JPH11193385A - 含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法 - Google Patents
含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法Info
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- JPH11193385A JPH11193385A JP36820897A JP36820897A JPH11193385A JP H11193385 A JPH11193385 A JP H11193385A JP 36820897 A JP36820897 A JP 36820897A JP 36820897 A JP36820897 A JP 36820897A JP H11193385 A JPH11193385 A JP H11193385A
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 含砒素液体炭化水素中の砒素を高除去率
で効率的かつ長期間にわたり連続的に除去可能な砒素吸
着剤および除去方法を提供する。 【解決手段】 特定の細孔構造、すなわち、細孔半径5
Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積
の25%以上である活性炭を含有する含砒素液体炭化水
素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素
中の砒素の除去方法
で効率的かつ長期間にわたり連続的に除去可能な砒素吸
着剤および除去方法を提供する。 【解決手段】 特定の細孔構造、すなわち、細孔半径5
Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積
の25%以上である活性炭を含有する含砒素液体炭化水
素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素
中の砒素の除去方法
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含砒素液体炭化水
素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素
中の砒素の除去方法に関するものであり、さらに詳しく
は、天然ガスコンデンセート、ナフサ等の液体炭化水素
から砒素を固体吸着剤を用いて除去する方法に関するも
のである。
素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素
中の砒素の除去方法に関するものであり、さらに詳しく
は、天然ガスコンデンセート、ナフサ等の液体炭化水素
から砒素を固体吸着剤を用いて除去する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】石油製品の混合基材として用いられるナ
フサ等の液体炭化水素の石油精製工程、例えば、接触改
質工程、水素化処理工程等においては、白金、パラジウ
ム等の貴金属系触媒が使用されている。このような接触
改質工程等の原料油として用いられる液体炭化水素中に
砒素が含まれていると、たとえ、微量であっても貴金属
系触媒が著しく被毒され、触媒活性が急激に低下すると
いう問題がある。被毒された貴金属系触媒は再生不能と
なる場合もあり、その結果、生産活動に甚大な支障をき
たすことにもなる。また、エチレン、プロピレン等の化
学原料用炭化水素ガスを製造する際にも原料とする液体
炭化水素中に砒素等が存在すると炭化水素のコーキング
を促進させる等の悪影響が生じる。従って、貴金属系触
媒を用いる接触改質工程および熱分解工程等において使
用される原料液体炭化水素中の砒素はあらかじめ所定量
以下に除去する必要がある。
フサ等の液体炭化水素の石油精製工程、例えば、接触改
質工程、水素化処理工程等においては、白金、パラジウ
ム等の貴金属系触媒が使用されている。このような接触
改質工程等の原料油として用いられる液体炭化水素中に
砒素が含まれていると、たとえ、微量であっても貴金属
系触媒が著しく被毒され、触媒活性が急激に低下すると
いう問題がある。被毒された貴金属系触媒は再生不能と
なる場合もあり、その結果、生産活動に甚大な支障をき
たすことにもなる。また、エチレン、プロピレン等の化
学原料用炭化水素ガスを製造する際にも原料とする液体
炭化水素中に砒素等が存在すると炭化水素のコーキング
を促進させる等の悪影響が生じる。従って、貴金属系触
媒を用いる接触改質工程および熱分解工程等において使
用される原料液体炭化水素中の砒素はあらかじめ所定量
以下に除去する必要がある。
【0003】このため、従来から液体炭化水素中の砒素
の含有量を低減させる方法の確立が要求され、各種の除
去方法が提案されている。例えば、液体炭化水素中に含
まれている砒素を、シリカ、炭化ケイ素、シリカゲル、
活性炭等の担体に銅および硫黄を少なくとも一部硫化銅
形態で担持させた固体物質と接触させて除去する方法
(特開平4−281841号公報参照。)が提案されて
いる。さらに、活性炭に銅化合物とクロム族化合物を併
用担持させた砒素化合物除去剤が提案され(特開昭60
−238144号公報参照。)、その他、有機過酸化物
等の酸化剤を用いて液体炭化水素中に含まれている砒素
を直接酸化した後、酸化生成物を分離する方法等も開示
されているが、固体吸着剤の製造方法が複雑であるかま
たはいずれも液体炭化水素中の微量砒素等の除去には除
去率が十分でなかった。
の含有量を低減させる方法の確立が要求され、各種の除
去方法が提案されている。例えば、液体炭化水素中に含
まれている砒素を、シリカ、炭化ケイ素、シリカゲル、
活性炭等の担体に銅および硫黄を少なくとも一部硫化銅
形態で担持させた固体物質と接触させて除去する方法
(特開平4−281841号公報参照。)が提案されて
いる。さらに、活性炭に銅化合物とクロム族化合物を併
用担持させた砒素化合物除去剤が提案され(特開昭60
−238144号公報参照。)、その他、有機過酸化物
等の酸化剤を用いて液体炭化水素中に含まれている砒素
を直接酸化した後、酸化生成物を分離する方法等も開示
