JPH11204486A - 硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法 - Google Patents
硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法Info
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- JPH11204486A JPH11204486A JP10002996A JP299698A JPH11204486A JP H11204486 A JPH11204486 A JP H11204486A JP 10002996 A JP10002996 A JP 10002996A JP 299698 A JP299698 A JP 299698A JP H11204486 A JPH11204486 A JP H11204486A
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- tank
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Abstract
(57)【要約】
【課題】硫酸ー過酸化水素洗浄槽 におけるウェハ等の
洗浄において、有機物並びに金属除去が可能な連続運転
方法を提供する。 【解決手段】硫酸ー過酸化水素洗浄槽の洗浄槽内もしく
は洗浄槽外において、該洗浄槽の洗浄液の水分の一部を
除去し、該洗浄槽のにおける硫酸濃度を80〜90重量
%の範囲の一定濃度に保持することを特徴とする硫酸ー
過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法。
洗浄において、有機物並びに金属除去が可能な連続運転
方法を提供する。 【解決手段】硫酸ー過酸化水素洗浄槽の洗浄槽内もしく
は洗浄槽外において、該洗浄槽の洗浄液の水分の一部を
除去し、該洗浄槽のにおける硫酸濃度を80〜90重量
%の範囲の一定濃度に保持することを特徴とする硫酸ー
過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫酸−過酸化水素
洗浄槽の連続的運転方法に関する。詳しくは、シリコン
ウェハ、液晶、セラミック基板等に付着した汚染物であ
る有機物、微粒子、金属類等の異物を精密洗浄除去し、
基板類等の高清浄度品を得るための硫酸−過酸化水素洗
浄槽における連続的運転方法に関する。
洗浄槽の連続的運転方法に関する。詳しくは、シリコン
ウェハ、液晶、セラミック基板等に付着した汚染物であ
る有機物、微粒子、金属類等の異物を精密洗浄除去し、
基板類等の高清浄度品を得るための硫酸−過酸化水素洗
浄槽における連続的運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスとか液晶関連における高
密度集積化に伴い、シリコン、ガラス、セラミック等の
基板表面をより一層高清浄化する必要に迫られている。
基板は、製造工程や加工工程で有機物、微粒子、金属類
等の汚染物が付着するが、これらの除去を確実に行なわ
ないと、性能低下の為、歩留まり低下を生じる。
密度集積化に伴い、シリコン、ガラス、セラミック等の
基板表面をより一層高清浄化する必要に迫られている。
基板は、製造工程や加工工程で有機物、微粒子、金属類
等の汚染物が付着するが、これらの除去を確実に行なわ
ないと、性能低下の為、歩留まり低下を生じる。
【0003】これらの汚染物を除去すべく、各種各様の
洗浄方法が取り入れられているが、代表的な洗浄方法の
1つとして、硫酸−過酸化水素、アンモニアー過酸化水
素、塩酸ー過酸化水素、フッ酸ー過酸化水素等の酸、ア
ルカリと過酸化水素の組合せである、RCA洗浄方法が
廣く採用されており、有機物除去目的には硫酸−過酸化
水素洗浄槽(以下、SPM槽という)を、微粒子除去目
的にはアンモニアー過酸化水素洗浄槽(以下、APM槽
という)を、金属除去目的には塩酸ー過酸化水素洗浄槽
(以下、HPM槽という)を使用する。SPM槽での有
機物除去としては、残レジストの除去例が多く、有機溶
剤法やドライアッシング法等を使用する例もあるが、該
方法との組み合わせとしてのSPM洗浄法は現在でも行
われている。
洗浄方法が取り入れられているが、代表的な洗浄方法の
1つとして、硫酸−過酸化水素、アンモニアー過酸化水
素、塩酸ー過酸化水素、フッ酸ー過酸化水素等の酸、ア
ルカリと過酸化水素の組合せである、RCA洗浄方法が
廣く採用されており、有機物除去目的には硫酸−過酸化
水素洗浄槽(以下、SPM槽という)を、微粒子除去目
的にはアンモニアー過酸化水素洗浄槽(以下、APM槽
という)を、金属除去目的には塩酸ー過酸化水素洗浄槽
(以下、HPM槽という)を使用する。SPM槽での有
機物除去としては、残レジストの除去例が多く、有機溶
剤法やドライアッシング法等を使用する例もあるが、該
方法との組み合わせとしてのSPM洗浄法は現在でも行
われている。
【0004】SPM槽やHPM槽の如き酸洗浄において
は、微粒子と洗浄液固有のゼータ電位の関係から、基板
には洗浄液中の粒子が付着し易いのと、酸化被膜由来の
粒子が生成しやすいのに対し、他方、APM洗浄槽で
は、ゼータ電位の関係で微粒子の再付着は防止出来る
が、逆に金属が再付着する傾向に有る。通常、SPM槽
やHPM槽は必ずAPM槽との組み合わせで使用されて
いるが、HPM槽を最終洗浄にすると微粒子の再付着が
見られ、逆に、APM槽を最終洗浄にすると金属分が残
る。そこで、一般的には、APM槽で微粒子、酸化異物
をエッチングで除去した後に再付着した金属分をHPM
