JPH11201931A - 自己校正機能付き酸素分析装置 - Google Patents

自己校正機能付き酸素分析装置

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JPH11201931A
JPH11201931A JP10007540A JP754098A JPH11201931A JP H11201931 A JPH11201931 A JP H11201931A JP 10007540 A JP10007540 A JP 10007540A JP 754098 A JP754098 A JP 754098A JP H11201931 A JPH11201931 A JP H11201931A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度の校正を行うことができる自己校正機能
付き酸素分析装置を提供する。 【解決手段】板状の酸素イオン伝導性固体電解質体2で
積層された酸素センサ1において、拡散律速ガス導入部
6を介して被測定ガスに連通した測定室4と基準参照室
5との間に形成した酸素濃淡電池部で被測定ガスの酸素
濃度を測定する酸素センサ1を有する酸素分析装置であ
って、拡散律速ガス導入部6の中間にガス吸収室7を設
け、ガス吸収室7に酸素ポンプ汲み上げ部を形成し、校
正時に、酸素ポンプ汲み上げ部の作用によりガス吸収室
7の酸素分圧を小さくし、ガス吸収室7により拡散律速
ガス導入部6を介した被測定ガスの導入を阻止して、測
定室4内の雰囲気への被測定ガスの影響を無くすこと
で、高い精度の校正を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特別の校正用の外
部装置を必要とせず酸素センサの校正を行うことができ
る自己校正機能付き酸素分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、特別の校正用の外部装置を必
要とせず酸素センサの校正を行うことができる自己校正
機能付き酸素分析装置の一例として、酸素ポンプを用い
て校正ガスを作り、酸素センサの酸素濃淡電池部を校正
する方法が、特開昭63−63964号公報および特開
平1−206255号公報において知られている。
【0003】従来知られた方法のうち、特開昭63−6
3964号公報で開示された技術では、大気に連動した
基準参照室から酸素ポンプを作動させて、ガス導入部に
被測定ガス側と酸素センサ側に不特定の酸素濃度のガス
を供給することによって、酸素センサの校正を実施して
いる。また、特開平1−206255号公報で開示され
た技術では、酸素センサの周囲を大気エアで満たして一
定の条件を作った上で、あるいは、酸素ポンプ部により
導入した雰囲気を基準ガスとして使用することで、いず
れも酸素センサの校正を実施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開昭63−
63964号公報で開示された技術および特開平1−2
06255号公報のうち酸素ポンプで校正雰囲気を作成
する技術では、いずれも校正時酸素ポンプから供給され
る校正用の既知の濃度の酸素を大気に開放された測定室
内に供給して酸素濃淡電池部の校正を行う前提のため、
被測定ガス中では、校正用の既知の濃度の酸素が被測定
ガスの影響を受け、高精度の校正を行うことができない
問題があった。また、特開平1−206255号公報の
うち酸素センサの周囲に校正のための大気エアを注入す
る場合は、N2 雰囲気炉等において酸素センサの周囲に
校正のための大気エアを注入することが操炉上好ましく
ない、あるいは、このような大気エアを注入出来ない小
型ボイラには不向きであった。
【0005】本発明の目的は上述した課題を解消して、
高精度の校正を行うことができる自己校正機能付き酸素
分析装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の自己校正機能付
き酸素分析装置の第1発明は、板状の酸素イオン伝導性
固体電解質体で積層された酸素センサにおいて;基準参
照室と、拡散律速ガス導入部を介して被測定ガスに連通