されているが、固体吸着剤の製造方法が複雑であるかま
たはいずれも液体炭化水素中の微量砒素等の除去には除
去率が十分でなかった。
【0004】また、天然ガスコンデンセートもその産地
にもよるが砒素等が含有されている場合が多いが、これ
らを吸着剤により除去する場合、天然ガスコンデンセー
トに含有されているアスファルテン、カーベン等が吸着
剤の表面を覆い細孔を閉塞させ、吸着剤上の吸着有効成
分を遮蔽しその寿命を急速に低下させるためアスファル
テン等と共存する砒素を長期間にわたり連続的に除去す
ることは困難であった。
にもよるが砒素等が含有されている場合が多いが、これ
らを吸着剤により除去する場合、天然ガスコンデンセー
トに含有されているアスファルテン、カーベン等が吸着
剤の表面を覆い細孔を閉塞させ、吸着剤上の吸着有効成
分を遮蔽しその寿命を急速に低下させるためアスファル
テン等と共存する砒素を長期間にわたり連続的に除去す
ることは困難であった。
【0005】以上説明したように、液体炭化水素中の砒
素の除去方法は、従来多数提案されているが、各々、何
らかの難点を有するものであることから、簡易な操作で
液体炭化水素中の砒素等重金属をほぼ完全に除去するこ
とができ、かつ除去率を長期間にわたり維持できる連続
可能な砒素の除去方法が切望されてきた。
素の除去方法は、従来多数提案されているが、各々、何
らかの難点を有するものであることから、簡易な操作で
液体炭化水素中の砒素等重金属をほぼ完全に除去するこ
とができ、かつ除去率を長期間にわたり維持できる連続
可能な砒素の除去方法が切望されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、前記のような従来の液体炭化水素中の砒素その他の
重金属の除去方法に種々の問題点があることに鑑み、液
体炭化水素中に含有する微量の砒素等の重金属を効率よ
く除去すると共に、高除去率の持続が可能であり、装置
面および操作上においても簡便な液体炭化水素中の砒素
等の除去方法を提供することにある。
は、前記のような従来の液体炭化水素中の砒素その他の
重金属の除去方法に種々の問題点があることに鑑み、液
体炭化水素中に含有する微量の砒素等の重金属を効率よ
く除去すると共に、高除去率の持続が可能であり、装置
面および操作上においても簡便な液体炭化水素中の砒素
等の除去方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
前記の課題を解決するため、液体炭化水素中の砒素その
他の重金属の除去方法について鋭意検討を加えた結果、
特定の細孔構造を有する活性炭を砒素吸着剤として使用
することにより、液体炭化水素中に微量存在する砒素を
効率よくかつ連続的に吸着除去できることを見い出し
た。また、前記の活性炭にアルカリ金属硫化物および/
またはアルカリ土類金属硫化物を担持させることにより
砒素の吸着性能をさらに向上させ得ることにも着目し、
これらの知見に基いて本発明を完成するに至った。
前記の課題を解決するため、液体炭化水素中の砒素その
他の重金属の除去方法について鋭意検討を加えた結果、
特定の細孔構造を有する活性炭を砒素吸着剤として使用
することにより、液体炭化水素中に微量存在する砒素を
効率よくかつ連続的に吸着除去できることを見い出し
た。また、前記の活性炭にアルカリ金属硫化物および/
またはアルカリ土類金属硫化物を担持させることにより
砒素の吸着性能をさらに向上させ得ることにも着目し、
これらの知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0008】本発明の第一は、比表面積100m2 /g
〜2500m2 /gであり、細孔半径5Å以上の細孔の
容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積が25%以上で
ある活性炭を含有する含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤
に関するものである。
〜2500m2 /gであり、細孔半径5Å以上の細孔の
容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積が25%以上で
ある活性炭を含有する含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤
に関するものである。
【0009】また、本発明の第二は、含砒素液体炭化水
素を、細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å
以下の細孔の容積の25%以上である活性炭を含有する
砒素吸着剤と接触させることを特徴とする含砒素液体炭
化水素中の砒素の除去方法に関するものである。
素を、細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å
以下の細孔の容積の25%以上である活性炭を含有する
砒素吸着剤と接触させることを特徴とする含砒素液体炭
化水素中の砒素の除去方法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の含砒素炭化水素用砒素吸着剤が適用され
る液体炭化水素または砒素の除去方法において処理され
る液体炭化水素としては、砒素を含有し、常態において
液体の炭化水素であれば、特に、制限されるものではな
く、例えば、ナフサその他の各種石油製品の混合基材、
天然ガスコンデンセート、化学原料用ナフサ等を挙げる
ことができる。具体的には、直留ナフサ、灯油、軽油、
減圧留出油、熱分解ガソリン、接触分解ナフサ、接触分
解ライトサイクル油、接触分解ヘビーサイクル油、水素
化分解ナフサ等を挙げることができる。さらに、天然ガ
ス、エチレンまたはプロピレン等の常温常圧で気体であ
る炭化水素であっても加圧して液化状態にすれば本発明
の液体炭化水素中の砒素の除去方法における吸着処理に
供することができ、常温で固体の炭化水素も加温して液
体となるものであれば、液状にして本発明の液体炭化水
素中の砒素の除去方法を適用することができる。例え
ば、液化天然ガス(LNG)、液化プロパンガス(LP
G)および液化エチレン、液化プロピレン等の液化オレ