槽で除去するが、最近では,APM槽にキレート剤を入
れて金属再付着防止を狙った方式も採用されている。但
し、持ち込み金属が多い場合、破綻することもあるの
で、酸洗浄は必須となる。レジストなどの有機物が存在
する場合には、APM槽の前にSPM槽を入れた順序が
一般的である。
は、微粒子と洗浄液固有のゼータ電位の関係から、基板
には洗浄液中の粒子が付着し易いのと、酸化被膜由来の
粒子が生成しやすいのに対し、他方、APM洗浄槽で
は、ゼータ電位の関係で微粒子の再付着は防止出来る
が、逆に金属が再付着する傾向に有る。通常、SPM槽
やHPM槽は必ずAPM槽との組み合わせで使用されて
いるが、HPM槽を最終洗浄にすると微粒子の再付着が
見られ、逆に、APM槽を最終洗浄にすると金属分が残
る。そこで、一般的には、APM槽で微粒子、酸化異物
をエッチングで除去した後に再付着した金属分をHPM
槽で除去するが、最近では,APM槽にキレート剤を入
れて金属再付着防止を狙った方式も採用されている。但
し、持ち込み金属が多い場合、破綻することもあるの
で、酸洗浄は必須となる。レジストなどの有機物が存在
する場合には、APM槽の前にSPM槽を入れた順序が
一般的である。
【0005】従来のSPM槽運転方法としてはバッチ方
式が主流であり、SPM槽での洗浄能力は硫酸と過酸化
水素の濃度と液温度で決まる。硫酸濃度は初期の濃硫酸
(96%)から始まって、過酸化水素の供給に伴う水分
のため、最終硫酸濃度は80%程度以下まで下がり、洗
浄能力が低下し、洗浄液を入れ替える。SPM槽の温度
が130℃の場合、水の蒸散量が多いので、硫酸濃度は
80%付近でほぼバランスするが、温度が低いとさらに
低い濃度まで達し、入れ替え頻度が多くなる。
式が主流であり、SPM槽での洗浄能力は硫酸と過酸化
水素の濃度と液温度で決まる。硫酸濃度は初期の濃硫酸
(96%)から始まって、過酸化水素の供給に伴う水分
のため、最終硫酸濃度は80%程度以下まで下がり、洗
浄能力が低下し、洗浄液を入れ替える。SPM槽の温度
が130℃の場合、水の蒸散量が多いので、硫酸濃度は
80%付近でほぼバランスするが、温度が低いとさらに
低い濃度まで達し、入れ替え頻度が多くなる。
【0006】従って、1バッチサイクルでは、濃硫酸か
ら希釈硫酸までの濃度変化があり、濃硫酸の状態では金
属に対し不働体を形成することから、バッチサイクルの
中でも金属に対する洗浄性能に初期と終期では差が出て
いるのが実情である。そこで性能を安定化させるべく、
例えば特開平4ー65829、特開平5ー10407
0、特開平6ー45308には、液供給方法の調整、廃
硫酸の再生法、バッチ水分除去方法等によりバッチ方式
における洗浄液の能力、寿命を伸ばし、あるいは硫酸濃
度変化を制御して性能を回復させる方法等が提案されて
いるが、いずれもバッチの域を脱するものではなく、連
続化の面では今一歩不十分であった。
ら希釈硫酸までの濃度変化があり、濃硫酸の状態では金
属に対し不働体を形成することから、バッチサイクルの
中でも金属に対する洗浄性能に初期と終期では差が出て
いるのが実情である。そこで性能を安定化させるべく、
例えば特開平4ー65829、特開平5ー10407
0、特開平6ー45308には、液供給方法の調整、廃
硫酸の再生法、バッチ水分除去方法等によりバッチ方式
における洗浄液の能力、寿命を伸ばし、あるいは硫酸濃
度変化を制御して性能を回復させる方法等が提案されて
いるが、いずれもバッチの域を脱するものではなく、連
続化の面では今一歩不十分であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】SPM槽の洗浄を連続
化できれば、洗浄力が一定範囲にあって安定した洗浄が
でき、更に、液入れ替え時の時間、エネルギー等の損失
の防止が図れるという利点がある。SPM槽をAPM槽
の前に設置する利点において、、SPM槽で本来の有機
物除去に加えて、金属除去能を付加できる適切範囲濃度
一定下で運転することができれば、APM槽へ金属を持
ち込む量が減少でき、APM槽で金属キレート除去方式
を採用する場合でも負荷が下がり、究極としてはHPM
槽を省略できる可能性もある。本発明の目的は、かかる
観点に鑑み、SPM槽における洗浄において、有機物並
びに金属同時除をが可能とし、且つ、連続運転をする方
法を開発することにある。
化できれば、洗浄力が一定範囲にあって安定した洗浄が
でき、更に、液入れ替え時の時間、エネルギー等の損失
の防止が図れるという利点がある。SPM槽をAPM槽
の前に設置する利点において、、SPM槽で本来の有機
物除去に加えて、金属除去能を付加できる適切範囲濃度
一定下で運転することができれば、APM槽へ金属を持
ち込む量が減少でき、APM槽で金属キレート除去方式
を採用する場合でも負荷が下がり、究極としてはHPM
槽を省略できる可能性もある。本発明の目的は、かかる
観点に鑑み、SPM槽における洗浄において、有機物並
びに金属同時除をが可能とし、且つ、連続運転をする方
法を開発することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため、鋭意検討し、本発明に達した。即ち、
本発明の要旨は、硫酸−過酸化水素洗浄槽の洗浄槽内も
しくは洗浄槽外において、洗浄液の水分の一部を除去
し、該洗浄槽における硫酸濃度を80〜90重量%の範
囲内の一定濃度に保持することを特徴とする硫酸−過酸
化水素洗浄槽の連続的運転方法に存する。
を達成するため、鋭意検討し、本発明に達した。即ち、
本発明の要旨は、硫酸−過酸化水素洗浄槽の洗浄槽内も
しくは洗浄槽外において、洗浄液の水分の一部を除去
し、該洗浄槽における硫酸濃度を80〜90重量%の範
