JPH11201909A - 異物検査方法および装置 - Google Patents

異物検査方法および装置

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JPH11201909A
JPH11201909A JP662098A JP662098A JPH11201909A JP H11201909 A JPH11201909 A JP H11201909A JP 662098 A JP662098 A JP 662098A JP 662098 A JP662098 A JP 662098A JP H11201909 A JPH11201909 A JP H11201909A
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foreign matter
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detecting
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JP662098A
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English (en)
Inventor
Hiroko Inoue
裕子 井上
Masami Ikoda
まさみ 井古田
Kaoru Oogaya
薫 大鋸谷
Junichi Taguchi
順一 田口
Aritoshi Sugimoto
有俊 杉本
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Hitachi Ltd
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Electronics Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物検査においてブルーミングの発生を低減
して異物検出の信頼性を向上させる。 【解決手段】 半導体ウエハ1を支持するステージ7
と、半導体ウエハ1にレーザ光4を照射する光源5を備
えた光学系6と、半導体ウエハ1上のパタン3に対応さ
せて遮断膜が形成された回折光遮断フィルタ13と、半
導体ウエハ1からの反射光8を2つに分割するビームス
プリッタ11と、分割後の一方の反射光8のTDIセン
サ9への進入光量を調節するNDフィルタ12と、分割
後の2つの反射光8を検出する2つのTDIセンサ9
と、2つのTDIセンサ9によって検出された2つの反
射光8の信号を加算する加算回路10と、加算回路10
による加算信号を予め登録された基準信号と比較し、比
較結果が許容範囲を越えた際に反射光8が異物2による
ものと判定する差分回路16および比較回路17とから
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異物検査技術に関
し、特に、半導体製造工程において、異物検査の際のブ
ルーミングおよび飽和の発生を低減する異物検査方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に説明する技術は、本発明を研究、
完成するに際し、本発明者によって検討されたものであ
り、その概要は次のとおりである。
【0003】半導体製造工程において、半導体ウエハ
(被検査物)に付着した異物の検出には、レーザ光を照
射して異物を検出する異物検査装置が用いられる。
【0004】この異物検査装置による異物検査方法の概
略について説明する。
【0005】まず、半導体ウエハにレーザ光を照射する
と、パタンもしくは異物によって入射光は回折、散乱す
る。
【0006】この回折光または散乱光は、対物レンズを
通り、その後、パタンによる回折光のみ光路途中に設け
られた空間フィルタによって除去される。
【0007】これに対し、除去されなかったパタンまた
は異物の散乱光は光検出手段であるTDI(タイム・デ
ィレイ・インディグレーション)センサに入り、その
後、メモリに記憶される。
【0008】続いて、前記TDIセンサによって検出さ
れたこの信号と、予め登録(記憶)されていた隣接チッ
プの信号との差分を取り、この差信号を所定のしきい値
と比較して、しきい値以上となったものを異物として検
出する。
【0009】ここで、異物検出装置については、例え
ば、特開平8−145899号公報に記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した技
術においては、TDIセンサに用いられている固体素子
センサに、飽和光量の数倍の光が入射すると、信号電荷
がフォトダイオードからあふれ出し、周辺のフォトダイ
オードやCCD(Charge Coupled Device)転送路に流れ
込むブルーミングと呼ばれる現象が起こる。
【0011】これにより、光易いパタンが誤検出の原因
になったり、異物信号がパタンによるブルーミングに隠
されてしまうといった問題が発生する。
【0012】さらに、大きな異物が複数回カウントされ
たり、座標位置が正確に得られないという問題も発生す
る。
【0013】なお、ブルーミングを防ぐためには、照射
光量を減らさなければならないが、照射光量を減らすと
異物検出感度が低下することが問題とされる。
【0014】本発明の目的は、ブルーミングの発生を低
減して異物検出の信頼性を向上させる異物検査方法およ
び装置を提供することにある。
【0015】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0017】すなわち、本発明の異物検査方法は、被検
査物に光を照射してその反射光を複数に分割する工程
と、前記分割された複数の反射光にそれぞれ対応させた
複数の光検出手段によってそれぞれの反射光を検出する
工程と、前記複数の光検出手段によって検出されたそれ
ぞれの反射光の信号を加算し、この加算された前記反射
光の加算信号を予め登録された基準信号と比較する工程
とを有し、前記比較による比較結果が許容範囲を越えた
際に前記反射光が異物によるものと判定して前記異物を
検出するものである。
【0018】さらに、本発明の異物検査方法は、被検査
