JPH11206967A - パチンコ機のパチンコ球の送出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】打球検出手段でパチンコ球の規定個数検出時に
球切り手段の動作を電磁ソレノイドで禁止し、パチンコ
球の規定個数の制御を極めて簡単な構造とする。 【解決手段】 打球槌の動作に係動されパチンコ球を１
個毎に打球発射位置に送り出す球切り手段と、打球発射
位置に送り出されるパチンコ球を検知する打球検出手段
と、該打球検出手段により検出されたパチンコ球が規定
個数となったとき、作用される電磁ソレノイドを静止状
態で保持する作動部保持手段とを設け、パチンコ球の打
球発射位置への送り出し動作を前記電磁ソレノイドの作
動部保持手段により拘束するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は打球可能なパチン
コ球が規定個数で遊戯可能に構成された組合せ式パチン
コ機、封入式パチンコ機等の打球供給皿、内部の打球集
合樋等から打球発射部位に供給するパチンコ球を規定個
数ずつに制御しうるパチンコ機のパチンコ球の送出装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、収容された遊戯球を循環的に使用
する組合せ式パチンコ機として、遊戯球が落下する複数
のチャッカーの下部に遊戯球を受け止めるシャッターを
備え、シャッターの開放時に遊戯球が貯留路に落下し、
該貯留路から所定数の遊戯球を待機する待機路に供給す
る供給路を設け、前記待機路から発射レール上に遊戯球
を１個ずつ送出す球送出し部材を備え、打球杆の打球動
作に基づいて作動して球を供給路から球発射部位に１個
ずつ送るようにしたものが公知である（平成１年特許出
願公告第２１９９０号公報参照）。

【０００３】或いは、組合せ式パチンコ機として、球皿
から球発射部位に至る部位に球皿から流れる球を一列に
整列させる球供給通路と、その球供給通路の末端部にお
いて発射部に対応させる供給口と、この供給口から発射
球を供給するソレノイドと、発射部に供給された球を計
数する打球計数スイッチを構成したものがある（平成４
年実用新案出願公告第１９６３号公報参照）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記前者の組合せ式パ
チンコ機では、複数のチャッカーの下部で規定個数の遊
戯球を受止めるシャッターと、球送出し部材とが別に設
けられ、シャッターで複数のチャッカーに入った球を受
け止め、コンピュータでチャッカーによる所定の組合せ
状態を判別後、モータによりカムが回転動作されること
により、球送り出し部材、シャッター、切り換え部材を
作動して、シャッターで受け止めた球を待機路に送り、
球送り出し部材で球発射部位に送り出すが、その球送り
出し部材、シャッター、切り換え部材の構成が甚だ複雑
で、製品が高価となり、問題となっていた。

【０００５】又後者の組合せ式パチンコ機では、操作ハ
ンドルのタッチスイッチ機構の接触子にタッチすること
によりロータリーソレノイドを作動してソレノイド、打
球槌を常時作動するので、ソレノイドが過熱する恐れが
あり、問題となっていた。

【０００６】この発明は従来の問題点を解決するもの
で、打球可能なパチンコ球が規定個数内で遊戯可能に構
成されたパチンコ機において、打球槌で係動される球切
り手段の動作を打球検出手段でパチンコ球の規定個数検
出時に電磁ソレノイドの作動部保持手段で拘束し、パチ
ンコ球の規定個数の制御を極めて簡単な構造としたパチ
ンコ機のパチンコ球の送出装置を提供することを目的と
するものである。

【０００７】

【課題を解決する手段】この発明の請求項１のパチンコ
機のパチンコ球の送出装置は、打球可能なパチンコ球が
規定個数で遊戯可能に構成されたパチンコ機において、
打球槌７３の動作に係動されパチンコ球を１個毎に打球
発射位置に送り出す球切り手段３０と、打球発射位置に
送り出されるパチンコ球を検知する打球検出手段６０
と、該打球検出手段により検出されたパチンコ球が規定
個数となったとき、作用される電磁ソレノイドを静止状
態で保持する作動部保持手段５２とを設け、パチンコ球
の打球発射位置への送り出し動作を前記電磁ソレノイド
の作動部保持手段により拘束するようにしたことを特徴
とするものである。