した測定室と、校正用酸素供給室とを有し;基準参照室
に設けられた基準電極と、測定室に設けられた測定電極
と、基準電極と測定電極との間に設けられた固体電解質
体とで酸素濃淡電池部を構成し;測定室に設けられた校
正電極と、校正用酸素供給室に設けられた校正電極と、
両校正電極間に設けられた固体電解質体とで校正用酸素
ポンプ部を構成し;酸素濃度測定時には、酸素濃淡電池
部で被測定ガスの酸素濃度を測定すると共に、校正時に
は、校正用酸素ポンプ部により測定室に既知の校正用酸
素を注入する構造の酸素センサを有する酸素分析装置で
あって;拡散律速ガス導入部の中間にガス吸収室を設
け、ガス吸収室に設けられた汲み上げ電極と、校正用酸
素供給室に設けられた汲み上げ電極と、両汲み上げ電極
間に設けられた固体電解質体とで酸素ポンプ汲み上げ部
を構成し;自己校正機能作動時、校正用酸素ポンプ部に
より、既知の校正用酸素分圧を測定室へ作成すると共
に、酸素ポンプ汲み上げ部により、ガス吸収室の酸素分
圧を小さくし、この状態で酸素濃淡電池部を校正するよ
う構成したことを特徴とするものである。
【0007】また、本発明の自己校正機能付き酸素分析
装置の第2発明は、板状の酸素イオン伝導性固体電解質
体で積層された酸素センサにおいて;第1の基準参照室
と、拡散律速ガス導入部を介して被測定ガスに連通した
測定室と、第2の基準参照室と、校正用酸素供給室とを
有し;第1の基準参照室に設けられた電極と、測定室に
設けられた電極と、両電極の間に設けられた固体電解質
体とで第1の酸素濃淡電池部を構成し;第2の基準参照
室に設けられた電極と、測定室に設けられた電極と、両
電極の間に設けられた固体電解質体とで第2の酸素濃淡
電池部を構成し;第1の基準参照室に設けられた電極
と、第2の基準参照室に設けられた電極と、両電極の間
に設けられた固体電解質体とで第3の酸素濃淡電池部を
構成し;測定室に設けられた電極と、校正用酸素供給室
に設けられた電極と、両電極の間に設けられた固体電解
質体とで第1の酸素ポンプ部を構成し;第2の基準参照
室に設けられた電極と、校正用酸素供給室に設けられた
電極と、両電極の間に設けられた固体電解質体とで第2
の酸素ポンプ部を構成し;酸素濃度測定時には、第2の
酸素ポンプ部で第2の基準参照室中の酸素分圧を一定に
した状態で、第2の酸素濃淡電池部で被測定ガスの酸素
濃度を測定すると共に、校正時には、同じく第2の酸素
ポンプ部で第2の基準参照室中の酸素分圧を一定にした
状態で、第1の酸素ポンプ部により測定室に既知の校正
用酸素を注入する構造の酸素センサを有する酸素分析装
置であって;拡散律速ガス導入部の中間にガス吸収室を
設け、ガス吸収室に設けられた汲み上げ電極と、校正用
酸素供給室に設けられた汲み上げ電極と、両汲み上げ電
極間に設けられた固体電解質体とで酸素ポンプ汲み上げ
部を構成し;自己校正機能作動時、第1の酸素ポンプ部
により、既知の校正用酸素分圧を測定室へ作成すると共
に、酸素ポンプ汲み上げ部により、ガス吸収室の酸素分
圧を小さくし、この状態で第2の酸素濃淡電池部を校正
するよう構成したことを特徴とするものである。
【0008】本発明の第1発明では、拡散律速ガス導入
部の中間にガス吸収室を設け、校正時、酸素ポンプ汲み
上げ部によりガス吸収室の酸素を汲み出してガス吸収室
の酸素分圧を小さく、好ましくは測定室の酸素分圧の1
/1000以下とすることで、測定室内の酸素分圧は拡
散律速ガス導入部を介して導入される被測定ガスの影響
を受けず、高精度の校正を行うことができる。また、本
発明の第2発明では、上述した第1発明の高精度の校正
の実現に加えて、基準参照ガスとして大気ではなく一定
の酸素分圧に制御した第2の基準参照室の雰囲気を利用
することで、酸素濃度測定時に被測定ガスが微量でも酸
素濃度測定用の第2の酸素濃淡電池部のS/N比を大き
くとることができる。さらに、好適例として、第1の酸
素濃淡電池部の信号、第2の酸素濃淡電池部の信号、第
3の酸素濃淡電池部の信号を利用して校正時期を自動的
に判別すると、校正開始を無駄なく設定することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の自己校正機能付き
