JPH11190845A - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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JPH11190845A
JPH11190845A JP35875597A JP35875597A JPH11190845A JP H11190845 A JPH11190845 A JP H11190845A JP 35875597 A JP35875597 A JP 35875597A JP 35875597 A JP35875597 A JP 35875597A JP H11190845 A JPH11190845 A JP H11190845A
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JP
Japan
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liquid crystal
substrate
partition member
crystal device
film
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JP35875597A
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Takahiro Hachisu
高弘 蜂巣
Hirohide Munakata
博英 棟方
Yasuyuki Watabe
泰之 渡部
Shinjiro Okada
伸二郎 岡田
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カイラルスメクチック液晶を用いた液晶素子
において、液晶の配向に影響を及ぼすことなくセルギャ
ップを均一に保持する。 【解決手段】 基板12上にストライプ状の透明電極1
4を形成し、該電極14の間隙に、アクリル系感光性樹
脂によりストライプ状の隔壁部材15を形成し、その上
に機能膜17形成素材を全面塗布した後、上記隔壁部材
15の上端部152に付着した素材を除去し、隔壁部材
15の側面部161と電極14上にのみ機能膜17が形
成された基板として、透明電極13と配向膜16を形成
した他方の基板11と貼り合わせ、液晶を注入して液晶
素子とする。 【効果】 隔壁部材の側面部には機能膜が形成され、上
端部には該機能膜が形成されていないため、該隔壁部材
側面部を核として発生する液晶の配向乱れが防止され、
且つ、上端部に機能膜を形成していないため、他方の基
板との密着性が高く強度的にも向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置や液
晶光シャッター等に用いる液晶素子に関し、特に自発分
極の作用を利用して駆動する強誘電性液晶や反強誘電性
液晶等カイラルスメクチック液晶を用いた液晶素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、最も広範囲に用いられてきて
いるディスプレイとしてCRTが知られており、テレビ
ジョンやVTRなど動画出力、或いはパーソナルコンピ
ュータのモニタとして広く用いられている。しかしなが
ら、CRTはその特性上、静止画像に対しては、フリッ
カや解像度不足などによる走査縞などが視認性を低下さ
せたり、焼き付きによる蛍光灯の劣化が起こったりす
る。また、最近ではCRTが発生する電磁波が人体に悪
影響を及ぼすことが分かり、VDT作業者の健康を害す
る恐れがある。さらに、構造上画面後方に広い体積を有
するため、オフィスや家庭の省スペース化を阻害してい
る。
【0003】このようなCRTの欠点を解決するものと
して、液晶素子がある。例えば、エム・シャット(M.
Schadt)とダブリュ・ヘルフリッヒ(W.Hel
frich)著の”Applied Physics
Letters,第18巻、第4号(1971年2月1
5日発行)第127頁〜第128頁”において示された
ツイステッド・ネマチック(Twisted Nema
tic:TN)液晶を用いたものが知られている。
【0004】このTN液晶を用いた液晶素子の一つとし
て、コスト面で優位性を持つ単純マトリクスタイプのも
のがある。この液晶素子は、画素密度を高くしたマトリ
