JPH11198714A - 自動車用ヘッドライトの配光制御装置 - Google Patents

自動車用ヘッドライトの配光制御装置

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JPH11198714A
JPH11198714A JP782398A JP782398A JPH11198714A JP H11198714 A JPH11198714 A JP H11198714A JP 782398 A JP782398 A JP 782398A JP 782398 A JP782398 A JP 782398A JP H11198714 A JPH11198714 A JP H11198714A
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善紀 見市
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車用ヘッドライトの配光制御装置に関
し、道路状況や車両の走行レーンに対する位置,方向に
かかわらず的確に車両の進行方向前方の走行車線を照射
できるようにする。 【解決手段】 白線認識手段3により、車両の前方の道
路画像情報から道路上の白線を認識し、認識された白線
に基づいて走行車線推定手段4により自車両の走行する
走行車線を推定する。そして、道路曲率算出手段4A
が、走行車線推定手段4で推定された走行車線の道路曲
率を算出し、横ずれ量算出手段4Bが、走行車線の基準
位置からの車両の走行位置の横ずれ量を算出し、ヨー角
算出手段4Cで走行車線に対する自車両中心線のヨー角
を算出する。光軸角目標値算出手段5では、算出された
道路曲率に基づいて光軸角目標値を算出し、光軸角目標
値補正手段5Aで、算出された光軸角目標値を横ずれ量
とヨー角とに基づいて補正する。そして、制御手段7は
光軸アクチュエータ8を介してヘッドライト9の光軸角
がこの補正された光軸角目標値に等しくなるよう調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路のカーブ状況
に応じてヘッドライトの光軸を変化させる、自動車用ヘ
ッドライトの配光制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用ヘッドライトはハイビ
ームとロービームとの切替が可能に構成されており、こ
のハイビーム/ロービームの切替によりドライバは道路
状況に応じてヘッドライトの光軸角を選択できるように
なっている。ところが、このハイビーム/ロービームの
切替は、縦方向の光軸角の切替のみを行なうものであ
り、横方向の光軸角については変化させることはなく、
ヘッドライトの光軸は常に車両中心線方向に固定されて
いる。このため、カーブ路等のように、車両が目指す前
方道路方向と車両中心線とがずれる場合は、車両の進行
しようとする前方の道路面を有効に照らすことができな
い。また、縦方向の光軸角についても、ハイビーム/ロ
ービームの2段階の調整しか行なうことができず、状況
に応じてより細かな光軸角の調整が望まれる。一方、光
軸角の調整が細かくできるようになる程、手動による操
作は煩わしく、また有効に利用することが難しい。
【0003】そこで、このような要望や課題に対応する
ため、従来より、自動車用ヘッドライトの配光制御に関
する様々な提案がなされている。特に、横方向の配光制
御を行なう技術としては、特開平6−206491号公
報において、カーブに対応してヘッドライトの横方向の
光軸角を制御する技術が開示されている。この技術で
は、角速度センサと車速センサとを用いて車両の旋回時
の回転角速度と車速とを検出し、これらの検出値に基づ
いて算出されるカーブ半径に応じてヘッドライトの横方
向の光軸角を変化させるものである。
【0004】また、特開平7−232589号公報に開
示されている技術は、同様にカーブに対応してヘッドラ
イトの横方向の光軸角を制御するものであるが、この技
術では、加速度センサと車速センサとを用いて車両の横
方向の加速度と車速とを検出し、これらの検出値に基づ
いて算出されるカーブ半径に応じて横方向の光軸角を変
化させるようになっている。
【0005】また、縦方向の配光制御を行なうものとし
ては、特開平1−278848号公報に開示された装置
がある。この装置では、先行車までの距離に応じて光軸
の縦方向角度を制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カーブに対
応してヘッドライトの横方向の光軸角を制御する配光制
御装置として、上述のようにカーブを走行しているとき
の自車両の角速度や横加速度からカーブ半径(又は曲
率)を推定する手法では、その時点で走行しているカー
ブ情報は得られるが、これから走行しようとする自車両
前方の道路(即ち、ヘッドライトを照射したい道路部
分)のカーブ状況についての情報は得られない。そこ
で、カメラ等による画像情報入力手段を通じて車両前方
の道路画像を取込み、この画像情報に基づいて走行車線
を推定し、推定した走行車線情報からカーブ半径を算出
することが考えられる。
【0007】この場合、車両が走行車線に沿って走行し
ている場合は、算出されたカーブ半径に応じてヘッドラ
イトの横方向の光軸角を設定することにより走行車線を