酸素分析装置の第1発明の一例の構成を示す図である。
図1に示す例において、酸素センサ1は、板状の固体電
解質体2を積層して構成される。固体電解質体2として
は、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニア等のジル
コニア材料を使用することができる。積層した固体電解
質体2の内部には、基準参照室3と、測定室4と、校正
用酸素供給室5とを設けている。基準参照室3は入口部
3aを介して大気に連通する。測定室4は、多孔質材料
等からなる拡散律速ガス導入部6を介して被測定ガスに
連通する。校正用酸素供給室5は、基準参照室3の入口
部3aとは別個に設けられた入口部5aを介して大気に
連通する。本発明の最大の特徴は、上述した構成の酸素
センサ1において、拡散律速ガス導入部6の中間にガス
吸収室7を設けている点である。
【0010】電極構成については以下の通りである。基
準参照室3には、基準電極11が設けられている。測定
室4には、測定電極12と校正電極13とが設けられて
いる。校正用酸素供給室5には、校正電極14が設けら
れている。ガス吸収室7の内面全体には、汲み上げ電極
15が設けられている。各電極としては、白金または白
金合金からなる多孔質電極を使用することが好ましい。
【0011】上述した構成の酸素センサ1において、各
酸素濃淡電池部および酸素ポンプ部の構成は以下の通り
である。図1に示す例において、基準電極11と、測定
電極12と、基準電極11と測定電極12との間の固体
電解質体2とが、酸素濃淡電池部を構成する。校正電極
13と、校正電極14と、両校正電極13,14間の固
体電解質体2とが、校正用酸素ポンプ部を構成する。汲
み上げ電極15と、汲み上げ電極を兼ねる校正用電極1
4と、汲み上げ電極15と校正用電極14との間の固体
電解質体2とが、酸素ポンプ汲み上げ部を構成する。
【0012】酸素濃淡電池部を構成する測定電極12と
基準電極11とは、酸素濃度計測及び校正手段21に接
続される。酸素濃度計測及び校正手段21は、酸素濃淡
電池部の出力から、酸素濃度測定時には被測定ガスの酸
素濃度を求めると共に、校正時には酸素濃度計測手段の
校正を行っている。校正用酸素ポンプ部を校正する校正
電極13と校正電極14とは、校正ガス作成手段22に
接続される。校正用ガス作成手段22は、校正時に校正
用酸素ポンプ部の作用により測定室4が既知の酸素分圧
になるようなポンプ電流を校正電極13と校正電極14
との間に流している。酸素ポンプ汲み上げ部を構成する
汲み上げ電極15と汲み上げ電極を兼ねる校正電極14
とは、測定ガス吸収手段23に接続される。測定ガス吸
収手段23は、校正時に酸素ポンプ汲み上げ部の作用に
よりガス吸収室7の酸素を外部へ汲み出し、ガス吸収室
7内の酸素分圧を小さくしている。
【0013】また、汲み上げ電極15と校正電極14と
は、差動増幅器24の入力に接続される。差動増幅器2
4の出力は、比較器25において設定起電力26と比較
される。そして、比較器25の出力を測定ガス吸収手段
23に入力し、比較器25の出力に応じて測定ガス吸収
手段23を制御し、ガス吸収室7内の酸素分圧の制御を
行っている。
【0014】上述した構成の本発明の第1発明に係る酸
素分析装置における酸素濃度測定及び校正は、以下のよ
うにして実施される。まず、酸素濃度測定時には、拡散
律速ガス導入部6を介して測定室4に導入される被測定
ガスの酸素濃度を、酸素濃淡電池部の作用により酸素計
測及び校正手段21から求める。この際、校正用酸素ポ
ンプ部と酸素ポンプ汲み上げ部とは動作させない。
【0015】一方、校正時には、酸素ポンプ汲み上げ部
を測定ガス吸収手段23により動作させてガス吸収室7
内の酸素を汲み出し、ガス吸収室7内の酸素分圧を小さ
くなるように、好ましくは測定室4内の酸素分圧の1/
1000以下となるように制御する。この制御は、差動
増幅器24、比較器25、設定起電力26により行う。
このように拡散律速ガス導入部6の中間に設けたガス吸
収室7内の酸素分圧を小さくすることで、ガス吸収室7
が拡散律速ガス導入部6を介しての被測定ガスの導入の
