JPH11202372A - 表示機構 - Google Patents
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- JPH11202372A JPH11202372A JP10020304A JP2030498A JPH11202372A JP H11202372 A JPH11202372 A JP H11202372A JP 10020304 A JP10020304 A JP 10020304A JP 2030498 A JP2030498 A JP 2030498A JP H11202372 A JPH11202372 A JP H11202372A
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Abstract
高コントラスト、及び、制御電界遮断時のメモリ機能を
有する表示機構を提供すること。 【解決手段】 請求項1記載の表示機構は、分散媒中で
電界の印加に対して、電極間を移動する帯電粒子を封入
した分散系内で、前記帯電粒子の分布状態を制御用電圧
の作用下で変えることによって、光学的反射特性に変化
を与えて所要の表示動作を行わせるようにした表示機構
において、前記分散系はマイクロカプセルに内包された
少なくとも2種類以上の帯電粒子と、界面活性剤を含ん
だ分散媒とで構成されており、前記帯電粒子は、酸化チ
タン及びカーボンブラックのうち少なくとも一方を含む
ことを特徴としている。
Description
印加に対して、電極間を移動する帯電粒子を利用した表
示機構に関し、制御用電界の印加により帯電粒子の移動
方向を制御し画像形成するようにした表示機構に関する
ものである。
としては、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)方式
から、液晶(Liquid Crystal )方式、プラズマ発光方
式、EL(エレクトロルミネセンス)方式等を利用して
可視化する方式まで、多岐にわたるものが存在してい
る。
電子装置の小型化に伴い、ディスプレイデバイスに対し
ても、小型化、軽量化、低駆動電圧化、低消費電力化、
薄型フラットパネル化等が求められている。
lay Panel )に代表される発光型や、LCD(Liquid
Crystal Display )に代表される受光型等、非常に多
くの種類のフラットパネル型電子ディスプレイデバイス
が提案され、実用に供されている。これらの中でも低消
費電力であるという点で、近年、特に反射型LCDの研
究が盛んに行われている。
化、軽量化、低駆動電圧化、低消費電力化、薄型フラッ
トパネル化等が可能な点や、通常の光源下において印刷
物と同様に、目になじみやすく、外光の影響のない表示
品質を有する点等が挙げられる。
LCDでは、ゲスト−ホスト液晶にTFTパネルを組み
合わせた構成としても、理論的には、反射率66%、コ
ントラスト比5:1の画像しか得られない。
1の新聞紙の画像に限りなく近い画質であり、カレンダ
ーやレーザープリンタによる出力画像の持つ反射率80
%、コントラスト比21:1の画質にはほど遠く、画像
が見にくいという問題があった。また、LCDは、メモ
リー機能を有さないため、制御電界を遮断すると画像表
示を維持することができず、画像表示をおこなう間、常
に、表示面に外部から電界等の刺激を加え続けなくては
ならず、使いにくく、経済的にも不利であるという問題
があった。
ため、本発明者は、「低駆動電圧」「反射型方式におけ
る高反射率、高コントラスト」「制御電界遮断時のメモ
リ効果」に着目し、これらの機能を実現する表示機構を
開発することを目的として鋭意検討を行った結果、マイ
クロカプセル中において、顔料を含む帯電粒子を、電界
の印加により電極間で移動させることにより、表示面へ
の画像書き込みをおこなう画像表示形態が好都合であ
り、かつ、実現可能であることを見いだし、本発明を完
成させるに至った。
の表示機構は、分散媒中で電界の印加に対して、電極間
を移動する帯電粒子を封入した分散系内で、上記帯電粒
子の分布状態を制御用電圧の作用下で変えることによっ
て、光学的反射特性に変化を与えて所要の表示動作を行
わせるようにした表示機構において、上記分散系はマイ
クロカプセルに内包された少なくとも2種類以上の帯電
粒子と、界面活性剤を含んだ分散媒とで構成されてお
り、上記帯電粒子は、酸化チタン及びカーボンブラック
のうち少なくとも一方を含むことを特徴としている。
料を含有した帯電粒子はマイクロカプセル壁への吸着力
が発生するため、結果的に電界に対するヒステリシスが
発生し、電圧の印加状態を変化させることにより、この
表示機構を利用した表示装置の光学的反射特性に変化を
与えることができ、しかもこのときの印加電圧は低電圧
で充分である。
うち少なくとも一方を含む帯電粒子を使用することによ
り、反射率やコントラスト比が高く、見やすい画像等を
有する表示機構の実現が可能となる。また、マイクロカ
プセル中に2種類以上の帯電粒子が存在していることと
相まって、画像形成後、電界による制御を遮断しても画
像をそのままの状態で保持することが可能である。
入っているため、電界の作用時には帯電粒子同士の大き
な凝集が発生しにくく、繰り返して電圧の印加状態を変
化させても、画質の低下現象は発生しない。さらに、マ
イクロカプセルを紙等のフィルム状基材に固着させるこ
とにより、書き換え可能な可撓性媒体を形成することも