クス電極構造での時分割駆動時に、クロストークを発生
するという問題点を有しているため、画素数が制限され
ていた。
【0005】近年このような単純マトリクスタイプのも
のに対して、TFTと呼ばれる液晶素子の開発が行われ
ている。このタイプは、一つ一つの画素にトランジスタ
を作製するため、クロストークや応答速度の問題は解決
される反面、大面積になればなるほど、不良画素なく液
晶素子を作製することが工業的に非常に困難であり、ま
た例え可能であっても、多大なコストが発生してしま
う。
【0006】このような従来型の液晶素子の欠点を改善
するものとして、強誘電性液晶分子の屈折率異方性を利
用して偏光素子との組み合わせにより透過光線を制御す
る型の表示素子がクラーク(Clark)及びラガーウ
ォル(Lagerwall)により提案されている(特
開昭56−107216号公報、米国特許第43679
24号明細書など)。
【0007】この強誘電性液晶(FLC)は、一般に特
定の温度領域において、カイラルスメクチックC相(S
mC* )またはH相(SmH* )を有し、この状態にお
いて、加えられる電界に応答して第1の光学安定状態と
第2の光学安定状態のいずれかを取り、且つ電界の印加
のない時はその状態を維持する性質、即ち双安定性メモ
リ性を有し、その上自発分極により反転スイッチングを
行うため、非常に速い応答速度を示す。さらに視角特性
も優れていることから、特に、高速、高精細、大画面の
表示素子として適している。
【0008】さらに強誘電性液晶素子は、初期配向段階
では第1の安定状態に配向した液晶分子と、第2の安定
状態に配向した液晶分子とがドメイン中に混在した状態
になっている。即ち双安定状態のカイラルスメクチック
液晶では、液晶分子を第1の安定状態に配向させる配向
規制力と、第2の安定状態に配向させる配向規制力とが
ほぼ均等のエネルギーレベルを持っているため、カイラ
ルスメクチック液晶が双安定性を示すのに十分に薄くし
た配向膜厚の状態下で配向する時に、ドメイン内に第1
の安定状態と第2の安定状態に配向した液晶分子が初期
配向段階で混在していることになる。
【0009】また、同様の液晶分子の屈折率異方性と自
発分極を利用して表示素子を構成する技術として、反強
誘電性を示す液晶が知られている。この反強誘電性液晶
(A−FLC)は、一般に特定の温度領域において、カ
イラルスメクチックCA相(SmCA* )を有し、この
状態において無電界時には平均的な光学安定状態はスメ
クチック層法線方向になるが、電界印加によって平均的
な光学安定状態が層法線方向から傾く性質を有する。そ
の上、反強誘電性液晶の場合も、自発分極と電界のカッ
プリングによるスイッチングを行うため、非常に速い応
答速度を示し、高速の表示素子として期待されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したような液晶素
子において、パネル面内をむらなく駆動するためには、
透明電極を備えた一対の基板を一定の微小な間隔(セル
ギャップ)で均一に保つことが必要である。
【0011】通常液晶素子は、2枚の基板に挟まれた微
小な間隔に液晶が注入され、各基板に設けられた透明電
極間に、ある一定のしきい値以上の電圧を印加すること
で、上記液晶を駆動している。そのため、基板の間隔が
不均一であると、液晶にかかる電界が面内で異なるた
め、液晶の駆動差による面内ばらつきを生じてしまう。
特に強誘電性液晶や反強誘電性液晶を用いた場合、一対
の基板間の間隔を1〜3μm程度と狭く構成しなければ
ならないが、面内で薄く均一のセルギャップを作り込む
ことは難しく、非常に重要な構成要素となっている。
【0012】従来、一対の基板間を一定の微小な間隔に
均一に保つ方法としては、大別して球状のスペーサを用
いる方法と、フレキソ印刷やフォトリソグラフィによる
ストライプ状の隔壁部材を用いる方法の2種類がある。
【0013】図4に、従来の球状のスペーサを用いた液
晶素子の部分断面模式図を示す。図中、11,12は基
板、13,14は透明電極、16は配向膜、17は機能
膜、45がスペーサである。当該液晶素子は、透明電極
13と配向膜16を形成した基板11と、透明電極14
と機能膜17を形成し、スペーサ45を分散した基板1
2とを図中の矢印の方向に貼り合わせ、周囲をシール材
にて接着してセルを得、液晶を注入して形成される。
【0014】球状のスペーサを用いたものは、スペーサ
