JPH11199633A - α−オレフィン・ビニルノルボルナン誘導体のランダム共重合体およびその製造方法 - Google Patents

α−オレフィン・ビニルノルボルナン誘導体のランダム共重合体およびその製造方法

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JPH11199633A
JPH11199633A JP599798A JP599798A JPH11199633A JP H11199633 A JPH11199633 A JP H11199633A JP 599798 A JP599798 A JP 599798A JP 599798 A JP599798 A JP 599798A JP H11199633 A JPH11199633 A JP H11199633A
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JP
Japan
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olefin
derivative
compound
vinylnorbornane
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JP599798A
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English (en)
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Satoshi Ishigaki
聡 石垣
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
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San Petrochemicals Co Ltd
Japan Polyolefins Co Ltd
Original Assignee
San Petrochemicals Co Ltd
Japan Polyolefins Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性・経済性に優れ、広範囲の分野で使用
可能な高分子材料を提供する。 【解決手段】 (A)ビニルノルボルナン誘導体99.9〜
0.01モル%と(B)炭素数2〜10のα−オレフィン0.
01〜99.9モル%からなるα−オレフィン・ビニルノルボ
ルナン誘導体のランダム共重合体、およびその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車内装および外
装、家電、医療器具等の成形材料や、土木、建築資材、
農業用フィルム、さらには各種包装材料に好適に利用で
きる新規なα−オレフィン・ビニルノルボルナン誘導体
のランダム共重合体およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】α−オレフィンと環状構造を有する化合
物の共重合体は、様々な性質を有することが知られてお
り、例えばα−オレフィンと環状構造を有する化合物と
を共重合することにより、透明性にすぐれた共重合体を
得ることができる。特開平1-197511号公報、特開平5-17
526号公報、特開平5-17530号公報、特開平5-112621号公
報、特開平6-172449号公報などには環状構造を有する化
合物とα−オレフィンとからなる共重合体が提案されて
いる。これらはコンパクトディスク等の透明性の要求が
非常に厳しい分野において使用されているものの、ここ
で使用される環状オレフィンが非常に高価なことが他の
分野での使用の妨げとなっている。
【0003】また、特定の環状構造を有する化合物の重
合体が核剤として働くことが知られており、例えば特開
昭60-139428号公報、特開昭60-139710号公報、特開昭60
-139731号公報、特開昭61-7308号公報および特開昭61-2
1144号公報には、ポリオレフィンの透明性を改善するた
め特定の環状構造を有する化合物の重合体を添加するこ
とが提案されている。ここでは環状炭化水素としてビニ
ルシクロヘキサンの重合体を生成させた後に、プロピレ
ンやブテンを重合させる、ブロック共重合の方法のみが
具体的に開示されており、その用途についても透明性を
向上させる核剤についてのみが言及されている。環状炭
化水素として本発明のようなビニルノルボルナン類を用
いた場合の共重合および共重合体の性質については何ら
具体的に記載されていない。
【0004】一方、特開昭59-164316号公報、特開平3-1
85013号公報、特開平5-1250号公報、特開平5-1268号公
報には、炭素数2〜10の不飽和炭化水素とビニルノル
ボルナンを含有する成分を共重合させた炭化水素樹脂が
開示されているが、α−オレフィンとの共重合およびそ
の共重合体については具体的に開示されていない。
【0005】本発明に使用されるビニルノルボルナン誘
導体に類似した化合物とα−オレフィンの共重合体とし
ては、ビニルノルボルネンやアリルノルボルナンとの共
重合体が知られている。前者においてはゲルやフィッシ
ュアイの発生が著しく、また流動性が制御された共重合
体を得ることは困難である。さらには残存する二重結合
の酸化により、経時的に着色したり機械的強度が低下し
てしまう。後者は、Macromolecules,第28巻,7318頁
