JPH11199672A - ポリオルガノシロキサンの製造方法 - Google Patents
ポリオルガノシロキサンの製造方法Info
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Abstract
炭素二重結合を含有する有機化合物との反応(ヒドロシ
リル化)を常に高い反応率で行う。 【解決手段】 (A)ポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンと、(B)構成元素としてC,Hのみからなり、
分子内に炭素−炭素二重結合を有する有機化合物、およ
び(C)構成元素としてO,N,S,ハロゲンのうちい
ずれか1種以上を含み、炭素−炭素二重結合を有する有
機化合物を、触媒存在下で反応させる際に、(A)成分
と(B)成分とを酸素を含む雰囲気下で反応させたのち
に、(C)成分を反応させることにより、目的とする反
応物が安定的に高収率で得られる。
Description
合を有する有機化合物に対し、珪素上に水素原子を有す
る化合物とを反応させる、いわゆるヒドロシリル化を、
確実に高い反応率で行うことを特徴とするポリオルガノ
シロキサンの製造方法に関する。
気絶縁剤、防錆剤、離型剤、撥水処理剤、繊維処理剤、
コーティング剤、塗料添加剤、整泡剤、消泡剤、接着
剤、シーラント、ゴム、スポンジ、シート、チューブ、
型取り材、生体材料などがあげられる。これらに適合す
るための機能の付与、特性の向上は重要であり、様々な
分子構造を有するポリオルガノシロキサンが用いられて
いる。
としては、原料の入手しやすさなどから、ポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンを、炭素−炭素二重結合を有
する有機化合物に対し、遷移金属触媒の存在下でヒドロ
シリル化による反応を行う方法が有効である。ところが
この反応を用いて、ポリオルガノハイドロジェンシロキ
サンに対し、α−オレフィン類やα−メチルスチレン、
あるいはスチレンなどと、アリルエーテル類とをそれぞ
れ反応させようとしたところ、アリルエーテル類に対す
る反応は完結したにもかかわらず、α−オレフィン類や
α−メチルスチレン、スチレンの反応が完結せず、かな
りの量が残存する場合が見られた。ヒドロシリル化につ
いては、反応系中の溶存酸素が反応の助触媒として作用
することが確認されているため、本反応を酸素を含む雰
囲気下で行ったが、依然としてα−オレフィン類やα−
メチルスチレン、あるいはスチレンの反応率は安定せ
ず、かなりの量が残存する場合が見られ、課題の解決に
は至らなかった。そこで反応条件について詳細に検討し
た結果、α−オレフィン類やスチレン誘導体が残存して
いる状態で、アリルエーテル類などを加えると、後記成
分のみが反応し、前記成分はほとんど反応しなくなるこ
とが明らかとなった。
なされたものであり、所望の2種以上の成分に対するヒ
ドロシリル化による反応を高い反応率で行うことを目的
とする。
に、請求項1におけるポリオルガノシロキサンの製造方
法として、(A)式(1)および/または式(2)で表
されるポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、
(B)構成元素として、C,Hのみからなり、分子内に
炭素−炭素二重結合を有する有機化合物、および(C)
構成元素として、O,N,S,ハロゲンのうちいずれか
1種以上を含み、炭素−炭素二重結合を有する有機化合
物、を、触媒存在下で反応させる際に、(A)成分と
(B)成分とを酸素を含む雰囲気下で反応させ、反応が
完結したのちに、(C)成分を反応させることを特徴と
したものである。
+n)×l≦80であり、R1,R2,R3,R4は水素又
は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)、
+n)×l≦20であり、R1,R2は水素又は炭素数1
〜20の炭化水素基を示す。)。また、請求項2におい
ては、請求項1に示す(A)成分が、α−オレフィン
類、スチレン誘導体のうちいずれか一種以上のものから
なることを特徴とするポリオルガノシロキサンの製造方
法に関するものである。
に示す(B)成分が、アリルエーテル構造を有する有機
化合物であることを特徴とする、ポリオルガノシロキサ
ンの製造方法に関するものである。
と(B)成分との間でヒドロシリル化による反応が行わ
れ、ついで(C)成分を反応させることにより、
(B)、(C)の両成分が安定して高い反応率で反応
し、所望のポリオルガノシロキサンが得られる。
(A)〜(C)の各成分について順に説明する。まず、
(A)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンに
ついて述べる。ポリオルガノハイドロジェンシロキサン
は、分子中にヒドロシリル基を有するものであればよ
く、具体的な例としては次の式(1)および式(2)で
示される化合物が挙げられる。
+n)×l≦80であり、R1,R2,R3,R4は水素又
は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)、
+n)×l≦20であり、R1,R2は水素又は炭素数1
〜20の炭化水素基を示す。)、式(1)で表されるポ
リオルガノハイドロジェンシロキサンの具体的な例とし
ては、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリエチ
ルハイドロジェンシロキサン、ポリフェニルハイドロジ
ェンシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン−ジ
メチルシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンシロ
キサン−メチルフェニルシロキサン共重合体、メチルハ
イドロジェンシロキサン−メチルフェニルシロキサン共
重合体、及びエチルハイドロジェンシロキサン−ジメチ
ルシロキサン共重合体などが挙げられる。また、式
(2)で表されるシクロシロキサンにおけるシロキサン
単位の具体的な例としては、メチルハイドロジェンシロ
キサン、エチルハイドロジェンシロキサン、フェニルハ
イドロジェンシロキサン、ジメチルシロキサン、ジエチ
ルシロキサン、メチルフェニルシロキサンなどが挙げら
れ、これらが共重合して環状体を成したものである。
キサンを、単独あるいは2成分以上の混合物として用い
ることができる。次に(B)成分である、構成元素とし
てC,Hのみからなり、分子内に炭素−炭素二重結合を
有する有機化合物について述べる。本成分における炭素
−炭素二重結合の分子内における位置は、ヒドロシリル
化が可能なものであれば特に限定されないが、反応性を
考慮すれば、分子の末端に存在することが好ましい。
は、1分子あたりの平均で1個以上存在すればよい。ま
た炭素−炭素二重結合を2個以上有する成分を用いて、
2分子以上の(A)成分と反応させ、分子量増大やゲル
化あるいは固化させて用いることも可能である。成分
(2)の具体的な例としては、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−ペンテン、1−オクテン、2−
メチルプロペン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル
−1−ペンテン、2−メチル−3−ブテンなどのα−オ
レフィン類、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニル
ベンゼンなどのスチレン誘導体、アリルベンゼンなどの
アリルベンゼン誘導体、1,3−ブタジエン、1,5−
ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジ
エン、2−メチル−1,3−ブタジエンなどのジエン類
などが挙げられる。また、これらを2種以上混合して、
あるいは逐次的に反応させてもよい。
O,N,S,ハロゲンのうちいずれか1種以上を含み、
炭素−炭素二重結合を有する有機化合物について述べ
る。本成分の構成元素であるO、N、S、ハロゲン等の
分子中の位置については特に制限はなく、目的とするヒ
ドロシリル化に支障を及ぼさない構造であればよい。ま
た、本成分における炭素−炭素二重結合の分子内におけ
る位置は、ヒドロシリル化が可能なものであれば特に限
定されないが、反応性を考慮すれば、分子の末端に存在
することが好ましい。
は、1分子あたりの平均で1個以上存在すればよい。ま
た炭素−炭素二重結合を2個以上有する成分を用いて、
2分子以上の(A)成分と反応させ、分子量増大やゲル
化あるいは固化させて用いることも可能である。本成分
の具体的な例としては、アリルエチルエーテル、アリル
フェニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ジアリル
エーテル、O,O’−ジアリルビスフェノールAなどの
エーテル類、酢酸アリル、プロピオン酸アリル、酢酸ビ
ニル、フタル酸ジアリル、ジアリルカーボネートなどの
エステル類、アリルフェノール、3,3’−ジアリルビ
スフェノールA、ヒドロキシスチレンなどのフェノール
誘導体、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸アリルなどの(メタ)ア
クリル酸エステル誘導体、N,N−ジメチルアクリル酸
アミドなどのアミド類、3−クロロ−1−ブテン、4−
ブロモ−1−ブテンなどのハロゲン含有不飽和化合物、
エチルビニルスルホンなどの硫黄含有化合物などが挙げ
られる。また高分子量体としては、アリル基で置換され
た、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸
ビニル、ポリオキシアルキレン、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、
ポリスルフィド、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、アク
リロニトリル−スチレン共重合体、フェノール−ホルム
アルデヒド縮合物なども用いることができる。
う際の触媒について述べる。触媒としては、白金の単
体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固
体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とア
ルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレ
フィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2 )2(PPh
3 )2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニル
シロキサン錯体(例えば、Ptn(ViMe2SiOSi
Me2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金
−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt
(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、P
t[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3 ]4 )
