JPH11199862A - 混合作動流体 - Google Patents

混合作動流体

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JPH11199862A
JPH11199862A JP10002814A JP281498A JPH11199862A JP H11199862 A JPH11199862 A JP H11199862A JP 10002814 A JP10002814 A JP 10002814A JP 281498 A JP281498 A JP 281498A JP H11199862 A JPH11199862 A JP H11199862A
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JP
Japan
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working fluid
mixed working
weight
r227ea
butane
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Pending
Application number
JP10002814A
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English (en)
Inventor
Yuji Yoshida
雄二 吉田
Shozo Funakura
正三 船倉
Noriho Okaza
典穂 岡座
Mitsuharu Matsuo
光晴 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成層圏オゾン層に及ぼす影響がほとんどな
く、地球温暖化係数の小さいR12およびR134aの
代替として、従来の冷凍サイクル装置にそのまま用いら
れる混合作動流体を提供する。 【解決手段】 10重量%以下のブタン(R600)ま
たはイソブタン(R600a)、1,1−ジフルオロエ
タン(R152a)、および/または1,1,1,2,
3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(R227ea)
からなる混合作動流体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫、冷凍機等
の冷凍サイクル装置の冷媒として用いられる混合作動流
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷蔵庫、冷凍機等の冷凍サイクル
装置は、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブや膨張
弁等の絞り装置、蒸発器、アキュームレータ、必要に応
じて用いる四方弁等を配管接続し、その内部に冷媒を循
環させることにより、冷却または加熱作用を行ってい
る。これらの冷凍サイクル装置においては、冷媒として
フロン類(以下R○○またはR○○○と記す)と呼ばれ
るメタンまたはエタンから誘導されたハロゲン化炭化水
素類が用いられてきた。
【0003】冷凍冷蔵庫、冷凍機等においては、利用温
度は通常、凝縮温度が約40℃、蒸発温度が約−30〜
−40℃の範囲である。冷媒としては、R12(ジクロ
ロジフルオロメタンCCl2F2、沸点−29.7℃)が幅広
く用いられていた。しかし、近年フロンによる成層圏オ
ゾン層破壊が地球規模の環境問題となり、成層圏オゾン
破壊能力(ODP)が大きいため、すでにモントリオー
ル国際条約によってその使用・生産が廃止された。この
ため現在では成層圏オゾン層に及ぼす影響をほとんどな
くするために、分子構造中に塩素を含まないフッ化炭化
水素類であるR134a(1,1,1,2−テトラフル
オロエタンCF3-CH2F、沸点−26.1℃)が、R12と
沸点が近いこともあってR12の代替冷媒として利用さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フッ化
炭化水素類の冷媒は、もう一つの環境問題である地球温
暖化に対する影響を示す地球温暖化係数(以下GWPと
記す)は、比較的大きいとされている。1995年のI
PCC(Intergovernmental Panel on ClimateChange、
気候変動政府間パネル)報告によれば、炭酸ガス(CO
2)のGWPを1としたときの積算時水平軸100年の
比較値は、R12のGWPは8500、塩素を含まない
フッ化炭化水素類のうちR134aのGWPは1300
とされている。従って、R134aのGWPはR12の
約1/6.5に低減されているものの、地球温暖化の観
点からはさらなる低減が望まれている。
【0005】また、R134a等のフッ化炭化水素類の
冷媒は、従来の圧縮機用潤滑油として用いられてきたパ
ラフィン系やナフテン系の鉱油および一部のアルキルベ
ンゼン油等の合成油と相溶性が悪い。このため、圧縮機