物に光を照射してその反射光の光量を検出する工程と、
検出された前記反射光の光量が所定光量を越えた際に、
液晶フィルタを制御して光検出手段の受光許容範囲内の
光量の前記反射光を前記光検出手段に進入させる工程
と、前記光検出手段に進入した前記反射光を検出し、検
出された前記反射光の検出信号を予め登録された基準信
号と比較する工程とを有し、前記比較による比較結果が
許容範囲を越えた際に前記反射光が異物によるものと判
定して前記異物を検出するものである。
【0019】また、本発明の異物検査装置は、被検査物
に光を照射する光源を備えた光学系と、前記被検査物か
らの反射光を複数に分割する光分割手段と、分割された
複数の反射光に対応してそれぞれの反射光を検出する複
数の光検出手段と、前記複数の光検出手段によって検出
されたそれぞれの反射光の信号を加算する加算手段と、
前記加算手段によって加算された前記反射光の加算信号
を予め登録された基準信号と比較し、この比較結果が許
容範囲を越えた際に前記反射光が異物によるものと判定
する判定手段とを有するものである。
【0020】さらに、本発明の異物検査装置は、被検査
物に光を照射する光源を備えた光学系と、前記被検査物
からの反射光を複数に分割する光分割手段と、分割され
た複数の反射光に対応してそれぞれの反射光を検出する
複数の光検出手段と、前記複数の光検出手段によって検
出されたそれぞれの反射光の信号を予め登録された基準
信号と比較し、かつこの比較結果を論理演算してこの演
算結果が許容範囲を越えた際に前記反射光が異物による
ものと判定する判定手段とを有するものである。
【0021】これにより、1つの光検出手段に進入する
光量を抑えることができるため、ブルーミングの発生頻
度を減らすことができる。
【0022】その結果、異物の座標位置の検出精度を向
上できるとともに、照射光量を滅らさなくても済むた
め、異物検出感度の低下も防止できる。
【0023】したがって、ブルーミングが原因による誤
検出を低減することができ、その結果、異物検査の信頼
性を向上できる。
【0024】また、本発明の異物検査装置は、前記被検
査物に光を照射する光源を備えた光学系と、前記被検査
物からの反射光を検出する光検出手段と、前記反射光の
光量を検出する光量検出手段と、前記反射光の前記光検
出手段への進入光量を調節可能な液晶フィルタと、前記
光量検出手段によって検出された前記反射光の光量が所
定光量を越えた際に、前記液晶フィルタを制御して前記
光検出手段の受光許容範囲内の光量の前記反射光を前記
光検出手段に進入させる制御部と、前記光検出手段によ
って検出された前記反射光の検出信号を予め登録された
基準信号と比較し、この比較結果が許容範囲を越えた際
に前記反射光が異物によるものと判定する判定手段とを
有するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0026】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1による異物検査装置の構造の一例を示す構成概念
図、図2は図1に示す異物検査装置に設けられた光検出
手段(TDIセンサ)の異物検出原理を示す図であり、
(a)は斜視図、(b)はタイムチャートである。
【0027】本実施の形態1の異物検査装置は、半導体
製造工程において、配線などのパタン3が形成された半
導体ウエハ1(被検査物)に付着した異物2を検出する
ものであり、レーザ光4(光)を照射し、その反射光8
を利用して異物2を検出するものである。なお、前記異
物検査装置は、半導体ウエハ1などの前記被検査物の外
観を検査できるものでもある。
【0028】図1に示す異物検査装置の構成は、半導体
ウエハ1を支持しかつXYZθ方向に移動可能なステー
ジ7と、半導体ウエハ1にレーザ光4を照射する光源5
を備えた光学系6と、半導体ウエハ1からの反射光8を
複数に分割する光分割手段であるビームスプリッタ11
と、分割された複数の反射光8に対応してそれぞれの反
射光8を検出する複数の光検出手段であるTDIセンサ
9と、複数のTDIセンサ9によって検出されたそれぞ
れの反射光8の信号を加算する加算手段である加算回路
10と、加算回路10によって加算された反射光8の加
算信号を予め登録された基準信号と比較し、この比較結
果が許容範囲を越えた際に反射光8が異物2によるもの
と判定する判定手段とからなる。
【0029】なお、本実施の形態1においては、半導体
ウエハ1からの反射光8をビームスプリッタ11内に設
けられたハーフミラー11aによって2つに分割する場
合について説明する。
【0030】したがって、前記異物検査装置において
は、2つのTDIセンサ9が設置されており、分割され
た2つの反射光8のそれぞれの光路上に1つずつTDI
センサ9が設置されている。
【0031】これにより、前記異物検査装置は、半導体
ウエハ1からの反射光8を2つに分割し、分割後の反射
光8をそれぞれに対応したTDIセンサ9によって検出
するとともに、それぞれのTDIセンサ9からの検出信
号を加算回路10によって加算し、この加算信号を予め
準備された基準信号と比較して、異物2を検出するもの
である。
【0032】つまり、各々のTDIセンサ9に進入する
反射光8の光量を低減してそれぞれのTDIセンサ9に
おけるブルーミング、飽和の発生を防ぐものであり、か
つ、加算回路10によってそれぞれのTDIセンサ9か
らの検出信号を加算するため、全光量に対する光検出手
段としてのダイナミックレンジは広く設定できるため、
異物検出感度を低下させることなく異物2の検出を行う
ことを可能にするものである。
【0033】さらに、本実施の形態1の異物検査装置に
は、2つに分割された反射光8のうち一方の反射光8の
光路上にTDIセンサ9への進入光量を調節可能なフィ
ルタであるNDフィルタ12が設けられ、このNDフィ
ルタ12によって、分割後の2つの反射光8の光量が異
なるようにしている。
【0034】これにより、異物2の検出系を大信号検出
用の検出系と小信号検出用の検出系とに分けることがで
きる。
【0035】また、光学系6には、対物レンズ6aや偏
光板6bが設けられ、さらに、偏光板6bとビームスプ
リッタ11との間には、半導体ウエハ1上のパタン3に
