JPH11190259A - 燃料噴射システム - Google Patents

燃料噴射システム

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JPH11190259A
JPH11190259A JP28481698A JP28481698A JPH11190259A JP H11190259 A JPH11190259 A JP H11190259A JP 28481698 A JP28481698 A JP 28481698A JP 28481698 A JP28481698 A JP 28481698A JP H11190259 A JPH11190259 A JP H11190259A
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JP
Japan
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valve
pressure
fuel injection
fuel
nozzle
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JP28481698A
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English (en)
Inventor
Shigeiku Enomoto
榎本  滋郁
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Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コモンレール式の燃料噴射システムを小型の
4弁エンジン等に適用容易とすることである。 【解決手段】 エンジンヘッドに取り付けられる燃料噴
射弁2は、燃料噴射と遮断とを切り換えるノズルニード
ル210を囲む圧力室213がコモンレールと等しく高
圧になると、その圧力がノズルニードル220の受圧面
225に作用し、ノズルニードル220がスプリング2
27の閉弁方向のばね力に抗して開弁する簡略な小型化
した構成とする。コモンレールから燃料噴射弁2に高圧
燃料を供給する供給配管の途中には、コモンレールおよ
び燃料噴射弁2の連通と遮断を切り換える電磁弁を設
け、燃料噴射弁2の圧力室213を二値制御する構成と
する。これにより小型の4弁エンジン等への適用を容易
ならしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの、燃料を噴射する
燃料噴射システムの一つとして、コモンレール噴射シス
テムが知られている。コモンレール噴射システムでは、
各気筒に連通する共通の蓄圧配管(コモンレール)が設
けられ、ここに可変吐出量高圧ポンプによって必要な流
量の高圧燃料を圧送供給することにより、蓄圧配管の燃
料圧力を一定に保持している。蓄圧配管内の高圧燃料は
所定のタイミングで燃料噴射弁により各気筒に噴射され
る(例えば特開昭64−73166号公報、特開平7−
293387号公報等)。
【0003】図9に、この種の燃料噴射弁の全体縦断面
を示し、図10にその要部拡大断面を示す。燃料噴射弁
は、本体部801と噴射制御用の駆動部802とで構成
されている。本体部801の先端のノズルボディ803
にはシリンダ805が形成され、先端には燃料噴射孔8
04が形成されている。シリンダ805にはこれに沿っ
て変位するノズルニードル806が設けられている。シ
リンダ805内にコモンレールから圧送される燃料が、
導入流路807を通って導入される。この燃料はノズル
ニードル806の周囲に形成された噴射室808におい
て、ノズルニードル806を開弁方向に常時付勢してい
る。ノズルニードル806には、その上側に設けられた
ロッド809を介して常時スプリング810による閉弁
方向の付勢力が作用している。
【0004】ロッド809の上側には、これと同軸に案
内孔811を摺動する制御棒812が設けられ、制御棒
812の後端面には、導入流路807から高圧燃料が絞
り813を介して導入される制御室814が形成されて
いる。制御室814は別の絞り815および駆動部80
