JPH11198093A - 厚材切断装置及び厚材切断方法 - Google Patents

厚材切断装置及び厚材切断方法

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JPH11198093A
JPH11198093A JP18824498A JP18824498A JPH11198093A JP H11198093 A JPH11198093 A JP H11198093A JP 18824498 A JP18824498 A JP 18824498A JP 18824498 A JP18824498 A JP 18824498A JP H11198093 A JPH11198093 A JP H11198093A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】厚材切断作業環境、後加工環境を改善するこ
と、厚材の切断能力を向上させる。 【解決手段】厚材切断装置1は、厚段ボール2を置くこ
とができるテーブル3と、テーブル3に対して移動可能
に配設された定規4と、厚段ボール2をテーブル3に押
さえつけることができる押え部材5と、平面的に構成さ
れた無端状の帯刃6と帯刃6を前記厚材と直交して周回
させるインバータ付きの主軸モータ7とを備えたバンド
ソー8と、バンドソー8を所定方向に移動させるバンド
ソー送り部9と、定規4を前記所定方向と直交する方向
に移動させる定規送り部10と、主軸モータ7、バンド
ソー送り部9及び定規送り部10を制御する電子制御装
置11と備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚材切断装置、主
として、厚紙類の切断をすることができる厚材切断装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、梱包作業等には、クッション材等
として発泡スチロールが用いられていたが、使用後の廃
棄に伴う公害問題など環境への影響を配慮しなければな
らないことから近年非常に困難な状態となっている。そ
の代替品として、リサイクルの可能な厚段ボール(段ボ
ールを複数枚に接着して厚くしたもの)を所定のサイズ
に切断して使用することが、環境面からも非常に注目さ
れ始め、需要が増大してきた。そして、厚段ボールの切
断は、「あさり」(左右方向に刃先を交互に傾斜させ
て、幅を付けて切断するもの)の付いた丸鋸を備えたチ
ップソーを取付けた切断機で切断しているのが現状であ
る。
【0003】ところが、このようなチップソーでは刃の
幅の分だけ紙粉屑が多く発生し、集塵機で集塵をしたと
しても、作業環境及び後加工の面で多くの問題が発生し
ている。例えば、作業場が紙粉屑(埃)でいっぱいとな
り作業環境が悪くなること、切断した厚段ボールの上に
紙粉屑が付着し、印刷等の後処理が難しくなるといった
不都合がある。これを解決するには、紙粉屑のあまり出
ない刃物(丸ナイフ)、即ちいわゆる「あさり」のない
刃で切断することが考えられるが、「あさり」のついた
刃に比べて、厚さが20mmまで位しか切断できず、厚
物の切断能力が著しく落ち、切断効率に限度がある。こ
れは刃が焼けて変形し刃が止まってしまうからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、請求項1ない
し8記載の発明は、厚材の切断作業環境、後加工環境を
改善すること、厚材の切断能力を向上させることを課題
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記諸点に鑑み、請求項
1記載の発明は、厚材を置くことができるとともに、ス
リットを設けたテーブルと、該テーブルに対して移動可
能に配設された定規と、前記厚材を前記テーブルに押さ
えつけることができる押え部材と、平面的に構成された
無端状の帯刃を設け、該帯刃を前記スリットに通過可能
に配設し、該帯刃を前記厚材の面に直交して周回させる
駆動部を設けたバンドソーと、該バンドソーを所定方向
に移動させるバンドソー送り部と、前記定規を前記所定
方向と直交する方向に移動させる定規送り部と、前記バ
ンドソー送り部と前記定規送り部を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする厚材切断装置である。これに
より、前記課題が達成できる上、作業性の向上、安全性
の確保をも可能とする。
【0006】ここにいう前記厚材は、代表的には、紙
類、例えば、厚段ボール類が望ましいが、これに類した
厚材にも適用できるし、また、他の材質の厚材にも適用
可能である。
【0007】請求項2記載の発明は、前記バンドソー
は、前記帯刃を周回可能に保持することができるローラ
を備えた、前記テーブルの上下の少なくとも2箇所に前
記帯刃の周回路に沿って設けられた刃保持装置を備え、
該刃保持装置の少なくとも1つは前記帯刃の周回路に沿
って、その位置が調整可能にされたことを特徴とする請
求項1記載の厚材切断装置である。請求項1記載の発明
と同様の課題が達成できる。また、これは、厚材を切断
するときには、帯刃が蛇行して、安定的な切断ができな
いことを防止することができ、直線に精度よく切断する
ことを可能とする。また、望ましくは、これらの刃保持
装置の上下の間隔をできる限り狭くすることで、帯刃の
蛇行を有効に防止することができる。また、厚材の厚み
に応じて保持位置を上下に調整できるようにすることが
できる。なお、刃保持装置の位置の調整は、手動でも自
動でもいずれでも良い。
【0008】請求項3記載の発明は、前記バンドソー
は、前記帯刃を周回可能に保持することができるローラ
を備えた、前記テーブルの上下の少なくとも2箇所に前
記帯刃の周回路に沿って設けられた刃保持装置を備え、