(1995年)にエチレンとの共重合体として記載されてい
る。しかしながら現状ではアリルノルボルナンを工業的
に供給することは困難であり、その共重合体を提供する
こともまた困難である。
【0006】このようにビニルノルボルナン誘導体は、
製造容易で比較的安価にもかかわらず、そのα−オレフ
ィンとの共重合体を得る具体的な方法、その共重合体の
具体的な性質についてはなんら知られておらず、産業上
の利用についての提案はなされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、広範
囲の分野で使用可能な、新規なα−オレフィン・ビニル
ノルボルナン誘導体のランダム共重合体およびその製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、環状化合物
としてビニルノルボルナン誘導体とα−オレフィンを共
重合することにより、産業上の様々な分野で利用可能な
ランダム共重合体が得られることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0009】すなわち、本発明は 1)(A)ビニルノルボルナン誘導体99.9〜0.01モル%
と(B)炭素数2〜10のα−オレフィン0.01〜99.9モ
ル%からなるα−オレフィン・ビニルノルボルナン誘導
体のランダム共重合体、 2)(A)ビニルノルボルナン誘導体が2−ビニルノル
ボルナンである前記1記載のα−オレフィン・ビニルノ
ルボルナン誘導体のランダム共重合体、 3)(B)炭素数2〜10のα−オレフィンが少なくと
もエチレンおよび/またはプロピレンを含む前記1また
は2記載のα−オレフィン・ビニルノルボルナン誘導体
のランダム共重合体、および 4)(a)メタロセン化合物と(b)アルミノキサンお
よび/または(c)有機ホウ素化合物からなる触媒の存
在下、(A)ビニルノルボルナン誘導体と(B)炭素数
2〜10のα−オレフィンを共重合することを特徴とす
るα−オレフィン・ビニルノルボルナン誘導体のランダ
ム共重合体の製造方法である。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0010】本発明に使用される(A)ビニルノルボル
ナン誘導体は下記の一般式(I)で表わされる。
【化1】
【0011】式中、R1〜R4は、互いに同一でも異なっ
てもよく、各々水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜2
0の炭化水素基、アルコキシ基、フェノキシ基、アミノ
基、カルボキシル基である。
【0012】ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素およびヨウ素が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水
素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、フェニル基、トリル
基、ベンジル基等が挙げられる。アルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−
プロポキシ基等が挙げられるが、好ましくは水素原子、
メチル基、エチル基、フェニル基の中から選ばれ、特に
好ましくは水素原子である。nは0または1〜7の整数
である。
【0013】一般式(I)で表わされる化合物の具体的
例としては、2−ビニルノルボルナン、2−イソプロペ
ニルノルボルナン、2−メチル2−ビニルノルボルナ
ン、2−プロペニルノルボルナン等を挙げることができ
る。これらのビニルノルボルナン誘導体はC4あるいは
C5留分等に含有されるブタジエンやイソプレン等の共
役ジエン化合物と、C5留分等に含有されるシクロペン
タジエン類をディールス・アルダー(Dieles-Alder)反
応させ、得られるビニルノルボルネン類をパラジウム触
媒等により部分的に水素添加することで容易に製造する
ことができる。
【0014】本発明に使用される(B)炭素数2〜10
のα―オレフィンエチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセ
ン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテ
ン、4−メチル−1−ペンテンおよびこれらの混合物等
である。なかでも好ましくはエチレン、プロピレン、1
−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3
−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテンで
あり、特に好ましくはエチレン、プロピレン、1−ブテ
ンおよび1−ヘキセンである。
【0015】本発明のα−オレフィン・ビニルノルボル
ナン誘導体のランダム共重合体中における(A)ビニル
ノルボルナン誘導体の含有量は0.01〜99.9モル%であ
り、好ましくは0.1〜90.0モル%、さらに好ましくは0.5
〜80.0モル%、よりさらに好ましくは1.0〜50.0モル
%、特に好ましくは3.0〜30.0モル%の範囲である。ビ
ニルノルボルナン誘導体の含有量が0.01モル%未満では
ビニルノルボルナン誘導体を共重合した効果が見られな
い、すなわち融点の変化や、ガラス転移温度の向上など
が見られない。一方、99.0モル%を超えて共重合しよう
とすると重合活性が低下し、工業的に価値ある速度で共
重合体を得ることが困難となる。
