JPH11192307A - シースおよび穿刺針組立体 - Google Patents

シースおよび穿刺針組立体

Info

Publication number
JPH11192307A
JPH11192307A JP9367604A JP36760497A JPH11192307A JP H11192307 A JPH11192307 A JP H11192307A JP 9367604 A JP9367604 A JP 9367604A JP 36760497 A JP36760497 A JP 36760497A JP H11192307 A JPH11192307 A JP H11192307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
puncture needle
hub
shaft hole
insertion port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9367604A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Matsumoto
松本  孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP9367604A priority Critical patent/JPH11192307A/ja
Publication of JPH11192307A publication Critical patent/JPH11192307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 穿刺針が組み合わされた状態で滅菌用の熱処
理や保存を行うことができ、しかも使用時には、片方の
手の指の力のみで内部の流路を確実に閉塞することがで
きることから止血性が良好で、且つ穿刺針やガイドワイ
ヤなどの挿入性にも優れたシースおよび穿刺針組立体を
提供すること。 【解決手段】 軸方向に沿って挿通孔22が形成され、
先端部が体内側に挿入され、後端部側が体外に配置され
るシース本体1と、シース本体1の後端部が接続され、
シース本体1の挿通孔22と連通する挿入口20が形成
されたハブ部2とを有する医療器具用シースであって、
ハブ部2の挿入口20からシース本体1の挿通孔22へ
至る流路の途中に、挿通孔22へ向けて小さくなるテー
パ部21と、該テーパ部21の最小内径部23に連通す
る軸孔54とが内面に形成され、ハブ部2の他の部分2
6aよりも弾力性に富み、半径方向外方からの押圧力に
より軸孔54を弾力的に変形させることにより、軸孔5
4を実質的に遮断することが可能な可変形部材28が、
ハブ部2に具備してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管や臓器の診断
あるいは治療を行うために、医療用カテーテルなどの医
療器具を血管などの体腔内に案内するためのガイドワイ
ヤを体腔内に挿入するためのシースおよび穿刺針組立体
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、血管内にカテーテルを導入する
ためのガイドワイヤの挿入には、穿刺針組立体が用いら
れることが多い。穿刺針組立体は、通常、合成樹脂製の
シースと、このシース内に針の先端が飛び出すように挿
入される金属製の穿刺針とから成る。その穿刺針組立体
の先端部を血管に突き刺した後に、穿刺針を抜き取り、
シースの先端開口部を血管内に残したまま、シースの挿
入口側からガイドワイヤをシースの挿通孔を通して血管
内に挿入する。ガイドワイヤの先端を血管内の所定位置
(治療位置または測定位置)まで送り込んだ後、ガイド
ワイヤ挿入用のシースを抜き取り、必要に応じてカテー
テル挿入用のシースを取り付け、ガイドワイヤに沿っ
て、カテーテルを送り込む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の穿刺
針組立体では、穿刺針をシースから抜き取ってからガイ
ドワイヤを挿入するまでの間に、シースの軸方向に沿っ
て形成してある挿通孔を通して血管内の血液が外部に流
出してしまうと言う課題があった。
【0004】このような課題を解消するために、特開平
3−99653号公報や実公平6−21489号公報に
示すように、シースの後端部側の挿通孔内に弁を装着し
た穿刺針組立体が提案されている。
【0005】ところが、上記公報に示す穿刺針組立体で
は、その使用前に、弁に金属針が挿入された状態で滅菌
処理(たとえば60°Cで5〜8時間の熱処理)が行わ
れたり、弁に金属針が挿入された状態で保存されること