から冷媒と一緒に吐出された潤滑油が低温の蒸発器から
圧縮機に帰還しなくなるおそれがある。従って、R13
4a等のフッ化炭化水素類を冷媒として用いる場合に
は、新規製品においては圧縮機用潤滑油として相溶性の
良いエステル油が一般に用いられている。しかし、エス
テル油は加水分解しやすく、化学材料的な信頼性につい
て細心の注意を払う必要がある。
【0006】本発明は、上述の問題に鑑み、成層圏オゾ
ン層に及ぼす影響がほとんどなく、地球温暖化に対する
影響も小さくできる可能性のあるR12の代替となる作
動流体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩素を含まな
い1,1−ジフルオロエタンと、R600(ブタン)ま
たはR600a(イソブタン)のハイドロカーボン類を
混合した混合作動流体、およびこれらを混合するに際し
て、防爆対策として塩素を含まない1,1,1,2,
3,3,3−ヘプタフルオロプロパンをさらに混合した
混合作動流体を提供する。すなわち、本発明の第1の混
合作動流体は、10重量%以下のブタンまたはイソブタ
ン、および90重量%以上の1,1−ジフルオロエタン
からなることを特徴とする。また、本発明の第2の混合
作動流体は、10重量%以下のブタンまたはイソブタ
ン、40重量%以下の1,1,1,2,3,3,3−ヘ
プタフルオロプロパン、および残部の1,1−ジフルオ
ロエタンからなることを特徴とする。
【0008】1,1−ジフルオロエタン(R152a、
CHF2-CH3、沸点−24.0℃)は、2個の炭素原子と2
個の弗素原子と4個の水素原子からなり、分子構造中に
塩素を含まないため、オゾン破壊能力がほとんどない。
R152aは弱可燃性であるが、R152aのGWPは
140とされており、R134aの約1/9に低減する
ことが可能となる。
【0009】R600(ブタンn-C4H8、沸点−0.5
℃)とR600a(イソブタン(CH3)2-CH-CH3、沸点−1
1.8℃)のハイドロカーボン類は、オゾン破壊能力が
ほとんどなく、GWPもほとんどゼロとされている。ま
た、化学構造的に鉱油や一部の合成油と近いため相溶性
が良く、ハイドロカーボン類をR152aのフッ化炭化
水素類に若干量混合した冷媒は、エステル油以外の従来
の圧縮機用潤滑油と一緒に用いることが可能である。こ
こでR600(ブタン)とR600a(イソブタン)
は、R152aと共沸様混合物を作ることが明かとなっ
た。そして、ハイドロカーボン類の混合量が10重量%
以下のものは、潤滑油との相溶性を改善しながら実質的
に共沸様混合物として取り扱うことができる。
【0010】1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフル
オロプロパン(R227ea、CF3-CHF-CF3、沸点−1
6.4℃)は、3個の炭素原子と7個の弗素原子と1個
の水素原子からなり、分子構造中に塩素を含まないた
め、オゾン破壊能力がほとんどない。また、R227e
aのGWPは2900とされており、約40重量%以下
のR227eaの混合量であれば、R134aのGWP
の低減を行うことが可能となる。R227eaは、負触
媒効果のある不燃性物質として注目されており、ハイド
ロカーボン類やR152aの可燃性を低減し、混合量に
よっては不燃化できるものである。ここでさらに特筆す
べきことは、R152aと共沸様組成を作るR600ま
たはR600aに、R227eaを混合した3成分系混
合作動流体も、R227eaのある混合量まで共沸様混
合物となることが見いだされたことである。
【0011】本発明の混合作動流体は、新規冷媒として
だけでなく、レトロフィット用冷媒としても使用するこ
とができる。また、エステル油だけでなく、従来の圧縮
機用潤滑油と一緒に、通常の冷凍サイクル装置にそのま
ま使用可能である。上記混合作動流体を従来の圧縮機用
潤滑油と共存して使用する場合には、R600またはR
600aが従来の圧縮機用潤滑油に選択的に溶解し、冷
凍サイクル装置の循環組成中のR600またはR600
aの割合が減少して、さらに可燃性に対する危険を避け
ることができる。
【0012】本発明は、上述の組合せによって、塩素を
含まないフッ化炭化水素類とハイドロカーボン類とから
なる混合物を作動流体となすことにより、成層圏オゾン
層に及ぼす影響をほとんどなくすることを可能とするも
のであり、特定された組成範囲におけるODPも0と予
想されるものである。さらに、10重量%以下のR60
0(ブタン)またはR600a(イソブタン)とR15
2aとからなる混合物の地球温暖化に対する影響は、R
134aの約1/9、R12の約1/60に低減するこ
とが可能となる。また、約40重量%以下のR227e
aをさらに混合した混合物の地球温暖化に対する影響
は、R134aのGWPを小さくできるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0014】《実施の形態1》表1は、10重量%以下
のR600(ブタン)またはR600a(イソブタン)