【０００８】この第１の発明の構成による作用は、遊戯
者が球皿から供給するパチンコ球、或いはパチンコ機内
部で循環使用されるパチンコ球をケースの打球経路に送
って待機させ、打球槌の動作に係動されて球切り手段で
１個毎に打球発射位置に送り出し、打球検出手段でパチ
ンコ球の個数を検知して規定個数に達した時、電磁ソレ
ノイドの作動部保持手段で球切り手段の動作を拘束し
て、パチンコ球を規定個数毎に的確に区切ることができ
るようにしたものである。すなわち、打球経路に補給さ
れるパチンコ球を規定個数、例えば１６個、２５個ずつ
で区切って送り出し１ゲームができる。この作動時、ソ
レノイドの励磁巻き線に電流を流し続けるものでなく、
電磁石で保持できるので、ソレノイドが過熱損傷するこ
とがなく球送り状態を維持できる。

【０００９】

【発明の実施形態】この発明の実施形態を図面に基づい
て説明する。図１はこの発明のパチンコ球の送出装置を
備えたパチンコ機の正面図、図２はパチンコ球の送出装
置の正面図、図３は同一部破断平面図、図４は図２のＸ
−Ｘ線における断面図、図５は図２のＹ−Ｙ線における
断面図、図６は蓋体を開放した状態の正面図、図７は本
体側の斜視図、図８はソレノイドの励磁状態を示す正面
図、図９はソレノイドの消磁状態の一部破断正面図、図
１０は送出装置の打球槌が最大に振れた時の作動状態を
示す正面図、図１１は送出装置の発射レールに球を送出
し発射するときの状態を示す正面図、図１２は打球槌が
打ち出される状態の正面図、図１３は送出装置の球送り
禁止状態の正面図、図１４はブロック図である。

【００１０】図１において、１はパチンコ機の機枠、２
は上部の球皿、３は下部の球皿、４は操作ハンドル、５
は遊戯盤、６は球誘導レール、７は遊戯盤下部に備えた
複数個の球受入口、８は上部の球皿２を備えた前面板で
ある。遊戯盤５の下部に備えた複数個の球受入口７に
は、その球受入口の各球通過孔に球検出スイッチが設け
られ、このスイッチは各球通過孔の前面に設けたパネル
の表示ランプにそれぞれ接続されるとともに電子制御回
路の組合せ回路に接続され、各スイッチからの信号が予
め設定された組合せを成立したとき、その組合せに応じ
た得点が付与されて、電子制御回路に記憶され、かつ遊
戯盤の得点表示部に表示され、賞球払出し装置から得点
に応じた賞球が払出されるものである。

【００１１】図２乃至図９において、この発明のパチン
コ球の送出装置は、合成樹脂製球送出用ケース１０とそ
れに開閉自在に備えた蓋体１１とからなり、前記前面板
８の背面側に、上部の球皿２のパチンコ球供給路に連通
するように取付けられている。合成樹脂製球送出用ケー
ス１０は前面を開口し、その一側背面にパチンコ球を球
皿２から供給する供給口１２を設け、その供給口１２か
ら球切り手段の球切り振り子３０の近くまで傾斜状に球
供給経路１３が構成され、該球供給経路１３の前方に球
切り手段として、球切り振り子３０が揺動自由に備えら
れ、該球切り振り子３０より打球発射位置に送り出す部
位にパチンコ球を検知する打球検知手段として打球検出
器６０が設けられている。