該刃保持装置の少なくとも1つは、少なくとも片側のロ
ーラが前記帯刃の周回路と直交する方向に沿って、その
位置が調整可能にされたことを特徴とする請求項1記載
の厚材切断装置である。これにより請求項1記載の発明
と同様の課題が達成できる。また、帯刃の厚みに対応さ
せてローラの位置を調整できるので、切断の精度が向上
する。なお、刃保持装置の位置の調整は、手動でも自動
でもいずれでも良い。
【0009】請求項4記載の発明は、前記押え部材は、
押え板と、該押え板を昇降させる昇降装置と、前記押え
板を水平に同調させる同調機構と、前記押え板の高さを
調整できる押え厚み調整装置とを備えていることを特徴
とする請求項1ないし3いずれかに記載の厚材切断装置
である。これにより、請求項1記載の発明と同様の課題
が達成できる。また、押え部材は、厚材を上から押さえ
て、精密な切断を可能とするものである。また、同調機
構により、押え板の昇降の際の水平を確保する、つま
り、左右の高さのアンバランスを防ぐことができる。さ
らに、押え厚み調整装置により、厚材の厚みより、若
干、下の位置で押え板が止まるようにすることができ、
厚材のつぶれを防ぐことができる。これは、いくら押さ
える力を調整しても段ボールのような厚材はつぶれやす
いことがあり、一旦つぶれると製品にならないから、押
え板で押しても厚材がつぶれないようにするためであ
る。なお、同調機構の例としては、押え板から下方に延
び出す左右一対のラック、これらラックに歯合する左右
一対のギアと連結され横架されたシャフトとからなるも
のが例示できる。押え板の高さを調整できる押え厚み調
整装置の例としては、押え板の端部に回動可能に取付け
られた調整ハンドルを備え、調整ハンドルの回動に伴い
昇降するねじの下方への突き出し量を調整できるように
したものが例示できる。
【0010】請求項5記載の発明は、前記押え部材に該
押え部材とともに昇降可能な規制案内部材を設け、該規
制案内部材に、前記帯刃が通過可能な幅であるとともに
前記帯刃の横方向への動きを規制する程度の幅に設定さ
れた細溝を前記帯刃の移動方向に沿って設けたことを特
徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の厚材切断装
置である。これにより、請求項1記載の発明と同様の課
題が達成できる。また、規制案内部材により周回安定性
を高めることで、切断の精度を確保し、厚材の厚さに対
応させて帯刃保持装置の高さを調整する煩雑さを解消で
きる。
【0011】請求項6記載の発明は、前記バンドソー
は、帯刃を保持する少なくとも2つの帯刃保持装置に固
定された板材を備え、該板材は、前記帯刃より厚く、か
つ、前記細溝より薄く形成され、前記帯刃の直後に設け
られ、前記帯刃に追随して移動し、くさびのように前記
厚材の切口を押し広げることを特徴とする請求項5に記
載の厚材切断装置である。これにより、請求項1記載の
発明と同様の課題が達成できる。また、帯刃に加わる厚
材からの締め付け力を緩和し、帯刃の周回をより円滑に
することができる。
【0012】請求項7記載の発明は、厚材の切断幅など
のデータを入力するステップと、厚材をテーブルに置
き、押さえるステップと、前記データに従い、無端状の
帯刃を前記厚材と直交して周回させながら所定方向に送
って原点まで戻るステップと、前記データに従い、前記
所定方向と直交する方向に定規を送るステップと、を備
えたことを特徴とする厚材切断方法である。これにより
請求項1と同様の課題が達成できる。
【0013】請求項8記載の発明は、厚材の切断幅など
のデータを入力するステップと、前記厚材を切断する無
端状の帯刃を2個所以上で保持させるステップと、厚材
をテーブルに置き、該厚材を押さえるステップと、前記
データに従い、前記帯刃を前記厚材の上下方向に周回さ
せながら、前記帯刃を前記厚材と直交する所定方向に送
って原点まで戻るステップと、前記厚材の押えを解除す
るステップと、前記データに従い、前記所定方向と直交
する方向に定規を送るステップと、を備えたことを特徴
とする厚材切断方法である。これにより請求項7と同様
の課題が達成できる。また、帯刃を2箇所以上で保持す
るので、帯刃の蛇行が防止でき、切断精度が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図14を参照して、
第1実施形態の厚材切断装置1について説明する。図1
に示す通り、厚材切断装置1は、厚段ボール2(図5、
図7、図14参照)を置くことができるテーブル3と、
テーブル3に対して移動可能に配設された定規4と、厚
段ボール2をテーブル3に押さえつけることができる押
え部材5と、平面的に構成された無端状の帯刃6(図
3、図4、図6等参照)と帯刃6を厚段ボール2と直交
して周回させるインバータ付きの主軸モータ7とを備え
たバンドソー8と、バンドソー8を所定方向に移動させ
るバンドソー送り部9と、定規4を前記所定方向と直交
する方向に移動させる定規送り部10と、主軸モータ
7、バンドソー送り部9及び定規送り部10を制御する
電子制御装置11とを備えたことを特徴とするものであ
る。なお、緊急停止用の非常停止スイッチ12、ワイヤ
への接触に起因して動作する非常停止ワイヤ13、起動
フットスイッチ14が設けられている。以下、各構成要
素の詳細を説明する。
【0015】厚段ボール2(図5、図7、図14参照)
は、段ボールを複数枚重ねあわせて接着等したもので、
これを厚材切断装置1により裁断して細かくすること
で、梱包の際のクッション材等に適用されるものであ
る。厚段ボール2は、概ね、50mm〜100mm位の
厚さのものが適用可能であるが、厚材切断装置1の設計
条件によっては、その範囲外の種々の厚さのものにも適
用することができる。