障害になる。そのため、測定室4内の雰囲気に被測定ガ
スの影響が及ばない。なお、ガス吸収室7は、被測定ガ
ス側に近づきすぎるとガス吸収室7内の酸素分圧を所定
の小さい値にするために酸素汲み上げ部の能力を高くす
る必要が生じると共に、測定室4に近づきすぎると測定
室4内の酸素をも汲み出すこととなり、却って測定室4
内の酸素分圧を変動させる原因にもなりかねないため、
拡散律速ガス導入部6のほぼ中間の位置に設ける必要が
ある。
【0016】この状態で、校正用酸素ポンプ部を校正ガ
ス作成手段22により動作させて測定室4内を既知の酸
素分圧にし、この既知の酸素分圧の雰囲気に基づき、酸
素濃淡電池部を介して酸素計測及び校正手段21で酸素
計測手段の校正を行う。上述した校正では、測定室4内
に被測定ガスの影響が無いため、測定室4内において高
精度に既知の酸素分圧を作成でき、その結果高精度の校
正を行うことができる。なお、本例において、校正開始
時点の判断は、従来から行われているように、手動によ
る校正開始信号またはカレンダータイマーによる校正開
始信号に基づいて行う。上述した校正は、外部からの校
正ガスの導入が必要無い点で、自己校正機能の一例とな
る。
【0017】図2は本発明の自己校正機能付き酸素分析
装置の第2発明の一例の構成を示す図である。図2に示
す例において、図1に示す例と同一の部材には同一の符
号を付し、その説明を省略する。図2に示す本発明の第
2発明に係る実施例において、図1に示す本発明の第1
発明に係る実施例と異なる点は、新たに第2の基準参照
室を設け、第2の基準参照室内の雰囲気を基準ガスとし
て被測定ガスの酸素濃度を測定するよう構成した点と、
第1の基準参照室と測定室との間、第2の基準参照室と
測定室との間、第1の基準参照室と第2の基準参照室と
の間のそれぞれに、第1,第2,第3の酸素濃淡電池部
を設け、これら第1,第2,第3の酸素濃淡電池部の信
号に基づき校正時期の判別を自動的に行うよう構成した
点である。以下、これらの相違点について説明する。
【0018】まず、本実施例における電極、酸素ポンプ
部、酸素濃淡電池部の構成について説明する。本実施例
において、図1に示す基準参照室3は第1の基準参照室
を、また図1に示す基準電極11、測定電極12、校正
電極13,14のそれぞれは電極を示す。図2に示す実
施例においては、固体電解質2内に他の室とは隔離して
第2の基準参照室31を設けると共に、第2の基準参照
室31に電極32と電極33とを設けている。また、校
正用酸素供給室5に電極14とは別に電極34を設けて
いる。校正用酸素供給室5、拡散律速ガス導入部6、ガ
ス吸収室7、校正ガス作成手段22、測定ガス吸収手段
23、差動増幅器24、比較器25、設定起電力26の
構成は、図1と同じである。
【0019】そして、第1の基準参照室3に設けられた
電極11と、測定室4に設けられた電極12と、両電極
の間に設けられた固体電解質体2とで第1の酸素濃淡電
池部を構成する。第2の基準参照室31に設けられた電
極32と、測定室4に設けられた電極12と、両電極の
間に設けられた固体電解質体2とで第2の酸素濃淡電池
部を構成する。第1の基準参照室3に設けられた電極1
1と、第2の基準参照室31に設けられた電極32と、
両電極の間に設けられた固体電解質体2とで第3の酸素
濃淡電池部を構成する。さらに、測定室4に設けられた
電極13と、校正用酸素供給室5に設けられた電極14
と、両電極の間に設けられた固体電解質体2とで第1の
酸素ポンプ部を構成する。第2の基準参照室31に設け
られた電極33と、校正用酸素供給室5に設けられた電
極34と、両電極の間に設けられた固体電解質体2とで
第2の酸素ポンプ部を構成する。
【0020】第1の酸素濃淡電池部を構成する電極11
と電極12とは、校正時期判別手段41の入力端子41
cと41bにそれぞれ接続される。第2の酸素濃淡電池
部を構成する電極12と電極32とは、酸素計測手段4
2に接続されると共に、校正時期判別手段41の入力端
子41bと41aにそれぞれ接続される。第3の酸素濃
淡電池部を構成する電極11と電極32とは、差動増幅
器44の入力端子に接続されると共に、校正時期判別手
段41の入力端子41cと41aにそれぞれ接続され