フィンならびにナフサ等は液状であり、そのまま本発明
の含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法を適用するこ
とができる。
する。本発明の含砒素炭化水素用砒素吸着剤が適用され
る液体炭化水素または砒素の除去方法において処理され
る液体炭化水素としては、砒素を含有し、常態において
液体の炭化水素であれば、特に、制限されるものではな
く、例えば、ナフサその他の各種石油製品の混合基材、
天然ガスコンデンセート、化学原料用ナフサ等を挙げる
ことができる。具体的には、直留ナフサ、灯油、軽油、
減圧留出油、熱分解ガソリン、接触分解ナフサ、接触分
解ライトサイクル油、接触分解ヘビーサイクル油、水素
化分解ナフサ等を挙げることができる。さらに、天然ガ
ス、エチレンまたはプロピレン等の常温常圧で気体であ
る炭化水素であっても加圧して液化状態にすれば本発明
の液体炭化水素中の砒素の除去方法における吸着処理に
供することができ、常温で固体の炭化水素も加温して液
体となるものであれば、液状にして本発明の液体炭化水
素中の砒素の除去方法を適用することができる。例え
ば、液化天然ガス(LNG)、液化プロパンガス(LP
G)および液化エチレン、液化プロピレン等の液化オレ
フィンならびにナフサ等は液状であり、そのまま本発明
の含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法を適用するこ
とができる。
【0011】前記液体炭化水素中の砒素の化学的成分
は、通常、Rn AsH3-n (式中、Rはアルキル基、ア
リール基等であり、nは0、1、2、3である。)で表
されるような水素化物またはその水素を炭素数1〜4の
低級アルキル基またはフェニル基で置換した有機化合物
の形態で存在している。このような砒素化合物として、
具体的には、アルシン、モノメチルアルシン、ジメチル
アルシン、トリメチルアルシン、モノエチルアルシン、
ジエチルアルシン、トリエチルアルシン、モノプロピル
アルシン、ジプロピルアルシン、トリプロピルアルシ
ン、モノブチルアルシン、ジブチルアルシン、トリブチ
ルアルシン、モノフェニルジメチルアルシン、ジフェニ
ルモノメチルアルシン、トリフェニルアルシン、等が挙
げられる。また、ハロゲン化された砒素化合物、例え
ば、ジメチルクロルアルシンまたは酸化された砒素化合
物、例えば、トリメチルアルシンオキシド等の形態で砒
素が液体炭化水素、例えば、前記のような石油留分中に
存在することもある。
は、通常、Rn AsH3-n (式中、Rはアルキル基、ア
リール基等であり、nは0、1、2、3である。)で表
されるような水素化物またはその水素を炭素数1〜4の
低級アルキル基またはフェニル基で置換した有機化合物
の形態で存在している。このような砒素化合物として、
具体的には、アルシン、モノメチルアルシン、ジメチル
アルシン、トリメチルアルシン、モノエチルアルシン、
ジエチルアルシン、トリエチルアルシン、モノプロピル
アルシン、ジプロピルアルシン、トリプロピルアルシ
ン、モノブチルアルシン、ジブチルアルシン、トリブチ
ルアルシン、モノフェニルジメチルアルシン、ジフェニ
ルモノメチルアルシン、トリフェニルアルシン、等が挙
げられる。また、ハロゲン化された砒素化合物、例え
ば、ジメチルクロルアルシンまたは酸化された砒素化合
物、例えば、トリメチルアルシンオキシド等の形態で砒
素が液体炭化水素、例えば、前記のような石油留分中に
存在することもある。
【0012】このような砒素は、液体炭化水素の種類お
よび沸点範囲によって異なるが、液体炭化水素中に数p
pbから数1000ppb程度含有していることが多
い。本発明の含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤および液
体炭化水素中の砒素の除去方法に適用可能な液体炭化水
素はその砒素濃度には特に制限がなく、広範囲の濃度に
わたっても処理することができ、また、多量に含まれる
砒素もほぼ完全に除去することができる。
よび沸点範囲によって異なるが、液体炭化水素中に数p
pbから数1000ppb程度含有していることが多
い。本発明の含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤および液
体炭化水素中の砒素の除去方法に適用可能な液体炭化水
素はその砒素濃度には特に制限がなく、広範囲の濃度に
わたっても処理することができ、また、多量に含まれる
砒素もほぼ完全に除去することができる。
【0013】本発明の含砒素液体炭化水素用吸着剤は、
特定の細孔構造を有する活性炭を含有するものであり、
砒素に対し優れた吸着効果を示す。すなわち、本発明に
おいて、好ましい活性炭は、100m2 /g以上の比表
面積を有し、細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径
50Å以下の細孔の容積に占める割合(細孔分布I)が
25%以上であることを挙げることができる。
特定の細孔構造を有する活性炭を含有するものであり、
砒素に対し優れた吸着効果を示す。すなわち、本発明に
おいて、好ましい活性炭は、100m2 /g以上の比表
面積を有し、細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径
50Å以下の細孔の容積に占める割合(細孔分布I)が
25%以上であることを挙げることができる。
【0014】さらに、好ましい活性炭は比表面積が20
0m2 /g以上、好ましくは、2500m2 /g以下の
ものである。特に好ましい活性炭は、細孔半径5Å以上
の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積の30
%以上であり、かつ、細孔半径10Å〜25Åの細孔の
容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積に占める割合
(細孔分布II)が7%以上、好ましくは8%以上のも
のである。また、平均細孔半径が5Å〜30Åであり、
さらに、好ましくは10Å〜20Åである。全細孔容積
は、ミクロポア、トランジショナルポアおよびマクロポ
ア等のすべての細孔の容積を含むものであり、0.4m
