JPH11192716A - タイミングカム駆動インクジェット式印字ヘッド・サービスステーション - Google Patents

タイミングカム駆動インクジェット式印字ヘッド・サービスステーション

Info

Publication number
JPH11192716A
JPH11192716A JP30577098A JP30577098A JPH11192716A JP H11192716 A JPH11192716 A JP H11192716A JP 30577098 A JP30577098 A JP 30577098A JP 30577098 A JP30577098 A JP 30577098A JP H11192716 A JPH11192716 A JP H11192716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
wiper
print head
cap
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30577098A
Other languages
English (en)
Inventor
G Ken Leon N
エヌ・ジー・ケン・レオン
Willim Darren Show
シオウ・ウイリム・ダレン
En Kuan Lim
リム・エン・クァン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hewlett Packard Co filed Critical Hewlett Packard Co
Publication of JPH11192716A publication Critical patent/JPH11192716A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料主体のインクと染料主体のインクとを併
用するインクジェット式の印字ヘッドを備えた印刷機構
を用いるとき、印刷処理量定格を犠牲にせずに、鮮明な
画像を印刷可能とすること。 【解決手段】 枠62に摺動可能に取付けられ、印字ヘ
ッドに向かってキャッピング位置に並進運動するキャッ
プ・カム従動節102,104と、キャッピング位置で
前記印字ヘッドを封止するキャップ84,85と、前記
印字ヘッドに向かって拭き取り位置に並進運動するワイ
パ・カム従動節93,101と、前記印字ヘッドを清掃
するワイパ80,82と、前記キャップ・カムおよび前
記ワイパ・カムが取付けられた駆動シャフト88を有
し、該キャップ・カムがキャッピング位置と休止位置と
の間を移動し、該ワイパ・カムが拭き取り位置と休止位
置との間を移動するタイミング・カム駆動機構90とを
備えているサービスステーション。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にインクジェ
ット印刷機構に関し、更に詳細には、第1のインクジェ
ット・カートリッジを収容し、更に、各々が別々のサー
ビスの必要性を有している、黒インク・カートリッジま
たは多色インク・カートリッジのような、少なくとも2
つの異なった形式のインクジェット・カートリッジを交
換可能な状態で収容する3重型カートリッジ・インクジ
ェット印刷機構に用いるタイミングカム駆動サービスス
テーションに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット印刷機構は、一般にここ
では「インク」と言われる液体着色剤の滴をページの上
に放出するカートリッジまたは「ペン」を使用してい
る。各ペンは、それを通してインクを放出するための非
常に小さいノズル若しくは細隙を設けて形成された印字
ヘッドを備えている。画像を印刷するには、印字ヘッド
がページを横断して前後に推進し、そして、該印字ヘッ
ドが移動するにつれてインク滴を所要パターンを成して
発射させる。ただし、印字ヘッド内のインク放出機構
は、圧電または感熱印字ヘッド技術を使用するもののよ
うな、当業者に周知の多様な異なった形態を取ることが
できる。例えば、初期の2つの感熱式インク放出機構
が、米国特許第5,278,584号および第4,68
3,481号に開示されている。感熱システムでは、イ
ンク溝および蒸発チャンバが付いている障壁層がノズル
・オリフィス板と基板層との間に設置されている。前記
基板層は通常、付勢されて蒸発チャンバ内のインクを加
熱する、抵抗器のような、ヒータ要素のマトリクスを備
えている。加熱されると、付勢された抵抗器に関連する
ノズルからインク滴が放出される。印字ヘッドがページ
上を移動すると共に抵抗器を選択的に付勢することによ
り、インクはパターンを成して印刷媒体上に放出され、
所要画像(例えば、絵、チャート、または文字列)を形
成する。
【0003】印字ヘッドを清掃し保護することを目的と
して、通常「サービスステーション」と呼ばれる機構を
プリンタ・シャーシ内に取付けている。該サービスステ
ーションは普通、保管中または非印刷期間中に印字ヘッ
ド・ノズルを汚染物および乾燥から封止するために、キ
ャッピング・システムを備えている。プライミングを容
易にするのに、印字ヘッドを真空ポンプ装置に接続する
といった、幾つかのキャップも設計されている。動作
中、印字ヘッドの詰まりは多数のインク滴を「スピッテ
ィング」と言われるプロセスで各ノズルから発射するこ
とにより定期的に除かれる。通常、廃インクはサービス
ステーションの、しばしば「スピツーン(spitto
on)」と言われる、静止貯蔵器部分に集められる。ス
ピッティング、キャップ外しの後、または時には印刷
中、ほとんどのサービスステーションは、印字ヘッドの
表面を拭いてインク残滓の他、印字ヘッドに集まった紙
埃または他の屑を除去するエラストマ・ワイパを備えて
いる。
【0004】初期のインクジェット・プリンタは、単一
の、通常は黒インクが入っている単色ペンを使用してい
た。インクジェット印刷機構の後の世代は、3色ペン、
通常は単一カートリッジ内にシアン、マゼンタ、および
イエローの色が入っているもの、と交換できるペンを使
用している。3色ペンは、シアンのインク滴、マゼンタ
のインク滴、およびイエローのインク滴を、すべて同じ
場所に堆積することにより、「プロセス」または「複
合」黒色画像を印刷することができる。これら初期の単
一ペン、交換可能インクジェット印刷機構として、例え
ば、ヒューレット・パッカード・カンパニーにより、D
eskJet・310携帯型インクジェット・プリンタ
およびDeskJet・400卓上型インクジェット・
プリンタとして販売されていた。残念ながら、複合黒色
で印刷した画像には普通粗い縁があり、画像全体には、
カラー部分でも、例えば、使用する紙の形式により、し
ばしば、黒でない色相または色調があらわれた。
【0005】プリンタの次の世代は更に、2重ペン・シ
ステムを使用して画像を向上させている。これら2重ペ
ン・プリンタは、3色ペンと共に黒ペンを設けており、
両方とも単一キャリッジに取付けている。これら2重ペ
ン装置は、フルカラー画像を提供しながら明快な、きれ
いな黒文字列を印刷することができる。初期の1つの2
重ペン・インクジェット印刷機構は、例えば、ヒューレ
ット・パッカード・カンパニーにより、DeskJet
・320携帯型インクジェット・プリンタとして販売さ
れていた。複合黒色画像の不満足に対する他の改善例と
して、単一キャリッジに4つのカートリッジを搭載した
4重ペン印刷機構が開発された。これら4重ペン印刷機
構は、黒インクの入った第1のペン、シアン・インクの
入った第2のペン、マゼンタ・インクの入った第3のペ
ン、およびイエローインクの入った第4のペンを備えて
いる。
【0006】残念ながら、4重ペン・プリンタおよび2
重ペン・プリンタは共に、「粒状」の外観を有する、写
真画像のような、画像を生じた。例えば、肌色の色調の
ような、画像の明るい着色部分を印刷するとき、イエロ
ードットが印刷され、マゼンタのドットがその中に明る
く散在している。一定距離から見ると、これらマゼンタ
のドットは、肌色色調の外観を与えるが、近付いて調べ
ると、マゼンタのドットは極めて目につきやすく、望ま
しくない粒状外観を画像に与えている。この粒状外観
は、新聞の写真に見られる、または光の少ない状態で写
真フィルムの正しくない速さ(「ASA」または「IS
O」定格)で撮った写真に見られる粒状性と同様であっ
た。インクジェット印刷機構は、印刷媒体の上にインク
滴を発射して付着させるか、または発射しないことによ
り、画像を形成するので、「2値滴下装置」と言われて
いる。小滴を発射しないと、印刷媒体、または前に印刷
した滴が視界に曝されたままになる。残念ながら、この
ような2値滴下装置は、「滴下」領域と「非滴下」領域
との間に可視「歩幅」があることによって粒状の画像を
示すことになる。なお悪いことに、カラー画像を印刷し
ようとグレースケール画像を印刷しようと、印刷する滴
が大きくなればなるほど、得られる画像に粒状性がます
ます多く現れる。
【0007】これら初期のインクジェット・プリンタ
は、明快な黒の文字列や、明るい生き生きした図形およ
びチャートなどを与えることや、肖像、風景、または他
の天然の画像のような、写真に近い品質の画像を与える
ことができなかった。高品質画像を与えるのに連続色調
装置のような他の装置が使用されており、その幾つかは
染料昇華プロセスを使用している。残念ながら、これら
連続色調装置は、高価であり、現在プリンタを$200
-$1000の価格範囲内で消費者に販売している小規
模のオフィスおよび家庭用に向けたプリンタの市場内で
は不適である。
【0008】「作像」印刷システムと言われる他の印刷
システムが提案されている。通常単色(例えば、黒)カ
ートリッジおよび3色(例えば、シアン、マゼンタ、イ
エロー)カートリッジのために構成された基本的2重ペ
ン・プリンタのプラットフォームを使用して、単色カー
トリッジを3チャンバ「作像カートリッジ」で置き換え
る。正規に設置した3色カートリッジには完全着色剤濃
度のインクを入れるが、作像カートリッジには通常、着
色剤濃度を減らした処方のインクを入れる。例えば、作
像カートリッジにシアンおよびマゼンタの減着色剤濃度
のインク、および完全濃度の黒インクを入れる。減着色
剤濃度の小滴に完全着色剤濃度の小滴を散在させること
により、得られる画像が写真に近い品質を有することに
なる。
【0009】不幸にして、2重ペン・インクジェット・
プリンタにおいては、単色カートリッジおよび作像カー
トリッジを交換するこの能力が、両形式のカートリッジ
をサービスすることになったとき1つの問題を生じさせ
た。初期の2つの作像インクジェット印刷機構は、例え
ば、ヒューレット・パッカード・カンパニーにより販売
されている型式690Cおよび693C DeskJe
t・インクジェット・プリンタがある。このシステム
は、染料主体のカラー・インクおよび染料主体のカラー
・インクとは違うサービスを必要とする顔料主体の黒イ
ンクを使用していた。この初期の作像システムでは、黒
ペンまたは作像ペンを保守するのに同じワイパを使用し
ており、このワイパは、ばね負荷アームに取付けて、そ
うしなければ印字ヘッドを損傷することのある過大な拭
き取り力を、回避する剛い直立姿勢のものであった。他
のワイパがフルカラー・インクジェット・カートリッジ
に対して同じように構成されていた。両ワイパともキャ
リッジに設置された2つのペンを同時に拭くため同じ支
持プラットフォームに取付けられていた。
【0010】事実、顔料主体のインクを使用するカート
リッジについてノズル面板をきれいにしておくことは、
極めて興味深いことが判明している。これまでは、多数
のインクジェット式の印字ヘッドが、すべて同じ速さ
