JPH11201283A - ピストン及びピストンリング - Google Patents
ピストン及びピストンリングInfo
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- JPH11201283A JPH11201283A JP656698A JP656698A JPH11201283A JP H11201283 A JPH11201283 A JP H11201283A JP 656698 A JP656698 A JP 656698A JP 656698 A JP656698 A JP 656698A JP H11201283 A JPH11201283 A JP H11201283A
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- piston
- ring
- peripheral surface
- outer peripheral
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
- F16J9/12—Details
- F16J9/22—Rings for preventing wear of grooves or like seatings
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ピストンリング外周面の摩耗が進行しても、
適度のガスの漏洩を保持して、ピストンリング負荷の増
大によるリング焼付きの発生を防止したピストン及びピ
ストンリングを提供する。 【解決手段】 ピストンリングの背部空間とピストン外
周隙間とを連通する溝あるいは穴を設けて、上記背部空
間内の燃焼ガスを上記溝あるいは穴を通して上記ピスト
ン外周隙間に適正量漏洩させ、ピストンリングとシリン
ダライナ内面との接触面圧を低減させる。
適度のガスの漏洩を保持して、ピストンリング負荷の増
大によるリング焼付きの発生を防止したピストン及びピ
ストンリングを提供する。 【解決手段】 ピストンリングの背部空間とピストン外
周隙間とを連通する溝あるいは穴を設けて、上記背部空
間内の燃焼ガスを上記溝あるいは穴を通して上記ピスト
ン外周隙間に適正量漏洩させ、ピストンリングとシリン
ダライナ内面との接触面圧を低減させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関等、往復動
機関用ピストン及びピストンリングの構造に関する。
機関用ピストン及びピストンリングの構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】大型ディーゼル機関においては、ピスト
ン冠の外周に嵌装されてシリンダライナの内面に摺接さ
れるピストンリングを複数段設けて、燃焼室内の高い爆
発圧力からなる燃焼ガスのシールを行なっている。そし
て、上記複数段のピストンリングにおいて、同ピストン
リングの外周面とシリンダライナの内面との間の接触面
圧が過大にならないようにするため、各段のリングの合
い口から燃焼ガスを微量づつ漏洩させて、同リングに作
用するガス圧力を複数段のリングで分担するようになっ
ている。
ン冠の外周に嵌装されてシリンダライナの内面に摺接さ
れるピストンリングを複数段設けて、燃焼室内の高い爆
発圧力からなる燃焼ガスのシールを行なっている。そし
て、上記複数段のピストンリングにおいて、同ピストン
リングの外周面とシリンダライナの内面との間の接触面
圧が過大にならないようにするため、各段のリングの合
い口から燃焼ガスを微量づつ漏洩させて、同リングに作
用するガス圧力を複数段のリングで分担するようになっ
ている。
【０００３】かかる大型ディーゼル機関用ピストンリン
グの合い口形状としては、アングルカット型とガスタイ
ト型が採用されている。アングルカット型ピストンリン
グは、合い口部を斜め形状としたもので、合い口からガ
スが漏れるため複数段のリングで負荷の分担がきて負荷
バランスが良好である反面、リングの摩耗が進むと合い
口部が拡がり、燃料ガスのブローバイ（吹き抜け）が発
生し易くなるという問題点を有している。
グの合い口形状としては、アングルカット型とガスタイ
ト型が採用されている。アングルカット型ピストンリン
