JPH11200828A - オイルフィルタ - Google Patents

オイルフィルタ

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Publication number
JPH11200828A
JPH11200828A JP10006249A JP624998A JPH11200828A JP H11200828 A JPH11200828 A JP H11200828A JP 10006249 A JP10006249 A JP 10006249A JP 624998 A JP624998 A JP 624998A JP H11200828 A JPH11200828 A JP H11200828A
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JP
Japan
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filter
oil
valve
filter element
valve body
Prior art date
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Application number
JP10006249A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Funahashi
博 舟橋
Hiromichi Suemoto
洋通 末本
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Publication date
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】取付スペース、部品点数及び組付工数を増大さ
せずに、オイルの粘度が高くても、オイルに含まれる塵
埃を捕集できかつフィルタエレメントを損傷させない。 【解決手段】エレメント板17上に設けられた円筒状の
フィルタエレメント16がフィルタケース14に収容さ
れ、フィルタケース14がフィルタハウジング12の下
面に取付けられる。またエレメント板17にフィルタエ
レメント16の内側に臨んで通孔17bが形成され、フ
ィルタエレメント16の外側のオイル圧の大小により通
孔17bを開閉するセイフティ弁28がフィルタエレメ
ント16の内側に収容される。更にセイフティ弁28を
覆うようにエレメント板17又はセイフティ弁28にフ
ィルタネット29が取付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンオイルや
ギヤオイル等のオイルを濾過するオイルフィルタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のオイルフィルタとして、
図5に示すように、オイル入口2a及びオイル出口2b
を有するフィルタハウジング2と、フィルタハウジング
2の下面に取付ボルト3により取付けられたフィルタケ
ース4と、フィルタケース4に収容されたフィルタエレ
メント6とを備えたものが知られている。このオイルフ
ィルタ1では、フィルタケース4が下端に底壁4aを有
しかつ上端が開放された椀状に形成される。フィルタエ
レメント6は円筒状に形成される、即ちフィルタエレメ
ント6にはその中心線に沿って鉛直方向に延びかつ上記
取付ボルト3より大径の円柱状空間6aが形成される。
またフィルタエレメント6はエレメント板7上に設けら
れる。
【0003】フィルタハウジング2の下面中央には上記
取付ボルト3の雄ねじ3aを螺合可能なねじ孔2cが形
成され、フィルタケース4の底壁4a中央及びエレメン
ト板7の中央には取付ボルト3の軸部3bに嵌入可能な
透孔4b及び挿通孔7aがそれぞれ形成される。フィル
タケース4は底壁4aの透孔4bに取付ボルト3を挿通
し、この取付ボルト3にエレメント板7の挿通孔7aを
嵌入しかつフィルタエレメント6の円柱状空間6aを遊
嵌して、エレメント板7及びフィルタエレメント6をフ
ィルタケース4に収容した状態で、取付ボルト3の雄ね
じ3aをねじ孔2cに螺合することにより、フィルタハ
ウジング2に取付けられる。またフィルタケース4の底
壁4aとエレメント板7との間にはエレメント押えばね
8(圧縮コイルばね)が介装され、このばね8によりフ
ィルタエレメント6の上面がフィルタハウジング2下面
に押付けられるように付勢される。一方、フィルタケー