照らすことができるが、実際は、車両が常に走行車線に
沿って走行しているとは限らず、カーブ半径に応じて算
出された光軸角に設定しただけでは、的確に走行車線を
照らすことができない。
【0008】そこで、車両の走行車線に対する位置関係
に関わらず、常に走行車線上を的確に照射できるようヘ
ッドライトの光軸角を制御したい。また、画像情報に基
づく走行車線の推定は、道路画像上の道路白線をもとに
推定するものが一般的であるが、これは、通常の路面は
輝度が低く、輝度変化も小さいのに対して、白線は通常
の路面に比較して輝度が非常に高いので、道路の明度差
に着目することにより容易に白線を認識できるからであ
る。
【0009】ところが、道路状況により、例えば、路面
が濡れている場合や、多数の水溜まりが存在する場合
は、光が反射され易いため路面の輝度が高くなり、白線
との間の輝度差が小さくなってしまう。このような場
合、白線と通常の路面との識別が難しくなり、白線の認
識精度が低下して正確にカーブ半径を算出することはで
きない。そして、このような不正確なカーブ半径に基づ
きヘッドライトの光軸角を制御しても、的確に走行車線
を照射することはできず、また、制御が不安定になりド
ライバに視覚的に違和感を与える虞がある。
【0010】ここで、白線認識が不調になった時は、画
像情報に基づくヘッドライトの配光制御を中止して光軸
を通常の位置に戻すことも考えられるが、制御が不連続
となるためドライバに違和感を与えることは避けられ
ず、特に、断続的に白線認識が不調になるような場合は
ドライバに与える違和感は大きい。本発明は、上述の課
題に鑑み創案されたもので、道路状況や車両の走行車線
に対する位置,方向にかかわらず的確に車両の進行方向
前方の走行車線を照射できるようにした、自動車用ヘッ
ドライトの配光制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の自動車用ヘッドライトの配光制御装置では、
白線認識手段により、車両の前方の道路画像情報から道
路上の白線を認識し、この認識された白線に基づいて走
行車線推定手段により自車両の走行する走行車線を推定
する。
【0012】そして、道路曲率算出手段が、走行車線推
定手段で推定された走行車線の道路曲率を算出し、横ず
れ量算出手段が、推定された走行車線の基準位置からの
車両の走行位置の横ずれ量を算出し、ヨー角算出手段で
推定された走行車線に対する自車両中心線のヨー角を算
出する。光軸角目標値算出手段では、道路曲率算出手段
により算出された道路曲率に基づいて光軸角目標値を算
出し、光軸角目標値補正手段で、算出された光軸角目標
値を横ずれ量算出手段とヨー角算出手段とによりそれぞ
れ算出された横ずれ量とヨー角とに基づいて補正する。
【0013】そして、制御手段は光軸アクチュエータを
介してヘッドライトの光軸角がこの補正された光軸角目
標値に等しくなるよう調整する。これにより、車両の走
行車線に対する位置姿勢に関わらず、走行車線に沿って
ヘッドライトの光軸が調整される。また、請求項2記載
の本発明の自動車用ヘッドライトの車線逸脱防止装置で
は、白線認識手段における白線認識が不調の場合は、こ
の白線に基づいて道路曲率算出手段により算出される道
路曲率の精度も不安定になるが、このときには、横加速
度検出手段により車両に加わる横加速度を検出し、走行
速度検出手段により車両の走行速度を検出する。
【0014】そして、光軸角目標値算出手段では、道路
曲率算出手段により算出される道路曲率に代えて、横加
速度検出手段と走行速度検出手段とによりそれぞれ検出
した横加速度と走行速度とに基づいて推定される推定道
路曲率に基づき光軸角目標値を算出する。これにより、
白線認識の不調の場合でも制御の連続性が保たれ、ドラ
イバに違和感を与えることなくヘッドライトの光軸制御
を行なえる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明すると、図1〜図7は本発明の一実
施形態としての自動車用ヘッドライトの配光制御装置を
示すものである。本配光制御装置は、図1に示すよう
に、走行レーン(走行車線)に対する自車両の位置を認
識するために、車両の前方の道路状態を撮像する撮像手
段としてのカメラ(画像情報入力手段)2と、カメラ2
からの画像情報を適宜処理して前方道路上の左右の白線
位置を認識する画像情報処理手段(白線認識手段)3
と、この画像情報処理手段3による白線位置画像情報か
ら車両の走行レーンの道路曲率ρを算出する道路曲率算
出手段4Aとをそなえている。
【0016】また、本配光制御装置は、道路曲率を算出
する手段として、白線位置画像情報に基づいて算出する
道路曲率算出手段4Aの他に、車両の横加速度Gと車速
Vとに基づいて道路曲率(推定道路曲率ρ′)を算出す
る代用道路曲率算出手段25をそなえている。なお、道
路曲率算出手段4Aは、自車両の走行レーンの基準位置
からの横ずれ量ΔYを算出する横ずれ量算出手段4Bと
自車両の走行レーンに対するヨー角βを算出するヨー角
算出手段4Cとともに、自車両に対する走行レーン(走
行車線)の相対位置を推定する走行レーン推定手段(走
行車線推定手段)4内の機能要素としてそなえられてい
る。
【0017】さらに、本配光制御装置は、道路曲率算出
手段4Aにより算出された道路曲率ρ又は代用道路曲率