囲内の一定濃度に保持することを特徴とする硫酸−過酸
化水素洗浄槽の連続的運転方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を説明する。SPM
槽の基本的洗浄能力を安定させる為には、硫酸濃度と過
酸化水素濃度と温度と時間を一定にすることが要求され
る。而して、一般に有機物分解でのSPM槽の温度は1
00℃以上であり、過酸化水素分解が激しい条件下にあ
る。過酸化水素濃度が下がると有機物分解能力が落ちる
為、逐次、過酸化水素水が供給されている。過酸化水素
水は35%以上は危険物扱いの為、通常、31%高純度
過酸化水素水が使用され、過酸化水素の供給は多量の水
を供給することに相当し、硫酸濃度が逐次低下する。本
発明者等は、SPM槽の温度が高いこと及び硫酸が高沸
点で蒸発し難いことを考慮し、SPM槽叉は付属装置に
おいて供給水及び過酸化水素分解からの生成水量の合計
見合いの水分を除去することにより、必要な過酸化水素
液を供給しても硫酸濃度を下げることなく任意硫酸濃
度、過酸化水素濃度、温度一定でのSPM槽の連続運転
ができることを見い出し、本発明方法を可能にした。ま
ず、目的を達成する運転継続の為には、以下の条件を満
足することが好ましい。
槽の基本的洗浄能力を安定させる為には、硫酸濃度と過
酸化水素濃度と温度と時間を一定にすることが要求され
る。而して、一般に有機物分解でのSPM槽の温度は1
00℃以上であり、過酸化水素分解が激しい条件下にあ
る。過酸化水素濃度が下がると有機物分解能力が落ちる
為、逐次、過酸化水素水が供給されている。過酸化水素
水は35%以上は危険物扱いの為、通常、31%高純度
過酸化水素水が使用され、過酸化水素の供給は多量の水
を供給することに相当し、硫酸濃度が逐次低下する。本
発明者等は、SPM槽の温度が高いこと及び硫酸が高沸
点で蒸発し難いことを考慮し、SPM槽叉は付属装置に
おいて供給水及び過酸化水素分解からの生成水量の合計
見合いの水分を除去することにより、必要な過酸化水素
液を供給しても硫酸濃度を下げることなく任意硫酸濃
度、過酸化水素濃度、温度一定でのSPM槽の連続運転
ができることを見い出し、本発明方法を可能にした。ま
ず、目的を達成する運転継続の為には、以下の条件を満
足することが好ましい。
【0010】
【表1】有機物分解と金属除去の両方を満足する硫酸
濃度の設定。 系内から余剰水分を蒸発除去する装置と運転コントロ
ール方法。 硫酸濃度の検出方法とフィードバック運転方法 連続運転に伴う系内不純物の蓄積を防止する為のパー
ジ方法
濃度の設定。 系内から余剰水分を蒸発除去する装置と運転コントロ
ール方法。 硫酸濃度の検出方法とフィードバック運転方法 連続運転に伴う系内不純物の蓄積を防止する為のパー
ジ方法
【0011】以下〜の内容について詳細に説明をす
る。本発明者らは、既存の典型的なRCA洗浄バッチ方
式における洗浄液分析とウェハ側の解析を行い、SPM
槽における硫酸−過酸化水素系洗浄剤の変化、ウェハ付
着持ち出し量を算出してマスバランスをとった。比較例
1に示す如く、SPM槽温度が130℃の場合、過酸化
水素分解分を逐次補充する条件下ではあったが、初期濃
硫酸濃度96%仕込に対しバッチ終了時には80%硫酸
濃度でバランスした。液温が高い為、付着持ち出し水分
量よりも、既存のSPM槽の蒸発面より蒸発する水分量
がかなり大きく、揮散水分量を上手く調整すれば硫酸濃
度をコントロールできることが分かった。
る。本発明者らは、既存の典型的なRCA洗浄バッチ方
式における洗浄液分析とウェハ側の解析を行い、SPM
槽における硫酸−過酸化水素系洗浄剤の変化、ウェハ付
着持ち出し量を算出してマスバランスをとった。比較例
1に示す如く、SPM槽温度が130℃の場合、過酸化
水素分解分を逐次補充する条件下ではあったが、初期濃
硫酸濃度96%仕込に対しバッチ終了時には80%硫酸
濃度でバランスした。液温が高い為、付着持ち出し水分
量よりも、既存のSPM槽の蒸発面より蒸発する水分量
がかなり大きく、揮散水分量を上手く調整すれば硫酸濃
度をコントロールできることが分かった。
【0012】そこで、運転する硫酸濃度の最適範囲とし
て、SPM槽でのアルミ除去においては、硫酸濃度は9
0重量%以下、鉄除去の場合には88重量%以下の硫酸
濃度が好ましいことが分かった。従って、金属除去とし
ては90重量%以下、好ましくは88重量%以下の硫酸
濃度が好ましい。90重量%以上の硫酸濃度が高い状態
で不働体が形成されるとSPM槽での金属除去は不可能
であり、バッチ洗浄の初期では、ウェハ付着金属分はA
PM槽を経た後でHPM槽で除去されていた。
て、SPM槽でのアルミ除去においては、硫酸濃度は9
0重量%以下、鉄除去の場合には88重量%以下の硫酸
濃度が好ましいことが分かった。従って、金属除去とし
ては90重量%以下、好ましくは88重量%以下の硫酸
濃度が好ましい。90重量%以上の硫酸濃度が高い状態
で不働体が形成されるとSPM槽での金属除去は不可能
であり、バッチ洗浄の初期では、ウェハ付着金属分はA
PM槽を経た後でHPM槽で除去されていた。
【0013】他方、有機物分解の場合は、硫酸濃度が高
い程良く80%未満では分解能が低下する。従って、金
属除去能と有機物分解能の両方を満足する範囲の硫酸濃
度は、80〜90重量%の範囲にあり、好ましくは、8
2重量%以上88重量%以下、さらに好ましくは、82
重量%以上86重量%以下の範囲の硫酸濃度一定の運転
が好ましい。運転時の添加過酸化水素水量とSPM槽温
度が決まれば、経験的に、水分蒸発量は確定できるの
で、目的硫酸濃度はほぼ達成できるが、より精度を上げ
る為には、市販の光学系(例えば、クラボー社製、近赤