l/g以上、好ましくは、0.8ml/g〜1.5ml
/gである。活性炭の比表面積は窒素吸着BET法によ
り測定し、平均細孔半径、細孔容積、細孔半径分布の測
定は窒素ガス吸着等温線にもとづいて算出したものであ
る。
0m2 /g以上、好ましくは、2500m2 /g以下の
ものである。特に好ましい活性炭は、細孔半径5Å以上
の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積の30
%以上であり、かつ、細孔半径10Å〜25Åの細孔の
容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積に占める割合
(細孔分布II)が7%以上、好ましくは8%以上のも
のである。また、平均細孔半径が5Å〜30Åであり、
さらに、好ましくは10Å〜20Åである。全細孔容積
は、ミクロポア、トランジショナルポアおよびマクロポ
ア等のすべての細孔の容積を含むものであり、0.4m
l/g以上、好ましくは、0.8ml/g〜1.5ml
/gである。活性炭の比表面積は窒素吸着BET法によ
り測定し、平均細孔半径、細孔容積、細孔半径分布の測
定は窒素ガス吸着等温線にもとづいて算出したものであ
る。
【0015】このような特定の比表面積、平均細孔径お
よび細孔分布を有する活性炭が砒素吸着剤として後述の
実施例において示すように含砒素液体炭化水素中の砒素
をほぼ完全に除去することができ、鉛その他の重金属が
存在する場合も砒素の吸着除去には支障がないかまたは
砒素と同時に除去することができる。
よび細孔分布を有する活性炭が砒素吸着剤として後述の
実施例において示すように含砒素液体炭化水素中の砒素
をほぼ完全に除去することができ、鉛その他の重金属が
存在する場合も砒素の吸着除去には支障がないかまたは
砒素と同時に除去することができる。
【0016】本発明の含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤
に用いられる活性炭は、前記比表面積、平均細孔半径お
よび特定の細孔分布が得られる方法であれば、いずれの
製造方法によるものでもよく、例えば、特許第2,64
9,024号公報に記載された製造方法により得られる
ものを使用することができる。また、市販の各種活性炭
のなかから選択して混合することにより調製される前記
の特定の細孔分布を有する活性炭でもよい。
に用いられる活性炭は、前記比表面積、平均細孔半径お
よび特定の細孔分布が得られる方法であれば、いずれの
製造方法によるものでもよく、例えば、特許第2,64
9,024号公報に記載された製造方法により得られる
ものを使用することができる。また、市販の各種活性炭
のなかから選択して混合することにより調製される前記
の特定の細孔分布を有する活性炭でもよい。
【0017】本発明の含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤
の形状は特に限定するものでなく、粒状、破砕状、円柱
状、球状、繊維状およびハニカム状のいずれも選択する
ことができるが、吸着層における圧損失および吸着容
量、充填作業上から粒状物が好ましい。また、粒造炭ま
たは成形炭は常法に従って炭素材料100倍に対し30
部〜60部の石油ピッチ、コールタールまたはポリマー
等をバインダーとして加え、混和成型後賦活することに
より調製することができる。
の形状は特に限定するものでなく、粒状、破砕状、円柱
状、球状、繊維状およびハニカム状のいずれも選択する
ことができるが、吸着層における圧損失および吸着容
量、充填作業上から粒状物が好ましい。また、粒造炭ま
たは成形炭は常法に従って炭素材料100倍に対し30
部〜60部の石油ピッチ、コールタールまたはポリマー
等をバインダーとして加え、混和成型後賦活することに
より調製することができる。
【0018】また、本発明の含砒素液体炭化水素用砒素
吸着剤は粒子集合体として使用され、その粒径分布は、
平均粒径が0.24mm〜2.4mmであり、平均粒径
が0.24mmに満たないと、吸着塔内での充填状態が
過密化するため液体炭化水素の通過が困難となり処理効
率が低下し、一方、平均粒径が2.4mmを超えると充
填状態が過疎化し十分な処理効率を達成することができ
ない。また粒径0.2mm以下および2.4mm以上の
粒子が各々5%を超える場合も微粒子が過度に多くなる
かまたは過大粒子が多くなり過ぎいずれも処理効率のよ
い充填層を得ることができない。このような粒径分布を
有する活性炭粒子集合体の調製方法は、限定されるもの
ではなく、所定メッシュによるシービングを行なうなど
粒径制御可能な任意の方法を適宜選択して採用すること
ができる。前記の粒径および粒径分布は、JIS K1
474−1991 5.3項(粒度)に記載の方法に準
拠して測定したものである。
吸着剤は粒子集合体として使用され、その粒径分布は、
平均粒径が0.24mm〜2.4mmであり、平均粒径
が0.24mmに満たないと、吸着塔内での充填状態が
過密化するため液体炭化水素の通過が困難となり処理効
率が低下し、一方、平均粒径が2.4mmを超えると充
填状態が過疎化し十分な処理効率を達成することができ
ない。また粒径0.2mm以下および2.4mm以上の
粒子が各々5%を超える場合も微粒子が過度に多くなる
かまたは過大粒子が多くなり過ぎいずれも処理効率のよ
い充填層を得ることができない。このような粒径分布を
有する活性炭粒子集合体の調製方法は、限定されるもの
ではなく、所定メッシュによるシービングを行なうなど
粒径制御可能な任意の方法を適宜選択して採用すること
ができる。前記の粒径および粒径分布は、JIS K1
474−1991 5.3項(粒度)に記載の方法に準
拠して測定したものである。
【0019】本発明においては、前記の細孔特性を有す
る活性炭を単体で砒素吸着剤として使用しても良いが、
さらに前記の活性炭にアルカリ金属硫化物および/また
はアルカリ土類金属硫化物を担持させた砒素吸着剤も用
いることができる。これらの金属硫化物は活性炭の砒素
吸着性能をさらに高める効果を有する。
る活性炭を単体で砒素吸着剤として使用しても良いが、
さらに前記の活性炭にアルカリ金属硫化物および/また