【0016】テーブル3は、水平に配置された全面ベー
クライト板貼の天板31と、天板31の側面に設けられ
厚段ボール2を案内するガイド板32と、前端部に設け
られ後述の帯刃6が通過可能なスリット(約2mm)を
備えたスリット33(図4参照)等とから構成されてい
る。テーブル3のサイズ例として幅1,300mm、長
さ3,000mmが挙げられるが限定されるものではな
い。
【0017】定規4は、天板31の横方向に配置され、
リニアガイド(ベアリングを利用した直線ガイド)とボ
ールねじの組み合わせにより、高度の精度と安定した機
械の保持が可能となっており、厚段ボール2の送り方向
(以下、Y方向という)に厚段ボール2を送り出すこと
ができるものである。また、定規4には、図1〜図3に
示す通り、定規本体41の前方にチャック42が設けら
れ、厚段ボール2が左右に動かないように上から押さえ
つけて固定することができるようになっている。このチ
ャック42はシリンダ43によって駆動されるようにな
っている。なお、後述のチャック選択スイッチ197
(図10参照)により選択的にチャック42の使用・不
使用が切り替え可能となっている。
【0018】押え部材5は、図1ないし4に示す通り、
天板31の横方向に配置され、厚段ボール2を上から押
さえて、精密な切断を可能とするものである。図5に示
す通り、押え部材5は、押え板50と、この押え板50
を上下に昇降させるシリンダ51a.51bを備え天板
31の下側に配置された昇降装置51と、押え板50か
ら下方に延び出す左右一対のラック52a,これらラッ
クに歯合する左右一対のギア52b,ギア52bと連結
され横架されたシャフト52cとからなり押え板50の
昇降の際の水平を確保する(つまり、左右の高さのアン
バランスを防ぐ)同調機構52とから構成されている。
また、天板31に固定され押え板50の高さを調整する
ことにより厚段ボール2の押え厚さを調整できる押え厚
み調整装置53を備えている。この押え厚み調整装置5
3は、押え板50の端部に回動可能に取付けられた調整
ハンドル53aを備え、調整ハンドル53aの回動に伴
い押え板50が昇降し、また、ねじ53bも昇降するよ
うに設けられている。このねじ53bの下方への突き出
し量を調整することにより、押え板50が厚段ボール2
を押さえ付ける押え厚みを調整できるようになっている
ものである。ねじ53bの先端が天板31に当たる位置
が、押え板50の最下端の位置になっており、そこで
は、それ以上調整ハンドル53aを回動できないように
なっている。また、調整ハンドル53aの回動に伴い昇
降装置51と同調機構52が同調して押え板50の高さ
を機械的に調整できるものである。いくら押え板50の
押さえる力を調整しても目分量では調整は困難であり、
厚段ボール2はつぶれやすいものであるから、それが一
旦つぶれると製品にならない。そこで、押え板50で押
しても厚段ボール2がつぶれないようにするため、押え
厚み調整装置53により、厚段ボール2の厚みより、若
干(例えば1mm)、下の位置で自動的に押え板50が
止まるように調整するのである。この量は適宜変更が可
能である。具体的に説明すれば、調整ハンドル53aを
回すことにより、例えば50mmの厚みであれば、ねじ
53bの出量を49mmにすることにより、ねじ53b
の最下端部がテーブル3の天板31の上表面にあたって
止まることにより、天板31から49mmの高さの位置
で押え板50を適切に止めることができる。つまり、調
整ハンドル53aを回してゆくうちに、厚段ボール2の
厚みに対して1mm下がったところ(1mmの締めし
ろ)で自動的に調整ハンドル53aが止まるのである。
【0019】なお、押え板50は厚段ボール2の切断中
は、その高さは変わらないが、切断の終了後は、シリン
ダ51a,51b(エアシリンダ等)により上昇されそ
の位置が高くなり、定規4で厚段ボール2を送り出すこ
とができるようにしている。なお、調整ハンドル53a
とねじ53bは、手動であるが、これに代えて、押え板
50の高さを設定する入力部(図示略)と、押え板50
の位置(高さ)を検出するセンサ(図示略)と、押え板
50を昇降させるアクチュエータ(油圧又は空気圧シリ
ンダ等:図示略)を設け、押え板50の高さを電子制御
装置11により自動的に制御するように構成することも
できる。
【0020】帯刃6は、図6に示す通り、「あさり」の
ない平面的で薄板状(ナイフ状)かつ無端に形成された
環状つまりエンドレスなものである。図6(a)(b)
は尖波形状、(c)は丸波形状、(d)は平波形状を示
す。その他、種々の形状が考えられるが図示は省略す
る。厚み、幅、長さ、刃の角度等の形態は、図示のもの
に限らない。なお、従来の「あさり」を備えた刃が材料
を幅(例えば、2〜3mm)のある溝を付けて切断する
のに対して、本実施形態の帯刃6は材料を割る感じ或い
ははさみで切るような感じで切断するものであり、切断
に伴う厚段ボール2の紙粉屑が極めて少ないことが特徴
的である。帯刃6の一例として、幅19mm、長さ3,
620mm、厚さ0.7mmの寸法のものが挙げられる
がこれに限定されるわけではない。
【0021】バンドソー8は、図1に示す通り、薄型の
縦形筐体81を備えている。この縦形筐体81は略中央
部に天板31の通過を許すスペース82が形成され天板
31と直交して上下方向に広がって設けられている。ま
た、縦形筐体81内部には、図3の点線に示す通り、上
下に平プーリ83a,83bを備え、それらに帯刃6が
巻かれ、これがエンドレスに周回できるようになってい
る。また、主軸モータ7によって、この平プーリ83
a、83bが回転駆動されるようになっている。なお、
錘80は、帯刃6が切れた場合に、非常停止できるよう
にするものである。
【0022】また、図7に示す通り、帯刃6は、その帯