る。第1の酸素ポンプ部を構成する電極13と電極14
とは、校正ガス作成手段22に接続される。第2の酸素
ポンプ部を構成する電極33と電極34とは、第2基準
酸素分圧制御手段43に接続される。
【0021】上述した構成において、校正時期判別手段
41は、入力端子41bと41cとの間に供給される第
1の酸素濃淡電池部からの信号と、入力端子41aと4
1bとの間に供給される第2の酸素濃淡電池部からの信
号と、入力端子41aと41cとの間に供給される第3
の酸素濃淡電池部からの信号とに基づき、校正時期を判
別して校正開始信号を発生する。具体的には、次式で表
される誤差量eの値が所定の値以上と成ったときに校正
開始信号を発生する。 e=HV3−HV1−HV2 但し、 HV1:第1の酸素濃淡電池部に対応したバイアス・ゲ
イン調整手段の出力電圧、 HV2:第2の酸素濃淡電池部に対応したバイアス・ゲ
イン調整手段の出力電圧、 HV3:第3の酸素濃淡電池部に対応したバイアス・ゲ
イン調整手段の出力電圧、 である。なお、この校正時期の判別については、本出願
人が先に特願平8−1194769号において開示して
いる内容と同じ内容である。
【0022】酸素計測手段42は、第2の酸素濃淡電池
部の出力から、被測定ガスの酸素濃度を求めている。第
2基準酸素分圧制御手段43は、第2の基準参照室31
内の酸素分圧を所定の一定の値になるよう制御する。こ
の制御は、第3の酸素濃淡電池部を構成する電極11と
電極32とが接続する差動増幅器44の出力を、比較器
45において設定起電力46と比較し、その比較器45
の出力に基づいて行われる。校正用ガス作成手段22及
び測定ガス吸収手段23の動作は、図1に示した例と同
じであるが、相違点は校正時大気エアを使用しているの
を、校正用酸素ポンプで大気エアと同じ濃度を測定室に
供給することである。
【0023】上述した構成の本発明の第2発明に係る酸
素分析装置における酸素濃度測定及び校正は、以下の様
にして実施する。まず、酸素濃度測定時には、拡散律速
ガス導入部6を介して測定室4に導入される被測定ガス
の酸素濃度を、第2の基準参照室31内の雰囲気を基準
ガスとして、第2の酸素濃淡電池部の作用により酸素計
測手段42から求める。この際、第2の基準参照室31
内の雰囲気は、その酸素分圧が所定の一定値になるよう
第2の酸素ポンプ部を第2基準酸素分圧制御手段43で
制御されている。この制御では、測定室4の酸素分圧と
第2の基準参照室31の酸素分圧との比が、1000/
1〜1/1000以内になるように、第2の基準参照室
31の酸素分圧を制御することが好ましい。なお、この
際、校正用酸素ポンプ部と酸素ポンプ汲み上げ部とを動
作させない点は、上述した第1発明の例と同様である。
一方、校正時の操作は、校正開始信号を自動的に求める
以外は、上述した第1発明の例と同様である。
【0024】図2に示した例でも、図1に示した例と同
様、高精度の校正を行うことができる。例えば、測定ガ
ス濃度が5〜8ppmO2 で酸素濃淡電池稼動温度が8
50℃の時、基準参照エアと微量の被測定ガスで酸素濃
淡電池を構成した場合、酸素濃淡電池の起電力は25
7.05〜245.68mVでその差が11.37mV
となる。そのため、257.05mVに対する起電力変
化量は、11.37/257.05*100%=4.4
2%となる。第2の基準参照室(0.2ppmO2 に制
御したとき)被測定ガス側で酸素濃淡電池を構成した時
の酸素濃淡電池の起電力は77.86〜89.23mV
でその差が−11.37mVとなる。そのため、起電力
変化量は、−11.37/77.86*100%=−1
4.6%となる。両者の起電力変化量絶対値の比は、1
4.6/4.42=3.3で3.3倍となり、S/N比
が改善される。従って、第2の基準参照室と被測定ガス
側で酸素濃淡電池を得るよう構成することで、酸素濃淡
電池の起電力は高いS/N比を維持することが出来る。
また、校正時期を所定の方法により自動的に判別するこ
とで、無駄の無い校正を実施することができる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1発明によれば、拡散律速ガス導入部の中間にガス
