JPH11201407A - 蓄熱式過熱装置 - Google Patents

蓄熱式過熱装置

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JPH11201407A
JPH11201407A JP10007331A JP733198A JPH11201407A JP H11201407 A JPH11201407 A JP H11201407A JP 10007331 A JP10007331 A JP 10007331A JP 733198 A JP733198 A JP 733198A JP H11201407 A JPH11201407 A JP H11201407A
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琢磨 戸井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過熱管に腐食を生じさせることなく、少量の
燃料消費量でボイラ蒸気を過熱することができ、然も、
燃焼排ガス中のダイオキシン類を分解除去できるように
する。 【解決手段】 集塵装置3の下流側に設置される蓄熱式
過熱炉1と、蓄熱式過熱炉1へ外気Aと集塵装置3を経
た燃焼排ガスGを夫々供給し得る気体供給機構2とから
構成し、蓄熱式過熱炉1は、外気A若しくは燃焼排ガス
Gが通過し得る複数の蓄熱槽51 ,…と、各蓄熱槽
1 ,…を通過した外気A若しくは燃焼排ガスGが導入
される燃焼室6と、燃焼室6に夫々配設され、ボイラ蒸
気Sが導入される過熱管7及びこれを過熱するバーナ8
とから成り、又、気体供給機構2は、外気A若しくは燃
焼排ガスGを蓄熱式過熱炉1の一部の蓄熱槽と残りの蓄
熱槽へ夫々交互に供給し得ると共に、燃焼室6内へ導入
された外気A若しくは燃焼排ガスGを外気A若しくは燃
焼排ガスGが供給されていない蓄熱槽から排出し得るよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみや産業廃
棄物等のごみを処理する焼却炉からの燃焼排ガスを焼却
炉に付設したボイラへ導いてボイラ蒸気を発生させ、こ
のボイラ蒸気により蒸気タービンを駆動して発電を行う
ようにしたごみ焼却発電プラントに設置される蓄熱式過
熱装置であって、特に、燃焼排ガスを処理する集塵装置
の下流側に設置され、発電効率を高める為に集塵装置か
ら排出された燃焼排ガスを蓄熱槽及びバーナを利用して
加熱し、この加熱された燃焼排ガス及びバーナ燃焼によ
りボイラ蒸気を過熱すると共に、燃焼排ガス中のダイオ
キシン類を熱分解するようにした蓄熱式過熱装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、都市ごみや産業廃棄物等のごみ
を焼却処理し、その焼却廃熱を発電に利用するようにし
たごみ焼却発電プラントとしては、都市ごみや産業廃棄
物等のごみをごみ焼却炉により燃焼させると共に、燃焼
により発生した燃焼排ガスをボイラへ導いてボイラ蒸気
を発生させ、更に燃焼排ガスをエコノマイザーへ導いて
熱回収すると共に、ボイラ蒸気を過熱器により過熱し、
この過熱蒸気を蒸気タービンへ供給して発電させるよう
にしたものが知られている。
【0003】このごみ焼却発電プラントに於いては、蒸
気タービン発電装置の発電効率を高める為、ごみ焼却炉
から排出される燃焼排ガスの排出経路の高温部(ごみ焼
却炉の燃焼室の出口側部分)に過熱器の過熱管を設置
し、過熱管内を流れるボイラ蒸気を高温の燃焼排ガスに
より過熱するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃焼排ガス
中には、HClやCl2 等の腐食性ガスや低融点のダス
ト等が含まれている。その為、上述したように過熱器の
過熱管を燃焼排ガスの排出経路の高温部に設置した場
合、過熱管が燃焼排ガス中の腐食性ガスやダスト等の影
響を諸に受け、過熱管の腐食が急激に進行することにな
る。即ち、過熱管に高温腐食現象が生じることになる。
