JPH11199672A - ポリオルガノシロキサンの製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサンの製造方法

Info

Publication number
JPH11199672A
JPH11199672A JP525198A JP525198A JPH11199672A JP H11199672 A JPH11199672 A JP H11199672A JP 525198 A JP525198 A JP 525198A JP 525198 A JP525198 A JP 525198A JP H11199672 A JPH11199672 A JP H11199672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
polyorganosiloxane
carbon
component
minutes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP525198A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoaki Nakanishi
直明 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP525198A priority Critical patent/JPH11199672A/ja
Publication of JPH11199672A publication Critical patent/JPH11199672A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオルガノシロキサンと2種以上の炭素−
炭素二重結合を含有する有機化合物との反応(ヒドロシ
リル化)を常に高い反応率で行う。 【解決手段】 (A)ポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンと、(B)構成元素としてC,Hのみからなり、
分子内に炭素−炭素二重結合を有する有機化合物、およ
び(C)構成元素としてO,N,S,ハロゲンのうちい
ずれか1種以上を含み、炭素−炭素二重結合を有する有
機化合物を、触媒存在下で反応させる際に、(A)成分
と(B)成分とを酸素を含む雰囲気下で反応させたのち
に、(C)成分を反応させることにより、目的とする反
応物が安定的に高収率で得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素−炭素二重結
合を有する有機化合物に対し、珪素上に水素原子を有す
る化合物とを反応させる、いわゆるヒドロシリル化を、
確実に高い反応率で行うことを特徴とするポリオルガノ
シロキサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオルガノシロキサンは、潤滑剤、電
気絶縁剤、防錆剤、離型剤、撥水処理剤、繊維処理剤、
コーティング剤、塗料添加剤、整泡剤、消泡剤、接着
剤、シーラント、ゴム、スポンジ、シート、チューブ、
型取り材、生体材料などがあげられる。これらに適合す
るための機能の付与、特性の向上は重要であり、様々な
分子構造を有するポリオルガノシロキサンが用いられて
いる。
【0003】種々のポリオルガノシロキサンを得る方法
としては、原料の入手しやすさなどから、ポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンを、炭素−炭素二重結合を有
する有機化合物に対し、遷移金属触媒の存在下でヒドロ
シリル化による反応を行う方法が有効である。ところが
この反応を用いて、ポリオルガノハイドロジェンシロキ
サンに対し、α−オレフィン類やα−メチルスチレン、
あるいはスチレンなどと、アリルエーテル類とをそれぞ
れ反応させようとしたところ、アリルエーテル類に対す
る反応は完結したにもかかわらず、α−オレフィン類や
α−メチルスチレン、スチレンの反応が完結せず、かな
りの量が残存する場合が見られた。ヒドロシリル化につ
いては、反応系中の溶存酸素が反応の助触媒として作用
することが確認されているため、本反応を酸素を含む雰
囲気下で行ったが、依然としてα−オレフィン類やα−
メチルスチレン、あるいはスチレンの反応率は安定せ
ず、かなりの量が残存する場合が見られ、課題の解決に
は至らなかった。そこで反応条件について詳細に検討し
た結果、α−オレフィン類やスチレン誘導体が残存して
いる状態で、アリルエーテル類などを加えると、後記成
分のみが反応し、前記成分はほとんど反応しなくなるこ
とが明らかとなった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、所望の2種以上の成分に対するヒ
ドロシリル化による反応を高い反応率で行うことを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1におけるポリオルガノシロキサンの製造方
法として、(A)式(1)および/または式(2)で表
されるポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、
(B)構成元素として、C,Hのみからなり、分子内に
炭素−炭素二重結合を有する有機化合物、および(C)
構成元素として、O,N,S,ハロゲンのうちいずれか
1種以上を含み、炭素−炭素二重結合を有する有機化合
物、を、触媒存在下で反応させる際に、(A)成分と
(B)成分とを酸素を含む雰囲気下で反応させ、反応が
完結したのちに、(C)成分を反応させることを特徴と
したものである。
【0006】
【化3】
【0007】(ただし、m≧1、n,l≧0、1≦(m
+n)×l≦80であり、R1,R2,R3,R4は水素又
は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)、
【0008】
【化4】
【0009】(ただし、m≧1、n,q≧0、3≦(m