の大きさを均一にすることができれば、比較的狭いセル
ギャップでも作ることが可能である。しかしながら、作
製工程において一対の基板の一方(12)に多数散布さ
れるため、画素表示部内にもスペーサが配置されてしま
い、スペーサのまわりで配向欠陥を起こす可能性が非常
に高く、液晶素子のコントラストが十分に得られないな
どの問題があった。
【0015】図5は従来のストライプ状の隔壁部材を用
いた液晶素子の部分断面模式図である。図中、図4と同
じ部材には同じ符号を付した。尚、図中55が隔壁部材
である。
【0016】ストライプ状の隔壁部材を用いた場合、液
晶素子の非画素部(隣接する透明電極間の間隙)に選択
的にフォトリソグラフィ技術を用いて設置するため、画
素表示部内において配向欠陥を引き起こす恐れがなかっ
た。しかしながら作製工程において一般的には、一方の
基板(12)に配向膜や無機酸化膜などの機能膜17を
形成し、その上に隔壁部材55を形成するため、該隔壁
部材55の側面部(画素内の液晶と接する面)には機能
膜17が形成されていない。そのため、隔壁部材55の
側面部を核として液晶配向の乱れや欠陥を引き起こす場
合があった。
【0017】また、図6に、図5のストライプ状の隔壁
部材を機能膜17形成前に形成した液晶素子を示す。こ
の液晶素子では、隔壁部材の側面部からの液晶配向の乱
れや欠陥を生じる心配はないが、形成された隔壁部材6
5全体を覆うように機能膜17が形成されているため、
他方の基板12の表面と接触する隔壁部材の上端部にも
機能膜17が付着しており、2枚の基板の接着強度が低
下してしまう。そのため、耐震性や耐衝撃性の低下にも
つながり、基板の剥れを生じる場合もあった。
【0018】本発明の目的は、上記問題を解決し、セル
ギャップの狭いカイラルスメクチック液晶を用いた液晶
素子において、液晶の配向乱れや欠陥、基板の剥れや強
度低下などを招くことなく、均一にセルギャップを保持
した液晶素子を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、それぞれに電
極を有する一対の基板間にカイラルスメクチック液晶を
挟持してなる液晶素子であって、一方の基板上に形成さ
れた隔壁部材を介して上記一対の基板が所定の距離を保
持しており、上記隔壁部材の形成された基板の電極面及
び該隔壁部材の側面部に機能膜が形成され、該隔壁部材
と他方の基板の表面とが接する箇所には上記機能膜が形
成されていないことを特徴とする液晶素子である。
【0020】本発明においては、セルギャップを一定に
保つための隔壁部材の側面部に機能膜を形成し、他方の
基板の表面と接する上端部には機能膜を形成しないこと
により、隔壁部材の側面部から液晶の配向乱れや欠陥を
発生することなく、また隔壁部材の形成後に機能膜を形
成すれば良いため、隔壁部材を基板面に形成することが
でき、隔壁部材と基板との密着性も向上し、耐震性、耐
衝撃性の高い表示素子を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1に本発明の液晶素子の一実施
形態の部分断面模式図を示す。図中、11,12は基
板、13,14は透明電極、15は隔壁部材、16は配
向膜、17は機能膜で、151は隔壁部材の側面部、1
52は上端部を示す。また、図2に本実施形態の液晶素
子の電極構成を模式的に示す。図中の21はシール材、
22は封口材である。
【0022】本発明において、基板11,12は通常ガ
ラス基板が用いられるが、ガラス以外でも、強度や透明
性等必要な特性を満たしていれば、プラスチック等を用
いることができる。
【0023】上記基板11、12上に、ITO等透明導
電材でストライプ状の透明電極13、14がそれぞれ形
成され、基板12上にはフォトリソグラフィ技術を用い
て隔壁部材15が形成される。隔壁部材15の素材とし
ては特に限定されないが、フォトリソグラフィ技術によ
り所望の領域に所望の高さで形成できる素材として、例
えばアクリル系感光性樹脂などの感光性樹脂素材が好適
に用いられ、ポジ型でもネガ型でも好適に用いられる。
また、隔壁部材15の形状としては、図1に示すように
断面が矩形で、基板11の表面と接する上端部152に
該基板11に平行な平面を有するものや、図2に示すよ
うに断面が三角形で、基板11の表面と接する上端部3
52が平面を有さず、基板11の表面と点接触或いは線
接触するものであっても良い。さらに、隔壁部材15は
図1、図3において基板面内方向に(紙面に垂直方向
に)ストライプ状であっても、円柱や角柱、角錐形や円
錐形などのドット状であっても良い。隔壁部材15の高
さや幅はセルギャップや電極間隙の幅などの応じて適宜
設定される。
【0024】透明電極13を形成した基板11上には、
例えばポリイミド膜等配向膜16を形成する。また、透
明電極14及び隔壁部材15を形成した基板12上には
機能膜17を形成する。本発明において機能膜17と
は、液晶の配向に必要な機能を付与した膜であり、例え
ば無機酸化膜やポリイミド配向膜が挙げられる。また、
基板11上の配向膜16は、無機酸化膜等他の機能を有
する機能膜でも良い。
【0025】本発明において、隔壁部材15の上端部1
52には機能膜17を形成しない。このような構成とす
るには、機能膜17の形成素材を全面塗布して隔壁部材
15の上端部152及び側面部151にも該素材を塗布
した後、上端部152に付着した素材のみを除去すれば
良い。例えば、フレキソ印刷技術を利用し、上端部に付
着した素材を版に転写する。この時、吸湿性の高い版を
使用すると効果的に除去することができる。
【0026】また、一旦機能膜を形成した後にマスクを
使用してオゾン照射やUV照射などによって上端部の機
能膜のみを除去することもできる。
【0027】また、隔壁部材35の場合は上端部352
の断面が三角形となっているため、当該上端部352に
は機能膜17の形成素材が付着しないため、特に除去作
業は不要である。
【0028】図1、図3に示したように構成した基板
は、図中の矢印方向に貼り合わせ、図2に示したように
周囲をシール材21で接着し、液晶を注入した後、封口
材22で液晶注入口を封止して液晶素子とする。
【0029】本発明において用いられるカイラルスメク
チック液晶としては、前記したように強誘電性液晶や反
強誘電性液晶が用いられ、例えば、フルオロカーボン末
端部分及び炭化水素末端部分を有し、該両末端部分が中
心核によって結合され、スメクチック中間相或いは潜在
的スメクチック中間相を持つフッ素含有液晶化合物を含
有する液晶組成物が好適に用いられる。
【0030】上記実施形態においては、単純マトリクス
構造の液晶素子について説明したが、本発明は当該電極
構造の液晶素子に限定されるものではなく、TFT等ス
イッチング素子を用いたアクティブマトリクスタイプの
液晶素子にも適用し得るものである。
【0031】
【実施例】[実施例1]本発明第1の実施例として、図
1に示す構成の液晶素子を作製した。
【0032】先ず、一対のガラス基板上にそれぞれ、厚
さ100nmのITOをスパッタにより成膜し、ストラ
イプ状にパターニングした。
【0033】一方の基板上には、下記構造を有する膜厚
5nmのポリイミド膜を、スピンナー塗布、加熱焼成に
より得、表面をナイロンパイルを有するラビング布でラ
ビング処理した。
【0034】
【化1】
【0035】他方の基板上にアクリル系感光性接着剤
(東京応化工業社製「CFPR−016S」)をスピン
コートし、80〜90℃で180秒間プリベークした
後、室温まで冷却し、超高圧水銀ランプによりマスクを
介して200mJ/cm2 (365nm)の紫外線を照
射した。次にトリエタノールアミン5%水溶液で20秒
間現像後、純水でリンスし、さらにクリーンオーブンで
200℃で10分間のポストベークを行い、ピッチ10
0μm、ライン幅10μm、高さ3μmの断面が長方形
のストライプ状の隔壁部材を電極間隙に形成した。
【0036】次に、上記隔壁部材が形成された基板上
に、アンチモンドープのSnO2 超微粒子(粒径約10
nm)を分散したシリカ溶液をスピンナーで塗布した。
この時、隔壁部材の上端部にもシリカ溶液が塗布されて
いるので、フレキソ印刷技術を利用し、上端部に付着し
たシリカ溶液を版の方へ転写することによって除去し
た。隔壁部材は高さが3μmあるため、上端部に付着し
たシリカ溶液のみが良好に除去され、ITO電極上や隔
壁部材の側面部表面に塗布されたシリカ溶液は残存して
いた。その後、加熱乾燥処理を施して、150nmの厚
さの無機酸化膜を得た。この無機酸化膜の表面エネルギ
ーは、分散項の値で20〜40dyne/cmの範囲内
であった。尚、当該表面エネルギーは、無機酸化膜の形
成された基板表面にα−ブロモナフタレン、ヨウ化メチ
ル、水をそれぞれ滴下し、基板表面での液滴の接触角を
測定することで求めることができる。
【0037】ポリイミド膜を形成した基板の周囲に、図
2に示したように、シール材としてエポキシ樹脂接着材
を描画し、上記隔壁部材を形成した基板を、透明電極が
互いに直交するように配置して貼り合わせ、加圧しなが
ら150℃で1時間加熱硬化した。尚、図2に示すよう
にシール材の一部は液晶を注入するための注入口として
開放されている。得られたセルを真空排気した後、液晶
注入口を下記液晶組成物中に浸漬し、大気圧に開放して
該注入口より毛管注入法で液晶を注入した。
【0038】本実施例で用いた液晶組成物を以下に示
す。
【0039】
【化2】
【0040】上記自発分極は、K.ミヤサト他「三角波
による強誘電性液晶の自発分極の直接測定方法」(日本
応用物理学会誌、22、10号(661)1983、”
Direct Method with Triang
ular Waves for Measuring
Spontaneous Polarizationi
n Ferroelectric Liquid Cr
ystal”,asdescribed by K.M
iyasato et al.(Jap.J.App
l.Phys.22.No.10,L661(198
3)))によって測定した。
【0041】上記のようにして得られた液晶素子の配向
を偏光顕微鏡を用いて観察したところ、欠陥のない均一
なユニフォーム配向が認められた。
【0042】これは、画素部である上下ITO電極の交
差部にシリカビーズや接着粒子などの微粒子が存在せ
ず、画素部の外側に隔壁部材を設けていることと、該隔
壁部材の側面部も機能膜が形成されていることによる。
【0043】また、隔壁部材の上端部に機能膜が形成さ
れていないことから、対向側の基板との密着性が良くな
り、液晶素子としての耐震性や耐衝撃性が向上した。
【0044】[実施例2]本発明第2の実施例として、
図3に示した構成の液晶素子を作製した。
【0045】先ず実施例1と同様に一対のガラス基板に
それぞれITO電極を形成し、一方の基板上にはポリイ
ミド配向膜を形成した。
【0046】他方の基板のITO電極間隙には、ポジ型
感光性接着剤を用いて断面が三角形の隔壁部材を形成し
た。当該形状は、超高圧水銀ランプで露光後に現像時間
を過大にすることによって形成可能となる。形成した隔
壁部材のピッチ、ライン幅、高さは実施例1と同じであ
る。この基板上に、実施例1と同様の無機酸化膜を同様
の工程により形成した。但し、本実施例では、隔壁部材
の上端部が平面ではないため、該上端部には実質的にシ
リカ溶液が付着しておらず、実施例1における隔壁上端
部のシリカ溶液除去操作を行う必要はなかった。当該無
機酸化膜も、厚さは150nmで、表面エネルギーは、
分散項の値で20〜40dyne/cmの範囲内であっ
た。
【0047】上記基板を、実施例1と同様に貼り合わ
せ、実施例1と同じ液晶組成物を注入して液晶素子を得
た。
【0048】この液晶素子の配向を偏光顕微鏡で観察し
たところ、実施例1と同様に欠陥のない均一なユニフォ
ーム配向が観察された。
【0049】また、隔壁部材の上端部に機能膜が形成さ
れていないことから、対向側の基板との密着性が良くな
り、液晶素子としての耐震性や耐衝撃性が向上した。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
隔壁部材で均一なセルギャップが保持できると同時に、
該隔壁部材の側面部による液晶の配向みだれや欠陥の発
生がなく、表示特性に優れたカイラルスメクチック液晶
素子が提供される。また、本発明においては、従来の隔
壁部材を用いた液晶素子に比べて、上下基板の密着性が
高く、強度の向上した液晶素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶素子の一実施形態の部分断面模式
図である。
【図2】本発明の液晶素子の一実施形態の電極構造を示
す平面模式図である。
【図3】本発明の液晶素子の他の実施形態の部分断面模
式図である。
【図4】従来の液晶素子の一例の部分断面模式図であ
る。
【図5】従来の液晶素子の他の例の部分断面模式図であ
る。
【図6】従来の液晶素子の他の例の部分断面模式図であ
る。
【符号の説明】
11,12 基板 13,14 透明電極 15,35,45,55,65 隔壁部材 16 配向膜 17 機能膜 21 シール材 22 封口材 151,351 隔壁部材の側面部 152,352 隔壁部材の上端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 伸二郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれに電極を有する一対の基板間に
    カイラルスメクチック液晶を挟持してなる液晶素子であ
    って、少なくとも一方の基板上に形成された隔壁部材を
    介して上記一対の基板が所定の距離を保持しており、上
    記隔壁部材の形成された基板の電極面及び該隔壁部材の
    側面部に機能膜が形成され、該隔壁部材と他方の基板の
    表面とが接する箇所には上記機能膜が形成されていない
    ことを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 上記隔壁部材の他方の基板の表面と接す
    る上端部が、該他方の基板表面に平行な平面である請求
    項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 上記隔壁部材の他方の基板の表面と接す
    る上端部が、該他方の基板表面に平行な平面を有さず、
    該上端部が他方の基板の表面と点接触あるいは線接触し
    ている請求項1記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 上記隔壁部材の他方の基板の表面と接す
    る上端部において、該隔壁部材と他方の基板の表面とが
    接着されている請求項1〜3いずれかに記載の液晶素
    子。
  5. 【請求項5】 上記隔壁部材が基板面内方向にドット状
    に形成されている請求項1〜4いずれかに記載の液晶素
    子。
  6. 【請求項6】 上記隔壁部材が基板面内方向にストライ
    プ状に形成されている請求項1〜4いずれかに記載の液
    晶素子。
  7. 【請求項7】 上記隔壁部材が、上下基板の透明電極が
    対向していない領域に形成されている請求項1〜6いず
    れかに記載の液晶素子。
  8. 【請求項8】 上記隔壁部材が、上記一方の基板に接し
    て形成されている請求項7記載の液晶素子。
  9. 【請求項9】 上記機能膜が無機酸化膜である請求項1
    〜8いずれかに記載の液晶素子。
  10. 【請求項10】 上記無機酸化膜の表面エネルギーの分
    散項の値が20〜40dyne/cmの範囲にある請求
    項9記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】 上記機能膜がポリイミド膜である請求
    項1〜8いずれかに記載の液晶素子。
  12. 【請求項12】 上記ポリイミド膜が配向規制力を備え
    た配向膜である請求項11記載の液晶素子。
  13. 【請求項13】 上記隔壁部材がアクリル系感光性樹脂
    からなる請求項1〜12いずれかに記載の液晶素子。
  14. 【請求項14】 上記カイラルスメクチック液晶が強誘
    電性液晶である請求項1〜13いずれかに記載の液晶素
    子。
  15. 【請求項15】 上記カイラルスメクチック液晶が反強
    誘電性液晶である請求項1〜13いずれかに記載の液晶
    素子。
  16. 【請求項16】 上記カイラルスメクチック液晶が、フ
    ルオロカーボン末端部分及び炭化水素末端部分を有し、
    該両末端部分が中心核によって結合され、スメクチック
    中間相或いは潜在的スメクチック中間相を持つフッ素含
    有液晶化合物を含有する液晶組成物である請求項1〜1
    3いずれかに記載の液晶素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20170062231A (ko) * 2015-11-27 2017-06-07 엘지디스플레이 주식회사 광 제어 장치, 및 그를 포함한 투명표시장치
KR20170068027A (ko) * 2015-12-09 2017-06-19 엘지디스플레이 주식회사 광 제어장치 및 그를 포함한 투명표시장치

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