になる。このため、弁の形状に変化が起こり易く、使用
時において、弁が開いたままの状態と成るおそれがあ
り、止血は困難であった。また、特殊な形状の弁を新規
に作製してシースに負荷することは、製造コストの点で
も不利である。
【0006】また、特表平9−509075号公報に示
すように、カニューレ用ハブ部の少なくとも一部を弾性
部材で構成し、手で弾性変形することにより、内部流路
を塞ぐように構成したカニューレも提案されている。こ
のように構成したカニューレでは、止血性を向上させる
ことが期待される。
【0007】しかしながら、この公報に開示した全ての
カニューレの構造では、弾性変形する弾性部材の内側に
形成してある流路断面が、弾性変形させない状態におい
て、軸方向に均一であるために、弾性変形させて流路を
塞ごうとする場合に、完全に流路を塞ぐことが困難であ
り、止血性の点で難点があった。すなわち、手の指の力
のみで流路を塞ごうとする場合には、弾性部材を大きく
変形させて完全に潰さない限り隙間が生じるが、片方の
手の指だけで隙間なく流路を塞ぐように弾性部材を潰す
ことは困難である。そこで、この公報に示す技術では、
弾性部材を完全に潰して流路を塞ぐためのその他の部材
を必要とする。
【0008】また、この公報に示すカニューラは、穿刺
針の挿入性やガイドワイヤあるいはカテーテルの挿入性
を考慮したものではなかった。
【0009】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、穿刺針が組み合わされた状態で滅菌用の熱処理や保
存を行うことができ、しかも使用時には、片方の手の指
の力のみの小さな押圧力で内部の流路を確実に閉塞する
ことができ、止血性が良好で、且つ穿刺針やガイドワイ
ヤなどの挿入性にも優れたシースおよび穿刺針組立体を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るシースは、軸方向に沿って挿通孔が形
成され、先端部が体内側に挿入され、後端部側が体外に
配置されるシース本体と、前記シース本体の後端部が接
続され、前記シース本体の挿通孔と連通する挿入口が形
成されたハブ部とを有する医療器具用シースであって、
前記ハブ部の挿入口から前記シース本体の挿通孔へ至る
流路の途中に、前記挿通孔へ向けて小さくなるテーパ部
と、該テーパ部の最小内径部に連通する軸孔とが内面に
形成され、前記ハブ部の他の部分よりも弾力性に富み、
半径方向外方からの押圧力により前記軸孔を弾力的に変
形させることにより、前記軸孔を実質的に遮断すること
が可能な可変形部材が、前記ハブ部に具備してあること
を特徴とする。
【0011】本発明において、前記シース本体とハブ部
とは、たとえば金属製リングにより接合してあることが
好ましい。
【0012】前記可変形部材は、たとえばハブ部の挿入
口を構成する円錐状のテーパ部と、該テーパ部の最小内
径部に連通する軸孔とが内面に形成してある筒状部材で
あっても良い。または、前記可変形部材は、ハブ部の挿
入口に連通するテーパ部と、該テーパ部に連通する軸孔
とが形成された胴体部と、前記胴体部における軸孔の外
周位置に対応する位置に形成され、外側から把持するこ
とにより前記軸孔を塞ぐように変形する把持部とを有す
るものでも良い。
【0013】本発明に係る穿刺針組立体は、前記シース
と、当該シースの挿入口側から挿入されてシース本体の
挿通孔を通して、シース本体の先端開口部から突出する
ことが可能な穿刺針とを有する。穿刺針の少なくとも先
端部は、金属針で構成してあることが好ましい。
【0014】
【作用】本発明に係るシースは、通常は、穿刺針と組み
合わせて用いるが、必ずしも穿刺針と組み合わせること
なく、単独で用いても良い。その場合には、何らかの方
法で、シースの先端部を体内側に挿入する必要がある。
このシースを通してガイドワイヤやカテーテルなどの医
療器具を体腔内に挿入する前には、シースの挿通孔は、
血管などの体腔内と連通し、シースの挿入口から血液な
どが流出可能な状態となっている。しかし、本発明のシ
ースでは、シースのハブ部の一部を構成する可変形部材
における軸孔が内面に形成してある部分に対応するハブ
部の外側を、片方の手の指で外側から摘んで変形させる
ことにより、軸孔が容易に変形し、ほぼ完全に潰れて塞
がれる。軸孔は、部分的に形成してあり、必要最小限の
内径にしてあることから、操作者の指の力により容易に
変形し、従来に比べてより少ない力で、小径の軸孔を略
完全に塞ぐことができる。したがって、片方の指の力の
みで、シースの挿入口から血液などが流出することを有
効に防止することができる。
【0015】本発明に係る穿刺針組立体を使用する場合
には、まず、シースの挿通孔内に穿刺針を差し込み、穿