+n)×l≦20であり、R1,R2は水素又は炭素数1
〜20の炭化水素基を示す。)。また、請求項2におい
ては、請求項1に示す(A)成分が、α−オレフィン
類、スチレン誘導体のうちいずれか一種以上のものから
なることを特徴とするポリオルガノシロキサンの製造方
法に関するものである。
【0010】また、請求項3においては、請求項1〜2
に示す(B)成分が、アリルエーテル構造を有する有機
化合物であることを特徴とする、ポリオルガノシロキサ
ンの製造方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明によれば、先に(A)成分
と(B)成分との間でヒドロシリル化による反応が行わ
れ、ついで(C)成分を反応させることにより、
(B)、(C)の両成分が安定して高い反応率で反応
し、所望のポリオルガノシロキサンが得られる。
【0012】以下、本発明の製造方法で用いられる
(A)〜(C)の各成分について順に説明する。まず、
(A)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンに
ついて述べる。ポリオルガノハイドロジェンシロキサン
は、分子中にヒドロシリル基を有するものであればよ
く、具体的な例としては次の式(1)および式(2)で
示される化合物が挙げられる。
【0013】
【化5】
【0014】(ただし、m≧1、n,l≧0、1≦(m
+n)×l≦80であり、R1,R2,R3,R4は水素又
は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)、
【0015】
【化6】
【0016】(ただし、m≧1、n,q≧0、3≦(m
+n)×l≦20であり、R1,R2は水素又は炭素数1
〜20の炭化水素基を示す。)、式(1)で表されるポ
リオルガノハイドロジェンシロキサンの具体的な例とし
ては、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリエチ
ルハイドロジェンシロキサン、ポリフェニルハイドロジ
ェンシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン−ジ
メチルシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンシロ
キサン−メチルフェニルシロキサン共重合体、メチルハ
イドロジェンシロキサン−メチルフェニルシロキサン共
重合体、及びエチルハイドロジェンシロキサン−ジメチ
ルシロキサン共重合体などが挙げられる。また、式
(2)で表されるシクロシロキサンにおけるシロキサン
単位の具体的な例としては、メチルハイドロジェンシロ
キサン、エチルハイドロジェンシロキサン、フェニルハ
イドロジェンシロキサン、ジメチルシロキサン、ジエチ
ルシロキサン、メチルフェニルシロキサンなどが挙げら
れ、これらが共重合して環状体を成したものである。
【0017】これらのポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンを、単独あるいは2成分以上の混合物として用い
ることができる。次に(B)成分である、構成元素とし
てC,Hのみからなり、分子内に炭素−炭素二重結合を
有する有機化合物について述べる。本成分における炭素
−炭素二重結合の分子内における位置は、ヒドロシリル
化が可能なものであれば特に限定されないが、反応性を
考慮すれば、分子の末端に存在することが好ましい。
【0018】本成分における炭素−炭素二重結合の数
は、1分子あたりの平均で1個以上存在すればよい。ま
た炭素−炭素二重結合を2個以上有する成分を用いて、
2分子以上の(A)成分と反応させ、分子量増大やゲル
化あるいは固化させて用いることも可能である。成分
(2)の具体的な例としては、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−ペンテン、1−オクテン、2−
メチルプロペン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル
−1−ペンテン、2−メチル−3−ブテンなどのα−オ
レフィン類、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニル
ベンゼンなどのスチレン誘導体、アリルベンゼンなどの
アリルベンゼン誘導体、1,3−ブタジエン、1,5−
ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジ
エン、2−メチル−1,3−ブタジエンなどのジエン類
などが挙げられる。また、これらを2種以上混合して、
あるいは逐次的に反応させてもよい。
【0019】次に(C)成分である、構成元素として
O,N,S,ハロゲンのうちいずれか1種以上を含み、
炭素−炭素二重結合を有する有機化合物について述べ
る。本成分の構成元素であるO、N、S、ハロゲン等の
分子中の位置については特に制限はなく、目的とするヒ
ドロシリル化に支障を及ぼさない構造であればよい。ま
た、本成分における炭素−炭素二重結合の分子内におけ
る位置は、ヒドロシリル化が可能なものであれば特に限
定されないが、反応性を考慮すれば、分子の末端に存在
することが好ましい。
【0020】本成分における炭素−炭素二重結合の数
は、1分子あたりの平均で1個以上存在すればよい。ま
た炭素−炭素二重結合を2個以上有する成分を用いて、
2分子以上の(A)成分と反応させ、分子量増大やゲル
化あるいは固化させて用いることも可能である。本成分
の具体的な例としては、アリルエチルエーテル、アリル
フェニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ジアリル
エーテル、O,O’−ジアリルビスフェノールAなどの
エーテル類、酢酸アリル、プロピオン酸アリル、酢酸ビ
ニル、フタル酸ジアリル、ジアリルカーボネートなどの
エステル類、アリルフェノール、3,3’−ジアリルビ
スフェノールA、ヒドロキシスチレンなどのフェノール
