JPH11195584A - 走査型露光装置及び走査露光方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

走査型露光装置及び走査露光方法、並びにデバイス製造方法

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JPH11195584A
JPH11195584A JP9368303A JP36830397A JPH11195584A JP H11195584 A JPH11195584 A JP H11195584A JP 9368303 A JP9368303 A JP 9368303A JP 36830397 A JP36830397 A JP 36830397A JP H11195584 A JPH11195584 A JP H11195584A
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mask
stage
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mark
mask stage
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JP9368303A
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Eiji Takane
栄二 高根
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Original Assignee
Nikon Corp
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクステージ座標系の原点の再現性を向上
させる。 【解決手段】 制御装置ではマスクステージ14上に固
定された基準プレートFM1、FM2上の基準マークが
レチクルアライメントセンサの検出領域内となる位置に
マスクステージ14を移動させた状態で干渉計40X、
40Yをリセットする。この場合、レチクルアライメン
トセンサは高精度に基準マークの位置を検出できるの
で、例えばレチクルアライメントセンサの基準点に基準
マークを一致させた状態で上記の干渉計40X、40Y
のリセットを行うことにより、マスクステージ座標系の
原点の再現性を向上させることができ、これにより、干
渉計のリセットに先立って計測しておいたマスクステー
ジの位置制御に関連する種々の情報をそのまま用いてマ
スクステージを制御することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型露光装置及
び走査露光方法、並びにデバイスの製造方法に係り、更
に詳しくは半導体素子、液晶表示素子等を製造するため
のリソグラフィ工程で用いられる走査型露光装置及び走
査露光法、並びにこれらを用いたデバイスの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子又は液晶表示素子
等をフォトリソグラフィ工程で製造する際に、フォトマ
スク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)の
パターンを、投影光学系を介して表面にフォトレジスト
等の感光剤が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の
基板上に転写する投影露光装置、例えば所謂ステップ・
アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるス
テッパ)が用いられている。このステッパは、各ショッ
ト領域の露光がレチクルと基板とを静止させた状態で行
われるため、静止型露光装置とも呼ばれる。
【0003】ところで、半導体素子等を製造する場合に
は、異なる回路パターンを基板上に幾層にも積み重ねて
形成する必要があるため、回路パターンが描画されたレ
チクルと、基板上の各ショット領域に既に形成されたパ
ターンとを精確に重ね合わせることが重要である。この
ため、2層目以降の露光では各ウエハに対してウエハア
ライメントセンサと呼ばれるマーク検出系を用いて、前
層以前の露光の際にウエハ上に各ショット領域の回路パ
ターンとともに形成された位置合わせ用マークの位置計
測処理を行うことにより、ウエハが載置されたウエハス
テージの位置を管理する干渉計の測長軸で規定されるウ
エハステージ座標系上でのウエハ上のショット領域の位
置および回転量を得る。
【0004】また、ウエハステージ上には、各種基準マ
ークが形成された基準プレートが設けられており、レチ
クルアライメントセンサと呼ばれるマーク検出系によっ
てレチクル上のアライメントマークと基準プレート上の
基準マークのずれ量を計測することによってウエハステ
ージ座標系上でのレチクルパターンの投影像(以下「レ
チクル像」という)の位置、及び基準プレートに対する
レチクル像の回転量を得る。通常、基準プレートのウエ
ハステージ座標系に対する回転量は装置調整時に計測し
てあり装置定数として保持してあるため、上記の計測結
果と合わせてレチクル像をショット領域に合わせるため
の補正量を算出できる。
【0005】しかるに、集積回路等は年々高集積化して
おり、これに伴って回路パターンの最小線幅(デバイス
ルール)も年々微細化の傾向を強め、重ね合わせ精度を
含む露光精度に対する要求も厳しくなってきた。かかる
背景の下、近年では、矩形又は円弧状の照明光によりレ
チクルを照明し、レチクル及び基板を投影光学系に対し
て1次元方向に同期走査することにより、レチクルパタ
ーンを投影光学系を介して基板上に逐次転写する所謂ス
リット・スキャン方式、あるいは、所謂ステップ・アン
ド・スキャン方式などの走査型露光装置が開発され、現
在ではこの走査型露光装置が主流になりつつある。かか
る走査型露光装置によれば、収差の最も少ない投影光学
系の有効露光フィールドの一部(中央部)のみを使用し
てレチクルパターンの転写が可能となるため、静止型露
光装置に比べてより微細なパターンをより高精度に露光
することが可能になる。また、走査型露光装置によれ
ば、走査方向には投影光学系の制限を受けずに露光フィ
ールドを拡大することができるので、大面積露光が可能
であり、また、投影光学系に対してレチクル及びウエハ
を相対走査することで平均化効果があり、ディストーシ
ョンや焦点深度の向上が期待出来る等のメリットがあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したレチクル像を
ショット領域に位置合わせするための回転量の補正等の
際には、レチクルが載置されたステージを投影光学系の
光軸方向(以下、「Z方向」という)回りに回転させる
必要が生じるが、その際にレチクルステージの回転中心
とレチクルの中心が一致していないと、レチクルの面内
方向(以下、「X、Y方向」という)にオフセットが生
じる。かかる回転によって生じるオフセットを補正する
ためには、回転量補正の際にレチクルが載置されたレ
チクルステージを回転した後に再びレチクルアライメン
トセンサによってレチクルの位置計測を行って回転によ
って生じたオフセット量を計測するか、回転量補正に
先立って回転によって生じるオフセット(回転誤差)を
補正するための補正値を算出しておき、補正を行う必要
がある。この回転誤差の補正値の算出は、レチクルをレ
チクルステージに乗せた状態でレチクルステージを一定
量回転させその回転前後のレチクルアライメントマーク
の位置をレチクルアライメントセンサによって計測し、
その計測結果から算出する。かかる回転誤差の補正値の
算出のための計測は、レチクルステージの位置を管理す
るレチクル干渉計のリセット後に行われる。
【0007】従って、上記の場合は勿論、の場合に
も上記の計測の際にはレチクルがレチクルステージ上に
載置されている必要があり、レチクルが載置されない状
態で上記レチクル干渉計のリセットを行った場合には、
レチクルが搬送されてからでなければ上記の計測動作を
実行することができなかった。すなわち、レチクル干渉
計のリセット後に直ちに上記の回転誤差の補正値算出た
めの計測を実行することができず、レチクルが搬送系に
よってレチクルステージ上に搬送されてくるのを待たな
ければならず、その分スループットが低下するという不
都合があった。
【0008】ここで、上記の干渉計のリセットとは、レ
ーザ干渉計は固定鏡に対する移動鏡の相対位置を計測す
るものであって、絶対位置の計測を行うものではないた
め、電源投入時や制御部のリスタート時に、干渉計測長
軸によって規定される座標系(ステージ座標系)の原点
を決めるため、何らかのリセット動作を行うことを意味
する。そして、その後のステージ位置の管理は常にその
原点からの変位量を検出することによって行う。例え
ば、レチクルステージ干渉計の場合、フォトセンサ等を
用いてレチクルステージのある点がそのフォトセンサの
検出位置に一致した位置で、上記のリセット動作を行っ
ていた。従って、リセット位置の再現性は、フォトセン
サの検出精度に依存し、必ずしも十分なレチクルステー
ジ座標系の原点の再現性は得られていないのが現状であ
る。このため、上記の回転誤差の補正値算出のための計
測等を、上記のレチクルステージ干渉計のリセットの度
毎に行わなければならなかった。
【0009】また、走査型露光装置の場合、走査露光
(スキャン露光)を行う際に、レチクルステージとウエ
ハステージの間で、走査方向の角度誤差や走査方向の同
期誤差(すなわち、倍率誤差)が生じていると、レチク
ル像の像質の悪化や、形状の歪みを生じてしまう。その
ため、従来においても、レチクル上に走査方向に沿って
複数のアライメントマークを形成し、ウエハステージ上
の基準プレートにもこれに対応して走査方向に沿って複
数の基準マークを形成し、レチクルステージとウエハス
テージを走査方向にステップしながらレチクル上と基準
プレート上の対応するマーク相互間の位置ずれ量をレチ
クルアライメントセンサを用いて順次計測し、走査方向
の角度誤差や走査方向の倍率誤差等を算出し、走査露光
中にはこれらの誤差を補正するようにステージの位置制
御を行っていた。上記の走査方向の角度誤差や倍率誤差
を算出するためには、レチクルをレチクルステージに乗
せた状態で、レチクル上のマークと基準プレート上のマ
ークのずれ量の計測を複数回行う必要がある。従って、
レチクルがレチクルステージ上に載置されていない状態
では上記の誤差算出のための計測を行うことはできず、
レチクルがレチクルステージ上に搬送されるのを待って
から複数回の計測処理を行う必要があり、スループット
低下の要因となっていた。
【0010】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、マスクステージ座標系の原点の
再現性を向上させることができる走査型露光装置及び走
査露光方法を提供することにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、マスクがマ
スクステージ上に載置されているか否かにかかわらず、
マスクステージ座標系の座標補正値を計測することがで
きる走査型露光装置及び走査露光法を提供することにあ
る。
【0012】また、本発明の第3の目的は、マスクがマ
スクステージ上に載置されているか否かにかかわらず、
マスクステージと基板ステージの同期誤差を求めること
ができる走査型露光装置及び走査露光方法を提供するこ
とにある。
【0013】また、本発明の第4の目的は、高集積度の
デバイスを低コストで製造できるデバイス製造方法を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、マスク(R)と基板(W)とを所定の走査方向に同
期移動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前
記基板上に転写する走査型露光装置であって、前記マス
クを保持するマスクステージ(36)と;前記マスクス
テージ(14)上に固定され、所定の基準マーク(m
1、m2)が形成された基準プレート(FM1)と;前
記マスクステージの位置を計測する干渉計(40X、4
0Y)と;前記基準プレート上の基準マークを検出する
マーク検出系(42A、42B)と;前記基準マークが
前記マーク検出系の検出領域内となる位置に前記マスク
ステージを移動させた状態で前記干渉計をリセットする
制御装置(50)とを備える。
【0015】これによれば、制御装置ではマスクステー
ジ上に固定された基準プレート上の基準マークがマーク
検出系の検出領域内となる位置にマスクステージを移動
させた状態で干渉計をリセットする。このため、マスク
ステージ上にマスクが載置されているか否かにかかわら
ず、マーク検出系により基準マークを検出した状態で、
マスクステージの位置を計測する干渉計のリセットを行
うことができる。この場合、マーク検出系(例えばレチ
クルアライメントセンサ)は高精度に基準マークの位置
を検出できるので、例えばマーク検出系の基準点、例え
ば検出中心に基準マークを一致させた状態で上記の干渉
計のリセットを行うことにより、マスクステージ座標系
の原点の再現性を向上させることができる。そして、再
現性良く設定された原点を有する干渉計座標(干渉計の
計測値)を基準として、マスクステージを制御できるの
で、干渉計のリセットに先立って計測しておいたマスク
ステージの位置制御に関連する種々の情報をそのまま用
いてマスクステージを制御することが可能になる。
【0016】この場合において、請求項2に記載の発明
の如く、前記制御装置(50)は、前記干渉計(40
X、40Y)のリセット後に、前記マスクステージ(3
6)を回転させながら前記マーク検出系(42A、42
B)による前記基準マーク(m1、m2)の検出を複数
回を行い、この検出結果から前記干渉計の測長軸で規定
されるマスクステージ座標系の座標補正値を算出しても
良い。すなわち、マスクステージを回転させながらマー
ク検出系による基準マークの検出を複数回行うことによ
り、その計測結果から、例えばマスクステージの回転中
心が求められ、この回転中心とマスクステージの中心
(設計上の回転中心)とのずれ(マスクステージの移動
面内の2次元方向オフセット)がマスクステージ座標系
の座標補正値として求められる。ここで、マーク検出系
による検出の対象となる基準マークが1つの場合は勿
論、2つ以上の場合にも1つの基準マークについて少な
くとも3回のマーク位置の検出を行って最小自乗近似等
によりマスクステージの回転中心を求めても良いが、2
つ以上の基準マークのそれぞれについて少なくとも3回
のマーク位置検出を行い、それぞれのマークの検出結果
から回転中心の候補点をそれぞれ求め、これらの候補点
の中点(いずれの点からも等距離にある点)の座標を回
転中心として求めても良い。この場合、請求項1に記載
の如く、再現性良く座標原点が設定された後に座標補正
値が求められているので、求めた座標補正値は、再度の
上記干渉計のリセット後にもマスクステージ位置制御に
関連する情報の一つとしてそのまま用いることができ
る。
【0017】請求項3に記載の発明は、マスク(R)と
基板(W)とを所定の走査方向に同期移動させつつ、前
記マスクに形成されたパターンを前記基板上に転写する
走査型露光装置であって、前記マスクを保持するマスク
ステージ(36)と;前記マスクステージ上に固定さ
れ、所定の基準マーク(m1、m2)が形成された基準
プレート(FM1)と;前記マスクステージの位置を計
測する干渉計(40X、40Y)と;前記基準プレート
上の基準マークを検出するマーク検出系(42A、42
B)と;前記マスクステージを回転させながら前記マー
ク検出系による前記基準マークの検出を複数回を行い、
この検出結果から前記干渉計の測長軸で規定されるマス
クステージ座標系の座標補正値を算出する制御装置(5
0)とを備える。
【0018】これによれば、制御装置は、マスクステー
ジを回転させながらマーク検出系による基準マークの検
出を複数回を行い、この検出結果から干渉計の測長軸で
規定されるマスクステージ座標系の座標補正値を算出す
る。すなわち、マスクステージを回転させながらマーク
検出系による基準マークの検出を複数回行うことによ
り、その計測結果から、例えばマスクステージの回転中
心が求められ、この回転中心とマスクステージの中心
(設計上の回転中心)とのずれ(マスクステージの移動
面内の2次元方向オフセット)がマスクステージ座標系
の座標補正値として求められる。この場合も請求項2に
記載の発明と同様に、基準マークが1つの場合は勿論、
2つ以上の場合にも1つの基準マークについて少なくと
も3回のマーク位置の検出を行って最小自乗近似等によ
りマスクステージの回転中心を求めても良く、2つ以上
の基準マークのそれぞれについて少なくとも3回のマー
ク位置検出を行い、それぞれのマークの検出結果から回
転中心の候補点をそれぞれ求め、これらの候補点の中点
(いずれの点からも等距離にある点)の座標を回転中心
として求めても良い。いずれにしても、マスクがマスク
ステージ上に載置されているか否かにかかわらず、マス
クステージ座標系の座標補正値を求めることが可能であ
る。
【0019】請求項4に記載の発明は、マスク(R)と
基板(W)のそれぞれを所定の走査方向に同期移動させ
つつ、前記マスクRに形成されたパターンを前記基板上
に転写する走査型露光装置であって、前記マスクを保持
するマスクステージ(36)と;前記マスクステージ上
に前記マスクの走査方向に所定間隔を隔てて配置されそ
れぞれ所定の基準マーク(m1,m2、m3,m4)が
設けられた第1基準プレート(FM1)及び第2基準プ
レート(FM2)と;前記基板を保持する基板ステージ
(48)と;前記基板ステージ(48)上に設けられ、
前記第1及び第2基準プレート上の前記基準マークに対
応する基準マーク(Wm1,Wm2とWm3,Wm4)
が前記基板の走査方向に沿って形成された第3基準プレ
ート(FM3)と;前記マスクステージ上及び前記基板
ステージ上の対応する基準マークを同時に検出可能なマ
ーク検出系(42A、42B)と;前記マスクステージ
と前記基板ステージのそれぞれを前記走査方向に同期移
動させながら、前記マーク検出系を用いて前記対応する
基準マーク間のずれ量を計測し、前記マスクステージと
基板ステージの同期誤差を算出する制御装置(50)と
を備える。
【0020】これによれば、制御装置がマスクステージ
と基板ステージのそれぞれを走査方向に同期移動させな
がら、マーク検出系を用いて対応する基準マーク間のず
れ量を計測し、マスクステージと基板ステージの同期誤
差を算出する。この場合、同期誤差がなければ、マーク
検出系により第1及び第2基準プレート上の基準マーク
とこれらに対応する第3基準プレート上の各基準マーク
とが位置ずれなく検出される筈であるから、計測された
相互に対応する基準マーク間の位置ずれはマスクステー
ジと基板ステージの走査方向の同期誤差にほぼ比例して
いる。従って、マスクがマスクステージ上に載置されて
いるか否かにかかわらず、マスクステージと基板ステー
ジの走査方向の同期誤差を求めることができる。
【0021】また、上記請求項1〜4に記載の各発明に
係る走査型露光装置において、請求項5に記載の発明の
如く、前記マスクステージ上の基準マークが前記マーク
検出系の検出領域内に位置する前記マスクステージの位
置が前記マスクの交換位置に設定されていることが望ま
しい。かかる場合には、マスクの交換位置でマスクステ
ージ上の基準マークをマーク検出系により検出できるの
で、マスク交換と平行して上記の干渉計のリセット、及
び上記の各種計測動作の一部又は全部を行うことがで
き、一層スループットを向上させることができる。
【0022】上記請求項1〜5に記載の各発明に係る走
査型露光装置において、請求項6に記載の発明の如く、
前記マーク検出系は、前記マスクに形成された位置合わ
せマークと前記基板ステージ(48)又は基板(W)上
に形成された位置合わせマークとを同時に検出するため
にも用いても良い。かかる場合には、マーク検出系がマ
スクステージ上の基準マークの検出のみでなく、マスク
に形成された位置合わせマークと前記基板ステージ(4
8)又は基板(W)上に形成された位置合わせマークと
を同時に検出するためにも用いられるので、マスクステ
ージとマスクとの位置関係が求められ、マスクステージ
を介してマスクを正確に位置制御することが可能にな
る。
【0023】また、上記請求項4に記載の走査型露光装
置において、請求項7に記載の発明の如く、前記制御装
置(50)は、前記同期誤差に起因する前記基板の走査
方向の転写倍率誤差を求めても良い。この場合、上で求
めた両ステージの同期誤差は、転写倍率と比例関係にあ
るので、容易に転写倍率を求めることができる。
【0024】請求項8に記載の発明は、マスク(R)と
基板(W)とを所定の走査方向に同期移動させつつ、前
記マスクに形成されたパターンを前記基板上に転写する
走査型露光装置であって、前記マスクを保持するマスク
ステージ(36)と;前記マスクステージ上に固定さ
れ、所定の基準マークが形成された基準プレート(FM
1)と;前記基準プレート上の基準マーク(m1、m
2)を検出するマーク検出系(42A、42B)と;前
記マスクステージを回転させながら前記マーク検出系に
よる前記基準マークの検出を行い、該検出結果に基づい
て前記マスクステージの回転中心を求める制御装置(5
0)とを備える。
【0025】これによれば、制御装置がマスクステージ
を回転させながらマーク検出系による基準マークの検出
を行い、該検出結果に基づいてマスクステージの回転中
心を求める。すなわち、マスクステージを回転させなが
らマーク検出系による基準マークの検出を複数回行うこ
とにより、その計測結果から、マスクステージの実際の
回転中心を求めることができる。この場合も請求項2、
3に記載の発明と同様に、基準マークが1つの場合は勿
論、2つ以上の場合にも1つの基準マークについて少な
くとも3回のマーク位置の検出を行って最小自乗近似等
によりマスクステージの回転中心を求めても良く、2つ
以上の基準マークのそれぞれについて少なくとも3回の
マーク位置検出を行い、それぞれのマークの検出結果か
ら回転中心の候補点をそれぞれ求め、これらの候補点の
中点(いずれの点からも等距離にある点)の座標を回転
中心として求めても良い。いずれにしても、マスクがマ
スクステージ上に載置されているか否かにかかわらず、
マスクステージの回転中心を求めることができる。
【0026】請求項9に記載の発明に係るデバイスの製
造方法は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の走査型
露光装置を用いて露光を行う露光工程を含むことを特徴
とする。
【0027】請求項10に記載の発明は、マスク(R)
を保持するマスクステージ(36)と基板(W)とを所
定の走査方向に同期移動させつつ、前記マスクに形成さ
れたパターンを前記基板上に転写する走査露光方法であ
って、前記マスクのパターンを前記基板上に転写するの
に先立って、前記マスクステージ上の基準マーク(m
1、m2)がマーク検出系(42A、42B)の検出領
域内となる位置に前記マスクステージを移動させる第1
工程と;前記マーク検出系を用いて前記基準マークが検
出可能な状態で前記マスクステージの位置を管理する干
渉計(40X、40Y)をリセットする第2工程とを含
む。
【0028】これによれば、マスクパターンの基板上へ
の転写に先立って、マスクステージ上の基準マークがマ
ーク検出系の検出領域内となる位置にマスクステージを
移動させ、マーク検出系を用いて基準マークが検出可能
な状態でマスクステージの位置を管理する干渉計をリセ
ットする。このため、マスクステージ上にマスクが載置
されているか否かにかかわらず、しかもマーク検出系に
より基準マークを検出した状態で、マスクステージの位
置を計測する干渉計のリセットを行うことができる。こ
の場合、マーク検出系(例えばレチクルアライメントセ
ンサ)は高精度に基準マークの位置を検出できるので、
請求項1に記載の発明と同様に、マスクステージ座標系
の原点の再現性を向上させることができる。
【0029】この場合において、請求項11に記載の発
明の如く、前記干渉計(40X、40Y)のリセット後
に、前記マスクステージ(36)を回転させながら前記
マーク検出系による前記基準マークの検出を複数回を行
う第3工程と;前記第3工程の検出結果から前記干渉計
の測長軸で規定されるマスクステージ座標系の座標補正
値を算出する第4工程とを更に含んでいても良い。かか
る場合には、干渉計のリセット後に、マスクステージを
回転させながらマーク検出系による基準マークの検出を
複数回行い、その検出結果から、例えばマスクステージ
の回転中心が求められ、この回転中心とマスクステージ
の中心(設計上の回転中心)とのずれ(マスクステージ
の移動面内の2次元方向オフセット)がマスクステージ
座標系の座標補正値として求められる。ここで、マーク
検出系による検出の対象となる基準マークが1つの場合
は勿論、2つ以上の場合にも1つの基準マークについて
少なくとも3回のマーク位置の検出を行って最小自乗近
似等によりマスクステージの回転中心を求めても良い
が、2つ以上の基準マークのそれぞれについて少なくと
も3回のマーク位置検出を行い、それぞれのマークの検
出結果から回転中心の候補点をそれぞれ求め、これらの
候補点の中点(いずれの点からも等距離にある点)の座
標を回転中心として求めても良い。また、この場合、こ
のとき求めた座標補正値は、再度の上記干渉計のリセッ
ト後にもマスクステージ位置制御に関連する情報の一つ
としてそのまま用いることができる。
【0030】請求項12に記載の発明は、マスク(R)
を保持するマスクステージ(36)と基板(W)とを所
定の走査方向に同期移動させつつ、前記マスクに形成さ
れたパターンを前記基板上に転写する走査露光方法であ
って、前記マスクのパターンを前記基板上に転写するの
に先立って、前記マスクステージを回転させながら前記
マスクステージ上の基準マーク(m1、m2)の検出を
複数回行う第1工程と;前記第1工程の検出結果から前
記マスクステージの位置を管理する干渉計(40X、4
0Y)の測長軸で規定されるマスクステージ座標系の座
標補正値を算出する第2工程とを含む。
【0031】これによれば、マスクパターンの基板上へ
の転写に先立って、マスクステージを回転させながらマ
ーク検出系による基準マークの検出を複数回を行い、こ
の検出結果から前記干渉計の測長軸で規定されるマスク
ステージ座標系の座標補正値を算出する。すなわち、マ
スクステージを回転させながらマーク検出系による基準
マークの検出を複数回行うことにより、その計測結果か
ら、例えばマスクステージの実際の回転中心が求めら
れ、この回転中心とステージ座標系の原点とのずれ(マ
スクステージの移動面内)の2次元方向のオフセットが
マスクステージ座標系の座標補正値として求められる。
この場合、上記請求項11に記載の発明と同様に、マー
ク検出系による検出の対象となる基準マークが1つの場
合は勿論、2つ以上の場合にも1つの基準マークについ
て少なくとも3回のマーク位置の検出を行って最小自乗
近似等によりマスクステージの回転中心を求めても良い
が、2つ以上の基準マークのそれぞれについて少なくと
も3回のマーク位置検出を行い、それぞれのマークの検
出結果から回転中心の候補点をそれぞれ求め、これらの
候補点の中点(いずれの点からも等距離にある点)の座
標を回転中心として求めても良い。
【0032】請求項13に記載の発明は、マスク(R)
を保持するマスクステージ(36)と基板(W)を保持
する基板ステージ(48)とを所定の走査方向に同期移
動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前記基
板上に転写する走査露光方法であって、前記マスクのパ
ターンを前記基板上に転写するのに先立って、前記マス
クステージと基板ステージとを同期移動させながら、前
記マスクステージ上に前記走査方向に沿って所定間隔で
配置された少なくとも2つの基準マーク(m1とm3、
m2とm4)とこれに対応する前記基板ステージ上の基
準マーク(Wm1とWm3、Wm2とWm4)の間のず
れ量を計測する第1工程と;前記マスクステージと基板
ステージとの同期誤差を算出する第2工程とを含む。
【0033】これによれば、マスクに形成されたパター
ンを基板上に転写するのに先立って、マスクステージと
基板ステージのそれぞれを走査方向に同期移動させなが
ら、マーク検出系を用いて対応する基準マーク間のずれ
量を計測し、マスクステージと基板ステージの同期誤差
を算出する。従って、請求項5に記載の発明と同様に、
マスクがマスクステージ上に載置されているか否かにか
かわらず、マスクステージと基板ステージの走査方向の
同期誤差を求めることができる。
【0034】上記請求項10〜13に記載の各発明にお
いて、請求項14に記載の発明の如く、前記基準マーク
の検出動作と前記マスクステージ上のマスク交換動作と
が少なくとも一部同時並行的に行われても良い。かかる
場合には、基準マークを検出する動作とマスク交換動作
とが一部同時並行的に行われるので、マスク交換が終了
してからマーク検出動作を行うというシーケンシャルな
処理に比べてスループットを向上させることができる。
【0035】請求項15に記載の発明は、マスク(R)
を保持するマスクステージ(36)と基板(W)を保持
する基板ステージ(48)とを所定の走査方向に同期移
動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前記基
板上に転写する走査露光方法であって、前記マスクのパ
ターンを前記基板上に転写するのに先立って、前記マス
クステージと基板ステージとのそれぞれを前記走査方向
へ移動させながら、マーク検出系(42A、42B)を
用いて前記マスクステージ上に前記走査方向に沿って所
定間隔で配置された少なくとも2つの基準マーク(m1
とm3、m2とm4)とこれに対応する前記基板ステー
ジ上の基準マーク((Wm1とWm3、Wm2とWm
4)との間のずれ量を順次計測する第1工程と;前記マ
スクを前記マスクステージ上に載置後、前記マーク検出
系を用いて前記基板ステージ上の基準マーク(WM1〜
WM6の少なくとも1つ)と前記マスクに形成された位
置合わせマーク(M1〜M6の少なくとも1つ)とを同
時に検出して両者の相対位置を計測する第2工程とを含
む。
【0036】これによれば、第1、第2工程の処理によ
り、結果的にマスクとマスクステージの相対位置関係が
わかり、マスクステージを制御することによりマスクの
位置制御が可能になる。
【0037】請求項16に記載の発明は、マスク(R)
を保持するマスクステージ(36)と基板(W)とを所
定の走査方向に同期移動させつつ、前記マスクに形成さ
れたパターンを前記基板上に転写する走査露光方法であ
って、前記マスクのパターンを前記基板上に転写するの
に先立って、前記マスクステージを回転させながら前記
マスクステージ上の基準マーク(m1、m2)を検出す
る第1工程と;前記第1工程の検出結果に基づいて前記
マスクステージの回転中心を求める第2工程とを含む。
【0038】これによれば、マスクパターンを基板上に
転写するのに先立って、マスクステージを回転させなが
らマスクステージ上の基準マークを検出し、該検出結果
に基づいてマスクステージの回転中心を求める。すなわ
ち、マスクステージを回転させながら基準マークの検出
を複数回行うことにより、その計測結果から、マスクス
テージの回転中心を求めることができる。この場合も、
上記請求項11に記載の発明と同様に、基準マークが1
つの場合は勿論、2つ以上の場合にも1つの基準マーク
について少なくとも3回のマーク位置の検出を行って最
小自乗近似等によりマスクステージの回転中心を求めて
も良いが、2つ以上の基準マークのそれぞれについて少
なくとも3回のマーク位置検出を行い、それぞれのマー
クの検出結果から回転中心の候補点をそれぞれ求め、こ
れらの候補点の中点(いずれの点からも等距離にある
点)の座標を回転中心として求めても良い。いずれにし
ても、マスクがマスクステージ載置されているか否かに
かかわらず、マスクステージの回転中心を求めることが
できる。
【0039】請求項17に記載の発明は、マスク(R)
を保持するマスクステージ(36)と基板(W)とを同
期移動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前
記基板上に転写する走査露光方法であって、前記マスク
ステージを回転させながら前記マスクステージ上の基準
マークを検出する第1工程と;前記第1工程の検出結果
に基づいて、前記同期移動中の前記マスクステージの移
動を制御する第2工程とを含む。
【0040】これによれば、第1工程の検出により、上
記請求項16でも説明したように、マスクステージの実
際の回転中心を求めることができるので、第2工程にお
いて第1工程の検出結果に基づいて同期移動中のマスク
ステージの移動を制御することにより、結果的にマスク
ステージを介してマスクの位置を正確に制御することが
可能になる。
【0041】請求項18に記載の発明は、マスク(R)
を保持するマスクステージ(36)と基板(W)を保持
する基板ステージ(48)のそれぞれを所定の走査方向
へ同期移動させつつ、前記マスクに形成されたパターン
を前記基板上に転写する走査露光方法であって、前記マ
スクステージと前記基板ステージのそれぞれを前記走査
方向へ移動させながら、前記マスクステージ上で前記走
査方向に沿って所定間隔で配置された基準マーク(m1
とm3、m2とm4)とこれに対応する前記基板ステー
ジ上の基準マーク(Wm1とWm3、Wm2とWm4)
との相対位置を検出する第1工程と;前記第1工程の検
出結果に基づいて、前記マスクステージと前記基板ステ
ージとの走査方向の転写誤差を求める第2工程とを含
む。
【0042】これによれば、第1工程において、マスク
ステージと基板ステージのそれぞれを走査方向へ移動さ
せながら、マスクステージ上で走査方向に沿って所定間
隔で配置された基準マークとこれに対応する基板ステー
ジ上の基準マークとの相対位置が検出される。この相対
位置検出により得られる対応する基準マーク相互間の位
置ずれは、基板ステージとマスクステージの移動量誤差
に対応して定まる筈である。従って、第2工程におい
て、第1工程の検出結果に基づいてマスクステージと基
板ステージとの走査方向の転写誤差が求められる。すな
わち、本請求項18に記載の発明では、例えば各ステー
ジの駆動系(位置計測装置を含む)の誤差に起因する基
板ステージとマスクステージの移動量誤差を両ステージ
を走査方向に沿って相対移動(ステップ移動を含む)さ
せながら求めることにより、結果的に同期移動時のマス
クステージと前記基板ステージとの走査方向の転写誤差
(主として転写倍率誤差)を求めるものである。
【0043】請求項19に記載の発明に係るデバイス製
造方法は、請求項10〜18のいずれか一項に記載の走
査露光方法を用いたことを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図9に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係
る走査型露光装置10の概略構成が示されている。この
走査型露光装置10は、露光光ILによりマスクとして
のレチクルRを照明する照明系12と、レチクルRを図
1におけるY方向に走査するとともにXY面内で微少駆
動するレチクルステージ14と、このレチクルステージ
14の下方に配置された投影光学系PLと、この投影光
学系PLの下方に配置され基板としてのウエハWをXY
面内で2次元移動させるウエハステージ16と、これら
の制御系等とを備えている。
【0045】前記照明系12は、不図示の光源、オプテ
ィカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、レチ
クルブラインド、リレーレンズ系22、ミラー28及び
コンデンサレンズ30等を含んで構成されている。光源
としては、超高圧水銀ランプ又はエキシマレーザ光源等
が用いられる。従って、露光光ILとしては、超高圧水
銀ランプの紫外域の輝線(g線、i線)、KrFエキシ
マレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ
光(波長193nm)等が用いられる。この場合、不図
示のレチクルブラインドは、レチクルRの下面のパター
ン形成面と共役な位置に配置され、このレチクルブライ
ンドによってレチクルRを照明するスリット状の照明領
域RAが規定される。
【0046】光源から出射された露光光ILは、照度均
一化光学系、レチクルブラインド、リレーレンズ系2
2、ミラー28及びコンデンサレンズ30等を経て均一
な照度で、レチクルR上の上記スリット状の照明領域R
Aを照明する。この場合、スリット状の照明領域RAの
長手方向がX方向(図1における紙面内左右方向)に設
定され、レチクルRとそのスリット状の照明領域RAと
の相対走査の方向はY方向であるとする。
【0047】前記レチクルステージ14は、レチクルベ
ース24上を走査方向(Y方向)に沿って移動するレチ
クル粗動ステージ34と、このレチクル粗動ステージ3
4上に載置されレチクルRを保持してXY平面内で微動
(回転を含む)するマスクステージとしてのレチクル微
動ステージ36とを有している。
【0048】レチクル粗動ステージ34は、ベース24
上にX方向に所定間隔を隔ててY方向に平行に配置され
た一対のエアガイド26A、26Bによって支持されて
いる。ベース24の前記エアガイド26A、26Bの外
側には、コイルを含むリニアモータの固定子27A、2
7BがそれぞれY方向に延設されており、これらの固定
子27A、27Bとレチクル粗動ステージ34のX方向
の両側面に設けられた不図示のマグネットとによって、
レチクル粗動ステージ34をY方向に所定ストローク範
囲で駆動するムービングマグネット型のリニアモータが
それぞれ構成されている。以下においては、便宜上、こ
れらのリニアモータをそれぞれの固定子と同一の符号を
付してリニアモータ27A、27B(図5参照)と呼
ぶ。
【0049】前記レチクル微動ステージ36上には、図
2のレチクルステージ14の平面図に示されるように、
−X方向の端部にY方向に延びたX軸移動鏡38xが固
定され、また、+Y方向の端部には、コーナーキューブ
よりなる2個のY軸移動鏡38y1 ,38y2 がそれぞ
れ固定されている。前者の移動鏡38xに対向して該移
動鏡38xにX方向のレーザビームLRX を投射し、そ
の反射光を受光することによりレチクル微動ステージ3
6のX方向の位置を検出するレチクルX干渉計40Xが
設けられている。また、後者の移動鏡38y1 ,38y
2 には、それぞれY軸に平行なレーザビームLRL ,L
R がレチクルY干渉計40Yから照射され、レチクル
Y干渉計40Yでは、それぞれの反射光を受光すること
により各測長軸の位置におけるレチクル微動ステージ3
6のY方向位置を検出する。この場合、走査方向である
Y方向の移動鏡(コーナーキューブ)38y1 ,38y
2で反射されたレーザビームLRL ,LRR はそれぞれ
反射ミラー39A,39Bで反射されて戻されている。
即ち、そのレチクルY干渉計40Yはダブルパス干渉計
であり、これによって、レチクル微動ステージ36が回
転してもレーザビームの位置ずれが生じない構成になっ
ている。
【0050】上記3軸のレチクルレーザ干渉計(40
X、40Y)の出力は、後述する主制御装置50(図1
では図示せず、図5参照)に供給されており、主制御装
置50ではレーザビームLRxを測長軸とする干渉計4
0Xの出力に基づいてレチクル微動ステージ36のX位
置を計測し、レーザビームLRL ,LRR を測長軸とす
る干渉計40Yの2つの出力の平均値に基づいてレチク
ル微動ステージ36のY位置を算出し、2つの出力の差
分とレーザビームLRL ,LRR の間隔Lとに基づいて
レチクル微動ステージ36のXY面内での回転角を算出
するようになっている。
【0051】レチクル粗動ステージ34上には、モータ
18によって回転駆動される送りねじ19がX方向に延
設され、また、モータ20A、20Bによってそれぞれ
回転駆動される一対の送りねじ21A、21BがY方向
に延設されている。すなわち、モータ18の回転により
送りねじ19を介してレチクル微動ステージ36をX方
向に微少駆動することができ、また、モータ20A、2
0Bを同一量の同一方向に回転させることにより送りね
じ21A、21Bを介してレチクル微動ステージ36を
Y方向に微少駆動することができ、モータ20A、20
Bを異なる量(反対向きの同一量を含む)だけ回転させ
ることによりレチクル微動ステージ36をθ方向(Z軸
回りの回転方向)に微小量回転させることができるよう
になっている。
【0052】また、本実施形態の走査型露光装置10で
は、図2に示されるように、レチクル微動ステージ36
中央部のレチクル保持部(中央の長方形部分)の走査方
向(Y方向)の両側に、ほぼX方向に延びる第1、第2
の基準プレートFM1、FM2が設けられている。これ
らの基準プレートFM1、FM2には、図3に示される
ようなレチクルRをレチクル微動ステージ36上に載置
した際に、レチクルR上の3組のレチクルアライメント
マークM1,M2、M3,M4、M5,M6とほぼ同一
のX座標となる位置に、各一対の基準マークm1,m
2、m3,m4がそれぞれ形成されている。
【0053】図1に戻り、レチクルR上方には、上記の
基準マークm1,m2又は(m3,m4)を同時に検出
可能な位置に、一対のマーク検出系としてのレチクルア
ライメントセンサ42A、42Bが配置されている。こ
れらのレチクルアライメントセンサ42A、42Bは、
当然に、レチクル微動ステージ36を走査方向に移動さ
せることによりレチクルR上の各組のレチクルアライメ
ントマークM1,M2(又はM3,M4、又はM5,M
6)を同時に検出(観察)可能である。ここで、レチク
ルアライメントセンサ42A、42Bとしては、2次元
CCDを有し、画像処理方式によりマーク位置を検出す
る観察顕微鏡が用いられている。これらのレチクルアラ
イメントセンサ42A、42Bの計測値(計測情報)
は、後述する主制御装置50に供給されるようになって
いる。なお、レチクルアライメントセンサとして、他の
処理方式のもの、例えば格子マークからの回折光の干渉
光を光電検出して基準信号との位相差に基づいてマーク
位置を検出するヘテロダイン方式のLIA(Laser Inte
rferometric Alignment)方式のセンサなどを用いても
良い。
【0054】前記投影光学系PLは、不図示のコラムに
よってその光軸方向がXY平面に直交するZ軸方向とな
るように支持されている。この投影光学系PLとして
は、例えば両側テレセントリックで所定の縮小倍率β
(ここでは、β=1/4とする)を有する屈折光学系が
用いられている。このため、露光時には、レチクルRの
スリット状の照明領域RA内のパターンが投影光学系P
Lを介して前記照明領域RAに共役なウエハW上の露光
領域に縮小投影され、ウエハW表面のフォトレジスト層
にレチクルパターンの像が転写されるようになってい
る。
【0055】ここで、露光光としてKrFエキシマレー
ザ光を使用する場合には、投影光学系PLを構成する各
レンズ素子を合成石英または蛍石で形成し、ArFエキ
シマレーザ光を使用する場合には蛍石で各レンズ素子を
形成する。
【0056】前記ウエハステージ16は、ベース44
と、このベース44上に配設されY方向に移動するYス
テージ46と、このYステージ46上に配設されX方向
に移動することによりXY平面内を2次元方向に移動す
るXステージ48とを備えている。
【0057】これを更に詳述すると、ベース44上に
は、X方向に沿って所定間隔離れた位置にY方向に沿っ
ていわゆるV−フラットガイドを構成するYガイド52
A、52Bが延設されており、Yステージ46がこれら
のYガイド52A、52B上に摺動可能に配設されてい
る。また、ベース44上のX方向両端部近傍には、コイ
ルを含むリニアモータの固定子54A、54Bがそれぞ
れY方向に延設されており、これらの固定子54A、5
4BとYステージ46のX方向の両側部に設けられた不
図示のマグネットとによって、Yステージ46をY方向
に所定ストローク範囲で駆動するムービングマグネット
型のリニアモータがそれぞれ構成されている。以下の説
明では、便宜上これらのリニアモータをそれぞれの固定
子と同一の符号を付してリニアモータ54A、54Bと
呼ぶ。これらのリニアモータ54A、54BによってY
ステージ46がYガイド52A、52Bに沿って駆動さ
れる。
【0058】同様に、Yステージ46上には、Y方向に
沿って所定間隔離れた位置にX方向に沿っていわゆるV
−フラットガイドを構成するXガイド56A、56Bが
延設されており、Xステージ48がこれらのXガイド5
6A、56B上に摺動可能に配設されている。また、Y
ステージ46上のY方向の中央部には、Xステージ48
駆動用の送りねじ58がX方向に沿って架設されてお
り、この送りねじ58がYステージ46に固定されたモ
ータ60によって回転駆動されることにより、Xステー
ジ48がXガイド56A、56B上を摺動するように構
成されている。
【0059】また、Xステージ48上のX方向一端部に
は、Y方向に沿って干渉計用反射ミラー(移動鏡)62
が延設されている。同様に、Xステージ48上のY方向
一端部には、X方向に沿って干渉計用反射ミラー(移動
鏡)64が延設されている。これらのミラー62、64
に対向して、ベース44外の所定の位置には、X軸用レ
ーザ干渉計66、Y軸用レーザ干渉計68がそれぞれ配
設されている。
【0060】ここで、Y軸用レーザ干渉計68として
は、測長軸を2軸有する2軸干渉計が用いられ、一方の
測長軸の延長線が投影光学系PLの光軸中心を通る。こ
のY軸用レーザ干渉計26の各測長軸の各計測値は後述
する主制御装置50に送られており、主制御装置50で
は前記光軸中心を通る一方の測長軸の計測値に基づいて
Xステージ48のY位置をいわゆるアッベの誤差なく求
め、2軸の測長軸の計測値の差と測長軸間距離とに基づ
いてXステージ48のθ回転を求めるようになってい
る。
【0061】また、X軸用レーザ干渉計66としては、
測長軸を3軸有する3軸干渉計が用いられ、その内の1
つの測長軸(第1測長軸)の延長線が投影光学系PLの
光軸中心を通り、残りの1つの測長軸(第2測長軸)が
後述するウエハアライメントセンサASの検出中心を通
り、残りの測長軸(第3測長軸)は第1測長軸、第2測
長軸と平行でかつ同一のXY面内に位置している。この
X軸用レーザ干渉計66の各測長軸の計測値は後述する
主制御装置50に送られており、主制御装置50では前
記第1測長軸の計測値に基づいて露光時のXステージ4
8のX位置をいわゆるアッベの誤差なく求め、第2測長
軸の計測値に基づいてアライメント時のXステージ48
のX位置をいわゆるアッベの誤差なく求め、第1〜第3
測長軸の計測値に基づいて反射ミラー62の平面度を計
測するようになっている。
【0062】さらに、Xステージ48の中央部には、ウ
エハホルダ49が設けられており、このウエハホルダ4
9によってウエハWが真空吸着され保持されている。ウ
エハホルダ49は、後述する主制御装置50により駆動
系69(図1では図示せず、図5参照)を介してZ方向
に例えば100μmの範囲内で微少駆動されるようにな
っている。また、Xステージ48上面には、第3の基準
プレートFM3がその表面がウエハW表面とほぼ同一高
さとなる状態で設けられている。この第3の基準プレー
トFM3上には、図4の平面図に示されるように、レチ
クルRがレチクル微動ステージ36上に載置されたとき
の、前記第1、第2の基準プレートFM1、FM2上の
基準マークm1,m2、m3,m4、及びレチクルR上
のレチクルアライメントマークM1,M2、M3,M
4、M5,M6とそれぞれ対応する5対の基準マークW
m1,Wm2、Wm3,Wm4、WM1,WM2、WM
3,WM4、WM5,WM6が形成されている。すなわ
ち、レチクルRがレチクル微動ステージ36に載置され
たとき、直径の非常に大きな投影光学系を介して基準マ
ークm1,m2、m3,m4及びレチクルアライメント
マークM1,M2、M3,M4、M5,M6を1/4縮
小倍率で投影したと仮定した場合に、これらのマーク投
影位置に上記5対の基準マークWm1,Wm2、Wm
3,Wm4、WM1,WM2、WM3,WM4、WM
5,WM6がほぼ重なるように、対応するマーク間の相
対位置関係が設計上は定められている。但し、実際に
は、投影光学系PLは直径が小さく、上記の基準マーク
m1,m2、m3,m4及びレチクルアライメントマー
クM1,M2、M3,M4、M5,M6を同時に基準プ
レートFM3上に投影することはできない。
【0063】図1に戻り、さらに、投影光学系PLの側
方には、ウエハW上の各ショット領域に付設されたウエ
ハアライメントマーク(ウエハマーク)又は基準プレー
トFM3上のベースライン計測用基準マーク(図示せ
ず)の位置を検出するオフアクシスのウエハアライメン
トセンサASが設けられ、また、ウエハW面の前記照明
領域RAに対応する露光領域内のZ方向の位置を検出す
る斜入射光式の焦点位置検出系AF(但し、送光系のみ
図示)が設けられている。ここで、ウエハアライメント
センサASとしては、例えば特開平4−65603号公
報に開示されるブロードバンドな光を光源とする画像処
理方式の結像式アライメントセンサ、すなわちFIA
(Field Image Alignment)方式のセンサが用いられて
いる。なお、LIA(Laser Interferometric Alignmen
t)方式のセンサ等の他の方式のセンサを用いても良
い。また、焦点位置検出系AFは、例えば、特開平5−
190423号公報に開示されるものと同様のものが用
いられる。
【0064】図5には、本実施形態の走査型露光装置1
0のステージ制御に関連する制御系の構成がブロック図
にて概略的に示されている。この制御系は、ワークステ
ーション又はマイクロコンピュータにより構成される主
制御装置50を中心として構成されている。この主制御
装置50の入力側には、前述した各種センサ、すなわ
ち、レチクルアライメントセンサ42A,42B、レチ
クルX干渉計40X、レチクルY干渉計40Y、ウエハ
アライメントセンサAS、焦点位置検出系AF、X軸用
レーザ干渉計66、Y軸用レーザ干渉計68等が接続さ
れている。また、この主制御装置50の出力側には、リ
ニアモータ27A,27B、モータ18,20A,20
B、リニアモータ54A,54B、モータ60及び駆動
系69等が接続されている。
【0065】主制御装置50は、露光時に、一対のリニ
アモータ27A、27Bを介してレチクル粗動ステージ
34と一体的にレチクル微動ステージ36を所定の走査
速度VR で+Y方向に走査するのと同期して、一対のリ
ニアモータ54A、54Bを介してYステージ46と一
体的にXステージ48を−Y方向に走査速度VW (VW
=β・VR )で走査し、この際に生ずるレチクル粗動ス
テージ34とYステージ46との相対速度誤差を吸収
し、レチクルRとウエハWとの相対速度が4:1になる
ようにモータ20A、20Bを介してレチクル微動ステ
ージ36の動作を制御する。これにより、露光光ILで
照明されたスリット状の照明領域RAに対してレチクル
Rが+Y方向に走査されるのと同期して照明領域と共役
な露光領域に対してウエハWが投影光学系PLの縮小倍
率に応じた速度で−Y方向に走査され、レチクルRのパ
ターン形成面に形成されたパターンがウエハW上のショ
ット領域に逐次転写される。主制御装置50では、Xス
テージ46、Yステージ48を移動させて上記のような
走査露光動作を繰り返すことにより、ウエハWの各ショ
ット領域にレチクルパターンを転写する。
【0066】次に、本実施形態の走査型露光装置10に
おいて、調整時等に行われる、レチクルステージ座標系
を規定するレチクル干渉計40X、40Yのリセット動
作、これに続いて行われるレチクル微動ステージ36の
回転中心検出及びレチクルステージ座標系の座標補正値
算出動作について説明する。
【0067】この走査型露光装置10では、第1の基準
プレートFM1上の基準マークm1、m2が一対のレチ
クルアライメントセンサ42A、42Bの直下(検出領
域内)にそれぞれ位置する位置が、レチクル交換位置と
して設定されている。また、調整時には、レチクルRが
レチクル微動ステージ36上に載置されていないものと
する。
【0068】まず、主制御装置50はリニアモータ27
A、27Bを介してレチクル粗動ステージ34と一体的
にレチクル微動ステージ36を上記のレチクル交換位置
に移動する。これにより、レチクルアライメントセンサ
42A、42Bの検出領域(観察領域)内に第1の基準
プレートFM1上の基準マークm1、m2がそれぞれ位
置する。
【0069】次に、主制御装置50では、レチクルアラ
イメントセンサ42A、42Bの計測情報をモニタしつ
つレチクルアライメントセンサ42A、42Bの検出中
心と基準マークm1、m2とがほぼ一致する位置(各検
出中心と基準マークm1、m2との位置誤差がともに最
小となる位置)にレチクル微動ステージ36の駆動系
(モータ18、20A、20B)を制御してレチクル微
動ステージ36を位置決めし、この位置で、レチクルX
干渉計40X、レチクルY干渉計40Yをリセットし
て、レチクルステージ座標系((X,Y)座標系とす
る)の原点設定を行うと同時にこのときの基準マークm
1、m2の(X,Y)座標系上での座標値を求め、不図
示のメモリに記憶する。ここでは、以後の説明を簡略化
するために、基準マークm1、m2及びレチクルアライ
メントセンサ42A、42Bの検出中心が設計値通りに
設定され、上記の原点設定の際に、レチクルアライメン
トセンサ42A、42Bの検出中心と基準マークm1、
m2との位置が完全に一致しているものとし、メモリ内
に基準マークm1、m2の座標として(−X1、0)、
(X1、0)が記憶されているものとする。この場合、
設計上の基準マークm1、m2間の距離が2X1となっ
ている。
【0070】なお、レチクルアライメントセンサ42
A、42Bの検出中心は、予め内部に指標を設けてお
き、その指標の中心を検出中心としても勿論良いが、2
次元CCDによる撮像範囲の中心を検出中心としても良
い。
【0071】次に、主制御装置50では、基準マークm
1、m2とレチクル微動ステージ36の中心との既知の
位置関係に基づいてレチクル微動ステージ36の中心、
即ち設計上の回転中心の(X、Y)座標系上での座標
(0、−Y1)を求める。
【0072】次いで、主制御装置50では、モータ20
A、20Bを相互に逆向きに第1の所定量ずつ回転させ
て、レチクル微動ステージ36を微小角度回転させ、そ
のときのレチクルアライメントセンサ42A、42Bの
計測情報に基づいて、基準マークm1、m2の座標(X
2、Y2)、(X3、Y3)を求めてメモリに記憶す
る。同様にして、主制御装置50ではモータ20A、2
0Bを相互に逆向きに第2の所定量ずつ回転させて、レ
チクル微動ステージ36を微小角度回転させ、そのとき
のレチクルアライメントセンサ42A、42Bからの出
力情報に基づいて、基準マークm1、m2の座標(X
4、Y4)、(X5、Y5)を求めてメモリに記憶す
る。
【0073】そして、主制御装置50では、例えば基準
マークm1の上記3つの座標値(−X1、0)、(X
2、Y2)、(X4、Y4)を用いて最小自乗近似によ
り円弧を求め、その円弧の中心座標(Xa、Ya)を算
出する。この算出された中心座標(Xa、Ya)が実際
のレチクル微動ステージ36の回転中心の座標位置にほ
ぼ一致している。そこで、主制御装置50では、設計上
の回転中心と実際の回転中心のX、Yオフセット(Δ
X、ΔY)を次式により算出し、これを(X、Y)座標
系、すなわちレチクルステージ座標系の座標補正値(か
つ装置定数)としてメモリに記憶する。
【0074】ΔX=Xa−0=Xa ΔY=Ya−(−Y1)=Ya+Y1 ここで、上で求めた中心座標(Xa、Ya)は、最小自
乗近似により得られたものであるから、誤差を含んでい
る可能性が高いので、上記と同様にして、基準マークm
2の上記3つの座標値(X1、0)、(X3、Y3)、
(X5、Y5)を用いて円弧の中心座標(Xb、Yb)
を算出し、この中心座標と上記中心座標(Xa、Ya)
との中点の座標{(Xa+Xb)/2、(Ya+Yb)
/2}をレチクル微動ステージ36の回転中心の座標と
し、レチクルステージ座標系の座標補正値であるX、Y
オフセット(ΔX、ΔY)を次式により算出しても良
い。
【0075】 ΔX=(Xa+Xb)/2−0=(Xa+Xb)/2 ΔY=(Ya+Yb)/2−(−Y1)=(Ya+Y
b)/2+Y1 このようにすれば、平均化効果により、より正確にレチ
クル微動ステージ36の回転中心、従ってX、Yオフセ
ット(ΔX、ΔY)を算出することができる。
【0076】あるいは、前述したレチクル微動ステージ
36を回転させながらの基準マークm1、m2の位置検
出をそれぞれ4回以上を行い、これらの検出結果に基づ
いて最小自乗近似により円弧の中心座標を求めるように
しても勿論良い。このようにしても、最終的に得られる
X、Yオフセット(ΔX、ΔY)に含まれる誤差を低減
させることができる。
【0077】同様の趣旨から、第2の基準プレートFM
2側でも上記と同様の基準マークの位置検出を行い、基
準マークm1〜m4の検出結果よりレチクル微動ステー
ジ36の回転中心の座標として得られる4つの点を頂点
とする四角形の対角線の交点の座標を、レチクル微動ス
テージ36の回転中心の座標としても良い。
【0078】なお、上記のレチクル干渉計(40X、4
0Y)のリセットに際し、レチクル微動ステージ36の
中心がレチクルステージ座標系の原点となるように、レ
チクルY干渉計40Yの各測長軸のリセット値を0でな
く、一定値Y1としても良い。すなわち、リセット時の
レチクル微動ステージ36の座標が(0,Y1)となる
ようにしても良い。
【0079】以上のようにして本実施形態の走査型露光
装置10では、調整時にレチクルステージ座標系を規定
するレチクル干渉計40X、40Yのリセット直後にレ
チクル微動ステージ36の回転中心検出、及びレチクル
ステージ座標系の座標補正値算出が行われる。これらの
動作の実行は、従来と異なり、レチクルRがレチクル微
動ステージ36上に載置されていない場合にも可能なた
め、走査露光とは無関係な装置の調整時に予め行ってお
けば足りる。また、従来と異なり、レチクルアライメン
トセンサ42A、42Bを用いて基準マークm1、m2
の位置を検出できる状態でレチクル干渉計40X、40
Yのリセットが行われるので、何らかの原因によりレチ
クル干渉計40X、40Yのリセット動作が再度必要と
なったときにも、再現性良くレチクルステージ座標系の
原点設定が可能になる。このため、上記の装置の調整時
に予め求めたレチクルステージ座標系の座標補正値を装
置定数としてそのまま用いても支障が全く生じない。従
って、再度のレチクル干渉計40X、40Yのリセット
動作時には、上記のレチクルステージの回転中心検出及
びレチクルステージ座標系の座標補正値算出等を行う必
要はない。
【0080】次に、走査型露光装置10におけるレチク
ル交換動作とレチクルアライメント処理等とについて、
レチクル交換およびレチクルアライメント処理のシーケ
ンスを示す図6のフローチャート及び図7〜図9の平面
図に基づいて説明する。
【0081】レチクル交換には、図7に示されるよう
に、両端にアーム90a、90bを有し、回転軸91を
中心としてXY面内で回転するとともに、軸方向に往復
移動(Z方向に上下動可能)なレチクル交換器90が用
いられる。図7において、符号92で示されるレチクル
待機位置は次に使用するレチクルを待機させておく場所
である。レチクル微動ステージ36上のレチクル(以
下、「レチクルR1」とする)とレチクル待機位置92
上のレチクル(以下「レチクルR2」とする)の交換を
行うのが本実施形態におけるレチクル交換処理であり、
次の手順で行われる。
【0082】まず、図7に示されるように、レチクル微
動ステージ36が前述したレチクル交換位置にある状態
でレチクル交換が開始される(図6の開始)。このと
き、レチクル交換器90の一側のアーム90aがレチク
ル微動ステージ36上方のレチクルR1の下方にあり、
他側のアーム90bがレチクル待機位置92上のレチク
ルR2の下方にある。
【0083】この状態で、主制御装置50からの指示に
基づき不図示の搬送制御系によりレチクル交換器90が
上方に駆動され、レチクル交換器90の両側のアーム9
0a、90bによってレチクルR1、R2がそれぞれ持
ち上げられる(図6の処理70)。
【0084】次いで、図8に示されるように、不図示の
搬送制御系によりレチクル交換器90が回転され(図6
の処理71)、これと同時に主制御装置50では第2の
基準プレートFM2上の基準マークm3、m4がレチク
ルアライメントセンサ42A、42Bの下に来る位置に
レチクル粗動ステージ34と一体的にレチクル微動ステ
ージ36を移動させ、レチクルアライメントセンサ42
A、42Bの計測情報に基づいて第2の基準プレートF
M2上の基準マークm3、m4とXステージ48上の第
3の基準プレートFM3上の対応する基準マークWm
3、Wm4との位置ずれ量(相対位置)の計測を行い
(図6の処理76)、その計測結果をメモリに記憶す
る。
【0085】次に、主制御装置50では、レチクル粗動
ステージ34と一体的にレチクル微動ステージ36を再
びレチクル交換位置に移動させ、レチクルアライメント
センサ42A、42Bの計測情報に基づいて第1の基準
プレートFM1上の基準マークm1、m2とXステージ
48上の第3の基準プレートFM3上の対応する基準マ
ークWm1、Wm2との位置ずれ量(相対位置)の計測
を行い(図6の処理77)、その結果をメモリに記憶す
る。これと同時に、主制御装置50からの指示に応じて
搬送制御系により回転動作が終了したレチクル交換器9
0が下降駆動され、レチクルR1、R2がそれぞれ待機
位置92、レチクル微動ステージ36上に載置される。
図9にはこのような処理によりレチクルR2とレチクル
R1とが置き換わった状態が示されている。
【0086】上記の動作において、主制御装置50で
は、処理76で基準マークm3、m4と基準マークWm
3、Wm4との位置ずれ量(相対位置)の計測を行った
後、第1基準プレートFM1上の基準マークm1、m2
と第3基準プレートFM3上の対応する基準マークWm
1、Wm2の位置ずれ量を計測するために、レチクルス
テージ(34、36)の移動と同時にその1/4の距離
だけXYステージ(46、48)を移動する、すなわ
ち、レチクルステージ(34、36)とXYステージ
(46、48)とを同期移動することにより、第3基準
プレートFM3上の基準マークWm1、Wm2がレチク
ルアライメントセンサ42A、42Bの計測位置に来る
位置に移動している。但し、レチクルステージ(34、
36)とXYステージ(46、48)とを必ずしも同期
移動させることなく、レチクルステージの移動に前後し
てそのその1/4の距離だけXYステージ(46、4
8)を移動して上記と同様の処理76の位置ずれ計測を
実行するようにしても勿論構わない。
【0087】その後、主制御装置50ではレチクルR2
上のレチクルアライメントマークをレチクルアライメン
トセンサ42A、42Bの検出視野内に収めるためのレ
チクルサーチを実行し(図6の処理73)、レチクルR
2上のレチクルアライメントマークと第3の基準プレー
トFM3上の基準マークのずれ量を計測するレチクルフ
ァインアライメントを1組のマーク(M1,M2とWM
1,WM2、M3,M4とWM3,WM4、M5,M6
とWM5,WM6のいずれか)について実行する(図6
処理78)。
【0088】そして、主制御装置50では上記処理76
の計測結果と処理77の計測結果とに基づいて走査方向
の角度誤差(すなわち、Y軸干渉計68の測長軸で規定
されるXYステージ(46、48)の走査方向に対する
レチクルY干渉計40Yの測長軸で規定されるレチクル
ステージ(34、36)の走査方向の角度誤差)、及び
XYステージ(46、48)とレチクルステージ(3
4、36)の走査方向の移動量誤差(以下、「スケール
誤差」という)を算出するとともに、処理78の結果か
らウエハステージ座標系上でのレチクルR2の位置を算
出し(図6の処理79)、一連の処理を終了する。な
お、レチクルR2のレチクルステージ座標系上での位置
は、同一のアライメントセンサ42A、42Bを用い
て、基準プレートFM1、FM2上の基準マークとレチ
クルR2上のレチクルアライメントマークを検出するの
で、当然に演算で求められる。
【0089】ここで、上記のスケール誤差は、例えば各
ステージの駆動・制御系(レーザ干渉計等の計測装置を
含む)の誤差に起因するXYステージ(46、48)と
レチクルステージ(34、36)の移動量誤差であるか
ら、これは通常、走査露光時(等速移動時)のレチクル
微動ステージ36とXステージ48の走査方向の同期誤
差、すなわち走査方向の転写倍率誤差とほぼ等価であ
る。なお、上記処理76、78と同様の計測をLIAタ
イプのレチクルアライメントセンサ42A、42Bを用
いる場合等には、XYステージ(46、48)とレチク
ルステージ(34、36)との静止時ではなく相対移動
中に行っても良い。
【0090】なお、走査方向の角度誤差、スケール誤差
の短期的な変動量が、露光結果に影響を及ぼさない程度
に少ない場合には、毎回必ずこれらの値を算出する必要
はなく、上記の動作シーケンスのうち処理76、処理7
7の処理は必要な場合のみ行えば良い。
【0091】このようにして、レチクルアライメントが
終了すると、主制御装置50ではウエハアライメントセ
ンサASの直下に第3の基準プレートFM3上のベース
ライン計測用基準マーク(図示省略)が位置するよう
に、XYステージ(46、48)を移動させて、アライ
メントセンサASの検出中心と前記ベースライン計測用
基準マークとの相対位置関係を求め、その求めた位置ず
れ量と設計上のベースライン距離とに基づいて実際のベ
ースライン量を算出するベースライン計測を行う。
【0092】次いで、主制御装置50ではウエハW上の
特定の複数ショット領域に形成されたアライメントマー
ク位置をアライメントセンサASの出力とそのときのレ
ーザ干渉計66、68の計測値とに基づいて、順次計測
し、その計測結果を用いて所定の統計演算により、ウエ
ハW上の全ショット領域の配列座標を求めるエンハンス
ト・グローバル・アライメント(EGA)を行った後、
先に説明したステップ・アンド・スキャン方式の露光動
作を行う。このとき、各ショットの走査露光を行う際
に、主制御装置50では、上で求めた各算出値(レチク
ルステージ座標系補正値、走査方向角度誤差、走査方向
スケール誤差等)を考慮して、レチクルステージ14
(特にレチクル微動ステージ36)の位置制御及びレチ
クル微動ステージ36とXYステージ(46、48)の
速度比の制御を行う。これにより、ウエハW上の各ショ
ット領域にレチクルR2のパターンが正確に重ね焼きさ
れる。
【0093】以上詳細に説明したように、本実施形態の
走査型露光装置10によれば、図6のシーケンスの動作
によって走査露光動作に必要な補正値を算出することが
できるので、従来のように走査方向の角度誤差、スケー
ル誤差を算出するためにレチクルファインアライメント
を複数回実行する必要がなく、レチクルファインアライ
メントは1回で済む。従って、重ね合せ精度を維持しつ
つ、レチクルファインアライメントに要する時間を短縮
してスループットの向上を図ることができる。
【0094】また、本実施形態では、図6から明らかな
ように、上記の走査方向の角度誤差、スケール誤差算出
のためのマークの計測を、レチクル交換と同時並行的に
行うことができるので、この点においても、レチクルが
レチクルステージ上に搬送されてからでなければ走査方
向の角度誤差、スケール誤差算出のためのマークの計測
を行うことができなかった従来例と比べてスループット
の向上が可能である。
【0095】なお、走査方向の角度誤差やスケール誤差
が一定以上ある場合には、これらを算出するための前記
の計測動作(処理76、77)において位置ずれ量が大
きくなり自動計測が不能となる可能性があるため、装置
の調整時にこれらの値を前もって算出して装置定数とし
て持っておき、実際の装置使用時には変動分を計測して
前記の装置定数を補正するようにしておくのが望まし
い。
【0096】また、走査方向の角度誤差やスケール誤差
は、これらの誤差があった場合に走査方向の端にいくに
つれてマーク間の位置ずれ量が大きくなっていくため、
算出のための計測においては、できるだけ端で計測した
方が精度が向上することになる。従って、本実施形態の
ように、レチクルステージ側の基準プレートFM1、F
M2がレチクル微動ステージ36のレチクル載置位置の
走査方向両側に付加されている場合には、レチクル上の
マークを計測していた従来例と比較して、より高精度な
マークの位置ずれ計測が可能となっている。すなわち、
本実施形態では走査方向の角度誤差やスケール誤差の計
測精度の面においても優れたものとなっている。
【0097】また、本実施形態では、レチクル干渉計4
0X、40Yのリセット(レチクルステージ座標系の原
点設定)後の回転誤差の補正値算出のための計測をレチ
クルがレチクル微動ステージ36上に載置されていない
状態で実行する事が可能なため、レチクルが搬送されて
来るのを待たずに計測動作を実行できる。
【0098】また、従来レチクル干渉計の原点リセット
に使用しているフォトセンサと比較して、レチクルアラ
イメントセンサ42A、42Bは計測精度が高いため、
レチクルアライメントセンサ42A、42Bにより基準
プレートFM1上の基準マークを検出した状態でレチク
ル干渉計の原点リセット動作を行う本実施形態の場合に
は、干渉計リセットごとのレチクルステージ座標系の原
点の再現性を高くすることができることは、前述した通
りである。
【0099】なお、レチクルステージ座標系の原点リセ
ット動作を行う際に、先に説明したように、レチクルア
ライメントセンサ42A、42Bの位置基準で位置計測
を行ってもよいが、前記のレチクル交換時の計測のよう
に基準プレートFM3上の基準マークを用いてウエハス
テージ座標を基準として位置計測を行っても良い。装置
の構成によって再現性が高くなるやり方を選べば良い。
【0100】なお、上記実施形態では、レチクル微動ス
テージ36上に第1、第2の基準プレートが設けられた
場合について説明したが、本発明がこれに限定されるこ
とはなく、レチクル微動ステージを持たない装置の場合
には、レチクルステージ(マスクステージ)上に第1、
第2の基準プレートを設けられば良い。
【0101】また、上記実施形態では、露光光として超
高圧水銀ランプの紫外域の輝線(g線、i線)等又はK
rFエキシマレーザ光あるいはArFエキシマレーザ光
を用いる場合について説明したが、露光光として波長1
57nmのF2 エキシマレーザ光などを用いても良い。
かかる場合には、レチクル及び投影光学系のレンズ素子
の両者を蛍石で形成すれば良い。
【0102】《デバイス製造方法》次に、上述した露光
装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したデバイ
スの製造方法の実施形態について説明する。
【0103】図10には、デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示され
ている。図10に示されるように、まず、ステップ20
1(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設
計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、そ
の機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続
き、ステップ202(マスク製作ステップ)において、
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ203(ウエハ製造ステップ)において、
シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0104】次に、ステップ204(ウエハ処理ステッ
プ)において、ステップ201〜ステップ203で用意
したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップ205(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップ204で処理されたウエハを用
いてデバイス組立を行う。このステップ205には、ダ
イシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
【0105】最後に、ステップ206(検査ステップ)
において、ステップ205で作製されたデバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0106】図11には、半導体デバイスの場合におけ
る、上記ステップ204の詳細なフロー例が示されてい
る。図11において、ステップ211(酸化ステップ)
においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ212
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ213(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ2
14(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオ
ンを打ち込む。以上のステップ211〜ステップ214
それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成し
ており、各段階において必要な処理に応じて選択されて
実行される。
【0107】ウエハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ2
15(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップ216(露光ステッ
プ)において、上記説明した露光装置及び露光方法によ
ってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、
ステップ217(現像ステップ)においては露光された
ウエハを現像し、ステップ218(エッチングステッ
プ)において、レジストが残存している部分以外の部分
の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステ
ップ219(レジスト除去ステップ)において、エッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。
【0108】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
【0109】以上説明した本実施形態のデバイス製造方
法を用いれば、露光工程(ステップ216)において上
記の露光装置10及びその露光方法が用いられるので、
高集積度のデバイスを低コストで生産することができ
る。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び10
に記載の各発明によれば、マスクステージ座標系の原点
の再現性を向上させることができるという効果がある。
【0111】また、請求項2及び11に記載の各発明に
よれば、上記効果に加え、マスクがマスクステージ上に
載置されているか否かにかかわらず、マスクステージ座
標系の座標補正値を計測することができるという効果が
ある。
【0112】また、請求項3及び12に記載の各発明に
よれば、マスクがマスクステージ上に載置されているか
否かにかかわらず、マスクステージ座標系の座標補正値
を計測することができるという効果がある。
【0113】また、請求項4、7、及び13に記載の各
発明によれば、マスクがマスクステージ上に載置されて
いるか否かにかかわらず、マスクステージと基板ステー
ジの同期誤差を求めることができるという効果がある。
【0114】また、請求項5及び14に記載の各発明に
よれば、スループットを向上させることができるという
効果がある。
【0115】また、請求項6及び15に記載の各発明に
よれば、マスクステージを介してマスクを正確に位置制
御することが可能になる。
【0116】また、請求項8、16、及び17に記載の
各発明によれば、マスクがマスクステージ上に載置され
ているか否かにかかわらず、マスクステージの回転中心
を求めることができる。
【0117】また、請求項18に記載の発明によれば、
マスクがマスクステージ上に載置されているか否かにか
かわらず、走査方向の転写誤差を求めることができる。
【0118】また、請求項9及び19に記載の各発明に
よれば、高集積度のデバイスを低コストで製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る走査型露光装置を概略的に示
す斜視図である。
【図2】図1のレチクルステージの平面図である。
【図3】レチクルの一例を示す平面図である。
【図4】図1のXステージ上の基準プレートを示す平面
図である。
【図5】図1の装置のステージ制御系に関連する制御系
の構成を示すブロック図である。
【図6】レチクル交換およびレチクルアライメント処理
をのシーケンスを示すフローチャートである。
【図7】図6の処理70の動作を説明するためのレチク
ル交換に関連する構成部分の平面図である。
【図8】図6の処理71の動作を説明するためのレチク
ル交換に関連する構成部分の平面図である。
【図9】図6の処理72の動作を説明するためのレチク
ル交換に関連する構成部分の平面図である。
【図10】本発明に係るデバイス製造方法の実施形態を
説明するためのフローチャートである。
【図11】図10のステップ204における処理を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
R、R1、R2 レチクル(マスク) W ウエハ(基板) 10 走査型露光装置 36 レチクル微動ステージ(マスクステージ) FM1 第1の基準プレート m1、m2、m3、m4 基準マーク 40X レチクルX干渉計(干渉計) 40Y レチクルY干渉計(干渉計) 42A、42B レチクルアライメントセンサ(マーク
検出系) 48 Xステージ(基板ステージ) 50 主制御装置(制御装置) FM3 第3の基準プレート Wm1、Wm2、Wm3、Wm4 基準マーク

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクと基板とを所定の走査方向に同期
    移動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前記
    基板上に転写する走査型露光装置であって、 前記マスクを保持するマスクステージと;前記マスクス
    テージ上に固定され、所定の基準マークが形成された基
    準プレートと;前記マスクステージの位置を計測する干
    渉計と;前記基準プレート上の基準マークを検出するマ
    ーク検出系と;前記基準マークが前記マーク検出系の検
    出領域内となる位置に前記マスクステージを移動させた
    状態で前記干渉計をリセットする制御装置とを備える走
    査型露光装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、前記干渉計のリセット
    後に、前記マスクステージを所定角度づつ回転させなが
    ら前記マーク検出系による前記基準マークの検出を複数
    回を行い、この検出結果から前記干渉計の測長軸で規定
    されるマスクステージ座標系の座標補正値を算出するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 マスクと基板とを所定の走査方向に同期
    移動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前記
    基板上に転写する走査型露光装置であって、 前記マスクを保持するマスクステージと;前記マスクス
    テージ上に固定され所定の基準マークが形成された基準
    プレートと;前記マスクステージの位置を計測する干渉
    計と;前記基準プレート上の基準マークを検出するマー
    ク検出系と;前記マスクステージを回転させながら前記
    マーク検出系による前記基準マークの検出を複数回を行
    い、この検出結果から前記干渉計の測長軸で規定される
    マスクステージ座標系の座標補正値を算出する制御装置
    とを備える走査型露光装置。
  4. 【請求項4】 マスクと基板のそれぞれを所定の走査方
    向に同期移動させつつ、前記マスクに形成されたパター
    ンを前記基板上に転写する走査型露光装置であって、 前記マスクを保持するマスクステージと;前記マスクス
    テージ上に前記マスクの走査方向に所定間隔を隔てて配
    置されそれぞれ所定の基準マークが設けられた第1基準
    プレート及び第2基準プレートと;前記基板を保持する
    基板ステージと;前記基板ステージ上に設けられ、前記
    第1及び第2基準プレート上の前記基準マークに対応す
    る基準マークが前記基板の走査方向に沿って形成された
    第3基準プレートと;前記マスクステージ上及び前記基
    板ステージ上の対応する基準マークを同時に検出可能な
    マーク検出系と;前記マスクステージと前記基板ステー
    ジのそれぞれを前記走査方向に同期移動させながら、前
    記マーク検出系を用いて前記対応する基準マーク間のず
    れ量を計測し、前記マスクステージと基板ステージの同
    期誤差を算出する制御装置とを備える走査型露光装置。
  5. 【請求項5】 前記マスクステージ上の基準マークが前
    記マーク検出系の検出領域内に位置する前記マスクステ
    ージの位置が前記マスクの交換位置に設定されているこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の走
    査型露光装置。
  6. 【請求項6】 前記マーク検出系は、前記マスクに形成
    された位置合わせマークと前記基板ステージ又は基板上
    に形成された位置合わせマークとを同時に検出するため
    にも用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か一項に記載の走査型露光装置。
  7. 【請求項7】 前記制御装置は、前記同期誤差に起因す
    る前記基板の走査方向の転写倍率誤差を求めることを特
    徴とする請求項4に記載の走査型露光装置。
  8. 【請求項8】 マスクと基板とを所定の走査方向に同期
    移動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前記
    基板上に転写する走査型露光装置であって、 前記マスクを保持するマスクステージと;前記マスクス
    テージ上に固定され、所定の基準マークが形成された基
    準プレートと;前記基準プレート上の基準マークを検出
    するマーク検出系と;前記マスクステージを回転させな
    がら前記マーク検出系による前記基準マークの検出を行
    い、該検出結果に基づいて前記マスクステージの回転中
    心を求める制御装置とを備える走査型露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の走
    査型露光装置を用いて露光を行う露光工程を含むことを
    特徴とするデバイスの製造方法。
  10. 【請求項10】 マスクを保持するマスクステージと基
    板とを所定の走査方向に同期移動させつつ、前記マスク
    に形成されたパターンを前記基板上に転写する走査露光
    方法であって、 前記マスクのパターンを前記基板上に転写するのに先立
    って、 前記マスクステージ上の基準マークがマーク検出系の検
    出領域内となる位置に前記マスクステージを移動させる
    第1工程と;前記マーク検出系を用いて前記基準マーク
    が検出可能な状態で前記マスクステージの位置を管理す
    る干渉計をリセットする第2工程とを含む走査露光方
    法。
  11. 【請求項11】 前記干渉計のリセット後に、前記マス
    クステージを回転させながら前記マーク検出系による前
    記基準マークの検出を複数回を行う第3工程と;前記第
    3工程の検出結果から前記干渉計の測長軸で規定される
    マスクステージ座標系の座標補正値を算出する第4工程
    とを更に含むことを特徴とする請求項10に記載の走査
    露光方法。
  12. 【請求項12】 マスクを保持するマスクステージと基
    板とを所定の走査方向に同期移動させつつ、前記マスク
    に形成されたパターンを前記基板上に転写する走査露光
    方法であって、 前記マスクのパターンを前記基板上に転写するのに先立
    って、 前記マスクステージを回転させながら前記マスクステー
    ジ上の基準マークの検出を複数回行う第1工程と;前記
    第1工程の検出結果から前記マスクステージの位置を管
    理する干渉計の測長軸で規定されるマスクステージ座標
    系の座標補正値を算出する第2工程とを含む走査露光方
    法。
  13. 【請求項13】 マスクを保持するマスクステージと基
    板を保持する基板ステージとを所定の走査方向に同期移
    動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前記基
    板上に転写する走査露光方法であって、 前記マスクのパターンを前記基板上に転写するのに先立
    って、 前記マスクステージと基板ステージとを同期移動させな
    がら、前記マスクステージ上に前記走査方向に沿って所
    定間隔で配置された少なくとも2つの基準マークとこれ
    に対応する前記基板ステージ上の基準マークとの間のず
    れ量を計測する第1工程と;前記マスクステージと基板
    ステージとの同期誤差を算出する第2工程とを含む走査
    露光方法。
  14. 【請求項14】 前記基準マークの検出動作と前記マス
    クステージ上のマスク交換動作とが少なくとも一部同時
    並行的に行われることを特徴とする請求項10〜13の
    いずれか一項に記載の走査露光方法。
  15. 【請求項15】 マスクを保持するマスクステージと基
    板を保持する基板ステージとを所定の走査方向に同期移
    動させつつ、前記マスクに形成されたパターンを前記基
    板上に転写する走査露光方法であって、 前記マスクのパターンを前記基板上に転写するのに先立
    って、前記マスクステージと基板ステージとのそれぞれ
    を前記走査方向へ移動させながら、マーク検出系を用い
    て前記マスクステージ上に前記走査方向に沿って所定間
    隔で配置された少なくとも2つの基準マークとこれに対
    応する前記基板ステージ上の基準マークとの間のずれ量
    を順次計測する第1工程と;前記マスクを前記マスクス
    テージ上に載置後、前記マーク検出系を用いて前記基板
    ステージ上の基準マークと前記マスクに形成された位置
    合わせマークとを同時に検出して両者の相対位置を計測
    する第2工程とを含む走査露光方法。
  16. 【請求項16】 マスクを保持するマスクステージと基
    板とを所定の走査方向に同期移動させつつ、前記マスク
    に形成されたパターンを前記基板上に転写する走査露光
    方法であって、 前記マスクのパターンを前記基板上に転写するのに先立
    って、 前記マスクステージを回転させながら前記マスクステー
    ジ上の基準マークを検出する第1工程と;前記第1工程
    の検出結果に基づいて前記マスクステージの回転中心を
    求める第2工程とを含む走査露光方法。
  17. 【請求項17】 マスクを保持するマスクステージと基
    板とを同期移動させつつ、前記マスクに形成されたパタ
    ーンを前記基板上に転写する走査露光方法であって、 前記マスクステージを回転させながら前記マスクステー
    ジ上の基準マークを検出する第1工程と;前記第1工程
    の検出結果に基づいて、前記同期移動中の前記マスクス
    テージの移動を制御する第2工程とを含む走査露光方
    法。
  18. 【請求項18】 マスクを保持するマスクステージと基
    板を保持する基板ステージのそれぞれを所定の走査方向
    へ同期移動させつつ、前記マスクに形成されたパターン
    を前記基板上に転写する走査露光方法であって、 前記マスクステージと前記基板ステージのそれぞれを前
    記走査方向へ移動させながら、前記マスクステージ上で
    前記走査方向に沿って所定間隔で配置された基準マーク
    とこれに対応する前記基板ステージ上の基準マークとの
    相対位置を検出する第1工程と;前記第1工程の検出結
    果に基づいて、前記マスクステージと前記基板ステージ
    との同期誤差を求める第2工程とを含む走査露光方法。
  19. 【請求項19】 請求項10〜18のいずれか一項に記
    載の走査露光方法を用いたことを特徴とするデバイス製
    造方法。
JP9368303A 1997-12-26 1997-12-26 走査型露光装置及び走査露光方法、並びにデバイス製造方法 Withdrawn JPH11195584A (ja)

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