可能である。
求項1記載の表示機構において、帯電粒子は、酸化チタ
ン及びカーボンブラックの両方を含むことを特徴として
いる。上記請求項2記載の表示機構によれば、帯電粒子
は、酸化チタン及びカーボンブラックの両方を含むの
で、高い反射率と高コントラストを実現することができ
る。
1記載の表示機構において、各帯電粒子の体積は、マイ
クロカプセルの容積に対して、それぞれ1.5容量%以
上25容量%以下であり、すべての帯電粒子の体積の総
和は、マイクロカプセルの容積に対して、1.5容量%
以上50容量%以下であることを特徴としている。
帯電粒子の体積及びすべての帯電粒子の体積の総和が上
記のように規定されているので、帯電粒子は電界に対し
良好な応答性を示し、高いコントラスト比を有する表示
機構を実現することが可能となる。
形態について図を参考にしながら説明する。本発明の表
示機構は、分散媒中で電界の印加に対して、電極間を移
動する帯電粒子を封入した分散系内で、上記帯電粒子の
分布状態を制御用電圧の作用下で変えることによって、
光学的反射特性に変化を与えて所要の表示動作を行わせ
るようにした表示機構である。
系は、マイクロカプセルに内包された少なくとも2種類
以上の帯電粒子と、界面活性剤を含んだ分散媒とで構成
されており、上記帯電粒子は、酸化チタン及びカーボン
ブラックのうち少なくとも一方を含むものである。
成する分散系、すなわちマイクロカプセルについて説明
する。本明細書では、マイクロカプセル及びその内包物
を含めてマイクロカプセルということにする。
クロカプセルの一例を模式的に示した説明図である。こ
のマイクロカプセル10には、多数の黒色帯電粒子12
a及び白色帯電粒子12bからなる帯電粒子12と、液
体分散媒14とが封入されている。
剤を固定するためのバインダーにより構成されている
が、着色剤のみから構成されていてもよい。上記着色剤
としては、例えば、一般に周知のコロイド粒子;種々の
有機・無機質顔料、染料、金属粉、ガラス、樹脂等の粉
砕微粉末等が挙げられる。
例えば、Hansa Yellow、Benzine
Yellow等の黄色顔料;Parmanent Re
d、benzine orange、pyrazolo
ne orange、vulcan orange、o
range lake、para red、laker
ed、toluidine red、brill fa
st scarlet、brill carmine、
brill scarlet、bordo、watch
ung red、lithol red、bon ma
roon、lake bordo、rhodamin
e、madder lake等の赤色顔料;rhoda
mine b lake、dioxazine vio
let、crystal violet lake等の
紫色顔料;victoria pure blue l
ake、victoria blue lake、ph
thalocyanine blue、fast sk
y blue、threne blue rs等の青色
顔料、diamonde green lake、ph
thalocyanine green、pigmen
t green b、green gold等の緑色顔
料、diamond black等の黒色顔料等が挙げ
られる。
例えば、カーボンブラック等の黒色顔料;酸化チタン、
酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化すず等の白
色顔料等が挙げられる。上記無機顔料及び有機顔料は、
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ば、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アント
ラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノ
イミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染
料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染
料、ナフタルイミド染料、ペノリン染料、フタロシアニ
ン染料等が挙げられる。上記染料は、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
びカーボンブラックのうちの少なくとも一方を含む、少
なくとも2種以上の帯電粒子12が使用される。酸化チ
タンは白色帯電粒子12bに、カーボンブラックは黒色
帯電粒子12aにそれぞれ使用されているが、黒色帯電
粒子12a又は白色帯電粒子12bとして、ほかの種類
の着色剤を含む2種以上の帯電粒子12が使用されてい
てもよく、上記黒色又は白色以外の色の着色剤を含む帯
電粒子12が使用されていてもよい。
めて優れており、また、カーボンブラックは完全な黒色
を示すので、これらのうちの少なくとも一方を含む帯電
粒子12を使用することにより、反射率やコントラスト
比が高く、見やすい画像等を有する表示機構を実現する
ことができる。
ーボンブラックの両方をそれぞれ含む帯電粒子12を使
用することにより、より高い反射率と高コントラストを
実現することができる。白色の着色剤として、酸化チタ
ン以外のものを使用すると、白色紙程までの高い白色度
を得ることは難しくなり、また、酸化チタンを含まない