誘導体、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸アリルなどの(メタ)ア
クリル酸エステル誘導体、N,N−ジメチルアクリル酸
アミドなどのアミド類、3−クロロ−1−ブテン、4−
ブロモ−1−ブテンなどのハロゲン含有不飽和化合物、
エチルビニルスルホンなどの硫黄含有化合物などが挙げ
られる。また高分子量体としては、アリル基で置換され
た、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸
ビニル、ポリオキシアルキレン、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、
ポリスルフィド、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、アク
リロニトリル−スチレン共重合体、フェノール−ホルム
アルデヒド縮合物なども用いることができる。
【0021】次に、本発明におけるヒドロシリル化を行
う際の触媒について述べる。触媒としては、白金の単
体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固
体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とア
ルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレ
フィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH22(PPh
32、Pt(CH2=CH22Cl2)、白金−ビニル
シロキサン錯体(例えば、Ptn(ViMe2SiOSi
Me2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4m)、白金
−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh34、Pt
(PBu34)、白金−ホスファイト錯体(例えば、P
t[P(OPh)34、Pt[P(OBu)34
(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニ
ル基、Phはフェニル基を表し、n,mは、整数を示
す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト
(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ash
by)の米国特許第3159601号および31596
62号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、な
らびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3
220972号明細書中に記載された白金アルコラート
触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)
の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩
化白金−オレフィン複合体も本発明において有用であ
る。また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhC
l(PPh33、RhCl3、Rh/Al23、RuC
3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2
2H2O、NiCl 2、TiCl4等が挙げられる。これ
らの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレ
フィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好まし
い。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種
以上併用してもよい。
【0022】触媒の添加量は特に限定されないが、Si
H基1モルに対して、10-1〜10 -8モルの範囲が好ま
しく、より好ましくは、10-2〜10-7モルの範囲であ
る。上記の触媒と共に、助触媒としてホスフィン系化合
物およびホスフィン錯体を使用することができる。その
ようなホスフィン系化合物としては、トリフェニルホス
フィン、PMe3、PEt3、PPr3(ここで、Prは
プロピル基を表す。以下同様。)、P(n−Bu)3
P(cyclo−C6113、P(p−C6 4Me)
3 、P(o−C64Me)3等があるがこれらに限定さ
れるものではない。ホスフィン錯体としては例えば、C
r(CO)5PPh3、Cr(CO)4(PPh32(シ
スおよびトランス異性体)、Cr(CO)3(PPh
33(facおよびmer異性体)、これらCr化合
物のMoおよびV類縁体、Fe(CO) 4PPh3、Fe
(CO)3(PPh32、ならびにこれらFe化合物の
RuおよびOs類縁体、CoCl2(PPh3)、RhC
l(PPh33、RhCl(CO)(PPh33、Ir
Cl(CO)(PPh)2、NiCl2(PPh)2、P
dCl2(PPh)2、PtCl2(PPh)2、およびC
lAu(PPh3)がある。さらに、トリフェニルホス
フィン以外のホスフィンを含有する上記の金属の錯体等
のような金属錯体も有効な助触媒となりうる。さらに、
P(OPh)3等のようなホスファイト、AsPh3等の
ようなアルシンおよびSbPh3などのようなスチビン
を含有する錯体や硫黄なども有効な助触媒となりうる。
【0023】助触媒の添加量は特に限定されないが、触
媒1モルに対して、10-2〜102モルの範囲が好まし
く、より好ましくは10-1〜101モルの範囲である。
次に反応時の酸素の影響について述べる。雰囲気中の酸
素濃度は、本発明におけるヒドロシリル化による反応が
進行する範囲であれば特に制限はないが、一般的には体
積分率で0.01%〜21%が好ましく、0.02〜1
0%がより好ましく、0.1%〜5%が特に好ましい。