ス4の内周面とフィルタエレメント6の外周面との間に
はリング状空間9が形成され、このリング状空間9はフ
ィルタハウジング2のオイル入口2aに連通するように
構成される。また円柱状空間6aはオイル出口2bに連
通するように構成される。
【0004】このように構成されたオイルフィルタ1で
は、オイル入口2aから流入したオイルはリング状空間
9から破線矢印で示すようにフィルタエレメント6内を
通過した後、フィルタエレメント6の内側、即ち円柱状
空間6aを通ってオイル出口2bから排出される。オイ
ルに含まれる塵埃はオイルがフィルタエレメント6内を
通過するときに捕集される。
【0005】しかし、上記従来のオイルフィルタでは、
エンジンの始動直後等のようにオイルが低温でその粘度
が高いと、リング状空間9から破線矢印で示すようにフ
ィルタエレメント6内を通過できるオイルの流量が極め
て少なくなるため、リング状空間9内のオイル圧が上昇
してフィルタエレメント6を損傷する恐れがあった。
【0006】この点を解消するために、図示しないが上
記オイルフィルタをバイパスするバイパス管が設けら
れ、このバイパス管に低温フィルタが設けられたものが
知られている。この低温フィルタはセイフティ弁と、上
記オイルフィルタのフィルタエレメントよりメッシュの
粗いフィルタエレメントとを備える。セイフティ弁はバ
イパス管を開閉する弁本体と、弁本体によりバイパス管
を閉止する方向に付勢する弁押えばねとを有する。また
リング状空間内の最大オイル圧、即ち弁本体が弁押えば
ねの弾性力に抗してバイパス管を開放するオイル圧はフ
ィルタエレメントを損傷しない圧力に設定され、上記メ
ッシュの粗いフィルタエレメントはオイルが低温で粘度
の高いときでも損傷しないように構成される。
【0007】このように構成された低温フィルタを有す
るオイルフィルタでは、オイルが低温で粘度の高いとき
には、オイルフィルタのリング状空間内のオイル圧が所
定圧以上に上昇し、バイパス管の低温フィルタより上流
側のオイル圧も所定圧以上に上昇するため、セイフティ
弁の弁本体が弁押えばねの弾性力に抗してバイパス管を
開放する方向に移動する。この結果、殆ど全てのオイル
はメッシュの粗いフィルタエレメントを通過するので、
このフィルタエレメントによりオイルに含まれる所定の
粒径以上の塵埃が捕集される。またリング状空間内のオ
イル圧はほぼ上記所定圧に保たれるので、オイルフィル
タのフィルタエレメントが損傷することはない。更にオ
イルの温度が上昇してオイルの粘度が低くなると、オイ
ルフィルタのメッシュの細かいフィルタエレメントを通
過するオイルの流量が増大するので、バイパス管の低温
フィルタより上流側のオイル圧が所定圧未満になり、弁
本体は弁押えばねの弾性力によりバイパス管を閉止する
方向に移動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の低
温フィルタを有するオイルフィルタでは、オイルフィル
タをバイパスするバイパス管を新たに設け、このバイパ
ス管にセイフティ弁を設け、更にこのセイフティ弁にメ
ッシュの粗いフィルタエレメントを収容しなければなら
ず、取付スペースが増大し、また部品点数及び組付工数
を増大する不具合があった。本発明の目的は、取付スペ
ース、部品点数及び組付工数を増大させずに、オイルの
粘度が高くても、オイルに含まれる塵埃を捕集できかつ
フィルタエレメントを損傷させないオイルフィルタを提
供することにある。本発明の別の目的は、部品点数及び
組付工数を更に低減できるオイルフィルタを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、エレメント板17上に設けられた円
筒状のフィルタエレメント16がフィルタケース14に
収容され、フィルタケース14がフィルタハウジング1
2の下面に取付けられたオイルフィルタの改良である。
その特徴ある構成は、エレメント板17にフィルタエレ
メント16の内側に臨んで通孔17bが形成され、フィ
ルタエレメント16の外側のオイル圧の大小により通孔
17bを開閉するセイフティ弁28がフィルタエレメン
ト16の内側に収容され、セイフティ弁28を覆うよう
にエレメント板17又はセイフティ弁28にフィルタネ
ット29が取付けられたところにある。
【0010】この請求項1に記載されたオイルフィルタ
では、オイルが低温で粘度の高いときには、フィルタエ
レメント16の外側からフィルタエレメント16内を通
過できるオイルの流量が極めて少なくなり、フィルタエ