算出手段25により算出された推定道路曲率ρ′に基づ
いて、縦方向光軸角目標値θ1 及び横方向光軸角目標値
θ2 を算出する光軸角目標値算出手段5と、ヘッドライ
ト9の光軸を動かす光軸アクチュエータ8と、ヘッドラ
イト9の光軸角がこの光軸角目標値算出手段5で算出さ
れた光軸角目標値θ1,θ2 に等しくなるように光軸ア
クチュエータ8を制御する制御手段(コントローラ)7
とをそなえている。なお、本実施例においては、縦方向
光軸角目標値θ 1 はドライバの手動調整(例えば、ハイ
ビーム/ロービームの2段階調整)により設定されるよ
うになっている。
【0018】なお、画像情報処理手段3,走行レーン推
定手段4(道路曲率算出手段4A,横ずれ量算出手段4
B,ヨー角算出手段4C),代用道路曲率算出手段2
5,光軸角目標値算出手段5,コントローラ7は、CP
U,入出力インタフェース,ROM,RAM等をそなえ
てなる電子制御ユニットとして構成される。まず、走行
レーンの道路曲率ρの算出について説明する。
【0019】画像情報処理手段3では、まず、図2に示
すように、カメラ2からの原画像3Aを取り込み、この
原画像3Aから道路白線を抽出して、抽出した道路白線
の画像を、鉛直上方から見たような平面視画像3Bに変
換する。ここで、白線12L,12Rの認識について図
3を参照しながら説明する。なお、ここでは、走行レー
ン左端の路側線としての白線12Lの認識について説明
するが、走行レーン右端の白線12Rを基準とする場合
についても同様であるため、左端の白線12Lについて
は単に白線12と称することにする。
【0020】画像情報認識手段3では、図3(a)に示
すように、車両にそなえられたカメラ2により平地にお
いて車両前方の範囲の白黒画像情報を取り込み、この画
像情報から画面上で縦方向の画像を一部省略する。そし
て、この画面上で等間隔になるような複数の水平線11
を設定する。この白黒画像情報の取り込みは、微小な制
御周期毎に更新されるようになっており、図3(b)に
示すように、それぞれの水平線11上において前回の画
面での白線位置の左右の所要の範囲〔ここでは、左右5
0画素(dot)〕を白線探査エリア(処理対象領域)
10として設定する。また、初回の画面は、直線路にお
ける白線位置を前回の画面データとして利用する。
【0021】そして、図3(c)に示すように、各水平
線の明度をそれぞれ左から横方向に微分する。また、図
中の符号14はガードレールである。ところで、通常の
路面は輝度が低く、輝度変化も小さい。これに対して、
白線12は通常の路面に比較して輝度が非常に高いの
で、このように道路の明度を微分すると、通常の路面か
ら白線12への境界点で輝度変化がプラス、白線12か
ら通常の路面への境界点で輝度変化がマイナスとなるよ
うな微分データが得られる。このような微分データの一
例を図3(d)に示す。
【0022】そして、各水平線11のデータそれぞれに
ついて、微分値のピークが左からプラス,マイナスの順
に並んで現れ、且つそれぞれのピークの間隔が白線12
として妥当と思われる程度(プラスのピークからマイナ
スのピークまでの間隔が例えば30dot以内)に納ま
っている組み合わせを白線候補として抽出し、通常は、
図3(e)に示すように、その中点Mを白線候補点15
として保存する。
【0023】そして、これらの白線候補点15のうち、
画面中心に最も近いもののみを最終候補点として残す。
これは、例えば車両が左側通行の場合、探索エリア10
の中の右側が通常輝度変化の少ない道路面であり、この
通常の道路面に最も近い白線候補点15が白線12と判
断できる。したがって白線12よりもさらに左側に、ノ
イズの原因となる物体(例えばガードレール14等)が
存在する場合であっても、カメラ2により撮像された画
像情報から白線12を確実に認識することができる。
【0024】そして、図3(f)に示すように、最後に
各水平線データにおける白線候補点15の上下方向の連
続性を画面の下方から順次検証していく。まず、事前に
前画面での白線12の上下端間の傾きを計算しておく。
そして、最下点15Aを白線12とすると、一本だけ上
の水平線11上の候補点15Bが、前回の白線12の傾
き分±50dotの範囲内(誤差範囲内)に入っている
かを検証する。
【0025】候補点15Bがこの範囲内に入っていれば
これを白線とし、入っていないときは候補点15Bは却
下されて、上述の傾きから補間計算した座標が白線位置
としてみなされる。そして、この検出を各水平線につい
て同様の作業を行なうことにより、連続した白線12を
認識することができるのである。このような白線認識の
作業は、所要の周期で継続して行なわれ、その都度白線
12の認識が更新されるようになっている。
【0026】走行レーン右端の路側線としての白線12
Rの認識についても、これと同様に行なわれる。ところ
で、上述のように誤差範囲内に収まらない候補点15が
存在する場合でも、前画面での白線12の上下端間の傾
きから補間計算することにより白線12を認識できるよ
うになってはいるが、画面上の候補点15の多数が誤差
範囲内に収まらずに却下されるような場合は、有効に路
面上の白線を認識できているとは言えず、このような白
線12に基づいては正確な制御は期待できない。そこ
で、画像情報処理手段3では、一定数以上の候補点15