グは、合い口部を斜め形状としたもので、合い口からガ
スが漏れるため複数段のリングで負荷の分担がきて負荷
バランスが良好である反面、リングの摩耗が進むと合い
口部が拡がり、燃料ガスのブローバイ（吹き抜け）が発
生し易くなるという問題点を有している。
【０００４】またガスタイト型ピストンリングは、合い
口部を上下に当接させたガスタイト面としているため、
リングの摩耗が進んでも合い口部のガスシール機能は損
なわれない反面、第１段ピストンリング（トップリン
グ）の受ける負荷つまりガス圧力が第２段以下のリング
に較べて格段に大きくなるため、トップリングの摩耗が
大きくなるという問題点を有している。
口部を上下に当接させたガスタイト面としているため、
リングの摩耗が進んでも合い口部のガスシール機能は損
なわれない反面、第１段ピストンリング（トップリン
グ）の受ける負荷つまりガス圧力が第２段以下のリング
に較べて格段に大きくなるため、トップリングの摩耗が
大きくなるという問題点を有している。
【０００５】上記のような、アングルカット型、並びに
ガスタイト型の合い口形状を有するピストンリングの問
題点を解決可能なピストンリングとして、図１４〜図１
５に示すものが提案されている。このピストンリングに
おいては、図１４〜図１５に示されるように、シリンダ
ライナ４の内面４０（図３、図８参照）と摺接する外周
面１ａに、上面１ｃから下面１ｄに連通される縦方向の
溝２１を、同ピストンリング１の円周方向の適宜ヶ所に
複数個設け、この溝２１の大きさ（断面積）及び数を適
正に設定することにより、各段のリングの負荷配分を適
正に維持して、外周面１ａの摩耗及び合い口の拡がりを
抑制している。
ガスタイト型の合い口形状を有するピストンリングの問
題点を解決可能なピストンリングとして、図１４〜図１
５に示すものが提案されている。このピストンリングに
おいては、図１４〜図１５に示されるように、シリンダ
ライナ４の内面４０（図３、図８参照）と摺接する外周
面１ａに、上面１ｃから下面１ｄに連通される縦方向の
溝２１を、同ピストンリング１の円周方向の適宜ヶ所に
複数個設け、この溝２１の大きさ（断面積）及び数を適
正に設定することにより、各段のリングの負荷配分を適
正に維持して、外周面１ａの摩耗及び合い口の拡がりを
抑制している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】図１４〜図１５に示さ
れるような、外周面１ａに上面１ｃと下面とを連通する
溝２１を設けたピストンリング１にあっては、同ピスト
ンリング１の新製時には、上記のような良好な負荷バラ
ンスが得られ、合い口部の拡がりも抑制される。
れるような、外周面１ａに上面１ｃと下面とを連通する
溝２１を設けたピストンリング１にあっては、同ピスト
ンリング１の新製時には、上記のような良好な負荷バラ
ンスが得られ、合い口部の拡がりも抑制される。
【０００７】しかしながら、上記ピストンリングにおい
ては上記溝２１がシリンダライナ４との摺接面である外
周面１ａに設けられているため、運転時間の経過ととも
に同外周面１ａが摩耗してくると、上記溝２１の大きさ
（断面積）が縮小され、ついには同溝２１が消滅してし
まうこととなって、溝２１を通しての燃焼ガスの漏れが
無くなり、従来のガスタイト型ピストンリングと同様
に、ピストンリングの負荷、特に第１段ピストンリング
の負荷が増大してしまい、リング焼付きの要因となる。
ては上記溝２１がシリンダライナ４との摺接面である外
周面１ａに設けられているため、運転時間の経過ととも
に同外周面１ａが摩耗してくると、上記溝２１の大きさ
（断面積）が縮小され、ついには同溝２１が消滅してし
まうこととなって、溝２１を通しての燃焼ガスの漏れが
無くなり、従来のガスタイト型ピストンリングと同様
に、ピストンリングの負荷、特に第１段ピストンリング
の負荷が増大してしまい、リング焼付きの要因となる。
【０００８】本発明の目的は、ピストンリング外周面の
摩耗が進行しても、適度のガスの漏洩を保持して、ピス
トンリング負荷の増大によるリング焼付きの発生を防止
したピストン及びピストンリングを提供することにあ
る。
摩耗が進行しても、適度のガスの漏洩を保持して、ピス
トンリング負荷の増大によるリング焼付きの発生を防止