【００１２】実施形態で、球供給経路１３はケース１０
の前面下部に設けた上面を球待機面１４ａとした合成樹
脂製球待機用ケース１４と、該球待機面１４ａの上方に
一定の間隔を存して設けたガイド壁１６とによりパチン
コ球を１列に並べてパチンコ球を待機させるように構成
されている。球待機用ケース１４の上面の球待機面１４
ａは傾斜面として、供給口１２から供給されるパチンコ
球を球切り振り子３０の方へ転動できるように設けられ
ている。又、前記ガイド壁１６は球切り振り子側をくの
字に屈曲して球供給経路１３の先端出口を球１個分の間
隔とし、球切り振り子３０にパチンコ球が１個ずつ送り
込まれるように設けられている。球送り用ケース１０は
取付孔２１にビス２２で前面板８の背面の所定位置に取
着される。球待機用ケース１４はビス１５で球送出用ケ
ース１０に固定されている。実施形態では、ケース１０
の一側背面の球供給口１２を設けた場合を示したが、こ
れに限定されるものではなく、封入式パチンコ機の場合
にはパチンコ球を機体内部で循環させるためケースの側
方など適宜箇所から球供給経路１３にパチンコ球が入る
ようにすることは自由にできる。２３は上部ストッパ
ー、２４は側部ストッパーで、球切り振り子３０の振幅
範囲が規制される。

【００１３】前記球切り振り子３０は合成樹脂製振り子
体の一側に発射部位へ１個ずつパチンコ球を流入する凹
状球流入部３１と後続のパチンコ球の流入を阻止する球
阻止部３３を形成し、他側に作動部保持手段を付設した
電磁ソレノイドを関連させる作用部３５を形成し、下面
に打球槌５２の動作のよるケタグリ杆７７を関連させる
作動面３６を設け、かつ又その下部に自重で元の位置に
復帰可能に重り３７が設けられ、該振り子体の作用部寄
りをケース１０に支軸３８で揺動自由に枢支されてい
る。球流入部３１は下部の球受け部３２と球阻止部３３
との間に１個のパチンコ球が入る収容部が構成されてい
る。又その球受け部３２は前方へ球を排出できるように
傾斜面としてある。球切り振り子３０は重り３７の自重
で元の位置、すなわち図１１、図１２の水平位置に戻る
ように設ける。球切り振り子３０の作動面３６は傾斜状
として、ケタグリ杆７７の先端で球切り振り子３０を図
１０の球を受け入れる傾斜位置から図１１のように球を
送り出す水平位置まで回動できるようにする。球切り振
り子３０は上部ストッパー２３と側部ストッパー２４と
の振幅範囲で揺動できる。

【００１４】而して、球切り振り子３０の上面が上部ス
トッパー２３に当たった時、球流入部３１が球供給経路
１３の先端出口に合わせ、球阻止部３３はガイド壁の延
長上に位置し、球受け部３２が球待機用ケース１４の傾
斜状の球待機面１４ａの延長線上に位置させ、球を凹状
の流入部３１に１個だけ流入させ、次の球は球待機面１
４ａに待機させる。すなわち、図６、図１０に示すよう
に球はケース１４の傾斜面より球切り振り子３０の流入
部３１の球受け部３２に乗った状態となる。この時、振
り子３０の球流入部３１の前方は蓋体１１で塞がれてい
るので、球受け部３２に乗った球は前方に流出できない
で保持されている。打球槌で振り子３０が下方へ回動さ
れ、球切り振り子３０の側面が側部ストッパー２４に当
る位置になると（ほぼ水平位置となると）、球流入部３
１が打球検出器６０の通路６２に合致し、球流入部３１
の球受け部３２の前方が開放されることにより球受け部
３２上の球は球受け部３２より自然に前方へ転動流出す
る。

【００１５】打球送り可能状態においては打球槌５２に
係動されるケタグリ杆７７により球切り振り子３０の作
動面３６が作動される状態に電磁ソレノイドのアクチュ
エーターはバネ５４の付勢力に抗して上昇位置で停止
し、打球送り禁止状態では電磁ソレノイドのアクチュエ
ーターはバネの付勢力が作用しない下降位置で停止さ
れ、球切り振り子３０の作用部３５の上下動、すなわち
球切り振り子の揺動が禁止される。