刺針の先端をシースの先端から突出させた状態で、穿刺
針の先端を患者の皮膚の上から突き刺し、シースの先端
を血管内に位置させる。その状態で、穿刺針をシースの
挿入口側から抜き取り、シースの先端開口部を血管内に
残したままの状態にする。その状態では、シースの挿通
孔は、血管内と連通し、シースの挿入口から血液が流出
可能な状態となっている。しかし、本発明のシースで
は、シースのハブ部の一部である可変形部材の軸孔に相
当する部分を外側から摘むことにより、より小さな力
で、軸孔を変形させることができ、軸孔が略完全に塞が
り、シースの挿入口から血液などが流出することを有効
に防止することができる。
【0016】しかも本発明に係る穿刺針組立体では、そ
の使用前に、シース内に穿刺針が挿入された状態で滅菌
処理(たとえば60°Cで5〜8時間の熱処理)が行わ
れたり、シース内に穿刺針が挿入された状態で保存され
たとしても何ら問題は生じない。なぜなら、シースの挿
入口は、通常状態で開口しており、ハブ部の半径方向外
方からの押圧力により弾力的に潰れて最小内径部を塞ぐ
構成を採用していることからである。すなわち、従来の
シースでは、通常状態で閉となる弁が装着してあるため
に、シース内に穿刺針が挿入された状態で滅菌処理(た
とえば60°Cで5〜8時間の熱処理)が行われたり、
シース内に穿刺針が挿入された状態で保存されたりする
と、弁としての機能がなくなるおそれがある。これに対
して、本発明に係るシースでは、シースの挿入口は、通
常状態で開口しているために、このような不都合が生じ
ないのである。
【0017】また、本発明に係るシースは、可変形部材
の内面にテーパ部が形成してあることから、挿入口側か
ら穿刺針やガイドワイヤを挿入する際に、テーパ部が案
内となり、その挿入作業性に優れている。また、本発明
に係るシースは、単純な構造なので、製造コストも安価
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係
る穿刺針組立体の分解図、図2(A),(B)は図1に
示すシース用ハブ部の要部断面図、図3(A),(B)
はシース用ハブ部の要部斜視図、図4〜6は穿刺針組立
体の使用例を示す概略図、図7(A),(B)は本発明
の他の実施形態に係るシース用ハブ部の斜視図、図8
(A)は本発明の図7に示すシース用ハブ部の断面図、
同図(B),(C)は同図(A)に示す可変形部材の要
部斜視図である。
【0019】第1実施形態 図1に示すように、穿刺針組立体10は、シース12と
穿刺針14とを有する。シース12は、シース本体1と
シース用ハブ部2とを有する。穿刺針14は、金属内針
3と針用ハブ部4とを有する。穿刺針14の金属内針3
は、長い注射針であり、その先端は鋭利に尖っており、
患者の皮膚に突き刺すことが可能になっている。針用ハ
ブ部4は、たとえば合成樹脂により成形してあり、軸方
向中央部で外径が絞られた形状の把持部16と、金属内
針3に向けてテーパ状に細くなっている嵌合部18とを
有する。嵌合部18は、図2(A)および図3(A)に
示すシース用ハブ部2の挿入口20のテーパ部21内に
嵌合するようになっている。嵌合部18が挿入口20内
に嵌合した状態では、金属内針3は、シース12の軸方
向内部に沿って形成してある挿通孔22(図2(A)参
照)を通り、その先端部が、シース12のシース本体1
の先端開口から飛び出すようになっている。その状態を
図4に示す。
【0020】図2(A)に示すように、本実施形態に係
るシース12のシース用ハブ部2は、ハブ本体26と、
当該ハブ本体26の後端部に熱融着または接着により接
合してある筒状の可変形部材28とを有する。筒状の可
変形部材28の後端部には、挿通孔22側に向けて内径
が小さくなる円錐状のテーパ部21から成る挿入口20
が一体に形成してあり、テーパ部21の底部に最小内径
部23が形成してあり、その最小内径部23が、ハブ部
2の軸方向に延びる軸孔54に連通するようになってい
る。軸孔54とテーパ部21が形成してある挿入口20
とは、それらの軸芯が略一致している。
【0021】最小内径部23の内径、すなわち軸孔54
の内径は、医療用ガイドワイヤが挿通できる内径であれ
ば特に限定されないが、好ましくは0.5〜5mm、さ
らに好ましくは1〜2mm程度が好ましい。また、軸孔
54の軸方向長さは、特に限定されないが、少ない変形
力で軸孔54が略完全に潰されるように決定され、好ま
しくは5〜20mm、さらに好ましくは7〜12mmで
ある。また、可変形部材28の外径は、持ち易さなどを
考慮して、好ましくは5〜10mm、さらに好ましくは
7〜10mmである。また、可変形部材28の厚みt
(図2(A)参照)は、特に限定されないが、軸孔54