この高温腐食現象は、過熱管の管壁の温度が320℃を
越えた場合に著しく生じる。
【0005】従って、従来のごみ焼却発電プラントに於
いては、過熱管の高温腐食を避ける為、過熱管の表面温
度が320℃以下になるように、過熱蒸気温度を300
℃程度に低く抑えておかざるを得なかった。その結果、
どうしても発電効率を大幅に向上させることができなか
った。
【0006】一方、上述した方法以外にボイラ蒸気を3
00℃以上に過熱する方法として、過熱炉をごみ焼却炉
から独立して設け、この過熱炉に設けたバーナでボイラ
蒸気を過熱したり、或いはガスタービンから排出される
高温の排ガスでボイラ蒸気を過熱したりする方法等があ
るが、何れも燃料消費量が多かったり、設備費が高価で
あったりして、採用された実績が極めて少ない。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みて為さ
れたものであり、過熱管に腐食を生じさせることなく、
少量のバーナ燃焼量でボイラ蒸気を過熱することがで
き、然も、燃焼排ガスに含まれているダイオキシン類を
分解除去できるようにした蓄熱式過熱装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の蓄熱式過熱装置は、焼却炉からの燃焼排ガ
スを処理する集塵装置の下流側に設置される蓄熱式過熱
炉と、蓄熱式過熱炉へ外気と集塵装置を経た燃焼排ガス
とを夫々単独で供給し得る気体供給機構とから構成され
て居り、前記蓄熱式過熱炉は、固体蓄熱体により形成さ
れ、外気若しくは燃焼排ガスが通過し得る複数の蓄熱槽
と、各蓄熱槽を通過した外気若しくは燃焼排ガスが導入
される燃焼室と、燃焼室に配設され、ボイラ蒸気が導入
される過熱管と、燃焼室に配設され、過熱管及び燃焼排
ガスを加熱するバーナとから成り、又、前記気体供給機
構は、外気若しくは燃焼排ガスを蓄熱式過熱炉の一部の
蓄熱槽と残りの蓄熱槽とへ夫々交互に供給し得ると共
に、燃焼室内へ導入された外気若しくは燃焼排ガスを外
気若しくは燃焼排ガスが供給されていない蓄熱槽から排
出し得るように構成したことに特徴がある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
に係る蓄熱式過熱装置の一例を示すものであって、当該
蓄熱式過熱装置は、蓄熱式過熱炉1及び気体供給機構2
から成り、都市ごみや産業廃棄物等のごみを処理する焼
却炉からの燃焼排ガスGを焼却炉に付設したボイラへ導
いてボイラ蒸気Sを発生させ、このボイラ蒸気Sにより
蒸気タービンを駆動して発電を行うようにしたごみ焼却
発電プラントに設置されている。
【0010】即ち、この蓄熱式過熱装置は、焼却炉から
の燃焼排ガスGを処理する集塵装置3の下流側に設置さ
れ、集塵装置3からの低温(180℃)の燃焼排ガスG
を約750℃〜1000℃に昇温する蓄熱式過熱炉1
と、蓄熱式過熱炉1へ外気A(空気)と集塵装置3を経
た燃焼排ガスGとを夫々単独で供給し得る気体供給機構
2とから構成されて居り、集塵装置3を通過した燃焼排
ガスGを蓄熱式過熱炉1の蓄熱槽51 ,52 及びバーナ
8により加熱し、この加熱された燃焼排ガス及びバーナ
8の燃焼によりボイラ蒸気Sを過熱すると共に、燃焼排
ガスG中のダイオキシン類を熱分解するようにしたもの
である。
【0011】尚、ごみ焼却発電プラントは、図示してい
ないが、ごみ焼却炉(ストーカ式焼却炉若しくは流動床
式焼却炉等)、ボイラ、蒸気タービン発電装置(蒸気タ
ービン及び発電機等から成る)、エコノマイザ、水噴射
急冷反応塔、集塵装置3及び煙突等から構成されてい
る。
【0012】又、集塵装置3には、塩化水素、硫黄酸化
物、ダスト、重金属等を効率良く除去できる半乾式の集
塵装置3が使用されている。この集塵装置3は、反応塔
とバグフィルターを組み合わせたものであり、反応塔内
へ石灰スラリを吹き込むことによりバグフィルターの表
面に石灰層を形成し、ここを塩化水素やダスト等が通過
する際に石灰層に塩化水素等を吸収させるようにしたも
のである。
【0013】前記蓄熱式過熱炉1は、鋼板等により形成