外透過分光ケミカライザーII)叉は超音波系の分析装
置を用い、硫酸濃度を検出して一定濃度にコントロール
するシステムを備えた方が好ましい。SPM槽の硫酸濃
度を維持するためは、持ち込み水分量に対する揮散水分
量を調整する方法としては、外部付属装置なしの場合
と、外部付属装置をつける場合とがあり、以下の手段が
ある。
い程良く80%未満では分解能が低下する。従って、金
属除去能と有機物分解能の両方を満足する範囲の硫酸濃
度は、80〜90重量%の範囲にあり、好ましくは、8
2重量%以上88重量%以下、さらに好ましくは、82
重量%以上86重量%以下の範囲の硫酸濃度一定の運転
が好ましい。運転時の添加過酸化水素水量とSPM槽温
度が決まれば、経験的に、水分蒸発量は確定できるの
で、目的硫酸濃度はほぼ達成できるが、より精度を上げ
る為には、市販の光学系(例えば、クラボー社製、近赤
外透過分光ケミカライザーII)叉は超音波系の分析装
置を用い、硫酸濃度を検出して一定濃度にコントロール
するシステムを備えた方が好ましい。SPM槽の硫酸濃
度を維持するためは、持ち込み水分量に対する揮散水分
量を調整する方法としては、外部付属装置なしの場合
と、外部付属装置をつける場合とがあり、以下の手段が
ある。
【0014】
【表2】1)外部付属装置を付けない場合 温度を上げて蒸発揮散量を増加させる方法。 SPM槽の開口蒸発部分の面積を拡大する方法。 開口蒸発部に清浄乾燥空気を吹き付ける方法強 SPM槽全体を囲って微減圧にする方法。 2)外部付属装置を付ける場合 温度を上げて蒸発揮散量を増加させる方法。 強制的に清浄乾燥空気等のガスを循環硫酸液と直接接
触させて、水分をストリッピング除去する方法(充填層
方式叉は濡れ壁塔方式)。 減圧蒸留装置により、硫酸が留出しない条件で水分を
留出側に除去する方法。 減圧フラッシュ装置による留出水分の除去方法。 強酸性下で吸着剤を用いて水分を吸着除去する方法。
触させて、水分をストリッピング除去する方法(充填層
方式叉は濡れ壁塔方式)。 減圧蒸留装置により、硫酸が留出しない条件で水分を
留出側に除去する方法。 減圧フラッシュ装置による留出水分の除去方法。 強酸性下で吸着剤を用いて水分を吸着除去する方法。
【0015】温度アップに関しては、一般に、SPM槽
の洗浄温度は、ウェハ洗浄速度、腐食防止、放熱等の条
件から決定されるが、130℃以上の温度では限界があ
ると考えられるものの、条件が許す限りは可能である。
温度が低い場合は揮散量が少なくなり、その分蒸発側で
の負荷がアップする。硫酸濃度を低くコントロールする
場合は相対的に水の蒸発量が多いので負荷が小さくて済
むが、硫酸濃度を高くコントロールする場合には、指数
関数的に水分分圧が下がる為、蒸発側での負荷がアップ
し、例えば、蒸発面積アップか空気量の増加等の変更と
なり、条件が許す限りにおいて可能である。
の洗浄温度は、ウェハ洗浄速度、腐食防止、放熱等の条
件から決定されるが、130℃以上の温度では限界があ
ると考えられるものの、条件が許す限りは可能である。
温度が低い場合は揮散量が少なくなり、その分蒸発側で
の負荷がアップする。硫酸濃度を低くコントロールする
場合は相対的に水の蒸発量が多いので負荷が小さくて済
むが、硫酸濃度を高くコントロールする場合には、指数
関数的に水分分圧が下がる為、蒸発側での負荷がアップ
し、例えば、蒸発面積アップか空気量の増加等の変更と
なり、条件が許す限りにおいて可能である。
【0016】吸着剤法は、高温では一般的に不利である
が条件の許す限りにおいて使用可能である。上記の高温
法の採用、蒸発面積拡大、吸着剤使用以外の水分除去方
法として、SPM槽外部に水分蒸発装置を導入すること
も有効である。外部水分蒸発装置としては、SPM液中
の水分を系外にパージすることが目的であり、充填層叉
は段塔等において気液接触ができる設備であり、、乾燥
清浄空気による常圧ストリッピング方式、叉は留出側か
ら水分パージする減圧蒸留塔方式が可能である。ストリ
ッピング方式は常圧下においてSPM槽温度を維持しな
がら液循環して水分を蒸発除去し、ストリッピングガス
量を調節することで目標硫酸濃度に近づけることができ
る。
が条件の許す限りにおいて使用可能である。上記の高温
法の採用、蒸発面積拡大、吸着剤使用以外の水分除去方
法として、SPM槽外部に水分蒸発装置を導入すること
も有効である。外部水分蒸発装置としては、SPM液中
の水分を系外にパージすることが目的であり、充填層叉
は段塔等において気液接触ができる設備であり、、乾燥
清浄空気による常圧ストリッピング方式、叉は留出側か
ら水分パージする減圧蒸留塔方式が可能である。ストリ
ッピング方式は常圧下においてSPM槽温度を維持しな
がら液循環して水分を蒸発除去し、ストリッピングガス
量を調節することで目標硫酸濃度に近づけることができ
る。
【0017】他方、減圧蒸発法では塔頂部水冷却を考え
て、約150mmHg前後の圧で減圧フラッシュさせ、塔頂
で凝縮させた水分量を部分的に系外にパージすることで
目標硫酸濃度を達成することもできる。減圧度が小さい
と、フラッシュ塔の混合液温度を上昇させねばならず、
不利である。目標硫酸濃度を維持達成した場合、系内に
は不純物蓄積が起こるので、部分的に一定量を系外にパ
ージし、液減少分見合いで硫酸を逐次供給し硫酸濃度を
バランスさせることが必要である。パージ量は次工程へ
の影響と経済性から判断された量となる。
て、約150mmHg前後の圧で減圧フラッシュさせ、塔頂
で凝縮させた水分量を部分的に系外にパージすることで
目標硫酸濃度を達成することもできる。減圧度が小さい
と、フラッシュ塔の混合液温度を上昇させねばならず、