吸収室を設け、校正時、酸素ポンプ汲み上げ部によりガ
ス吸収室の酸素を汲み出してガス吸収室の酸素分圧を小
さく、好ましくは測定室の酸素分圧の1/1000以下
としているため、測定室内の酸素分圧は拡散律速ガス導
入部を介して導入される被測定ガスの影響を受けず、高
精度の校正を行うことができる。また、本発明の第2発
明では、上述した第1発明の高精度の校正の実現に加え
て、基準参照ガスとして大気ではなく一定の酸素分圧に
制御した第2の基準参照室の雰囲気を利用しているた
め、酸素濃度測定時に被測定ガスが微量でも酸素濃度測
定用の第2の酸素濃淡電池部のS/N比を大きくとるこ
とができる。さらに、好適例として、第1の酸素濃淡電
池部の信号、第2の酸素濃淡電池部の信号、第3の酸素
濃淡電池部の信号を利用して校正時期を自動的に判別し
ているため、校正開始を無駄なく設定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自己校正機能付き酸素分析装置の第1
発明の一例の構成を示す図である。
【図2】本発明の自己校正機能付き酸素分析装置の第2
発明の一例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 酸素センサ、2 固体電解質体、3 基準参照室
(第1の基準参照室)、4 測定室、5 校正酸素供給
室、6 拡散律速ガス導入部、7ガス吸収室、11 基
準電極(電極)、12 測定電極(電極)、13,14
校正電極(電極)、15 汲み上げ電極、21 酸素計
測及び校正手段、22校正ガス作成手段、23 測定ガ
ス吸収手段、24,44 差動増幅器、25,45 比
較器、26,46 設定起電力、31 第2の基準参照
室、32,33,34 電極、41 校正時期判別手
段、42 酸素計測手段、43 第2基準酸素分圧制御
手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状の酸素イオン伝導性固体電解質体で積
    層された酸素センサにおいて;基準参照室と、拡散律速
    ガス導入部を介して被測定ガスに連通した測定室と、校
    正用酸素供給室とを有し;基準参照室に設けられた基準
    電極と、測定室に設けられた測定電極と、基準電極と測
    定電極との間に設けられた固体電解質体とで酸素濃淡電
    池部を構成し;測定室に設けられた校正電極と、校正用
    酸素供給室に設けられた校正電極と、両校正電極間に設
    けられた固体電解質体とで校正用酸素ポンプ部を構成
    し;酸素濃度測定時には、酸素濃淡電池部で被測定ガス
    の酸素濃度を測定すると共に、校正時には、校正用酸素
    ポンプ部により測定室に既知の校正用酸素を注入する構
    造の酸素センサを有する酸素分析装置であって;拡散律
    速ガス導入部の中間にガス吸収室を設け、ガス吸収室に
    設けられた汲み上げ電極と、校正用酸素供給室に設けら
    れた汲み上げ電極と、両汲み上げ電極間に設けられた固
    体電解質体とで酸素ポンプ汲み上げ部を構成し;自己校
    正機能作動時、校正用酸素ポンプ部により、既知の校正
    用酸素分圧を測定室へ作成すると共に、酸素ポンプ汲み
    上げ部により、ガス吸収室の酸素分圧を小さくし、この
    状態で酸素濃淡電池部を校正するよう構成したことを特
    徴とする自己校正機能付き酸素分析装置。
  2. 【請求項2】前記ガス吸収室の酸素分圧が前記測定室の
    酸素分圧の1/1000以下となるように、前記酸素ポ
    ンプ汲み上げ部に供給する酸素ポンプ電流を制御した請
    求項1記載の自己校正機能付き酸素分析装置。
  3. 【請求項3】前記ガス吸収室の汲み上げ電極と前記測定
    室の校正電極との酸素分圧比に対応した酸素濃淡電池の
    起電力、または、前記ガス吸収室の汲み上げ電極と前記
    測定室の測定電極との酸素分圧比に対応した酸素濃淡電
    池の起電力が、所定の設定起電力になるように、酸素ポ
    ンプ汲み上げ部に供給する酸素ポンプ電流を制御するこ
