JPH11201913A - 傷検査装置 - Google Patents

傷検査装置

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JPH11201913A
JPH11201913A JP25080698A JP25080698A JPH11201913A JP H11201913 A JPH11201913 A JP H11201913A JP 25080698 A JP25080698 A JP 25080698A JP 25080698 A JP25080698 A JP 25080698A JP H11201913 A JPH11201913 A JP H11201913A
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prism
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lens
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像手段を1つとして装置の小型化を図り、
複数の撮像手段を用いる不具合を解消する。 【解決手段】 傷検査の信頼性を向上させるに当たり、
従来の如く被検体3の表面の同一箇所につき複数の異な
る方向の画像を得て観測するよう、撮像手段を複数個用
いるようにすると、装置の小型化,視野位置を一致させ
るための調整が難しい。この発明では、回折格子23と
絞り24を配置することで、異なる受光角を持つ例えば
反射光4a,4b,4cに対し、1つの撮像手段2内に
3つの受光素子22a,22b,22cを夫々設け、複
数の画像を得られるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板やフィルム
の如き平板状部材等の表面の傷の有無等を光学的に検出
する用途に適した照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の検査装置の従来例として、照明
手段により被検体の表面を照明し、照明された被検体表
面からの反射光をテレビカメラ等の撮像手段で捕らえ、
撮像した画像から傷の有無等を検出する方式が知られて
いる。しかし、このような方式では、傷の大きさ,種類
によって検出できない場合が生じる。こうした問題点を
解決するため、本件出願人は特願平7−231699号
(特開平9−081736号)による図20に例示する
ような傷検査装置を提案している。
【0003】この方式では、被検面上に照射される照明
光の方位に関する強度分布形状に対し被検面からの反射
光の方位に関する強度分布形状が被検面の表面状態に応
じて変化することを利用し、照明された被検体表面の同
一箇所を互いに異なる複数の受光角で撮像して、反射光
の方位に関する強度分布形状の変化を検出する。撮像し
た各々の画像を組み合わせて処理することにより、被検
体表面の傷等の検出精度を向上させるものである。図2
0の例では、3台の撮像手段を2a,2b,2cを用
い、正常な被検面に対して受光量が最大となる位置に撮
像手段2bを設け、これを中心にして両側に1台ずつの
計3台の撮像手段を設けているが、一般には複数台とす
ることができる。なお、符号1は光源10および拡散板
11等からなる照明手段、21a,21b,21cは結
像レンズ、22a,22b,22cは受光素子、3は被
検体を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記先願の装
置のような構成では、複数の撮像手段を必要とするため
装置の小型化が難しい、複数の撮像手段の被検体上での
視野位置を一致させる調整が複雑である、等の問題があ
る。従って、この発明の課題は、視野位置を一致させる
面倒な調整作業を容易にしつつ、装置の小型化を図るこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、本願第1
の発明によれば、被検体の表面を照射する照明手段と、
前記照明された被検体表面を撮像する撮像手段とを備え
る傷検査装置において、前記撮像手段が、前記照明され
た被検体表面からの反射光を収束する結像レンズと、こ
の結像レンズにより収束される光束を互いに方向の異な
る複数の光束に偏向する回折格子と、この回折格子によ