対応して遮断膜が形成された回折光遮断フィルタ(空間
フィルタともいう)13が設置されている。
【0036】すなわち、この回折光遮断フィルタ13に
よって、反射光8がパタン3によるものの場合には、こ
の反射光8の通過を阻止し、パタン3以外のものによる
場合には、その反射光8を通過させることができる。
【0037】また、前記異物検査装置においては、加算
回路10によって加算された信号を第1メモリ14に記
憶する。
【0038】さらに、前記異物検査装置における判定手
段は、第1メモリ14に記憶された前記信号と予め第2
メモリ15に登録(記憶)された隣接チップの信号との
差を取る差分回路16と、前記差と所定のしきい値とを
比較する比較回路17とからなる。
【0039】これにより、前記判定手段は、前記差が前
記しきい値以上となった信号のみを異物2による信号と
して出力する。
【0040】その際、異物2の検出結果は、モニタなど
の出力部18によって出力される。また、本実施の形態
1において使用するレーザ光4は、例えば、He−Ne
レーザなどである。
【0041】ここで、本実施の形態1の異物検査装置に
おける異物検出原理(図2参照)について説明する。
【0042】前記異物検査装置には、光検出手段として
TDIセンサ9が設けられている。なお、異物2の検出
を行う際には、ステージ7(図1参照)を移動させなが
ら、半導体ウエハ1に付着した異物2からの反射光8を
検出レンズ19を介して取り込み、これをTDIセンサ
9によって検知する。
【0043】その際、図2(a)に示すように、ステー
ジ7の移動とともに半導体ウエハ1を移動させて異物2
をA地点からB地点に移動させる。これを図2(b)に
示すように、TDIセンサ9により1回〜N回に渡って
検知し続けその検知信号を蓄積する。
【0044】すなわち、TDIセンサ9は、N回の検知
において、その検知信号を蓄積できるものであるため、
微小な信号であっても検知信号の蓄積によって大きな信
号として捕らえることが可能になり、これにより、前記
異物検査装置としては、微小な異物2も検出することが
できる。
【0045】なお、光検出手段としては、TDIセンサ
9だけでなく、CCDセンサなどを用いてもよい。
【0046】次に、本実施の形態1による異物検査方法
について説明する。
【0047】前記異物検査方法は、図1に示す異物検査
装置を用いるものであり、本実施の形態1では、パタン
3が形成された半導体ウエハ1の主面1aに付着した異
物2を検出するものである。
【0048】まず、光源5からレーザ光4(例えば、H
e−Neレーザなど)を被検査物でありかつパタン3が
形成された半導体ウエハ1の主面1aに照射する。さら
に、その反射光8を対物レンズ6aや偏光板6bを介し
て内部に取り込む。
【0049】その後、取り込まれた反射光8は、回折光
遮断フィルタ13によって遮断されるものと通過するも
のとに分けられる。
【0050】すなわち、回折光遮断フィルタ13は、パ
タン3に対応した遮断膜を有しているため、パタン3に
よる反射光8(回折光)は、前記遮断膜によって遮断さ
れ、この回折光遮断フィルタ13を通過しない。
【0051】これに対し、パタン3以外からの反射光8
は、前記遮断膜によって遮断されないため、回折光遮断
フィルタ13を通過する。
【0052】その後、回折光遮断フィルタ13を通過し
た反射光8をビームスプリッタ11によって2つの反射
光8に分割する。
【0053】なお、本実施の形態1においては、分割後
の2つの反射光8の光量が相互に異なるように、分割後
の一方の反射光8の光路上にNDフィルタ12が設けら
れており、このNDフィルタ12によって、前記一方の
反射光8を検出するTDIセンサ9への進入光1を調整
する。
【0054】つまり、分割後の2つの反射光8のうち、
NDフィルタ12を通過した反射光8の光量と直接TD
Iセンサ9に進入する反射光8の光量とは異なり、本実
施の形態1では、NDフィルタ12を通過した反射光8
の光量の方が少ない。
【0055】その後、分割後の2つの反射光8にそれぞ
れ対応させた2つのTDIセンサ9に入射させ、2つの
TDIセンサ9によってそれぞれの反射光8を検出す
る。
【0056】2つのTDIセンサ9に入射したそれぞれ
の反射光8は、TDIセンサ9によって光電変換された
後、それぞれの信号が加算回路10によって加算され
る。
【0057】すなわち、2つのTDIセンサ9によって
検出した2つの反射光8のそれぞれの信号を光電変換
後、加算回1路10によって加算し、この加算した加算
信号を第1メモリ14に記憶する。
【0058】続いて、第1メモリ14に記憶した2つの
反射光8の前記加算信号を予め登録(記憶)された基準
信号と比較する。
【0059】ここでは、前記基準信号として、隣接チッ
プの信号を、予め、第2メモリ15に記憶させておき、
2つの反射光8の前記加算信号と前記基準信号とを比較
する。
【0060】さらに、前記比較を行う際には、差分回路
16と比較回路17とからなる判定手段を用いて行う。
【0061】ここでは、まず、差分回路16によって、
前記加算信号と前記基準信号との差を取り、その後、比
較回路17によって、前記差と予め設定された所定のし
きい値との比較を行う。
【0062】これにより、前記比較による比較結果が許
容範囲を越えた際に、半導体ウエハ1からの反射光8が
異物2によるものと判定して異物2を検出する。
【0063】例えば、比較回路17によって、前記差と
前記しきい値との比較を行った際に、前記差が前記しき
い値以上であった場合に限って、その信号が異物2によ
るものとして出力部18に出力する。
【0064】その後、ステージ7を移動させることによ
り、半導体ウエハ1の全面に対してこの異物2を検出す
る処理を行う。
【0065】本実施の形態1の異物検査方法および装置
によれば、以下のような作用効果が得られる。
【0066】すなわち、異物検査装置が、半導体ウエハ
1からの反射光8を2つに分割するビームスプリッタ1
1(光分割手段)と、分割された2つの反射光8に対応
した2つのTDIセンサ9とを有することにより、それ
ぞれのTDIセンサ9に進入する光量を抑えることがで
きるため、ブルーミングおよび飽和の発生頻度を減らす
ことができる。
【0067】また、ブルーミングの発生を低減できるた