レメント16の外側のオイル圧が上昇するので、このオ
イル圧によりセイフティ弁28が開いてエレメント板1
7の通孔17bが開放される。この結果、フィルタエレ
メント16の外側のオイルの殆ど全てが通孔17bを通
ってフィルタネット29を通過し、フィルタエレメント
16の内側に流入するので、オイルに含まれる塵埃はフ
ィルタネット29にて捕集される。またフィルタエレメ
ント16の外側のオイル圧はほぼ一定に保たれるので、
フィルタエレメント16がこのフィルタエレメント16
の外側のオイル圧により損傷することはない。またオイ
ルの温度が上昇してオイルの粘度が低くなると、フィル
タエレメント16の外側からこのフィルタエレメント1
6内を通過するオイルの流量が増大するので、フィルタ
エレメント16の外側のオイル圧は低下する。この結
果、セイフティ弁28が閉じて通孔17bが閉止される
ので、オイルに含まれる塵埃はフィルタエレメント16
により捕集される。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1に示すように、通孔17bがフィ
ルタケース14をフィルタハウジング12に取付ける取
付ボルト13の周囲のエレメント板17に1又は2以上
形成され、セイフティ弁28がエレメント板17上に通
孔17bを塞ぐように載せられた弁本体31と、エレメ
ント板17上に弁本体31を覆うように取付けられた弁
カバー32と、弁カバー32及び弁本体31間に介装さ
れ弁本体31をエレメント板17に押付ける弁押えばね
33とを有することを特徴とする。この請求項2に記載
されたオイルフィルタでは、オイルが低温で粘度の高い
ときには、上記請求項1に記載されたオイルフィルタと
同様にフィルタエレメント16の外側のオイル圧が上昇
するので、このオイル圧によりセイフティ弁28の弁本
体31が弁押えばね33の弾性力に抗して上昇し、エレ
メント板17の通孔17bが開放される。この結果、フ
ィルタエレメント16の外側のオイルの殆ど全てが通孔
17b及び弁カバー32を通ってフィルタネット29を
通過し、フィルタエレメント16の内側に流入するの
で、オイルに含まれる塵埃はフィルタネット29にて捕
集される。またフィルタエレメント16の外側のオイル
圧はほぼ一定に保たれるので、フィルタエレメント16
がこのフィルタエレメント16の外側のオイル圧により
損傷することはない。オイルの温度が上昇してオイルの
粘度が低くなると、フィルタエレメント16の外側から
フィルタエレメント16内を通過するオイルの流量が増
大するので、フィルタエレメント16の外側のオイル圧
は低下する。この結果、弁本体31は弁押えばね33の
弾性力によりエレメント板17に押付けられ、通孔17
bが閉止されるので、オイルに含まれる塵埃はフィルタ
エレメント16により捕集される。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明であって、更に図1及び図2に示すように、弁本体3
1がリング状に形成されて取付ボルト13に遊嵌された
ことを特徴とする。この請求項3に記載されたオイルフ
ィルタでは、弁本体31が取付ボルト13に遊嵌される
構造であるため、弁カバー32及びフィルタネット29
を取付ボルト13に嵌入する必要があり、取付ボルト1
3及び弁カバー32の隙間と、取付ボルト13及びフィ
ルタネット29の隙間を塞ぐ必要があるけれども、セイ
フティ弁28及びフィルタネット29がフィルタエレメ
ント16の内側に収容されるので、セイフティ弁28及
びフィルタネット29の取付スペースを新たに設けずに
済む。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項2に係る発
明であって、更に図3及び図4に示すように、弁本体6
1がディスク状に形成されて取付ボルト13の周囲に設
けられたことを特徴とする。この請求項4に記載された
オイルフィルタでは、弁本体61が取付ボルト13に遊
嵌されない構造であるため、弁カバー61及びフィルタ
ネット59を取付ボルト13に嵌入する必要がない。こ
の結果、取付ボルト13及び弁カバー62の隙間と、取
付ボルト13及びフィルタネット59の隙間を塞ぐ必要
がないので、部品点数及び組付工数を更に低減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて説明する。オイルフィルタはこの実施の
形態では、エンジンオイルを濾過するフィルタであり、
このオイルフィルタのオイル入口はオイルクーラ及びオ
