すべき問題点もある。まず、第1〜3
の方式は、記録液体の小滴を発生させるための直接的エ
ネルギーが電気的エネルギーであり、かつ、小滴の偏向
制御も電界制御による。よって、第1の方式は、構成上
はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を要し、か
つ、記録ヘッドのマルチノズル化が困難で高速記録には
不向きである。第2の方式は、記録ヘッドのマルチノズ
ル化が可能で高速記録に向くが、構成上複雑であり、か
つ、記録液体の小滴の電気的制御が高度で困難であり、
被記録体上にサテライトドットが生じやすい。第3の方
式は、記録液体の小滴を霧化することにより階調性に優
れた記録が可能ではあるが、他方、霧化状態の制御が困
難である。また、記録画像のカブリが生ずるとか、記録
ヘッドのマルチノズル化が困難で高速記録には不向きで
あるといった欠点がある。一方、第4の方式は、比較的
多くの利点を持つ。まず、構成がシンプルである。ま
た、オンデマンドで記録液体をノズルの吐出口より吐出
させて記録を行うために、第1〜3の方式のように吐出
飛翔する小滴の内、画像記録に要しなかった小滴を回収
する必要がない。また、第1,第2の方式のように、導
電性の記録液体を使用する必要はなく、記録液体の物質
上の自由度が大きいといった利点を持つ。しかし、反
面、記録ヘッドの加工上に問題がある、所望の共振周波
数を有するピエゾ振動素子の小型化が極めて困難である
等の理由から、記録ヘッドのマルチノズル化が難しい。
また、ピエゾ振動素子の機械的振動という機械的エネル
ギーによって記録液体の小滴の吐出飛翔を行わせるの
で、上記のマルチノズル化の困難さと相俟って、高速記
録には不向きのものとなっている。
【0008】特公昭56−9429号公報に開示された
インクジェット記録方式によれば、このような不都合も
ほぼ解消し得る。これは、液室内のインクを加熱して気
泡を発生させて、インクに圧力上昇を生じさせ、微細な
毛細管ノズルからインクを飛び出させて記録させるもの
である。同様な記録方式として、特公昭61−5991
4号公報に開示されたものもある。これは、液体を所定
の方向に吐出させるための吐出口に連通する液路中の液
体の一部を熱して膜沸騰を生起させることにより、吐出
口より吐出される液体の飛翔的液滴を形成し、この液滴
を被記録体に付着させて記録させるものである。
【0009】この方式の記録ヘッドは、特公昭62−5
9672号公報に記載されているように、基板上の所定
位置にインクに液滴発生のためのエネルギーを与えるエ
ネルギー源として、発熱素子,圧電素子等の能動素子を
複数個固定的に配置した後(電極は適宜形成される)、
基板表面に所定厚さで感光性組成物層を塗布法等により
形成し、通常のフォトリソグラフィー法により、オリフ
ィス部,作用部,インク供給部,インク吐出経路部等の
インク流路を形成するためのインク流路溝を形成し、こ
の後、上蓋を接合させて記録ヘッドを製造するようにし
ている。このようにフォトリソ技術を用いることによ
り、高密度化が可能となる。しかしながら、この記録方
法では、インクの中で発熱体を高温に発熱させること、
さらには気泡を瞬間的に膨張・消滅させるため、その熱
ストレスや、衝撃で発熱体が劣化しやすく、使用できる
インクに自由度が少ないという欠点がある。
【0010】この欠点を解決し、しかもフォトリソ技術
の使用による高密度化を実現した方法として、特開平3
−293141号公報に記載された技術がある。これ
は、基板と振動板の電極間に電圧を印加し、静電力によ
って振動板をたわませてインク吐出を行う方法で、その
ヘッド作製方法として、シリコン基板にエッチングによ
って液室と振動板を形成するものである。また、このイ
ンクジェットヘッドの構成として、特開平6−5060
1号公報に記載されているような、インク液室の一部に
振動板を設け、対向電極をインク液室とは異なる方向に
設けることにより、ヘッドを高密度,薄型化し、さらに
振動板の安定駆動を実現したものである。このような静
電型インクジェット記録装置では、その振動板変位とイ
ンク吐出に寄与する液室の容積変化は、次のようにな
る。
【0011】今、四辺が固定された振動板(短辺長a、
長辺長b、厚さh)が所定ギャップ(t)で基板に対抗
配置された状態の平行平板に電圧(V)を印加すると平
行平板間に働く力はfは、 f=0.5×ε0×V2/t2(ε0は空気の誘電率) となる。また、この力によって基板は変形しないと仮定
すると、振動板のみが変形する。その最大変位量(δ)
は、 δ=ε0・(a/2)4・(1−ν2)・V2/4・E・h