で、同時に拭かれていたが、これはすべてのカートリッ
ジに同じ形式(たとえ色が違っても)のインクが入って
いるとき申し分なかった。しかし、これら顔料主体のイ
ンクは染料主体インクより粘りが少ないので、顔料主体
インクには前に染料主体インクに必要だったものより低
い拭き取り速さが必要となる。ただし、あまりに低速の
拭き取りは、過大な量のインクを染料主体のフルカラー
の作像ペンから逃がすので、拭き取り速さに下限が存在
する。この余分な染料主体インクは、結局ワイパ上に残
滓を堆積し、将来の拭き取りをあまり効果のないものに
し、更に、他の問題をも生ずる。
【0011】例えば、ワイパの周りの余分な残滓は、サ
ービスステーションの周りにインクを堆積させるように
なり、キャップを汚す可能性がある。印字ヘッドのキャ
ップが汚れると、効果のないキャッピングによりカート
リッジの故障が誘発されるので、カートリッジの寿命を
短くすることがある。このフルカラー・ワイパ上の残滓
により生ずる他の問題には、オリフィス板上のインクの
かき混ぜがあり、これにより不必要な色混合またはノズ
ルの指向誤りを生ずることがある。更に、他の複雑化の
要因として、カートリッジには印字ヘッドを収容するペ
ン鼻部の左右の側縁に設置されたワイパ・スクレーパが
設けられていることである。黒ペンに必要な低速拭き取
り行程中引き出されるこの余分のカラー・インクは、こ
れらワイパ・スクレーパ上に堆積し、「繊維トラッキン
グ」と言われる問題を生ずるようになる。カラー印字ヘ
ッドのワイパ・スクレーパ上に蓄積したインクは、濡れ
て粘着性のままであり、紙の繊維および埃から、布の糸
屑およびカーペットの繊維までにわたるあらゆる種類の
屑および繊維の理想的なトラップを生ずる。長い繊維
は、キャリッジが印刷領域を移動するにつれて、しばし
ば紙と接触し、新しい印刷済インクにより引きずられて
インク条痕を残し、画像を不鮮明にする。この繊維トラ
ッキングの問題は、主として文字列を印刷するとき多数
の消費者が行なう、大量の黒インクで印刷するとき特に
有力であり、事実、多数の消費者は、フルカラー・カー
トリッジを取り替える前に4つまたは5つの黒カートリ
ッジを使用している。
【0012】実際に、擦り取り式の拭き取りルーチン
は、印字ヘッドからタール状顔料インク残滓を除くのに
適している。染料主体インクに適応させるのに更に速い
ワイパを使用すれば、顔料主体インク用ワイパは、残滓
と完全接触しないようにされる。代わりに、ワイパは、
タール状顔料主体インク残滓から形成された隆起の上を
ジャーキングまたはスタッタリングの運動で飛び越え、
印字ヘッドから残滓を除去することができない。ある場
合には、この速い拭き取り行程中、顔料主体インク用ワ
イパが撓んでタール状残滓の上を滑り、オリフィス板上
のインクを、除去しないで、汚すことがある。したがっ
て、1つのペンの拭き取り要求に適応させようとする試
みの妥協案はすべて、他の形式のペンの要求を満足する
ことを犠牲にしたものなのである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述の単一拭き取りシ
ステムは、印字ヘッド間の間隔とは異なる距離を隔てた
偏りワイパを使用し、更に幅広のワイパ間隔に用いてい
る。この独特の構成により実現される長所は、他のもの
を同時に拭かずに、各印字ヘッドを単独で拭くことがで
きることである。ワイパに、このジグザグ配置を使用す
ることにより、1つの印字ヘッドを1つの速さで拭くこ
とができ、一方、他の印字ヘッドを別の速さで拭くこと
ができる。この特徴によって、このワイパ・システムを
2つの異なる印字ヘッド、ここでは顔料主体の黒インク
印字ヘッド、および、染料主体の3色印字ヘッド、に対
する広い拭き取り要求を満足させることができた。しか
し残念ながら、この拭き取り機構は、両ペンを印刷スウ
ォース(swath)間で同時に迅速に拭くことができ
ないので、サービス時間を多く費やした。サービス時間
の増加は、多数の消費者にとって重要な因子である、毎
分あたりのページ数で測ったプリンタの性能定格である
処理量の減少に変換される。したがって、このサービス
・システムは各形式の印字ヘッドの個別のサービス要求
を満たすことはできるが、印刷速度処理量を犠牲にして
しまっている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によって、インク
ジェット印刷機構のインクジェット式の印字ヘッドをサ
ービスするためのサービスステーションが提供される。
このサービスステーションは、枠と、該枠に摺動可能に
取付けられて印字ヘッドに向かってキャッピング位置に
対し並進運動するキャップ・カム従動節とを備えてい
る。キャップは、キャップ・カム従動節により支持さ
れ、前記印字ヘッドをキャッピング位置に対して封止し
ている。ワイパ・カム従動節が前記枠に摺動可能に取付
けられて前記印字ヘッドに向かって拭き取り位置に対し
並進運動し、ワイパは、前記ワイパ・カム従動節により
支持されて拭き取り位置で前記印字ヘッドを清掃する。
また、係るサービスステーションは、キャップ・カムの
付いた駆動シャフトと駆動シャフトに取付けられたワイ
パ・カムとを備えたタイミング・カム駆動機構を備えて
いる。前記キャップ・カムはキャップ・カム従動節と係
合してキャッピング位置と休止位置との間を移動する。
また、前記ワイパ・カムは、ワイパ・カム従動節と係合
して拭き取り位置と休止位置との間を移動する。
【0015】更に、本発明によって、インクジェット印
刷機構の一対のインクジェット式の印字ヘッドをサービ
スするためのサービスステーションが提供される。該サ
ービスステーションは、第1、第2、第3、および第4
のカム従動節を備えており、各々は、枠に摺動可能に取
付けられてインクジェット式の印字ヘッドをサービスす
る位置に並進移動する。また、前記サービスステーショ
ンは、一対のワイパと、一対のキャップとを備えてい
る。一方のワイパは第1のカム従動節により支持されて
第1のサービス位置に移動し、一方の印字ヘッドを拭
く。他方のワイパは第2のカム従動節により支持されて
第2のサービス位置に移動し、他方の印字ヘッドを拭
く。一方のキャップは、第3のカム従動節により支持さ
れてキャッピング位置に移動し、一方の印字ヘッドを封
止する。他方のキャップは、第4のカム従動節により支
持されてキャッピング位置に移動し、他方の印字ヘッド
を封止する。また、サービスステーションは、シャフト
に取付けられてそれぞれの第1、第2、第3、および第
4のカム従動節に係合してワイパ対およびキャップ対を
それらのサービス位置に選択的に移動させる第1、第
2、第3、および第4のカムが付いた駆動シャフトを有
するタイミング・カム駆動機構をも備えている。
【0016】更に、本発明によって、上に説明したよう
なサービスステーションを備えることができるインクジ
ェット印刷機構が提供される。
【0017】更に、本発明のによって、インクジェット
印刷機構のインクジェット式の印字ヘッドにサービスす
る方法が提供される。該方法は、キャップ・カム従動節
により支持されたキャップと、ワイパ・カム従動節によ
り支持されたワイパと、キャップ・カムおよびワイパ・
カムが取付けられている駆動シャフトを有するタイミン
グ・カム駆動機構とを準備するステップを有している。
封止ステップで、インクジェット式の印字ヘッドは、キ
ャップ・カムをキャップ・カム従動節と係合させること
によりキャップをキャッピング位置に並進移動させ、そ
れによって、封止される。清掃ステップで、インクジェ
ット式の印字ヘッドは、ワイパ・カムをワイパ・カム従
動節と係合させることによりワイパを拭き取り位置に並
進移動させ、その後、インクジェット式の印字ヘッドが
ワイパを横断して移動することにより、清掃される。
【0018】更に、本発明によって、インクジェット印
刷機構の一対のインクジェット式の印字ヘッドにサービ
スする方法が提供される。該方法は、それぞれの第1、
第2、第3、および第4のサービス構成要素を支持する
第1、第2、第3、および第4のカム従動節を準備する
ステップと、第1、第2、第3、および第4のカムが取
付けられている駆動シャフトを有するタイミング・カム
駆動機構を準備するステップとを有している。移動ステ
ップで、第1、第2、第3、および第4のサービス構成
要素の少なくとも1つを、駆動シャフトの回転、第1、
第2、第3、および第4のカム従動節とそれぞれの第
1、第2、第3、および第4のカムとの係合によりサー
ビス位置に選択的に移動させる。サービスするステップ
で、サービス位置にあるとき、インクジェット式の印字
ヘッドを、第1、第2、第3、および第4のサービス構
成要素の少なくとも1つでサービスする。
【0019】本発明の全体としての目標は、カートリッ
ジの健全を維持し、単色インクジェット・カートリッジ
または多色作像インクジェット・カートリッジをフルカ
ラー・カートリッジと組み合わせて使用するとき鮮明な
生き生きした画像を印刷するインクジェット印刷機構を
提供することである。
【0020】本発明の更なる目標は、高速乾燥顔料主体
のインクを散在させたものと高速乾燥染料主体のインク
を散在させたものとのような、別々の拭き取り要求を有
するインクジェット式の印字ヘッドのノズル面板を、プ
リンタの速さまたは処理量定格を犠牲にせずに、確実に
清掃することができる拭き取りシステムを提供すること
である。
【0021】
【発明の実施の形態】図1には、本発明に従って構成さ
れたインクジェット印刷機構の一実施形態であるインク
ジェット・プリンタ20が示される。インクジェット・
プリンタ20は、産業、オフィス、家庭、または他の環
境で、営業報告書、通信文および小型出版物などを印刷
するのに使用されることが好ましい。市場には、多様な
インクジェット印刷機構が出回っている。本発明を実施
することができる印刷機構の幾つかには、例として、プ
ロッタ、携帯型印刷装置、複写機、カメラ、ビデオ・プ
リンタ、およびファクシミリ機械がある。ただし便宜
上、本発明の概念をインクジェット・プリンタ20を例
示実施形態として説明する。
【0022】プリンタの構成要素は、型式ごとに変わる
ことがあるが、通常のインクジェット・プリンタ20
は、ハウジングで囲むことができるシャーシ22と、好
ましくはプラスチック材料から作られる外壁すなわちハ
ウジング23とを備えている。また、インクジェット・
プリンタ20は、印刷媒体のシートをインクジェット・
プリンタ20に供給する印刷媒体送り機構24を備えて
いる。関連する通常型モータ駆動ローラ(図示せず)を
使用して、媒体送り機構24は、シート若しくはページ
からなる印刷媒体を、まず印刷のために、ハウジング2
3の内側にある入力送りトレーから印刷領域25に通
し、続いて出力トレー28まで移動させる。印刷媒体
は、紙、厚紙、トランスペアレンシ、マイラ、箔、織
物、などのような、どんな形式の適切なシート材料でも
よいが、便宜上、紙を印刷媒体の例示実施形態として説
明する。媒体送り機構24は、手紙、法律用箋、A4、
封筒、などのような、様々な大きさの印刷媒体に適応さ
せるための、出力トレー28の長さ調整滑動部材30の
ような一連の調節機構、および、滑動幅調節レバー32
を備えている。例示実施形態では、出力トレー28は、
保管のために、軸34の周りを旋回してハウジング23
の外側に向って折り曲げ可能である。
【0023】また、インクジェット・プリンタ20は、
通常、パーソナル・コンピュータ(図示せず)のような
ホスト装置から指令を受けるためのプリンタ制御装置を
備えているが、例示実施形態においては、マイクロプロ
セッサからなるプリンタ制御装置35が略示されてい
る。プリンタ制御装置35は、ハウジング23の外部に
設置されたキーパッド36によって、ユーザから与えら