酸素濃度が0.01%より小さい場合には、(A)成分
と(B)成分との反応の完結に長時間を要するので好ま
しくなく、また、酸素濃度が21%以上の場合には、触
媒の酸化による活性低下等が起こるなどの点で好ましく
ない。雰囲気の酸素を除くガスの成分としては、窒素や
アルゴンなどのいわゆる不活性ガスが一般的に用いられ
る。
【0024】また本発明においては、反応系を均一にし
たり、粘度を下げ攪拌の効率を高めることなどを目的と
して、適宜溶媒を用いてもよい。また本発明におけるヒ
ドロシリル化による反応を行う際の温度については、反
応が進行する温度であれば特に制限はないが、−50℃
〜140℃が好ましく。0〜100℃が特に好ましい。
温度が−50℃より低いと反応速度が極端に低下し、1
40℃以上であれば副反応などが生じるので好ましくな
い。
【0025】本発明における反応を行う際の手順につい
て述べる。本発明においては(A)成分と(B)との反
応を完結させることが重要であり、その後(C)成分を
添加することにより目的の反応が達成される。各成分の
添加方法としては特に制限はなく、全量を一度に添加す
る方法や、数回に分けて添加する方法、あるいは、連続
的に一定量を追加する方法などが挙げられる。発熱によ
る温度上昇を考えると、数回に分けて添加するか、連続
的に一定量を追加する方法が好ましい。
【0026】反応の進行あるいは完結を確認する方法と
しては特に制限はないが、反応混合物をガスクロマトグ
ラフィー、液体クロマトグラフィー、あるいは赤外吸収
スペクトル、紫外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクト
ル等により、生成物や未反応物に該当するピーク等を調
べる方法などが有効である。また本発明における(A)
成分のヒドロシリル基と(B)成分及び(C)成分の炭
素−炭素二重結合の割合については特に制限はない。従
って、(A)成分のヒドロシリル基の割合を(B)成分
及び(C)成分の炭素−炭素二重結合の量にに対して過
剰量が存在しても良い。その場合には、残存するヒドロ
シリル基を用いることにより、ついで他成分との反応を
行うことができる。とくに1分子中に平均2個以上のヒ
ドロシリル基を有する場合においては、炭素−炭素二重
結合を同じく平均2個以上有する有機化合物と反応させ
ることにより、硬化物を得ることができる。
【0027】以下、本発明を実施例及び比較例を示す
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。実施例1 1Lの四つ口フラスコに、温度計、滴下ロート、冷却
管、三方コックを接続し、スターラーチップを入れマグ
ネチックスターラーで回転させ攪拌できるようにした。
フラスコにポリオルガノハイドロジェンシロキサン(信
越化学(株)、KF−99)120g(SiH基2.0
mol)、トルエン120mlを入れ、三方コックより
1%酸素含有窒素ガスを流し、10分間攪拌した。フラ
スコを80℃に加熱し、白金−ビニルシロキサンの3%
キシレン溶液241μl(白金原子にして2.0×10
-2mol)を加えた。5分後に、滴下ロートからα−メ
チルスチレン11.8g(0.10mol)を10分か
けて滴下した。30分攪拌後、NMRによりα−メチル
スチレンのビニル基に該当するピークが消失したことを
確認し、その後、滴下ロートから末端がそれぞれアリル
基、メチル基で置換されたポリエチレングリコール(数
平均分子量350)70g(アリル基0.20mol)
を10分かけて滴下した。1時間攪拌後、NMRにて同
様にポリオキシエチレングリコール成分のアリル基に該
当するピークが消失したことを確認した。反応混合物を
エバポレータにてトルエンを留去することにより、α−
メチルスチレンおよびポリエチレングリコールにより変
性されたポリオルガノハイドロジェンシロキサンを得
た。実施例2 実施例1と同様の反応容器を用いて、1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサン(信越化学
(株)、KF−9902)120g(2.0mol)を
入れ、実施例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒
素ガスを流し、10分攪拌した。その後室温で無溶媒の
まま白金触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロート
からα−メチルスチレン11.8g(0.10mol)
を10分間かけて滴下した。30分攪拌後、NMRによ
り反応の完結を確認し、その後滴下ロートから末端がそ
れぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレング
リコール70g(アリル基0.20mol)を10分か
けて滴下した。1時間攪拌後、NMRにて同様に反応の
完結を確認した。実施例3 実施例1と同様の反応容器を用いて、1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサン(信越化学
(株)、KF−9902)120g(2.0mol)を
入れ、実施例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒
素ガスを流し、10分攪拌した。その後室温で無溶媒の
まま白金触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロート
からスチレン10.8g(0.10mol)を10分間
かけて滴下した。30分攪拌後、NMRにより反応の完
結を確認し、その後滴下ロートから末端がそれぞれアリ
ル基、メチル基で置換されたポリエチレングリコール7
0g(アリル基0.20mol)を10分かけて滴下し
た。1時間攪拌後、NMRにて同様に反応の完結を確認
した。比較例1 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン(信越化学(株)KF−99)1
20g(2.0mol)およびトルエンを入れ、実施例