イルポンプを介してエンジン下面に設けられたオイルパ
ンのオイル排出口に接続され、オイルフィルタのオイル
出口は上記オイルパンのオイル供給口に接続される。図
1に示すように、オイルフィルタ11はオイル入口12
a及びオイル出口12bを有するフィルタハウジング1
2と、フィルタハウジング12の下面に取付ボルト13
により取付けられたフィルタケース14と、フィルタケ
ース14に収容されたフィルタエレメント16とを備え
る。フィルタケース14は下端に底壁14aを有しかつ
上端が開放された椀状に形成される。フィルタエレメン
ト16は円筒状に形成される、即ちフィルタエレメント
16にはその中心線に沿って鉛直方向に延びかつ上記取
付ボルト13より大径の円柱状空間16aが形成され
る。またフィルタエレメント16はエレメント板17上
に設けられ、フィルタエレメント16の内周面には多数
の小孔18aを有する多孔筒体18が挿着され、更にフ
ィルタエレメント16の上面にはリング板19が冠着さ
れる。
【0015】フィルタハウジング12の下面中央には上
記取付ボルト13の雄ねじ13aを螺合可能なねじ孔1
2cが形成され、フィルタケース14の底壁14a中央
及びエレメント板17の中央には取付ボルト13の軸部
13bに嵌入可能な透孔14b及び挿通孔17aがそれ
ぞれ形成される。取付ボルト13の軸部13b及びエレ
メント板17の挿通孔17a周縁の隙間は第1シール部
材21により塞がれ、取付ボルト13の頭部13c及び
フィルタケース14の透孔14bの隙間は第2シール部
材22により塞がれる。またフィルタケース14の底壁
14aとエレメント板17との間にはエレメント押えば
ね26(圧縮コイルばね)が介装され、このばね26に
よりフィルタエレメント16の上面がフィルタハウジン
グ12下面に押付けられるように付勢される。またフィ
ルタケース14の内周面とフィルタエレメント17の外
周面との間にはリング状空間27が形成され、このリン
グ状空間27はフィルタハウジング12のオイル入口1
2aに連通するように構成される。円柱状空間16aは
オイル出口12bに連通するように構成される。図1の
符号23はフィルタハウジング12の下面及びフィルタ
ケース14の上縁の間と、フィルタハウジング12の下
面及びフィルタエレメント16の上面の間に介装された
第3シール部材である。
【0016】本実施の形態の特徴ある構成は、エレメン
ト板17にフィルタエレメント16の円柱状空間16a
に臨んで通孔17bが形成され、この通孔17bを開閉
するセイフティ弁28が上記円柱状空間16a内に収容
され、更にエレメント板17にセイフティ弁28を覆う
ようにフィルタネット29が取付けられたところにあ
る。通孔17bは取付ボルト13の周囲のエレメント板
17に、取付ボルト13を中心とする同心円上に1又は
2以上形成される。セイフティ弁28はエレメント板1
7上に通孔17bを塞ぐように載せられた弁本体31と
(図1及び図2)、エレメント板17上に弁本体31を
覆うように取付けられた弁カバー32と(図1)、弁カ
バー32及び弁本体31間に介装され弁本体31をエレ
メント板17に押付ける弁押えばね33(圧縮コイルば
ね)と(図1)を有する。
【0017】弁本体31はリング状に形成されて取付ボ
ルト13に遊嵌され(図1)、弁本体31の外周縁及び
内周縁にはアウタリング31a及びインナリング31b
がそれぞれ上方に突設される(図2)。これらのリング
31a,31bにより弁押えばね33の下端が弁本体3
1から外れるのを阻止できるようになっている。弁カバ
ー32は上端が上壁32aにより閉止されかつ下端が開
放された伏せ椀状に形成され、弁カバー32の下端は図
示しないビス、ピン又は溶接等によりエレメント板17
に取付けられる(図1)。また弁カバー32には多数の
小孔32bが形成され、弁カバー32の上壁32a中央
には取付ボルト13の軸部13bに嵌入可能な嵌入孔3
2cが形成される。取付ボルト13の軸部13b及び弁
カバー32の嵌入孔32c周縁の隙間は第4シール部材
24により塞がれる。また弁カバー32は弁本体31の
上下動を案内する機能を有する。
【0018】フィルタネットは29上端が上壁29aに
より閉止されかつ下端が開放された伏せ椀状に形成され
る。フィルタネット29の下端は図示しないビス、ピン
又は溶接等によりエレメント板17に取付けられるか、
或いはエレメント板17及び弁カバー32間に挟み込む
ことによりエレメント板17に取付けられる。なお、フ
ィルタネットの下端はエレメント板ではなく弁カバーに