れる入力に対しても応答することができる。モニタは、
ホスト・コンピュータに結合されており、プリンタの状
態あるいは関連するホスト・コンピュータで実行中の特
定のプログラムのような可視情報をオペレータによって
表示することができる。パーソナル・コンピュータ、キ
ーボード若しくはマウス装置のような入力装置、およ
び、モニタはすべて当業者に周知の装置である。
【0024】シャーシ22には、2重のインクジェット
・ペン・キャリッジ40を印刷領域25およびサービス
領域44の上方にのびる走査軸42に沿って前後に走行
させるために、キャリッジ案内棒38が取り付けられ
る。キャリッジ駆動ギアとDCモータとからなる組立体
(図示せず)を結合して、インクジェット・ペン・キャ
リッジ40に固定されている無端ベルト(図示せず)を
駆動し、係るモータの回転に応答して、キャリッジを案
内棒38に沿って移動させることができる。前記モータ
は、プリンタ制御装置35から受け取った制御信号に応
答して動作し、インクジェット・ペン・キャリッジ40
を、印刷領域25の上方位置およびサービス領域44方
面の位置に配置させることができる。キャリッジの位置
をフィードバック情報としてプリンタ制御装置に与える
ために、エンコーダ・ストリップ(図示せず)を印刷領
域25の長さ方向に対して、かつ、サービス領域44の
上方に対して延長するとともに、通常の光学エンコーダ
・リーダ(図示せず)をインクジェット・ペン・キャリ
ッジ40の印字ヘッドの背面に取付けて、エンコーダ・
ストリップにより与えられる位置情報を読み取る。無端
ベルトをインクジェット・ペン・キャリッジ40に取付
ける方法、および、エンコーダ・ストリップ・リーダに
より位置フィードバック情報を与える方法は、当業者に
周知の様々な方法で行なうことができる。
【0025】印刷領域25では、媒体シートが、単一チ
ャンバ式単色カートリッジすなわち黒インク・カートリ
ッジ50および/または多連チャンバ式フルカラー・イ
ンク・カートリッジ52のような、インクジェット・カ
ートリッジからインクを受け取る。上述の技術分野の部
分で述べたように、黒インク・カートリッジ50を、図
2に示されるように、多連チャンバ式作像カートリッジ
53で置き換える作像印刷システムが提案されている。
ここに示した作像カートリッジ53は、多連チャンバ式
フルカラー・インク・カートリッジ52と同じ構成を備
えているが、更に、下に述べるように、代わりに着色剤
濃度を減らしたインクを入れている。インクジェット・
カートリッジ50,52,53は、当業者によってしば
しば「ペン」と言われる。ここでは説明の目的で、黒イ
ンク・カートリッジ50を「単色ペン」または「黒ペ
ン」と言い、多連チャンバ式フルカラー・インク・カー
トリッジ52を、そこに入っているカラー染料と関係さ
せて「フルカラーペン」と言い、そして、フルカラーペ
ン52と関連して肖像、風景、などのような優れた写真
品質の画像を印刷することが可能な、多連チャンバ式作
像カートリッジ53を「作像ペン」と言う。また、イン
クジェット・カートリッジ50、52,53を統合し
て、「ペン」と言う。
【0026】図示したペン50,52,53は、それぞ
れがインクの供給品を貯蔵する貯蔵容器またはチャンバ
およびインクを選択的に放出する印字ヘッド54,5
5,56を備えている。図示したフルカラーペン52
は、完全着色剤濃度のシアン、イエロー、およびマゼン
タのインクのような、3種の染料主体の色インクが入っ
ている3個の貯蔵容器すなわちチャンバを備えた多連チ
ャンバ・ペンである。黒ペン50は、ここでは染料主体
インクの入っている単一チャンバ式カートリッジとして
図示している。図示したカートリッジに、顔料主体のイ
ンク、パラフィン主体のインクの他に染料および顔料の
双方の特性を有する混合インクのような、他の形式のイ
ンクをも使用できることが知られている。黒ペンおよび
カラー・ペンを別々の大きさにしてもよいが、例示実施
形態では、ペン50,52は、ほぼ同じ大きさのもので
ある。インクジェット・ペン・キャリッジ40を、例え
ば、米国特許第5,208,610号に開示されている
発明を利用することにより、狭いペンおよび広いペンの
両方に交換可能となるように修正することができる。
【0027】それぞれの印字ヘッド54,55,56
は、当業者に周知の方法で、該印字ヘッドを貫通して形
成された複数のノズルからなるオリフィス板を備えてい
る。例示されている印字ヘッド54,55,56は、感
熱インクジェット式の印字ヘッドであるが、例えば、圧
電印字ヘッドのような他の形式の印字ヘッドを使用して
もよい。印字ヘッド54,55,56は、前記ノズルに
関連する複数の抵抗器を有する基板層を、通常は備えて
いる。前記抵抗器の内で所望のものに電圧を付加する
と、ガスの泡が形成されて、インクの小滴をノズルから
印刷領域25にあるページの上に放射し、所定の画像を
形成する。前記抵抗器は、通常の多連伝導体ストリップ
(図示せず)によって、プリンタ制御装置35からイン
クジェット・ペン・キャリッジ40に伝えられる発射命
令制御信号に応答し、選択的に電圧が付加される。
【0028】従来技術の章で記したように、黒ペン50
および完全着色剤濃度のシアン、イエロー、およびマゼ
ンタのインクが入っているフルカラーペン52だけを使
用するとき、初期の2重ペン・システムで写真形式の画
像を印刷する際に粒状性が生ずる。この粒状性を排除す
るために、単一チャンバ式の黒ペン50と、黒ペン50
とほぼ同じ外部寸法を有する多連チャンバ式の作像ペン
53とを置き換えて印字ヘッド・インクジェット・ペン
・キャリッジ40に交換可能に設置する作像印刷システ
ムが提案されている。ここに例示した作像ペン53は、
フルカラーペン52と同じ一般的内部構成を備えている
ものの、少なくとも幾らか着色剤濃度の低いインクが入
っている。
【0029】例えば、低い着色剤濃度は、通常の完全濃
度に使用されるものから濃縮液内の染料の量を減らしな
がら、所定のペン容量に対して溶媒または担体の量を同
じに維持することにより構成することができる。シアン
およびマゼンタの減着色剤濃度はしばしばイエローより
も好まれるが、これは、イエローは視覚的にコントラス
トの低い色であり、そして、イエローインクの粒状性は
人間の目に視覚的に検出できないからである。しかも、
他の実施形態では、第3のチャンバは、減少したタイ
プ、または完全な濃度のイエローインクのタイプ、また
は完全若しくは減少した濃度の黒インクのタイプのイン
ク処方品を包含することができる。例えば、減少濃度の
イエローは、肌色の色調の繊維領域を強調することがで
きる。しかし、イエローの無い作像カートリッジ53を
使用すると、特に、完全着色剤濃度だけを有する初期の
2重ペン・プリンタと比較するとき、写真形式の画像の
明るい色調および中間色調の視覚的外観をかなり強調す
ることが見いだされている。作像カートリッジ53とペ
ン50内の完全着色剤濃度の黒インクとが置き換え可能
であれば、作像ペン53内の減着色剤濃度の黒インクが
良好な写真形式の画像を与えながら、明るいきれいな黒
の文字列を印刷するのに有利となる。
【0030】図13は、多様な別々の交換可能ペンおよ
びインク処方品の組合せを挙げたもので、これを実施し
て、各々が顕著な印刷品質を有する多様な別々の形式の
出力を発生することができる2重(または多重)の性能
を有するプリンタを与えることができる。
【0031】図13では、下記略号を使用している。シ
アンに対してC、マゼンタに対してM、イエローに対し
てY、レッドに対してR、グリーンに対してG、および
ブルーに対してB、「完全濃度」は完全着色剤濃度を示
し、「部分的」は部分的または減着色剤濃度を示してい
る。「グレー(Gray)」はここで使用するかぎり、
黒い着色剤の減着色剤濃度であると考える。「第1のカ
ートリッジ」は黒ペン50に対応し、「第2のカートリ
ッジ」はフルカラーペン52と同じ多連チャンバ構成を
有する作像ペン53であり、「第3のカートリッジ」は
フルカラーペン52の多連チャンバ構成を備えている。
第1および第2のカートリッジは、交換可能であるとし
て図示してある。ただし、これにより一方が他方に残っ
ているインクの残滓で汚染されずに2つの別々の形式の
インク・カートリッジを如何に適確にサービスするかと
いう問題を生ずる。
【0032】黒ペン50または作像ペン53がインクジ
ェット・ペン・キャリッジ40にインストールされたか
否かを見分けるためのインクジェット・プリンタ20お
よびプリンタ制御装置35のために、各々のペンは、2
進コードおよび/または抵抗の違う抵抗器のような、プ
リンタ制御装置35による自動的認識のための独特な識
別子を備えている。これら識別子は、プリンタ制御装置
35のソフトウェアまたはファームウェア、および/ま
たはインクジェット・プリンタ20と交信するホスト・
コンピュータまたはホスト装置に設置されたプリンタ駆
動機構のソフトウェアにより復号可能である。交換可能
印字ヘッドに対する1つの適切な識別機構は、米国特許
第4,872,027号に開示されている。代わりに、
オペレータが、ホスト・コンピュータに適切なエントリ
を作ることにより、または、単にキーボード46のボタ
ンを押すことにより、どのカートリッジを設置するかを
示すことができる。どのペンをインクジェット・ペン・
キャリッジ40に設置するかを連絡すると、ホスト・コ
ンピュータまたはプリンタの内部にあるソフトウェア駆
動部がどのペンを設置するかに適する適切な描画機構を
設置する。プリンタ制御装置35は次に適切な印刷モー
ドおよび制御パラメータを使用して、設置されているカ
ートリッジ52および50かまたは53を正しく発射す
る発射信号を発生する。
【0033】以下、タイミング・カム駆動印字ヘッド・
サービス・システムについて説明する。図2〜図12に
は、単一チャンバ単色インクジェット・カートリッジ、
すなわち黒ペン50、および多連チャンバカラー・イン
クジェット・カートリッジ、すなわちフルカラーペン5
2および作像ペン53にサービスするための、本発明に
従って構成されたタイミング・カム駆動印字ヘッド・サ
ービスステーション(以下、サービスステーション)6
0の一実施形態を示す。サービスステーション60は、
サービス領域44でシャーシ22により支持されている
枠62を備えている。枠62は、その中にインクを放出
または「吐出」して印字ヘッド54,55,56のノズ
ルからの詰まりまたは閉塞を取り除く、サービスステー
ション60のスピツーン64を形成するような形態で構
成されている。スピツーン64は、液体インク残滓を吸
収する吸収材料の内張り(図示せず)などの通常の方法
で構成することができる。
【0034】図2に示されるように、サービスステーシ
ョン60は、枠62に収納された、通常のステッパ・モ
ータのような、モータ65を備えている。モータ65
は、該モータの出力シャフトに取付けられると共に枠6
2の盤外の側壁68により形成された溝穴67を貫いて
突出しているピニオンギア66を備えている。モータ6
5は、図示されているように一対の小ねじにより、また
は当業者に既知の他のファスナまたは取付け機構によ
り、側壁68に固定することができる。モータ65は、
プリンタ制御装置35から受け取った制御信号に応答し
て双方向に動作し、中間伝達またはアイドラギア70、
および特に、該アイドラ70のブルギア部分72を駆動
することができる。アイドラギア70を、フランジ付き
シャフト74を枠側壁68により形成された取付け穴7
5に押し嵌めすることによるような、多様な異なる仕方
でサービスステーションの側壁68に取付けることがで
きる。アイドラギア70は、下に更に詳細に説明するよ
うなブルギア78を駆動する出力ピニオン部分76を備