1と同様に三方コックより1%酸素含有窒素ガスを流
し、10分攪拌した。その後80℃に加熱したのち白金
触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロートからα−
メチルスチレン11.8g(0.10mol)を10分
かけて滴下し、その後すぐに滴下ロートから末端がそれ
ぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレングリ
コール70g(アリル基0.20mol)を10分かけ
て滴下した。1時間攪拌後、NMRにより反応の進行を
確認したところ、ポリエチレングリコールのアリル基に
該当するピークは消失していたが、α−メチルスチレン
のビニル基に該当するピークは残存していた。ピーク面
積からα−メチルスチレンの反応率を求めたところ、5
回の実験で60〜80%の間で一定しなかった。比較例2 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン(信越化学(株)KF−99)1
20g(2.0mol)およびトルエンを入れ、三方コ
ックより窒素を流し、10分攪拌した。その後80℃に
加熱したのち白金触媒241μlを加えた。5分後に滴
下ロートからα−メチルスチレン11.8g(0.10
mol)を10分かけて滴下し、そのまま窒素を流しな
がら30分攪拌した。その後滴下ロートから末端がそれ
ぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレングリ
コール70g(アリル基0.20mol)を10分かけ
て滴下した。1時間攪拌後、NMRにより反応の進行を
確認したところ、ポリエチレングリコールのアリル基に
該当するピークは消失していたが、α−メチルスチレン
のビニル基に該当するピークは残存していた。ピーク面
積からα−メチルスチレンの反応率を求めたところ、3
回の実験で50〜95%の間で一定しなかった。比較例3 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン、(信越化学(株)KF−99)
120g(2.0mol)およびトルエンを入れ、実施
例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒素ガスを流
し、10分攪拌した。その後80℃に加熱したのち白金
触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロートから末端
がそれぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレ
ングリコール70g(アリル基0.20mol)を10
分かけて滴下した。1時間攪拌後、NMRにより反応の
完結を確認し、その後、α−メチルスチレン11.8g
(0.10mol)を10分かけて滴下した。30分攪
拌後、NMRにより反応の進行を確認したところ、α−
メチルスチレンのビニル基に該当するピークは残存して
いた。ピーク面積からα−メチルスチレンの反応率を求
めたところ、10%以下であった。比較例4 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン、(信越化学(株)KF−99)
120g(2.0mol)およびトルエンを入れ、実施
例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒素ガスを流
し、10分攪拌した。その後80℃に加熱したのち白金
触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロートからα−
メチルスチレン11.8g(0.10mol)および末
端がそれぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチ
レングリコール70g(アリル基0.20mol)の混
合物を20分かけて滴下した。1時間攪拌後、NMRに
より反応の進行を確認したところ、ポリエチレングリコ
ールのアリル基に該当するピークは消失していたが、α
−メチルスチレンのビニル基に該当するピークは残存し
ていた。ピーク面積からα−メチルスチレンの反応率を
求めたところ、30%であった。
【0028】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の本発明のポリオル
ガノシロキサンの製造方法によれば、ポリオルガノシロ
キサンを2種以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物
に対しヒドロシリル化により反応させる際に、確実に高
い反応率を示し、目的とするポリオルガノシロキサンが
得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)式(1)および/または式(2)で
    表されるポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、
    (B)構成元素としてC,Hのみからなり、分子内に炭
    素−炭素二重結合を有する有機化合物、および(C)構
    成元素としてO,N,S,ハロゲンのうちいずれか1種
    以上を含み、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物
    を、触媒存在下で反応させる際に、(A)成分と(B)
    成分とを酸素を含む雰囲気下で反応させ、反応が完結し
    たのちに、(C)成分を反応させることを特徴とする、
    ポリオルガノシロキサンの製造方法。 【化1】 (ただし、m≧1、n,l≧0、1≦(m+n)×l≦
    80であり、R1,R2,R3,R4は水素又は炭素数1〜
    20の炭化水素基を示す。)、 【化2】 (ただし、m≧1、n,q≧0、3≦(m+n)×l≦
    20であり、R1,R2は水素又は炭素数1〜20の炭化
    水素基を示す。)、
  2. 【請求項2】請求項1に示す(B)成分が、α−オレフ