され、外表面が断熱材(図示省略)で覆われたケーシン
グ本体4と、ケーシング本体4内の下部位置に隣接して
形成され、外気A若しくは燃焼排ガスGが通過し得る二
つの蓄熱槽51 ,52 と、ケーシング本体4内の上部位
置に形成され、蓄熱槽51 ,52 を通過した外気A若し
くは燃焼排ガスGが導入される燃焼室6と、燃焼室6内
に配設され、ボイラ蒸気Sが流れる過熱管7と、燃焼室
6に配設され、過熱管7及び燃焼排ガスGを加熱するバ
ーナ8(オイルバーナ若しくはガスバーナ)とから構成
されて居り、集塵装置3の下流側に設置されている。
尚、この蓄熱式過熱炉1の温度効率は、95%である。
【0014】又、蓄熱式過熱炉1の両蓄熱槽51 ,52
は、ケーシング本体4内の下部位置にセラミックや石、
金属等の固体蓄熱体を充填することにより形成されてい
る。この実施の形態では、固体蓄熱体には、アルミナや
コーディエライト等のセラミック製で且つハニカム構造
の固体蓄熱体が使用されている。
【0015】更に、燃焼室6に配設された過熱管7の一
端部は、ヘッダー9a及びボイラ蒸気供給管10を介し
てボイラに接続され、又、過熱管7の他端部は、ヘッダ
ー9b及び過熱蒸気供給管11を介して蒸気タービン発
電装置の蒸気タービンに接続されている。
【0016】一方、前記気体供給機構2は、蓄熱式過熱
炉1及び集塵装置3等に夫々接続されて居り、外気A若
しくは燃焼排ガスGを蓄熱式過熱炉1の二つの蓄熱槽5
1 ,52 へ夫々交互に供給し得ると共に、燃焼室6内へ
導入された外気A若しくは燃焼排ガスGを外気A若しく
は燃焼排ガスGが供給されていない蓄熱槽51 ,52
ら排出し得るように構成されている。
【0017】具体的には、気体供給機構2は、一端部が
集塵装置3に接続されると共に他端部が蓄熱式過熱炉1
の一方(左側)の蓄熱槽51 (以下第1の蓄熱槽51
云う)に接続される第1導管12と、一端部が蓄熱式過
熱炉1の他方(右側)の蓄熱槽52 (以下第2の蓄熱槽
2 と云う)に接続される第2導管13と、第2導管1
3の他端部に接続されて煙突に接続される排気ファン1
4と、第1導管12に介設される第1ダンパ15と、第
2導管13に介設される第2ダンパ16と、一端部が第
1導管12の第1ダンパ15よりも上流側部分に分岐状
に接続されると共に他端部が第2導管13の第2ダンパ
16よりも上流側部分に分岐状に接続される第3導管1
7と、一端部が第1導管12の第1ダンパ15よりも下
流側部分に分岐状に接続されると共に他端部が第2導管
13の第2ダンパ16よりも下流側部分に分岐状に接続
される第4導管18と、第3導管17に介設される第3
ダンパ19と、第4導管18に介設される第4ダンパ2
0と、一端部が第1導管12の第3導管17が接続され
た部分よりも上流側部分に接続されると共に他端部が外
気Aに開放された外気用導管21と、第1導管12の外
気用導管21が接続された部分よりも上流側に介設され
る外気切換え用第1ダンパ22と、外気用導管21に介
設される外気切換え用第2ダンパ23とから構成されて
いる。
【0018】そして、気体供給機構2の各ダンパ(第1
ダンパ15〜第4ダンパ20、外気切換え用第1ダンパ
22、外気切換え用第2ダンパ23)は、モータやシリ
ンダ等から成る駆動装置(図示省略)を制御装置(図示
省略)で駆動制御することによって開閉制御されてい
る。この実施の形態では、各ダンパ15,16,19,
20,22,23は、外気A若しくは集塵装置3からの
燃焼排ガスGを第1の蓄熱槽51 と第2の蓄熱槽52
へ夫々交互に供給できると共に、燃焼室6内へ導入され
た外気A若しくは燃焼排ガスGを外気A若しくは燃焼排
ガスGが供給されていない蓄熱槽51 ,52 から排出で
きるように、駆動装置及び制御装置によって夫々開閉制
御されている。
【0019】次に、前記蓄熱式過熱装置を運転する場合
について説明する。先ず、蓄熱式過熱装置の起動準備と
して、ボイラで発生したボイラ蒸気Sを過熱管7を通し
ながら蓄熱式過熱炉1の両蓄熱槽51 ,52 の固体蓄熱
体をバーナ8により加熱し、固体蓄熱体へ蓄熱する。
【0020】即ち、第1ダンパ15、第2ダンパ16及
び外気切換え用第2ダンパ23を夫々開くと共に、第3
ダンパ19、第4ダンパ20及び外気切換え用第1ダン
パ22を夫々閉じ、この状態で排気ファン14を運転し
てバーナ8を作動させる。そうすると、外気A(空気)
は、外気用導管21及び第1導管12の一部分を経て第
1の蓄熱槽51 へ流入し、この蓄熱槽51 を通過する間
に固体蓄熱体により予熱されて燃焼室6内に流入し、こ
こでバーナ8により加熱された後、第2の蓄熱槽52
流入してここを通過する間に固体蓄熱体へ熱を与え、冷
却された状態で第2導管13及び排気ファン14を経て
煙突から大気中へ放出される。
【0021】そして、約2分後に第1ダンパ15〜第4
ダンパ20を夫々切り換え、外気Aが導入される蓄熱槽
を第1の蓄熱槽51 から第2の蓄熱槽52 へ切り換え
る。
【0022】即ち、第1ダンパ15及び第2ダンパ16
夫々閉じると共に、第3ダンパ19及び第4ダンパ20
を夫々開く。そうすると、外気Aは、外気用導管21、
第1導管12の一部分、第3導管17及び第2導管13
の一部分を経て第2の蓄熱槽52 へ流入し、この蓄熱槽
2を通過する間に固体蓄熱体により予熱されて燃焼室
6内に流入し、ここでバーナ8により加熱された後、第
1の蓄熱槽51 へ流入してここを通過する間に固体蓄熱
体へ熱を与え、冷却された状態で第1導管12の一部
分、第4導管18、第2導管13の一部分及び排気ファ
ン14を経て煙突から大気中へ放出される。
【0023】以下同様にして、上記の動作を約2時間程
繰り返して行い、各蓄熱槽51 ,5 2 の固体蓄熱体の上
部の温度が約800℃になるまで固体蓄熱体を加熱す
る。
【0024】このようにして、両蓄熱槽51 ,52 の固
体蓄熱体の上部の温度が所定の温度にまで加熱された
ら、外気切換え用第1ダンパ22を開くと共に、外気切
換え用第2ダンパ23を閉じ、各導管12,13,1
7,18内を流れている外気Aを集塵装置3からの燃焼
排ガスGに切り換え、集塵装置3から排出された燃焼排
ガスGを蓄熱式過熱炉1へ導き、蓄熱式加熱装置を通常
の運転に切り換える。
【0025】即ち、第1ダンパ15及び第2ダンパ16
を夫々開くと共に、第3ダンパ19及び第4ダンパ20
を夫々閉じる。そうすると、集塵装置3から排出された
約180℃の燃焼排ガスGは、第1導管12を経て第1
の蓄熱槽51 へ流入し、ここを通過する間に高温になっ
ている固体蓄熱体により予熱されて燃焼室6内へ流入す
る。
【0026】燃焼室6へ流入した燃焼排ガスGは、引き
続きバーナ8により加熱されて約850℃の高温の燃焼
排ガスGとなり、過熱管7を加熱して過熱管7内を流れ
ているボイラ蒸気Sを過熱する。このとき、燃焼室6に
流入した燃焼排ガスGは、集塵装置3を経て塩化水素、
硫黄酸化物、ダスト等が除去されている為、過熱管7に
直接接触しても過熱管7に高温腐食を生じさせることが
ない。又、燃焼室6へ流入した燃焼排ガスGは、バーナ
8により約850℃に加熱される為、燃焼排ガスG中の
ダイオキシン類は熱分解されることになる。
【0027】燃焼室6で浄化された燃焼排ガスGは、引
き続き第2の蓄熱槽52 へ流入し、ここを通過する間に
固体蓄熱体へ熱を与えて約220℃に急冷された後、第
2導管13及び排気ファン14を経て煙突から大気中へ
放出される。このとき、燃焼排ガスGは、第2の蓄熱槽
2 を通過する間に約220℃に急冷されてダイオキシ
ンの生成温度以下になる為、ダイオキシン類の再合成は
防止されることになる。
【0028】そして、上述した状態で蓄熱式過熱装置を
約2分間運転したら、その後第1ダンパ15〜第4ダン
パ20を夫々切り換え、燃焼排ガスGが導入される蓄熱
槽を第1の蓄熱槽51 から第2の蓄熱槽52 へ切り換え
る。
【0029】即ち、第1ダンパ15及び第2ダンパ16
を夫々閉じる共に、第3ダンパ19及び第4ダンパ20
を夫々開く。そうすると、集塵装置3から排出された約
180℃の燃焼排ガスGは、第1導管12の一部分、第
3導管17及び第2導管13の一部分を経て第2の蓄熱
槽5 2 へ流入し、ここを通過する間に高温になっている
固体蓄熱体により予熱されて燃焼室6内へ流入する。
【0030】燃焼室6へ流入した燃焼排ガスGは、引き
続きバーナ8により加熱されて約850℃の高温の燃焼
排ガスGとなり、過熱管7を加熱して過熱管7内を流れ
ているボイラ蒸気Sを過熱する。このとき、燃焼室6に
流入した燃焼排ガスGは、集塵装置3を経て塩化水素、
硫黄酸化物、ダスト等が除去されている為、過熱管7に
直接接触しても過熱管7に高温腐食を生じさせることが
ない。又、燃焼室6へ流入した燃焼排ガスGは、バーナ
8により約850℃に加熱される為、燃焼排ガスG中の
ダイオキシン類は熱分解されることになる。
【0031】燃焼室6で浄化された燃焼排ガスGは、引
き続き第1の蓄熱槽51 へ流入し、ここを通過する間に
固体蓄熱体へ熱を与えて約220℃に急冷された後、第
1導管12の一部分、第4導管18、第2導管13の一
部分及び排気ファン14を経て煙突から大気中へ放出さ
れる。このとき、燃焼排ガスGは、第1の蓄熱槽51
通過する間に約220℃に急冷されてダイオキシンの生
成温度以下になる為、ダイオキシン類の再合成は防止さ
れることになる。
【0032】一方、ボイラ蒸気供給管10から過熱管7
へ供給されている約270℃のボイラ蒸気Sは、バーナ
8の燃焼及び塩化水素、硫黄酸化物、ダスト等が除去さ
れた燃焼排ガスGにより過熱されて450℃の過熱蒸気
1 となった後、過熱蒸気供給管11から蒸気タービン
へ供給されて発電を行うようになっている。従って、過
熱管7に高温腐食の問題を生じることがなく、高温・高
圧蒸気を得ることができ、発電効率を大幅に向上させる
ことができる。
【0033】以下同様にして、一定時間毎(約2分間
毎)に第1ダンパ15及び第2ダンパ16と、第3ダン
パ19及び第4ダンパ20とを交互に切り換え操作し、
集塵装置3からの燃焼排ガスGを第1の蓄熱槽51 と第
2の蓄熱槽52 へ交互に供給して行き、蓄熱式過熱装置
の運転を継続する。
【0034】上記蓄熱式過熱装置の燃料消費量は、過熱
管7を加熱して270℃のボイラ蒸気Sを450℃の過
熱蒸気S1 にする為に必要な燃料量と燃焼排ガスGを8
50℃−800℃=50℃加熱するのに必要な燃料量の
合計である。又、この蓄熱式過熱装置を用いると、ダイ
オキシン類濃度は、約0.5ng−TEQ/Nm3 (O
2 =12%換算)を0.1ng−TEQ/Nm3 以下に
低減することができた。更に、この蓄熱式過熱装置は、
蓄熱槽がない直燃式の蒸気過熱炉と比較した場合、27
0℃のボイラ蒸気Sを450℃の過熱蒸気S1 にする為
に必要な燃料量は同じであるが、燃焼排ガスGを加熱す
るのに必要な燃料量は蓄熱槽がない直燃式の蒸気過熱炉
の約13分の1となる。即ち、この蓄熱式過熱装置は、
燃料使用量が大幅に少ない。その上、この蓄熱式過熱装
置は、蓄熱式過熱炉1から排出される燃焼排ガスGを約
220℃にし、集塵装置3から排出される燃焼排ガスG
の温度(約180℃)よりも約40℃高くしている為、
煙突からの白煙を防止することができた。
【0035】上記実施の形態に於いては、蓄熱式過熱炉
1に蓄熱槽51 ,52 を二つ形成するようにしたが、他
の実施の形態に於いては、蓄熱式過熱炉1に三つ以上の
蓄熱槽を形成するようにしても良い。
【0036】上記実施の形態に於いては、両蓄熱槽
1 ,52 を形成する固体蓄熱体にセラミック製で且つ
ハニカム構造のものを使用したが、固体蓄熱体は熱容量
の大きな材質のものであれば如何なるものであっても良
い。例えば、固体蓄熱体に金属製のものや石製のものを
使用しても良く、又、材質の異なるものを組み合わせて
使用するようにしても良い。
【0037】上記実施の形態に於いては、気体供給機構
2の各導管12,13,17,18,21にダンパ1
5,16,19,20,22,23を介設するようにし
たが、他の実施の形態に於いては、各ダンパ15,1
6,19,20,22,23に替えて回転式の切換え弁
(図示省略)を気体供給機構2の各導管12,13,1
7,18,21に介設するようにしても良い。
【0038】上記実施の形態に於いては、排気ファン1
4により外気Aや燃焼排ガスGを吸引し、これらを蓄熱
式過熱炉1へ供給するようにしたが、他の実施の形態に
於いては、蓄熱式過熱炉1の上流側に押込ファン(図示
省略)を設け、外気Aや燃焼排ガスGを押込ファンによ
り蓄熱式過熱炉1へ供給するようにしても良い。
【0039】上記実施の形態に於いては、外気Aの供給
・排出ラインと燃焼排ガスGの供給・排出ラインとを一
部共用させたが、他の実施の形態に於いては、外気Aの
供給・排出ラインと燃焼排ガスGの供給・排出ラインと
を夫々独立して設けるようにしても良い。
【0040】
【発明の効果】上述の通り、本発明の蓄熱式過熱装置
は、集塵装置から排出された塩化水素、ダスト等を除去
済みの燃焼排ガスを、蓄熱槽、燃焼室、過熱管及びバー
ナを備えた蓄熱式過熱炉へ導いて蓄熱槽及びバーナによ
り加熱し、この加熱された燃焼排ガスとバーナにより過
熱管を加熱する構成としている。即ち、この蓄熱過熱装
置は、塩化水素やダスト等が除去された高温の燃焼排ガ
スで過熱管を過熱するようにしている為、過熱管に高温
腐食を生じさせることなく、高温・高圧の過熱蒸気を得
ることができ、発電効率を大幅に向上させることができ
る。又、燃焼排ガスを蓄熱槽により予熱してからバーナ
により加熱するようにしている為、バーナの燃料消費量
を大幅に低減させることができ、少量のバーナ燃焼量で
過熱蒸気を得ることができる。更に、燃焼室で燃焼排ガ
スを加熱している為、燃焼排ガス中のダイオキシン類を
熱分解することができ、ダイオキシン類を大幅に低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る蓄熱式過熱装置の概
略系統図である。
【符号の説明】
1は蓄熱式過熱装置、2は蓄熱式過熱炉、3は集塵装
置、51 ,52 は蓄熱槽、6は燃焼室、7は過熱管、8
はバーナ、Aは外気、Gは燃焼排ガス、8はボイラ蒸
気。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉からの燃焼排ガス(G)を処理す
    る集塵装置(3)の下流側に設置される蓄熱式過熱炉
    (1)と、蓄熱式過熱炉(1)へ外気(A)と集塵装置
    (3)を経た燃焼排ガス(G)とを夫々単独で供給し得
    る気体供給機構(2)とから構成した蓄熱式過熱装置で
    あって、前記蓄熱式過熱炉(1)は、固体蓄熱体により
    形成され、外気(A)若しくは燃焼排ガス(G)が通過
    し得る複数の蓄熱槽(51 ),…と、各蓄熱槽
    (51 ),…を通過した外気(A)若しくは燃焼排ガス
    (G)が導入される燃焼室(6)と、燃焼室(6)に配
    設され、ボイラ蒸気(S)が導入される過熱管(7)
    と、燃焼室(6)に配設され、過熱管(7)及び燃焼排
    ガス(G)を加熱するバーナ(8)とから成り、又、前
    記気体供給機構(2)は、外気(A)若しくは燃焼排ガ
    ス(G)を蓄熱式過熱炉(1)の一部の蓄熱槽と残りの
    蓄熱槽とへ夫々交互に供給し得ると共に、燃焼室(6)
    内へ導入された外気(A)若しくは燃焼排ガス(G)を
    外気(A)若しくは燃焼排ガス(G)が供給されていな
    い蓄熱槽から排出し得るように構成されていることを特
    徴とする蓄熱式過熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008101856A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Nippon Steel Engineering Co Ltd 廃棄物処理設備のボイラ過熱器の運転方法及び廃棄物処理設備のボイラ過熱器
CN110822928A (zh) * 2019-12-02 2020-02-21 中南大学 用于炭素单体炉的蓄热式余热利用装置、系统及控制方法

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