が形成してある部分において、少ない変形力で軸孔54
が略完全に潰されるように決定され、好ましくは1〜5
mm、さらに好ましくは2〜4mmである。本実施形態
では、可変形部材28の後端部の外周には、フランジ3
2を一体に成形してある。
【0022】ハブ本体26は、たとえばポリ塩化ビニル
樹脂、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリアミドなど
の合成樹脂で構成してあり、可変形部材28に比較して
剛性が高く、使用者の指の力では潰れない程度の硬さを
持つ。ハブ本体26のショア硬度は、50D〜100D
程度が好ましい。ハブ本体26のショア硬度が小さすぎ
ると、ハブ本体の強度が低下しすぎて極めて容易に潰
れ、あまりに硬すぎると、人体用に用いる医療器材とし
てふさわしくない。
【0023】これに対して、可変形部材28は、使用者
の指の力により、容易に弾性変形することができる弾力
性のある部材で構成してある。そのような部材として
は、天然ゴム、またはブチルゴム、エチレン−プロピレ
ンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シリコーン
ゴム、ポリウレタン、フッ素ゴムなどの合成ゴム、ある
いはポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミドなどの樹脂が挙げ
られる。可変形部材28の硬度は、ショア硬度が50A
〜100A程度が好ましい。可変形部材28の硬度があ
まりに低すぎると、部材として必要とする強度の低下が
著しく好ましくなく、あまりに高すぎると変形し難くな
り止血性が低下する傾向にある。
【0024】可変形部材28を弾性部材により構成する
ことで、図2(B)、図3(B)および図5に示すよう
に、可変形部材28における軸孔54が内面に形成して
ある筒状部分を、片方の手の指で外側から摘んで変形さ
せることにより、少ない変形力により筒状部分が容易に
変形し、比較的小さい内径の軸孔54がほぼ完全に潰れ
て塞がれる。したがって、片方の指の力のみで、シース
の挿入口20から血液などが流出することを有効に防止
することができるようになっている。なお、ハブ本体2
6および可変形部材28は、透明であることが好ましい
が、必ずしも透明でなくても良い。
【0025】図2(A)に示すように、本実施形態に係
るシース12のシース本体1には、挿通孔22が形成し
てあり、シース本体1の後端部は、金属製のテーパリン
グ24を用いてシース用ハブ部2のハブ本体26の軸孔
内壁に接合してある。シース本体1は、その軸方向に沿
って略直角方向に弾力的に撓むことが可能なように、た
とえばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂などで構成
してあることが好ましい。このシース本体1も透明であ
ることが好ましいが、必ずしも透明ではなくても良い。
シース本体1の厚みは、特に限定されないが、好ましく
は0.05〜0.5mm、さらに好ましくは0.1〜
0.3mm程度である。その内径は、ガイドワイヤが挿
通することができる程度に、好ましくは0.5〜2m
m、さらに好ましくは0.8〜1.5mm程度である。
シース本体1の軸方向長さは、図1に示す金属内針3の
先端部が、図4に示すように、シース本体1の先端開口
から突出するように決定される。
【0026】本実施形態に係る穿刺針組立体10を使用
する場合には、まず、図4に示すように、シース12の
挿通孔22内に穿刺針14を差し込み、穿刺針14の金
属内針3の先端をシース本体1の先端から突出させた状
態で、穿刺針組立体10の先端を患者の皮膚40の上か
ら突き刺し、シース本体1の先端を血管42内に位置さ
せる。その状態で、穿刺針14をシース12の挿入口2
0側から抜き取り、図5に示すように、シース12の先
端開口部22aを血管内に残したままの状態にする。そ
の状態では、シース12の挿通孔22は、血管42内と
連通し、シース12の挿入口20から血液が流出可能な
状態となっている。しかし、本実施形態のシース12で
は、前述したように、シース12のハブ部2の可変形部
材28の筒状部分を、指60により外側から摘んで変形
させることにより、小さな変形力で、内径が小さい軸孔
54を略完全に塞ぐことができる。そのため、シース1
2の挿入口20から血液などが流出することを有効に防
止することができる。
【0027】その後、可変形部材28を把持している指
60の力を弱めて、シース12の挿入口20を開き、そ
こから素早くガイドワイヤを入れて、シース12の挿通
孔12を通して血管42内に挿入する。ガイドワイヤの
送りは、器具を用いなくても良いが、図6に示すような