    ィン類、スチレン誘導体のうちいずれか1種以上のもの
    からなることを特徴とするポリオルガノシロキサンの製
    造方法。
  3. 【請求項3】請求項1〜2に示す(C)成分が、アリル
    エーテル構造を有する有機化合物であることを特徴とす
    る、ポリオルガノシロキサンの製造方法。
JP525198A 1998-01-14 1998-01-14 ポリオルガノシロキサンの製造方法 Pending JPH11199672A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP525198A JPH11199672A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 ポリオルガノシロキサンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP525198A JPH11199672A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 ポリオルガノシロキサンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11199672A true JPH11199672A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11606004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP525198A Pending JPH11199672A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 ポリオルガノシロキサンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11199672A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000239389A (ja) * 1999-02-22 2000-09-05 Dow Corning Corp アリールアルキル基を備えるシリコーンポリエーテル
JP2001114895A (ja) * 1999-10-21 2001-04-24 Dow Corning Corp SiH含有量の低い高分子量アルキルメチル−アルキルアリールシロキサン三元重合体及びその製造方法
JP2004038143A (ja) * 2002-03-03 2004-02-05 Shipley Co Llc シランモノマー及びポリマーを製造する方法及びそれを含むフォトレジスト組成物
JP2006520411A (ja) * 2003-02-12 2006-09-07 ダウ・コーニング・コーポレイション シロキサンベースのポリアミドエラストマー
JP2007131867A (ja) * 2007-01-24 2007-05-31 Dow Corning Corp シリコーンゲル
JP2017509589A (ja) * 2014-01-10 2017-04-06 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG 界面活性剤を含まないオルガノポリシロキサン逆エマルジョン
WO2018016565A1 (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 熱伝導性ポリオルガノシロキサン組成物用表面処理剤
US20210147681A1 (en) 2016-07-22 2021-05-20 Momentive Performance Materials Japan Llc Thermally conductive polysiloxane composition
US11254849B2 (en) 2015-11-05 2022-02-22 Momentive Performance Materials Japan Llc Method for producing a thermally conductive polysiloxane composition
US11359124B2 (en) 2017-05-31 2022-06-14 Momentive Performance Materials Japan Llc Thermally conductive polysiloxane composition

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000239389A (ja) * 1999-02-22 2000-09-05 Dow Corning Corp アリールアルキル基を備えるシリコーンポリエーテル
JP4652513B2 (ja) * 1999-02-22 2011-03-16 ダウ コーニング コーポレーション アリールアルキル基を備えるシリコーンポリエーテル
JP2001114895A (ja) * 1999-10-21 2001-04-24 Dow Corning Corp SiH含有量の低い高分子量アルキルメチル−アルキルアリールシロキサン三元重合体及びその製造方法
JP4557497B2 (ja) * 2002-03-03 2010-10-06 ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. シランモノマー及びポリマーを製造する方法及びそれを含むフォトレジスト組成物
JP2004038143A (ja) * 2002-03-03 2004-02-05 Shipley Co Llc シランモノマー及びポリマーを製造する方法及びそれを含むフォトレジスト組成物
JP2006520411A (ja) * 2003-02-12 2006-09-07 ダウ・コーニング・コーポレイション シロキサンベースのポリアミドエラストマー
JP2007131867A (ja) * 2007-01-24 2007-05-31 Dow Corning Corp シリコーンゲル