面がバンドソー8の移動方向(図4のX方向)と平行、
つまり図3のY方向と直交方向に配置され、帯刃6はス
リット33(図4参照)を上下方向に通過しながら、帯
刃6全体がスリット33(図4参照)に沿ってX方向に
移動できるようにされている。また、エンドレスな帯刃
6の片側部分で厚段ボール2の幅方向に切断できるよう
にしている(図3及び図14参照)。さらに、縦形筐体
81に帯刃周回安定装置84を付けて帯刃6を2箇所
(必要により3箇所以上でも良い)で保持するようにし
ている。この帯刃周回安定装置84は、天板31の上方
に配置され上下に可動できる上部刃保持装置85と、天
板31の下方に固定された下部刃保持装置86とから構
成されている。これらは帯刃6の周回路(垂直方向)に
沿って配設されている。これは、厚段ボール2を切断す
るときには、帯刃6が蛇行して、安定的な切断ができな
い場合があり、これを防止するためである。直線に精度
よく切断するために重要な要素である。これらの上部刃
保持装置85と下部刃保持装置86の上下の間隔をでき
る限り狭くすることで、帯刃6の蛇行を防止することが
できる。これらの上下の間隔は、図7に示す間隔よりさ
らに接近させることもできる。また、切断されるべき厚
段ボール2の厚みに応じて帯刃6の上下の保持位置を上
下(Z方向)に調整できるようにするためである。さら
に、上部刃保持装置85と下部刃保持装置86の位置を
左右(Y方向:図8(a)参照)に移動できるようにし
て、帯刃6の厚み等に対応させたりすることができる。
これにより、切断の精度が向上し、また、上部刃保持装
置85の寿命を長くすることができるのである。
【0023】そして、上部刃保持装置85の構成を図8
を参照して詳細に説明すると、帯刃6に直交して配置さ
れ手動の上下移動機構(図示略)により上下(Z方向)
にスライド可能、即ち厚段ボール2の厚みに対応させて
高さ調整ができるようにされたベースプレート85a
と、このベースプレート85aに固定された左フラット
バー85bと、このベースプレート85aに対して左右
(Y方向)に相対移動可能、即ち帯刃6の厚みに対応さ
せて幅寄せできることができるように、例えば、孔(図
示略)に凸部(図示略)が嵌められスライドでき、ねじ
で固定された右フラットバー85cと、左フラットバー
85bと右フラットバー85cから夫々直交して延び出
すシャフト85d、85eと、それらの先端に夫々に回
転可能に取付けられ帯刃6を左右から挟みつけるように
することができる各々一対のローラ85f,85gとか
ら構成されている。帯刃6の上下移動に伴い、ローラ8
5f,85gが保持しながら回転できるようになってい
る。ローラ85f,85gが近接配置されることで、そ
れらの腹で帯刃6の側面を適切な圧力で両側から確実に
保持することができるので、帯刃6の周回安定性、帯刃
6や帯刃周回安定装置84の耐久性の向上等に資するこ
とができるのである。また、下部刃保持装置86は、上
部刃保持装置85と異なり、上下左右に調整する機能を
除去したシンプルな構成であり、縦形筐体81に固定さ
れているだけであるから、その説明は割愛する。
【0024】なお、変更形態としては、上述とは逆に上
部刃保持装置85を固定とし、下部刃保持装置86を上
下左右調整可能とすることもできるし、或いは、両方と
もに左右上下に調整可能とすることもできる。また、一
対のローラ85f,85gは任意数に設置が可能であ
り、例えば、ローラ85f,85gは夫々1つだけでも
良い。さらに、ベースプレート85aを帯刃6に直交し
て移動できる手動の上下移動機構(図示略)に代えて、
自動とすることもできる。即ち、ベースプレート85a
の位置(高さ)を設定する入力部(図示略)と、ベース
プレート85aの位置(高さ)を検出するセンサ(図示
略)と、ベースプレート85aを昇降させるアクチュエ
ータ(油圧又は空気圧シリンダ等:図示略)を設け、ベ
ースプレート85aの位置を電子制御装置11により自
動的に制御するように構成することもできる。また、右
フラットバー85cは手動で左右(Y方向)に相対移動
可能であるが、これを自動とすることもできる。即ち、
右フラットバー85cの位置(横方向)を設定する入力
部(図示略)と、右フラットバー85cの位置(横方
向)を検出するセンサ(図示略)と、右フラットバー8
5cを左右に移動させるアクチュエータ(油圧又は空気
圧シリンダ等:図示略)を設け、右フラットバー85c
の位置を電子制御装置11により自動的に制御するよう
に構成することもできる。
【0025】バンドソー送り部9は、図4に示す通り、
バンドソー8を前述のY方向と直交方向(以下、X方向
という)に駆動できるようにするものである。厚段ボー
ル2の切断終了前、50mm位までのところにくると減
速されるようにバンドソー送りモータ94は設定されて
いる。つまり50mm手前にセンサ(図示略)が配置さ
れており、これに感応させて、バンドソー送りモータ9
4を減速するのである。このセンサ(図示略)の位置は
適宜変更可能である。バンドソー送りモータ94の速度
を落としたが、通常、主軸モータ7の速度(周回速度)
は一定であり落とさなくても良い。しかし、これを適宜
変動させることはできるようにしてある。バンドソー送
り部9は、バンドソー8が上部に固定され、X方向に移
動する移動台車91、移動台車91を案内するレール9
2、ベルト93を介して移動台車91を往復動させるイ
ンバータ付きのバンドソー送りモータ94とから構成さ
れている。なお、図4のバンドソー送り部9は図1のバ
ンドソー送り部9とは構成が若干異なるように図示して
あるが機能は同じである。
【0026】定規送り部10は、ボールねじ(図示略)
を駆動することで、定規4をY方向に移動させるもので
ある。定規送り部10は、定規4の移動量を検出するエ