2の弁部816を介して、低圧の燃料タンクに通じる排
出流路819と連通している。
【0005】弁部816は半球形のシート部817と弁
体であるボール818とで構成され、ボール818は、
プッシュロッド820がスプリング821のばね力によ
り常時下方(閉弁方向)に付勢している。プッシュロッ
ド820にはアーマチャ822が一体に設けられてい
る。アーマチャ822と対向して設けられたステータ8
23は、これに巻装したコイル824に通電するとアー
マチャ822を吸引しプッシュロッド820が上方へ変
位する。これによりボール818がリフトする。一方、
コイル824への通電を解除するとプッシュロッド82
0がスプリング821のばね力で下方へ変位しボール8
18がシート部817に着座する。
【0006】コイル824に通電し弁部816が開くと
制御室814内の燃料は、絞り815、排出流路819
を通って、燃料タンクに流出する。ここで絞り815の
断面積は、絞り813の断面積よりも十分大きくしてあ
り、制御室814は低圧となって制御棒812を押し下
げる力が解除されてノズルニードル806が開弁し燃料
噴射孔804から噴射が行われる。
【0007】再びコイル824への通電を停止し、弁部
816が閉じられると制御室814は高圧となって制御
棒812を押し下げる力が増大し、これとスプリング8
10のばね力との合力が噴射室808の開弁方向作用力
よりも優勢となってノズルニードル806は閉弁し、燃
料噴射は停止する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記燃料
噴射弁は、ノズルニードルを上下方向に駆動するための
駆動部が設けられているため体格が大きくなり、小型化
には限界がある。したがって燃料噴射弁のエンジヘッド
への取り付けスペースを多く取ってしまい、吸気弁およ
び排気弁を2つずつ有する小型の4弁エンジン等への適
用は困難である。このためジャーク式の燃料噴射システ
ム用のエンジンヘッドを流用することは到底おぼつかな
い。
【0009】そこで本発明の目的は、小型の4弁エンジ
ン等への適用が容易で、ジャーク式の燃料噴射システム
用のエンジンヘッドを流用することが可能な小型の燃料
噴射弁を備えた燃料噴射システムを提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、高圧ポンプにより燃料圧が高圧に保持される蓄圧配
管から供給配管を介して高圧の燃料を、燃焼室に臨む燃
料噴射弁に供給する燃料噴射システムにおいて、上記燃
料噴射弁は、先端に燃料噴射孔が形成され供給配管と連
通するノズルと、ノズル内に設けられてノズルに沿って
変位するノズルニードルと、ノズルニードルを常時閉弁
方向に付勢するばね部材とを具備し、かつノズルにはノ
ズルニードルを囲み圧力室を形成し、ノズルニードルに
は圧力室内の燃料圧を開弁方向に受ける受圧面を形成し
てなる。かつ上記供給配管の途中に、上記蓄圧配管と上
記ノズル間の連通と遮断とを切り換える電磁弁を設け
る。蓄圧配管の高圧燃料がノズル内に供給されるとその
燃料圧でノズルニードルが開弁するようにする。
【0011】電磁弁が開くと燃料噴射弁の圧力室が蓄圧
配管と同じ高圧となり、圧力室の燃料圧がノズルニード
ルの受圧面にノズルニードル開弁方向に作用し、ノズル
ニードルが開弁する。電磁弁が閉じると燃料噴射弁の圧
力室が低圧となり、ばね部材の付勢力によりノズルニー
ドルが閉弁する。このように燃料噴射弁がノズルニード
ルを駆動するソレノイド等の駆動手段を備えていなくと
もノズルニードルの開閉制御ができる。燃料噴射弁はノ
ズルニードルを駆動する駆動手段が不要な分、小型にす
ることができる。しかして小型の4弁エンジン等への適
用が容易となる。またエンジンヘッドにジャーク式のも
のが流用可能となる。
【0012】請求項2記載の発明では、上記電磁弁は、
上記蓄圧配管からの高圧燃料が導入導出される入口ポー
トおよび出口ポートとを有するシリンダと、シリンダ内
を摺動し、入口ポートおよび出口ポートの連通と遮断と
を切り換える棒状の弁体と、弁体の後端面を室壁面とし
て形成された圧力バランス室と、出口ポートと圧力バラ
ンス室とを常時連通する連通路とを具備する構成とす