したピストン及びピストンリングを提供することにあ
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題点を解決するもので、その要旨とする第１の手段は、
ピストンの外周に設けられたリング溝内に嵌装され、外
周面がシリンダライナの内面に摺接されるピストンリン
グであって、下面に、上記外周面と内周面とを連通する
溝が設けられてなることを特徴とするピストンリングに
ある。
題点を解決するもので、その要旨とする第１の手段は、
ピストンの外周に設けられたリング溝内に嵌装され、外
周面がシリンダライナの内面に摺接されるピストンリン
グであって、下面に、上記外周面と内周面とを連通する
溝が設けられてなることを特徴とするピストンリングに
ある。
【００１０】また第２の手段は、上記ピストンリングに
おいて、内周面から上記外周面の下端の縁部に連通され
る穴が設けられてなる。
おいて、内周面から上記外周面の下端の縁部に連通され
る穴が設けられてなる。
【００１１】第３、第４の手段はピストンのリング溝の
改良に係り、第３の手段は、外周に設けられたリング溝
内に、外周面がシリンダライナの内面に摺接されるピス
トンリングが嵌装されたピストンにおいて、上記リング
溝の下面に、同リング溝の底部と外周面とを連通する溝
が設けたことにある。
改良に係り、第３の手段は、外周に設けられたリング溝
内に、外周面がシリンダライナの内面に摺接されるピス
トンリングが嵌装されたピストンにおいて、上記リング
溝の下面に、同リング溝の底部と外周面とを連通する溝
が設けたことにある。
【００１２】第４の手段は上記ピストンにおいて、リン
グ溝の下面の底部寄りの部位から外周面に連通される穴
を設けたことにある。
グ溝の下面の底部寄りの部位から外周面に連通される穴
を設けたことにある。
【００１３】第５の手段は、ピストンとピストンリング
とを組合せたもので、ピストンの外周に設けられたリン
グ溝内に、外周面がシリンダライナに摺接されるピスト
ンリングを嵌装してなるものにおいて、上記ピストンリ
ングは、その下面に、全周に亘って刻設された巡回溝及
び内周面から同巡回溝に連通される溝を有し、上記ピス
トンは、上記リング溝の下面に、全周に亘って刻設され
上記ピストンリングの巡回溝に連通される巡回溝及び同
巡回溝から外周面に連通される溝を有してなることを特
徴とするピストン及びピストンリングにある。
とを組合せたもので、ピストンの外周に設けられたリン
グ溝内に、外周面がシリンダライナに摺接されるピスト
ンリングを嵌装してなるものにおいて、上記ピストンリ
ングは、その下面に、全周に亘って刻設された巡回溝及
び内周面から同巡回溝に連通される溝を有し、上記ピス
トンは、上記リング溝の下面に、全周に亘って刻設され
上記ピストンリングの巡回溝に連通される巡回溝及び同
巡回溝から外周面に連通される溝を有してなることを特
徴とするピストン及びピストンリングにある。
【００１４】上記手段によれば、燃焼室内での爆発燃焼
による燃焼ガスはピストンの頂部外周とシリンダライナ
内面との間の隙間を通ってピストンのリング溝のピスト
ンリング背部空間に入り、ピストンリングの内周面に作
用して同リングをシリンダライナ内面に押し付ける押付
力即ち接触面圧となる。
による燃焼ガスはピストンの頂部外周とシリンダライナ
内面との間の隙間を通ってピストンのリング溝のピスト
ンリング背部空間に入り、ピストンリングの内周面に作
用して同リングをシリンダライナ内面に押し付ける押付
力即ち接触面圧となる。
【００１５】然るにかかる手段においては、ピストンリ
ングに内周面から外周面に連通される溝又は穴を設け、
あるいはピストンにリング溝底部からピストン外周面に
連通する溝又は穴を設けているので、上記ピストンリン
グの背部空間の燃焼ガスは上記溝あるいは穴を通ってピ
ストン外周面とシリンダライナ内面との隙間に漏出さ
れ、各段のピストンリングを通過して最終的にはピスト
ンの下方に流出される。
ングに内周面から外周面に連通される溝又は穴を設け、
あるいはピストンにリング溝底部からピストン外周面に
連通する溝又は穴を設けているので、上記ピストンリン
グの背部空間の燃焼ガスは上記溝あるいは穴を通ってピ
ストン外周面とシリンダライナ内面との隙間に漏出さ