えている。
【0035】図3は、サービスステーション60とワイ
パ80とを組み合わせて備えているように図示してあ
る。ワイパ80は、黒ペン50をインクジェット・ペン
・キャリッジ40に設置したときには黒の印字ヘッド5
4を拭くために、あるいは、作像ペン53をインクジェ
ット・ペン・キャリッジ40に設置したときには作像の
印字ヘッド56を拭くために設けられている。また、サ
ービスステーション60は、フルカラーペン52のフル
カラーの印字ヘッド55を拭くカラーワイパ82を備え
ている。また、サービスステーション60は、印字ヘッ
ド54,56を封止するための組合せキャップ84、お
よびカラー印字ヘッド55を封止するためのカラー・キ
ャップ85を備えている。
【0036】盤外の側壁68の反対側に枠62は、盤内
の側壁86および後壁87を備えている。盤内および盤
外の側壁86,68は各々、本発明に従って構成され
た、タイミング・カム駆動機構組立体(以下、タイミン
グ・カム機構)90のシャフト88を回転可能に支持す
るブッシングまたは支持表面を備えている。タイミング
・カム機構90は、シャフト88に取付けられた複数の
カム、すなわち、カラー・ワイパ・カム91と、カラー
・キャップ・カム92と、組合せワイパ・カム93と、
組合せキャップ・カム94と、キャリッジ・ロック・カ
ム95とを備えている。ブルギア78は、シャフト88
の盤外端に取付けられており、シャフト88は、プリン
タ制御装置35から受け取った制御信号に応答して、ア
イドラギア70と噛み合うことによりタイミング・カム
機構90をモータ65により回転させる。図4に示した
ように、カム駆動シャフト88は、盤内の側壁86によ
り形成される取付け穴または溝穴96、および枠62の
盤外の側壁68により形成される溝穴98の中に回転可
能に受けられている。各溝穴96,98は、シャフト8
8のブッシングまたは支持表面となるカップ状部分まで
のびている。
【0037】また、サービスステーション60は、キャ
ップ84,85が印字ヘッド54または56,55を封
止しているとき、インクジェット・ペン・キャリッジ4
0を一定位置に固定するキャリッジロック100を備え
ている。前記印字ヘッドがキャップで覆われるときイン
クジェット・ペン・キャリッジ40を所定位置に固定す
ることにより、インクジェット・プリンタ20の移動中
または輸送中、電力が加えられていても遮断されていて
も、前記印字ヘッドのノズルの周りでしっかりとした密
封が維持される。前記印字ヘッドがキャップ84,85
により封止されているときキャリッジロック100をイ
ンクジェット・ペン・キャリッジ40に係合させると、
プリンタが作業表面または机の上に静止している間に偶
然に突き当たれば、封止位置から離れるキャリッジ移動
が防止される。キャリッジロック100の動作を下に詳
細に説明する。
【0038】サービスステーション60は、カラー・ワ
イパ・カム従動節101と、カラー・キャップ・ワイパ
・カム従動節102と、組合せワイパ・カム従動節10
3と、組合せキャップ・カム従動節104と、キャリッ
ジロック・カム従動節105とからなる、一連のカム従
動節を備えている。カム従動節101,102,10
3,104,105は、図9〜図12に関連して更に下
に説明するように、印字ヘッドのサービス動作のため、
タイミング・カム機構90のそれぞれのカム91,9
2,93,94,95と係合する。
【0039】図5および図6は、本発明に従ってキャッ
プ組立体110を構成する1つの実施例を示し、これは
組合せキャップ84およびフルカラー・キャップ85の
双方の他に、カラーおよび組合せキャップ・カム従動節
102,104にも利用することができる。カラーおよ
び組合せキャップの双方84,85に同じ組立体110
を使用すると、サービスステーション60を構成するの
に必要な種々の部品の数が減少する。したがって、構成
部品原価の経済性が良くなり、サービスステーション6
0を組立る際の製造効率が向上する。例示したキャップ
組立体110は、中空であり、そして、その中にカップ
115を形成する、上向きに突出する頚または台座11
4を有するキャップ基台112を備えている。キャップ
84,85は各々、キャップ基台112の台座114を
覆って嵌まる中空内部を備えている。キャップ84,8
5はまた、一連の上向きに突出する封止用のリップ11
6を備えており、これは印字ヘッド54,55,56の
オリフィス板に係合する。キャップ84,85はまた、
それを貫く穴118を形成しており、これはリップ11
6が印字ヘッド55,56に接触するにつれてリップ1
16により形成される封止チャンバから、キャップ基台
112のカップ115に空気を流す。リップ基台112
の溝119は、キャップ84,85と台座114との間
に通気通路を形成するのに使用される。印字ヘッド5
5,56の封止中、この通気通路は、封止チャンバおよ
びカップ115の内側に捕らえられた空気を逃がして印
字ヘッド55,56の反プライミングを防止する。反プ
ライミングは、そうしない場合、空気が該印字ヘッドの
ノズルに押し込まれれば生ずる。
【0040】キャップ・カム従動節102,104の各
々は、橇120を備えている。キャップ基台112を橇
120に接合するため、キャップ基台112は、基台1
12の下面から下向きに突出する一対の保持支柱122
を備えている。各保持支柱122は、2つの半部に分離
されて、それらの間に溝穴124を形成していることが
好ましい。コイルばね125のような一対の片寄せ部材
が各保持支柱122の上方に受けられている。各保持支
柱122は、外径がコイルばね125により囲まれてい
る保持支柱の部分の直径より大きい尖頭126を備えて
いる。溝穴124は、各保持支柱122の2つの半部を
共に圧縮させてコイルばね125を受け、橇120によ
り形成される一対の取付け穴128を滑通させる。保持
支柱122を取付け穴128滑通させてから、保持支柱
122の半部は拡大して尖頭126にキャップ基台11
2を橇120に固定させる。
【0041】コイルばね125は、リップ116を、キ
ャップ基台112およびキャップ84,85に対して垂
直方向に調節させ、インクジェット・ペン・キャリッジ
40に設置される高さの違う印字ヘッド55,56に適
応できるようにしている。他に、印字ヘッド54,5
5,56が存在する平面とキャップのリップ116の上
部により形成される平面との間に発生する平行の欠如が
しばしば存在する。印字ヘッド54,55,56のこの
平行の欠如に適応するため、キャップ基台112はT形
ポスト130を備えており、これは橇120により形成
された溝穴132のような、一対のU形溝穴内に受けら
れている。したがって、取付け穴128に取付け保持支
柱122よりわずかに大きい直径を与え、かつ、溝穴1
32にT形ポスト130を溝穴132の中に沈ませるの
に十分な深さを与えることにより、キャップ基台112
およびキャップ・リップ116を橇120に対してトグ
ルで留め、ジンバル支持し、または傾けることができ
る。この傾き移動により、リップ116が印字ヘッドと
の平行の欠如に適応することにより印字ヘッド54,5
5,56の周りを封止でき、一方、上向きキャッピング
力が、基台112を橇120より向こうに押す、片寄せ
用のコイルばね125により与えられる。コイルばね1
25の直径は取付け穴128の直径より大きく、これに
よりばね125が橇120の上面に対して、および、キ
ャップ基台112の下面に対して押すことができること
が好ましい。
【0042】キャップ・カム従動節102,104は、
カム従動節の肩135がその中に突出しているカム受け
ポケット134を形成している。キャップ・カム従動節
102,104は、図5および図6では後向きにC形で
あるが、基本的には、その口の部分136が、組立てる
とその中にタイミング・カム駆動シャフト88を受ける
溝を形成しているC形部材である。図9(c)および図
9(e)に示されるように、各カム従動節102,10
4には、キャッピング位置に持ち上げるときキャップ8
4,85の最大上向き走行を制限する下方部分138が
ある。
【0043】図4で見られるように、キャップ組立体1
10は、カム従動節102,104を枠62の開放底部
を通して上向きに滑らせることにより枠62の中に組立
られる。カム従動節102,104を垂直方向に印字ヘ
ッド54,55,56の方に対して、および、そこから
遠ざけて自由に移動させ、キャップ84,85と印字ヘ
ッド54,55,56との整列を維持するため、枠62
は、T形の基部が枠62の内部区画の垂直面に固定され
たT形断面を有する一対のT案内142を形成してい
る。T案内142は、橇120に形成される長方形溝穴
の中に受けられている。更にキャップ基台112と枠6
2との整列を与えるため、キャップ基台112は、図4
に示されるように、枠62から突出する一対の突起14
6を摺動可能に受ける一対の切欠き144を備えてい
る。組立中、キャップ・カム従動節102,104を、
枠62の下面を通して挿入し、キャップ84,85の付
いたキャップ基台112およびそれに組み付けられたコ
イルばね125を枠62の上から設置する。組立を完了
するには、旋回可能な保持支柱122の尖頭126を各
橇120の取付け穴128を通して押す。
【0044】図7および図8は、本発明に従って構成さ
れたワイパ組立体150の1つの形態示す。カラー・ワ
イパ82をカラー・ワイパ・カム従動節101に取り付
け、更に、組合せワイパ80を組合せワイパ・カム従動
節103に取付けるのに使用することができるワイパ基
台152を備えているように図示している。ワイパ8
0,82を、プレス嵌め、接着剤、ボンディング、また
は当業者に既知の他の手段の他、オンサート・モールド
法などを使用してワイパ基台152のワイパ・ポケット
154の中に固定することができる。各カム従動節10
1,103は、ワイパ橇155を備えている。ワイパ橇
155は、ワイパ基台152から外方に突出する一対の
ランナを摺動可能に受ける一対の対向長方形溝穴または
ランナガイド156を形成している。ランナガイド15
6の上方のキャップ基台の上部は、傾斜面を有し、各ラ
ンナ158の下面も傾斜面を有し、これら傾斜面は、組
立中、接してランナガイド156に隣接するキャップ基
台155の部分を外方に押し、キャップ基台152をス
ナップ嵌合で受けることが好ましい。
【0045】ワイパ組立体150はまた、ワイパ橇15
5から上向きに突出する支柱162の周りに好ましくは
受けられる、コイルばね160のような、片寄せ部材を
備えている。窪み型ポケット164が基台155により
形成されて支持支柱162の周りに広がり、窪み型ポケ
ット164がコイルばね160の下部を受けていること
が好ましい。キャップ基台152は、図7に示されるよ
うに、片寄せ用のコイルばね160の上部および支持支
柱162の一部を受ける中空ポケットを形成している。
コイルばね160は、ワイパ基台152にしたがってワ
イパ80,82をワイパ橇155から向こうに押し、印
字ヘッド54,55,56に接触させるよう働く。拭き
取り中、コイルばね160は圧縮され、ワイパ80,8
2のブレードを傾け、ランナ158が溝穴156を横断
するにつれて垂直に移動し、これにより拭き取りの最中
に、印字ヘッド54,55,56とワイパ80,82と
の間の平行の欠如に適応する。
【0046】図4に示したように、ワイパ組立体150
は、枠62の開放上部からこの枠62に挿入される。枠
62は、各々がカム従動節101,103のT形ランナ
172を摺動可能に受ける一対の長方形溝穴170を形
成している。T形ランナ172は、そのそれぞれの案内
170に設置されると、ワイパ80,82の、印字ヘッ
ド54,55,56に向かい、かつ、印字ヘッド54,