取付けてもよい。フィルタネット29の上壁29a中央
には取付ボルト13に嵌入可能な孔29bが形成され、
この孔29bの周縁及び取付ボルト13の軸部13bの
隙間は上記第4シール部材24により塞がれる。即ち上
記孔29bには弁カバー32の嵌入孔32cの周縁とと
もに第4シール部材24が嵌着される。
【0019】フィルタネット29はフィルタエレメント
16よりメッシュが粗く形成される。フィルタネット2
9のメッシュの目開きは200〜1000μmの範囲内
に形成され、フィルタエレメント16のメッシュの目開
きは30〜95μmの範囲内に形成されることがそれぞ
れ好ましい。フィルタネット29はオイルが低温で粘度
の高いときでも、フィルタネット29が損傷することな
く、オイルが通過可能にかつオイルに含まれる所定の粒
径以上の塵埃を捕集可能に形成される。またリング状空
間27内の最大オイル圧、即ち弁本体31が弁押えばね
33の弾性力に抗して上昇し通孔17bを開放するオイ
ル圧はフィルタエレメント16を損傷しない圧力に設定
される。
【0020】このように構成されたオイルフィルタの動
作を説明する。エンジンを始動すると、エンジンにより
オイルポンプが駆動され、オイルパンのエンジンオイル
がオイルクーラを通ってオイル入口12aからオイルフ
ィルタ11に流入する。このオイルはエンジン始動直後
には温度が低く粘度が高いため、リング状空間27から
破線矢印で示すようにフィルタエレメント16内を通過
できるオイルの流量が極めて少なく、リング状空間27
内のオイル圧は上昇して所定圧以上になる。このとき上
記オイル圧によりセイフティ弁28の弁本体31が弁押
えばね33の弾性力に抗して上昇し、エレメント板17
に形成された通孔17bが開放されるので、リング状空
間27内のオイルの殆ど全てが一点鎖線矢印で示すよう
に、エレメント板17の下方から通孔17b及び弁カバ
ー32の小孔32bを通りフィルタネット29を通過し
て円柱状空間16aに流入し、オイル出口12bから排
出されてエンジンのオイルパンに流入する。この結果、
オイルに含まれる所定の粒径以上の塵埃はフィルタネッ
ト29により捕集される。またリング状空間27内のオ
イル圧はほぼ上記所定圧に保たれるので、フィルタエレ
メント16がリング状空間27内のオイル圧により損傷
することはない。
【0021】エンジンの暖機運転が終了すると、エンジ
ンオイルが暖まってその粘度が低くなり、リング状空間
27から破線矢印で示すようにフィルタエレメント16
内を通過するオイルの流量が増大するので、リング状空
間27内のオイル圧は所定圧未満になる。この結果、弁
本体31は弁押えばね33の弾性力によりエレメント板
17に押付けられるので、通孔17bは閉止され、オイ
ルに含まれる塵埃はフィルタエレメント16により捕集
される。
【0022】またオイルフィルタ11を所定期間使用し
て、多くの塵埃が堆積した古いフィルタエレメント16
を新しいフィルタエレメント16に交換するときには、
先ず取付ボルト13の雄ねじ13aをフィルタハウジン
グ12のねじ孔12cから外して、フィルタケース14
をフィルタハウジング12から離脱させる。この状態で
フィルタケース14上及び古いフィルタエレメント16
上の第3シール部材23を取外して、古いフィルタエレ
メント16及び古いセイフティ弁28を古いエレメント
板17とともに取付ボルト13から引抜く。次に新しい
フィルタエレメント16及び新しいセイフティ弁28を
新しいエレメント板17とともに取付ボルト13に嵌入
してフィルタケース14に収容した後に、上記第3シー
ル部材23をフィルタケース14及び新しいフィルタエ
レメント16の上面に載せる。この状態で取付ボルト1
3をフィルタハウジング12のねじ孔12cに螺合す
る。このように簡単な作業でフィルタエレメント16及
びセイフティ弁28を交換できる。
【0023】図3及び図4は本発明の第2の実施の形態
を示す。図3において図1と同一符号は同一部品を示
す。この実施の形態では、単一の通孔57bが取付ボル
ト13の周囲のエレメント板57に形成され、この単一
の通孔57bを開閉する単一のセイフティ弁58がフィ
ルタエレメント16の円柱状空間16aに収容される。
セイフティ弁58はディスク状に形成されエレメント板
57上面に単一の通孔57bを塞ぐように載せられた単
一の弁本体61と(図3及び図4)、この弁本体61を
覆うようにエレメント板57に取付けられた単一の弁カ
バー62と(図3)、弁本体61及び弁カバー62間に