め、大きな異物2が複数回カウントされることを低減で
きる。
【0068】さらに、異物2の座標位置の検出精度を向
上できる。
【0069】また、ブルーミングを低減できることによ
り、光源5からの照射光量を増やせるため、異物検出感
度は向上する。
【0070】その結果、ブルーミングが原因による誤検
出を低減することができ、これにより、異物検査(異物
検出)の信頼性を向上できる。
【0071】また、反射光8を分割する際に、NDフィ
ルタ12を設置して分割後のそれぞれの反射光8の光1
が相互に異なるように分割することにより、異物2の検
出系を大信号検出用と小信号検出用とに分けることがで
きる。
【0072】これにより、大きな異物2と小さな異物2
とを分けて検出することが可能になる。
【0073】その結果、異物検査の信頼性を向上でき
る。また、光検出手段としてTDIセンサ9を用いるこ
とにより、検出データを蓄積できるため、小さな信号で
あっても検出することが可能になる。
【0074】これにより、異物2の検出精度を向上で
き、その結果、異物検査の信頼性を向上できる。
【0075】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2による異物検査装置の構造の一例を示す構成概念図
である。
【0076】本実施の形態2の異物検査装置は、半導体
製造工程において、配線などのパタン3が形成された半
導体ウエハ1(被検査物)に付着した異物2を検出する
ものであり、レーザ光4(光)を照射し、その反射光8
を利用して異物2を検出するものである。
【0077】なお、前記異物検査装置は、半導体ウエハ
1などの前記被検査物の外観を検査できるものでもあ
る。
【0078】図3に示す異物検査装置の構成は、半導体
ウエハ1を支持しかつXYZθ方向に移動可能なステー
ジ7と、半導体ウエハ1にレーザ光4を照射する光源5
を備えた光学系6と、半導体ウエハ1からの反射光8を
複数に分割する光分割手段であるビームスプリッタ11
と、分割された複数の反射光8に対応してそれぞれの反
射光8を検出する複数の光検出手段であるTDIセンサ
9と、反射光8の信号を予め登録された基準信号と比較
し、この比較結果が許容範囲を越えた際に反射光8が異
物2によるものと判定する判定手段とからなる。
【0079】なお、本実施の形態2においては、半導体
ウエハ1からの反射光8を光検出手段でありかつ検出感
度の異なるTDIセンサ9a,9bによってそれぞれ検
出し、その信号を予め記憶されていた信号と比較および
判定し、さらに論理演算を行って異物2の検出を行う方
法について説明する。
【0080】前記異物検査装置においては、2つの検出
感度の異なるTDIセンサ9a,9bが設置されてお
り、分割された2つの反射光8のそれぞれの光路上に1
つずつ検出感度の異なるTDIセンサ9a,9bが設置
されている。
【0081】これにより、前記異物検査装置は、半導体
ウエハ1からの反射光8を2つに分割し、分割後の反射
光8をそれぞれに対応したTDIセンサ9a,9bによ
って検出するとともに、それぞれのTDIセンサ9a,
9bからの検出信号を予め準備された基準信号と比較し
て、異物2を検出するものである。
【0082】つまり、各々の検出感度の異なるTDIセ
ンサ9a,9bを用いることにより、進入する反射光8
の光量を低減してそれぞれのTDIセンサ9a,9bに
おけるブルーミングの発生を防ぐものであり、異物検出
感度を低下させることなく異物2の検出を行うことを可
能にするものである。
【0083】さらに、光学系6には、対物レンズ6aや
偏光板6bが設けられ、さらに、偏光板6bとビームス
プリッタ11との間には、半導体ウエハ1上のパタン3
に対応して遮断膜が形成された回折光遮断フィルタ(空
間フィルタともいう)13が設置されている。すなわ
ち、この回折光遮断フィルタ13によって、反射光8が
パタン3によるものの場合には、この反射光8の通過を
阻止し、パタン3以外のものによる場合には、その反射
光8を通過させることができる。
【0084】また、前記異物検査装置における判定手段
は、TDIセンサ9a,9bに対応するそれぞれの第1
メモリ14a,14bに記憶された前記信号と予め第2
メモリ15a,15bに登録(記憶)された隣接チップ
の信号との差を取る差分回路16a,16bと、前記差
とブルーミング判定を行うしきい値および異物判定を行
うしきい値とを比較する比較回路17a,17bからな
り、これら2つの比較結果を論理演算する論理演算回路
23とからなる。
【0085】この時、比較回路17a,17bでの比較
結果を論理演算回路23において論理演算することによ
り、異物2が前記異物判定しきい値以上となった信号の
みを異物2による信号として出力する。
【0086】その際、異物2の検出結果は、モニタなど
の出力部18に出力される。
【0087】また、本実施の形態2において使用するレ
ーザ光4は、例えば、He−Neレーザなどである。
【0088】さらに、本実施の形態2におけるTDIセ
ンサ9(TDIセンサ9a,9b)は、実施の形態1に
おける異物検査装置と同様であるため、その重複説明は
省略する。
【0089】また、本実施の形態2における異物検査方
法は実施の形態1と同様であるため、その重複説明は省
略する。
【0090】なお、本実施の形態2においては、検出感
度の異なるTDIセンサ9を用いて、分割された一方の
反射光8を検出するTDIセンサ9aもしくはTDIセ
ンサ9bの検出感度を調整する。
【0091】その後、分割後の2つの反射光8にそれぞ
れ対応させた2つのTDIセンサ9a,9bに入射さ
せ、2つのTDIセンサ9a,9bによってそれぞれの
反射光8を検出する。
【0092】2つのTDIセンサ9a,9bに入射した
それぞれの反射光8は、TDIセンサ9a,9bによっ
て光電変換された後、それぞれの信号が第1メモリ14
a,14bによって記憶される。
【0093】続いて、第1メモリ14a,14bによっ
て記憶された信号を予め登録(記憶)された基準信号と
比較する。
【0094】ここでは、前記基準信号として、隣接チッ
プの信号を、予め、第2メモリ15a,15bに記憶さ
せておき、反射光8の前記信号と前記基準信号とを比較
する。
【0095】さらに、前記比較を行う際には、差分回路