【００１６】ケース１０の前面に取付ける合成樹脂製蓋
体１１には、球切り振り子３０の球を入れて送り出す位
置に打球検出手段として、中央部に打球検出器６０が設
けられる。この打球検出器６０は門型の形状として、そ
の周囲を検知部６１とし、内部の通路６２を球が通過す
るとき球を検知して後述の打球数演算手段６７、打球数
判定手段６８等を介して電磁ソレノイド５０に関連させ
る。６３は該打球検出器６０に接続端子で、制御回路の
配線のコネクタを接続する。６４はケース側の球供給口
１２の位置の前面に湾曲したパチンコ球誘入部である。
６５はケース１４の前面に横方向に設けたガイド孔で、
開閉板４３の操作部４３ａをガイドする。６６はケース
１４の前面に設けた円形の球排出口で、球抜き開口４２
から落下する球を下部の球皿３に排出する。４８は球抜
き開口４２より抜く球がつかえないように、背面側のケ
ースに縦方向に設けた長孔である。

【００１７】図６乃至図９において、５０は電磁ソレノ
イドで、ケース１０の一側に固定され、そのアクチュエ
ーターが上方に露出状態とされている。その電磁ソレノ
イドは上部の励磁巻き線５１と作動部保持部５２とを設
け、その中心部にアクチュエーター５３が上下摺動自由
に備えられ、常時バネ５４で下方へ付勢されている。作
動部保持部５２は電磁石とする。バネ５４の復元力は電
磁石の吸着力より弱くして、電磁石でアクチュエーター
を保持できるようにする。而して、電磁ソレノイド５０
の励磁時には、上部の巻き線部分５１に電流が流されて
アクチュエーター５３がバネ５４に抗して吸着され上部
に位置させ、かつソレノイドの駆動信号の作用後、作動
部保持部５２の電磁石でアクチュエーター５３が上方位
置に静止状態に保持され、球切り振り子３０の一端との
関連を外して球切り振り子３０の揺動が可能にされる。
作動部保持時電磁石で保持するので、励磁巻き線が過熱
することを防止することができる。電磁ソレノイド５０
の消磁時にはバネ５４の復元力でアクチュエーター５３
が下方へ付勢され、静止状態に維持される。ソレノイド
の消磁時、アクチュエーター５３は球切り振り子３０の
揺動動作を規制する。

【００１８】球送り用ケース１０と蓋体１１の取付け構
造は、蓋体１１がケース１０の一側に枢支されて、開閉
自由の構造とされている。すなわち、球送出用ケース１
０の一側上下に輪状支持部１７を形成し、蓋体１１側に
は一側上下に支軸１８が一体形成され、ケース１０の支
持部１７に蓋体１１の支軸１８を挿入支持し、蓋体をケ
ースに対し開閉自在とする。蓋体１１をケース１０に係
止する手段として、ケース１０の下部前面に先端に係止
爪１９ａを有する係止片１９が一体形成され、蓋体１１
をケース１０の前面に被せた時、係止片１９を弾性を利
用して蓋体１１の下部に嵌合係止させて固定することが
でき構造としてある。実施形態で、蓋体は一側を支点と
して、開閉自由としたが、これに限られるものではな
く、ケース前面にビス止めしてもよい。

【００１９】図１４において、パチンコ球は打球検出手
段により検出計数される。検出計数されたパチンコ球数
が、組合せ式パチンコ機にあっては１６個、封入式パチ
ンコ機にあっては、遊戯者が購入した打球可能数、例え
ば２５個になったことを打球数演算手段６７が演算、打
球数判定手段６８が１６個、２５個の打球数を判定する
と、電磁ソレノイド５０のアクチュエーターが下降して
球切り振り子３０によるパチンコ球の送り出しを禁止す
る。なお、打球発射時の打ち損じによるファール球、或
いは遊戯盤面のリプレー球受け入れ口に流入したリプレ
ー球は戻り球計数スイッチ（図示せず）で計数されて前
記打球演算手段に伝えられ演算値から戻り球の数を差し
引いてパチンコ球が規定個数となるまで発射部位に送り
出され、規定個数で遊戯を行うことができるようにされ
ている。