り偏向される回折光の光束が互いに重なる位置に開口を
有する絞りと、この絞りを通過する光束毎に各々別個の
受光素子と、を有することにより達成される。また、本
願第2の発明によれば、被検体の表面を照射する照明手
段と、前記照明された被検体表面を撮像する撮像手段と
を備える傷検査装置において、前記撮像手段が、前記照
明された被検体表面からの反射光を収束する結像レンズ
と、この結像レンズにより収束される光束を互いに方向
の異なる複数の光束に偏向する多面体と、この多面体に
より偏向される光束毎に各々別個の受光素子と、を有す
ることにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の第1
の例を示す構成図である。21は結像レンズ、23は回
折格子、24は絞りであり、その他は図20と同様であ
る。図1において、光源10と拡散板11からなる照明
手段1により照明された被検体3の表面の同一箇所から
の反射光は、結像レンズにより収束され、続いて回折格
子23により互いに異なる方向に偏向した回折光に分岐
される。回折格子23はこの例では、図1の紙面と平行
な方向に周期的な凹凸を形成してあるので、回折光はい
ずれも図1の紙面と平行な方向に偏向される。
【0007】これらの回折光はいずれも絞り24に達
し、それぞれの一部分が絞り24の開口を通り、各受光
素子22a,22b,22cの受光面上に集光して結像
する。絞り24の開口を通過して結像に与かる光束は、
それぞれ回折格子23を出て異なるから互いに異なる方
向に進んできたもので、回折される前は被検体表面から
の反射光4のうち互いに異なる受光角の範囲にあった光
束4a,4b,4cとなっているものである。つまり、
図示のような結像レンズ21を有する1つの撮像手段2
により、被検体表面の同一箇所を互いに異なる受光角に
より撮像した複数の画像を受光素子22a,22b,2
2cから得ることが可能となる。
【0008】図2は本発明の実施の形態の第2の例を示
す構成図である。図2(a)では、結像レンズを2個の
レンズ211,212の組レンズとして構成し、回折格
子23と絞り24をレンズ211と212の間に配置し
たものである。このような構成では、被検体表面の同一
箇所からの反射光4はレンズ211により平行光となる
ように屈折される。回折格子23での回折による偏向角
は入射角によって変化するが、この構成では入射光が平
行光のため回折格子23の全面にわたって同じ入射角と
なることから、回折光の回折角も入射位置によらず一定
となり、この光学系の収差の低減が容易となる。図2
(b)では、結像レンズを2個のレンズ211,212
の組レンズとして構成し、回折格子23のみをレンズ2
11と212の間に配置したものである。このような構
成によっても、図2(a)の構成と同様に、被検体表面
の同一箇所からの反射光4はレンズ211により平行光
となるように屈折され、この光学系の収差の低減が容易
となる。
【0009】図3は本発明の実施の形態の第3の例を示
す構成図である。この実施例では、図1の実施例で透過
型であった回折格子23を反射型としている。また、図
1の実施例では照明手段1と撮像手段2はそれぞれ直接
被検体を照明または撮像するように構成されているが、
図3の実施例では、対物レンズ51を介して被検体を照
明または撮像する。なお、符号52はスプリッタ、53
はレンズをそれぞれ示す。この実施例では、照明手段1
は光源10,レンズ12,レンズ13と拡散板11から
なり、光源10から放射された光は順にレンズ12,レ
ンズ13と拡散板11を通って、所定の強度分布となる
ように整形された後、スプリッタ52を透過した部分が
レンズ51を介して被検体3の表面を照明する。被検体
3の表面の同一箇所からの反射光4は、再びレンズ51
を通り、さらにスプリッタ52を反射した部分がレンズ
53により一旦収束される。この光束は、これ以降は先
に述べた第2の実施例と同様に、レンズ211により平
行光になるように屈折され、続いて反射型の回折格子2
3により互いに異なる方向に偏向した回折光に分岐され
る。
【0010】回折格子23は、この例では図の紙面と平
行な方向に周期的な凹凸を形成してあるので、回折光は
いずれも図の紙面と平行な方向に偏向される。これらの
回折光はいずれも絞り24に達し、その一部分が絞り2
4の開口を通り、各受光素子22a,22b,22cの
受光面上に集光して結像する。絞り24の開口を通過し
て結像に与かる光束は、それぞれ回折格子23を出て異
なるから互いに異なる方向に進んできたもので、回折さ
れる前は被検体表面からの反射光4のうちの互いに異な
る受光角の範囲にあった光束4a,4b,4cとなって
いるものである。従って、先に述べた第1および第2の
実施例と同様に、先願の装置のような複数の撮像手段を
用いることなく、共通の結像レンズ21を有する1つの
撮像手段2により、被検体表面の同一箇所を互いに異な
る受光角により撮像した複数の画像を得られる。図4は
本発明の実施の形態の第4の例を示す構成図であり、こ
の実施例では、図3の実施例において反射型であった回
折格子23を透過型としており、その他の構成は同等で
ある。図4の実施例についても図3の実施例と同等の機
能を得ることができる。
【0011】図5は本発明の実施の形態の第5の例を示
す構成図であり、図1に示す実施例の構成と同一の機能
を果たすものには同一の符号を付して示している。この
図5に示す実施例が図1に示す実施例と異なる点は、図
1の実施例における回折格子23と絞り24に代えて多
面プリズム70を設けることである。図5において、照
明された被検体3の表面の同一箇所からの反射光は、結
像レンズにより収束され、続いて多面プリズム70によ
り、この多面プリズム70への入射位置に応じて互いに
異なる方向に偏向された光束に分岐される。多面プリズ
ム70はこの例では、図5の紙面と垂直な表面から構成
されるので、多面プリズム70への入射光はいずれも図
5の紙面と平行な方向に偏向される。これらの偏向され
た光束はいずれも、各受光素子22a,22b,22c
の受光面上に集光して結像する。こうして結像に与かる
光束は、多面プリズム70で偏向される前は被検体表面
からの反射光4のうちの互いに異なる受光角の範囲にあ
った光束4a,4b,4cとなっているものである。つ
まり、図示のような結像レンズ21を有する1つの撮像
手段2により、被検体表面の同一箇所を互いに異なる受
光角により撮像した複数の画像を受光素子22a,22
b,22cから得ることが可能となる。
【0012】図6は本発明の実施の形態の第6の例を示
す構成図であり、図2に示す実施例の構成と同一の機能
を果たすものには同一の符号を付して示している。この
図6に示す実施例が図2に示す実施例と異なる点は、上
述の図1に示す実施例と図5に示す実施例の対比と同様
に、図2の実施例における回折格子23と絞り24に代
えて多面プリズム70を設けることである。図6では、
結像レンズを2つのレンズ211,212の組レンズと
して構成し、多面プリズム70をレンズ211と212
との間に配置したものである。このような構成では、被
検体表面の同一箇所からの反射光4はレンズ211によ
り平行光となるように屈折される。多面プリズム70に
よる偏向角はその入射角によって変化するが、この構成
では入射角が平行光のため多面プリズム70の各面内で
は一定の入射角となることから、偏向角も多面プリズム
70の各面内での入射位置によらず一定となり、この光
学系の収差の低減が容易となる。
【0013】図7は本発明の実施の形態の第7の例を示
す構成図であり、図3に示す実施例の構成と同一の機能
を果たすものには同一の符号を付して示している。この
図7に示す実施例が図3に示す実施例と異なる点は、図
3の実施例における回折格子23と絞り24に代えて多
面ミラー80を設けることである。図7の実施例では、
照明された被検体3の表面の同一箇所からの反射光4
は、対物レンズ51を通り、さらにスプリッタ52を反
射した部分がレンズ53により一旦収束される。この光
束は、これ以降は先に述べた第6の実施例と同様に、レ
ンズ211により平行光となるように屈折され、続いて
多面ミラー80により、この多面ミラー80への入射位
置に応じて互いに異なる方向に偏向された光束に分岐さ
れる。多面ミラー80はこの例では、図7の紙面と垂直
な反射面から構成されるので、多面ミラー80への入射
光はいずれも図7の紙面と平行な方向に偏向される。こ
れらの偏向された光束はいずれも、各受光素子22a,
22b,22cの受光面上に集光して結像する。こうし
て結像に与かる光束は、多面ミラー80で偏向される前
は被検体表面からの反射光4のうちの互いに異なる受光
角の範囲にあった光束4a,4b,4cとなっているも
のである。従って、これまでに述べた実施例と同様に、
共通の結像レンズ21を有する1つの撮像手段2によ
り、被検体表面の同一箇所を互いに異なる受光角により
撮像した複数の画像を得られる。
【0014】図8は本発明の実施の形態の第8の例を示
す構成図であり、この実施例では、図7の実施例におい
て多面ミラーにより実現していた多面体を多面プリズム
70としており、その他の構成は同等である。図8の実
施例についても、図7の実施例と同等の機能を得ること
ができる。
【0015】本発明の傷検査装置の動作原理は、先に述
べた先願と同じく従来の技術に述べた通り、被検面上に
照射される照明光の方位に関する強度分布形状に対して
被検面からの反射光の方位に関する強度分布形状が被検
面の表面状態に応じて変化することを利用し、照射され
た被検体表面の同一箇所を互いに異なる複数の受光角で
撮像して、反射光の方位に関する強度分布形状の変化を
検出することにある。従って、被検面上での照明光の方
位に関する強度分布は所定の形状であることが望ましい
が、例えば図3の実施例では光源の輝度分布を直接的に
用いる構成としており、必ずしも望ましい強度分布形状
が得られるとは限らない。この課題は、図9に示す本発
明の実施の形態の第9の例によれば、光源である半導体
レーザ62と集光レンズ12との間に補正フィルタ64
を配置することにより解決することができる。図9にお
いて、図3に示す実施例の構成と同一の機能を果たすも
のには同一の符号を付し、また、図10にその照明手段
の一部を拡大した斜視図を示す。
【0016】図9に示す実施例の照明に関わるレンズ部
分を図11に示す。一般に凸レンズを通る光束につい
て、その入射側焦点面での位置に関する強度分布は出射
側焦点面での方位に関する強度分布を与え、入射側焦点
面での方位に関する強度分布は出射側焦点面での位置に
関する強度分布を与える。図11において、光学系は共
軸で回転対称なので、集光レンズ12の入射側焦点面で
ある面Aで位置(r1 ,θ1 )を通る光線が、集光レン
ズ12の出射側焦点面である面Bで光軸となす角φ
2 は、 φ2 =a(r1 )またはr1 =a-1(φ2 ) であり、xy面に投影した方位がx軸となす角ψ2 は、 ψ2 =−θ1 と表すことができる。関数aは集光レンズ12での変換
を表し、その設計により例えば、 φ2 =fa・sin(r1 ) とすることができる。
【0017】同様に、リレーレンズ54の入射側焦点面
である面Bで光軸となす角φ2 、xy面に投影した方位
がx軸となす角ψ2 で通る光線のリレーレンズ54の出
射側焦点面である面Cでの光軸からの距離r3 は、 φ2 =b(r3 )またはr3 =b-1(φ2 ) であり、zx面となす角θ3 は、 θ3 =ψ2 と表すことができる。関数bはリレーレンズ54での変
換を表す。さらに、対物レンズ51の入射側焦点面であ
る面Cで位置(r3 ,θ3 )を通る光線が対物レンズの
出射側焦点面、すなわち被検面である面Dで光軸となす
角φ4 は、 φ4 =o(r3 )またはr3 =o-1(φ4 ) であり、xy面に投影した方位がx軸となす角ψ4 は、 ψ4 =−θ3 と表すことができる。関数oは対物レンズでの変換を表
す。従って、この光学系では、 r1 =a-1(b(o-1(φ4 ))),ψ4 =θ1 となる。
【0018】図9に示すように、レンズの光軸がz軸と
なるxyz直交座標系をとり、光源側から集光レンズ1
2に入射する光束の、集光レンズ12の入射側焦点面で
ある面A内での強度分布をJ(x,y)とする。図10
に示すように、面Aには開口を有する補正フィルタ64
を設け、その透過率を下式で表されるA(x,y)とす
る。 従って、補正フィルタ64を通って集光レンズ12に入
射する光束の位置に関する強度分布K(x,y)は、 K(x,y)=A(x,y)・J(x,y) と表される。xy座標で表される位置を、光軸すなわち
z軸からの距離をr、zx面となす角をθとするrθ極
座標で表すには、 x=r・cos(θ) y=r・sin(θ) により変換する。
【0019】図12に示すような、z軸となす角φとx
y面に投影した方位がx軸となす角ψで決まるφψ軸座
標系で表される方位を、zx面に投影した方位がz軸と
なす角αとyz面に投影した方位がz軸となす角βで決
まるαβ座標系で表すには、 φ=tan-1((tan2 (α)+tan2 (β))
1/2 ) ψ=tan-1(tan(β)/tan(α)) により変換する。従って、面Aで位置に関する強度分布
がK(x,y)となる入射光による、被検面である面D
での方位に関する強度分布P(α,β)は、 P(α,β)=K(x,y) x=a-1(b(o-1(tan-1((tan2 (α)+t
an2 (β))1/2 ))))×cos(tan-1(ta
n(β)/tan(α))) y=a-1(b(o-1(tan-1((tan2 (α)+t
an2 (β))1/2 ))))×sin(tan-1(ta
n(β)/tan(α))) となる。
【0020】図9に示す実施例の撮像手段では、被検面
上の照明光強度のzx面に沿った分布、すなわち先に定
義した角αに関する分布形状の変化を検出する。その分
布Q(α)は、 Q(α)=∫P(α,β)dβ として求まる。従って、図13に示すように、所望の強
度分布Q(α)は、補正フィルタ64がない場合の被検
面上での角αに関する照明光の強度分布形状Q’(α)
=∫J(x,y)dβに対し、上式を満たすような透過
率分布A(x,y)を有する補正フィルタ64を用いる
ことで得られる。なお、補正フィルタ64は照明光の光
束の一部を遮光するので、上述の関係は、すべてのαに
ついて、 Q(α)≦Q’(α) であることが前提である。こうして、本発明の実施の形
態の第9の例によれば、被検面上での角αに関する照明
光の強度分布形状を補正フィルタにより整形して、検出
信号処理に適した所望の強度分布形状を得ることが可能
となる。
【0021】上述の実施例では、補正フィルタ64を集
光レンズ12の入射側焦点面に設けているが、本発明は
これに限定されるものではなく、照明に関する光学系内
のその他の位置に補正フィルタを設けても、その位置が
その位置と被検面との間にある光学系により被検面と共
役になる場合を除き、被検体表面に照射される照明光の
方位に関する強度分布を整形することが可能である。た
だし、上述の実施例では補正フィルタ64を集光レンズ
12の入射側焦点面に設け、かつ被検体表面が集光レン
ズ12の出射側焦点面と共役な位置にあるため、集光レ
ンズ12の入射側焦点面またはこれと共役な位置に拡散
板を配置して集光レンズ12への入射光を拡散させて被
検体表面の相当範囲を照明する場合でも、照明された被
検体表面上の位置によらず補正フィルタ64で整形され
た方位に関する強度分布での照明を得ることができる。
【0022】図14は本発明の実施の形態の第10の例
を示す構成図であり、図3に示す実施例の構成と同一の
機能を果たすものには同一の符号を付して示している。
この図14に示す実施例が図3に示す実施例と異なる点
は、照明手段1を構成する半導体レーザ62とレンズ1
2との間に、回折格子61を出射端60aに配した角柱
60を設けることである。このような角柱は、例えば
「光技術コンタクト」Vol.32,No.11(19
94)に述べられているように、所定の範囲内で均一な
照度分布(すなわち位置に関する光強度分布)を得るた
めの方法である、カレイドスコープ方式として知られて
いる構成に用いられる。この構成では、図17に示すよ
うに、いわゆる万華鏡のように側面の内面が鏡として作
用する角柱60の一端(入射端)に光源62を配置する
と、角柱60に入射した光束の大部分はその入射角に応
じて角柱60内の側面で多数回反射されながら進むこと
で、光源の放射強度分布の影響が低減され、角柱60の
他端(出射端)では、その面内でほぼ均一な照度が得ら
れる。図18に示すように、この構成は、出射端から見
ると多数の光源が入射端面内に等間隔に並べてあること
に相当しているので、出射端での方位に関する光強度分
布は図19のようになる。角柱60の長さを伸ばすと、
図19に示す強度分布における各ピークの間隔が狭ま
り、光源からの放射の入射端での方位に関する強度分布
に近づく。よって、本発明の動作原理に基づく傷検査装
置において、被検面上の所定の範囲内を、所定の方位に
関する光強度分布で照明するための光源として、このカ
レイドスコープ方式を用いることが考え得る。
【0023】しかし、このカレイドスコープ方式の照明
光源では、角柱出射端で得られる光束の方位に関する強
度分布を離散的でない光源からの放射の分布に近づける
ためには、角柱を十分に長くすることが必要となり装置
を小型化するためには望ましくない。これに対して本発
明においては、図15に示すように角柱60の出射端に
回折格子61を設け、その回折角を、角柱60の出射端
から角柱60の入射端を見込む角より小さくすること
で、上述の問題の解消を図ることができる。すなわち、
その回折格子の空間周期pを、下式(1)を満たすよう
にすると、その回折格子での回折角θの最大値θmは、
下式(2)の値となり、角柱60の出射端から入射端を
見込む角より小さくなる。 W/L>k・λ/p …(1) θm=sin-1(k・λ/p) …(2) (ここで、Lは角柱60の長さ、Wは角柱60の幅、λ
は光源放射光の波長、kは有効な回折光の次数の最大値
である。)
【0024】この場合の、角柱60の出射端での方位に
関する光強度分布は図16のようになる。すなわち、角
柱60の出射端の回折格子で角柱60からの出射光が回
折されて偏向されるため、それらの強度分布が回折され
ない出射光の強度分布と重なり合い、角柱60の長さを
伸ばした場合と類似の強度分布を得ることができる。こ
のような回折格子は、例えば、光学ガラスを材質とする
角柱の出射端に、エッチングにより周期的を凹凸を形成
することで実現される。こうして、本発明の実施の形態
の第10の例によれば、回折光の重なりにより、角柱6
0をあまり長くすることなく、照明光の方位に関する強
度分布を、より離散的でない強度分布形状に近づけるこ
とが可能となる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、1つの
撮像手段により、被検体の表面の同一箇所に対して受光
角の異なる複数の画像を得られるようにしたので、装置
の小型化が可能となり、従来のように複数の撮像手段の
被検体上での視野位置を一致させる調整作業を容易にし
得る利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1の例を示す構成図
である。
【図2】この発明の実施の形態の第2の例を示す構成図
である。
【図3】この発明の実施の形態の第3の例を示す構成図
である。
【図4】この発明の実施の形態の第4の例を示す構成図
である。
【図5】この発明の実施の形態の第5の例を示す構成図
である。
【図6】この発明の実施の形態の第6の例を示す構成図
である。
【図7】この発明の実施の形態の第7の例を示す構成図
である。
【図8】この発明の実施の形態の第8の例を示す構成図
である。
【図9】この発明の実施の形態の第9の例を示す構成図
である。
【図10】図9の主要部分の斜視図である。
【図11】図9の構成の照明に関わるレンズ部分を示す
構成図である。
【図12】図9で用いる座標系の定義を示す説明図であ
る。
【図13】図9における被検面上での照明光の強度分布
を示す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態の第10の例を示す構
成図である。
【図15】図14の主要部分の構成図である。
【図16】本発明の実施の形態の第10の例の主要部分
である角柱からの出射光強度を示す説明図である。
【図17】カレイドスコープ方式の主要部分である角柱
の構成図である。
【図18】図17の構成の動作説明図である。
【図19】図17の角柱からの出射光強度を示す説明図
である。
【図20】本件出願人が先に出願した傷検査装置の構成
図である。
【符号の説明】 1…照明手段、2…撮像手段、3…被検体、4,4a,
4b,4c…反射光、10,62(半導体レーザ)…光
源、11…拡散板、12,13,51,53…レンズ、
21,21a,21b,21c…結像レンズ、211…
第1の結像レンズ、212…第2の結像レンズ、22
a,22b,22c…受光素子、23,61…回折格
子、24…絞り、51…対物レンズ、52…スプリッ
タ、53,54…リレーレンズ、60…角柱、60a…
出射端、60b…入射端、63…コリメータレンズ、7
0…多面プリズム、80…多面ミラー。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の表面を照射する照明手段と、前
    記照明された被検体表面を撮像する撮像手段とを備える
    傷検査装置において、 前記撮像手段が、前記照明された被検体表面からの反射