れ、各段のピストンリングを通過して最終的にはピスト
ンの下方に流出される。
【００１６】これにより、上記ピストンリングあるいは
ピストンに設けた溝または穴の断面積で決まる量の燃焼
ガスが上記背部隙間から定量的に漏出することとなり、
上記燃焼ガスによる押付力即ち、ピストンリングの外周
面とシリンダライナの内面との間の接触面圧が低減され
る。そして、上記溝及び穴は上記ピストンリング背部空
間からピストン外周面とシリンダライナ内面との間に連
通されているので、ピストンリング外周面が摩耗しても
上記溝又は孔の通路面積（断面積）は変化せず、上記背
部空間からの燃焼ガスの適度な漏洩は支障なく継続さ
れ、上記押付力の増大によるピストンリング焼付きの発
生は無い。
ピストンに設けた溝または穴の断面積で決まる量の燃焼
ガスが上記背部隙間から定量的に漏出することとなり、
上記燃焼ガスによる押付力即ち、ピストンリングの外周
面とシリンダライナの内面との間の接触面圧が低減され
る。そして、上記溝及び穴は上記ピストンリング背部空
間からピストン外周面とシリンダライナ内面との間に連
通されているので、ピストンリング外周面が摩耗しても
上記溝又は孔の通路面積（断面積）は変化せず、上記背
部空間からの燃焼ガスの適度な漏洩は支障なく継続さ
れ、上記押付力の増大によるピストンリング焼付きの発
生は無い。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下図１〜図１３を参照して本発
明の実施形態を詳細に説明する。図１は本発明の実施の
第１形態を示す大型ディーゼル機関用ピストンリングの
横断面図、図２は同ピストンリングを円周方向において
一部切り出して示す外観斜視図、図３はピストン及びピ
ストンリングの組立状態を示すピストン中心線に沿う要
部断面図である。
明の実施形態を詳細に説明する。図１は本発明の実施の
第１形態を示す大型ディーゼル機関用ピストンリングの
横断面図、図２は同ピストンリングを円周方向において
一部切り出して示す外観斜視図、図３はピストン及びピ
ストンリングの組立状態を示すピストン中心線に沿う要
部断面図である。
【００１８】図３において４はシリンダライナ、３は同
シリンダライナ４の内周面４０に沿って往復摺動するピ
ストン冠、１は同ピストン冠３のリング溝３０内に嵌装
されたガスタイト型のピストンリングである。上記ピス
トンリング１の外周面１ａはシリンダライナ４の内面に
摺接している。１ｃは上記ピストンリングの上面、１ｂ
は内周面、１ｄは下面である。また、１１，１３はピス
トン冠３の外周面３３とシリンダライナ４の内面４０と
の間に形成されたピストン外周部隙間、１４はピストン
リングの上部空間、１２はピストンリング１の内周面と
リング溝３０の底面３ｃとの間に形成された背部空間で
ある。
シリンダライナ４の内周面４０に沿って往復摺動するピ
ストン冠、１は同ピストン冠３のリング溝３０内に嵌装
されたガスタイト型のピストンリングである。上記ピス
トンリング１の外周面１ａはシリンダライナ４の内面に
摺接している。１ｃは上記ピストンリングの上面、１ｂ
は内周面、１ｄは下面である。また、１１，１３はピス
トン冠３の外周面３３とシリンダライナ４の内面４０と
の間に形成されたピストン外周部隙間、１４はピストン
リングの上部空間、１２はピストンリング１の内周面と
リング溝３０の底面３ｃとの間に形成された背部空間で
ある。
【００１９】本発明の実施の第１形態においては、ピス
トンリング１の下面１ｄに、内周面１ｂから外周面１ａ
に連通される溝２を設けている。上記溝２はピストンリ
ング１の円周方向に好ましくは等間隔に複数ヶ所設けら
れ、その断面積及び数は、同溝２を通るガスの漏洩量が
所望の値になるように設定される。
トンリング１の下面１ｄに、内周面１ｂから外周面１ａ
に連通される溝２を設けている。上記溝２はピストンリ
ング１の円周方向に好ましくは等間隔に複数ヶ所設けら
れ、その断面積及び数は、同溝２を通るガスの漏洩量が
所望の値になるように設定される。
【００２０】上記第１形態に係るピストンリング１を備
えた大型ディーゼル機関の運転時において、機関の燃焼
室（図示省略）からの燃焼ガスは、図３の矢印に示すよ
うに、上記ピストン外周隙間１１を通ってリング溝３０