が却下された場合は、白線認識が不調であるとして認識
ロスト信号を光軸角目標値算出手段5に出力するように
なっている。ただし、左右の白線12L,12Rの何れ
か一方が有効に認識できている場合は、その有効に認識
されている白線12に基づいて制御が行なえるため、認
識ロスト信号は出力しない。
【0027】なお、このように白線12を認識できない
場合としては、路面が濡れている場合や、多数の水溜ま
りが存在する場合がある。このような場合は、光が反射
され易いため路面の輝度が高くなり、白線12との間の
輝度差が小さくなってしまうため、白線12と通常の路
面との識別が難しくなるのである。また、白線12が途
中で破綻していたり不鮮明であったり、白線12の近傍
に白色に近い表示や物体が存在する場合にも、当然なが
ら白線認識は行なえないことがある。
【0028】走行レーン推定手段4では、このように各
認識周期で認識された原画像3A上の白線12R,12
Lを平面視画像3Bに変換して、走行レーン左端の白線
12Lから推定しうる道路中心線LCL と走行レーン右
端の白線12Rから推定しうる道路中心線LCR とに基
づいて、道路中心線LCの推定を行なうようになってい
る。そして、この道路中心線LCに基づいて、道路曲率
算出手段4Aにより車両前方の走行レーンの道路曲率ρ
を算出するようになっている。
【0029】道路曲率算出手段4Aでは、図4(a)に
示すように、曲率の異なる複数の照合用円弧パターン3
0が記憶されており、これらの照合用円弧パターン30
を平面視画像3B上の道路中心線LCに重ね合わせて一
致するか否か照合するようになっている。照合方法とし
ては、例えば、曲率が0の円弧パターン(即ち、直線)
から順に平面視画像3B上の道路中心線LCに重ね合わ
せていく。そして、図4(b)に示すように、例えば、
最小二乗法を用いて、画面の下方から順に水平線11上
における照合用円弧パターン30と道路中心線LCとの
間の距離(2点間のドット数)を二乗して積算してい
き、最上方の水平線11まで積算された所でその積算値
を前回照合を行なった照合用円弧パターン30における
積算値と比較する。
【0030】このとき、今回の照合用円弧パターン30
における積算値の方が小さい場合は、再び次の照合用円
弧パターン30との照合を行なうようになっている。一
方、今回の照合用円弧パターン30における積算値の方
が大きい場合は、前回の照合用円弧パターン30が道路
中心線LCと一致する円弧パターンと見なして、この円
弧パターンの曲率を道路曲率ρとするようになってい
る。
【0031】横ずれ量算出手段4B,ヨー角算出手段4
Cでは、道路中心線LCの画像情報とこの道路中心線L
Cに対する自車両の位置情報とに基づいて、それぞれ横
ずれ量ΔY,ヨー角βを算出するようになっている。つ
まり、横ずれ量算出手段4Bは、図5に示すように、車
両1に最も近い道路中心線LC上の地点である第1検出
点(LC1)と自車両中心線との横方向距離(道路幅方
向、即ちカメラ画像の横方向の距離)を横ずれ量ΔYと
して算出し、また、ヨー角算出手段4Cは、道路中心線
LCの第1検出点(LC1)における接線と自車両中心
線とがなす角をヨー角βとして算出するようになってい
る。
【0032】一方、代用道路曲率算出手段25では、次
のようにして推定道路曲率ρ′を算出するようになって
いる。つまり、車両に作用する遠心力に基づく横加速度
をGとし、その時の車両の速高速度の大きさをVとする
と、現在、走行中の道路部分の推定道路曲率ρ′は次式
で算出される。
【0033】 ρ′=G/V2 ・・・・・・・・・・・・・(1) そこで、代用道路曲率算出手段25では、横加速度Gを
横加速度センサ(横加速度検出手段)21により検出
し、車速センサ(走行速度検出手段)20により車速
(走行速度)Vを検出して、これらの検出値をもとに
(1)式より推定道路曲率ρ′を算出するようになって
いる。
【0034】光軸角目標値算出手段5では、上述のよう
にして算出される走行レーンの道路曲率ρや横ずれ量Δ
Y,ヨー角β及び推定道路曲率ρ′に基づいて光軸角目
標値θ1 ,θ2 (=θ2′)を算出する。なお、横方向
光軸角目標値θ2はこの後補正を施すので、補正前と補
正後とを区別する場合は、補正前の目標値についてはθ
2′と表記する。即ち、図6に示すように、車両が道路
曲率ρの道路中心線LCに沿って走行しながら車両前方
の道路中心線LC上を照らそうとした場合、ヘッドライ
ト9の照射距離をLとすると、横方向の光軸角目標値θ
2 は、例えば次式で表すことができる。
【0035】 θ2 ≒ρ×L/2 ・・・・・・・・・・・・・(2) なお、照射距離Lはヘッドライト9の縦方向光軸角目標
値θ1 により決まる距離であり、縦方向光軸角目標値θ
1 が変化する場合、例えば、ドライバ操作によりハイ/
ローと切り替わる場合は、それに応じて照射距離Lも変
化するようになっている。
【0036】したがって、光軸角目標値算出手段5は、
まず、ドライバの切り替え操作等により縦方向光軸角目
標値θ1 が決まると、この縦方向光軸角目標値θ1 で決
まる照射距離Lと画像情報に基づいて算出された道路曲
率ρとから(2)式を用いて横方向光軸角目標値θ2
決定するようになっている。しかしながら、実際の走行
においては、車両は必ずしも道路中心線LC上を走行し