ンコーダを備え図示の位置に固定されている定規移動量
検出装置101(図1参照)、定規4を移動させるイン
バータ付の定規送りモータ102(図3参照)から構成
されている。このエンコーダのパルス数とボールねじの
回転数が対応づけられ、定規4の位置を見ながら定規送
り部10により、設定された送り幅について、自動的に
定規4を送ることができるようになっている。
【0027】電子制御装置11は、主として、主軸モー
タ7、バンドソー送り部9及び定規送り部10の制御を
司るものである。図9に示す通り、電子制御装置11
は、論理演算を行うCPU111、データを一時的に記
憶するRAM112、厚段ボール2切断用プログラムや
切断用データ等が格納されたROM113、外部とのデ
ータをやりとりする入出力インタフェース114がバス
115により相互に接続されたものである。また図10
に示す操作盤116には、表示部117、キー入力部1
18、スイッチ領域119が設けられている。
【0028】図11に示す通り、表示部117には、チ
ャンネル数表示部171、ステップ数表示部172、目
標値/データ表示部173、設定回数表示部174、現
在値/データ表示部175、現在回数表示部176が備
えられている。ここで、アブソはアブソリュートの略で
あり、定規から刃物までの寸法を意味し、一方、インク
リメンタルは、定規を基準としそこからの寸法(移動
量)を意味する。
【0029】図12に示す通り、キー入力部118に
は、テンキーの他、チャンネルキー181、ステップキ
ー182、データキー183、回数キー184、モード
キー185、クリアキー186、計算目標キー187、
アブソキー188、運転キー189、必要長キー28
1、終了キー282、書込キー283等が備えられてい
る。
【0030】図10に示す通り、スイッチ領域119に
は、軸速度設定ボリューム191、停止回転スイッチ1
92、手動自動切換スイッチ193、帯刃6の切断速度
の調整をする切断速度設定ボリューム194、バンドソ
ー前進後退スイッチ195、定規移動スイッチ196、
チャック選択スイッチ197、サイクル停止スイッチ1
98、各チャンネルの0ステップに戻す時に使用する定
規戻しスタートボタン199、途中選択スイッチ20
0、原点復帰スイッチ201、非常停止スイッチ20
2、自動切断ボタン220等が設けられている。また、
ランプ類として、電源ランプ203、切断準備ランプ2
04、切断時に点燈し、定規移動時に点燈する起動中ラ
ンプ205、単品切断時に点燈する単品切断ランプ20
6、複数切断時に点燈する複数切断ランプ207、ワー
ククランプランプ208、バンドソー移動ランプ21
0、非常停止ランプ211が設けられている。
【0031】なお、図13に示す通り、各種パラメータ
が設定可能である。これらの各パラメータは、慣性等の
種々の条件を考慮し、切断の精度、定規の位置決めの精
度等を上げるために設定されるものである。例えば、刃
厚に関するパラメータは、寸法50mmに切断する場
合、実際には、刃物の厚みはゼロではないので、50m
m+0.7mm(刃厚設定値)の寸法を定規4で送り出
す必要がある。入力時に50mm+0.7mmで入力す
ることは複雑であるので、あくまで切断寸法を入力して
刃厚については、所定のパラメータ(補正値)に予め入
力して自動的に50mm+0.7mmを送り出す機能で
ある。他のパラメータについては説明が無くとも当業者
には理解できる性質のものであるから、説明は割愛す
る。
【0032】モードによる動作分類は次の通りである。
これはモードキー185を押して切り替えることができ
る。 運転モード(複数切断)は、記憶データ(各チャネ
ル)に基づいて自動位置決めを行い、自動切断を行う。
途中選択スイッチ200を押し、サイクル停止スイッチ
198を「入」にすると連続切断、「切」にすると1ス
テップ毎に停止し、起動フットスイッチ14で切断す
る。なお、チャック使用の場合、チャック使用側を選択
できる。 記憶モードは、チャネルデータ(目標、回数など)を
設定するものである。なお、記憶モードの時、必要長キ
ー281を押すと、そのチャンネルの必要長が表示さ
れ、必要長ランプが点燈する。再度、必要長キー281
を押すと記憶モードに戻る。 割込モード(単品切断)は、帯刃6から定規4までの
自動位置決めを行う。単品切断を途中選択するものであ
る。 パラメータ設定モードは、各種パラメータについてデ
ータを設定するものである。 手動モードは、手動で定規を移動したり、切断するも
のである。
【0033】なお、チャンネルは199種類が入力可能
であり、ステップも37ステップ(切断幅の種類を意味
する)まで入力可能である。その1ステップにつき99
枚までの枚数設定が可能であり、1つの切断幅で99枚
まで取ることができる。なお、1つのチャネル、例え
ば、第35チャネルの例に付いては後述する。
【0034】複数切断における動作例を図14を参照し
て説明する。この動作例は一例であって、他にも様々に
内容を改変して動作させることが可能である。切断デー
タの入力の前に、ハードウェアの面で種々調整してお
く。即ち、先ず上部刃保持装置85を調整する。帯刃6
に直交して配置され手動の上下移動機構(図示略)によ
り上下(Z方向)にスライド可能、即ち厚段ボール2の
厚みに対応させてベースプレート85aの高さを調整し
固定する。右フラットバー85cをベースプレート85
aに対して左右(Y方向)に相対移動可能、即ち帯刃6
の厚みに対応させて幅寄せし、ねじで固定する。そし
て、ねじ53bの最下端部がテーブル3の天板31の上
表面にあたって止まるまで調整ハンドル53aを回す。
なお、これらの手順は、適宜順序を変更することができ
るし、後述のデータ入力又はデータ読み出しの後に行っ
ても良い。こうして前調整が終えてから、次の通りの手