    光を収束する結像レンズと、この結像レンズにより収束
    される光束を互いに方向の異なる複数の光束に偏向する
    回折格子と、この回折格子により偏向される回折光の光
    束が互いに重なる位置に開口を有する絞りと、この絞り
    を通過する光束毎に各々別個の受光素子と、を有するこ
    とを特徴とする傷検査装置。
  2. 【請求項2】 被検体の表面を照射する照明手段と、前
    記照明された被検体表面を撮像する撮像手段とを備える
    傷検査装置において、 前記撮像手段が、前記照明された被検体表面からの反射
    光を収束する結像レンズと、この結像レンズにより収束
    される光束を互いに方向の異なる複数の光束に偏向する
    多面体と、この多面体により偏向される光束毎に各々別
    個の受光素子と、を有することを特徴とする傷検査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記結像レンズは、前記照明された被検
    体表面からの反射光を収束し、特に被検体表面の1点か
    らの反射光は平行光をなすように収束して、前記回折格
    子または前記多面体に導く第1の結像レンズと、前記回
    折格子または前記多面体により偏向される光束を前記受
    光素子に導く第2の結像レンズと、からなることを特徴
    とする請求項第1項または第2項記載の傷検査装置。
  4. 【請求項4】 前記回折格子は透過型であることを特徴
    とする請求項第1項記載の傷検査装置。
  5. 【請求項5】 前記回折格子は反射型であることを特徴
    とする請求項第1項記載の傷検査装置。
  6. 【請求項6】 前記多面体は多面プリズムであることを
    特徴とする請求項第2項記載の傷検査装置。
  7. 【請求項7】 前記多面体は多面ミラーであることを特
    徴とする請求項第2項記載の傷検査装置。
  8. 【請求項8】 前記照明手段は、光源と、この光源から
    の放射光を集光して被検体に照射する集光レンズと、前
    記光源と被検体表面との間であって被検体表面と共役で
    ない位置に配置され、前記光源からの放射光の一部を遮
    る形状の開口を有してその開口を通る光束の強度分布形
    状を検出信号処理に適した形状に整形する補正フィルタ
    と、を備えることを特徴とする請求項第1項または第2
    項記載の傷検査装置。
  9. 【請求項9】 前記補正フィルタが、前記集光レンズの
    入射側焦点面またはこれと共役な位置に配置されること
    を特徴とする請求項第8項記載の傷検査装置。
  10. 【請求項10】 前記照明手段は、光源と、この光源か
    らの放射光を集光して被検体に照射する集光レンズと、
    前記光源と前記集光レンズとの間に配置される角柱と、
    を備え、この角柱の出射端に、その回折角が出射端から
    角柱の入射端を見込む角より小さい回折格子を設ける、
    ことを特徴とする請求項第1項または第2項記載の傷検
    査装置。
  11. 【請求項11】 前記回折格子の周期pが下式を満たす
    ことを特徴とする請求項第10項記載の傷検査装置。 W/L>k・λ/p (ここで、Lは前記角柱の長さ、Wは角柱の幅、λは光
    源からの放射光の波長、kは有効な回折光の次数の最大
    値である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008534963A (ja) * 2005-03-31 2008-08-28 ケイエルエイ−テンコー・テクノロジーズ・コーポレーション 広帯域のウェーハ検査用反射光学システム
KR101341077B1 (ko) * 2011-02-11 2013-12-11 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 검사 장치 및 방법, 리소그래피 장치, 리소그래피 처리 셀, 및 디바이스 제조 방법
CN103575747A (zh) * 2012-08-09 2014-02-12 大亚科技股份有限公司 一种铝箔表面污渍检测设备

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