JP2017509589A (ja) * 2014-01-10 2017-04-06 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG 界面活性剤を含まないオルガノポリシロキサン逆エマルジョン
US11254849B2 (en) 2015-11-05 2022-02-22 Momentive Performance Materials Japan Llc Method for producing a thermally conductive polysiloxane composition
WO2018016565A1 (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 熱伝導性ポリオルガノシロキサン組成物用表面処理剤
KR20190034574A (ko) * 2016-07-22 2019-04-02 모멘티브 파포만스 마테리아루즈 쟈판 고도가이샤 열전도성 폴리오가노실록산 조성물용 표면 처리제
US20210147681A1 (en) 2016-07-22 2021-05-20 Momentive Performance Materials Japan Llc Thermally conductive polysiloxane composition
US11118056B2 (en) 2016-07-22 2021-09-14 Momentive Performance Materials Japan Llc Thermally conductive polysiloxane composition
US11286349B2 (en) 2016-07-22 2022-03-29 Momentive Performance Materials Japan Llc Surface treatment agent for thermally conductive polyorganosiloxane composition
US11359124B2 (en) 2017-05-31 2022-06-14 Momentive Performance Materials Japan Llc Thermally conductive polysiloxane composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5639845A (en) Method for the preparation of a fluorine-containing organopolysiloxane
US9387468B2 (en) Cobalt catalysts and their use for hydrosilylation and dehydrogenative silylation
JP4499342B2 (ja) SiH基を含有する含窒素有機系化合物の製造方法
JPH11199672A (ja) ポリオルガノシロキサンの製造方法
US5808127A (en) Hydrosilylation method and process for producing curing agent making use of the same
JPH0352785B2 (ja)
US9381505B2 (en) Cobalt catalysts and their use for hydrosilylation and dehydrogenative silylation
US8049024B2 (en) Heterogenized rhodium complexes, methods of their synthesis and application as hydrosilylation catalysts
JP4310639B2 (ja) β−ケトエステル構造含有有機ケイ素化合物の製造方法
JPH08143777A (ja) 有機系硬化剤の製造方法
JPH11199677A (ja) 硬化性組成物及びそれを用いた成形体の作製方法
JPH0753719A (ja) 含フッ素オルガノポリシロキサン化合物の製造方法
JPH08157720A (ja) 有機系硬化剤の製造方法
JP5252761B2 (ja) ジアセチレン系ポリオルガノシロキサン、その中間体およびその硬化組成物
CN110452259A (zh) 一种光引发硅氢加成反应的方法
JP3823337B2 (ja) γー(メタ)アクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法
Matsubara et al. Silane-induced ring-opening polymerization of 1, 1, 3, 3-tetramethyl-2-oxa-1, 3-disilacyclopentane catalyzed by a triruthenium cluster
JP3434535B2 (ja) 反応性ケイ素系高分子、及びそれを用いた硬化性組成物
JPH08157603A (ja) ケイ素化合物を用いた硬化性組成物
JPH1192562A (ja) 硬化性組成物及びそれを用いた成形体の作製方法
JP7107636B2 (ja) シクロジエン添加剤を使用する白金触媒ヒドロシリル化反応
JPH10152615A (ja) 硬化性組成物及びそれを用いた硬化物の製造方法
JPH05230078A (ja) 新規な反応性シリコーン化合物
WO2006109628A1 (ja) ポリカルボシラン及びその製造方法
JP2006241344A (ja) 変性ポリオルガノシロキサン及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051118

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070116

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080513