介装され弁本体61をエレメント板57に押付ける単一
の弁押えばね63と(図3)を有する。また単一の弁カ
バー62を覆うように単一のフィルタネット59が設け
られる。図3の符号62bは弁カバー62に形成された
多数の小孔であり、図4の符号61aは弁本体61の外
周縁に上方に突設されたアウタリングである。上記以外
は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0024】このように構成されたオイルフィルタ51
では、弁本体61が取付ボルト13に遊嵌されない構造
であるため、弁カバー62及びフィルタネット59を取
付ボルト13に嵌入する必要がない。この結果、取付ボ
ルト13及び弁カバー62の隙間と、取付ボルト13及
びフィルタネット59の隙間を塞ぐ上記第1の実施の形
態の第4シール部材が不要になるので、部品点数及び組
付工数を上記第1の実施の形態より更に低減できる。上
記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であるので、
繰返しの説明を省略する。
【0025】なお、第1及び第2の実施の形態では、オ
イルフィルタとしてエンジンオイルを濾過するフィルタ
を挙げたが、ギヤオイル又はその他のオイルを濾過する
フィルタでもよい。また、第2の実施の形態では、単一
の通孔を取付ボルトの周囲のエレメント板に形成し、こ
の単一の通孔を開閉する単一のセイフティ弁をフィルタ
エレメントの内側に収容し、更に単一の弁本体をディス
ク状に形成したが、2以上の通孔を取付ボルトの周囲の
エレメント板にそれぞれ形成し、これらの通孔を開閉す
る2以上(通孔と同数)のセイフティ弁をフィルタエレ
メントの内側にそれぞれ収容し、更に2以上(通孔と同
数)の弁本体をディスク状にそれぞれ形成してもよい。
この場合、弁カバー、弁押えばね及びフィルタネットも
2以上(通孔と同数)設けられる。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、エ
レメント板にフィルタエレメントの内側に臨んで通孔を
形成し、フィルタエレメントの外側のオイル圧の大小に
より通孔を開閉するセイフティ弁をフィルタエレメント
の内側に収容し、更にセイフティ弁を覆うようにエレメ
ント板又はセイフティ弁にフィルタネットを取付けたの
で、オイルが低温で粘度の高いときには、フィルタエレ
メントの外側のオイル圧が上昇してセイフティ弁が開
き、エレメント板の通孔が開放される。この結果、フィ
ルタエレメントの外側のオイルの殆ど全てが通孔を通っ
てフィルタネットを通過しフィルタエレメントの内側に
流入するので、オイルに含まれる塵埃はフィルタネット
により捕集される。またフィルタエレメントの外側のオ
イル圧はほぼ一定に保たれるので、フィルタエレメント
がこのフィルタエレメントの外側のオイル圧により損傷
することはない。またオイルの温度が上昇してオイルの
粘度が低くなると、フィルタエレメントの外側からこの
フィルタエレメント内を通過するオイルの流量が増大
し、フィルタエレメントの外側のオイル圧が低下するの
で、セイフティ弁が閉じて通孔が閉止されるので、オイ
ルに含まれる塵埃はフィルタエレメントにより捕集され
る。
【0027】また、通孔を取付ボルトの周囲のエレメン
ト板に1又は2以上形成し、セイフティ弁の弁本体をエ
レメント板上に通孔を塞ぐように載せ、弁カバーをエレ
メント板上に弁本体を覆うように取付け、更に弁カバー
及び弁本体間に介装された弁押えばねが弁本体をエレメ
ント板に押付けるように構成すれば、オイルが低温で粘
度の高いときには、上記と同様にフィルタエレメントの
外側のオイル圧が上昇する。このとき上記オイル圧によ
り弁本体が弁押えばねの弾性力に抗して上昇するので、
エレメント板の通孔が開放される。この結果、フィルタ
エレメントの外側のオイルの殆ど全てが通孔及び弁カバ
ーを通りフィルタネットを通過してフィルタエレメント
の内側に流入するので、上記と同様の効果が得られる。
またオイルの温度が上昇してオイルの粘度が低くなる
と、フィルタエレメントの外側からフィルタエレメント
内を通過するオイルの流量が増大するので、フィルタエ
レメントの外側のオイル圧が低下し、弁本体が弁押えば
ねの弾性力によりエレメント板に押付けられ、通孔が閉
止される。この結果、オイルに含まれる塵埃はフィルタ
エレメントにより捕集される。
【0028】また、弁本体をリング状に形成して取付ボ
ルトに遊嵌すれば、弁本体が取付ボルトに遊嵌される構