順で動作させる。 モードキー185を押し記憶モードにする。所定のパ
ラメータをキー入力部118から入力する。0ステップ
では、材料長さ(1600mm)、2ステップでは幅1
00mmのものを2枚切断するデータ、3ステップでは
幅200mmのものを1枚切断するデータ、4ステップ
では幅300mmのものを2枚切断するデータ、5ステ
ップでは幅400mmのものを1枚切断するデータ(余
りは195mmとなる)を各々入力する。これらのデー
タを、例えば、35チャネルに設定しておく。なお、チ
ャック42で厚段ボール2を掴んで戻る設定の場合に
は、0ステップで1回切断するので、材の長さと耳切り
量を入力する。 モードキー185を押し、運転モードにする。前述の
35チャネルに設定されたデータを読み出す。定規戻し
スタートボタン199を押すと、定規4が対応する長さ
(0ステップの設定値)まで戻る。 厚段ボール2を入れて定規4に当て、必要によりチャ
ック42を動作させる。 起動フットスイッチ14を押すと、押え部材5が下
る。なお、ここで、押えのために厚段ボール2のつぶれ
のおそれがある場合は、手動自動切換スイッチ193を
手動モードに切り替え、押え厚み調整装置53を手動で
調整後、運転(切断)をする。 自動切断ボタン220を押すと主軸モータ7、バンド
ソー送り部9、定規送り部10が駆動され、厚段ボール
2がプログラムに従って切断される。なお、各ステップ
の終了時にサイクル停止スイッチ198を「入」にする
と、一時停止する。こうして、厚段ボール2から細長状
のクッション材ができる。これを梱包の際にクッション
として利用できる。なお、必要に応じてこれをさらに厚
材切断装置1により立方体形状等に細分化することもあ
る。
【0035】以上の通り説明した厚材切断装置1によれ
ば、厚段ボール2の切断が可能となるし、帯刃6の寿命
も長くなる。つまり耐久性が向上する。そして、厚段ボ
ール2の切断に伴い、紙粉屑が出ないとはいえないが、
非常に少なくなる。したがって、通常は、箒で掃除でき
る位の量であるので、集塵装置が不要となる。さらに、
切断の作業性、安全性も格段に高まる。また、クッショ
ン材として使用でき、利用後は再利用ができる。したが
って、発泡スチロール等に比べて、環境への影響を格段
に減少させることができる。
【0036】第2実施形態の厚材切断装置301を図1
5ないし図19を参照して説明する。この厚材切断装置
301は、前述の厚材切断装置1の構成を次の通りの2
箇所変更したものである。 厚材切断装置1では、厚段ボール2の切断において、
「あさり」のない帯刃6で切断した場合、刃先及び刃の
側面への抵抗が大きく、刃の曲がり(蛇行して直線に切
断できないこと)を防止するため、上部刃保持装置85
のローラ85f,85gで帯刃6の左右を押さえ帯刃6
を拘束するようにしている。下部刃保持装置86も同様
である。しかし、厚段ボール2の厚みが大きくなった場
合、それに干渉しないようにする必要があるし、厚段ボ
ール2の厚みが小さい場合、厚段ボール2とローラ85
f,85gの間隔は大きくなり、条件的に悪くなる。厚
段ボール2とローラ85f,85gの間隔はできる限り
狭いほう(近い位置)が好適であるからである。したが
って、上部刃保持装置85が自動調整であれば良いが、
手動調整であれば、厚段ボール2の最大厚みを考慮し、
ねじを緩めたり締めたりして、上部刃保持装置85を適
切な位置に取り付け直す必要があり、上部刃保持装置8
5の位置調整を厚段ボール2の厚みにより頻繁に行なう
必要があり面倒である。そこで、厚材押さえ兼用の帯刃
6まで伸びた規制案内板316を押え部材5の下に取り
つけることとした。 「あさり」のない帯刃6で切断した場合、切断溝はで
きないが、帯刃6は厚みがあるので、図15に示す通
り、切断中は、両側の厚段ボール2が帯刃6を締め付け
る。これにより、図中矢印で示す通り、帯刃6には大き
な抵抗が加わり切断が不可能となる場合がある。これを
防ぐため、刃の後方へ割刃(くさびとして作用する)3
25を追随させ、図16に示す通り、強制的に厚段ボー
ル302の切口324を開き、帯刃306の抵抗を少な
くすることによって、切断が容易となる。また、帯刃6
に「あさり」があれば、必ずしも必要ではない。したが
って、厚材切断装置301の構成が厚材切断装置1の構
成と共通する部分については厚材切断装置1の説明を準
用することとしその図示及び説明は省略し、上述の異な
る構成について図面とともに説明する。なお、構成要素
については300番を追加した番号として対応づけをお
こなった。以下詳細を説明する。
【0037】図17及び図18に示す通り、規制案内板
316は、押え板350の底面に固定され、厚段ボール
302を押さえることができるものである。また、規制
案内板316は、ベークライト製の前側板317と後側
板318の両端を金属製の板材319で連結して一体化
し、それらの間に、帯刃306を規制しながら案内させ
る細溝320を形成したものである。この細溝320
は、帯刃306が通過可能な幅であるとともに帯刃30
6の横方向への動きを規制する程度の幅に設定されてい
る。一例として、帯刃306の厚みは0.8mmであ
り、細溝320の溝幅は2mmが挙げられる。シリンダ
351a.351bで前側板317を上下させることが
できるようになっている。なお、シリンダ351a.3
51bのほかに、後側板318だけを上下させる液圧シ
リンダを設けても良い。このような構造とすれば、どの
ような厚みの厚段ボール302でもそのすぐ上で帯刃3
06を固定できるので好適である。なお、厚段ボール3
02は、テーブル303上に配置され、スリット(スリ
ット33に対応するもの)が設けられた刃口板303a
の上に置くようになっている。後側板318の底面には
ゴム板321が貼り付けられて、厚段ボール302の固