55,56から遠ざかる線形移動運動を与える。再び図
7および図8を参照すると、ワイパ・カム従動節101
および103は各々、カム従動節ポケット174を形成
している。カム従動節101,103は各々、下向きに
カム従動節ポケット174の中に突出しているカム従動
節肩175を備えている。キャップ・カム従動節10
2,104について上に説明したように、ワイパ・カム
従動節101,103は、概略C形であるが、図7およ
び図8には動作中タイミング・カム駆動シャフト88を
受ける口176を形成する逆C形として図示してある。
また、図9(d)および図10(b)に示されるよう
に、カム従動節101,103は、それぞれのカム91
および93との係合によりワイパを拭き取り位置から下
げる働きをする下部カム従動節面178を備えている。
【0047】再び図4に戻る。該図は、キャリッジロッ
ク100がカム従動節105により支持されて図示され
ている。U形板ばね180のような片寄せ部材をスナッ
プ嵌合によりカム従動節105の下面に沿って形成され
た溝穴内に受けることができる。U形板ばね180は、
枠62の棚185に形成された一対の下面184に対し
て摺動可能に静止している一対の足182を備えてい
る。事実、各足182は、それに形成された上向きの窪
みを備え、これは接触摩擦を減らして足182の棚の下
面184に沿うこの滑り動作を容易にしていることが好
ましい。図9(f)、図10(f)、図11(f)、お
よび図12(f)において、棚185およびその下面1
84を概略示してある。キャリッジロック100を枠6
2に組み付けるのに、枠62はキャリッジロック100
のT形ランナ188を摺動可能に受ける長方形の溝穴1
86を形成し、キャリッジ・ロック100を垂直方向に
対して、インクジェット・ペン・キャリッジ40と係合
させたり解除させたりしている。
【0048】サービスステーション60は、T案内を長
方形の溝穴186に滑入させて各カム従動節101〜1
05を枠62内に設置することが好ましい。ワイパ8
0,82のワイパ組立体150を枠62の上から設置す
ることができる。カム従動節102および104を、枠
62の下から設置し、スナップ嵌合でそれぞれのキャッ
プ85,84のキャップ基台112に取付ける。キャリ
ッジロック100を枠62の下から組み付けてから、タ
イミング・カム機構90を枠62の前部から挿入する。
駆動シャフト88を、溝穴96および98の内部に静置
し、キャップ・カム従動節102,104の口136の
中、およびワイパ・カム従動節101,103の中に受
ける。
【0049】サービスステーション60はまた、マイク
ロスイッチ190を備えており、これは図2に示される
ように、枠62の盤外側壁68の外面に沿って設置され
た支持体191に取付けられている。マイクロスイッチ
190は、押されると制御信号194をプリンタ制御装
置35に送るアクチュエータ192を備えている。マイ
クロスイッチ190のアクチュエータ192を作動させ
るため、ブルギア78の内面に、図9(f)にマイクロ
スイッチ190を作動しているように示してあるトリガ
・フィンガ195が設けられている。
【0050】動作中、図9〜図12に示されるように、
サービスステーション60は、印字ヘッド54,55,
56をキャップで覆って拭く。これにはフルカラーの印
字ヘッド55、およびペン50および53のどれをイン
クジェット・ペン・キャリッジ40に設置してあるかに
より、黒印字ヘッド54か作像印字ヘッド56かを同時
に拭くステップおよび独立に拭くステップを含む。した
がって、図10〜図10Eおよび図12(a)〜図12
(f)に示されるように、サービスステーション60
は、所要の拭き取り速度での印字ヘッド54,55,5
6の独立拭き取りを有利に行い、一方、図11(a)〜
図11(f)に示されるように、印刷領域25の上方で
印刷スウォース間またはインクジェット・ペン・キャリ
ッジ40のパスの間のような設置印字ヘッド54,5
5,56の同時拭き取りをも行なう。その上、サービス
ステーション60は、ペン54,55,56の独立サー
ビスを印刷速度または処理量(毎分あたりのページ数で
評価する)を犠牲にせずに有利に行なう。
【0051】図9(a)のキャッピング位置をホーム・
ポジションと考えることができ、この位置では、マイク
ロスイッチ190のアクチュエータ192がトリガ・フ
ィンガ195によりアイドラギア78に押しつけられて
いる。図9(b)〜図9(e)の図と図9(f)の図と
を比較して、図9(b)〜図9(e)は、サービス構成
要素の右側の図であるが、図9(f)の図は、左側から
のものであることに注目のこと。図9(b)〜図9
(f)の曲がり矢印は、タイミング・カム機構90がキ
ャップ84,85を図9(a)のキャッピング位置に上
げるときの回転方向を示す他、以後のサービスに対する
継続回転の方向をも示している。
【0052】図9(a)〜図9(f)においては、幾つ
かのサービスステーション構成要素を枠62から取り外
し、キャッピング位置にあるように示してある。ここ
で、キャップ84,85は持ち上げられて印字ヘッド5
4,55,56を封止し、ワイパ80,82は、後退位
置または休止位置に引き出されて印字ヘッド54,5
5,56のワイパ上の自由走行を可能にしている。事
実、タイミング・カム機構90が反時計回りに約45度
回転した状態で、ワイパ80,82ばかりでなく、キャ
ップ84,85もすべて、図9(b)〜図9(f)で長
短の破線196により示した公称印字ヘッド基準平面の
下に下がっていることが明らかである。これらサービス
構成要素がすべて下がると、インクジェット・ペン・キ
ャリッジ40は、サービス領域44の中に自由に移動
し、印字ヘッド54,55,56がキャップ84,85
の直上にある位置で停止する。勿論、印字ヘッド54,
56をキャッピング前の最終時間に拭くのが望ましく、
これは、図11(a)〜図11(f)(同時拭き取り)
または図10(a)〜図10(f)および図12(a)
〜図12(f)(独立拭き取り)に関して下に説明する
ように、ワイパ80,82を持ち上げることにより容易
に行なうことができる。
【0053】印字ヘッド54,55,56がキャッピン
グ位置に来ると、モータ65は、図9(a)〜図9
(f)に示す位置まで回転し、キャップ84,85を、
リップ116がノズルを囲んで印字ヘッド54,55,
56を封止する位置に持ち上げる。図9(c)および図
9(e)に示したように、封止用のリップ116は通常
印字ヘッド基準平面196のわずか上にあり、これによ
りキャッピング時にコイルばね125を圧縮することが
できる。この構成は、上向きの弾性力を与え、印字ヘッ
ド54,55,56のオリフィス板に対するリップ11
6のしっかりとした封止を与える。また図9(a)およ
び図9(f)では、キャリッジロック100が、インク
ジェット・ペン・キャリッジ40から下方に突出するキ
ャリッジラッチ198に係合しているよう図示されてい
る。図4に示されるように、キャリッジロック100
は、U形溝として構成されており、これは、キャリッジ
ラッチ198を掴んでインクジェット・ペン・キャリッ
ジ40がいずれの側にも運動しないようにする。
【0054】キャリッジロック100を、図9(a)お
よび図9(f)のロック位置まで持ち上げるには、カム
195がカム従動節105を持ち上げ位置に押す。カム
従動節105が上昇すると、足182が棚185の下面
184に沿ってプリンタの前後に向かって外向きに滑る
につれて、U形ばね180の足182を破線で示した休
止位置から、実線で示したロック位置まで移動させる。
図9(f)において、キャリッジロック100を公称印
字ヘッド基準平面196の上方にあって、図9(a)に
示されるように、キャリッジラッチ198と係合してい
るよう図示してある。
【0055】したがって、サービスステーション60の
この構成は、サービス構成要素80、82,84、85
の各々をタイミング・カム機構90により並進的に移動
させる、すなわち、印字ヘッド54,55,56にサー
ビスするためのサービス位置に持ち上げる他、休止位置
に下げる。カム91〜95を構成すること、および、各
カムを駆動シャフト88の上で互いに向けることによ
り、タイミング・カム機構90は、サービス位置と休止
位置との間で各サービス構成要素80,82,84,8
5を独立に指示する他、印字ヘッド54,55,56が
封止されるとインクジェット・ペン・キャリッジ40を
固定位置に固定する。
【0056】図10(a)は、組合せワイパ80に黒ペ
ン50がインクジェット・ペン・キャリッジ40へ設置
されているときには、黒の印字ヘッド54を、また、作
像ペン53が設置されているときには、作像の印字ヘッ
ド56を拭かせるサービスステーション60の独立拭き
取り位置を示す。図10(d)で、組合せワイパ・カム
93はワイパ80を公称印字ヘッド基準平面196の上
に持ち上げて、拭き取り中、コイルばね160を、印字
ヘッド54,55,56に接触すると圧縮できるように
している。カラー・ワイパ82が確実に完全に後退する
ために、カム91は、カラー・カム従動節101の下方
のカム面に係合するよう図示されている。
【0057】キャッピングから拭き取りに移るとき、キ
ャップ組立体110は、カム従動節102,104がそ
れぞれカム92および94の表面に乗るにつれて、それ
自身の重力により平面196から下がっている。板ばね
のような片寄せ部材を追加してキャップ組立体110
を、図10(c)および図10(e)に示す、下がった
休止位置に押すことができ、またはカム92,94およ
び従動節102,104を修正してキャップ85,84
をこの休止位置に活動的に駆動することができる。また
組合せワイパ80のこの独立拭き取り位置では、キャリ
ッジロック100を後退位置に示してあり、カム従動節
105をカム95の表面と接触させるU形ばね180の
力で印字ヘッドインクジェット・ペン・キャリッジ40
との係合から引き出されている。図10(a)の独立拭
き取り位置では、黒の印字ヘッド54をフルカラーの印
字ヘッド55を拭くのに必要なより低いワイパ速度で拭
くことができる。更に、作像ペン53をインクジェット
・ペン・キャリッジ40に設置すると、作像の印字ヘッ
ド56に対して最適拭き取り速度を使用することができ
る。
【0058】図11(a)は、両ワイパ80および82
が、図11(b)および図11(d)に示されるよう
に、基準平面196の上に広がって印字ヘッド54,5
5,56に係合す2重または同時拭き取り位置を示す。
図11(c)および図11(e)は、完全に後退位置に
あって、現在はカム92および94とそれぞれカム従動
節102および104の下面138との係合により下方
に押されているキャップ86,84を示す。図11
(a)に示すサービス・ステーションの同時または2重
拭き取り位置は、フルカラーの印字ヘッド55、および
インクジェット・ペン・キャリッジ40に設置されてい
る作像または黒印字ヘッド56,54を共に有利に迅速
に拭き取ることを可能とする。
【0059】図11(a)〜図11(f)のこの同時拭
き取り位置は、迅速拭き取りを行なって印刷スゥオース
の間に設置されている両印字ヘッドを清掃するのに特に
役立つ。更に、ある実施形態では、作像ペン53は、フ
ルカラーペン52と同様のサービス要求事項を有するイ
ンクを入れることができる。この場合には、同じ速度で
同時拭き取りができることは、黒ペン50がインクジェ
ット・ペン・キャリッジ40に設置されているときフル
カラーの印字ヘッド55および黒の印字ヘッド54の別
々の最適拭き取り速度を可能としながら、サービスのす
べてのレベルの速さを上げることが可能になる。図11
(f)では、キャリッジロック100が後退位置のまま