【００２０】図９において、球供給経路１３に並べたパ
チンコ球を抜く球抜き手段を説明する。球待機用ケース
１４はその前部上面４０の中途に段部４１としてケース
１４の段部４１より左側の低い面４０ａに球抜き開口４
２が形成され、段部４１の右側のケース１４内に開閉板
４３のガイド部４４が形成され、ケース１４の球抜き開
口４２を開閉するようにケース１４内の開口４２の下面
に開閉板４３が横方向に摺動自由に備えられる。該開閉
板４３には前面に操作部４３ａが一体に突設される。又
ケース１４の前面にガイド孔４５と、蓋体１１にそれと
合致する同一の大きさのガイド孔６５が構成され、前記
開閉板４３の操作部４３ａがケース体１４の前面に設け
たガイド孔４５と、後述の蓋体１１のガイド孔６５とを
通じて前面側へ突出して設けられる。開閉板４３には基
端側とケースとの間にバネ４６を介在させて、開閉板４
３を常時閉止状態に付勢し、この操作部４３ａをガイド
長孔に沿って移動することにより開閉板４３を球抜き開
口４２に進退させて開閉可能とされている。又ケース１
４の前記球抜き開口４２の下方の前部には球排出口４７
が構成されている。ケース１０内部のケース１４の球排
出口４７の直下に球を前方へ排出するように前方へ傾斜
したガイド面２０が形成されている。而して、球抜き時
に開閉板４３の操作部４３ａをバネに抗して移動し開閉
板４３を移動して球抜き開口４２を開口することによ
り、後続のパチンコ球は球抜き開口４２より下方へ落下
し、下方の球排出口４７より蓋体１１の球排出口６５を
通じて前面へ排出され、下部の球皿３へ戻される。

【００２１】図１０乃至図１２において、７０は打球発
射装置で、７１はモータ、７２は偏心位置に設けたカム
体、７３は打球槌、７４は打球槌の支軸、７５は打球槌
の引っ張りバネ、７６は打球槌の中途に設けたカム係受
体であり、モータ７１の駆動時カム体７２により打球槌
７３のカム係受体７６が作動されて打球槌をバネ７５に
抗して回動してカム体７２がカム係受体７６から外れる
ことにより打球槌７３がバネの復元力で弾発される。こ
の打球槌７３の中途の支軸８２にＬ字に屈曲したケタグ
リ杆用針金７８の基端が取付けられている。ケタグリ杆
７７は「く」の字に構成してその屈曲部の支点７９で回
動自由に支持され、そのケタグリ杆７７の一端７７ａに
前記打球槌７３のケタグリ杆用針金７８の自由端が一方
向のみ共同するように連係され、打球槌７３を引く時、
先端がケタグリ杆７７に係って引っ張り、打球槌７３が
バネで戻される時にはケタグリ杆とは別々に戻される。
又、ケタグリ杆７７の他端７７ｂは前記球切り振り子３
０の下部の作動面３５に接離可能に設けられ、打球槌７
３の作動により球切り振り子３０を図１０、図１１のよ
うに揺動してパチンコ球を１個ずつ送り出すようにす
る。すなわち、打球槌７３を左方向に回動するとき、ケ
タグリ杆用針金７８がケタグリ杆７７の下端に係って下
端を引っ張ることによりその上端で球切り振り子３０の
作動面３６を押して振り子を図１０のように傾け、球流
入部３１を球供給経路１３に臨ませて球を受け入れるよ
うにし、この状態から打球槌７３を右方に弾発すると
き、打球槌７３のケタグリ杆用針金７８はケタグリ杆７
７との係合が外れて、ケタグリ杆７７は自重で元の位置
にもどる。８０，８１は打球槌７３の回動範囲を規制す
るストッパーである。

【００２２】次に、この発明のパチンコ球の送出装置の
球送りを説明する。図１０に打球槌が最大に振れた状態
を示す。遊戯者が操作ハンドル４を作動して打球槌７３
を打ち出す時、電磁ソレノイド５０が励磁されてアクチ
ュエーターが吸着され静止状態に保持され、図１３の球
送り禁止状態において止められたパチンコ球は、球切り
振り子３０の揺動作用に伴って、打球槌７３のケタグリ
杆用針金７８でケタグリ杆７７の下端が引かれて回動
し、その上端で球切り振り子３０の作動面が押され、球
切り振り子３０が球流入部３１が上方位置の傾斜状とさ
れ、球が球流入部３１の収容部に球が流入する。この収
容部に流入したパチンコ球は打球検出器の上面で打球位
置への流下を一時阻止される。

【００２３】図１１において、打球槌７３が図１０の状
態より引っ張りバネ７５の復元力で弾発されると、ケタ
グリ杆用針金７８はケタグリ杆７７より外れて戻り、ケ
タグリ杆７７で球切り振り子３０を押す力は解除される
ので、球切り振り子３０は自重で水平方向へ回動され、
球切り振り子３０がほぼ水平となると、収容部３４に収
容したパチンコ球が球受け部３２の傾斜面により前方へ
転動し、直前に設けた打球検出器６０の通路６２を通じ
て送出される。球が送出されると、球切り振り子は軽く
なり、前記のように打球槌の回動により再びケタグリ杆
７７を引いて、傾斜状態とし、次の球を受入れ同様の動
作を繰り返して、規定個数の球が送り出される。球切り
振り子３０の揺動時、作用部３５がアクチュエーターの
下端に作用せず、振り子の動作ははばまれない。

【００２４】図１３に球送り禁止状態を示す。規定個数
の球を打球検出器６０で検知した時、電磁ソレノイド５
０が励磁が解除されて、アクチュエーターがバネの付勢
力により下降し静止状態に維持される。而して、球切り
振り子３０の球流入部３１の収容部にパチンコ球が落ち
込むがパチンコ球は打球検出器の上面に阻止され打球位
置に転出しない状態で維持される。なお、この時打球槌
は作動しても電磁ソレノイドのアクチュエーターの下端
で球切り振り子の作用部３５が押し動状態で拘束される
ので揺動できず球送りが禁止される。なお、電磁ソレノ
イドを励磁巻線５１により励磁してアクチュエーターを
バネの付勢力に抗して引き上げ、この状態を電磁石５２
で保持すれば、アクチュエーターはバネの付勢力に抗し
ていつまでも引き上げ（上昇）状態で維持でき、励磁巻
線が加熱損傷することがないようにできる。

【００２５】図９において、球供給経路１３より球抜き
を行う場合には、球抜き時に開閉板４３の操作部４３ａ
をガイド長孔６５に沿ってバネ４６に抗して操作して球
抜き開口４２を開放することにより、パチンコ球は球抜
き開口４２より下方へ落下し、下方の球排出口４７より
蓋体１１の球排出口６５を通じて前面へ排出され、下部
の球皿３へ戻される。

【００２６】組合せ式パチンコ機にあっては、打球検出
手段６０が打球を検出、検出した打球数を打球数演算手
段６７が加算し１６個を計数、計数値が１６個になった
ことを打球数判定手段６８が判定、設定打球数の達成判
定により電磁ソレノイドが球切り手段で待機されるパチ
ンコ球をそのまま保持する。封入式パチンコ機（カード
式パチンコ機）にあって、球貸し購入したパチンコ球が
例えば２５個である場合には、打球操作に伴って打球検
出手段６０が打球を検出し、打球検出手段が検出した打
球数を打球演算手段６７が加算、打球数演算手段の計数
値が２５になったことを打球数判定手段６８が判定、設
定打球数の達成判定により電磁ソレノイドが球切り手段
で待機されるパチンコ球をそのまま保持する。