造であるため、弁カバー及びフィルタネットを取付ボル
トに嵌入する必要があり、取付ボルト及び弁カバーの隙
間と、取付ボルト及びフィルタネットの隙間を塞ぐ必要
があるけれども、セイフティ弁及びフィルタネットがフ
ィルタエレメントの内側に収容されるので、セイフティ
弁及びフィルタネットの取付スペースを新たに設けずに
済む。更に、弁本体をディスク状に形成して取付ボルト
の周囲に設ければ、弁本体が取付ボルトに遊嵌されない
構造であるため、弁カバー及びフィルタネットを取付ボ
ルトに嵌入する必要がない。この結果、取付ボルト及び
弁カバーの隙間と、取付ボルト及びフィルタネットの隙
間を塞ぐ必要がないので、部品点数及び組付工数を更に
低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態のオイルフィルタの縦断面
図。
【図2】そのセイフティ弁の弁本体の斜視図。
【図3】本発明の第2実施形態を示す図1に対応する断
面図。
【図4】そのセイフティ弁の弁本体の斜視図。
【図5】従来例を示す図1に対応する断面図。
【符号の説明】
11,51 オイルフィルタ 12 フィルタハウジング 13 取付ボルト 14 フィルタケース 16 フィルタエレメント 17,57 エレメント板 17b,57b 通孔 28,58 セイフティ弁 29,59 フィルタネット 31,61 弁本体 32,62 弁カバー 33,63 弁押えばね

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレメント板(17,57)上に設けられた円
    筒状のフィルタエレメント(16)がフィルタケース(14)に
    収容され、前記フィルタケース(14)がフィルタハウジン
    グ(12)の下面に取付けられたオイルフィルタにおいて、 前記エレメント板(17,57)に前記フィルタエレメント(1
    6)の内側に臨んで通孔(17b,57b)が形成され、 前記フィルタエレメント(16)の外側のオイル圧の大小に
    より前記通孔(17b,57b)を開閉するセイフティ弁(28,58)
    が前記フィルタエレメント(16)の内側に収容され、 前記セイフティ弁(28,58)を覆うように前記エレメント
    板(17,57)又は前記セイフティ弁(28,58)にフィルタネッ
    ト(59,59)が取付けられたことを特徴とするオイルフィ
    ルタ。
  2. 【請求項2】 通孔(17b,57b)がフィルタケース(14)を
    フィルタハウジング(12)に取付ける取付ボルト(13)の周
    囲のエレメント板(17,57)に1又は2以上形成され、 セイフティ弁(28,58)が前記エレメント板(17,57)上に前
    記通孔(17b,57b)を塞ぐように載せられた弁本体(31,61)
    と、前記エレメント板(17,57)上に前記弁本体(31,61)を
    覆うように取付けられた弁カバー(32,62)と、前記弁カ
    バー(32,62)及び前記弁本体(31,61)間に介装され前記弁
    本体(31,61)を前記エレメント板(17,57)に押付ける弁押
    えばね(33,63)とを有する請求項1記載のオイルフィル
    タ。
  3. 【請求項3】 弁本体(31)がリング状に形成されて取付
    ボルト(13)に遊嵌された請求項2記載のオイルフィル
    タ。
  4. 【請求項4】 弁本体(61)がディスク状に形成されて取
    付ボルト(13)の周囲に設けられた請求項2記載のオイル
    フィルタ。
JP10006249A 1998-01-16 1998-01-16 オイルフィルタ Pending JPH11200828A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017094758A1 (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 ナブテスコオートモーティブ 株式会社 気液分離装置

Cited By (1)

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WO2017094758A1 (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 ナブテスコオートモーティブ 株式会社 気液分離装置

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