(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニ
ル基、Phはフェニル基を表し、n,mは、整数を示
す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト
(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ash
by)の米国特許第3159601号および31596
62号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、な
らびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3
220972号明細書中に記載された白金アルコラート
触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)
の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩
化白金−オレフィン複合体も本発明において有用であ
る。また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhC
l(PPh3)3、RhCl3、Rh/Al2O3、RuC
l3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・
2H2O、NiCl 2、TiCl4等が挙げられる。これ
らの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレ
フィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好まし
い。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種
以上併用してもよい。
H基1モルに対して、10-1〜10 -8モルの範囲が好ま
しく、より好ましくは、10-2〜10-7モルの範囲であ
る。上記の触媒と共に、助触媒としてホスフィン系化合
物およびホスフィン錯体を使用することができる。その
ようなホスフィン系化合物としては、トリフェニルホス
フィン、PMe3、PEt3、PPr3(ここで、Prは
プロピル基を表す。以下同様。)、P(n−Bu)3、
P(cyclo−C6H11)3、P(p−C6H 4Me)
3 、P(o−C6H4Me)3等があるがこれらに限定さ
れるものではない。ホスフィン錯体としては例えば、C
r(CO)5PPh3、Cr(CO)4(PPh3)2(シ
スおよびトランス異性体)、Cr(CO)3(PPh
3 )3(facおよびmer異性体)、これらCr化合
物のMoおよびV類縁体、Fe(CO) 4PPh3、Fe
(CO)3(PPh3)2、ならびにこれらFe化合物の
RuおよびOs類縁体、CoCl2(PPh3)、RhC
l(PPh3)3、RhCl(CO)(PPh3)3、Ir
Cl(CO)(PPh)2、NiCl2(PPh)2、P
dCl2(PPh)2、PtCl2(PPh)2、およびC
lAu(PPh3)がある。さらに、トリフェニルホス
フィン以外のホスフィンを含有する上記の金属の錯体等
のような金属錯体も有効な助触媒となりうる。さらに、
P(OPh)3等のようなホスファイト、AsPh3等の
ようなアルシンおよびSbPh3などのようなスチビン
を含有する錯体や硫黄なども有効な助触媒となりうる。
媒1モルに対して、10-2〜102モルの範囲が好まし
く、より好ましくは10-1〜101モルの範囲である。
次に反応時の酸素の影響について述べる。雰囲気中の酸
素濃度は、本発明におけるヒドロシリル化による反応が
進行する範囲であれば特に制限はないが、一般的には体
積分率で0.01%〜21%が好ましく、0.02〜1
0%がより好ましく、0.1%〜5%が特に好ましい。
酸素濃度が0.01%より小さい場合には、(A)成分
と(B)成分との反応の完結に長時間を要するので好ま
しくなく、また、酸素濃度が21%以上の場合には、触
媒の酸化による活性低下等が起こるなどの点で好ましく
ない。雰囲気の酸素を除くガスの成分としては、窒素や
アルゴンなどのいわゆる不活性ガスが一般的に用いられ
る。
たり、粘度を下げ攪拌の効率を高めることなどを目的と
して、適宜溶媒を用いてもよい。また本発明におけるヒ
ドロシリル化による反応を行う際の温度については、反
応が進行する温度であれば特に制限はないが、−50℃
〜140℃が好ましく。0〜100℃が特に好ましい。
温度が−50℃より低いと反応速度が極端に低下し、1
40℃以上であれば副反応などが生じるので好ましくな
い。
て述べる。本発明においては(A)成分と(B)との反
応を完結させることが重要であり、その後(C)成分を
添加することにより目的の反応が達成される。各成分の
添加方法としては特に制限はなく、全量を一度に添加す
る方法や、数回に分けて添加する方法、あるいは、連続
的に一定量を追加する方法などが挙げられる。発熱によ
る温度上昇を考えると、数回に分けて添加するか、連続
的に一定量を追加する方法が好ましい。
しては特に制限はないが、反応混合物をガスクロマトグ
ラフィー、液体クロマトグラフィー、あるいは赤外吸収
スペクトル、紫外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクト
ル等により、生成物や未反応物に該当するピーク等を調
べる方法などが有効である。また本発明における(A)
成分のヒドロシリル基と(B)成分及び(C)成分の炭
素−炭素二重結合の割合については特に制限はない。従
って、(A)成分のヒドロシリル基の割合を(B)成分
及び(C)成分の炭素−炭素二重結合の量にに対して過