る。
【0013】弁体の開弁時には、出口ポートの燃料圧が
入口ポートと同じ高圧となり、この燃料圧は弁体の先端
面に対して開弁方向に作用する。上記構成とすることに
より、連通路を介して弁体の後端面側の圧力バランス室
も高圧となり、その燃料圧は弁体の後端面に対して閉弁
方向に作用する。燃料圧による反対方向の力が相殺する
から、弁体の駆動力は小さいものでよい。しかして電磁
弁が小型化できる。
【0014】請求項3記載の発明では、上記電磁弁は、
上記蓄圧配管からの高圧燃料が導入導出される入口ポー
トおよび出口ポートとを有するシリンダと、シリンダ内
を摺動する棒状の弁体と、シリンダの出口ポートよりも
上流側に形成され弁体を受ける弁座とを具備する。弁体
の径を、弁体が弁座と密着するシールエッジの径と実質
的に等しくする。
【0015】閉弁時に弁体の周壁面に軸線方向に燃料圧
が作用せず、弁体を保持または駆動する力は小さいもの
でよい。しかして電磁弁が小型化できる。
【0016】請求項4記載の発明では、電磁弁は、上記
蓄圧配管からの高圧燃料が導入導出される入口ポートお
よび出口ポートと、低圧に開放された排出ポートとを有
するシリンダと、シリンダ内をその軸線方向に摺動する
棒状の弁体とを具備し、入口ポートと出口ポートとが遮
断状態のとき出口ポートと排出ポートとが連通し、入口
ポートと出口ポートとが連通状態のとき出口ポートと排
出ポートとが遮断するように構成する。
【0017】燃料噴射弁への高圧燃料の供給を停止する
ときには、入口ポートと出口ポートとが遮断するととも
に、出口ポートが排出ポートと連通し、供給配管の、電
磁弁よりも下流が低圧に開放される。これにより、燃料
噴射弁の圧力室が速やかに減圧してノズルニードルが応
答性よく閉弁する。
【0018】請求項5記載の発明では、上記シリンダの
内周面の全周に環状の凹部を形成し、上記弁体を、シリ
ンダ壁面と摺接するピストン部と、ピストン部よりも大
径で上記凹部よりも小径とし外周部が上記凹部内に弁軸
方向移動可能に収納された弁頭と、ピストン部と弁頭の
間に設けられピストン部よりも小径のシャフト部とで構
成する。弁頭の表面のシャフト側と先端側とにそれぞれ
円錐面を形成し、上記凹部の相対向する段部をそれぞれ
弁頭の円錐面を受ける弁座となす。上記入口ポートを上
記シャフト部の周面とシリンダ周壁面との間に形成され
る第1の環状空間と連通せしめ、上記出口ポートを上記
凹部位置にて弁頭の周面とシリンダ周壁面との間に形成
される第2の環状空間と連通せしめて、弁頭がシャフト
側の一方の弁座に着座することにより入口ポートと出口
ポートの間を遮断し、弁頭が他方の弁座に着座すること
により上記排出ポートと出口ポートの間を遮断する構成
とする。かつ両弁座の径を略ピストン部の径に設定す
る。
【0019】弁頭がシャフト側の一方の弁座に着座して
入口ポートと出口ポートの間が遮断された状態を考え
る。入口ポートからの高圧の燃料は第1の環状空間まで
流入している。上記弁座の径とピストン部の径とは略等
しいから、上記環状空間を満たしている燃料が弁体を付
勢する力は摺動方向について略バランスしている。しか
して、この状態から、弁体を、弁頭が他方の弁座に着座
する方向に変位せしめて入口ポートと出口ポートの間を
連通せしめるのに、弁体を駆動する手段の負担は軽いも
のとなる。
【0020】次に、弁頭が他方の弁座に着座して排出ポ
ートと出口ポートの間が遮断された状態を考える。入口
ポートからの高圧の燃料は上記第1の環状空間から、弁
頭と一方の弁座の間を抜け、第2の環状空間を通って出
口ポートへと流れる。両弁座の径は略等しいから、上記
両環状空間を満たしている燃料が弁体を付勢する力は摺
動方向について略バランスしている。しかして、この状
態から、弁体を、弁頭が一方の弁座に着座する方向に変
位せしめて排出ポートと出口ポートの間を連通せしめる
のに、弁体を駆動する手段の負担は軽いものとなる。
【0021】したがって、電磁弁の体格を小さくするこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に第1の実
施形態になる本発明の燃料噴射システムの全体構成を示
す。図において、エンジン1は、気筒当たり吸気弁10