16a,16bと、比較回路17a,17bと、論理演
算回路23とからなる判定手段を用いて行う。
【0096】ここでは、まず、差分回路16a,16b
によって、前記信号と前記基準信号との差を取り、その
後、比較回路17a,17bによって、ブルーミング判
定しきい値および前記差と予め設定された異物判定しき
い値との比較を行う。
【0097】この比較結果を論理演算回路23によって
演算することにより、半導体ウエハ1からの反射光8が
異物2によるものと判定して異物2を検出する。
【0098】例えば、比較回路17a,17bによっ
て、前記差とブルーミング判定しきい値との比較を行っ
た際、高感度側のセンサがブルーミング判定しきい値を
越えた場合には低感度側のセンサで異物2の判定を行
い、ブルーミング判定しきい値を越えていない場合には
高感度側のセンサによって判定を行う。
【0099】この結果と前記異物判定しきい値との比較
を行った際に、前記結果が前記異物判定しきい値以上で
あった場合に限って、その信号が異物2によるものとし
て出力部18に出力する。
【0100】その後、ステージ7を移動させることによ
り、半導体ウエハ1の全面に対してこの異物2を検出す
る処理を行う。
【0101】本実施の形態2の異物検査方法および装置
によれば、以下のような作用効果が得られる。
【0102】すなわち、異物検査装置が、半導体ウエハ
1からの反射光8を2つに分割するビームスプリッタ1
1(光分割手段)と、分割された2つの反射光8に対応
した2つの検出感度の異なるTDIセンサ9a,9bと
を有することにより、それぞれのTDIセンサ9a,9
bによってダイナミックレンジが広くなるため、ブルー
ミングの発生頻度を減らすことができる。
【0103】また、ブルーミングの発生を低減できるた
め、大きな異物2が複数回カウントされることを低減で
きる。
【0104】さらに、異物2の座標位置の検出精度を向
上できる。
【0105】また、ブルーミングを低減できることによ
り、光源5からの照射光量を増やせるため、異物検出感
度は向上する。
【0106】その結果、ブルーミングが原因による誤検
出を低減することができ、これにより、異物検査(異物
検出)の信頼性を向上できる。
【0107】また、反射光8を分割する際に、NDフィ
ルタを設置して分割後のそれぞれの反射光8の光が相互
に異なるように分割することにより、異物2の検出系を
高感度用、低感度用とに分けることができる。
【0108】これにより、大きな異物2と小さな異物2
とを分けて検出することが可能になる。
【0109】その結果、異物検査の信頼性を向上でき
る。また、光検出手段としてTDIセンサ9a,9bを
用いることにより、検出データを蓄積できるため、小さ
な信号であっても検出することが可能になる。
【0110】これにより、異物2の検出精度を向上で
き、その結果、異物検査の信頼性を向上できる。
【0111】(実施の形態3)図4は本発明の実施の形
態3による異物検査装置の構造の一例を示す構成概念
図、図5(a),(b)は図4に示す異物検査装置に設け
られた液晶フィルタの構造の一例を示す斜視図である。
【0112】本実施の形態3の異物検査装置は、実施の
形態1,2で説明した異物検査装置と同様に、半導体製
造工程において、配線などのパタン3が形成された半導
体ウエハ1(被検査物)に付着した異物2を検出するも
のであり、レーザ光4(光)を照射し、その反射光8を
利用して異物2を検出するものである。
【0113】なお、前記異物検査装置は、半導体ウエハ
1などの前記被検査物の外観を検査できるものでもあ
る。
【0114】図4に示す異物検査装置の構成は、半導体
ウエハ1を支持しかつXYZθ方向に移動可能なステー
ジ7と、半導体ウエハ1にレーザ光4を照射する光源5
を備えた光学系6と、半導体ウエハ1からの反射光8を
検出するTDIセンサ9(光検出手段)と、反射光8の
光量を検出する光量モニタ用検出器20(光量検出手
段)と、反射光8のTDIセンサ9への進入光量を調節
可能な液晶フィルタ21と、光量モニタ用検出器20に
よって検出された反射光8の光量が所定光量を越えた際
に、液晶フィルタ21を制御してTDIセンサ9の受光
許容範囲内の光量の反射光8をTDIセンサ9に進入さ
せる制御部22と、TDIセンサ9によって検出された
反射光8の検出信号を予め登録された基準信号と比較
し、この比較結果が許容範囲を越えた際に反射光8が異
物2によるものと判定する判定手段とからなる。
【0115】本実施の形態3の異物検査装置において
は、半導体ウエハ1からの反射光8の光路上に1つのT
DIセンサ9が設置され、また、前記異物検査装置の光
学系6には、前記実施の形態1,2の異物検査装置と同
様に、対物レンズ6aや偏光板6bが設けられ、さら
に、偏光板6bと液晶フィルタ21との問には、半導体
ウエハ1上のパタン3に対応させて遮断膜が形成された
回折光遮断フィルタ(空間フィルタともいう)13が設
置されている。
【0116】これにより、本実施の形態3の異物検査装
置は、回折光遮断フィルタ13を通過した反射光8を、
まず、光量モニタ用検出器20に取り込み、その際の反
射光8の光量が所定光量を越えた際に、制御部22によ
って液晶フィルタ21を制御してTDIセンサ9の受光
許容範囲内の光量の反射光8をTDIセンサ9に進入さ
せるものである。
【0117】すなわち、反射光8がTDIセンサ9に入
射する前に、ブルーミング光量以上の光をカットし、ブ
ルーミングを引き起こさない程度の光量の反射光8をT
DIセンサ9に入射させるものである。
【0118】その結果、TDIセンサ9におけるブルー
ミングを防ぐことができる。
【0119】なお、本実施の形態3の異物検査装置にお
いては、TDIセンサ9によって検出した信号を第1メ
モリ14に記憶する。
【0120】また、前記異物検査装置における判定手段
は、実施の形態1,2の異物検査装置と同様に、第1メ
モリ14に記憶された前記信号と予め第2メモリ15に
登録(記憶)された隣接チップの信号との差を取る差分
回路16と、前記差と所定のしきい値とを比較する比較
回路17とからなる。
【0121】ここで、本実施の形態3の異物検査装置に
設けられた液晶フィルタ21(図5参照)は、液晶の画