3・t2 となる。ここで、ν,Eは振動板のポアッソン比,ヤン
グ率である。この変位によりインク吐出に寄与する容積
変化(W)が得られる。 W=8・a・b・δ/15
【0012】本方式の記録ヘッドで、駆動電圧を低減す
るために、ギャップを1μm以下程度の極めて狭い状態
に設定する必要がある。しかしながら、記録装置として
使用する環境は一定ではない。本方式では、狭いギャッ
プ間に電圧を印加するため、湿度が高くなると、電極と
振動板間で放電が生じ、電極の破壊,振動板の破壊、さ
らには、駆動電圧を発生するための電源部の破壊などの
重大な問題が発生してしまう。これを避けるために、ギ
ャップを広くすると、駆動電圧が大きくなり、電源の大
容量化,電源のコストアップとなってしまう。
【0013】湿度によるアクチュエータの問題を解決し
た方法としては、特開平5−220954号公報,特開
平5−318769号公報に記載されている。しかしな
がら、これら明細書に記載されているように、これらは
それぞれ圧電素子、電気−熱変換素子を用いたものであ
り、本発明のような微小ギャップ形成に伴う問題はまっ
たく生じない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら問題
点に鑑みなされたものであり、高密度のノズル配列と低
電圧駆動を実現した静電型インクジェットヘッドを提供
することを目的とする。また、そのヘッドを用いた記録
装置で、電極破壊などが生じない信頼性のあるインクジ
ェットヘッドを提供することを目的とする(全請求項の
目的)。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
クを吐出するためのノズルと、該ノズルに連通する液室
と、該液室の少なくとも一部の壁面を構成する振動板
と、該振動板と対向して設けられた電極とを有し、前記
振動板もしくは電極に電圧を印加することにより前記振
動板を静電力によって変形させ、該変形に伴う液室の体
積変化によって、液室内のインクを前記ノズルより吐出
するインクジェットヘッドの駆動方法において、湿度に
応じて前記電圧の大きさを変えるようにしたインクジェ
ット記録装置の駆動方法である。
【0016】請求項2の発明は、インクを吐出するため
のノズルと、該ノズルに連通する液室と、該液室の少な
くとも一部の壁面を構成する振動板と、該振動板と対向
して設けられた電極とを有し、前記振動板を静電力によ
って変形させ、この変形に伴う液室の体積変化によっ
て、前記液室内のインクを前記ノズルより吐出するイン
クジェット記録装置において、周囲湿度を検知するため
の湿度検知手段、前記湿度検知手段の検知信号に応じ
て、前記振動板もしくは電極への印加電圧の大きさを変
更する印加電圧可変手段を有するインクジェット記録装
置である。
【0017】請求項3の発明は、請求項2に記載された
インクジェット記録装置において、前記印加電圧可変手
段は電圧調整器により駆動電圧を変更するものであるイ
ンクジェット記録装置である。
【0018】請求項4の発明は、請求項2に記載された
インクジェット記録装置において、前記印加電圧可変手
段は複数の電圧から一つの駆動電圧を選択するものであ
るインクジェット記録装置である。
【0019】請求項5の発明は、請求項2に記載された
インクジェット記録装置において、前記振動板もしくは
電極への印加電圧はパルス電圧であり、かつ、前記印加
電圧可変手段は前記湿度検知手段の検知信号に応じて、
前記パルス電圧の半値幅を変更するものであるインクジ
ェット記録装置である。
【0020】請求項6の発明は、インクを吐出するため
のノズルと、該ノズルに連通する液室と、該液室の少な
くとも一部の壁面を構成する振動板と、該振動板と対向
して設けられた電極とを有し、前記振動板を静電力によ
って変形させ、この変形に伴う液室の体積変化によっ
て、液室内のインクを前記ノズルより吐出するインクジ
ェット記録装置において、周囲湿度を検知するための湿
度検知手段、前記湿度検知手段の検知信号に応じて、イ
ンクジェットヘッド近傍の湿度を調整する湿度調整手段
をさらに有するインクジェット記録装置である。
【0021】請求項7の発明は、請求項2乃至6のいず
れかに記載されたインクジェット記録装置において、前
記湿度検知手段は検知された湿度と基準値との比較に基
づく信号を生成するインクジェット記録装置である。
【0022】
【発明の実施の形態】図1に基づいて、本発明の請求項
1の発明を説明する。図1は、本発明のインクジェット
記録装置のヘッド例の断面図である。図中、1はインク
液室、2はノズル、3は振動板基板、4は電極基板、5