不利である。目標硫酸濃度を維持達成した場合、系内に
は不純物蓄積が起こるので、部分的に一定量を系外にパ
ージし、液減少分見合いで硫酸を逐次供給し硫酸濃度を
バランスさせることが必要である。パージ量は次工程へ
の影響と経済性から判断された量となる。
【0018】本発明方法の1例を図面によって説明す
る。図1は、洗浄液中の水分除去のための外部付属装置
を設置した硫酸−過酸化水素洗浄槽の1例をを示す系統
図である。図1において、4はSPM槽を示す。SPM
槽4には、ライン1、ライン2、ライン3からそれぞれ
が水、濃硫酸、過酸化水素供給され、洗浄液が調製され
る。水、濃硫酸、過酸化水素は、SPM槽運転中も、そ
れぞれ消費量に応じて供給される。洗浄液の1部は抜き
出しライン5より抜き出され、ポンプ6、ライン7を経
由して外部付属装置10(減圧蒸留装置、減圧蒸発装置
等)へ導入され、洗浄液中の水分の1部を分離し、ライ
ン11より抜き出し、系外へ排出する。この際、必要に
応じ、ライン7の途中にフィルター8を設置し、洗浄液
中の固形不純物を除去してから外部付属装置へ導入して
も良い。水分の一部を除去した洗浄液は、循環ライン1
2を経由して洗浄槽4へ戻される。必要に応じ、循環ラ
インの途中に硫酸濃度分析計13を設置して洗浄槽へ戻
される洗浄液中の硫酸濃度を分析し、その結果をライン
2及び又はライン1に指示してSPM槽中の硫酸濃度を
コントロールする。また、SPM槽中に不純物が蓄積す
るのを防止するため、SPM槽から抜きだされた洗浄液
の1部は、ライン9より系外にパージされる。
る。図1は、洗浄液中の水分除去のための外部付属装置
を設置した硫酸−過酸化水素洗浄槽の1例をを示す系統
図である。図1において、4はSPM槽を示す。SPM
槽4には、ライン1、ライン2、ライン3からそれぞれ
が水、濃硫酸、過酸化水素供給され、洗浄液が調製され
る。水、濃硫酸、過酸化水素は、SPM槽運転中も、そ
れぞれ消費量に応じて供給される。洗浄液の1部は抜き
出しライン5より抜き出され、ポンプ6、ライン7を経
由して外部付属装置10(減圧蒸留装置、減圧蒸発装置
等)へ導入され、洗浄液中の水分の1部を分離し、ライ
ン11より抜き出し、系外へ排出する。この際、必要に
応じ、ライン7の途中にフィルター8を設置し、洗浄液
中の固形不純物を除去してから外部付属装置へ導入して
も良い。水分の一部を除去した洗浄液は、循環ライン1
2を経由して洗浄槽4へ戻される。必要に応じ、循環ラ
インの途中に硫酸濃度分析計13を設置して洗浄槽へ戻
される洗浄液中の硫酸濃度を分析し、その結果をライン
2及び又はライン1に指示してSPM槽中の硫酸濃度を
コントロールする。また、SPM槽中に不純物が蓄積す
るのを防止するため、SPM槽から抜きだされた洗浄液
の1部は、ライン9より系外にパージされる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に制約されるものではない。 比較例1 31×31cm角、深さ21cmの大きさの洗浄槽に、
硫酸−過酸化水素洗浄液を仕込み、130℃でバッチ運
転によりウェハを洗浄した。仕込時の硫酸濃度は96%
で、運転中、持ち出し分見合いで濃硫酸を供給し、ま
た、過酸化水素が分解する分は過酸化水素液を投入し
た。バッチ最後の硫酸濃度は80%から下がり方がゆっ
くりとなり、その時点での水のバランスは表−1の通り
であった。
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に制約されるものではない。 比較例1 31×31cm角、深さ21cmの大きさの洗浄槽に、
硫酸−過酸化水素洗浄液を仕込み、130℃でバッチ運
転によりウェハを洗浄した。仕込時の硫酸濃度は96%
で、運転中、持ち出し分見合いで濃硫酸を供給し、ま
た、過酸化水素が分解する分は過酸化水素液を投入し
た。バッチ最後の硫酸濃度は80%から下がり方がゆっ
くりとなり、その時点での水のバランスは表−1の通り
であった。
【0020】
【表3】 表−1 [供給持ち込み水分] [持ち出し水分] 硫酸同伴の水分 30g/h ウェハ付着水分 177g/h 過水同伴の水分 622g/h 揮散水分 622g/h 過水分解生成水分 147g/h 計 799g/h 計 799g/h
【0021】揮発水分の蒸発速度は開口部で、10.8
mg/cm2/minの計算になる。以上、バッチ法
の場合、SPM槽の硫酸濃度は96〜80%以下まで変
化しており、80%以下になると有機物の分解速度が遅
くなり薬液の全量を入れ替えた。又、硫酸濃度が90%
まではSPM槽での金属成分増加が全く見られず、次工
程のAPM槽をすり抜けて後流のHPM槽にて、鉄とア
ルミ分が液側に溶出し濃度増加が見られた。逆に、硫酸
濃度が90%以下になってからは、SPM槽液側への金
属溶出が増加し、後続のHPM槽での金属溶出は止まっ
た。
mg/cm2/minの計算になる。以上、バッチ法
の場合、SPM槽の硫酸濃度は96〜80%以下まで変
化しており、80%以下になると有機物の分解速度が遅
くなり薬液の全量を入れ替えた。又、硫酸濃度が90%
まではSPM槽での金属成分増加が全く見られず、次工
程のAPM槽をすり抜けて後流のHPM槽にて、鉄とア
ルミ分が液側に溶出し濃度増加が見られた。逆に、硫酸
濃度が90%以下になってからは、SPM槽液側への金
属溶出が増加し、後続のHPM槽での金属溶出は止まっ
た。
【0022】実施例1 比較例1と同様のSPM槽に、付属装置として、洗浄液
の循環装置と連続した常圧ストリッピング装置を設置
し、循環させる洗浄液(硫酸液)と乾燥清浄空気とを接
触させて水分をストリッピングさせ、ガス量をコントロ
ールした後、洗浄液をSPM槽に循環した。なお、SP