はアルカリ土類金属硫化物を担持させた砒素吸着剤も用
いることができる。これらの金属硫化物は活性炭の砒素
吸着性能をさらに高める効果を有する。
【0020】活性炭に担持するアルカリ金属硫化物また
はアルカリ土類金属硫化物の種類は特に限定するもので
はないが、アルカリ金属硫化物としては、例えば、Li
2 S、Na2 SおよびK2 Sが、また、アルカリ土類金
属硫化物としては、例えば、MgSおよびCaSが好ま
しい。これらのアルカリ金属硫化物およびアルカリ土類
金属硫化物は一種類のみでもよいが、二種類以上を混合
して使用してもよい。金属硫化物のうちNa2 Sが特に
好ましい。
はアルカリ土類金属硫化物の種類は特に限定するもので
はないが、アルカリ金属硫化物としては、例えば、Li
2 S、Na2 SおよびK2 Sが、また、アルカリ土類金
属硫化物としては、例えば、MgSおよびCaSが好ま
しい。これらのアルカリ金属硫化物およびアルカリ土類
金属硫化物は一種類のみでもよいが、二種類以上を混合
して使用してもよい。金属硫化物のうちNa2 Sが特に
好ましい。
【0021】アルカリ金属硫化物およびアルカリ土類金
属硫化物の担持量は特に限定されないが、吸着剤組成物
全重量基準で、0.1重量%〜30重量%の範囲が好ま
しい。担持量が0.1重量%に達しないと吸着性能が低
下する傾向にあり、また担持量が30重量%を超えると
活性炭の吸着性能がこれらの金属硫化物により阻害され
るため、砒素の吸着性能を向上させることができない。
属硫化物の担持量は特に限定されないが、吸着剤組成物
全重量基準で、0.1重量%〜30重量%の範囲が好ま
しい。担持量が0.1重量%に達しないと吸着性能が低
下する傾向にあり、また担持量が30重量%を超えると
活性炭の吸着性能がこれらの金属硫化物により阻害され
るため、砒素の吸着性能を向上させることができない。
【0022】本発明の含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤
に用いられるアルカリ金属硫化物等を担持した活性炭の
製法は、例えば、硫化アルカリ金属および硫化アルカリ
土類金属を水溶液またはアンモニア水溶液等適切な無機
溶媒またはアセトン、アルコール等の有機溶媒に溶解
し、この溶液に活性炭を浸漬して金属硫化物を吸着させ
た後、オーブン中で110℃〜400℃、好ましくは、
110℃〜200℃で乾燥し、アルカリ金属硫化物およ
びアルカリ土類金属硫化物を担持させた吸着剤を調製す
ることができる。また、前記の浸漬法以外にも種々の方
法が挙げられるが、例えば、アルカリ金属硫化物および
アルカリ土類金属硫化物の溶液を活性炭に散布する方法
を採用してもよい。
に用いられるアルカリ金属硫化物等を担持した活性炭の
製法は、例えば、硫化アルカリ金属および硫化アルカリ
土類金属を水溶液またはアンモニア水溶液等適切な無機
溶媒またはアセトン、アルコール等の有機溶媒に溶解
し、この溶液に活性炭を浸漬して金属硫化物を吸着させ
た後、オーブン中で110℃〜400℃、好ましくは、
110℃〜200℃で乾燥し、アルカリ金属硫化物およ
びアルカリ土類金属硫化物を担持させた吸着剤を調製す
ることができる。また、前記の浸漬法以外にも種々の方
法が挙げられるが、例えば、アルカリ金属硫化物および
アルカリ土類金属硫化物の溶液を活性炭に散布する方法
を採用してもよい。
【0023】アルカリ金属硫化物およびアルカリ土類金
属硫化物を活性炭担持後乾燥するときの雰囲気は特に限
定するものではないが、例えば、空気、窒素またはプロ
パン燃焼ガスを使用することができる。
属硫化物を活性炭担持後乾燥するときの雰囲気は特に限
定するものではないが、例えば、空気、窒素またはプロ
パン燃焼ガスを使用することができる。
【0024】前記のようにして得られたアルカリ金属硫
化物および/またはアルカリ土類金属硫化物を担持させ
た前記活性炭を含砒素炭化水素中の砒素等の吸着除去に
用いた場合でも、硫黄の液体炭化水素中への溶出はほと
んど生じることがない。
化物および/またはアルカリ土類金属硫化物を担持させ
た前記活性炭を含砒素炭化水素中の砒素等の吸着除去に
用いた場合でも、硫黄の液体炭化水素中への溶出はほと
んど生じることがない。
【0025】また、本発明の含砒素液体炭化水素用砒素
吸着剤には活性炭に加えてアルミナ、活性白土、シリカ
アルミナ、ゼオライト等の多孔性固体吸着剤を混合する
こともできる。
吸着剤には活性炭に加えてアルミナ、活性白土、シリカ
アルミナ、ゼオライト等の多孔性固体吸着剤を混合する
こともできる。
【0026】次に、前記砒素吸着剤を用いる含砒素液体
炭化水素中の砒素の除去方法について説明する。本発明
の含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法は、含砒素液
体炭化水素を細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径
50Å以下の細孔の容積の25%以上である活性炭を含
有する前記砒素吸着剤と接触させることからなる。
炭化水素中の砒素の除去方法について説明する。本発明
の含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法は、含砒素液
体炭化水素を細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径
50Å以下の細孔の容積の25%以上である活性炭を含
有する前記砒素吸着剤と接触させることからなる。
【0027】本発明において、含砒素液体炭化水素は前
記砒素吸着剤の固定床、流動床または移動床のいずれの
方式によっても処理することができるが、特に、固定床
を用いることが好適である。
記砒素吸着剤の固定床、流動床または移動床のいずれの
方式によっても処理することができるが、特に、固定床
を用いることが好適である。
【0028】固定床における吸着処理条件としては、1
cm/分〜100cm/分、好ましくは、10cm/分
〜60cm/分の線速度(LV)値を採用することがで
きる。特に、50cm/分以上の線速度値によっても十
分砒素を吸着できることが本発明の砒素吸着剤を用いる
ことによる特異な効果である。さらに、前記線速度値と
15℃〜200℃、好ましくは100℃以下の処理温度