【0016】本発明のα−オレフィン共重合体の重量平
均分子量は、使用される用途に応じて任意の値に設定す
ることが可能であるが、通常500〜2,000,000の範囲
であり、好ましくは5,000〜1,500,000であり、さらに好
ましくは10,000〜1,200,000、よりさらに好ましくは30,
000〜1,000,000、特に好ましくは50,000〜700,000の範
囲である。
【0017】また本発明のα−オレフィン共重合体の融
点は使用するα―オレフィン、重合触媒、(A)ビニル
ノルボルナン誘導体の含有量によって異なるが、エチレ
ンとの共重合体においては、融点を示さないエラストマ
ー状のランダム共重合体から20℃〜130℃の範囲の
融点の共重合体が一般的である。プロピレンとの共重合
体においては、融点を示さないエラストマー状のランダ
ム共重合体から20℃〜160℃の範囲の融点の共重合
体が一般的である。またビニルノルボルナン誘導体の共
重合量を非常に高くすることで、ビニルノルボルナン誘
導体の単独重合体が示す融点に近いランダム共重合体と
することも可能である。
【0018】次に本発明のα−オレフィン・ビニルノル
ボルナン誘導体のランダム共重合体の製造方法について
説明する。本発明のα−オレフィン共重合体の製造方法
については特に制限はなく、α−オレフィンに対し重合
活性を有する触媒の存在下、前記ノルボルナン誘導体と
α−オレフィンを共重合することにより得ることが可能
である。
【0019】α−オレフィンに対し重合活性を有する触
媒の具体例としては、メタロセン化合物(a)が挙げら
れる。具体的には、ビス(η5−シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(η5−ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレン(t−ブチルアミド)(η5−テトラ
メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライ
ド、エチレン−1,2−ビス(η5−1−インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(η5−1
−インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン−
1、2−ビス[2−メチル−η5−(1−インデニ
ル)]ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビ
ス[2−メチル−(η5−1−インデニル)]ジルコニ
ウムジクロライド、エチレンビス[2−メチル−4−フ
ェニル−(η5−1−インデニル)]ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−フ
ェニル−(η5−1−インデニル)]ジルコニウムジク
ロライド、エチレンビス[2−メチル−4−(1−ナフ
チル)−(η5−1−インデニル)〕ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルシリレンビス〔2−メチル−4−
(1−ナフチル)−(η51−インデニル)〕ジルコニ
ウムジクロライド、イソプロピリデンシクロペンタジエ
ニル(η5−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド、これらのチタンやジルコニウムをハフニウムに変
えたもの、クロライドを他のハライドやメチル、ベンジ
ル等の炭化水素基に変えたもの、アルコキシやフェノキ
シあるいはアミド等に変えたもの、およびこれらの混合
物等である。
【0020】これらメタロセン化合物(a)は、通常ア
ルミノキサン(b)や、有機ホウ素化合物(c)等の助
触媒と組み合わせて使用される。
【0021】アルミノキサン(b)としては公知のもの
が使用可能であり、1種類または2種類以上のトリアル
キルアルミニウムと水との反応によって得られるもので
ある。具体的には1種類のトリアルキルアルミニウムよ
り得られるメチルアルミノキサン、エチルアルミノキサ
ン、ブチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサ
ン、2種類のトリアルキルアルミより得られるメチルエ
チルアルミノキサン、メチルブチルアルミノキサン、メ
チルイソブチルアルミノキサン等が挙げられる。またこ
れらの複数を混合したものや、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、ジエチルアルミニウムジクロライド等により変性
されたものを使用することも可能である。これらの中で
もメチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、
メチルイソブチルアルミノキサンが好ましく、メチルア
ルミノキサン、メチルイソブチルアルミノキサンが特に
好ましい。
【0022】メタロセン化合物の助触媒として使用可能
な有機ホウ素化合物(c)としては下記式(II)で表わ
されるイオン性化合物が挙げられる。
【化2】〔D〕+・〔BR5678- (II)
【0023】ここで〔D〕+は1価のカチオンを表わ
し、具体的にはプロトン、ピリジニウム、ジメチルアニ
リニウム等のアンモニウムイオン、トリメチルカルベニ
ウム、トリフェニルカルベニウム、トロピリウム等のカ
ルベニウムイオン、トリメチルオキソニウム、トリエチ
ルオキソニウム等のオキソニウムイオン、トリフェニル