M槽温度は130℃で運転した。常圧ストリッピング装
置としては石英製のラッシヒリング(3/4B)を充填した
断熱材付きの石英充填層装置(220mmφ*700m
mH)を用い、硫酸液の循環量は12L/hのダウンフ
ローで、20℃の乾燥清浄空気0.8Nm3/hをアッ
プフローで流して、バランスを取った。 持ち込み水分
等の運転条件は比較例1と同一に行ったところ、槽側か
らの揮散量が少なくなったが(洗浄液中の硫酸濃度が、
80%から84%に上がったことにより)、外部ストリ
ッピング装置でのストリッピングが効いて、SPM槽硫
酸濃度を84±1%でコントロールできた。この場合の
水分バランスは表−2の通りである。
の循環装置と連続した常圧ストリッピング装置を設置
し、循環させる洗浄液(硫酸液)と乾燥清浄空気とを接
触させて水分をストリッピングさせ、ガス量をコントロ
ールした後、洗浄液をSPM槽に循環した。なお、SP
M槽温度は130℃で運転した。常圧ストリッピング装
置としては石英製のラッシヒリング(3/4B)を充填した
断熱材付きの石英充填層装置(220mmφ*700m
mH)を用い、硫酸液の循環量は12L/hのダウンフ
ローで、20℃の乾燥清浄空気0.8Nm3/hをアッ
プフローで流して、バランスを取った。 持ち込み水分
等の運転条件は比較例1と同一に行ったところ、槽側か
らの揮散量が少なくなったが(洗浄液中の硫酸濃度が、
80%から84%に上がったことにより)、外部ストリ
ッピング装置でのストリッピングが効いて、SPM槽硫
酸濃度を84±1%でコントロールできた。この場合の
水分バランスは表−2の通りである。
【0023】
【表4】 表−2 [持ち込み水分量] [持ち出し水分量] 硫酸同伴水分 30g/h ワーク付着水分 135g/h 過水同伴水分 622g/h 外装置ストリッヒ゜ンク゛水分 426g/h 過水分解生成水分147g/h 槽揮散水分(槽側) 236g/h 計 799g/h 計 799g/h
【0024】本運転での硫酸濃度84%一定下におい
て、SPM槽(20L)の液パージ無しでは、金属濃度
の上昇速度が、鉄で約0.02ppb/hr、アルミで
約4ppb/hrの一定割合で、SPM槽内に増加蓄
積された。これらはウェハに付着して持ち出されたが、
後工程の超純水リンスパージ液側から計算して液付着分
の金属類はほぼ全量除去されていることが分かった。S
PM酸洗槽では主要金属成分は液側に溶出して溶解して
いるが、金属分は溶解している限り、次工程の純水リン
スで除去可能であり、SPM液中の鉄濃度で1ppb、
アルミで100ppbまでは、後流側の超純水リンスで
除去可能であることを確認した。更に、HPM槽での金
属溶出上昇が確認されなかったことから、比較例に対し
て連続運転が十分できることを確認した。又、84%硫
酸濃度条件下で過酸化水素水がきちんとチャージできれ
ば、ほぼ100%過酸化水素は分解して、残過酸化水素
濃度は小さく、有機物分解物も問題なく除去できている
ことも確認した。
て、SPM槽(20L)の液パージ無しでは、金属濃度
の上昇速度が、鉄で約0.02ppb/hr、アルミで
約4ppb/hrの一定割合で、SPM槽内に増加蓄
積された。これらはウェハに付着して持ち出されたが、
後工程の超純水リンスパージ液側から計算して液付着分
の金属類はほぼ全量除去されていることが分かった。S
PM酸洗槽では主要金属成分は液側に溶出して溶解して
いるが、金属分は溶解している限り、次工程の純水リン
スで除去可能であり、SPM液中の鉄濃度で1ppb、
アルミで100ppbまでは、後流側の超純水リンスで
除去可能であることを確認した。更に、HPM槽での金
属溶出上昇が確認されなかったことから、比較例に対し
て連続運転が十分できることを確認した。又、84%硫
酸濃度条件下で過酸化水素水がきちんとチャージできれ
ば、ほぼ100%過酸化水素は分解して、残過酸化水素
濃度は小さく、有機物分解物も問題なく除去できている
ことも確認した。
【0025】実施例2 外部蒸発装置として石英製の減圧フラッシュ蒸発缶(塔
径100mmφ)を用いる以外は、実施例1と同様の装
置を用いた。フラッシュ圧力を150mmHgabsを
中心にコントロールし、130℃、84%の循環硫酸液
を20Kg/hrでフィードフラッシュさせ、塔頂部ガ
スは水冷却コンデンサーで冷却し液状で系外に排出させ
た。排出量の調整はフラッシュ圧力を微調整変更するこ
とで達成できた。釜側に一定量溜まった洗浄液はリサイ
クルラインでSPM槽に戻した。戻し循環硫酸濃度は8
6%前後であり、フラッシュした分、温度が下がってい
たが、SPM槽の熱保有量が十分大きい為、SPM槽温
度は130℃を保持できた。この場合の水分バランスは
表−3の通りである。
径100mmφ)を用いる以外は、実施例1と同様の装
置を用いた。フラッシュ圧力を150mmHgabsを
中心にコントロールし、130℃、84%の循環硫酸液
を20Kg/hrでフィードフラッシュさせ、塔頂部ガ
スは水冷却コンデンサーで冷却し液状で系外に排出させ
た。排出量の調整はフラッシュ圧力を微調整変更するこ
とで達成できた。釜側に一定量溜まった洗浄液はリサイ
クルラインでSPM槽に戻した。戻し循環硫酸濃度は8
6%前後であり、フラッシュした分、温度が下がってい
たが、SPM槽の熱保有量が十分大きい為、SPM槽温
度は130℃を保持できた。この場合の水分バランスは
表−3の通りである。
【0026】
【表5】 表−3 [持ち込み水分量] [持ち出し水分量] 硫酸同伴水分 30g/h ワーク付着水分 134g/h 過水同伴水分 623g/h 外装置減圧フラッシュ水分 431g/h 過水分解生成水分147g/h 槽揮散水分(槽側) 235g/h 計 800g/h 計 800g/h