内に入り、ピストンリングの上部空間１４を経て背部空
間１２に入る。同背部空間１２内における燃焼ガスはピ
ストンリング１の内周面１ｂに作用してピストンリング
１をシリンダライナ４の内面４０に押し付ける押付力を
生ずる。
えた大型ディーゼル機関の運転時において、機関の燃焼
室（図示省略）からの燃焼ガスは、図３の矢印に示すよ
うに、上記ピストン外周隙間１１を通ってリング溝３０
内に入り、ピストンリングの上部空間１４を経て背部空
間１２に入る。同背部空間１２内における燃焼ガスはピ
ストンリング１の内周面１ｂに作用してピストンリング
１をシリンダライナ４の内面４０に押し付ける押付力を
生ずる。
【００２１】しかしながら、上記背部空間１２内の燃焼
ガスはその適量が溝２内を通って、リング１の下側のピ
ストンリング外周空間１３内に流出し、最終的にはピス
トンの下方に流下せしめられる。上記のような溝２を通
る燃焼ガスの流出により、上記背部空間１２からの押付
力が低減され、ピストンリング１の外周面１ａとシリン
ダライナの内面４０との間の接触面圧が低減される。
ガスはその適量が溝２内を通って、リング１の下側のピ
ストンリング外周空間１３内に流出し、最終的にはピス
トンの下方に流下せしめられる。上記のような溝２を通
る燃焼ガスの流出により、上記背部空間１２からの押付
力が低減され、ピストンリング１の外周面１ａとシリン
ダライナの内面４０との間の接触面圧が低減される。
【００２２】そして、機関の運転時間の経過に伴ないピ
ストンリング１の外周面１ａが摩耗しても、上記溝２は
その断面積（通路面積）が変化することが無く、同溝２
を通る燃焼ガスの適量の漏洩は支障なくなされ、上記押
付力の低減効果も維持される。
ストンリング１の外周面１ａが摩耗しても、上記溝２は
その断面積（通路面積）が変化することが無く、同溝２
を通る燃焼ガスの適量の漏洩は支障なくなされ、上記押
付力の低減効果も維持される。
【００２３】図４〜図５は本発明の実施の第２形態を示
し、図４は図１に、図５は図２に夫々応当する図であ
る。この実施形態においては、ピストンリング１の内周
面１ｂから斜めに穿けられて外周面１ａの下端の縁部に
連通される穴３１を設けている。上記穴３１は上記第１
形態と同様に、ピストンリングの円周方向に沿って好ま
しくは等間隔に複数個設けられる。この実施形態におい
ても、ピストンリングの背部空間１２内の燃焼ガスが穴
３１を通ってピストン外周隙間１３に漏出され、上記背
部空間１２内のガス圧によるピストンリング１の押付力
が低減される。上記穴３１以外の構成は図１〜図３に示
す第１形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符
号にて示す。
し、図４は図１に、図５は図２に夫々応当する図であ
る。この実施形態においては、ピストンリング１の内周
面１ｂから斜めに穿けられて外周面１ａの下端の縁部に
連通される穴３１を設けている。上記穴３１は上記第１
形態と同様に、ピストンリングの円周方向に沿って好ま
しくは等間隔に複数個設けられる。この実施形態におい
ても、ピストンリングの背部空間１２内の燃焼ガスが穴
３１を通ってピストン外周隙間１３に漏出され、上記背
部空間１２内のガス圧によるピストンリング１の押付力
が低減される。上記穴３１以外の構成は図１〜図３に示
す第１形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符
号にて示す。
【００２４】図６〜図８は本発明の実施の第３形態を示
し、図６はピストンのリング溝近傍の要部断面図、図７
は外観斜視図、図８は図３応当図である。
し、図６はピストンのリング溝近傍の要部断面図、図７
は外観斜視図、図８は図３応当図である。
【００２５】また図９〜図１０は本発明の実施の第４形
態を示し、図９は図６、図１０は図７に夫々応当する図
である。
態を示し、図９は図６、図１０は図７に夫々応当する図
である。
【００２６】この実施第３〜第４形態においては、ピス
トンリングの背部空間１２とピストン外周隙間とを連通
する溝あるいは穴をピストン冠側に設けている。
トンリングの背部空間１２とピストン外周隙間とを連通
する溝あるいは穴をピストン冠側に設けている。
【００２７】即ち、図６〜図８に示す第３形態におい