で、インクジェット・ペン・キャリッジ40をワイパ8
0および82の上で前後に往復移動させ、この選択的拭
き取りルーチンを可能にしている。
【0060】図12(a)は、フルカラーの印字ヘッド
55を清掃するための独立拭き取り位置を示す。図12
(b)に最も良く示されるように、フルカラー・ワイパ
82は、公称印字ヘッド基準平面196の上方に上げら
れており、一方組合せワイパ80の他、キャップ84お
よび85は基準平面196の下に後退したままである。
インクジェット・ペン・キャリッジ40がワイパ82の
上方を所定の拭き取り速度で走行しやすくするには、図
12(f)に示されるように、キャリッジロック100
も後退したままにする。タイミング・カム機構90が曲
がり矢印により示した方向に更に回転すると、サービス
ステーションが図9(a)のキャッピング位置に戻る
が、反対方向に回転すると、サービスステーション60
は、図11(a)〜図11(f)の同時拭き取り位置に
戻る。
【0061】サービスステーション60を使用すると、
上の背景の章で説明した初期のサービスステーションに
勝る幾つかの長所が実現される。例えば、フルカラーペ
ン52に必要なワイパの数を今度は、黒ペン50または
作像カートリッジ53のいずれをインクジェット・ペン
・キャリッジ40に設置したかにより、ペン50または
53に使用したものと別に、または同じにすることがで
きる。したがって、インクジェット・ペン・キャリッジ
40に設置したペンが違う最適拭き取り速度を有すると
きは、図10(d)および図12(b)に示した独立拭
き取り位置を使用して各ペンに独立にサービスすること
ができる。しかし、図11(b)および図11(d)に
示す2重または同時拭き取り位置を使用することによ
り、インクジェット・ペン・キャリッジ40に設置され
た両印字ヘッドを同じ速度で同時に拭くことができ、印
刷の速度が向上する。その上、フルカラーペン52およ
び作像ペン53が例えば、各々同じサービス要求を持っ
ていれば、図11(b)および図11(d)の同時拭き
取り構成を使用すると、すべての印字ヘッドの清掃の速
度が上がり、印刷中には拭くことがない。
【0062】独立拭き取り機構は、黒印刷の優勢な活動
期間中、図10(d)に示されるように、黒の印字ヘッ
ド54のゆっくりした拭き取りを、このゆっくりした拭
き取り行程中フルカラーペン52から余分のインクを引
き出すという問題なしに、有利に可能とする。何故なら
今度は、フルカラーペン52を、図12(b)に示され
るように、フルカラーペンから少ないインクを引き出す
速い拭き取り速度を使用して独立に拭くからである。フ
ルカラーの印字ヘッド55から引き出す不必要なインク
を少なくすれば、ペンの鼻部の両側にあるワイパ・スク
レーパに堆積するインク残滓は少ない。印字ヘッドのワ
イパ・スクレーパに蓄積する粘着性のインク残滓を少な
くすれば、繊維を集める機会が少なく、したがって、望
ましくない繊維の跡が回避される。サービスステーショ
ン60を使用して印字ヘッド54,56に対する独立拭
き取り速度を与えることにより、印字ヘッドのサービス
は各設置印字ヘッドについて最適化され、これにより印
刷された画像に更に高い印刷品質を与えながら印刷の速
さが向上する。
【0063】以下に、本発明の実施の形態を要約列挙す
る。
【0064】<1> インクジェット印刷機構のインク
ジェット式の印字ヘッドにサービスするサービスステー
ションにおいて、枠と、該枠に摺動可能に取付けられ、
前記印字ヘッドに向かってキャッピング位置に並進運動
するキャップ・カム従動節と、該キャップ・カム従動節
により支持され、キャッピング位置で前記印字ヘッドを
封止するキャップと、前記枠に摺動可能に取付けられ、
前記印字ヘッドに向かって拭き取り位置に並進運動する
ワイパ・カム従動節と、該ワイパ・カム従動節により支
持され、拭き取り位置で前記印字ヘッドを清掃するワイ
パと、キャップ・カムおよびワイパ・カムが取付けられ
た駆動シャフトを有し、該キャップ・カムが前記キャッ
プ・カム従動節に係合した状態でキャッピング位置と休
止位置との間を移動し、該ワイパ・カムが前記ワイパ・
カム従動節に係合した状態で拭き取り位置と休止位置と
の間を移動するタイミング・カム駆動機構と、を備えて
いるサービスステーション。
【0065】<2> インクジェット印刷機構の第2の
インクジェット式の印字ヘッドにもサービスするため
に、更に、枠に摺動可能に取付けられ、前記第2の印字
ヘッドに向かってキャッピング位置に並進運動する第2
のキャップ・カム従動節と、該第2のキャップ・カム従
動節により支持され、キャッピング位置で前記第2の印
字ヘッドを封止する第2のキャップと、前記枠に摺動可
能に取付けられ、前記第2の印字ヘッドに向かって第2
の拭き取り位置に並進運動する第2のワイパ・カム従動
節と、該第2のワイパ・カム従動節により支持され、第
2の拭き取り位置で前記第2の印字ヘッドを清掃する第
2のワイパと、を備え、タイミング・カム駆動機構は、
駆動シャフトにより支持された第2のキャップ・カムお
よび第2のワイパ・カムを有し、該第2のキャップ・カ
ムが前記第2のキャップ・カム従動節に係合した状態で
キャッピング位置と休止位置との間を移動し、該第2の
ワイパ・カムが前記第2のワイパ・カム従動節に係合し
た状態で第2の拭き取り位置と休止位置との間を移動す
る,<1>に記載のサービスステーション。
【0066】<3> ワイパ・カムおよび第2のワイパ
・カムが、駆動シャフトにより構成され、駆動されて選
択的に、 a 印字ヘッドおよび第2の印字ヘッドを共に同時に拭
き、 b 印字ヘッドだけを独立に拭き、 c 第2の印字ヘッドだけを独立に拭く、 <2>に記載のサービスステーション。
【0067】<4> 印字ヘッドが、インクジェット印
刷機構のキャリッジにより往復運動し、更に、サービス
ステーションは、枠に摺動可能に取付けられ、キャリッ
ジに向かってロック位置に並進運動するキャリッジロッ
ク・カム従動節と、該キャリッジロック・カム従動節に
より支持され、該キャリッジロック・カム従動節がロッ
ク位置にあるとき前記キャリッジを固定位置にラッチす
るキャリッジロックと、を備え、タイミング・カム駆動
機構は、駆動シャフトにより支持されて、キャップ・カ
ム従動節がキャッピング位置にあるとき前記キャリッジ
をラッチし、前記キャリッジロック・カム従動節と係合
してロック位置と休止位置との間を移動するキャリッジ
ロック・カムを備えている、<1>に記載のサービスス
テーション。
【0068】<5> キャリッジロックおよびキャリッ
ジロック・カム従動節をロック位置から離れる方向に押
すキャリッジロック片寄せ部材を備えている、<4>に
記載のサービスステーション。
【0069】<6> キャップをキャップ・カム従動節
に連結し、該キャップ・カム従動節に対してキャップを
ジンバル運動させるためのキャップ基台と、前記キャッ
プを印字ヘッドに向かって押すキャップ片寄せ部材と、
ワイパをワイパ・カム従動節に連結し、該ワイパ・カム
従動節に対して前記ワイパをジンバル運動させるための
ワイパ基台と、前記ワイパを前記印字ヘッドに向かって
押すワイパ片寄せ部材と、を備えている、<1>に記載
のサービスステーション。
【0070】<7> キャップ片寄せ部材がキャップ基
台とキャップ・カム従動節との間に挟まれており、ワイ
パ片寄せ部材がワイパ基台とワイパ・カム従動節との間
に挟まれている、<6>に記載のサービスステーショ
ン。
【0071】<8> インクジェット印刷機構の一対の
インクジェット式の印字ヘッドにサービスするサービス
ステーションにおいて、枠と、各々が該枠に取付けられ
てインクジェット式の印字ヘッドのサービス位置に並進
運動する第1、第2、第3、および第4のカム従動節
と、前記第1のカム従動節により支持された一方のワイ
パが第1のサービス位置まで移動し、前記一対のインク
ジェット式の印字ヘッドの一方の印字ヘッドを拭き、前
記第2のカム従動節により支持された他方のワイパが第
2のサービス位置まで移動し、前記一対のインクジェッ
ト式の印字ヘッドの他方の印字ヘッドを拭くようにした
一対のワイパと、前記第3のカム従動節により支持され
た一方のキャップがキャッピング位置まで移動して前記
一方の印字ヘッドを封止し、前記第4のカム従動節によ
り支持された他方のキャップがキャッピング位置まで移
動して前記他方の印字ヘッドを封止するようにした一対
のキャップと、第1、第2、第3、および第4のカムが
取付けられた駆動シャフトを備え、それぞれの第1、第
2、第3、および第4のカム従動節に係合してワイパ対
およびキャップ対を前記サービス位置に選択的に移動さ
せるタイミング・カム駆動機構と、を備えているサービ
スステーション。
【0072】<9> 第3および第4のカムが、キャッ
プ対をキャッピング位置まで同時に移動させて印字ヘッ
ド対を封止するよう構成されている、<8>に記載のサ
ービスステーション。
【0073】<10> インクジェット式の印字ヘッド
の対は、インクジェット印刷機構のキャリッジにより往
復運動し、更に、サービスステーションは、枠に摺動可
能に取付けられ、ロック位置に並進運動する第5のカム
従動節と、該第5のカム従動節に支持され、該第5のカ
ム従動節がロック位置にあるときキャリッジを固定位置
にラッチするキャリッジロックと、を備え、タイミング
・カム駆動機構は、駆動シャフトにより支持されて前記
第5のカム従動節をロック位置と静止位置との間で移動
させる第5のカムを備えている、<9>に記載のサービ
スステーション。
【0074】<11> 第1および第2のカムは、 a 一方のワイパを第1のサービス位置まで独立に移動
させ、 b 他方のワイパを第2のサービス位置まで独立に移動
させ、 c ワイパ対を第1および第2のサービス位置まで同時
に移動させる よう構成されている、<8>に記載のサービスステーシ
ョン。
【0075】<12> インクジェット印刷機構のイン
クジェット式の印字ヘッドにサービスする方法であっ
て、キャップ・カム従動節により支持されたキャップ
と、ワイパ・カム従動節により支持されたワイパと、キ
ャップ・カムおよびワイパ・カムが取付けられた駆動シ
ャフトを備えているタイミング・カム駆動機構と、を準
備するステップと、前記キャップ・カムを前記キャップ
・カム従動節に係合して前記キャップをキャッピング位
置に並進移動させることによりインクジェット式の印字
ヘッドを封止するステップと、前記ワイパ・カムを前記
ワイパ・カム従動節に係合してワイパを拭き取り位置に
並進移動させ、その後で、前記インクジェット式の印字
ヘッドを前記ワイパを横断して移動させることにより前
記インクジェット式の印字ヘッドを清掃するステップ
と、を有している方法。
【0076】<13> 準備するステップが、キャリッ
ジロック・カム従動節により支持されたキャリッジロッ
クを準備すること、および駆動シャフトに取付けられた
キャリッジロック・カムを準備することを含み、更に、
前記キャリッジロック・カムを前記キャリッジロック・
カム従動節に係合して前記キャリッジロックをロック位
置に並進移動させることによりインクジェット式の印字
ヘッドを固定位置に固定するステップを有している、<
12>に記載の方法。
【0077】<14> インクジェット印刷機構の一対
のインクジェット式の印字ヘッドにサービスする方法で
あって、それぞれの第1、第2、第3、および第4のサ
ービス構成要素を支持する第1、第2、第3、および第
4のカム従動節を準備し、且つ該第1、第2、第3、お
よび第4のカムが取付けられた駆動シャフトを備えてい
るタイミング・カム駆動機構を準備するステップと、前
記第1、第2、第3、および第4のサービス構成要素の
少なくとも1つを、駆動シャフトの回転および前記第