と、R152a(1,1−ジフルオロエタン)と、R2
27ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオ
ロプロパン)からなる2成分または3成分の各種組成の
混合物について、0℃の一定温度における蒸気圧(飽和
液圧力)を示したものである。
【0015】
【表1】
【0016】表1からわかるように、10重量%以下の
R600(ブタン)またはR600a(イソブタン)を
含む2成分のR152a/R600混合物またはR15
2a/R600a混合物は、R152aの単一冷媒より
も蒸気圧が高く、ほぼ共沸様混合組成となる。また、1
0重量%以下のハイドロカーボン類を含む3成分のR1
52a/R227ea/R600混合物またはR152
a/R227ea/R600a混合物においては、R2
27eaが約40重量%以下で、残りをR152aとし
た組成でも、R152aの単一冷媒よりも蒸気圧が高
く、ほぼ共沸様混合組成となる。ここで、10重量%以
下のR600(ブタン)やR600a(イソブタン)
と、40重量%以下のR227eaと、残りのR152
aからなる混合作動流体のGWPは、R227eaの組
成割合が40重量%以下であるため、R134aのGW
Pよりも小さくなる。
【0017】《実施の形態2》表2は、特定組成のR1
52a/R227ea/R600混合物からなる2成分
系または3成分系冷媒の理想的な冷凍性能を示す。ただ
し、凝縮平均温度が40℃、蒸発平均温度が−40℃、
凝縮器出口過冷却度が0deg、蒸発器出口過熱度が7
0degの場合の性能であり、冷凍能力には蒸発器出口
過熱域の顕熱は含めていない。
【0018】
【表2】
【0019】表2からわかるように、R600の割合を
5重量%に固定すると、2成分系と40重量%以下のR
227eaを含む3成分系において、冷凍能力と成績係
数の両方がR134aよりもほぼ改善される。また、凝
縮過程と蒸発過程における温度勾配はいずれも1deg
以下であり、共沸様混合物としてほとんど単一冷媒と同
様な取扱いができる。
【0020】表3は、特定組成のR152a/R227
ea/R600a混合物からなる2成分系または3成分
系の理想的な冷凍性能を示す。ただし、凝縮平均温度が
40℃、蒸発平均温度が−40℃、凝縮器出口過冷却度
が0deg、蒸発器出口過熱度が70degの場合の性
能であり、冷凍能力には蒸発器出口過熱域の顕熱は含め
ていない。
【0021】
【表3】
【0022】表3からわかるように、R600の割合を
10重量%に固定すると、2成分系と40重量%以下の
R227eaを含む3成分系において、冷凍能力と成績
係数の両方がR134aよりも改善される。また、凝縮
過程と蒸発過程における温度勾配はいずれも約2deg
以下であり、共沸様混合物としてほとんど単一冷媒と同
様な取扱いができる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次のような効果が得られる。 (1)本発明による混合作動流体は、共沸様混合物であ
り、R12の代替冷媒として使用されているR134a
に比べ、GWPが小さく、冷凍能力と成績係数の両方が
改善される。 (2)本発明による混合作動流体をエステル油以外の従
来の圧縮機用潤滑油を含む冷凍サイクル装置中で冷媒と
して使用する場合には、R600またはR600aが潤
滑油に選択的に溶解し、循環組成物中のR600または
R600aの割合が減少し、R227eaが負触媒効果
のある不燃性物質であるため、可燃性に対する危険を避
けることができる。
フロントページの続き (72)発明者 松尾 光晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10重量%以下のブタンまたはイソブタ
    ン、および90重量%以上の1,1−ジフルオロエタン
    からなることを特徴とする混合作動流体。
  2. 【請求項2】 10重量%以下のブタンまたはイソブタ
    ン、40重量%以下の1,1,1,2,3,3,3−ヘ
    プタフルオロプロパン、および残部の1,1−ジフルオ
    ロエタンからなることを特徴とする混合作動流体。
JP10002814A 1998-01-09 1998-01-09 混合作動流体 Pending JPH11199862A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006038766A1 (en) * 2004-08-25 2006-04-13 Yoon-Sik Ham R502, r12 or r22 substitute mixed refrigerant and refrigeration system using thereof
CN110845997A (zh) * 2019-10-16 2020-02-28 珠海格力电器股份有限公司 一种热传递介质及适用于冷却器的组合物

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