て、２ａはリング溝３０の下面３ｂに刻設された溝で、
同リング溝３０の底面３ｃからピストン外周面に連通さ
れている。
て、２ａはリング溝３０の下面３ｂに刻設された溝で、
同リング溝３０の底面３ｃからピストン外周面に連通さ
れている。
【００２８】また図９〜図１０に示す第４形態におい
て、３２はピストン冠３に穿設された穴で、リング溝３
０の底面３ｃの下部から、斜め下方に下面３ｂの下方の
内部を通してピストン外周面３３に連通されている。
て、３２はピストン冠３に穿設された穴で、リング溝３
０の底面３ｃの下部から、斜め下方に下面３ｂの下方の
内部を通してピストン外周面３３に連通されている。
【００２９】上記第３形態及び第４形態において、上記
溝２ａ及び穴３２はピストン冠３の円周方向に沿って好
ましくは等間隔に複数個設けられる。かかる第３〜第４
形態において、ピストンリング１側には第１〜第２形態
のような溝２あるいは穴３１を設けなくてもよい。かか
る第３〜第４形態において、ピストンリング１の背部空
間１２内の燃焼ガスはピストン冠３に設けられた溝２ａ
あるいは穴３２を通してピストン外周面３３に漏出さ
れ、背部空間１２内の圧力上昇によるピストンリング押
付力が低減される。
溝２ａ及び穴３２はピストン冠３の円周方向に沿って好
ましくは等間隔に複数個設けられる。かかる第３〜第４
形態において、ピストンリング１側には第１〜第２形態
のような溝２あるいは穴３１を設けなくてもよい。かか
る第３〜第４形態において、ピストンリング１の背部空
間１２内の燃焼ガスはピストン冠３に設けられた溝２ａ
あるいは穴３２を通してピストン外周面３３に漏出さ
れ、背部空間１２内の圧力上昇によるピストンリング押
付力が低減される。
【００３０】図１１〜図１３は本発明の実施の第５形態
を示し、図１１は図８に応当する要部断面図、図１２は
ピストンリングの一部を示す図１に応当する図、図１３
はピストンのリング溝を示す図７に応当する図である。
を示し、図１１は図８に応当する要部断面図、図１２は
ピストンリングの一部を示す図１に応当する図、図１３
はピストンのリング溝を示す図７に応当する図である。
【００３１】図１１〜図１３において、３４はピストン
リング１の下面１ｄに円周方向に刻設された巡回溝、３
５は同巡回溝３４とリング溝３０内の背部空間１２とを
連通する溝である。また３６はピストン冠３のリング溝
３０の下面に円周方向に刻設された巡回溝である。上記
２つの巡回溝３４及び３５は、図１１に示されるよう
に、その位置が合致されて設けられている。
リング１の下面１ｄに円周方向に刻設された巡回溝、３
５は同巡回溝３４とリング溝３０内の背部空間１２とを
連通する溝である。また３６はピストン冠３のリング溝
３０の下面に円周方向に刻設された巡回溝である。上記
２つの巡回溝３４及び３５は、図１１に示されるよう
に、その位置が合致されて設けられている。
【００３２】そしてピストンリング１側の巡回溝３４に
は溝３５がリング溝３０の背部空間１２に連通されて設
けられ、またピストン冠３側の巡回溝３６には溝３６が
ピストン外周隙間１３に連通されて設けられている。上
記ピストンリング側の溝３５及びピストン冠３側の溝３
７は円周方向に所定間隔をおいて複数個設けられてい
る。尚上記溝３５あるいは３７の円周方向位置は同一位
置が好ましいが、両者を円周方向にずらしてもよい。
は溝３５がリング溝３０の背部空間１２に連通されて設
けられ、またピストン冠３側の巡回溝３６には溝３６が
ピストン外周隙間１３に連通されて設けられている。上
記ピストンリング側の溝３５及びピストン冠３側の溝３
７は円周方向に所定間隔をおいて複数個設けられてい
る。尚上記溝３５あるいは３７の円周方向位置は同一位
置が好ましいが、両者を円周方向にずらしてもよい。
【００３３】この実施形態においては、ピストンリング
の背部空間１２内の燃焼ガスは、ピストンリング１内の
溝３５から巡回溝３４及び３７に入り、同巡回溝３４，
３７を円周方向に通流して溝３７からピストン外周隙間
１３に流出せしめられ、これによって、上記背部空間１
２内の燃焼ガス圧によるピストンリング１の押付力が低
減される。
の背部空間１２内の燃焼ガスは、ピストンリング１内の
溝３５から巡回溝３４及び３７に入り、同巡回溝３４，