はギャップ、6は振動板、7は個別電極、8はノズルプ
レート、9は液室板である。なお、説明を簡略するため
に、この例では、エネルギー作用部は1個とし、また、
インク液室へのインク供給手段などは省略している。
【0023】ノズル2はノズルプレート8に、エッチン
グやニッケルのエレクトロフォーミングなどの周知の方
法で作製されている。ノズルプレートの材料としては、
Ni,SUSなどの金属や、ガラスなどが用いられる。
ノズルプレートの吐出方向の表面には、インクとの撥水
性を確保するため、周知の方法で撥水処理が行われてい
る。液室板の作製方法も、Ni,SUSのエッチング
や、パンチングなどの機械的加工などで行うことができ
る。振動板基板はSUSなどの金属や、Siをエッチン
グすることで、所望の厚さで、微細なパターンを精度良
く形成することができる。
【0024】また、他の方法としては、振動板をジルコ
ニアなどの強靭性セラミックスで構成することも可能で
ある。具体的には、液室板,振動板をジルコニアのグリ
ーンシートで作製し、パンチングによる穴あけ後に積層
し、一体焼成することができる。ただし、この場合に
は、振動板に静電力印加用の金属電極をメッキ,スパッ
タなどの方法で形成する必要がある。
【0025】電極基板は、SUSなどの金属や、ガラ
ス,Si等をエッチングすることにより、ギャップを形
成し、更にそのギャップにNi,Al,Ti/Pt,C
uなどの電極材料を、スパッタ,CVD,蒸着などの成
膜技術で所望の厚さに成膜し、その後、フォトレジスト
を形成してエッチングすることにより、ギャップにの
み、個別電極を形成することができる。個別電極の上に
は、さらに短絡,放電により電極が破損するのを防止す
る目的で、SiO2などによる絶縁層10を形成しても
よい。これらのノズルプレート,液室板,振動板,電極
基板は、接着剤等を介して接合される。
【0026】次に、図1に示すインクジェットヘッドの
動作原理を示す。インク液室の幅を0.2mm、奥行き
を2.0mm、ピッチを0.28mmとした。Siのエッ
チングで10μmの振動板を形成した板厚0.2mmの
振動板基板と、0.5μmの溝の底部にNiの個別電極
(幅0.2mm、ピッチ0.28mm)を形成し、さらに
その上に1000ÅのSiO2の絶縁層を形成した電極
基板(パイレックスガラス)を接着剤で接合し、振動板
基板の上に、板厚150μmの液室板と、板厚30μm
のノズルプレートと、順次接着剤で接合して、静電型イ
ンクジェットヘッドを作製した。このヘットのノズルピ
ッチは0.28mm、ノズル数は64チャンネルであ
る。個別電極には、異方性フィルム(スリーボンド製3
370C)により、FPCの電極が接着され、FPC,
異方導電フィルムを介して、個別電極に駆動電圧が供給
できるようにした。さらにこのヘッドのインク液室に連
通したインク供給口を通して、インクタンクからインク
が供給できるようにした。
【0027】さらに、ヘッド上に直接、あるいは、ヘッ
ド近傍、あるいは、CPUなどが実装されているPCB
基板上などに湿度を検知するセンサーが設けられてい
る。ヘッド上に設けるときには、例えば、導電粒子を含
有した吸水性樹脂に電極を接続し、吸水性樹脂に流れる
電流値や、電圧値、あるいは抵抗値を測定することで、
湿度を検知することができる。また、ヘッドとは別に湿
度センサーを設ける場合には、一般的に知られている湿
度センサーを好適に使用することができる。
【0028】図2は、この記録装置の回路構成を、ま
た、図3は、本発明の印字フローチャートを示す。図2
中、40は湿度センサ、41は比較器、42はI/O素
子、43はマイクロプロセッサ、44は電圧調整器、4
5はトランジスタなどのスイッチング素子である。湿度
に応じて変化する湿度センサーの電圧が比較器に入力さ
れ、基準となる湿度に応じたリファレンス電圧と比較さ
れ、基準湿度より高い場合には、比較器から、High
の信号が、低いときにはLow信号が出力される。この
信号がI/O素子42を通って、マイクロプロセッサに
入力される。一方、マイクロプロセッサからは、電圧調
整信号が電圧調整器44に出力され、適当な駆動電圧に
設定される。この電圧はスイッチング素子45の一端に
接続されている。また、他端には、マイクロプロセッサ
からの制御信号が入力され、それに従ってスイッチング
素子がON/OFFさせることで、もう一端に接続され
ている個別電極に駆動電圧が供給される。
【0029】図3に示すフローチャートに従って、本実
施例の動作を説明する。まず、印字情報が入力されると
(S101)、湿度センサー40によりヘッド近傍、あ