を組み合わせることにより、砒素の効率的な吸着を達成
することができる。
cm/分〜100cm/分、好ましくは、10cm/分
〜60cm/分の線速度(LV)値を採用することがで
きる。特に、50cm/分以上の線速度値によっても十
分砒素を吸着できることが本発明の砒素吸着剤を用いる
ことによる特異な効果である。さらに、前記線速度値と
15℃〜200℃、好ましくは100℃以下の処理温度
を組み合わせることにより、砒素の効率的な吸着を達成
することができる。
【0029】本発明の含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤
の実施の態様として、 比表面積500〜2,000m2 /g、細孔半径5Å
以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積に
占める割合(細孔分布I)30%以上の粒状活性炭集合
体を含有する砒素吸着剤、 比表面積500〜1,800m2 /g、細孔半径5Å
以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積に
占める割合(細孔分布I)30%以上、細孔半径10Å
〜25Åの細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容
積に占める割合(細孔分布II)9%以上、平均粒径
0.9mm〜1.2mm、粒径0.2mm以下3%以
下、粒径2.5mm以上3%以下の粒状活性炭集合体を
含有する砒素吸着剤 を提供することができ、また、含砒素液体炭化水素中の
砒素の除去方法として、砒素化合物を砒素量として1p
pb〜1,000ppb含有する接触改質用ナフサを前
記砒素吸着剤粒子集合体の充填固定床にLV値;20c
m/分〜30cm/分、常温で通過させることからなる
液体炭化水素中の砒素の除去方法を提供することができ
る。
の実施の態様として、 比表面積500〜2,000m2 /g、細孔半径5Å
以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積に
占める割合(細孔分布I)30%以上の粒状活性炭集合
体を含有する砒素吸着剤、 比表面積500〜1,800m2 /g、細孔半径5Å
以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積に
占める割合(細孔分布I)30%以上、細孔半径10Å
〜25Åの細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容
積に占める割合(細孔分布II)9%以上、平均粒径
0.9mm〜1.2mm、粒径0.2mm以下3%以
下、粒径2.5mm以上3%以下の粒状活性炭集合体を
含有する砒素吸着剤 を提供することができ、また、含砒素液体炭化水素中の
砒素の除去方法として、砒素化合物を砒素量として1p
pb〜1,000ppb含有する接触改質用ナフサを前
記砒素吸着剤粒子集合体の充填固定床にLV値;20c
m/分〜30cm/分、常温で通過させることからなる
液体炭化水素中の砒素の除去方法を提供することができ
る。
【0030】
【実施例】以下に実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明する。実施例において用いた活性炭
A、B、C、DおよびE、比較例において用いた活性炭
a、bおよびcの性状を表1に示す。また活性炭の比表
面積、細孔容積および細孔径分布は次の方法で測定し
た。 比表面積;窒素吸着BET法を用いて測定した。 細孔容積および細孔径分布;活性炭の細孔容積および細
孔径分布は、活性炭を真空脱気した後、ユアサアイオニ
クス社製、オートソープMP測定器で窒素ガスの吸着等
温線を測定し、BJH法により補正し、これに基いて各
活性炭の細孔径分布を算出した。 液体炭化水素中の砒素の濃度;温式灰化、原子吸光光度
法(JPI法による。)により測定した。 粒状活性炭の粒径;JIS K1474−1991の方
法により測定した。 なお、下記の実施例等における砒素濃度ppbは重量p
pb(wt.ppb)を示す。
らに具体的に説明する。実施例において用いた活性炭
A、B、C、DおよびE、比較例において用いた活性炭
a、bおよびcの性状を表1に示す。また活性炭の比表
面積、細孔容積および細孔径分布は次の方法で測定し
た。 比表面積;窒素吸着BET法を用いて測定した。 細孔容積および細孔径分布;活性炭の細孔容積および細
孔径分布は、活性炭を真空脱気した後、ユアサアイオニ
クス社製、オートソープMP測定器で窒素ガスの吸着等
温線を測定し、BJH法により補正し、これに基いて各
活性炭の細孔径分布を算出した。 液体炭化水素中の砒素の濃度;温式灰化、原子吸光光度
法(JPI法による。)により測定した。 粒状活性炭の粒径;JIS K1474−1991の方
法により測定した。 なお、下記の実施例等における砒素濃度ppbは重量p
pb(wt.ppb)を示す。
【0031】実施例1 ヤシ殻を乾留した炭化物を原料とした粒状活性炭であ
り、細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å以
下の細孔の容積に占める割合(以下「細孔分布I」とい
う。)が34%であり、平均粒径1mmの粒状活性炭A
(TM−33)(前記特許第2,649,024号公報
の方法により製造した。)を用意した。
り、細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å以
下の細孔の容積に占める割合(以下「細孔分布I」とい
う。)が34%であり、平均粒径1mmの粒状活性炭A
(TM−33)(前記特許第2,649,024号公報
の方法により製造した。)を用意した。
【0032】活性炭Aの砒素吸着性能を評価するため、
砒素濃度が150ppbになるようにトリフェニルアル
シン(As(C6 H5 )3 )を添加したナフサ留分(密
度;0.723g/cm3 @15℃、初留点;26℃〜
終点;150℃)を内径10mmのガラス管に前記の粒
状活性体Aを400mmの高さに充填して製作した活性
炭吸着管上部に供給し、常温で16ml/分の速度(L
V値:20cm/分)で100ml通過させた。活性炭
吸着管出口から得られた処理後のナフサ留分中の砒素濃
度を測定したところ15ppbであり、除去率90%の
結果を得た。
砒素濃度が150ppbになるようにトリフェニルアル
シン(As(C6 H5 )3 )を添加したナフサ留分(密
度;0.723g/cm3 @15℃、初留点;26℃〜
終点;150℃)を内径10mmのガラス管に前記の粒
状活性体Aを400mmの高さに充填して製作した活性
炭吸着管上部に供給し、常温で16ml/分の速度(L
V値:20cm/分)で100ml通過させた。活性炭
吸着管出口から得られた処理後のナフサ留分中の砒素濃
度を測定したところ15ppbであり、除去率90%の
結果を得た。
【0033】実施例2 砒素濃度を150ppbから1000ppbに増量させ
たナフサ留分を用いたこと以外すべて実施例1と同一の
条件で同様にして砒素の吸着処理を行なった。活性炭吸
着管出口から得られた処理後のナフサ留分中の砒素濃度
は100ppbであり、除去率90%であった。
たナフサ留分を用いたこと以外すべて実施例1と同一の
条件で同様にして砒素の吸着処理を行なった。活性炭吸
着管出口から得られた処理後のナフサ留分中の砒素濃度
は100ppbであり、除去率90%であった。
【0034】実施例3 トリフェニルアルシンを添加したナフサ留分の代わりに
砒素濃度45ppbの天然ガスコンデンセート(密度;
0.713g/cm3 @15℃、初留点;26℃〜終
点;300℃)を活性炭吸着管(内径10mmのガラス
管に粒状活性炭A(TM−33)を400mmの高さに
充填。)の上部に供給し、常温で16ml/分の速度
(LV値:20cm/分)で100ml通過させた。吸
着管出口のコンデンセート中の砒素濃度を測定したとこ
ろ10ppb以下であり除去率78%以上であった。
砒素濃度45ppbの天然ガスコンデンセート(密度;
0.713g/cm3 @15℃、初留点;26℃〜終
点;300℃)を活性炭吸着管(内径10mmのガラス
管に粒状活性炭A(TM−33)を400mmの高さに
充填。)の上部に供給し、常温で16ml/分の速度
(LV値:20cm/分)で100ml通過させた。吸
着管出口のコンデンセート中の砒素濃度を測定したとこ
ろ10ppb以下であり除去率78%以上であった。
【0035】実施例4 活性炭Aの代わりに平均粒径0.75mmの活性炭B
(TM−17)を用い、実施例1で用いたナフサ留分と
同一のナフサ留分を用い同一の操作、条件で砒素の吸着
処理を行なった。吸着処理後のナフサ留分中の砒素濃度
は10ppb以下であり、除去率93%以上となった。
(TM−17)を用い、実施例1で用いたナフサ留分と
同一のナフサ留分を用い同一の操作、条件で砒素の吸着
処理を行なった。吸着処理後のナフサ留分中の砒素濃度
は10ppb以下であり、除去率93%以上となった。
【0036】実施例5 活性炭Aの代わりに活性炭Bを用いたこと以外すべて実
施例3と同様にして砒素濃度45ppbの天然ガスコン
デンセートを砒素の吸着処理に供した。活性炭吸着管出
口から得られた処理後の天然ガスコンデンセート中の砒
素濃度は10ppb以下となり除去率78%以上の結果
を得た。
施例3と同様にして砒素濃度45ppbの天然ガスコン
デンセートを砒素の吸着処理に供した。活性炭吸着管出
口から得られた処理後の天然ガスコンデンセート中の砒
素濃度は10ppb以下となり除去率78%以上の結果
を得た。
【0037】実施例6 活性炭Aの代わりに平均粒径1.08mmの活性炭C
(TM−25)を用いたこと以外すべて実施例1と同様
にして砒素の吸着処理を行なったところ、活性炭吸着管
出口の処理後のナフサ留分中の砒素濃度15ppbであ
り、除去率93%であった。
(TM−25)を用いたこと以外すべて実施例1と同様
にして砒素の吸着処理を行なったところ、活性炭吸着管
出口の処理後のナフサ留分中の砒素濃度15ppbであ
り、除去率93%であった。
【0038】実施例7 活性炭AにNa2 Sを硫黄量として5重量%担持させた
砒素吸着剤(活性炭D)を用いたこと以外すべて実施例
1と同様にして吸着処理を行なった。処理後のナフサ留
分中の砒素濃度は10ppb以下であり、除去率93%
以上の結果を得た。
砒素吸着剤(活性炭D)を用いたこと以外すべて実施例
1と同様にして吸着処理を行なった。処理後のナフサ留
分中の砒素濃度は10ppb以下であり、除去率93%
以上の結果を得た。
【0039】比較例1 活性炭Aの代わりに硫化モリブデン系吸着剤を用いたこ
と以外すべて実施例1と同一の操作および条件で砒素の
吸着処理に供したところ、処理後のナフサ留分中の砒素
濃度は140ppbであり、除去率は7%であった。な
お、硫化モリブデン系吸着剤は、粒状γ−アルミナ(3
0メッシュ〜40メッシュ)に硫化モリブデンを10重
量%および硫化コバルトを5重量%常法により担持させ
調製した。
と以外すべて実施例1と同一の操作および条件で砒素の
吸着処理に供したところ、処理後のナフサ留分中の砒素
濃度は140ppbであり、除去率は7%であった。な
お、硫化モリブデン系吸着剤は、粒状γ−アルミナ(3
0メッシュ〜40メッシュ)に硫化モリブデンを10重
量%および硫化コバルトを5重量%常法により担持させ
調製した。
【0040】比較例2 活性炭Aの代わりに平均粒径0.80mmの活性炭a
(TM−3)を用いたこと以外すべて実施例1と同一の
操作・条件で砒素の吸着処理に供したところ活性炭吸着
管出口のナフサ留分中の砒素濃度は130ppbであ
り、除去率13%にすぎなかった。
(TM−3)を用いたこと以外すべて実施例1と同一の
操作・条件で砒素の吸着処理に供したところ活性炭吸着
管出口のナフサ留分中の砒素濃度は130ppbであ
り、除去率13%にすぎなかった。
【0041】比較例3 活性炭Aの代わりに活性炭b(TM−13)を用いたこ
と以外すべて実施例1と同様にして砒素の吸着処理を行
なったところ、処理後のナフサ留分中の砒素濃度は13
0ppbであり、除去率13%であった。
と以外すべて実施例1と同様にして砒素の吸着処理を行
なったところ、処理後のナフサ留分中の砒素濃度は13
0ppbであり、除去率13%であった。
【0042】比較例4 活性炭Aの代わりに活性炭aを用いたこと以外すべて実
施例3と同様にして天然ガスコンデンセートを処理した
ところ、活性炭吸着管出口で砒素濃度40ppbの処理
後の天然ガスコンデンセートを得た。除去率11%であ
った。
施例3と同様にして天然ガスコンデンセートを処理した
ところ、活性炭吸着管出口で砒素濃度40ppbの処理
後の天然ガスコンデンセートを得た。除去率11%であ
った。
【0043】比較例5 活性炭aにNa2 Sを硫黄量として5重量%担持させて
得られた活性炭dを用いたこと以外すべて比較例2と同
様にしてナフサ留分中の砒素の吸着処理を行なったとこ
ろ、処理後のナフサ留分中の砒素濃度は80ppbであ
り、除去率47%であった。
得られた活性炭dを用いたこと以外すべて比較例2と同
様にしてナフサ留分中の砒素の吸着処理を行なったとこ
ろ、処理後のナフサ留分中の砒素濃度は80ppbであ
り、除去率47%であった。
【0044】以上の実施例および比較例の結果から、細
孔構造、特に、特定の細孔分布を有する活性炭が液体炭
化水素中の砒素の吸着除去に有効であることが分かる。
実施例および比較例において使用した活性炭およびその
性状ならびに吸着性能評価の結果を表1および表2にま
とめた。
孔構造、特に、特定の細孔分布を有する活性炭が液体炭
化水素中の砒素の吸着除去に有効であることが分かる。
実施例および比較例において使用した活性炭およびその
性状ならびに吸着性能評価の結果を表1および表2にま
とめた。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明は、含砒素液体炭化水素を、細孔
半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔
の容積の25%以上である活性炭を含有する含砒素液体
炭化水素用砒素吸着剤または当該活性炭にアルカリ金属
硫化物および/またはアルカリ土類金属硫化物を担持さ
せた砒素吸着剤を含砒素液体炭化水素用と接触させるこ
とにより、砒素を高除去率で効率的にかつ長期間にわた
り連続的に吸着除去することができる。
半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔
の容積の25%以上である活性炭を含有する含砒素液体
炭化水素用砒素吸着剤または当該活性炭にアルカリ金属
硫化物および/またはアルカリ土類金属硫化物を担持さ
せた砒素吸着剤を含砒素液体炭化水素用と接触させるこ
とにより、砒素を高除去率で効率的にかつ長期間にわた
り連続的に吸着除去することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 比表面積100m2 /g〜2500m2
/g、細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å
以下の細孔の容積の25%以上である活性炭を含有する
ことを特徴とする含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤。 - 【請求項2】 前記活性炭の細孔半径10Å〜25Åの
細孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積の7%以
上である請求項1記載の含砒素液体炭化水素用砒素吸着
剤。 - 【請求項3】 前記活性炭がアルカリ金属硫化物および
/またはアルカリ土類金属硫化物を担持させたものであ
る請求項1または2に記載の含砒素液体炭化水素用砒素
吸着剤。 - 【請求項4】 含砒素液体炭化水素を、 細孔半径5Å以上の細孔の容積が細孔半径50Å以下の
細孔の容積の25%以上である活性炭を含有する砒素吸
着剤と接触させることを特徴とする含砒素液体炭化水素
中の砒素の除去方法。 - 【請求項5】 前記活性炭の細孔半径10〜25Åの細
孔の容積が細孔半径50Å以下の細孔の容積の7%以上
である請求項4記載の含砒素液体炭化水素中の砒素の除
去方法。 - 【請求項6】 前記砒素吸着剤が前記活性炭にアルカリ
金属硫化物および/またはアルカリ土類金属硫化物を担
持させて得られたものである請求項4または6記載の含
砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36820897A JPH11193385A (ja) | 1997-12-29 | 1997-12-29 | 含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36820897A JPH11193385A (ja) | 1997-12-29 | 1997-12-29 | 含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11193385A true JPH11193385A (ja) | 1999-07-21 |
Family
ID=18491232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36820897A Pending JPH11193385A (ja) | 1997-12-29 | 1997-12-29 | 含砒素液体炭化水素用砒素吸着剤およびそれを用いる含砒素液体炭化水素中の砒素の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11193385A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007319752A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 汚染土壌からの有機ヒ素化合物溶出抑制剤 |
-
1997
- 1997-12-29 JP JP36820897A patent/JPH11193385A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007319752A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 汚染土壌からの有機ヒ素化合物溶出抑制剤 |
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