白色ポリマー粒子だけでは液体分散媒14中で、幾分透
明性を帯びるため白色度が低下することがある。また、
黒色の着色剤として、カーボンブラック以外のものを使
用すると、帯電粒子12が赤みを帯びたり、青みを帯び
たりすることがある。
粒子12を構成するバインダーには分散し液体分散媒1
4には溶解しない特性、及び、帯電粒子12の帯電性に
悪影響を及ぼさないことも要求されるが、一般に、帯電
粒子12も液体分散媒14も有機物質を使用するため、
こういった特性を満たす染料は限定されることになる。
は、帯電粒子12を着色しにくい場合があり、さらに、
顔料に比べ耐光性が劣るものもあり、長期間における使
用には不向きとなる場合もある。
のではないが、下記する有機物が好ましい。この有機物
としては、例えば、合成樹脂、合成ワックス等の合成
物、天然ワックス等が挙げられる。
ノマー成分としては、例えば、メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シ
クロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリ
レート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリル
メタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニ
ルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、イソプレン、クロロプレ
ン、ブタジエン等が挙げられる。
ボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、アミド
基、酸アミド基、グリシジル基等の官能基を含むもので
あってもよい。
ては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
等が挙げられ、上記水酸基を有するモノマーとしては、
例えば、β−ハイドロキシエチルアクリレート、β−ハ
イドロキシエチルメタクリレート、β−ハイドロキシプ
ロピルアクリレート、β−ハイドロキプロピルメタクリ
レート、アリルアルコール等が挙げられる。
は、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミド等が挙げられ、アミノ基を有す
るモノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチルア
クリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等が
挙げられる。
は、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙
げられ、グリシジル基を有するモノマーとしては、例え
ば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジルアリルエーテル等が挙げられる。これら
のモノマー成分は、単独で使用されるほか、2種以上が
併用される。
物系、石油系に分類される。植物系ワックスとしては、
例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ラ
イスワックス、木ろう、ホホバ油等が挙げられる。動物
系ワックスとしては、例えば、みつろう、ラノリン、鯨
ろう等が挙げられる。
ンワックス、オゾケライト、セレシン等が挙げられる。
石油ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、ペトロラム等が挙げら
れる。
やカルボキシル基等が存在すると、帯電粒子はマイナス
に帯電しやすくなり、上記バインダー中に、アミノ基や
アミド結合が存在すると、粒子はプラスに帯電しやすく
なる。
は、例えば、スプレードライ法や懸濁重合法等により、
着色剤表面にコート層を形成させる方法、バインダー中
に着色剤を分散させる方法等が挙げられる。帯電粒子の
帯電性付与やその安定化の方法としては、特に限定され
るものではないが、例えば、前述した方法のほかに、粒
子の表面改質等が挙げられる。
は、酸化チタンの場合には、5〜60重量%が好まし
く、カーボンブラックの場合には、3〜30重量%が好
ましい。上記酸化チタンやカーボンブラックの含有量が
前述した値に満たない場合、高い反射率や黒印字濃度が
得られにくい。また、酸化チタンやカーボンブラックが
過度に含有された場合には、帯電粒子全体の誘電率が大
きくなるため、マイクロカプセル中で帯電粒子が電界に
対し泳動するのではなく、電界方向に紐状に並んでしま
うという問題が発生しやすくなる。
分散媒14は、少なくとも高絶縁性と無色透明性とが求
められるこのような特性を有する液体分散媒14として
は、例えば、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒
等が挙げられる。
散状態を良好にするために、界面活性剤が含まれてい
る。界面活性剤は、パラフィン、オレフィン、アルキル
ベンゼン等の疎水基に結合している水酸基の種類によ
り、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両
性界面活性剤、非イオン系界面活性剤等に分類され、本
発明では、上記いずれの界面活性剤も使用することがで
きる。
構造によっても異なるが、絶縁性の液体分散媒14の絶
縁度を極度に低下させない範囲において添加することが
好ましい。
親水基がカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸
塩、リン酸エステル塩等で構成されているものが挙げら
れる。カチオン系界面活性剤としては、例えば、水酸基
が第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級アミン塩、
第四級アンモニウム塩等で構成されたものが挙げられ
る。
酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤等が挙
げられる。非イオン系界面活性剤しては、例えば、親水
基にグリセリン等の多価アルコールや、エチレンオキサ
イド等のポリエチレングリコールの残基が使用され、疎
水基に多価アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸、
油脂等の残基が使用されたものが挙げられる。
て公知の技術となっている方法で作製することが可能で
ある。例えば、米国特許第2800457号、同第28
00458号明細書等に示されるような水溶液からの相
分離法、特公昭38−19574号、特公昭42−44
6号、特公昭42−771号公報等に示されるような界
面重合法、特公昭36−9168号、特開昭51−90
79号公報等に示されるモノマーの重合によるin−s
itu法、英国特許第952807号、同第96507
4号明細書に示される融解分散冷却法等があるが、これ
に限定されるものではない。
としては、上記カプセル製造方法にて外壁部が作製可能
であれば特に限定されず、無機物質でも有機物質でもよ
いが、光を充分に透過させるような材質が好ましい。
例えば、ゼラチン、アラビアゴム、デンプン、アルギン
酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリユリア、ポ
リウレタン、ポリスチレン、ニトロセルロース、エチル
セルロース、メチルセルロース、メラミン/ホルムアル
デヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂、これらの共
重合物等が挙げられる。
の体積は、マイクロカプセル10の容積に対して、それ
ぞれ1.5〜25容量%であり、すべての帯電粒子12
の体積の総和は、マイクロカプセル10の容積に対し
て、1.5〜50容量%であることが好ましい。
であると、目的とする表示色ではない反対色粒子も観察
者の目に触れてしまい、そのためにコントラストが低下
して見える。一方、25容量%を超えると、帯電粒子1
2が大きすぎるためにマイクロカプセル10の内部を移
動しにくくなる。また、すべての帯電粒子12の体積の
総和が1.5容量%未満であると、帯電粒子12の量が
少なすぎるため、はっきりした画像が形成されず、一
方、50容量%を超えると、帯電粒子12の量が多すぎ
るためにマイクロカプセル10の内部を移動しにくくな
り、そのため、制御電界に対する応答性が低下する。
ル10の粒子径に対して1/1000〜1/5であるの
が好ましく、帯電粒子12の粒度分布の分散度は、体積
平均粒子径/個数平均粒子径で表した場合、1〜2であ
るのが好ましい。また、マイクロカプセル10の粒子径
は、5〜200μmであるのが好ましい。
作用させたときの動作について説明する。図2は、マイ
クロカプセル10に電界を作用させた後の黒色帯電粒子
12a及び白色帯電粒子12bの状態を模式的に示した
説明図である。電界が作用していない場合には、図1に
示されるように、黒色帯電粒子12aと白色帯電粒子1
2bとは、無秩序に分散している。
0を含む液体分散媒14中に、一定方向に電圧が印加さ
れた場合、液体分散媒4中に分散浮遊している黒色帯電
粒子12aと白色帯電粒子12bとは、電界の作用によ
り、各々逆方向に泳動し、例えば、図2に示されるよう
に、上方に白色帯電粒子12bが凝集し、一方、下方に
は、黒色帯電粒子12aが凝集する。
10を見た場合、下側で凝集している黒色帯電粒子12
aは、白色帯電粒子12bに隠蔽されて見えず、マイク
ロカプセル10の部分は白色に見える。
方向の電圧が印加された場合、黒色帯電粒子12aは上
側に凝集し、白色帯電粒子12bは下側に凝集するた
め、このマイクロカプセル10の部分は上方から黒色に
見える。したがって、電界の方向を変えることにより、
表示面に所定の画像を形成することが可能になる。ま
た、マイクロカプセル10中に赤、青、黄色等の色を含
む帯電粒子12を封入することにより、赤、青、黄色等
の色を含む画像を表示することも可能になる。
装置の一例を模式的に示した断面図である。この表示装
置20においては、マイクロカプセル10が内部に分
散、固定された可撓性媒体22の上面側に、多数の透明
電極24が平面視アレー状に設けられており、下面側に
透明又は不透明の電極25が設けられている。
5には、図示しない電源が接続され、各透明電極24と
電極25との間に、電極25の電圧を基準として、+又
は−の電圧がそれぞれ独立して印加されるようになって
いる。
10を平面視した形状よりも大きくなっており、1個の
透明電極24につき、少なくとも1個のマイクロカプセ
ル10が対応して設けられている。
ム、紙等が挙げられる。表示しようとする画像等に応じ
た電圧を、この表示装置20の各透明電極24と電極2
5との間にそれぞれ印加すると、図3に示したように、
上側に黒色帯電粒子12a又は白色帯電粒子12bが凝
集し、これにより表示しようとする画像に対応した画像
が形成される。また、電源をオフにしても、帯電粒子1
2の凝集状態は変化しないので、別の画像に対応する電
圧を、各透明電極24と電極25との間にそれぞれ印加
しないかぎり、その画像の表示状態が維持される。
装置の別の一例を模式的に示した断面図である。この表
示装置30においては、図3に示した表示装置と異な
り、マイクロカプセル10が分散、固定された可撓性媒
体32の両面に電極が形成されておらず、可撓性媒体3
2を通過させる目的で、細長い板状の一対の固定電極3
4が電源36を介して設けられている。
けられた多数の電極の集合であり、それぞれの対となる
固定電極34間に、独立して所定電圧を印加することが
できるようになっている。
可撓性媒体32を固定電極34の間を所定速度で通過さ
せ、通過の際に、固定電極34から必要に応じた電界を
印加し、表示しようとする画像に対応した画像を表示装
置30に形成させることができる。
は、酸化チタン及びカーボンブラッを含む帯電粒子を使
用することにより、反射率やコントラスト比が高く、見
やすく、書換えが可能な画像等を有する表示機構の実現
が可能となる。また、上記表示機構においては、画像形
成後、電界による制御を遮断しても画像をそのままの状
態で保持することが可能となる。
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
ド樹脂に、黒色の着色剤の場合にはポリスチレン樹脂中
に、それぞれ分散、固定された平均粒子径が約7μmの
白色帯電粒子及び黒色帯電粒子を多数製造した。
ホン酸の一部ナトリウム塩水溶液と液体分散媒である脂
肪族炭化水素溶媒の1:1水溶液100cc中に、上記
方法により製造された帯電粒子を加え、ホモジナイザー
で6000回転、5分間攪拌して、水溶液中に白色帯電
粒子及び黒色帯電粒子を含む液体分散媒が均一に分散し
たエマルジョンを得た。
販のメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム溶液によっ
てPH9.0に調整し、水温60℃で30分間加熱して
メラミン/ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。次
に、上記エマルジョンにメラミン/ホルムアルデヒドプ
レポリマーを加え、アジホモミキサーなどによって10
0〜300回転で攪拌しつつ水温が80℃になるように
加熱した状態で5時間保持し、その後PH7に調整して
常温まで冷却した。
を含む液体分散媒のまわりにメラミン/ホルムアルデヒ
ド樹脂からなる壁部材が析出し、帯電粒子を内包するマ
イクロカプセルが得られた。
る各帯電粒子が含有する着色材の割合を、表1に示す。
また、マイクロカプセルの平均粒子径は40〜70μm
であった。次に、上記方法により製造されたマイクロカ
プセルを取り出し、可撓性媒体上に分散、固定した後、
電極間に配置し、100V/mmの制御電界を引加して
画像表示を行い、下記に示す画像の評価を行った。
を使用してOD値(オプティカル デンシティ)を測定
し、反射率T(%)を、−log10T=ODで算出し
た。 (2)コントラスト比 白色反射率の場合と同様に、黒印字部分についても、反
射率Tblack を測定し、コントラスト比=Tblack :T
white =1:(Twhite /Tblack )で求めた。上記し
た画質の評価基準(スレッシ値)には、様々な条件下で
のレーザプリンタ画像サンプルの平均値(白色反射率7
2%、コントラスト比15:1)を適用した。
イクロカプセル中の容量%(含有率)、及び、評価結果
を表1に示す。
発明の表示機構を利用した表示装置では、マイクロカプ
セル内が2種以上の帯電粒子と界面活性剤とを含んだ分
散媒とで構成されており、上記帯電粒子が酸化チタン及
びカーボンブラックのうちの少なくとも一方を含むの
で、高反射率、高コントラスト比の画像が形成されてい
る。
示機構によれば、分散媒中で電界の印加に対して、電極
間を移動する帯電粒子を封入した分散系内で、上記帯電
粒子の分布状態を制御用電圧の作用下で変えることによ
って、光学的反射特性に変化を与えて所要の表示動作を
行わせるようにした表示機構において、上記分散系はマ
イクロカプセルに内包された少なくとも2種類以上の帯
電粒子と、界面活性剤を含んだ分散媒とで構成されてお
り、上記帯電粒子は、酸化チタン及びカーボンブラック
のうち少なくとも一方を含むので、電圧の印加状態を変
化させることにより、この表示機構を利用した表示装置
の光学的反射特性を変化を与えることができ、しかもこ
のときの印加電圧は低電圧で充分である。
うち少なくとも一方を含む帯電粒子を使用することによ
り、反射率やコントラスト比が高く、見やすい画像等を
形成することができる。また、画像形成後、電界による
制御を遮断しても画像をそのままの状態で保持すること
が可能であり、メモリー機能を有する。
入っているため、電界の作用時には帯電粒子が凝集し、
繰り返して電圧の印加状態を変化させても、画質の低下
現象は発生しない。また、マイクロカプセルを紙等のフ
ィルム状基材に固着させることにより、書き換え可能な
可撓性媒体を含む表示装置を提供することができる。さ
らに、上記表示機構を利用した表示装置は、比較的簡単
に製造することができるため、安価な表示装置を提供す
ることができる。