【0027】本運転での硫酸濃度84%一定下におい
て、SPM槽(20L)からの液パージ無しの場合、金
属濃度の上昇速度としては、鉄で約0.02ppb/h
r、アルミで 約4ppb/hrの一定割合であり、実
施例1と全く同様の挙動であった。実施例1と同様に、
HPM槽での金属溶出上昇は見られなかったことで、ウ
ェハ等で持ち出される硫酸分は新規にチャージし、過酸
化水素は分解するので分解見合いでチャージし、長期運
転では系内に蓄積する不純物見合いで硫酸液をパージし
たことで、SPM槽の連続化を図ることができた。
て、SPM槽(20L)からの液パージ無しの場合、金
属濃度の上昇速度としては、鉄で約0.02ppb/h
r、アルミで 約4ppb/hrの一定割合であり、実
施例1と全く同様の挙動であった。実施例1と同様に、
HPM槽での金属溶出上昇は見られなかったことで、ウ
ェハ等で持ち出される硫酸分は新規にチャージし、過酸
化水素は分解するので分解見合いでチャージし、長期運
転では系内に蓄積する不純物見合いで硫酸液をパージし
たことで、SPM槽の連続化を図ることができた。
【0028】実施例3 比較例1の装置と基本的には同様の装置であるが、開放
部蒸発面積を3倍にするため、31×93cm角で、深
さ21cmのSPM槽を用い、槽温度130℃を維持す
る他は、比較例1と同一条件で運転した。SPM槽の硫
酸濃度を84%より若干下回る濃度に維持できた。その
場合の水バランスは表−4の通りである。
部蒸発面積を3倍にするため、31×93cm角で、深
さ21cmのSPM槽を用い、槽温度130℃を維持す
る他は、比較例1と同一条件で運転した。SPM槽の硫
酸濃度を84%より若干下回る濃度に維持できた。その
場合の水バランスは表−4の通りである。
【0029】
【表6】 表−4 [持ち込み水分量] [持ち出し水分量] 硫酸同伴水分 30g/h ワーク付着水分 135g/h 過水同伴水分 622g/h 揮散水分 664g/h 過水分解生成水分147g/h 計 799g/h 計 799g/h
【0030】揮発水分の蒸発速度は130℃一定下では
3.84mg/cm2/minとなり、一見比較例に対
し効率が下がった様にも見えるが、硫酸濃度を高く維持
する為には、面積を3倍にしてやっとSPM槽の硫酸酸
濃度を84%より若干下回る濃度に維持できた。硫酸濃
度を更に上げる場合、あるいは、硫酸叉は過酸化水素供
給量が常に一定でない場合等の系が振れる場合は濃度バ
ランス維持を崩す装置構造であり、硫酸84%濃度付近
までは本装置にて濃縮できたが、運転範囲が狭い欠点を
持つ。即ち、実施例1と2の場合には、空気量または減
圧度で系外パージ量をコントロールできたが、本実施例
の場合には、開口部蒸発面積を変化させることができ
ず、特定ポイントの蒸発量の結果となり状況変化には弱
い。ただし、蒸発方式による水分を系外パージして硫酸
の濃縮を実施する目的では達成できた。
3.84mg/cm2/minとなり、一見比較例に対
し効率が下がった様にも見えるが、硫酸濃度を高く維持
する為には、面積を3倍にしてやっとSPM槽の硫酸酸
濃度を84%より若干下回る濃度に維持できた。硫酸濃
度を更に上げる場合、あるいは、硫酸叉は過酸化水素供
給量が常に一定でない場合等の系が振れる場合は濃度バ
ランス維持を崩す装置構造であり、硫酸84%濃度付近
までは本装置にて濃縮できたが、運転範囲が狭い欠点を
持つ。即ち、実施例1と2の場合には、空気量または減
圧度で系外パージ量をコントロールできたが、本実施例
の場合には、開口部蒸発面積を変化させることができ
ず、特定ポイントの蒸発量の結果となり状況変化には弱
い。ただし、蒸発方式による水分を系外パージして硫酸
の濃縮を実施する目的では達成できた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、硫酸−過酸化水素洗浄
槽の内部又は外部において洗浄液の中から水分を除去す
ることにより、洗浄液中の硫酸濃度を80〜90重量%
の範囲で特に、82%以上の一定濃度に保持することが
でき、被洗浄物への金属付着を低減し、かつ、洗浄力が
安定して、連続的な洗浄槽の運転が可能である。SPM
洗浄槽が連続運転することにより、洗浄液組成の安定化
に伴う被洗浄物の品質の向上。バッチ法での洗浄液交換
に伴う、洗浄時間のロス、温度の低下、昇温に伴うエネ
ルギーロス、人的労力のロスの低減を図ることができ
る。
槽の内部又は外部において洗浄液の中から水分を除去す
ることにより、洗浄液中の硫酸濃度を80〜90重量%
の範囲で特に、82%以上の一定濃度に保持することが
でき、被洗浄物への金属付着を低減し、かつ、洗浄力が
安定して、連続的な洗浄槽の運転が可能である。SPM
洗浄槽が連続運転することにより、洗浄液組成の安定化
に伴う被洗浄物の品質の向上。バッチ法での洗浄液交換
に伴う、洗浄時間のロス、温度の低下、昇温に伴うエネ
ルギーロス、人的労力のロスの低減を図ることができ
る。
【図1】外部付属装置を設置した本発明方法の1例を示
す系統図
す系統図
1 水供給ライン 2 濃硫酸供
給ライン 3 過酸化水素供給ライン 4 SPM槽 5 抜き出しライン 8 フィルタ
ー 10 外部付属装置 13 硫酸濃
度分析計
給ライン 3 過酸化水素供給ライン 4 SPM槽 5 抜き出しライン 8 フィルタ
ー 10 外部付属装置 13 硫酸濃
度分析計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 寿朗 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 硫酸−過酸化水素洗浄槽の洗浄槽内もし