ているとは限らず、図5に示すように、道路中心線LC
から横ずれしていたり、道路中心線LCに対して傾いて
走行していたりする。そこで、光軸角目標値算出手段5
は、上述のようにして算出された光軸角目標値θ1 ,θ
2 の内、特に、横方向光軸角目標値θ2 を光軸角目標値
補正手段5Aにより補正するようになっている。
【0037】光軸角目標値補正手段5Aは、横ずれ量算
出手段4Bで算出された車両の横ずれ量ΔYと、ヨー角
算出手段4Cで算出された車両が道路中心線LCに対し
てなすヨー角βとに基づき、横方向光軸角目標値θ2
補正角dθを決定する。つまり、補正角dθは次式のよ
うに表される。 dθ=β−ΔY/L ・・・・・・・・・・・・・(3) そして、光軸角目標値補正手段5Aは、この補正角dθ
を横方向光軸角目標値θ2′から除算することにより、
車両の道路中心線LCに対する横ずれ及び傾きに応じた
補正を行なうになっている。つまり、横方向光軸角目標
値θ2′は次式のように補正される。
【0038】 θ2 =θ2′−dθ ・・・・・・・・・・・・・(4) 光軸角目標値算出手段5は、このようにして補正された
横方向光軸角目標値θ 2 と、ドライバの手動操作により
設定された縦方向光軸角目標値θ1 とをコントローラ7
へ入力するようになっている。ところで、画像情報処理
手段3による白線認識が不調のときは、画像情報処理手
段3から光軸角目標値算出手段5へ認識ロスト信号が入
力されるが、この認識ロスト信号が入力されている間
は、道路曲線ρは精度の低い道路中心線LCの情報に基
づいて算出されるため正確に道路中心線の曲率を表して
いるとは言いがたい。したがって、この道路曲線ρに基
づいて横方向光軸角目標値θ2 を算出してコントローラ
7へ出力しても、有効に道路中心線LCに沿った光軸制
御を行なえない可能性が大きい。
【0039】そこで、光軸角目標値算出手段5は、画像
情報処理手段3から認識ロスト信号が入力されると、光
軸角目標値算出手段5の機能要素である切替手段5Bに
よって、道路曲率算出手段4Aで算出された道路曲率ρ
に基づいた横方向光軸角目標値θ2 の算出から、代用道
路曲率算出手段25で算出された推定道路曲率ρ′に基
づいた横方向光軸角目標値θ2 の算出へと切り替えるよ
うになっている。
【0040】また、光軸角目標値補正手段5Aにおける
補正角dθも、画像情報に基づいて算出されているため
認識ロスト信号が入力されている間はその精度に欠け、
適切な補正が行なえるとは言いがたい。このため、光軸
角目標値算出手段5は、認識ロスト信号が入力されてい
る間は、光軸角目標値補正手段5Aによる横方向光軸角
目標値θ2 の補正を中止するようになっている。
【0041】なお、道路曲率ρと推定道路曲率ρ′との
誤差により、道路曲率算出手段4Aから代用道路曲率算
出手段25への切り替え時には横方向光軸角目標値θ2
は急激に変化する可能性がある。このような場合、ドラ
イバは違和感を感じる虞があるが、これに対しては図1
に示すように、光軸角目標値算出手段5とコントローラ
7との間に介装されたローパスフィルタ6により平滑化
処理することで対処している。また、光軸角目標値補正
手段5Aによる補正を中止する際も、突然補正角dθを
0にするのではなく、徐々に補正角dθの大きさを0に
近づけていくことにより、横方向光軸角目標値θ2 の急
激な変化を防止するようになっている。
【0042】本発明の一実施形態としての自動車用ヘッ
ドライトの配光制御装置は、上述のように構成されてい
るので、配光制御の処理は、例えば図7に示すように行
なわれる。つまり、画像情報処理手段3により、カメラ
2から入力される車両前方の画像情報を適宜処理して前
方道路上の左右の白線位置を認識し(ステップS1
0)、白線位置を有効に認識できた場合はステップS2
0の処理を行ない、有効に白線位置を認識できなかった
場合(即ち、白線認識ロスト状態)は、ステップS50
の処理を行なう。
【0043】まず、白線位置を有効に認識できた場合
は、この白線位置画像情報を基に、道路曲率算出手段4
Aにより道路曲率ρを算出し、この道路曲率ρに基づい
て光軸角目標値算出手段5Aにより横方向光軸角目標値
θ2 を算出する(ステップS20)。そして、同じく画
像情報に基づいて横ずれ量算出手段4B,ヨー角算出手
段4Cによりそれぞれ横ずれ量ΔY,ヨー角βを算出
し、これらの横ずれ量ΔY,ヨー角βに基づいて光軸角
目標値補正手段5Aにより横方向光軸角目標値θ2の補
正を行なう(ステップS30)。一方、有効に白線位置
を認識できなかった場合は、車両の横加速度Gやドライ
バの操作等に基づいて代用道路曲率算出手段4Aにより
推定道路曲率ρ′を算出し、この推定道路曲率ρ′に基
づいて光軸角目標値算出手段5Aにより横方向光軸角目
標値θ2 を算出する(ステップS50)。そして、ヘッ
ドライト9の光軸角目標値が、算出された横方向光軸角
目標値θ2 及びドライバ操作で設定された縦方向光軸角
目標値θ1 に一致するように、コントローラ7を通じ
て、光軸アクチュエータ8を作動させる(ステップS4
0)。
【0044】ここで、横方向光軸角目標値θ2 の算出に
ついて詳細に説明すると、まず、道路曲率ρを算出する
必要がある。本装置では、まず、画像情報処理手段3に
より、図2に示すように、カメラ2から取り込んだ車両
前方道路の原画像3Aを処理して左右の道路白線12
R,12Lの認識を行なう。そして、走行レーン推定手
段4により、画像情報処理手段3で認識された原画像3
A上の白線12R,12Lを鉛直上方から見たような平
面視画像3Bに変換して、走行レーン左端の白線12L
から推定しうる道路中心線LCL と走行レーン右端の白
線12Rから推定しうる道路中心線LCR とに基づい
て、道路中心線LCの推定を行なう。
【0045】この道路中心線LCに基づいて、道路曲率
算出手段4Aにより車両前方の走行レーンの道路曲率ρ
を算出する。つまり、道路曲率算出手段4Aでは、図4
(a)に示すように、曲率の異なる複数の照合用円弧パ
ターン30を記憶しており、これらの照合用円弧パター
ン30を平面視画像3B上の道路中心線LCに順次重ね
合わせていく。そして、図4(b)に示すように、各照
合用円弧パターン30について、画面の下方から順に水
平線11上における照合用円弧パターン30と道路中心
線LCとの間の距離(2点間のドット数)を二乗して積
算していき、最上方の水平線11まで積算された所でそ
の積算値を前回照合を行なった照合用円弧パターン30
における積算値と比較する。今回の照合用円弧パターン
30における積算値の方が大きい場合は、前回の照合用
円弧パターン30が道路中心線LCと一致する円弧パタ
ーンと見なして、この円弧パターンの曲率を道路曲率ρ
とする。
【0046】また、このとき横ずれ量算出手段4B,ヨ
ー角算出手段4Cは、道路中心線LCの画像情報と道路
中心線LCに対する自車両の位置情報とに基づいて、そ
れぞれ横ずれ量ΔY,ヨー角βを算出する。つまり、横
ずれ量算出手段4Bは、図5に示すように、車両1に最
も近い道路中心線LC上の地点である第1検出点(LC
1)と自車両中心線との横方向距離(道路幅方向、即ち
カメラ画像の横方向の距離)を横ずれ量ΔYとして算出
し、また、ヨー角算出手段4Cは、道路中心線LCの第
1検出点(LC1)における接線と自車両中心線とがな
す角をヨー角βとして算出する。
【0047】こうして道路曲率算出手段4A,横ずれ量
算出手段4B,ヨー角算出手段4Cによりそれぞれ算出
された道路曲率ρ,横ずれ量ΔY,ヨー角βに基づき、
光軸角目標値算出手段5は横方向光軸角目標値θ2 を算
出する。まず、光軸角目標値算出手段5は、道路曲率算
出手段4Aで算出された道路曲率ρとドライバの手動操
作で設定された縦方向光軸角目標値θ1 で決まる照射距
離Lとに基づき、前記の(2)式を用いて横方向光軸角
目標値θ2 を算出する。
【0048】しかしながら、実際の走行においては、車
両は必ずしも道路中心線上を走行しているとは限らず、
道路中心線から横ずれしていたり、道路中心線に対して
傾いて走行していたりする。そこで、光軸角目標値算出
手段5の機能要素である光軸角目標値補正手段5Aは、
横ずれ量算出手段4B,ヨー角算出手段4Cによりそれ
ぞれ算出された道路中心線LCに対する横ずれ量ΔY,
ヨー角βに基づいて横方向光軸角目標値θ2 を補正す
る。
【0049】つまり、光軸角目標値補正手段5Aは、横
ずれ量ΔY,ヨー角βに基づき、前記の(3)式により
横方向光軸角目標値θ2 の補正角dθを決定し、前記の
(4)式に示すように補正角dθを横方向光軸角目標値
θ2 から除算することにより、車両の道路中心線に対す
る横ずれ及び傾きに応じた横方向光軸角目標値θ2 の補
正を行なう。
【0050】コントローラ7は、こうして得られた横方
向光軸角目標値θ2 と縦方向光軸角目標値θ1 とに基づ
いて光軸アクチュエータ8を作動させ、これにより、車
両が走行レーン上をどのように走行している場合でも、
即ち、道路中心線からの横ずれやヨー角に関わらず、ヘ
ッドライト9から照射される光は、常に車両前方の道路
中心線上を照らすようになるのである。
【0051】また、縦方向光軸角目標値θ1 が変化した
とき、例えば、ドライバがヘッドライト9の縦方向の光
軸をハイからローへ操作した場合等でも、縦方向光軸角
目標値θ1 から算出される照射距離Lに応じて横方向光
軸角目標値θ2 も変化するので、このような場合でも常
に車両前方の道路中心線上を照らすことができる。とこ
ろで、路面が濡れている場合や、路面上に多数の水溜ま
りが存在する場合は、光が反射され易いため路面の輝度
が高くなり、白線との間の輝度差が小さくなってしまう
ため、白線と通常の路面との識別が難しくなる。また、
白線が途中で破綻していたり不鮮明であったり、白線の
近傍に白色に近い表示や物体が存在する場合には、白線
認識を行うことはできない。このような場合、画像情報
処理手段3における白線認識処理においては、白線12
の候補点15の多数がその誤差範囲内に収まらない状態
となり、候補点15からの白線12の認識が行なえず、
前画面での白線12の上下端間の傾きから補間計算する
ことにより白線12の認識を行なう。
【0052】しかしながら、このように画面上の候補点
15の多数が誤差範囲内に収まらずに却下されるような
場合は、有効に路面上の白線を認識できているとは言え
ず、このような精度の低い白線情報に基づいて道路曲率
ρを算出したとしても正確に道路中心線の曲率を表して
いるとは言いがたい。したがって、この道路曲線ρに基
づいて横方向光軸角目標値θ2 を算出してコントローラ
7へ出力しても、有効に道路中心線に沿った光軸制御を
行なえない可能性が大きい。
【0053】そこで、一定数以上の候補点15が却下さ
れた場合は、白線認識が不調であるとして認識ロスト信
号を光軸角目標値算出手段5に出力する。ただし、左右
の白線12L,12Rの何れか一方が有効に認識できて
いる場合は、その有効に認識されている白線12に基づ
いて制御が行なえるため認識ロスト信号は出力せず、左
右の白線12L,12Rの両方が認識できないときのみ
認識ロスト信号を出力する。
【0054】光軸角目標値算出手段5は、画像情報処理
手段3から認識ロスト信号が入力されると、光軸角目標
値算出手段5の機能要素である切替手段5Bによって、
道路曲率算出手段4Aにより算出された道路曲率ρに基
づいた横方向光軸角目標値θ 2 の算出から、代用道路曲
率算出手段25により算出された推定道路曲率ρ′に基
づいた横方向光軸角目標値θ2 の算出へと切り替える。
【0055】この代用道路曲率算出手段25は、道路曲
率算出手段4Aが走行レーン推定手段4で推定された道
路中心線LCに基づいて道路曲率ρを算出するのに対
し、実際に車両1に作用する横加速度Gと車速Vとをそ
れぞれ横加速度センサ21,車速センサ20で検出し、
検出された横加速度G,車速Vに基づいて前記の(1)
式より推定道路曲率ρ′を推定するので、画像情報処理
手段3の白線認識の状態に関係なく光軸制御を行なうこ
とができる。このため、画像情報処理手段3の白線認識
が不調な場合に、代用道路曲率算出手段25に切り替え
て推定道路曲率ρ′を算出し、この推定道路曲率ρ′か
ら横方向光軸角目標値θ2 を算出することにより、道路
状態により光軸制御が不安定になることを防止すること
ができる。
【0056】なお、代用道路曲率算出手段25では、横
加速度センサ21により直接横加速度Gを検出する他、
ドライバがハンドルを操舵する際の操舵角αに基づいて
横加速度Gを算出し、この算出した横加速度Gに基づい
て推定道路曲率ρ′を算出することもできる。即ち、車
両の図示しないステアリングシャフトに操舵角センサ2
2をそなえ、この操舵角センサ22によりハンドルの操
舵角αを検出し、車速センサ20で検出した車速Vとと
もに次式により横加速度Gを算出する。
【0057】 G=〔α/(n×g)〕×(V2 /wb)/(1+a×V2 )・・(5) そして、この(5)式を前記の(1)式に代入すること
により、推定道路曲率ρ′が算出される。ただし、n,
g,wb,aはそれぞれギヤ比,重力加速度,ホイール
ベース,スタビリティファクタを示す固定値である。
なお、道路曲率ρと推定道路曲率ρ′との誤差により、
道路曲率算出手段4Aから代用道路曲率算出手段25へ
の切り替え時には横方向光軸角目標値θ2 が不自然に変
動する可能性があるが、これに対しては、光軸角目標値
算出手段5とコントローラ7との間に介装されたローパ
スフィルタ6により平滑化処理することで対処してお
り、光軸の不自然な変動によるドライバの違和感を防止
することができる。
【0058】また、画像情報処理手段3の白線認識が不
調な場合は、光軸角目標値補正手段5Aにおける補正角
dθも画像情報に基づいて算出されているため精度に欠
け、適切な補正が行なえるとは言いがたいので、光軸角
目標値算出手段5は、認識ロスト信号が入力されている
間は、光軸角目標値補正手段5Aによる横方向光軸角目
標値θ2 の補正を中止する。そして、光軸角目標値補正
手段5Aによる補正を中止する際は、突然補正角dθを
0にするのではなく、徐々に補正角dθの大きさを0に
近づけていく。これにより、横方向光軸角目標値θ2
設定において道路状態の影響が除去され、安定した光軸
制御を行なうことができるとともに、徐々に補正角dθ
を0にしていくことにより、光軸の不自然な変動による
ドライバの違和感も防止することができるのである。
【0059】さらに、本発明は上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することができる。例えば、本実施形
態では、道路中心線の道路曲率ρをカメラ2で得られた
画像情報に基づいて算出しているが、例えば道路側に道
路中心線の道路曲率情報を発する情報発信手段をそな
え、車両側にこの道路曲率情報を受信する情報受信手段
をそなえるようにして、路車間通信により道路曲率情報
を得て、横方向光軸角目標値θ2 の設定を行なうように
してもよい。
【0060】この場合の情報の伝達は、電波によるもの
でもよいが、道路側の白線に道路曲率情報を含ませてお
き、車両1側のカメラ2でとらえた画像情報の処理過程
で画像情報からこの道路曲率情報を抽出しこうして得た
道路曲率情報に基づいて横方向光軸角目標値θ2 の設定
を行なうようにしてもよい。さらに、道路側に磁気ネイ
ルを備える場合には、この磁気ネイルに道路曲率情報を
含ませておき、車両側の磁気センサでとらえた磁気情報
の処理過程で磁気情報からこの道路曲率情報を抽出して
横方向光軸角目標値θ2 の設定を行なうようにしてもよ
い。
【0061】また、予め道路位置情報を記憶手段に記憶
しておき、GPSや自律航法により車両の位置情報を検
出するようにして、検出した車両の位置情報と記憶され
た道路位置情報とから自車両に対する走行レーンの情報
を得るようにしてもよい。なお、このような場合でも、
常に路車間通信が可能とは限らず、道路状態により道路
側から道路曲率情報を得ることができなくなる場合もあ