るいは装置内の湿度が検知される(S102)。次に、
比較器41で基準値と比較され(S103)、湿度が基
準値より高い場合には、電圧調整器44を制御して駆動
電圧が低い値V1に設定される(S104)。一方、基
準値より低い場合(S103)には、高い電圧V2に設
定される(S105)。一方、画像情報は、各チャンネ
ルの駆動情報に変換され、それに応じてスイッチング素
子45にON/OFF信号が出力される。その信号に従
って、個別電極に駆動電圧が供給され(S106)、振
動板が変位してその復元力により、ノズルからインク滴
が吐出する。
【0030】本実施例では、電圧調整器44により駆動
電圧を変更したが、これに限らず、例えば、図4に示す
ように、トランジスタ等のスイッチング素子45,47
により複数の電圧V1,V2から適時選択できる構成とし
てもよい。この場合、すべての個別電極を一括して電圧
を選択する構成、いくつかの個別電極ごと、あるいはす
べての個別電極それぞれごとに設定できるようにしても
よい。個別電極ごとに設定する場合には、それぞれの個
別電極にスイッチング素子を設ければよい。
【0031】具体的実施例 (具体例1)次に、このようなヘッドを試作し、実際に
噴射評価を行った。 条件 振動板サイズ :200μm×2mm 振動板の配列密度 :90dpi(=ノズルの配列密度) 振動板の数 :32個×2列=64個(ノズルの数) 駆動電圧(高湿時) :85V (常湿,低湿時):75V パルス幅 :50μsec 連続駆動周波数 :2kHz
【0032】上記条件及び図4に示す記録装置の回路構
成において、湿度を90%(高湿時),40%(常
湿),10%(低湿時)で、連続10000滴の噴射評
価を実施した。噴射評価としては、滴速度,滴径を測定
した。その結果、どの場合でも、初期の噴射と1000
0滴近傍の噴射で、滴速度,滴径に変化がなかった。更
に、噴射後のヘッドを分解して、電極の様子を観察した
ところ、どの場合にも、放電などの痕跡は見当たらなか
った。
【0033】図5は本発明の記録装置の他の回路構成
を、また、図6は、その動作を説明するためのフローチ
ャートである。図5,図6により、本発明を説明する。
湿度に応じて変化する湿度センサー40の電圧が比較器
41に入力され、基準となる湿度に応じたリファレンス
電圧と比較され、基準湿度より高い場合には、比較器か
ら、Highの信号が、低いときにはLow信号が出力
される。この信号がI/O素子42を通って、マイクロ
プロセッサ43に入力される。固定した駆動電圧VPが
スイッチング素子45の一端に接続されている。また、
他端には、マイクロプロセッサ43からの制御信号が入
力され、それに従ってスイッチング素子45をON/O
FFさせることで、もう一端に接続されている個別電極
46に、湿度に応じパルス半値幅の駆動電圧が供給され
る。
【0034】次に、図6に示すフローチャートに従っ
て、本実施例の動作を説明する。まず、印字情報が入力
されると(S201)、湿度センサー40によりヘッド
近傍、あるいは装置内の湿度が検知される(S20
2)。一方、画像情報は、各チャンネルの駆動情報に変
換され、それに応じてスイッチング素子45のON/O
FF信号が出力される。このON/OFF信号として
は、図6に示すように、湿度が基準値より高い場合(S
203,YES)には、振動板がインク吐出するが、最
大変位までには至らない程度に短く、つまり、画像信号
に応じ、短いパルスで駆動信号を発生し、一方、基準値
より低い場合(S203,NO)には、最大変位までな
るように長く、つまり、画像信号に応じ長いパルス信号
を発生する。その信号に従って、個別電極に駆動電圧が
供給され、振動板が変位してその復元力によりノズルか
らインク滴が吐出する。
【0035】具体的実施例 (具体例2)次のようなヘッドを試作し、実際に噴射評
価を行った。 条件 振動板サイズ :200μm×2mm 振動板の配列密度 :90dpi(=ノズルの配列密度) 振動板の数 :32個×2列=64個(ノズルの数) 駆動電圧 :85V パルス幅(高湿時) :10μsec (常湿,低湿時):50μsec 連続駆動周波数 :2kHz
【0036】上記条件及び図5に示す記録装置の回路構
成において、湿度を90%(高湿時),40%(常
湿),10%(低湿時)で、連続10000滴の噴射評
価を実施した。噴射評価としては、滴速度,滴径を測定
した。その結果、どの場合でも、初期の噴射と1000
0滴近傍の噴射で、滴速度,滴径に変化がなかった。更
に、噴射後のヘッドを分解して、電極の様子を観察した
ところ、どの場合にも、放電などの痕跡は見当たらなか
った。
【0037】図7は、本発明の記録装置の他の回路構成
を示す。図7により、請求項4に係る発明を説明する。
湿度に応じて変化する湿度センサー40の電圧が比較器
41に入力され、基準となる湿度に応じたリファレンス
電圧と比較され、基準湿度より高い場合には、比較器か
らHighの信号が、低いときにはLow信号が出力さ
れる。この信号がI/O素子42を通って、マイクロプ
ロセッサ43に入力される。スイッチング素子45の一
端には固定した駆動電圧VPが接続されている。また、
他端には、マイクロプロセッサ43からの制御信号が入
力され、それに従ってスイッチング素子45をON/O
FFさせることで、もう一端に接続されている個別電極
46に駆動電圧が供給される。また、マイクロプロセッ
サからは、湿度調整器51のドライバー50に湿度調整
器駆動信号が出力され、湿度に応じて湿度調整器を駆動
/非駆動できるようになっている。
【0038】図8に示すフローチャートに従って本実施
例の動作を説明する。まず、印字情報が入力されると
(S301)、湿度センサー40によりヘッド近傍、あ
るいは装置内の湿度が検知される。湿度が基準値より高
い場合(S303,YES)には、湿度調整器51を駆
動し、機内の湿度を下げる。一方、基準値より低い場合
(S303,NO)には、湿度調整器51は非駆動状態
にする(S304)。この時、湿度が高低を問わず湿度
調整器51を駆動してもよいが、それの消費電力を低減
できる点で前述のように非駆動状態とするのがよい。湿
度調整器51としては、例えば、シリカゲルのような吸
湿性の材料を管内に設置し、管の入口または出口に設け
たファンにより機内の空気を吸湿材料を通って循環させ
ることで実現できる。一方、画像情報は、各チャンネル
の駆動情報に変換され、それに応じてスイッチング素子
45のON/OFF信号が出力される。その信号に従っ
て、個別電極46に駆動電圧が供給され、振動板が変位
してその復元力によりノズルからインク滴が吐出する。
【0039】具体的実施例 (具体例3)次のようなヘッドを試作し、実際に噴射評
価を行った。 条件 振動板サイズ :200μm×2mm 振動板の配列密度:90dpi(=ノズルの配列密度) 振動板の数 :32個×2列=64個(ノズルの数) 駆動電圧 :85V パルス幅 :50μsec 連続駆動周波数 :2kHz
【0040】上記条件及び図6に示す記録装置の回路構
成において、湿度を90%(高湿時),40%(常
湿),10%(低湿時)で、連続10000滴の噴射評
価を実施した。この時、高湿時には湿度調整器を駆動、
それ以外では非駆動とした。噴射評価としては、滴速
度,滴径を測定した。その結果、どの場合でも、初期の
噴射と10000滴近傍の噴射で、滴速度,滴径に変化
がなかった。更に、噴射後のヘッドを分解して、電極の
様子を観察したところ、どの場合にも放電などの痕跡は
見当たらなかった。なお、以上の説明では、湿度の基準
を1つとしたが、さらに細かく設定することで、より正
確な制御を行うことができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1乃至4に対応する効果:湿度に
応じて最適な駆動電圧,駆動パルス幅で個別電極を駆動
する、振動板と電極間で放電が発生することがない。ま
た、微小なギャップを形成することができるため、低電
圧,小型のインクジェット記録装置が実現できる。
【0042】請求項5に対応する効果:湿度に応じて最
適な駆動電圧をパルス幅の変更だけ変更でき、特別な素
子,回路は必要でないので、低コストのインクジェット
記録装置を実現することができる。
【0043】請求項6に対応する効果:インクジェット
ヘッド近傍の湿度を調整する湿度調整手段を有するた
め、湿度検知手段の検知信号に応じて、湿度そのものを
調整することができ、振動板と電極間で放電が発生する
ことがなく安定した記録が可能である。
【0044】請求項7に対応する効果:基準値を設定す
ることにより効率よく安定した品質の記録が可能である
とともに、基準値は細かく設定することができるから、
印加電圧のより精密な制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録装置のヘッドの
断面図である。
【図2】 インクジェット記録装置を駆動するための回
路例である。
【図3】 図2に示すインクジェット記録装置の印字の
ための動作のフローチャートである。
【図4】 インクジェット記録装置を駆動するための他
の回路例である。
【図5】 インクジェット記録装置を駆動するための他
の回路例である。
【図6】 図5に示すインクジェット記録装置の印字の
ための動作のフローチャートである。
【図7】 インクジェット記録装置を駆動するためのさ
らに他の回路例である。
【図8】 図7に示すインクジェット記録装置の印字の
ための動作のフローチャートである。
【図9】 個別電極に印加されるパルス電圧の波形を示
す図であり、図9(A)は常湿低湿時、図9(B)は高
湿時のそれぞれパルス半値幅を示す。
【符号の説明】
1…インク液室、2…ノズル、3…振動板基板、4…電
極基板、5…ギャップ、6…振動板、7…個別電極、8
…ノズルプレート、9…液室板、10…絶縁層、40…
湿度センサー、41…比較器、42…I/O素子、43
…マイクロプロセッサ、44…電圧調整器、45,47
…スイッチング素子、46…個別電極、50…(湿度調
整器の)ドライバー、51…湿度調整器。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するためのノズルと、該ノ
    ズルに連通する液室と、該液室の少なくとも一部の壁面
    を構成する振動板と、該振動板と対向して設けられた電
    極とを有し、前記振動板もしくは電極に電圧を印加する
    ことにより前記振動板を静電力によって変形させ、該変
    形に伴う液室の体積変化によって、液室内のインクを前
    記ノズルより吐出するインクジェットヘッドの駆動方法
    において、湿度に応じて前記電圧の大きさを変えるよう
    にしたことを特徴とするインクジェット記録装置の駆動
    方法。
  2. 【請求項2】 インクを吐出するためのノズルと、該ノ
    ズルに連通する液室と、該液室の少なくとも一部の壁面
    を構成する振動板と、該振動板と対向して設けられた電
    極とを有し、前記振動板を静電力によって変形させ、こ
    の変形に伴う液室の体積変化によって、前記液室内のイ
    ンクを前記ノズルより吐出するインクジェット記録装置
    において、周囲湿度を検知するための湿度検知手段、前
    記湿度検知手段の検知信号に応じて、前記振動板もしく
    は電極への印加電圧の大きさを変更する印加電圧可変手
    段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたインクジェット記
    録装置において、前記印加電圧可変手段は電圧調整器に
    より駆動電圧を変更するものであることを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載されたインクジェット記
    録装置において、前記印加電圧可変手段は複数の電圧か
    ら一つの駆動電圧を選択するものであることを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載されたインクジェット記
    録装置において、前記振動板もしくは電極への印加電圧
    はパルス電圧であり、かつ、前記印加電圧可変手段は前
    記湿度検知手段の検知信号に応じて、前記パルス電圧の
    半値幅を変更するものであることを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  6. 【請求項6】 インクを吐出するためのノズルと、該ノ
    ズルに連通する液室と、該液室の少なくとも一部の壁面
    を構成する振動板と、該振動板と対向して設けられた電
    極とを有し、前記振動板を静電力によって変形させ、こ
    の変形に伴う液室の体積変化によって、液室内のインク
    を前記ノズルより吐出するインクジェット記録装置にお
    いて、周囲湿度を検知するための湿度検知手段、前記湿
    度検知手段の検知信号に応じて、インクジェットヘッド
    近傍の湿度を調整する湿度調整手段をさらに有すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6のいずれかに記載された
    インクジェット記録装置において、前記湿度検知手段は
    検知された湿度と基準値との比較に基づく信号を生成す
    ることを特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015093488A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 湿度を低減するためのmemsアクチュエータ圧力補償構造

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