1、第2、第3、および第4のカム従動節とそれぞれの
第1、第2、第3、および第4のカムとの係合により、
サービス位置に選択的に移動させるステップと、前記イ
ンクジェット式の印字ヘッドに、サービス位置にあると
き前記第1、第2、第3、および第4のサービス構成要
素の少なくとも1つによりサービスするステップと、を
有している方法。
【0078】<15> ステップが、第1および第2の
サービス構成要素を一対のワイパとして準備することを
含み、移動させるステップは、最初、一対のワイパの一
方のワイパを第1の拭き取り位置に移動させて前記一対
の印字ヘッドの一方を拭くステップを有し、サービスす
るステップは、最初の移動ステップの後、一方の印字ヘ
ッドを前記一方のワイパで拭くステップを有している、
<14>に記載の方法。
【0079】<16> 一方のワイパを、第1の拭き取
りステップの後、第1の拭き取り位置から除去するステ
ップを有しており、更に、移動させるステップが、前記
第1の拭き取りステップの後、一対のワイパの他方のワ
イパを第2の拭き取り位置に第2に移動させて一対の印
字ヘッドの他方の印字ヘッドを拭くステップを有してお
り、更に、サービスするステップが、第2の移動ステッ
プの後、前記他方の印字ヘッドを前記他方のワイパで第
2に拭くステップを有している、<15>に記載の方
法。
【0080】<17> 他方のワイパを、第1の拭き取
りステップの後、第2の拭き取り位置から除去するステ
ップを有しており、更に、移動させるステップが、前記
第2の拭き取りステップの後、一対のワイパを第1およ
び第2の拭き取り位置に同時に移動させて一対の印字ヘ
ッドを拭くステップを有しており、更に、サービスする
ステップが、同時に移動させるステップの後、前記一対
の印字ヘッドを前記一対のワイパで同時に拭くステップ
を有している、<16>に記載の方法。
【0081】<18> 準備するステップが、第1およ
び第2のサービス構成要素を一対のワイパとして準備す
ることを含み、移動させるステップが、前記一対のワイ
パをサービス位置に同時に移動させて一対の印字ヘッド
を拭くステップを有しており、更に、サービスするステ
ップが、同時に移動させるステツプの後、前記一対の印
字ヘッドを前記一対のワイパで拭くステップを有してい
る、<14>に記載の方法。
【0082】<19> 準備するステップが、第3およ
び第4のサービス構成要素を一対のキャップとして準備
することを含み、サービスするステップが、一対の印字
ヘッドを一対のキャップで封止するステップを有してい
る、<14>に記載の方法。
【0083】<20> 準備するステップが、第5のカ
ム従動節により支持されたキャリッジロックを準備し、
かつ駆動シャフトに取付けられた第5のカムを準備する
ステップを有し、更に、封止するステップ中に、前記駆
動シャフトの回転および前記第5のカム従動節と前記第
5のカムとの係合により一対のインクジェット式の印字
ヘッドを固定位置に固定するステップを有している、<
19>に記載の方法。
【0084】<21> 画像を印刷するインクジェット
印刷機構において、シャーシと、該シャーシにより支持
されて往復移動するキャリッジと、該キャリッジにより
支持されたインクジェット式の印字ヘッドと、枠と、各
々が枠に摺動可能に取付けられてサービス位置に並進移
動し、インクジェット式の印字ヘッドにサービスするた
めの第1および第2のカム従動節と、前記第1のカム従
動節により支持されて第1のサービス位置に移動し、前
記印字ヘッドを拭くワイパと、前記第1のカム従動節に
より支持されてキャッピング位置に移動し、前記印字ヘ
ッドを封止するキャップと、前記第1および第2のカム
が取付けられた駆動シャフトを備え、それぞれの前記第
1および第2のカム従動節に係合して前記ワイパおよび
前記キャップをサービス位置に選択的に移動させるタイ
ミング・カム駆動機構と、を備えているインクジェット
印刷機構。
【0085】<22> 枠に取付けられてロック位置に
移動する第3のカム従動節と、該第3のカム従動節に支
持され、該第3のカム従動節がロック位置にあるときキ
ャリッジを固定位置に固定するキャリッジロックと、駆
動シャフトに取付けられ、前記キャップがキャッピング
・サービス位置に移動するとき、前記第3のカム従動節
に係合してロック位置に移動する第3のカムと、を備え
ている、<21>に記載のインクジェット印刷機構。
【0086】<23> キャリッジにより支持された他
のインクジェット式の印字ヘッドと、各々が枠に摺動可
能に取付けられてサービス位置に並進移動し、前記イン
クジェット式の印字ヘッドにサービスするための第3お
よび第4のカム従動節と、前記第3のカム従動節に支持
されて第2のサービス位置に移動し、前記他のインクジ
ェット式の印字ヘッドを拭く他のワイパと、前記第4の
カム従動節に支持されて第2のキャッピング・サービス
位置に移動し、前記他のインクジェット式の印字ヘッド
を封止する他のキャップと、駆動シャフトに取付けら
れ、前記第3および第4のカム従動節のそれぞれに係合
して前記他のワイパおよび前記他のキャップを前記第2
のサービス位置に選択的に移動させる第3および第4の
カムと、を備えている、<21>に記載のインクジェッ
ト印刷機構。
【0087】<24> 第1および第3のカムが、駆動
シャフトに取付けられてそれぞれの第3および第4のカ
ム従動節に係合し、ワイパをサービス・ステーションに
単独で移動させ、その後、前記ワイパを前記サービス・
ステーションから移動させ、他のワイパを第2のサービ
ス・ステーションに単独で移動させる、<23>に記載
のインクジェット印刷機構。
【0088】<25> 第1および第3のカムが、駆動
シャフトに取付けられ、それぞれ第3および第4のカム
従動節に係合し、ワイパおよび他のワイパをサービス・
ステーションに同時に移動させる、<24>に記載のイ
ンクジェット印刷機構。
【0089】
【発明の効果】上述のように本発明によるインクジェッ
ト印刷機構のインクジェット式の印字ヘッドにサービス
するサービスステーションは、主に、枠と、枠に摺動可
能に取付けられ、前記印字ヘッドに向かってキャッピン
グ位置に並進運動するキャップ・カム従動節と、該キャ
ップ・カム従動節により支持され、前記キャッピング位
置で前記印字ヘッドを封止するキャップと、前記枠に摺
動可能に取付けられ、前記印字ヘッドに向かって拭き取
り位置に並進運動するワイパ・カム従動節と、該ワイパ
・カム従動節により支持され、拭き取り位置で前記印字
ヘッドを清掃するワイパと、キャップ・カムおよびワイ
パ・カムが取付けられた駆動シャフトを有し、該キャッ
プ・カムが前記キャップ・カム従動節に係合した状態で
キャッピング位置と休止位置との間を移動し、該ワイパ
・カムが前記ワイパ・カム従動節に係合した状態で拭き
取り位置と休止位置との間を移動するタイミング・カム
駆動機構とを備えているサービスステーションである。
【0090】そして、本発明のサービスステーションに
よれば、第1に、カートリッジを良好な状態に維持し、
単色インクジェット・カートリッジまたは多色作像イン
クジェット・カートリッジをフルカラー・カートリッジ
と組み合わせて使用するとき鮮明な生き生きした画像を
印刷するインクジェット印刷機構を提供することが可能
であり、第2に、高速乾燥顔料主体のインクを散在させ
たものと高速乾燥染料主体のインクを散在させたものと
のような、別々の拭き取り要求を有するインクジェット
式の印字ヘッドのノズル面板を、プリンタの速さまたは
処理量定格を犠牲にせずに、確実に清掃することができ
る拭き取りシステムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイミング・カム駆動インクジェット
式の印字ヘッド・サービスステーションの一実施形態を
取り入れたインクジェット印刷機構の一実施形態、ここ
ではインクジェット・プリンタ、の部分切除斜視図を示
す。
【図2】図1のサービスステーションの分解斜視図を示
し、駆動モータ、伝達ギア、およびマイクロスイッチを
取り外して図示してある。
【図3】図1のサービスステーションの拡大切除斜視図
を示す。
【図4】図1のサービスステーションの幾つかのサービ
ス構成要素、カム従動節、およびタイミング・カム駆動
機構の分解斜視図を示す。
【図5】図1のサービスステーションのキャッピング組
立体の1つの側面立面図を示す。
【図6】図5のキャッピング構成要素およびカム従動節
支持体の分解斜視図を示す。
【図7】図1のサービスステーションの拭き取り組立体
の1つの側面立面図を示す。
【図8】図7の拭き取り構成要素およびカム従動節支持
体の分解斜視図を示す。
【図9】図1のサービスステーションの両キャッピング
組立体および両拭き取り組立体をその上に組立た状態
の、その幾つかの側面立面図の基準として使用される、
タイミング・カム駆動機構のキャッピング位置の前面立
面図を示す。特に、図9(b)は、図9(a)の線A−
Aで切った立面図である。図9(c)は、図9(a)の
線B−Bで切った立面図である。図9(d)は、図9
(a)の線C−Cで切った立面図である。図9(e)
は、図9(a)の線D−Dで切った立面図である。図9
(f)は、図9(a)の線E−Eで切った立面図であ
る。
【図10】図1のサービスステーションの両キャッピン
グ組立体および両拭き取り組立体をその上に組立た状態
の、その幾つかの側面立面図の基準として使用される、
タイミング・カム駆動機構の組合せワイパ拭き取り位置
の前面立面図を示す。特に、図10(b)は、図10
(a)の線A−Aで切った立面図である。図10(c)
は、図10(a)の線B−Bで切った立面図である。図
10(d)は、図10(a)の線C−Cで切った立面図
である。図10(e)は、図10(a)の線D−Dで切
った立面図である。図10(f)は、図10(a)の線
E−Eで切った立面図である。
【図11】図1のサービスステーションの両キャッピン
グ組立体および両拭き取り組立体をその上に組立た状態
の、その幾つかの側面立面図の基準として使用される、
タイミング・カム駆動機構の同時拭き取り位置の前面立
面図を示す。特に、図11(b)は、図11(a)の線
A−Aで切った立面図である。図11(c)は、図11
(a)の線B−Bで切った立面図である。図11(d)
は、図11(a)の線C−Cで切った立面図である。図
11(e)は、図11(a)の線D−Dで切った立面図
である。図11(f)は、図11(a)の線E−Eで切
った立面図である。
【図12】図1のサービスステーションの両キャッピン
グ組立体および両拭き取り組立体をその上に組立た状態
の、その幾つかの側面立面図の基準として使用される、
タイミング・カム駆動機構のフルカラー・ワイパ拭き取
り位置の前面立面図を示す。特に図12(b)は、図1
2(a)の線A−Aで切った立面図である。図12
(c)は、図12(a)の線B−Bで切った立面図であ
る。図12(d)は、図12(a)の線C−Cで切った
立面図である。図12(e)は、図12(a)の線D−
Dで切った立面図である。図12(f)は、図12
(a)の線E−Eで切った立面図である。
【図13】多様な別々の交換可能ペンおよびインク処方
品の組合せを示す表を示す。
【符号の説明】
20 インクジェット・プリンタ 22 シャーシ 23 ハウジング 24 印刷媒体送り機構 25 印刷領域 28 出力トレー 30 長さ調整滑動部分 32 滑動幅調整レバー 34 軸 35 プリンタ制御装置 38 キャリッジ案内棒 40 インクジェット・ペン・キャリッジ 42 走査軸 44 サービス領域 46 キーボード 50 単一チャンバ式単色カートリッジ 52 多連チャンバ式フルカラー・インク・カートリッ
ジ 53 多連チャンバ式作像カートリッジ 54,55,56 印字ヘッド 60 タイミング・カム駆動印字ヘッド・サービスステ