フォスフォニウム、トリ(メチルフェニル)フォスフォ
ニウム等のフォスフォニウムイオン、フェロセニウムイ
オン、銀(I)イオンなどである。
【0024】またR5、R6、R7、R8は互いに同一でも
異なってもよく、各々水素原子、ハロゲン、アルコキシ
基、アリールキシ基、アルミニウムオキシ基、アミド
基、炭素数1〜30の炭化水素基のいずれかであり、そ
のうちの少なくともひとつはアルコキシ基、フェノキシ
基、アミド基、炭素数1〜30の炭化水素基のいずれか
である。
【0025】炭素数1〜30の炭化水素基の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の
アルキル基、フェニル基、トリル基等の芳香族炭化水素
基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル
基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェ
ニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフ
ルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、
3,5−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフ
ェニル基、2,3,4−トリフルオロフェニル基、2,
3,5−トリフルオロフェニル基、2,3,6−トリフ
ルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル
基、2,4,5−トリフルオロフェニル基、3,4,5
−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5−テトラフ
ルオロフェニル基、2,3,4,6−テトラフルオロフ
ェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル
基、ペンタフルオロフェニル基、2−トリフルオロメチ
ル基、3−トリフルオロメチル基、4−トリフルオロメ
チル基、2,3−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、
2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,
6−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−
ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,4−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,4−トリ
ス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,5−ト
リス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,3,6−
トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6
−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,
5−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,
4,5−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、
2,3,4,5−テトラキス(トリフルオロメチル)フ
ェニル基、2,3,4,6−テトラキス(トリフルオロ
メチル)フェニル基、2,3,5,6−テトラキス(ト
リフルオロメチル)フェニル基、ペンタキス(トリフル
オロメチル)フェニル基やこれらのフッ素を他のハロゲ
ンに置き換えたハロゲン化芳香族炭化水素基が挙げられ
る。
【0026】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、i−プロポキシ基、2,2,2−トリクロロエ
トキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−i−プロポキシ
基等である。アリールオキシ基としては、フェノキシ
基、トリルオキシ基、3,4,5−トリフルオロフェノ
キシ基、ペンタフルオロフェノキシ基等である。アルミ
ニウムオキシ基としては、ジメチルアルミニウムオキシ
基、ジエチルアルミニウムオキシ基、ジイソブチルアル
ミニウムオキシ基等が挙げられる。
【0027】これらのうち好ましくはアルキル基、ハロ
ゲン化アルキル基、芳香族炭化水素基、ハロゲン化芳香
族炭化水素基、ハロゲン化アリールオキシ基であり、特
に好ましくはペンタフルオロフェニル基等のフッ素化芳
香族炭化水素基である。
【0028】メタロセン化合物の助触媒として使用可能
な他の有機ホウ素化合物(c)は、下記式(III)で表
わされる非イオン性の化合物である。
【化3】R567B (III)
【0029】ここで、R5、R6およびR7は前記同様の
意味を表わし、好ましくはアルキル基、ハロゲン化アル
キル基、芳香族炭化水素基、ハロゲン化芳香族炭化水素
基、ハロゲン化アリールオキシ基であり、特に好ましく
はペンタフルオロフェニル基等のフッ素化芳香族炭化水
素基である。
【0030】これら有機ホウ素化合物(c)のうち、好
ましいものをより具体的に示せば、ジメチルアニリニウ
ムテトラキスペンタフルオロボラート、トリフェニルカ