剰量が存在しても良い。その場合には、残存するヒドロ
シリル基を用いることにより、ついで他成分との反応を
行うことができる。とくに1分子中に平均2個以上のヒ
ドロシリル基を有する場合においては、炭素−炭素二重
結合を同じく平均2個以上有する有機化合物と反応させ
ることにより、硬化物を得ることができる。
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。実施例1 1Lの四つ口フラスコに、温度計、滴下ロート、冷却
管、三方コックを接続し、スターラーチップを入れマグ
ネチックスターラーで回転させ攪拌できるようにした。
フラスコにポリオルガノハイドロジェンシロキサン(信
越化学(株)、KF−99)120g(SiH基2.0
mol)、トルエン120mlを入れ、三方コックより
1%酸素含有窒素ガスを流し、10分間攪拌した。フラ
スコを80℃に加熱し、白金−ビニルシロキサンの3%
キシレン溶液241μl(白金原子にして2.0×10
-2mol)を加えた。5分後に、滴下ロートからα−メ
チルスチレン11.8g(0.10mol)を10分か
けて滴下した。30分攪拌後、NMRによりα−メチル
スチレンのビニル基に該当するピークが消失したことを
確認し、その後、滴下ロートから末端がそれぞれアリル
基、メチル基で置換されたポリエチレングリコール(数
平均分子量350)70g(アリル基0.20mol)
を10分かけて滴下した。1時間攪拌後、NMRにて同
様にポリオキシエチレングリコール成分のアリル基に該
当するピークが消失したことを確認した。反応混合物を
エバポレータにてトルエンを留去することにより、α−
メチルスチレンおよびポリエチレングリコールにより変
性されたポリオルガノハイドロジェンシロキサンを得
た。実施例2 実施例1と同様の反応容器を用いて、1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサン(信越化学
(株)、KF−9902)120g(2.0mol)を
入れ、実施例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒
素ガスを流し、10分攪拌した。その後室温で無溶媒の
まま白金触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロート
からα−メチルスチレン11.8g(0.10mol)
を10分間かけて滴下した。30分攪拌後、NMRによ
り反応の完結を確認し、その後滴下ロートから末端がそ
れぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレング
リコール70g(アリル基0.20mol)を10分か
けて滴下した。1時間攪拌後、NMRにて同様に反応の
完結を確認した。実施例3 実施例1と同様の反応容器を用いて、1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサン(信越化学
(株)、KF−9902)120g(2.0mol)を
入れ、実施例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒
素ガスを流し、10分攪拌した。その後室温で無溶媒の
まま白金触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロート
からスチレン10.8g(0.10mol)を10分間
かけて滴下した。30分攪拌後、NMRにより反応の完
結を確認し、その後滴下ロートから末端がそれぞれアリ
ル基、メチル基で置換されたポリエチレングリコール7
0g(アリル基0.20mol)を10分かけて滴下し
た。1時間攪拌後、NMRにて同様に反応の完結を確認
した。比較例1 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン(信越化学(株)KF−99)1
20g(2.0mol)およびトルエンを入れ、実施例
1と同様に三方コックより1%酸素含有窒素ガスを流
し、10分攪拌した。その後80℃に加熱したのち白金
触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロートからα−
メチルスチレン11.8g(0.10mol)を10分
かけて滴下し、その後すぐに滴下ロートから末端がそれ
ぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレングリ
コール70g(アリル基0.20mol)を10分かけ
て滴下した。1時間攪拌後、NMRにより反応の進行を
確認したところ、ポリエチレングリコールのアリル基に
該当するピークは消失していたが、α−メチルスチレン
のビニル基に該当するピークは残存していた。ピーク面
積からα−メチルスチレンの反応率を求めたところ、5
回の実験で60〜80%の間で一定しなかった。比較例2 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン(信越化学(株)KF−99)1
20g(2.0mol)およびトルエンを入れ、三方コ
ックより窒素を流し、10分攪拌した。その後80℃に
加熱したのち白金触媒241μlを加えた。5分後に滴
下ロートからα−メチルスチレン11.8g(0.10
mol)を10分かけて滴下し、そのまま窒素を流しな
がら30分攪拌した。その後滴下ロートから末端がそれ
ぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレングリ
コール70g(アリル基0.20mol)を10分かけ
て滴下した。1時間攪拌後、NMRにより反応の進行を
確認したところ、ポリエチレングリコールのアリル基に