素を電気的にON/OFFすることにより、この液晶フ
ィルタ21を通過する光の透過率を瞬時に切り換えるこ
とが可能なフィルタであり、例えば、図5(a)に示す
状態が光を100%透過させる状態であり、また、図5
(b)に示す状態が光を50%透過させる状態である。
【0122】ただし、図5(a),(b)に示した透過率
100%と50%の状態は、一例であり、液晶フィルタ
21はその透過率を瞬時に0〜100%の間で切り換え
ることが可能なものである。
【0123】また、本実施の形態3の異物検査装置にお
いては、TDIセンサ9の両側に光量モニタ用検出器2
0が設置されており、反射光8を検出する際には、TD
Iセンサ9とその両側の光量モニタ用検出器20とが一
体となって検出する。
【0124】その結果、まず、反射光8をTDIセンサ
9の端部に設置された光量モニタ用検出器20に取り込
む。
【0125】さらに、反射光8の光1を光1モニタ用検
出器20によって割り出し、その際の反射光8の光量が
所定光量を越えた際には、制御部22によって液晶フィ
ルタ21を制御してTDIセンサ9の受光許容範囲内の
光量の反射光8をTDIセンサ9に進入させることがで
きる。
【0126】また、本実施の形態3におけるTDIセン
サ9は、実施の形態1,2で説明したTDIセンサ9と
同じものである。
【0127】なお、本実施の形態3の異物検査装置にお
けるその他の構造は、実施の形態1,2における異物検
査装置と同様であるため、その重複説明は省略する。本
実施の形態3による異物検査方法について説明する。
【0128】まず、液晶フィルタ21の透過率を所定の
透過率に設定しておく。
【0129】さらに、光源5からレーザ光4(例えば、
He−Neレーザなど)を被検査物でありかつパタン3
が形成された半導体ウエハ1の主面1aに照射する。
【0130】さらに、その反射光8を対物レンズ6aや
偏光板6bを介して内部に取り込む。
【0131】なお、取り込まれた反射光8は、回折光遮
断フィルタ13によって遮断されるものと通過するもの
とに分けられる。
【0132】すなわち、回折光遮断フィルタ13は、パ
タン3に対応した遮断膜を有しているため、パタン3に
よる反射光8(回折光)は、前記遮断膜によって遮断さ
れ、この回折光遮断フィルタ13を通過しない。
【0133】これに対し、パタン3以外からの反射光8
は、前記遮断膜によって遮断されないため、回折光遮断
フィルタ13を通過する。
【0134】その後、ステージ7が移動することによ
り、TDIセンサ9とその両側に配置された光量モニタ
用検出器20とを一体として検出させる。
【0135】これにより、回折光遮断フィルタ13を通
過した反射光8を、まず、光量モニタ用検出器20に取
り込み、その際の反射光8の光量を検出する。
【0136】さらに、光量モニタ用検出器20が検出し
た光量が所定光量を越えた際には、制御部22によって
液晶フィルタ21を制御してその透過率を切り換える。
【0137】つまり、TDIセンサ9の受光許容範囲内
の光量の反射光8がTDIセンサ9に進入するように液
晶フィルタ21の透過率を変える。
【0138】これにより、反射光8がTDIセンサ9に
入射する前に、ブルーミング光量以上の光をカットする
ことができる。
【0139】なお、光量モニタ用検出器20に取り込ん
だ反射光8の光量が所定光量を越えていない時には、液
晶フィルタ21の透過率を切り換えずにそのままTDI
センサ9にその反射光8を入射させる。
【0140】その後、TDIセンサ9に入射した反射光
8を、TDIセンサ9によって光電変換し、このTDI
センサ9による検出信号を第1メモリ14に記憶する。
【0141】続いて、第1メモリ14に記憶した反射光
8の前記検出信号を予め登録(記憶)された基準信号と
比較する。
【0142】ここでは、前記基準信号として、隣接チッ
プの信号を、予め、第2メモリ15に記憶させておき、
2つの反射光8の前記検出信号と前記基準信号とを比較
する。
【0143】さらに、前記比較を行う際には、差分回路
16と比較回路17とからなる判定手段を用いて行う。
【0144】その際、まず、差分回路16によって、前
記加算信号と前記基準信号との差を取り、その後、比較
回路17によって、前記差と予め設定された所定のしき
い値との比較を行う。
【0145】これにより、前記比較による比較結果が許
容範囲を越えた際に、半導体ウエハ1からの反射光8が
異物2によるものと判定して異物2を検出する。
【0146】例えば、比較回路17によって、前記差と
前記しきい値との比較を行った際に、前記差が前記しき
い値以上であった場合に限って、その信号が異物2によ
るものとして出力部18に出力する。
【0147】その後、ステージ7を移動させることによ
り、半導体ウエハ1の全面に対してこの異物2を検出す
る処理を行う。
【0148】本実施の形態3の異物検査方法および装置
によれば、以下のような作用効果が得られる。
【0149】すなわち、異物検査装置が、光量モニタ用
検出器20(光量検出手段)によって検出された反射光
8の光量が所定光量を越えた際に液晶フィルタ21を制
御してTDIセンサ9の受光許容範囲内の光量の反射光
8をTDIセンサ9に進入させる制御部22を有するこ
とにより、TDIセンサ9に反射光8が進入する前にブ
ルーミングを引き起こすような光を低減できるため、ブ
ルーミングを防止できる。
【0150】これにより、ブルーミングが原因による誤
検出を低減することができ、その結果、異物検査(異物
検出)の信頼性を向上できる。
【0151】また、TDIセンサ9に反射光8が進入す
る前にブルーミングを引き起こすような光を低減できる
ため、照射する光の光量を大きくすることができる。
【0152】その結果、異物検出感度を大きくすること
ができ、これにより、異物2の座標位置の検出精度を向
上できるとともに、異物検査の信頼性を向上できる。
【0153】なお、本実施の形態3の異物検査方法およ
び装置によって得られるその他の作用効果については、
実施の形態1、2で説明したものと同様であるため、そ
の重複説明は省略する。
【0154】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言う
までもない。
【0155】例えば、前記実施の形態1,2において