くは洗浄槽外において、洗浄液中の水分の一部を除去
し、該洗浄槽における硫酸濃度を80〜90重量%の範
囲内の一定濃度に保持することを特徴とする硫酸−過酸
化水素洗浄槽の連続的運転方法 - 【請求項2】 硫酸−過酸化水素洗浄槽の水分蒸発量を
増大させることにより該洗浄液の水分の一部を除去する
ことを特徴とする請求項1記載の硫酸−過酸化水素洗浄
槽の連続的運転方法 - 【請求項3】 硫酸−過酸化水素洗浄槽の開放部分を増
大するか、もしくは、蒸発面に清浄乾燥空気を吹き付け
るか、あるいは該洗浄槽全体を減圧にすることにより蒸
発量を増大させて水分を除去することを特徴とする請求
項2記載の硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法 - 【請求項4】 硫酸−過酸化水素洗浄槽の槽外又は液循
環系に付属装置を設置し、洗浄液の水分の一部を除去す
ることを特徴とする請求項1記載の硫酸−過酸化水素洗
浄槽の連続的運転方法 - 【請求項5】水分を除去するための付属装置が、減圧蒸
留装置、減圧フラッシュ装置、叉は、清浄空気による気
液接触ストリッピング装置から選ばれることを特徴とす
る請求項4記載の硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転
方法 - 【請求項6】 硫酸−過酸化水素洗浄槽内から部分的に
洗浄液を排出し、不純物量の濃度をコントロールするこ
とを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の硫酸−
過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法 - 【請求項7】 硫酸−過酸化水素洗浄槽または液循環ラ
インに硫酸濃度計を設置し、水分抜き出し装置側のコン
トロールをすることを特徴とする請求項1乃至6の何れ
かに記載の硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10002996A JPH11204486A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10002996A JPH11204486A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11204486A true JPH11204486A (ja) | 1999-07-30 |
Family
ID=11545002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10002996A Pending JPH11204486A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 硫酸−過酸化水素洗浄槽の連続的運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11204486A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008244310A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Kurita Water Ind Ltd | 洗浄液製造方法および洗浄液供給装置ならびに洗浄システム |
US7682066B2 (en) | 2002-12-02 | 2010-03-23 | Sony Corporation | Method for recycling waste sulfuric acid |
JP2017039117A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-23 | ポール・コーポレーションPall Corporation | Ptfe/pfsaブレンド膜 |
CN109570174A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-05 | 苏州市晶协高新电子材料有限公司 | 一种玻璃晶片脱胶装置及脱胶方法 |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP10002996A patent/JPH11204486A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7682066B2 (en) | 2002-12-02 | 2010-03-23 | Sony Corporation | Method for recycling waste sulfuric acid |
JP2008244310A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Kurita Water Ind Ltd | 洗浄液製造方法および洗浄液供給装置ならびに洗浄システム |
JP2017039117A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-23 | ポール・コーポレーションPall Corporation | Ptfe/pfsaブレンド膜 |
CN109570174A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-05 | 苏州市晶协高新电子材料有限公司 | 一种玻璃晶片脱胶装置及脱胶方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |