JPH11191640A - 半導体受発光素子用の電極 - Google Patents

半導体受発光素子用の電極

Info

Publication number
JPH11191640A
JPH11191640A JP35967497A JP35967497A JPH11191640A JP H11191640 A JPH11191640 A JP H11191640A JP 35967497 A JP35967497 A JP 35967497A JP 35967497 A JP35967497 A JP 35967497A JP H11191640 A JPH11191640 A JP H11191640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal layer
thickness
electrode
solder
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35967497A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Yoshioka
敦 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP35967497A priority Critical patent/JPH11191640A/ja
Publication of JPH11191640A publication Critical patent/JPH11191640A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/44Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process
    • H01L2224/45Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/45001Core members of the connector
    • H01L2224/45099Material
    • H01L2224/451Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof
    • H01L2224/45138Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof the principal constituent melting at a temperature of greater than or equal to 950°C and less than 1550°C
    • H01L2224/45144Gold (Au) as principal constituent
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/341Surface mounted components
    • H05K3/3431Leadless components
    • H05K3/3442Leadless components having edge contacts, e.g. leadless chip capacitors, chip carriers

Landscapes

  • Led Device Packages (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田ディップ法により半導体受発光素子を配
線基板に実装するための電極において、電極剥がれが起
こらずかつ半田耐性が実装条件に十分耐えうる半導体受
発光素子用の電極を提供する。 【解決手段】 半導体表面上に順に積層された、半導体
とオーミック接合を形成する第一の金属層と半田などの
ろう材に浸食されにくくかつ比較的半田濡れ性が良好な
第二の金属層と半田濡れ性が良好な第三の金属層とから
なる半導体受発光素子用の電極において、第一の金属層
の厚み、第二の金属層の厚み、第三の金属層および第二
の金属層と第一の金属層の厚みの比率、第二の金属層と
第三の金属層の厚みの比率を最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体受発光素子用
の電極に係わり、特に半田などのろう材を用いて直接配
線基板に接続および実装することにより、製品を小型化
できる半導体受発光素子に用いられる半導体受発光素子
用の電極に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体発光素子の代表的な利用分野は、
表示パネルの光源や携帯機器のインジケーター、照明ス
イッチ、OA機器の光源などが挙げられる。一方、受光
素子の利用分野としては光学センサーなどが挙げられ
る。また、受光素子と発光素子を組み合わせるとフォト
カプラー、フォトインタラプターなどのデバイスとして
使用される。なお本明細書では、半導体発光素子あるい
は半導体受光素子をまとめて半導体受発光素子と呼ぶこ
ととする。
【0003】従来の技術においては、半導体発光素子あ
るいは半導体受光素子を用いた製品を作製する際に、受
光素子および発光素子はランプ状あるいは用途に合わせ
た形状に樹脂モールドした状態で配線基板に実装される
のが通常であった。例えば図2に示すように、発光素子
13は対向する1対のリード端子12、19の一方12
に通じている半導体接続部11に発光素子13の下面電
極を導電性ペーストで接続し、上面電極16と他方のリ
ード端子19に通じている台18とを金線17でワイヤ
ーボンディングすることにより接続させ、その後樹脂2
0でモールドすることによりランプ状の形状に加工し
た。受光素子についても同様である。このようにして作
製された部品型受光素子あるいは発光素子はリード端子
を半田などのろう材などにより配線基板に固着し実装し
ていた。
【0004】上記の技術ではボンディングワイヤーであ
る金線を保護するため、受光素子あるいは発光素子は、
ステムなどの台の上に銀ペーストなどで固定し金線をボ
ンディングした後に、樹脂などによりモールドしなけれ
ばならないため、素子自体の大きさよりもはるかに大き
くなってしまう。その結果、配線基板上に占める受光素
子あるいは発光素子の面積の割合が大きくなり、高密度
実装を行う上で不利になるばかりでなく、その構成部材
の材料費が増大し、製品に余計なコストがかかってしま
うことになっていた。
【0005】そこで、最近では半導体受発光素子を配線
基板に直接実装する技術が開発されている。半導体受発
光素子を配線基板に直接実装するとき、電気的接続する
方法には半田プリコート電極を用いる方法と半田耐性電
極を用いる方法がある。半田プリコート電極とは、電極
をあらかじめ半田などのろう材でコーティングした構造
の電極である。半田プリコート電極を有する半導体受発
光素子を実装する方法においては半田リフロー法が用い
られる。半田リフロー法は、半田プリコート電極を数秒
間温風あるいは赤外線で熱処理を施すことによって電極
を溶融し配線と接続させる方法である。半田耐性電極と
は、半田に浸食されない構造の電極である。半田耐性電
極を有する半導体受発光素子を実装する方法においては
半田ディップ法が用いられる。半田ディップ法は、配線
基板に仮止めされた素子を半田浴槽に数秒間浸漬するこ
とにより接続させる方法である。この方法は半田浴槽の
形式と浸漬方法が重要な因子になっており、目的に応じ
てフラット法やフロー法などの様々な形式のものが用い
られる。これらの方法は短時間で大量のチップを配線基
板上に電気的接続できる点でコスト的に非常に有利であ
る。
【0006】例えば特開平6−326365号公報に
は、半田プリコート電極構造が記載されている。しかし
この技術の問題点としては、電極を半田などのろう材で
コーティングすると一般的に素子分離などの工程を安定
化させることが難しく、歩留まり低下などの不都合を生
じる点がある。
【0007】一方、本発明者は先に特願平8−2003
50で半田に浸食されない電極構造、すなわち第一の金
属層であるオーミック電極を半田耐性のある第二の金属
層で覆い、その上に半田濡れ性の良い第三の金属層を形
成した半田耐性の高い電極を提案した。特願平8−20
0350に記載の半導体受光素子あるいは発光素子は、
図3に示したように配線基板27にボンディングワイヤ
ーを介さずにろう材(半田)25により直接実装できる
ものであって、pn接合部と平行をなして互いに対向す
るチップの両端面に設けられた正の電極部と負の電極部
が、オーミック接合を形成する第一の金属層22とその
外側に第一の金属層を覆って第一の金属層よりも半田に
浸食されにくくかつ半田濡れ性が比較的良好な第二の金
属層23を有し、さらにその上に第二の金属層よりも半
田濡れ性の良好な第三の金属層24が形成されている構
造を有するものである。
【0008】特願平8−200350に記載の半導体受
光素子あるいは発光素子では、受光素子あるいは発光素
子に使用される半導体の種類は、Si、GaAs、Ga
AlAs系化合物半導体、InP、AlInGaP系半
導体などが挙げられる。また、第一の金属層はこれらの
半導体とオーミック接合を形成する金属を選定しなけれ
ばならない。例えばSiではAu、Alなどを熱処理す
ることによってオーミック接合を形成させる。GaA
s、GaAlAs系では、p型側の面ではAu−Be系
合金でオーミック接合を形成し、n型側の面ではAu−
Ge系合金でオーミック接合を形成することが多い。第
二の金属層を形成する金属において有さなければならな
い特性は、耐半田浸食性に優れていてかつ半田濡れ性が
比較的良好なことである。また、第一の金属層と密着性
が良いことも重要な条件である。第二金属層として使用
される金属としてはPd、Au−Pd合金、その他には
Niなどがある。第二の金属層を選定する際には、実装
時に使用する半田などのろう材の種類と第一の金属層と
の密着性の是非により決定される。第三の金属層を形成
する金属において有さなければならない特性は半田など
のろう材との濡れ性が高いことである。また、第二の金
属層との密着性も重要な因子である。第三の金属層の役
割は実装する際に非常に重要な役割を持つ。すなわち配
線基板と半導体素子の接続不良の低減および実装速度の
向上、歩留まりの向上という役割である。第三の金属層
として使用される金属としては、Ag、CuおよびAu
などが挙げられる。以上、第一の金属層、第二の金属層
および第三の金属層に使用される金属を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】しかし特願平8−200350に記載の半
導体受発光素子用の電極は、以下に述べるように、一般
の電極形成工程と比較すると、工程が複雑かつ高度な技
術を要するために、工程の安定化に余計な労力がかか
り、また時間および余分な材料なども消費してしまう問
題点があった。そのため、製造コストが余分にかかって
しまう可能性が高かった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、特願平8−
200350において開発した電極を有する素子によ
り、配線基板に直接実装することが可能になり、さら
に、半田ディップ法などによって受発光素子を用いたデ
バイスを大量にかつ安定に生産できるようになったが、
特願平8−200350が示す電極構造は、オーミック
電極である第一金属層を第二および第三金属層で覆う構
造であることにより、次の問題点が生じた。一つは、オ
ーミック電極を第二および第三金属層で覆う構造にする
には、電極形成工程におけるフォトリソグラフィー工程
を二回行わなければならないことである。そのうちの一
回は、第一金属層を第二および第三金属層で覆うように
マスク合わせという方法を採らなければならない。この
マスク合わせはウェーハ表面および裏面の二回行わなけ
ればならない。
【0012】もう一つの問題点としては、第二金属層と
半導体との界面の密着性の問題がある。通常、第一金属
層であるオーミック電極の電極パターンの形成、オーミ
ック接触を形成する熱処理(以下アロイングと称する)
工程を経た後、第二および第三金属層を真空蒸着法によ
って形成する。オーミック電極形成後の基板表面は、フ
ォトリソグラフィー工程で使用したレジストなどの有機
物や、それ以外のものによって汚染されていることが多
い。したがって、第二および第三の金属層を蒸着する前
に、基板の汚染を除去する工程(通常は酸や有機溶媒な
どによる洗浄)を入れるのが一般的である。しかし、基
板の汚染が除去されずに残っている場合があり、この部
分から電極剥がれが生じることがある。また、第一金属
層と第二および第三金属層の境界は、段差が生じやす
く、その部分から電極剥がれが生じることもある。
【0013】そこで本発明は、受発光素子を使用するデ
バイスの小型化、実装材料の低減によるコストダウンに
有利な、配線基板に直接実装できる半導体受発光素子を
製造することを目的として、上記の課題を解決した、電
極構造を特願平8−200350に記載の構造より簡素
化し、電極剥がれが起こらずかつ半田耐性が実装条件に
十分耐えうる半導体受発光素子用の電極を提供するもの
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体表面上
に順に積層された、半導体とオーミック接合を形成する
第一の金属層と半田などのろう材に浸食されにくくかつ
比較的半田濡れ性が良好な第二の金属層と半田濡れ性が
良好な第三の金属層とからなる半導体受発光素子用の電
極において、前記第一の金属層の厚みが0.3μm以上
1.0μm以下であることを特徴とする。本発明におい
ては、特に前記第二の金属層が少なくとも0.3μm以
上の厚みを有することが好ましい。また本発明において
は、前記第三の金属層の厚みが0.5μm以上1.5μ
m以下であることが好ましい。また本発明においては、
前記第二の金属層と第一の金属層の厚みの比率(第二の
金属層の厚み/第一の金属層の厚み)が1.2以上であ
ることが好ましい。また本発明においては、前記第二の
金属層と第三の金属層の厚みの比率(第二の金属層の厚
み/第三の金属層の厚み)が0.3以上1.5以下であ
ることが好ましい。
【0015】また本発明においては、第一の金属層がA
u−Be合金、Au−Ge合金、Au−Ni合金、Au
−Ge−Ni合金あるいはAu、Al、Inから選ばれ
た少なくとも一種類の金属であり、第二の金属層がAu
−Pd合金あるいはPd、Niから選ばれた少なくとも
一種類の金属であり、第三の金属層がAg、Au、Cu
から選ばれた少なくとも一種類の金属であることが好ま
しい。また本発明は、半導体がSi、GaAs、GaA
lAs、GaP、InPから選ばれた少なくとも一種類
の半導体であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、半導体表面上に順に積
層された、半導体とオーミック接合を形成する第一の金
属層と半田などのろう材に浸食されにくくかつ比較的半
田濡れ性が良好な第二の金属層と半田濡れ性が良好な第
三の金属層とからなる半導体受発光素子用の電極におい
て、前記第一の金属層の厚みが0.3μm以上1.0μ
m以下であることを特徴とする。第一の金属層として使
用される金属は、表1に示した金属のうちAl以外は半
田に浸食されやすい金属である。従って第一の金属層は
側面部より半田喰われを起こす可能性がある。この現象
を確かめるために第一の金属層の厚みを変化させ、半田
耐性の評価を行った。
【0017】なお、これ以後の試験においては、半導体
にはp型GaAsを、第一の金属層にはAu−Be系合
金を、第二金属層にはNiを、また第三の金属層にはA
uを使用した。また、第一金属層の厚さは、それを変数
とする場合以外は層厚を0.6μmに固定した。第二金
属層の厚さは、それを変数とする場合以外は層厚を1.
0μmに固定した。第三金属層の厚さは、それを変数と
する場合以外は0.8μmに固定した。ただし、半導体
にn型GaAsを用いた場合にも、第一の金属層として
Au−Ge系合金を使用しそれ以外は上記と同様の試験
条件において、以下と同様の試験結果が得られた。
【0018】半田耐性の評価として電極残存率というパ
ラメータを導入する。電極残存率は以下に示す式で定義
される。 電極残存率(%)=半田ディップ後の電極面積/元の電
極面積×100 電極残存率は最低60%以上必要であり、信頼性を考慮
すると70%以上が望ましい。半田耐性の評価は半田デ
ィップ条件を240℃、10秒とした。実際の実装条件
としては230℃で10秒を越えない範囲であるので、
上記評価条件において電極残存率が70%以上であれば
問題ない。
【0019】図4に半田耐性評価結果を示す。横軸は第
一金属層の厚み、縦軸は電極残存率である。図4が示す
ように第一金属層の厚みが1.0μm以上になると急激
に電極残存率が低下することが確認された。この結果よ
り第一の金属層の厚みは薄い方が良いといえる。
【0020】しかし、逆にオーミック電極である第一の
金属層が薄くなりすぎると、半導体と第一金属層との界
面の密着性が悪化することが実験的に明らかとなった。
この原因を以下に考察する。半導体と第一金属層をオー
ミック接合させるためには通常熱処理を行う。オーミッ
ク接合は半導体を構成する原子と第一金属層を構成する
原子が相互の領域に拡散する現象でもあるので、半導体
と第一金属層の境界界面は乱れた状態になると考えられ
る。このような界面状態においては、相互拡散した中間
層の性質により、金属−半導体界面が強化される場合も
あるが、中間層が不安定な性質を持つとすればそれに伴
って金属−半導体界面は脆弱化する。本発明の条件にお
いては、後者の脆弱な中間層が形成されていると推測す
る。
【0021】また、半導体を構成する原子の拡散が第一
金属層上部にまで達し、第一金属層表面の不純物濃度が
高くなることによって、表面の状態を悪化させる可能性
がある。また、その不純物が酸化物になり表面状態を悪
化させる可能性もある。このような現象が生じると、第
一金属層−第二金属層間の密着性も低下する。
【0022】そこで、第一金属層の厚みをパラメータと
して、電極剥がれとの関係を調べる試験を行った。電極
剥がれの計測は、素子化工程終了時点で剥がれが発生し
ているものとした。電極剥がれの状態を比較するパラメ
ータを歩留まり率とした。すなわち、 歩留まり率(%)=電極剥がれのないチップ/全チップ
数×100 として評価した。その結果を図5に示す。第一金属層の
厚みを横軸に、歩留まり率を縦軸に示した。図5より第
一金属層の厚みが0.3μm以下になると急激に歩留ま
り率が低下することがわかった。以上の二つの結果を合
わせると、第一金属層の厚みは0.3μm以上1.0μ
m以下であることが望ましい。
【0023】また本発明は、前記第二の金属層が少なく
とも0.3μm以上の厚みを有することが好ましい。第
二金属層は半田耐性を決定する重要な因子である。図6
に第二金属層の厚みと電極残存率の関係を示す。電極残
存率の定義は前述と同様である。この図より第二金属層
であるNiの厚みは0.3μm付近から満足できる電極
残存率(70%)になることが確認できる。第一金属層
が1.0μmの場合も、0.6μmの場合と比較すると
少しばかり電極残存率が上昇する第二金属層厚の値が上
昇するが、やはり0.3μm近傍の値をとる。以上より
第二金属層は、0.3μm以上の厚みを有すれば、通常
の実装条件を満足する半田耐性を有すると思われる。さ
らに、信頼性の向上を考慮した場合、0.3μm以上の
厚みがあるのが望ましいと考えられる。
【0024】また本発明は、前記第三の金属層の厚みが
0.5μm以上1.5μm以下であることが好ましい。
第三の金属層は、本来の役割のみを考えれば必要最小限
の厚みを有すれば良いと考えられる。しかし、本構造を
有する電極においては第三金属層の厚みと電極剥がれに
相関があることを発見した。図7に第三金属層の厚みと
電極剥がれの歩留まり率の関係を示す。図7より、第三
金属層は厚みが0.5μm以下あるいは1.5μm以上
では歩留まりが低下していることがわかる。この結果の
根本的原因は異種金属間、金属と半導体界面に生じる内
部応力の効果の可能性が強いと考えられる。
【0025】また本発明は、前記第二の金属層と第一の
金属層の厚みの比率(第二の金属層の厚み/第一の金属
層の厚み)が1.2以上であることが好ましい。これ
は、第二金属層と第一金属層の厚みの比率と半田耐性の
相関を調査したことによりわかったことである。図8に
半田耐性と第二金属層と第一金属層の厚みの比率の関係
を示す。半田耐性評価方法は前述した方法と同様であ
る。図8より第二金属層と第一金属層の比率が1.2以
上で電極残存率が高くなる傾向がみられた。この結果
は、第二金属層の厚みは第一金属層の厚みより厚くなけ
れば、実用上の半田耐性が得られないことを表している
と考えられる。
【0026】また本発明は、前記第二の金属層と第三の
金属層の厚みの比率(第二の金属層の厚み/第三の金属
層の厚み)が0.3以上1.5以下であることが好まし
い。上記のような構造を有する半導体受発光素子を作製
する際に、電極剥がれ不良が発生した。この原因を追究
していく段階において電極剥がれが第二金属層と第三金
属層界面での発生率が高いことを確認した。そこで第二
金属層と第三金属層の厚みの比率をパラメータとした試
験を行った。その結果を図9に示す。縦軸に電極剥がれ
による歩留まり率をとり、横軸には第二金属層と第三金
属層の比率をとっている。図9に示した結果より第二金
属層と第三金属層の比率は0.3以上であれば満足でき
る歩留まり率になるが、比率が1.5以上と大きすぎて
も電極剥がれの発生率が高くなった。
【0027】なお、本発明においては、先に表1に示し
たように、第一の金属層がAu−Be合金、Au−Ge
合金、Au−Ni合金、Au−Ge−Ni合金あるいは
Au、Al、Inから選ばれた少なくとも一種類の金属
であり、第二の金属層がAu−Pd合金あるいはPd、
Niから選ばれた少なくとも一種類の金属であり、第三
の金属層がAg、Au、Cuから選ばれた少なくとも一
種類の金属であることが好ましい。また本発明は、半導
体がSi、GaAs、GaAlAs、GaP、InPか
ら選ばれた少なくとも一種類の半導体である場合に好適
に用いることができる。これらにより、赤外系発光ダイ
オードまたは可視系発光ダイオードのような発光素子あ
るいは受光素子を、直接配線基板に実装することが可能
となった。
【0028】
【実施例】(実施例1)以下、本発明を赤外発光ダイオ
ードに用いた実施例により詳細に説明する。n型GaA
s基板の上に液相エピタキシャル成長法で順次n型およ
びp型のGaAsエピタキシャル層を成長させた基板の
上に、第一の金属層としてp型エピタキシャル層表面
(p面)にAu−Be系合金を、またn型GaAs基板
表面(n面)にはAu−Ge系合金を真空蒸着法により
形成した。この第一の金属層の厚みは各々約0.6μm
とした。次に窒素雰囲気中で450℃、10分の条件で
熱処理を行い上記第一の金属層をオーミック接合させ
た。次に真空蒸着法にてp面およびn面それぞれに第二
金属層としてNi層を、第三金属層としてAu層を形成
した。ここで、第二金属層であるNi層の厚みを約1.
0μm、第三金属層であるAu層厚を0.8μmとし
た。次にフォトリソグラフィー工程により、電極パター
ンを形成した。電極パターンのピッチは300μmであ
り、電極形状は200μmの正方形状に加工した。な
お、この工程では両面同時にマスクアライメントが行え
る装置を使用した。また、p面側とn面側の電極を同一
形状とし、そのパターンを重ね合わせ、最大10μm以
内の精度で両面の電極を合わせた。
【0029】次にこのようにして加工した基板を金属層
のパターンに沿ってダイシングすることにより素子分離
を行った。その後、ダイシングによって生じる素子に残
留したダメージを除去するため、主に電極形成面以外の
側面に湿式エッチングを施した。このようにして得られ
た素子を配線基板上の所定の位置に接着剤などで仮止め
を行った。次に配線基板に仮止めされた素子を半田ディ
ップ法によりろう材によって力学的かつ電気的に接続さ
せた。このときの半田ディップ条件は230℃、10秒
である。このようにして配線基板上に実装した発光素子
を図1に示した。図1で21は半導体発光素子であり、
22は第一金属層、23は第二金属層、24は第三金属
層、25は半田などのろう材、26は配線パターン、2
7は配線基板である。このようにして実装した素子の組
立工程における歩留まり率は98.5%であった。
【0030】(比較例1)比較例として、実施例1と同
様に赤外発光ダイオードの素子製造を行った場合につい
て述べる。ただし、実施例1と違う点は第二金属層であ
るNi層厚を0.2μmとした点である。この素子を半
田ディップ法により配線基板と電気的接続させた。この
ときの組立工程における歩留まり率は45%であった。
歩留まり率低下の原因は主に電極の半田耐性の不良によ
るものであった。すなわち、半田ディップ時に電極が半
田に浸食され、接続不良が多発したことが原因であっ
た。
【0031】(比較例2)別の比較例として、実施例1
と同様に赤外発光ダイオードの素子製造を行った場合
で、金属層厚の条件において、第三金属層厚を0.4μ
mとした。この条件ではダイシングダメージを除去する
湿式エッチング工程において、電極剥がれ不良が多発し
た。このときの最終歩留まりは、65%であった。
【0032】(比較例3)第一金属層をGaAs系半導
体とオーミック接合する工程までは、実施例1と同様と
した。次に、第一金属層を第二および第三金属層で側面
まで被覆する構造とするために、該第一金属層をフォト
リソグラフィー工程によりパターン形成した。このと
き、第一金属層のパターンは素子ピッチ300μmで、
140μmφの丸形とした。パターン形成に使用した装
置は、実施例1で使用した両面同時にマスクアライメン
トが行える装置である。次に、第二金属層であるNiお
よび第三金属層であるAuを真空蒸着を行うために基板
の前処理(基板の洗浄)を実施した。この工程の目的
は、主にフォトリソグラフィー工程で使用したレジスト
の残滓物を除去することを目的としている。引き続き第
二金属層および第三金属層を蒸着した後、200μmの
正方形のパターンを形成した。このとき、第一金属層で
ある140μmφの丸形パターンが200μmの正方形
の中心にくるようにマスク合わせを行った。マスク合わ
せは表裏2回行った。マスク合わせ工程以後の工程は、
実施例1と同様とした。完成された素子における歩留ま
り率は98.8%であり、実施例1とほぼ同等であっ
た。しかしマスク合わせは、あるレベルの技能が必要で
あり、そのことより人的な制約を受ける。また、作業自
体にもかなりの時間を要するため、他の素子よりも時間
を消費する。実施例1と本比較例3との工程時間数を比
較した場合、本比較例3では1.5倍の時間を要すると
いう結果を得た。
【0033】
【発明の効果】本発明は、半導体受光素子あるいは発光
素子に対してオーミック電極である第一の金属層を形成
し、その上に半田喰われに強くかつ比較的半田濡れ性の
良い第二の金属層を形成し、さらにその上に半田濡れ性
の良い第三の金属層を形成した電極において、電極剥が
れが起こらずかつ半田耐性が実装条件に十分耐えうる電
極構造の条件を明らかにした。また、本発明の電極構造
により、電極形成工程も簡略になり、工程内の処理歩留
まりの向上が達成された。このような電極構造を有する
半導体発光素子あるいは受光素子は配線基板に直接実装
することが可能となり、その結果このような素子を用い
る半導体デバイスの小型化および高密度化が実現でき
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半田耐性電極を有する実施例1に係わ
る半導体発光素子の実装例を示す断面図。
【図2】(a)従来の樹脂モールド型の半導体発光素子
を示す側面図。 (b)従来の樹脂モールド型の半導体発光素子を示す平
面図。
【図3】従来の半田耐性電極を有する半導体受発光素子
の実装例を示す断面図。
【図4】第一の金属層厚と半田耐性の関係を示す図。
【図5】第一の金属層厚と電極剥がれの関係を示す図。
【図6】第二の金属層厚と半田耐性の関係を示す図。
【図7】第三の金属層厚と電極剥がれの関係を示す図。
【図8】第二の金属層と第一の金属層の厚みの比率と半
田耐性の関係を示す図。
【図9】第二の金属層と第三の金属層の厚みの比率と電
極剥がれの関係を示す図。
【符号の説明】
11 半導体接続部 12 リード端子 13 発光素子 16 上面電極 17 金線 18 台 19 リード端子 20 樹脂 21 半導体発光素子 22 第一金属層 23 第二金属層 24 第三金属層 25 ろう材(半田) 26 配線パターン 27 配線基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体表面上に順に積層された、半導体
    とオーミック接合を形成する第一の金属層と半田などの
    ろう材に浸食されにくくかつ比較的半田濡れ性が良好な
    第二の金属層と半田濡れ性が良好な第三の金属層とから
    なる半導体受発光素子用の電極において、前記第一の金
    属層の厚みが0.3μm以上1.0μm以下であること
    を特徴とする半導体受発光素子用の電極。
  2. 【請求項2】 前記第二の金属層が少なくとも0.3μ
    m以上の厚みを有することを特徴とする請求項1記載の
    半導体受発光素子用の電極。
  3. 【請求項3】 前記第三の金属層の厚みが0.5μm以
    上1.5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至
    2記載の半導体受発光素子用の電極。
  4. 【請求項4】 前記第二の金属層と第一の金属層の厚み
    の比率(第二の金属層の厚み/第一の金属層の厚み)が
    1.2以上であることを特徴とする請求項1乃至3記載
    の半導体受発光素子用の電極。
  5. 【請求項5】 前記第二の金属層と第三の金属層の厚み
    の比率(第二の金属層の厚み/第三の金属層の厚み)が
    0.3以上1.5以下であることを特徴とする請求項1
    乃至4記載の半導体受発光素子用の電極。
  6. 【請求項6】 第一の金属層がAu−Be合金、Au−
    Ge合金、Au−Ni合金、Au−Ge−Ni合金ある
    いはAu、Al、Inから選ばれた少なくとも一種類の
    金属であり、第二の金属層がAu−Pd合金あるいはP
    d、Niから選ばれた少なくとも一種類の金属であり、
    第三の金属層がAg、Au、Cuから選ばれた少なくと
    も一種類の金属であることを特徴とする請求項1乃至5
    記載の半導体受発光素子用の電極。
  7. 【請求項7】 半導体がSi、GaAs、GaAlA
    s、GaP、InPから選ばれた少なくとも一種類の半
    導体であることを特徴とする請求項1乃至6記載の半導
    体受発光素子用の電極。
JP35967497A 1997-12-26 1997-12-26 半導体受発光素子用の電極 Pending JPH11191640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35967497A JPH11191640A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 半導体受発光素子用の電極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35967497A JPH11191640A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 半導体受発光素子用の電極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11191640A true JPH11191640A (ja) 1999-07-13

Family

ID=18465716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35967497A Pending JPH11191640A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 半導体受発光素子用の電極

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11191640A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7679091B2 (en) 2007-04-18 2010-03-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Photoelectric conversion element having a semiconductor and semiconductor device using the same
US9095066B2 (en) 2008-06-18 2015-07-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Printed board

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7679091B2 (en) 2007-04-18 2010-03-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Photoelectric conversion element having a semiconductor and semiconductor device using the same
US9095066B2 (en) 2008-06-18 2015-07-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Printed board

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10825755B2 (en) Method of forming a packaged semiconductor device having enhanced wettable flank and structure
JP4020977B2 (ja) 光放射デバイスの製造方法
US10431560B2 (en) Molded semiconductor package having an optical inspection feature
EP0606522B1 (en) Semiconductor device and methods for producing and mounting the semiconductor device
US5675177A (en) Ultra-thin noble metal coatings for electronic packaging
US3760238A (en) Fabrication of beam leads
US8309377B2 (en) Fabrication of reflective layer on semiconductor light emitting devices
US5907786A (en) Process for manufacturing a flip-chip integrated circuit
JP2001185670A (ja) リードフレームとその製法
US6706561B2 (en) Method for fabricating preplated nickel/palladium and tin leadframes
JPH06291079A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US4187599A (en) Semiconductor device having a tin metallization system and package containing same
JP3755166B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH11191640A (ja) 半導体受発光素子用の電極
US5473192A (en) Unitary silicon die module
US5236873A (en) Method for contacting a semiconductor component
JPS6395661A (ja) 半導体素子電極
JPH1051033A (ja) 半導体受発光素子
US6531715B1 (en) Multilayer contact electrode for compound semiconductors and production method thereof
JP4011257B2 (ja) 発光素子およびその製造方法
JPH11204828A (ja) 発光ダイオードの製造方法
JPH07130790A (ja) 半導体装置の電極構造
JPS61231760A (ja) 化合物半導体素子
CN1319129C (zh) 焊锡凸块的形成方法
JP2001077049A (ja) 半導体素子、半導体装置、及び半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060411

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060808