るが、その場合は、前述のように車両に作用する横加速
度Gや車速V等から道路曲率を推定することにより対処
することができる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の自動車用ヘッドライトの配光制御装置によれば、
白線認識手段で認識された道路上の白線から走行車線を
推定し、この推定された走行車線に基づき道路曲率を算
出しているので、車両前方の走行車線のカーブ状況を的
確に把握することができ、しかも、車両の走行車線に対
する位置姿勢も、横ずれ量算出手段とヨー角算出手段と
により把握することができるので、道路曲率に基づき算
出される光軸角目標値を横ずれ,ヨー角に応じて補正す
ることにより、車両の走行車線に対する位置姿勢に係わ
らず、常に走行車線を的確に照射するようヘッドライト
の光軸角を制御することができる。
【0063】また、請求項2記載の本発明の自動車用ヘ
ッドライトの配光制御装置によれば、白線認識手段の白
線認識が不調のときには、画像情報に基づき道路曲率算
出手段で算出される道路曲率に代えて、横加速度検出手
段で検出される横加速度と走行速度検出手段で検出され
る走行速度とに基づき推定される推定道路曲率を光軸角
目標値の算出に代用するので、白線認識の不調により配
光制御が不連続になりドライバが違和感を感じることを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用ヘッドラ
イトの配光制御装置の構成を模式的に示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の一実施形態にかかる走行レーン認識の
ための画像処理を説明する図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる走行レーン認識を
(a)〜(f)の順で説明する模式図である。
【図4】走行レーンの道路曲率の算出について説明する
ための説明図である。
【図5】横ずれ量とヨー角の算出について説明するため
の説明図である。
【図6】横方向の光軸角目標値の算出について説明する
ための説明図である。
【図7】本発明の一実施形態としての自動車用ヘッドラ
イトの配光制御装置の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【符号の説明】
2 カメラ(画像情報入力手段) 3 画像情報処理手段(白線認識手段) 4 走行レーン推定手段(走行車線推定手段) 4A 道路曲率算出手段 4B 横ずれ量算出手段 4C ヨー角算出手段 5 光軸角目標値算出手段 5A 光軸角目標値補正手段 5B 切替手段 6 ローパスフィルタ 7 コントローラ(制御手段) 8 光軸アクチュエータ 9 ヘッドライト 20 横加速度センサ(横加速度検出手段) 21 車速センサ(走行速度検出手段) 22 操舵角センサ 25 代用道路曲率算出手段 LC 道路中心線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両前方の走行車線のカーブ状況に応
    じてヘッドライトの光軸角を光軸アクチュエータを介し
    て調整する自動車用ヘッドライトの配光制御装置であっ
    て、 該車両の前方の道路の画像情報から該道路上の白線を認
    識する白線認識手段と、 該白線認識手段で認識された該白線から該自車両の走行
    する走行車線を推定する走行車線推定手段と、 該走行車線推定手段で推定された該走行車線の道路曲率
    を算出する道路曲率算出手段と、 該道路曲率算出手段で算出された該道路曲率に基づいて
    光軸角目標値を算出する光軸角目標値算出手段と、 該ヘッドライトの光軸角が該光軸角目標値算出手段で算
    出された該光軸角目標値と等しくなるように該光軸アク
    チュエータを制御する制御手段とをそなえるとともに、 該走行車線推定手段で推定された該走行車線の基準位置
    からの該車両の走行位置の横ずれ量を算出する横ずれ量
    算出手段と、 該走行車線推定手段で推定された該走行車線に対する該
    車両中心線のヨー角を算出するヨー角算出手段とをそな
    え、 該光軸角目標値算出手段に、該横ずれ量算出手段で算出
    された該横ずれ量と該ヨー角算出手段で算出された該ヨ
    ー角とに応じて該光軸角目標値算出手段で算出された該
    光軸角目標値を補正する光軸角目標値補正手段が設けら
    れていることを特徴とする、自動車用ヘッドライトの配
    光制御装置。
  2. 【請求項2】 該車両に加わる横加速度を検出する横加
    速度検出手段と、 該車両の走行速度を検出する走行速度検出手段とをそな
    え、 該光軸角目標値算出手段は、該白線認識手段における該
    白線認識が不調のときは、該道路曲率算出手段で算出さ
    れる該道路曲率に代えて該横加速度検出手段で検出され
    る該横加速度と該走行速度検出手段で検出される該走行
    速度とに基づいて推定される推定道路曲率に基づいて該
    光軸角目標値を算出することを特徴とする、請求項1記
    載の自動車用ヘッドライトの配光制御装置。
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