は、異物2の検出系を大信号検出用の検出系と小信号検
出用の検出系とに分けた場合を説明したが、前記検出系
の検出範囲を広くする手段としては、複数の種類の感度
のTDIセンサ9(光検出手段)、すなわち、高感度光
検出手段と低感度光検出手段とを設けてもよい。
【0156】これにより、前記検出系の検出範囲を広く
することが可能になる。
【0157】つまり、反射光8の光量に対してダイナミ
ックレンジを広くとることができる。
【0158】その結果、大異物と小異物とを分けて検出
することができ、これにより、異物検査の信頼性を向上
できる。
【0159】また、前記実施の形態1,2の異物検査装
置において、ビームスプリッタ11によって反射光8を
分割する際に、その分割量は、等分であっても、異なっ
ていてもよい。
【0160】なお、前記実施の形態1,2においては、
ビームスプリッタ11によって分割した反射光8をND
フィルタ12によって相互の光量を変える場合について
説明したが、ビームスプリッタ11内に設けられている
ハーフミラー11aにおける光の透過率を相互に変える
ことにより、これを通過する光の光1を相互に変えるこ
とも可能である。
【0161】さらに、ハーフミラー11aによる方法
と、NDフィルタ12による方法とを組み合わせてもよ
い。
【0162】また、複数(実施の形態1,2では2つ)
のTDIセンサ9は、同一のものであってもよいし、ま
た、感度やブルーミング光量のレベルが異なるものであ
ってもよい。
【0163】さらに、前記実施の形態1,2および3の
異物検査装置においては、被検査物が半導体ウエハ1の
場合について説明したが、前記被検査物は、半導体ウエ
ハ1に限らず、液晶基板、レチクルまたは記憶媒体(例
えば、フロッピィディスクなどのディスク基板)などで
あってもよく、前記異物検査装置によって前記被検査物
に付着した異物2を検出したり、前記被検査物の外観を
検査することができる。
【0164】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0165】(1).異物検査装置が、被検査物からの
反射光を複数に分割する光分割手段と、分割された複数
の反射光に対応した複数の光検出手段とを有することに
より、1つの光検出手段に進入する光量を抑えることが
できる。その結果、ブルーミングの発生頻度を減らすこ
とができる。
【0166】(2).前記(1)により、ブルーミング
の発生を低減できるため、大きな異物が複数回カウント
されることを低減できる。さらに、異物の座標位置の検
出精度を向上できる。また、ブルーミングを低減できる
ことにより、照射光量を減らさなくても済むため、異物
検出感度の低下も防止できる。その結果、ブルーミング
が原因による誤検出を低減することができ、これによ
り、異物検査の信頼性を向上できる。
【0167】(3).異物検査装置が、光量検出手段に
よって検出された反射光の光量が所定光量を越えた際に
液晶フィルタを制御して光検出手段の受光許容範囲内の
光量の反射光を光検出手段に進入させる制御部を有する
ことにより、光検出手段に反射光が進入する前にブルー
ミングを引き起こすような光を遮断できる。したがっ
て、ブルーミングを防止できる。これにより、ブルーミ
ングが原因による誤検出を低減することができ、その結
果、異物検査の信頼性を向上できる。
【0168】(4).光検出手段に反射光が進入する前
にブルーミングを引き起こすような光を低減できるた
め、照射する光の光量を大きくすることができる。その
結果、異物検出感度を大きくすることができ、これによ
り、異物の座標位置の検出精度を向上できるとともに、
異物検査の信頼性を向上できる。
【0169】(5).反射光を分割する際に、分割後の
それぞれの反射光の光量が異なるように分割することに
より、検出系を大信号検出用と小信号検出用とに分ける
ことができる。これにより、大異物と小異物とを分けて
検出することができる。その結果、異物検査の信頼性を
向上できる。
【0170】(6).複数の光検出手段として高感度光
検出手段と低感度光検出手段とが設けられていることに
より、大異物と小異物とを分けて検出することができ
る。これにより、異物検査の信頼性を向上できる。
【0171】(7).光検出手段としてTDIセンサを
用いることにより、検出データを蓄積できるため、小さ
な信号であっても検出することが可能になる。これによ
り、異物の検出精度を向上でき、その結果、異物検査の
信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による異物検査装置の構
造の一例を示す構成概念図である。
【図2】(a),(b)は図1に示す異物検査装置に設け
られた光検出手段(TDIセンサ)の異物検出原理を示
す図であり、(a)は斜視図、(b)はタイムチャート
である。
【図3】本発明の実施の形態2による異物検査装置の構
造の一例を示す構成概念図である。
【図4】本発明の実施の形態3による異物検査装置の構
造の一例を示す構成概念図である。
【図5】(a),(b)は図4に示す異物検査装置に設け
られた液晶フィルタの構造の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ(被検査物) 1a 主面 2 異物 3 パタン 4 レーザ光(光) 5 光源 6 光学系 6a 対物レンズ 6b 偏光板 7 ステージ 8 反射光 9,9a,9b TDIセンサ(光検出手段) 10 加算回路(加算手段) 11 ビームスプリッタ(光分割手段) 11a ハーフミラー 12 NDフィルタ(フィルタ) 13 回折光遮断フィルタ 14,14a,14b 第1メモリ 15,15a,15b 第2メモリ 16 差分回路 17 比較回路 18 出力部 19 検出レンズ 20 光量モニタ用検出器(光量検出手段) 21 液晶フィルタ 22 制御部 23 論理演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大鋸谷 薫 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 田口 順一 東京都渋谷区東3丁目16番3号 日立電子 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 杉本 有俊 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査物に付着した異物を検出する異物