帯電粒子は、酸化チタン及びカーボンブラックの両方を
含むので、より高い反射率と高コントラストの表示装置
を提供することができる。
各帯電粒子の体積は、マイクロカプセルの容積に対し
て、それぞれ1.5容量%以上25容量%以下であり、
すべての帯電粒子の体積の総和は、マイクロカプセルの
容積に対して、1.5容量%以上50容量%以下である
ので、帯電粒子は電界に対し良好な応答性を示し、高い
コントラスト比を有する表示装置を提供することができ
る。
の一例を模式的に示した説明図である。
に電界を作用させた後の黒色帯電粒子及び白色帯電粒子
の状態を模式的に示した説明図である。
模式的に示した断面図である。
一例を模式的に示した断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 分散媒中で電界の印加に対して、電極間
を移動する帯電粒子を封入した分散系内で、前記帯電粒
子の分布状態を制御用電圧の作用下で変えることによっ
て、光学的反射特性に変化を与えて所要の表示動作を行
わせるようにした表示機構において、前記分散系はマイ
クロカプセルに内包された少なくとも2種類以上の帯電
粒子と、界面活性剤を含んだ分散媒とで構成されてお
り、前記帯電粒子は、酸化チタン及びカーボンブラック
のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする表示機
構。 - 【請求項2】 帯電粒子は、酸化チタン及びカーボンブ
ラックの両方を含むことを特徴とする請求項1記載の表
示機構。 - 【請求項3】 各帯電粒子の体積は、マイクロカプセル
の容積に対して、それぞれ1.5容量%以上25容量%
以下であり、すべての帯電粒子の体積の総和は、マイク
ロカプセルの容積に対して、1.5容量%以上50容量
%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の表
示機構。 【0001】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02030498A JP4099847B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | 表示機構 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02030498A JP4099847B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | 表示機構 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11202372A true JPH11202372A (ja) | 1999-07-30 |
JP4099847B2 JP4099847B2 (ja) | 2008-06-11 |
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Family Applications (1)
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JP02030498A Expired - Lifetime JP4099847B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | 表示機構 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7264875B2 (en) | 2003-03-26 | 2007-09-04 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Microcapsules and processes for producing the same |
US7279121B2 (en) | 2003-12-11 | 2007-10-09 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Process for producing electrophoretic microcapsules |
-
1998
- 1998-01-16 JP JP02030498A patent/JP4099847B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7264875B2 (en) | 2003-03-26 | 2007-09-04 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Microcapsules and processes for producing the same |
US7279121B2 (en) | 2003-12-11 | 2007-10-09 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Process for producing electrophoretic microcapsules |
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JP4099847B2 (ja) | 2008-06-11 |
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