ルベニウムテトラキスペンタフルオロボラート、トリエ
チルオキソニウムテトラキスペンタフルオロボラート、
トロピリウムテトラキスペンタフルオロボラート、トリ
スペンタフルオロフェニルボラン、トリス(3,4,5
−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,
5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペ
ンタフルオロフェノキシ)ボランである。
【0031】メタロセン化合物の助触媒がアルミノキサ
ン(b)の場合、その使用量は前記メタロセン化合物1
モルに対し、Al原子で1〜100,000モルである。より
高い重合活性を得るためには、好ましくは10〜10,000
モル、さらに好ましくは50〜5,000モル、最も好まし
くは100〜1,000モルの範囲である。
【0032】メタロセン化合物の助触媒が有機ホウ素化
合物(c)の場合、その添加量は前記メタロセン化合物
1モルに対し通常0.01モル〜1,000モルである。より高
い重合活性を得るためには、好ましくは0.1〜100モ
ル、さらに好ましくは0.5〜0モル、最も好ましくは1.0
〜5.0モルの範囲である。
【0033】またメタロセン化合物の助触媒以外の成分
としては有機アルミニウム化合物を併用することも可能
である。このような有機アルミニウム化合物としては、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リノルマルプロピルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキル
アルミニウム化合物、ジエチルアルミニウムジクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライド等のジアルキルア
ルミニウムハライドやアルキルアルミニウムジハライ
ド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミ
ニウムフェノキシド等のジアルキルアルミニウムアルコ
キシドあるいはフェノキシドなどが挙げられる。
【0034】α−オレフィンに対し重合活性を有する触
媒の他の例としては、無機チタン化合物と有機アルミニ
ウム化合物からなる、いわゆるチーグラー・ナッタ触媒
が挙げられる。より具体的に示せば、マグネシウム、チ
タン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有
する固体チタン触媒成分(d)、有機アルミニウム化合
物(e)および電子供与体触媒成分(f)とからなる、
ハロゲン化マグネシウム担持チタン触媒が挙げられる。
【0035】このような固体チタン触媒成分(d)は下
記のようなチタン化合物(d1)、マグネシウム化合物
(d2)、および電子供与体(d3)を接触させること
により調製され、例えば特開昭50-108385号公報、特開
昭51-20297号公報、特開昭55-152710号公報、特開昭58-
138715号公報、特開昭62-104810号公報、特開昭63-5440
5号公報等に開示された方法に準じて調製することがで
きる。
【0036】本発明において固体チタン触媒成分(d)
の調製に用いられるチタン化合物(d1)としては、例
えばTi(OR)n4-n(Rは炭化水素基、Xはハロゲン
原子、0<n<4)で示される4価のチタン化合物を挙
げることができる。具体的には、TiCl4、TiBr4
等のテトラハロゲン化チタン、Ti(OCH3)Cl3、T
i(OC25)Cl3、Ti(n−OC49)Cl3、Ti
(i−OC49)Cl3等のトリハロゲン化アルコキシチ
タン、Ti(OCH3)2Cl2、Ti(OC25)2Cl2
Ti(n−OC49)2Cl2等のジハロゲン化ジアルコキ
シチタン、Ti(OCH3)3Cl、Ti(OC25)3
l、Ti(n−OC49)3Cl等のモノハロゲン化トリ
アルコキシチタン、Ti(OCH3)4、Ti(OC
25)4、Ti(n−OC49)4、Ti(i−OC49)4
のテトラアルコキシチタン等を挙げることができる。こ
れらの中で、ハロゲン含有チタン化合物、特にテトラハ
ロゲン化チタンが好ましい。これらチタン化合物は単独
で用いても良いし、2種類以上を併用してもよい。さら
にこれらのチタン化合物は炭化水素化合物あるいはハロ
ゲン化炭化水素化合物等で希釈されていてもよい。
【0037】本発明において固体チタン触媒成分(d)
の調製に用いられるマグネシウム化合物(d2)として
は、還元性を有するマグネシウム化合物および還元性を
有さないマグネシウム化合物のいずれもが使用可能であ
る。還元性を有するマグネシウム化合物としては、マグ
ネシウム−炭素結合、あるいはマグネシウム−水素結合
を有するマグネシウム化合物を挙げることができる。こ
のような化合物の具体例としてはジメチルマグネシウ
ム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、
ジブチルマグネシウム、エチルマグネシウムクロライ
ド、プロピルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシ
ウムクロライド等を挙げることができる。非還元性のマ
グネシウム化合物としては、塩化マグネシウム、臭化マ
グネシウム、ヨウ化マグネシウム等のハロゲン化マグネ
シウム、エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネ
シウム、ブトキシマグネシウム等のアルコキシマグネシ
ウムやステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシ
ウム等のマグネシウム塩が挙げられる。これらの化合物
は単独で用いることも可能であるが、2種以上を併用す
ることも可能である。
【0038】固体チタン触媒成分(d)の調製に用いら
れる電子供与体(d3)としては、有機カルボン酸エス
テル、多価カルボン酸エステルが挙げられる。これらの
例としては、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、メ
チルコハク酸、グルタル酸、イタコン酸、マレイン酸、
シトラコン酸,1,2−シクロヘキサンカルボン酸、テ
トラヒドロフタル酸、ナジック酸等の脂肪族多価カルボ
ン酸のアルキル、アリールエステルや、フタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、トリメリット酸、フランジカルボ
ン酸などの芳香族多価カルボン酸のアルキル、アリール
エステル等が挙げられる。
【0039】具体的には、コハク酸ジエチル、コハク酸
ジブチル、メチルコハク酸ジエチル、α−メチルグルタ
ル酸ジイソブチル、マロン酸ジエチル、メチルマロン酸
ジエチル、エチルマロン酸ジエチル、フェニルマロン酸
ジエチル、ジエチルマロン酸ジエチル、ジイソブチルマ
ロン酸ジエチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸
ジイソオクチル、ブチルマレイン酸ジエチル、ブチルマ
レイン酸ジイソブチル、β−メチルグルタル酸ジイソプ
ロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸メチルエチル、フタル酸エチルn−ブチル、フタル酸
ジn−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ
n−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ2−エ
チルヘキシル、フタル酸ジn−ヘプチル、フタル酸ジデ
シル、フタル酸ベンジルn−ブチル、フタル酸ジフェニ
ル、ナフタレンジカルボン酸ジエチル、ナフタレンジカ
ルボン酸ジブチル、トリメリット酸トリエチル、トリメ
リット酸ジブチル等が挙げられる。これらのうちフタル
酸、マレイン酸、置換マロン酸と炭素数2以上のアルキ
ル基からなるエステルが好ましく、特にフタル酸と炭素
数2以上のアルキル基からなるエステルが好ましい。
【0040】固体触媒成分(d)を調製する際に使用で
きる多価カルボン酸以外の電子供与体としては、後述の
ようなアルコール類、アミン類、アミド類、エーテル
類、カルボン酸類、酸無水物類、酸ハロゲン化物類、エ
ステル類、ケトン類、アルデヒド類、ニトリル類、ホス
フィン類、スチビン類、アルシン類、アルコキシシラン
類等の有機ケイ素化合物、周期律表I〜IV族の金属アミ
ド類、塩類などが挙げられる。
【0041】有機アルミニウム化合物(e)は、少なく
とも1つのAl−炭素結合を有する化合物である。具体
的にはトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム等のトリアルキルアルミニウム類、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジ
エチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウ
ムハライド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジブ
チルアルミニウムセスキクロリド等のアルミニウムセス
キハライド、エチルアルミニウムジクロリド、ブチルア
ルミニウムジクロリド等のような部分的にハロゲン化さ
れたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒド
リド、ジブチルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニ
ウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド、ブ
チルアルミニウムジヒドリド等のような部分的に水素化
されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエ
トキシド、ジブチルアルミニウムエトキシド等のような
部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウムなど
である。これらのうちトリアルキルアルミニウムが特に
好ましい。
【0042】電子供与体触媒成分(f)としては、アル
コール類、フェノール類、カルボン酸類、酸無水物類、
酸ハロゲン化物類、エステル類、アミド類、アルデヒド
類、ケトン類、エーテル類、アミン類、ニトリル類、有
機ケイ素化合物類等が挙げられる。これらのうちギ酸メ
チル、酢酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチルや
前述のような多価カルボン酸エステル等のエステル類、
ジフェニルジエトキシシラン、ジシクロヘキシルジメト
キシシラン、メチル−t−ブチルジメトキシシラン、ジ
イソプロピルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメ
トキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン等の有機ケイ素化合物
が特に好ましい。
【0043】本発明においてα−オレフィン・ビニルノ
ルボルナン誘導体のランダム共重合体を製造する方法に
特に制限はなく、任意の方法を適用することが可能であ
る。具体的には、液体モノマー中で行う塊状重合、不活
性溶剤の存在下に液相中で行う溶液重合やスラリー重
合、気相モノマー中で行う気相重合などが使用できる。
これらのうち好ましくは塊状重合および溶液重合であ
る。重合温度は生産性や製造する共重合体の分子量を考
慮して任意であるが、通常−78℃〜200℃の範囲で
あり、好ましくは0〜150℃の範囲であり、特に好ま
しくは20℃〜80℃の範囲である。重合時の圧力は液
相中の重合において常圧〜70kg/cm2、気相中で
は常圧〜50kg/cm2の範囲が一般的であり、得よ
うとする共重合体の性質や、生産性などを考慮して適当
な範囲を選択できる。また重合時には、水素の導入や温
度、圧力の選定など任意の手段により分子量を調節する
ことが可能である。
【0044】このようにして得られる本発明のランダム
共重合体は、射出成形、押出成形、カレンダー成形、ブ
ロー成形、インフレーション成形等任意の成形方法によ
りフィルム、シート、発泡体等様々な形状に成形するこ
とが可能である。またその成形体は、カップ等の容器な
ど各種の包装材料や、ドアトリム、インスツルメントパ
ネル表皮などの自動車内装材料、マッドガード、サイド
モール、ウェザーストリップ等の自動車外装材料、洗濯
機、テレビ等の家電製品におけるハウジングなどの部品
等、広範囲な分野で使用可能である。
【0045】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。重量平均分子量の測定 試験管に5mlの1,2,4−トリクロロベンゼンを取
り、これに試料約2.5mgを投入した。この試験管に栓
をした後、160℃の恒温槽で試料を溶解させ、得られ
た溶液を焼結フィルターでろ過した後、ろ液をウォータ
ーズ(Waters)社製ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー装置150C(カラム:Shodex A
T−806MS カラム温度140℃ 溶媒流量1ml
/分)を用いて測定し、重量平均分子量を算出した。融点(Tm)の測定 パーキン・エルマー(PERKIN−ELMER)社製
の示差走査型熱量計DSC−7を用い、昇温速度20℃
/分で200℃まで昇温後−30℃まで冷却し、再度2
0℃/分で昇温した時の融解吸熱ピークを測定し、融点
とした。ガラス転移温度(Tg)の測定 東洋ボールディング社製バイブロンDOVII−EPを用
い、幅2mm、厚さ0.1mm、長さ40mmの試験片を
昇温速度2℃/分、周波数110Hzで測定し、その時
のtanδのピークから求めた。内部ヘーズの測定 圧縮成形(230℃で5分間加熱後1分間加圧、30℃
で冷却)により0.3mm厚の試験片を作成し、JIS
K7105に準じ測定した。
【0046】実施例1 30mlのフラスコにトルエン5ml、2−ビニルビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプタン5ml、0.5M−トリイソブ
チルアルミニウム(TIBA)トルエン溶液1mlおよ
び0.5M−メチルアルミノキサン(MAO)トルエン溶
液2mlを加えた。この溶液に50℃でエチレン−1,
2−ビス(η5−1−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライドの1mmol/Lトルエン溶液1mlを添加し、
直ちに常圧のエチレンガスを導入することで60分間重
合した。重合終了後、反応混合物を2N−塩酸/メタノ
ールに徐々に投入した。生成した不溶分をろ過し、2N
−塩酸/メタノール、水、メタノールの順に洗浄した
後、減圧乾燥することで本発明のα−オレフィン共重合
体5.2gを得た。2−ビニルビシクロ〔2.2.1〕ヘプ
タン含有量4.8モル%、重量平均分子量25,000、融点10
1.2℃、ガラス転移温度21℃、内部ヘーズ5.8であっ
た。
【0047】実施例2 30mlのフラスコにトルエン5ml、2−ビニルビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプタン5mlおよび0.5M−TIB
Aトルエン溶液1mlを加えた。この溶液に50℃でエ
チレン−1,2−ビス(η5−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロライドの1mmol/Lトルエン溶液1m
l、0.5M−TIBAトルエン溶液1mlおよびジメチ
ルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボラートの1mmol/Lトルエン溶液2mlを予め混
合したものを添加した。その後直ちに常圧のエチレンガ
スを導入し、50℃で60分間重合した。重合終了後、
反応混合物を2N−塩酸/メタノールに徐々に投入し
た。生成した不溶分をろ過し、2N−塩酸/メタノー
ル、水、メタノールの順に洗浄した後、減圧乾燥するこ
とで本発明のα−オレフィン共重合体6.0g得た。2−
ビニルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン含有量5.2モル
%、重量平均分子量22,000、融点105.0℃、ガラス転移