該当するピークは消失していたが、α−メチルスチレン
のビニル基に該当するピークは残存していた。ピーク面
積からα−メチルスチレンの反応率を求めたところ、3
回の実験で50〜95%の間で一定しなかった。比較例3 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン、(信越化学(株)KF−99)
120g(2.0mol)およびトルエンを入れ、実施
例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒素ガスを流
し、10分攪拌した。その後80℃に加熱したのち白金
触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロートから末端
がそれぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチレ
ングリコール70g(アリル基0.20mol)を10
分かけて滴下した。1時間攪拌後、NMRにより反応の
完結を確認し、その後、α−メチルスチレン11.8g
(0.10mol)を10分かけて滴下した。30分攪
拌後、NMRにより反応の進行を確認したところ、α−
メチルスチレンのビニル基に該当するピークは残存して
いた。ピーク面積からα−メチルスチレンの反応率を求
めたところ、10%以下であった。比較例4 実施例1と同様の反応容器を用いて、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン、(信越化学(株)KF−99)
120g(2.0mol)およびトルエンを入れ、実施
例1と同様に三方コックより1%酸素含有窒素ガスを流
し、10分攪拌した。その後80℃に加熱したのち白金
触媒241μlを加えた。5分後に滴下ロートからα−
メチルスチレン11.8g(0.10mol)および末
端がそれぞれアリル基、メチル基で置換されたポリエチ
レングリコール70g(アリル基0.20mol)の混
合物を20分かけて滴下した。1時間攪拌後、NMRに
より反応の進行を確認したところ、ポリエチレングリコ
ールのアリル基に該当するピークは消失していたが、α
−メチルスチレンのビニル基に該当するピークは残存し
ていた。ピーク面積からα−メチルスチレンの反応率を
求めたところ、30%であった。
ガノシロキサンの製造方法によれば、ポリオルガノシロ
キサンを2種以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物
に対しヒドロシリル化により反応させる際に、確実に高
い反応率を示し、目的とするポリオルガノシロキサンが
得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】(A)式(1)および/または式(2)で
表されるポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、
(B)構成元素としてC,Hのみからなり、分子内に炭
素−炭素二重結合を有する有機化合物、および(C)構
成元素としてO,N,S,ハロゲンのうちいずれか1種
以上を含み、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物
を、触媒存在下で反応させる際に、(A)成分と(B)
成分とを酸素を含む雰囲気下で反応させ、反応が完結し
たのちに、(C)成分を反応させることを特徴とする、
ポリオルガノシロキサンの製造方法。 【化1】 (ただし、m≧1、n,l≧0、1≦(m+n)×l≦
80であり、R1,R2,R3,R4は水素又は炭素数1〜
20の炭化水素基を示す。)、 【化2】 (ただし、m≧1、n,q≧0、3≦(m+n)×l≦
20であり、R1,R2は水素又は炭素数1〜20の炭化
水素基を示す。)、 - 【請求項2】請求項1に示す(B)成分が、α−オレフ
ィン類、スチレン誘導体のうちいずれか1種以上のもの
からなることを特徴とするポリオルガノシロキサンの製
造方法。 - 【請求項3】請求項1〜2に示す(C)成分が、アリル
エーテル構造を有する有機化合物であることを特徴とす
る、ポリオルガノシロキサンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP525198A JPH11199672A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | ポリオルガノシロキサンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP525198A JPH11199672A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | ポリオルガノシロキサンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11199672A true JPH11199672A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11606004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP525198A Pending JPH11199672A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | ポリオルガノシロキサンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11199672A (ja) |
Cited By (10)
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