    とで、前記ガス吸収室の酸素分圧が前記測定室の酸素分
    圧の1/1000以下となるようにした請求項1または
    2記載の自己校正機能付き酸素分析装置。
  4. 【請求項4】前記基準参照室を大気と連結するか、また
    は、前記基準参照室に酸素ポンプを形成し、この酸素ポ
    ンプにより基準参照用酸素分圧を作成した請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の自己校正機能付き酸素分析装
    置。
  5. 【請求項5】前記校正用酸素供給室と前記基準参照室と
    を酸素センサの内部で気密仕切手段で分離し、校正用酸
    素供給室と基準参照室とのそれぞれが酸素センサの外部
    で大気と連通した請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    自己校正機能付き酸素分析装置。
  6. 【請求項6】板状の酸素イオン伝導性固体電解質体で積
    層された酸素センサにおいて;第1の基準参照室と、拡
    散律速ガス導入部を介して被測定ガスに連通した測定室
    と、第2の基準参照室と、校正用酸素供給室とを有し;
    第1の基準参照室に設けられた電極と、測定室に設けら
    れた電極と、両電極の間に設けられた固体電解質体とで
    第1の酸素濃淡電池部を構成し;第2の基準参照室に設
    けられた電極と、測定室に設けられた電極と、両電極の
    間に設けられた固体電解質体とで第2の酸素濃淡電池部
    を構成し;第1の基準参照室に設けられた電極と、第2
    の基準参照室に設けられた電極と、両電極の間に設けら
    れた固体電解質体とで第3の酸素濃淡電池部を構成し;
    測定室に設けられた電極と、校正用酸素供給室に設けら
    れた電極と、両電極の間に設けられた固体電解質体とで
    第1の酸素ポンプ部を構成し;第2の基準参照室に設け
    られた電極と、校正用酸素供給室に設けられた電極と、
    両電極の間に設けられた固体電解質体とで第2の酸素ポ
    ンプ部を構成し;酸素濃度測定時には、第2の酸素ポン
    プ部で第2の基準参照室中の酸素分圧を一定にした状態
    で、第2の酸素濃淡電池部で被測定ガスの酸素濃度を測
    定すると共に、校正時には、同じく第2の酸素ポンプ部
    で第2の基準参照室中の酸素分圧を一定にした状態で、
    第1の酸素ポンプ部により測定室に既知の校正用酸素を
    注入する構造の酸素センサを有する酸素分析装置であっ
    て;拡散律速ガス導入部の中間にガス吸収室を設け、ガ
    ス吸収室に設けられた汲み上げ電極と、校正用酸素供給
    室に設けられた汲み上げ電極と、両汲み上げ電極間に設
    けられた固体電解質体とで酸素ポンプ汲み上げ部を構成
    し;自己校正機能作動時、第1の酸素ポンプ部により、
    既知の校正用酸素分圧を測定室へ作成すると共に、酸素
    ポンプ汲み上げ部により、ガス吸収室の酸素分圧を小さ
    くし、この状態で第2の酸素濃淡電池部を校正するよう
    構成したことを特徴とする自己校正機能付き酸素分析装
    置。
  7. 【請求項7】前記第1の酸素濃淡電池部の信号、第2の
    酸素濃淡電池部の信号、第3の酸素濃淡電池部の信号に
    基づき校正時期判別手段により決定した校正開始信号
    で、前記校正を開始するよう構成した請求項6記載の自
    己校正機能付き酸素分析装置。
  8. 【請求項8】前記測定室の酸素分圧と第2の基準参照室
    の酸素分圧との比が、1000/1〜1/1000以内
    になるように、第2の基準参照室の酸素分圧を制御する
    よう構成した請求項6または7記載の自己校正機能付き
    酸素分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023248799A1 (ja) * 2022-06-22 2023-12-28 日本碍子株式会社 ガスセンサ

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