定を確実なものとしている。
【0038】図16及び図19に示す通り、割刃325
は、帯刃306の周回を円滑にする周回円滑装置として
設けられたものである。割刃325は、帯刃306を保
持する上部刃保持装置385及び下部刃保持装置386
に固定され、それらと一体になって移動できるようにな
っている。すなわち、ボルト・ナット385mに着脱自
在に固定された上連結部材326の下端部が割刃325
の上端と接続されている。同様にボルト・ナット(図示
略)に着脱自在に固定された下連結部材327の上端部
が割刃325の下端と接続されている。また、割刃32
5の厚みは、帯刃306の厚みより厚く、かつ、細溝3
20の溝幅と同程度の2mm程度の厚みに設定され、細
溝320の溝幅よりは若干薄く(片側0.5mm程度)
形成されている。割刃325は、帯刃306の進行方向
に対してその直後に設けられ、帯刃306に追随して移
動し、くさびのように厚段ボール2を押し広げることを
特徴とするのである。すなわち、割刃325の長手方向
(進行方向)の中心線が、帯刃306の長手方向の中心
線と合致し、帯刃306の後縁より所定間隔を置いて後
方にずらせて配置されている。その位置は帯刃306の
抵抗を減ずる効果を生じる位置である。割刃325の横
断面形状は横長の長方形状であるが、その前側先端部を
テーパとしたり、丸みをつけたりする等、様々な形状を
採用することもできる。
【0039】以上説明した第2実施形態の厚材切断装置
301によれば、位置が固定された上部刃保持装置38
5及び下部刃保持装置386と、規制案内板316とに
より、何らの調整も必要とすることなく、帯刃306の
蛇行を防止し切断精度を上げることができる。また、規
制案内板316が押え板350とともに上下(昇降)で
きることから、切断するときは、厚段ボール302のす
ぐ上の位置で細溝320で帯刃306を規制するので、
厚段ボール302の上面と規制案内板316の間をでき
る限り狭くでき、より正確な切断が可能となる。さら
に、上部刃保持装置385の位置が固定されているの
で、厚段ボール302の厚みにより上下の調整を頻繁に
行なう必要がなく、作業が簡単となる。また、厚段ボー
ル302の切断中は、割刃325により、強制的に厚段
ボール302を開き、帯刃306の抵抗を少なくするこ
とによって、切断が容易となる。
【0040】なお、本発明は、上述の実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない
範囲に於て、改変等を加えることが出来るものであり、
それらの変更等も本発明の技術的範囲に含まれることと
なる。
【0041】
【発明の効果】請求項1ないし8記載の発明によれば、
作業環境、後加工環境を改善すること、厚材の切断能力
を向上させることができる。
【0042】請求項2及び8記載の発明によれば、厚材
を切断するとき、帯刃が蛇行せず、安定的な切断を可能
とし、直線に精度よく切断することを可能とする。さら
に、請求項2記載の発明によれば、厚材の厚みに応じて
保持位置を上下に調整できるようにすることができる。
【0043】請求項3記載の発明によれば、帯刃の厚み
に対応させてローラの位置を調整できるので、切断の精
度が向上する。
【0044】請求項4記載の発明によれば、押え部材
が、厚材を上から押さえて、精密な切断を可能とする。
また、同調機構により、押え板の昇降の際の水平を確保
する、つまり、左右の高さのアンバランスを防ぐことが
できる。さらに、押え厚み調整装置により、厚材の厚み
より、若干、下の位置で押え板が止まるようにすること
ができ、厚材のつぶれを防止し、切断の歩留まりを向上
できる。
【0045】請求項5記載の発明によれば、、規制案内
部材により帯刃の周回安定性を高めることで、切断の精
度を確保し、また、厚材の厚さに対応させて帯刃保持装
置の高さを調整する煩雑さを解消できる。
【0046】請求項6記載の発明によれば、、帯刃に加
わる厚材からの締め付け力を緩和し、帯刃の周回をより
円滑にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す厚材切断装置の斜
視図である。
【図2】同厚材切断装置の平面図である。
【図3】同厚材切断装置の右側面図である。
【図4】同厚材切断装置の動作を示す斜視図(バンドソ
ー送り部9の構成は図1とは若干異なる)である。
【図5】同厚材切断装置の押え部材の構造を示す正面図
である。
【図6】(a)〜(d)は、同厚材切断装置の帯刃の例
を示す正面図、(e)は(a)の縦断面図である。
【図7】同厚材切断装置の刃間調整装置の断面図であ
る。
【図8】(a)は同厚材切断装置の刃間調整装置の平面
図、(b)は同斜視図である。
【図9】同厚材切断装置の電子制御装置のブロック図で
ある。
【図10】同電子制御装置の操作盤の正面図である。
【図11】同操作盤の表示部の正面図である。
【図12】同操作盤のキー入力部の正面図である。
【図13】同操作盤のパラメータ一覧図表である。
【図14】同操作盤の一入力例に基づく厚段ボールの一
切断例を示す平面図である。
【図15】第1実施形態の厚材切断装置の不都合な点を
示す説明斜視図である。
【図16】第2実施形態の厚材切断装置の割刃と刃保持
装置の説明斜視図である。
【図17】第2実施形態の厚材切断装置の右側面図であ
る。
【図18】第2実施形態の厚材切断装置の前側から見た
斜視図である。
【図19】第2実施形態の厚材切断装置の上部刃保持装
置付近の斜視図である。
【符号の説明】