３７を円周方向に通流して溝３７からピストン外周隙間
１３に流出せしめられ、これによって、上記背部空間１
２内の燃焼ガス圧によるピストンリング１の押付力が低
減される。
【００３４】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
本発明によれば、ピストンリングに内周面から外周面に
連通される溝又は穴を設け、あるいはピストンリング溝
底部からピストン外周面に連通する溝又は穴を設けてい
るので、上記ピストンリングの背部空間の燃焼ガスは上
記溝あるいは穴を通ってピストン外周面とシリンダライ
ナ内面との隙間に漏出され、各段のピストンリングを通
過して最終的にはピストンの下方に流出される。
本発明によれば、ピストンリングに内周面から外周面に
連通される溝又は穴を設け、あるいはピストンリング溝
底部からピストン外周面に連通する溝又は穴を設けてい
るので、上記ピストンリングの背部空間の燃焼ガスは上
記溝あるいは穴を通ってピストン外周面とシリンダライ
ナ内面との隙間に漏出され、各段のピストンリングを通
過して最終的にはピストンの下方に流出される。
【００３５】これにより、上記ピストンリングあるいは
ピストンに設けた溝または穴を通して燃焼ガスが上記背
部隙間から定量的に漏出することとなり、上記燃焼ガス
による押付力即ち、ピストンリングの外周面とシリンダ
ライナの内面との間の接触面圧が低減される。
ピストンに設けた溝または穴を通して燃焼ガスが上記背
部隙間から定量的に漏出することとなり、上記燃焼ガス
による押付力即ち、ピストンリングの外周面とシリンダ
ライナの内面との間の接触面圧が低減される。
【００３６】そして、上記溝及び穴は上記ピストンリン
グ背部空間からピストン外周面とシリンダライナ内面と
の間に連通されているので、ピストンリング外周面が摩
耗しても上記溝又は孔の通路面積（断面積）は変化せ
ず、上記背部空間からの燃焼ガスの適度な漏洩は支障な
く継続され、上記押付力の増大によるピストンリング焼
付きの発生を防止できる。
グ背部空間からピストン外周面とシリンダライナ内面と
の間に連通されているので、ピストンリング外周面が摩
耗しても上記溝又は孔の通路面積（断面積）は変化せ
ず、上記背部空間からの燃焼ガスの適度な漏洩は支障な
く継続され、上記押付力の増大によるピストンリング焼
付きの発生を防止できる。
【図１】本発明の実施の第１形態を示すピストンリング
の横断面図。
の横断面図。
【図２】上記第１形態におけるピストンリングを円周方
向において一部切り出して示した外観斜視図。
向において一部切り出して示した外観斜視図。
【図３】上記第１形態におけるピストン及びピストンリ
ングの組立状態を示す要部断面図。
ングの組立状態を示す要部断面図。
【図４】本発明の実施の第２形態を示す図１応当図。
【図５】上記第２形態を示す図２応当図。
【図６】本発明の実施の第３形態を示すピストンのリン
グ溝近傍の要部断面図。
グ溝近傍の要部断面図。
【図７】上記第３形態を示すリング溝近傍の外観斜視
図。
図。
【図８】上記第３形態における図３応当図。
【図９】本発明の実施の第４形態を示す図６応当図。
【図１０】上記第４形態における図７応当図。
【図１１】本発明の実施の第５形態を示す図３応当図。
【図１２】上記第５形態を示す図１応当図。
【図１３】上記第５形態を示す図７応当図。
【図１４】従来のピストンリングを示す図１応当図。
【図１５】従来のピストンリングを示す図２応当図。
１ａ 外周面 １ｂ 内周面 １ｃ 上面 １ｄ 下面 ２ 溝（ピストンリング） ２ａ 溝（ピストン冠） ３ ピストン冠 ４ シリンダライナ １１，１３ ピストン外周隙間 １２ 背部空間 １４ 上部空間 ３０ リング溝 ３１ 穴（ピストンリング） ３２ 穴（ピストン冠） ３３ ピストン外周面 ３４ 巡回溝（ピストンリング） ３５ 溝（ピストンリング） ３６ 巡回溝（ピストン冠） ３７ 溝（ピストン冠） ４０ シリンダライナ内面
Claims (5)
- 【請求項１】 ピストンの外周に設けられたリング溝内
に嵌装され、外周面がシリンダライナの内面に摺接され
るピストンリングであって、下面に、上記外周面と内周
面とを連通する溝が設けられてなることを特徴とするピ
ストンリング。 - 【請求項２】 ピストンの外周に設けられたリング溝内
に嵌装され、外周面がシリンダライナの内面に摺接され
るピストンリングであって、内周面から上記外周面の下
端の縁部に連通される穴が設けられてなることを特徴と
するピストンリング。 - 【請求項３】 外周に設けられたリング溝内に、外周面
がシリンダライナの内面に摺接されるピストンリングが
嵌装されたピストンであって、上記リング溝の下面に、
同リング溝の底部と外周面とを連通する溝が設けられて
なることを特徴とするピストン。 - 【請求項４】 外周に設けられたリング溝内に、外周面
がシリンダライナの内面に摺接されるピストンリングが
嵌装されたピストンであって、上記リング溝の下面に底
部寄りの部位から外周面に連通される穴が設けられてな
ることを特徴とするピストン。 - 【請求項５】 ピストンの外周に設けられたリング溝内
に、外周面がシリンダライナに摺接されるピストンリン
グを嵌装してなるものにおいて、上記ピストンリング
は、その下面に、全周に亘って刻設された巡回溝及び内
周面から同巡回溝に連通される溝を有し、上記ピストン
は、上記リング溝の下面に、全周に亘って刻設され上記
ピストンリングの巡回溝に連通される巡回溝及び同巡回
溝から外周面に連通される溝を有してなることを特徴と
するピストン及びピストンリング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP656698A JPH11201283A (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | ピストン及びピストンリング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP656698A JPH11201283A (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | ピストン及びピストンリング |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11201283A true JPH11201283A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11641895
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP656698A Withdrawn JPH11201283A (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | ピストン及びピストンリング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11201283A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004111503A1 (de) * | 2003-06-14 | 2004-12-23 | Man B & W Diesel A/S | Hubkolbenmaschine |
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| US10359112B2 (en) | 2016-03-28 | 2019-07-23 | Progress Rail Locomotive Inc. | Piston ring set for internal combustion engine and system and method thereof |
-
1998
- 1998-01-16 JP JP656698A patent/JPH11201283A/ja not_active Withdrawn
Cited By (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US11946435B2 (en) | 2016-10-14 | 2024-04-02 | Mainspring Energy, Inc. | Open-faced piston assembly |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050405 |