【００２７】以上の実施形態を示したが、図１において
はパチンコ機前面に球皿を設けた構成で説明したが、パ
チンコ球は機内のみで誘導制御する構成とし、遊技盤面
を転動したパチンコ球を当該パチンコ球の送出装置に誘
導する構成としてもよい。又、実施の形態にあっては、
パチンコ球を入賞の発生に対応して遊技者に供給する構
成としたが、賞コインを供給し、又はカードに賞をデー
ターとして入力する構成としてもよい。上記実施形態で
は、作動部保持手段は作動部を作動状態で保持する場合
について説明したが、作動部を非作動状態で保持する構
成として、作動部を吸着維持した時に球切り振り子を球
送り禁止状態とすることもできる。この発明はこの形態
に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しな
い範囲で、様々な形態を実施しうるものである。

【００２８】

【発明の効果】この発明によれば、打球可能なパチンコ
球が規定個数内で遊戯可能に構成されたパチンコ機にお
いて、遊戯者が球皿或いはパチンコ機内部の貯留された
球を打球路に待機させ、打球槌の動作に係動される球切
り手段で１個毎に打球発射部位に送られるパチンコ球の
個数を打球検出手段で検知して規定個数に達した時、ソ
レノイドの作動部保持手段で球切り手段の動作を拘束し
て、規定個数の遊戯球で遊戯をすることができる。

【００２９】又、電磁ソレノイドに作動部を静止状態で
保持する作動部保持手段を設けたので、規定個数のパチ
ンコ球を発射中励磁する際にこの作動部保持手段で作動
部を所定位置に保持でき、ソレノイドが過熱損傷するこ
とがなく球送り状態を維持でき、規定個数のパチンコ球
で球送りを止める時には、ソレノイドを消磁してバネに
より作動部を付勢して球切り手段を阻止でき、球送り禁
止状態とできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のパチンコ球の送出装置を備えたパチ
ンコ機の正面図である。

【図２】パチンコ球の送出装置の正面図である。

【図３】同一部破断平面図である。

【図４】図２のＸ−Ｘ線における断面図である。

【図５】図２のＹ−Ｙ線における断面図である。

【図６】蓋体を開放した状態の正面図である。

【図７】本体側の斜視図である。

【図８】ソレノイドの励磁状態を示す正面図である。

【図９】ソレノイドの消磁状態の一部破断正面図であ
る。

【図１０】送出装置の打球槌が最大に振れた時の作動状
態を示す正面図である。

【図１１】送出装置の発射レールに球を送出し発射する
ときの状態を示す正面図である。

【図１２】打球槌が球を打ち出す状態の正面図である。

【図１３】送出装置の球送り禁止状態の正面図である。

【図１４】ブロック図である。

【符号の説明】

１ 機枠 ２ 遊戯盤 １０ 球送り用ケース １１ 蓋体 １２ 供給口 １３ 球供給経路 １４ 球待機用ケース １６ ガイド壁 ３０ 球切り振り子 ３１ 球流入部 ３２ 球阻止部 ４３ 開閉板 ５０ 電磁ソレノイド ５２ 作動部保持部 ５３ アクチュエーター ６０ 球検出器 ７３ 打球槌 ７７ ケタグリ杆

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小幡 茂 愛知県名古屋市西区中小田井４丁目396番 地 株式会社三星内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 打球可能なパチンコ球が規定個数で遊戯
   可能に構成されたパチンコ機において、 打球槌の動作に係動されパチンコ球を１個毎に打球発射
   位置に送り出す球切り手段と、 打球発射位置に送り出されるパチンコ球を検知する打球
   検出手段と、 該打球検出手段により検出されたパチンコ球が規定個数
   となったとき、作用される電磁ソレノイドを静止状態で
   保持する作動部保持手段とを設け、 パチンコ球の打球発射位置への送り出し動作を前記電磁
   ソレノイドの作動部保持手段により拘束するようにした
   ことを特徴とするパチンコ機のパチンコ球の送出装置。