ワイヤ送り器具46を用いることが好ましい。
【0028】ワイヤ送り器具46は、先端部に先細のテ
ーパ状筒部47を有し、そのテーパ状筒部47が、シー
ス用ハブ部2の挿入口20のテーパ部21に挿入可能に
なっている。本実施形態では、挿入口20には、テーパ
部21が形成してあるので、ワイヤ送り器具46の先端
部のテーパ状筒部47が容易に案内されて挿入口20に
差し込まれる。
【0029】器具46には、ガイドワイヤ44の先端部
が長手方向に沿って挿入してあり、切欠面48の上に露
出するワイヤ44の一部を切欠面48に沿って送り出す
ことで、筒部47の先端開口部からワイヤ44が送り出
されるようになっている。器具46の後端部には、チュ
ーブ49が接合してあり、その内部に、軸方向に移動可
能に、ワイヤ44が挿通してある。チューブ49は、ホ
ルダー50などで保持してあり、ワイヤ44が見えるよ
うに透明であることが好ましいが、必ずしも透明ではな
くても良い。
【0030】指60により操作してワイヤ44を送り出
せば、ワイヤ44の先端部は、シース12の挿通孔22
を通して、血管42内に送り出され、ワイヤ44の先端
を血管内の所定位置(治療位置または測定位置)まで送
り込む。その後、器具46を後ろ側へ抜き取ると共に、
ガイドワイヤ挿入用のシース12を抜き取り、必要に応
じてカテーテル挿入用のシース(図示せず)を取り付
け、ガイドワイヤ44に沿って、カテーテル(図示せ
ず)を送り込み、カテーテルの先端を血管42内の所定
位置に位置させる。
【0031】このように、本実施形態のシース12で
は、穿刺針14をシース12から抜き取ってからガイド
ワイヤ44を差し込むまでの間に、シース12のハブ部
2の可変形部材28の軸孔54が内面に位置する筒状部
分を外側から摘んで変形させて軸孔54を塞ぐことによ
り、シース12の挿入口20から血液が流出することを
有効に防止することができる。
【0032】しかも本実施形態に係る穿刺針組立体10
では、その使用前に、シース12内に穿刺針14が挿入
された状態で滅菌処理(たとえば60°Cで5〜8時間
の熱処理)が行われたり、シース12内に穿刺針14が
挿入された状態で保存されたとしても何ら問題は生じな
い。なぜなら、シース12の挿通孔22は、通常状態で
開口しており、ハブ部2の半径方向外方からの押圧力に
より弾力的に潰れて軸孔54を塞ぐ構成を採用している
ことからである。すなわち、従来のシースでは、通常状
態で閉となる弁が装着してあるために、シース内に穿刺
針が挿入された状態で滅菌処理(たとえば60°Cで5
〜8時間の熱処理)が行われたり、シース内に穿刺針が
挿入された状態で保存されたりすると、弁としての機能
がなくなるおそれがある。これに対して、本実施形態に
係るシース12では、シース12の挿入口20は、通常
状態で開口しているために、このような不都合が生じな
いのである。
【0033】また、本実施形態に係るシース12は、可
変形部材28の挿入口20の内面にテーパ部21が形成
してあることから、挿入口20側から穿刺針14やガイ
ドワイヤ44を挿入する際に、テーパ部21が案内とな
り、その挿入作業性に優れている。また、本実施形態に
係るシース12は、単純な構造なので、製造コストも安
価である。
【0034】第2実施形態 本実施形態に係る穿刺針組立体では、シースに用いるシ
ース用ハブ部の構造が前記実施形態のものと異なるのみ
であり、その他の構造は、前記実施形態のものと同様で
ある。
【0035】図7および8に示すように、本実施形態の
シース用ハブ部2aは、ハブ本体26aの後端部に挿入
口20aが形成してあり、ハブ本体26aの挿入口20
aの付近に、二カ所の切欠52が形成してあり、その中
に可変形部材28aが装着してある。
【0036】可変形部材28aは、ハブ部2aの挿入口
20aに連通するテーパ部21aと、このテーパ部の最
小内径部23aに連通してハブ部2aの軸方向に延びる
軸孔54aとが形成され、ハブ本体26aの貫通孔内に
嵌合する筒状の胴体部53を有する。この胴体部53の
軸方向途中には、半径方向外側に相互に反対方向に突出
する一対の把持部55が形成してある。これら把持部5
5が、ハブ本体26aに形成してある一対の切欠部52
から外部に突出するように構成してある。これら把持部
55の内側に軸孔54aの少なくとも一部が位置する。
【0037】本実施形態では、胴体部53が、ハブ本体
26aの貫通孔内に嵌合し、各把持部55が、それぞれ
の切欠52から弾性力により外部に突出しており、外側
から把持部55を把持することにより弾性変形して軸孔
54aを塞ぐようになっている。把持部55への把持力
を解除すれば、把持部55相互は、それ自体の弾性力に
より、それぞれの切欠52から外部に突出するようにな
っている。
【0038】軸孔54aの内径は、前記第1実施形態の
ハブ部2の可変形部材28に形成してある軸孔54と略
同程度であり、また、その軸方向長さも略同程度であ
り、ガイドワイヤの挿通が可能になっている。ただし、
把持部55が形成してある部分の可変形部材28aの肉
厚t’は、前記第1実施形態に係る可変形部材28の肉
厚t(図2参照)に比較して、好ましくは10〜50%
程度に多少厚肉に成形してある。このように厚肉に形成
することで、把持部55に対する少ない把持力で、大き
な変形が得られ、軸孔54aの閉塞をより完全にするこ
とが容易になる。
【0039】可変形部材28aおよびハブ本体26aの
材質などは、前記第1実施形態の可変形部材28および
ハブ本体26の材質と同様であり、特に明示しない寸法
に関しても、前記第1実施形態の場合と同様である。
【0040】本実施形態のハブ部2aを持つ穿刺針組立
体でも、前記第1実施形態の穿刺針組立体と同様な作用
を奏するが、新に次に示す作用も奏する。すなわち、本
実施形態では、前記実施形態と異なり、ハブ本体26a
の後端部に、挿入口20aを形成してあり、挿入口20
aを構成する部分を弾性変形するのではなく、把持部5
5を変形させることにより、軸孔54aを閉塞する。
【0041】そのため、本実施形態では、挿入孔20a
の中にガイドワイヤの先端を差し込んでから、把持部5
5の把持を解除すればよいので、ガイドワイヤの差し込
みを素早く且つ容易に行うことができる。
【0042】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0043】たとえば、上記実施形態では、医療器具と
してのガイドワイヤを挿入するためのシースおよび穿刺
針組立体を例示したが、本発明に係るシースおよび穿刺
針組立体では、ガイドワイヤ以外の医療器具を血管など
の体腔内に挿入する用途に用いることもできる。
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
シースおよび穿刺針組立体によれば、穿刺針が組み合わ
された状態で滅菌用の熱処理や保存を行うことができ、
しかも使用時には、片方の手の指の力のみの小さな把持
力で内部の流路を確実に閉塞することができることから
止血性が良好で、且つ穿刺針やガイドワイヤなどの挿入
性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の1実施形態に係る穿刺針組立体
の分解図である。
【図2】図2(A),(B)は図1に示すシース用ハブ
部の要部断面図である。
【図3】図3(A),(B)はシース用ハブ部の要部斜
視図である。
【図4】図4は穿刺針組立体の使用例を示す概略図であ
る。
【図5】図5は穿刺針組立体の使用例を示す概略図であ
る。
【図6】図6は穿刺針組立体の使用例を示す概略図であ
る。
【図7】図7(A),(B)は本発明の他の実施形態に
係るシース用ハブ部の斜視図である。
【図8】図8(A)は図7に示すシース用ハブ部の概略
断面図、同図(B),(C)は同図(A)に示す可変形
部材の斜視図である。
【符号の説明】
1… シース本体 2… シース用ハブ部 3… 金属内針 4… 針用ハブ部 10… 穿刺針組立体 12… シース 14… 穿刺針 20,20a… 挿入口 21,21a… テーパ部 22… 挿通孔 23,23a… 最小内径部 22a… 先端開口部 26,26a… ハブ本体 28,28a… 可変形部材 32… フランジ 53… 胴体部 54,54a… 軸孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に沿って挿通孔が形成され、先端
    部が体内側に挿入され、後端部側が体外に配置されるシ
    ース本体と、 前記シース本体の後端部が接続され、前記シース本体の
    挿通孔と連通する挿入口が形成されたハブ部とを有する
    医療器具用シースであって、 前記ハブ部の挿入口から前記シース本体の挿通孔へ至る
    流路の途中に、前記挿通孔へ向けて小さくなるテーパ部
    と、該テーパ部の最小内径部に連通する軸孔とが内面に
    形成され、前記ハブ部の他の部分よりも弾力性に富み、
    半径方向外方からの押圧力により前記軸孔を弾力的に変
    形させることにより、前記軸孔を実質的に遮断すること
    が可能な可変形部材が、前記ハブ部に具備してあること
    を特徴とするシース。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシースと、 前記シースの挿入口側から挿入されてシース本体の挿通
    孔を通して、シース本体の先端開口部から突出すること
    が可能な穿刺針とを有する穿刺針組立体。
JP9367604A 1997-12-26 1997-12-26 シースおよび穿刺針組立体 Pending JPH11192307A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9367604A JPH11192307A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 シースおよび穿刺針組立体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9367604A JPH11192307A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 シースおよび穿刺針組立体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11192307A true JPH11192307A (ja) 1999-07-21

Family

ID=18489730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9367604A Pending JPH11192307A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 シースおよび穿刺針組立体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11192307A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002172174A (ja) * 2000-12-07 2002-06-18 Medikit Kk カテーテルイントロデューサ
CN107198553A (zh) * 2017-07-03 2017-09-26 段林灿 腔镜探查止血器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002172174A (ja) * 2000-12-07 2002-06-18 Medikit Kk カテーテルイントロデューサ
CN107198553A (zh) * 2017-07-03 2017-09-26 段林灿 腔镜探查止血器
CN107198553B (zh) * 2017-07-03 2024-02-06 段林灿 腔镜探查止血器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5514098A (en) Caps for sealing a cannula assembly
KR100452754B1 (ko) 카테터용 가이드 와이어 삽입장치
US20050033354A1 (en) Endoscopic surgical instrument
JPH02147072A (ja) 医療用の挿入案内器具
JPH027669B2 (ja)
JPH11128359A (ja) カテーテルイントロデューサー
JPH11192307A (ja) シースおよび穿刺針組立体
JPH11192308A (ja) シースおよび穿刺針組立体
JPH08182764A (ja) イントロデューサー
JPWO2006118103A1 (ja) 大動脈内バルーンポンピングセット
WO2022159703A1 (en) Ophthalmic cannula with external engagement feature
JP2001321439A (ja) 穿刺具および留置針組立体
US7014650B2 (en) Pin for forming a hole for inserting an indwelling needle
JPH11347131A (ja) カテーテルイントロデューサ
JP3191981B2 (ja) 内視鏡用挿入案内管
JP2001046509A (ja) カテーテルイントロデューサ
JP4209973B2 (ja) カテーテル又はガイドワイヤの挿入案内具
JPH07246241A (ja) 医療用血管挿入具
US4968308A (en) Coupling assembly
JPH10258122A (ja) カテーテル挿入用補助具
JP7186118B2 (ja) カテーテル組立体
CN114269408B (zh) 医疗用针及医疗用针的制造方法
JP2001231746A (ja) 内視鏡の処置具挿通チャンネル保護具
EP1452200A3 (de) Katheter zur kardiovaskulären Anwendung
JP2003102843A (ja) 医療用シース