    検査方法であって、 前記被検査物に光を照射してその反射光を複数に分割す
    る工程と、 前記分割された複数の反射光にそれぞれ対応させた複数
    の光検出手段によってそれぞれの反射光を検出する工程
    と、 前記複数の光検出手段によって検出されたそれぞれの反
    射光の信号を加算し、この加算された前記反射光の加算
    信号を予め登録された基準信号と比較する工程とを有
    し、 前記比較による比較結果が許容範囲を越えた際に前記反
    射光が前記異物によるものと判定して前記異物を検出す
    ることを特徴とする異物検査方法。
  2. 【請求項2】 被検査物に付着した異物を検出する異物
    検査方法であって、 前記被検査物に光を照射してその反射光を複数に分割す
    る工程と、 前記分割された複数の反射光にそれぞれ対応させた複数
    の光検出手段によってそれぞれの反射光を検出する工程
    と、 前記複数の光検出手段によって検出されたそれぞれの反
    射光の信号を予め登録された基準信号と比較する工程
    と、 前記比較による比較結果が許容範囲を越えた際に前記反
    射光が前記異物によるものと判定する工程と、 前記判定結果を論理演算する工程とを有することにより
    異物を検出することを特徴とする異物検査方法。
  3. 【請求項3】 被検査物に付着した異物を検出する異物
    検査方法であって、 前記被検査物に光を照射してその反射光の光量を検出す
    る工程と、 検出された前記反射光の光量が所定光量を越えた際に、
    液晶フィルタを制御して光検出手段の受光許容範囲内の
    光量の前記反射光を前記光検出手段に進入させる工程
    と、 前記光検出手段に進入した前記反射光を検出し、検出さ
    れた前記反射光の検出信号を予め登録された基準信号と
    比較する工程とを有し、 前記比較による比較結果が許容範囲を越えた際に前記反
    射光が前記異物によるものと判定して前記異物を検出す
    ることを特徴とする異物検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の異物検査方法で
    あって、前記反射光を分割する際に、分割後のそれぞれ
    の反射光の光量が異なるように分割することを特徴とす
    る異物検査方法。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の異物検
    査方法であって、前記光検出手段として少なくともCC
    DセンサもしくはTDIセンサの何れか一方を用いるこ
    とを特徴とする異物検査方法。
  6. 【請求項6】 被検査物に付着した異物を検出する異物
    検査装置であって、 前記被検査物に光を照射する光源を備えた光学系と、 前記被検査物からの反射光を複数に分割する光分割手段
    と、 分割された複数の反射光に対応してそれぞれの反射光を
    検出する複数の光検出手段と、 前記複数の光検出手段によって検出されたそれぞれの反
    射光の信号を加算する加算手段と、 前記加算手段によって加算された前記反射光の加算信号
    を予め登録された基準信号と比較し、この比較結果が許
    容範囲を越えた際に前記反射光が前記異物によるものと
    判定する判定手段とを有することを特徴とする異物検査
    装置。
  7. 【請求項7】 被検査物に付着した異物を検出する異物
    検査装置であって、 前記被検査物に光を照射する光源を備えた光学系と、 前記被検査物からの反射光を複数に分割する光分割手段
    と、 分割された複数の反射光に対応してそれぞれの反射光を
    検出する複数の光検出手段と、 前記複数の光検出手段によって検出されたそれぞれの反
    射光の信号を予め登録された基準信号と比較し、かつこ
    の比較結果を論理演算してこの演算結果が許容範囲を越
    えた際に前記反射光が前記異物によるものと判定する判
    定手段とを有することを特徴とする異物検査装置。
  8. 【請求項8】 被検査物に付着した異物を検出する異物
    検査装置であって、 前記被検査物に光を照射する光源を備えた光学系と、 前記被検査物からの反射光を検出する光検出手段と、 前記反射光の光量を検出する光量検出手段と、 前記反射光の前記光検出手段への進入光量を調節可能な
    液晶フィルタと、 前記光量検出手段によって検出された前記反射光の光量
    が所定光量を越えた際に、前記液晶フィルタを制御して
    前記光検出手段の受光許容範囲内の光量の前記反射光を
    前記光検出手段に進入させる制御部と、 前記光検出手段によって検出された前記反射光の検出信
    号を予め登録された基準信号と比較し、この比較結果が
    許容範囲を越えた際に前記反射光が前記異物によるもの
    と判定する判定手段とを有することを特徴とする異物検
    査装置。
  9. 【請求項9】 請求項6または7記載の異物検査装置で
    あって、分割された複数の反射光のうち少なくとも1つ
    の反射光の前記光検出手段への進入光量を調節可能なフ
    ィルタが設けられ、分割後のそれぞれの反射光の光量が
    異なるように分割されていることを特徴とする異物検査
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項6,7または9記載の異物検査
    装置であって、前記複数の光検出手段として、高感度光
    検出手段と低感度光検出手段とが設けられていることを
    特徴とする異物検査装置。
  11. 【請求項11】 請求項6,7,8,9または10記載
    の異物検査装置であって、前記光検出手段が少なくとも
    CCDセンサもしくはTDIセンサの何れか一方である
    ことを特徴とする異物検査装置。
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