1…厚材切断装置 2…厚段ボール 3…テーブル 4…定規 5…押え部材 6…帯刃 7…主軸モータ 8…バンドソー 9…バンドソー送り部 10…定規送り部 11…電子制御装置 12…非常停止スイッチ 13…非常停止ワイヤ 14…起動フットスイッチ 31…天板 32…ガイド板 33…スリット 50…押え板 51…昇降装置 52…同調機構 53…押え厚み調整装置 81…縦形筐体 82…スペース 83a、83b…平プーリ 84…帯刃周回安定装置 85…上部刃保持装置 86…下部刃保持装置 91…移動台車 92…レール 93…ベルト 94…バンドソー送りモータ 101…定規移動量検出装置 102…定規送りモータ 111…CPU 112…RAM 113…ROM 114…入出力インタフェース 115…バス 116…操作盤 117…表示部 118…キー入力部 119…スイッチ領域 301…厚材切断装置 302…厚段ボール 303…テーブル 303a…刃口板 306…帯刃 316…規制案内板 317…前側板 318…後側板 319…板材 320…細溝 321…ゴム板 324…切口 325…割刃 326…上連結材 327…下連結材 350…押え板 351a、351b…液圧シリンダ 385…上刃保持装置 385d,385e…シャフト 385f,385g…ローラ 386…下刃保持装置 386d,386e…シャフト 386f,386g…ローラ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚材を置くことができるとともに、スリッ
    トを設けたテーブルと、 該テーブルに対して移動可能に配設された定規と、 前記厚材を前記テーブルに押さえつけることができる押
    え部材と、 平面的に構成された無端状の帯刃を設け、該帯刃を前記
    スリットに通過可能に配設し、該帯刃を前記厚材の面に
    直交して周回させる駆動部を設けたバンドソーと、 該バンドソーを所定方向に移動させるバンドソー送り部
    と、 前記定規を前記所定方向と直交する方向に移動させる定
    規送り部と、 前記バンドソー送り部と前記定規送り部を制御する制御
    部と、を備えたことを特徴とする厚材切断装置。
  2. 【請求項2】前記バンドソーは、 前記帯刃を周回可能に保持することができるローラを備
    えた、前記テーブルの上下の少なくとも2箇所に前記帯
    刃の周回路に沿って設けられた刃保持装置を備え、 該刃保持装置の少なくとも1つは前記帯刃の周回路に沿
    って、その位置が調整可能にされたことを特徴とする請
    求項1記載の厚材切断装置。
  3. 【請求項3】前記バンドソーは、 前記帯刃を周回可能に保持することができるローラを備
    えた、前記テーブルの上下の少なくとも2箇所に前記帯
    刃の周回路に沿って設けられた刃保持装置を備え、 該刃保持装置の少なくとも1つは、少なくとも片側のロ
    ーラが前記帯刃の周回路と直交する方向に沿って、その
    位置が調整可能にされたことを特徴とする請求項1記載
    の厚材切断装置。
  4. 【請求項4】前記押え部材は、 押え板と、該押え板を昇降させる昇降装置と、前記押え
    板を水平に同調させる同調機構と、前記押え板の高さを
    調整できる押え厚み調整装置とを備えていることを特徴
    とする請求項1ないし3いずれかに記載の厚材切断装
    置。
  5. 【請求項5】前記押え部材に該押え部材とともに昇降可
    能な規制案内部材を設け、 該規制案内部材に、前記帯刃が通過可能な幅であるとと
    もに前記帯刃の横方向への動きを規制する程度の幅に設
    定された細溝を前記帯刃の移動方向に沿って設けたこと
    を特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の厚材切
    断装置。
  6. 【請求項6】前記バンドソーは、 帯刃を保持する少なくとも2つの帯刃保持装置に固定さ
    れた板材を備え、 該板材は、前記帯刃より厚く、かつ、前記細溝より薄く
    形成され、前記帯刃の直後に設けられ、前記帯刃に追随
    して移動し、くさびのように前記厚材の切口を押し広げ
    ることを特徴とする請求項5に記載の厚材切断装置。
  7. 【請求項7】厚材の切断幅などのデータを入力するステ
    ップと、 厚材をテーブルに置き、押さえるステップと、 前記データに従い、無端状の帯刃を前記厚材と直交して
    周回させながら所定方向に送って原点まで戻るステップ
    と、 前記データに従い、前記所定方向と直交する方向に定規
    を送るステップと、 を備えたことを特徴とする厚材切断方法。
  8. 【請求項8】厚材の切断幅などのデータを入力するステ
    ップと、 前記厚材を切断する無端状の帯刃を2個所以上で保持さ
    せるステップと、 厚材をテーブルに置き、該厚材を押さえるステップと、 前記データに従い、前記帯刃を前記厚材の上下方向に周
    回させながら、前記帯刃を前記厚材と直交する所定方向
    に送って原点まで戻るステップと、 前記厚材の押えを解除するステップと、 前記データに従い、前記所定方向と直交する方向に定規
    を送るステップと、 を備えたことを特徴とする厚材切断方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016068176A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 株式会社岡田金属工業所 鋸刃
CN109894871A (zh) * 2017-12-11 2019-06-18 河南森源重工有限公司 一种零件加工设备及零件加工方法
CN110202637A (zh) * 2019-06-06 2019-09-06 中建八局第一建设有限公司 一种橡塑保温板下料机器人

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