温度20℃、内部ヘーズ6.3であった。
【0048】実施例3 実施例2においてエチレン−1,2−ビス(η5−1−
インデニル)ジルコニウムジクロライドの代わりに、ジ
メチルシリレン(t−ブチルアミド)(η5−テトラメ
チルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライドを
用いた以外は同様に実施した。2−ビニルビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン含有量21.4モル%、重量平均分子
量26,000、融点98.2℃、ガラス転移温度20℃、内部ヘ
ーズ5.1であった。
【0049】実施例4 <固体チタン触媒成分(a)の調製>温度計、撹拌機を
備えた200mlの三ツ口フラスコを十分に窒素置換し
た後、ジエトキシマグネシウム1.11g(9.47mmo
l)、トルエン10mlおよびフタル酸ジ−n−ブチル
0.46ml(1.73mmol)を仕込み、70℃、2時間撹
拌する。その後、室温まで冷却し四塩化チタン50ml
を滴下ロートより1時間かけて滴下する。滴下終了後,
110℃まで昇温し、撹拌しながら2時間反応させる。
反応終了後、室温まで冷却し200mlのn−ヘキサン
で3回洗浄し、50℃で30分間減圧乾燥を行い固体チ
タン触媒成分(a)を得た。 <重合触媒>上記で調製した固体チタン触媒成分の7m
gを30mlのフラスコに取り、これに0.5M−トリエ
チルアルミニウム3ml、およびシクロヘキシルメチル
ジメトキシシラン0.3mmolを加え重合触媒を調製し
た。次に2−ビニルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン10
mlを添加し、70℃に昇温した。その後常圧でエチレ
ンガスを導入し、70℃で120分間重合した。重合終
了後、反応混合物を2N−塩酸/メタノールに徐々に投
入した。生成した不溶分をろ過し、2N−塩酸/メタノ
ール、水、メタノールの順に洗浄した後、減圧乾燥する
ことで本発明のα−オレフィン共重合体1.2gを得た。
2−ビニルビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン含有量0.8モ
ル%、重量平均分子量122,000、融点119.6℃、ガラス転
移温度17℃、内部ヘーズ8.3であった。
【0050】実施例5 実施例1においてエチレンの代わりにプロピレンを用い
た他は同様に実施した。2−ビニルビシクロ〔2.2.
1〕ヘプタン含有量12.4モル%、重量平均分子量16,00
0、融点124.2℃、ガラス転移温度15℃、内部ヘーズ4.
2であった。
【0051】比較例1 実施例1において2−ビニルビシクロ〔2.2.1〕ヘプ
タンを添加しなかった他は同様に行った。重量平均分子
量354,000、融点131.6℃、−70〜30℃の間にガラス
転移温度は観察されなかった。内部ヘーズ12.3であっ
た。
【0052】比較例2 実施例1において、エチレンを使用せずに行ったとこ
ろ、微量のポリマーが生成したが、回収してその性質を
測定することは不能であった。
【0053】比較例3 実施例1において2−ビニルビシクロ〔2.2.1〕ヘプ
タンの代わりにノルボルネンを用いた他は同様に行っ
た。ノルボルネン含有量6.2モル%、重量平均分子量41,
000、融点121.5℃、ガラス転移温度15.3℃、内部ヘーズ
10.8であった。
【0054】実施例および比較例の結果を第1表に示し
た。これより本発明のα−オレフィン・ビニルノルボル
ナン誘導体のランダム共重合体が透明性にすぐれ、高い
ガラス転移温度を示すことが分かる。
【0055】
【表1】 (A)含有量 重量平均 融 点 ガラス転移 内部ヘーズ (モル%) 分子量 (℃) 温度(℃) (%) 実施例1 4.8 25,000 101.2 21.0 5.8 実施例2 5.2 22,000 105.0 20.0 6.3 実施例3 21.4 26,000 98.2 20.0 5.1 実施例4 0.8 122,000 119.6 17.0 8.3 比較例1 0 354,000 131.6 N.D. 12.3 比較例3 6.2 41,000 121.5 15.3 10.8

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビニルノルボルナン誘導体99.9〜
    0.01モル%と(B)炭素数2〜10のα−オレフィン0.
    01〜99.9モル%からなるα−オレフィン・ビニルノルボ
    ルナン誘導体のランダム共重合体。
  2. 【請求項2】 (A)ビニルノルボルナン誘導体が2−
    ビニルノルボルナンである請求項1記載のα−オレフィ
    ン・ビニルノルボルナン誘導体のランダム共重合体。
  3. 【請求項3】 (B)炭素数2〜10のα−オレフィン
    が少なくともエチレンおよび/またはプロピレンを含む
    請求項1または2記載のα−オレフィン・ビニルノルボ
    ルナン誘導体のランダム共重合体。
  4. 【請求項4】 (a)メタロセン化合物と(b)アルミ
    ノキサンおよび/または(c)有機ホウ素化合物からな
    る触媒の存在下、(A)ビニルノルボルナン誘導体と
    (B)炭素数2〜10のα−オレフィンを共重合するこ
    とを特徴とするα−オレフィン・ビニルノルボルナン誘
    導体のランダム共重合体の製造方法。
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