ーション 62 枠 64 スピツーン 65 モータ 66 ピニオンギア 67 溝穴 68 側壁 70 アイドラギア 72 ブルギア 74 フランジ付きシャフト 75 取り付け穴 78 ブルギア 80 ワイパ 82 ワイパ 84 組み合わせキャップ 85 カラー・キャップ 86 側壁 87 後壁 88 シャフト 90 タイミング・カム駆動機構組立体 92 カラー・キャップ・カム 93 組合せワイパ・カム 94 組合せキャップ・カム 95 キャリッジ・ロック・カム 96 溝穴 98 溝穴 100 キャリッジロック 101 カラー・ワイパ・カム従動節 102 カラー・キャップ・カム従動節 103 組合せワイパ・カム従動節 104 組合せキャップ・カム従動節 105 キャリッジロック・カム従動節 110 キャップ組立体 112 リップ基台 114 台座部分 115 カップ 116 リップ 118 穴 119 溝 120 橇 122 保持支柱 124 溝穴 125 コイルばね 126 尖頭 128 取付け穴 130 T形ポスト 132 溝穴 134 カム受けポケット 135 肩 136 口の部分 138 下方部分 142 T案内 144 切欠き 146 突起 150 ワイパ組立体 152 ワイパ基台 154 ワイパ・ポケット 155 ワイパ橇 156 ランナガイド 158 ランナ 160 コイルばね 162 支持支柱 164 窪み型ポケット 170 長方形溝穴 172 T形ランナ 174 カム駆動節ポケット 175 カム駆動節肩 176 口 178 下部カム従動節面 180 U形板ばね 182 足 184 棚の下面 185 棚 186 溝穴 188 T形ランナ 190 マイクロスイッチ 192 アクチュエータ 195 トリガ・フィンガ 196 基準平面 198 キャリッジラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シオウ・ウイリム・ダレン シンガポール 310205、ナンバー12− 1179、トア・ペイオー・ノース、ビー・エ ル・ケー 205 (72)発明者 リム・エン・クァン シンガポール 380128、ナンバー05−117、 ゲイランド・イースト・アヴェニュー 1、ビー・エル・ケー 128

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット印刷機構のインクジェッ
    ト式の印字ヘッドにサービスするサービスステーション
    において、 枠と、 該枠に摺動可能に取付けられ、印字ヘッドに向かってキ
    ャッピング位置に並進運動するキャップ・カム従動節
    と、 該キャップ・カム従動節により支持され、キャッピング
    位置で前記印字ヘッドを封止するキャップと、 前記枠に摺動可能に取付けられ、前記印字ヘッドに向か
    って拭き取り位置に並進運動するワイパ・カム従動節
    と、 該ワイパ・カム従動節により支持され、拭き取り位置で
    前記印字ヘッドを清掃するワイパと、 キャップ・カムおよびワイパ・カムが取付けられた駆動
    シャフトを有し、該キャップ・カムが前記キャップ・カ
    ム従動節に係合した状態でキャッピング位置と休止位置
    との間を移動し、該ワイパ・カムが前記ワイパ・カム従
    動節に係合した状態で拭き取り位置と休止位置との間を
    移動するタイミング・カム駆動機構と、を備えているこ
    とを特徴とするサービスステーション。
JP30577098A 1997-10-28 1998-10-27 タイミングカム駆動インクジェット式印字ヘッド・サービスステーション Pending JPH11192716A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SG9703886 1997-10-28
SG9703886-3 1997-10-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11192716A true JPH11192716A (ja) 1999-07-21

Family

ID=20429770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30577098A Pending JPH11192716A (ja) 1997-10-28 1998-10-27 タイミングカム駆動インクジェット式印字ヘッド・サービスステーション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11192716A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6398339B1 (en) * 2000-06-16 2002-06-04 Xerox Corp. Time and drive systems for a multifunction ink jet printer maintenance station
KR100481509B1 (ko) * 2001-11-13 2005-04-07 삼성전자주식회사 잉크젯 프린터의 메인터넌스 장치
US6991312B2 (en) * 2002-03-22 2006-01-31 Sharp Kabushiki Kaisha Print head maintenance mechanism
JP2006240108A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2008012684A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2008179155A (ja) * 2008-03-07 2008-08-07 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ
JP2009154390A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2015110302A (ja) * 2013-12-06 2015-06-18 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットヘッドのワイパ装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6398339B1 (en) * 2000-06-16 2002-06-04 Xerox Corp. Time and drive systems for a multifunction ink jet printer maintenance station
KR100481509B1 (ko) * 2001-11-13 2005-04-07 삼성전자주식회사 잉크젯 프린터의 메인터넌스 장치
US6991312B2 (en) * 2002-03-22 2006-01-31 Sharp Kabushiki Kaisha Print head maintenance mechanism
JP2006240108A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Canon Inc インクジェット記録装置
JP4673094B2 (ja) * 2005-03-04 2011-04-20 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP2008012684A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2009154390A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2008179155A (ja) * 2008-03-07 2008-08-07 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ
JP4631919B2 (ja) * 2008-03-07 2011-02-16 セイコーエプソン株式会社 インクジェットプリンタ
JP2015110302A (ja) * 2013-12-06 2015-06-18 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットヘッドのワイパ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5742306A (en) Imaging cartridge system for inkjet printing mechanisms
JP3710013B2 (ja) カラー可能単一カートリッジ・インクジェット・サービスステーション
US6312091B1 (en) Obstruction sealing system for inkjet printheads
TW500667B (en) An inkjet mechanism, and a service station and servicing method for an inkjet printhead of the inkjet printing mechanism
US6543893B2 (en) Solid and semi-flexible body inkjet printing system
JP3177128B2 (ja) 吐出部、吐出部を用いたインクジェットカートリッジ、インクジェットプリント装置および方法
CN101088765B (zh) 喷墨打印装置
US7648224B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP4920934B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4533217B2 (ja) インクジェット記録装置及びその制御方法
JP3708016B2 (ja) プリントヘッド用サービスステーション、インクジェット印刷機構およびプリントヘッドの保守方法
US20070291076A1 (en) Ink jet printing apparatus and ink jet printing method
JP2000203044A (ja) 印刷装置
JPH08230200A (ja) インクジェット・プリントヘッド用サービス・ステーション
JPH0858105A (ja) インクジェット印刷装置のサービスステーション
JP3819223B2 (ja) インクジェットプリントヘッドのクリーニング用溝付きチップ形ワイパー
JP2000043281A (ja) 多重インクジェット印字ヘッド用一体型キャッピング装置
US6000779A (en) Triple-cartridge inkjet service station
JPH11192716A (ja) タイミングカム駆動インクジェット式印字ヘッド・サービスステーション
US6247783B1 (en) Storage and spittoon system for waste inkjet ink
JP2005219419A (ja) インクジェット記録装置
EP0913264A2 (en) Inkjet printhead service station
US6644784B2 (en) Method and apparatus for printing with multiple recording mechanisms
JPH11198389A (ja) インクジェット印字ヘッド用拭き取りシステム
JP2004148770A (ja) インクジェット記録装置