1を2個、排気弁102を2個づつ有する4弁エンジン
である。エンジン1のエンジンヘッド103には、各気
筒ごとに、シリンダ104内を往復動するピストン10
5の上方に形成される燃焼室106に先端が臨む燃料噴
射弁2が配設される。これら燃料噴射弁2は、供給配管
501によって各気筒共通の高圧蓄圧配管いわゆるコモ
ンレール502に接続されている。供給配管501の途
中には噴射制御用の電磁弁3およびデリバリバルブ4が
設けてあり、燃料噴射弁2から各気筒の燃焼室106へ
の燃料の噴射は、後述するように電磁弁3のオンオフに
より制御される。コモンレール502には、供給配管5
03、吐出弁504を介して可変吐出量高圧ポンプ50
5が接続され、連続的に燃料噴射圧に相当する高い所定
圧の燃料が蓄圧される。可変吐出量高圧ポンプ505は
燃料タンク506からフィードポンプ507を経て吸入
される低圧燃料を高圧に加圧し、コモンレール502内
の燃料を高圧に制御する。
【0023】燃料噴射システムを制御する電子制御ユニ
ット(ECU)6には、各種センサの検出信号が入力
し、例えばエンジン回転数センサ701、負荷センサ7
02より、回転数、負荷の情報が入力し、ECU6は、
これらの信号により判別されるエンジン状態に応じた最
適の噴射時期、噴射量(噴射期間)を決定して電磁弁3
に制御信号を出力し、燃料噴射弁2が制御信号に基づい
て燃焼室106に燃料を噴射するようになっている。ま
たECU6には、コモンレール502に設けられた圧力
センサ703よりコモンレール圧力の検出信号が入力
し、ECU6は、コモンレール圧力が予め負荷や回転数
に応じて設定した最適値となるように、可変吐出量高圧
ポンプ505の吐出量を制御する。
【0024】図2に燃料噴射弁2の縦断面を示す。燃料
噴射弁2は、略棒状に成形されたノズルホルダー201
と、その下端にディスタンスピース202を介してノズ
ルリテーニングナット203で締めつけ固定されたノズ
ルボディ204とを有している。またノズルホルダー2
01には、側方へ延出するインレット部205が設けて
あり、供給配管501(図1)と接続される。
【0025】ノズルホルダ201には上下方向に中間部
207が縮径した貫通孔206が形成してある。
【0026】ノズルボディ204は上端開口の縦孔21
0が形成された筒状体で、その先端には燃料噴射孔21
1が形成してある。縦孔210はノズルホルダー201
の貫通孔206と連通している。
【0027】ノズルホルダ201、ノズルボディ204
等には、供給配管からの高圧燃料を導入する導入流路2
14が形成してあり、インレット部205の先端に入口
215が開口している。導入流路214はノズルボディ
204の縦穴210の拡径部213に開口している。
【0028】また導入流路214の入口215の直下流
部にはバーフィルタ219が設けてあり、ここで燃料が
異物除去されるようになっている。
【0029】縦孔210内にはノズルニードル220が
設けてある。ノズルニードル220は括れ部221が形
成された棒状体で、括れ部221よりも上側の案内部2
22が縦穴210周壁面と液密に摺接し、縦穴210の
上側部分を閉鎖している。括れ部221よりも下側の弁
体部223は、その先端外周縁224が、燃料噴射孔2
11よりもやや上側に形成したシート部212に着座す
るようになっている(図は着座時)。
【0030】ノズルニードル220の案内部222下端
の段部は、下方に縮径するテーパ状に形成され、このテ
ーパ面225は、これを囲む燃料圧が上向きすなわちノ
ズルニードル220の開弁方向に作用し、受圧面225
としてある。また縦孔210の拡径部213は受圧面2
25位置に形成され、圧力室たる噴射室213としてあ
る。
【0031】ノズルホルダ201の貫通孔206の、大
径の下側部208にはノズルニードル220の上側に、
スプリング227とスプリング受け228が同軸に収容
されている。スプリング受け228の下端面に形成され
た穴には、ノズルニードル220の案内部222の上端
面より突出する軸部226が嵌入され、スプリング22
7がノズルニードル220を下方すなわち閉弁方向に常
時付勢している。
【0032】貫通孔206の拡径した上側部209には
蓋部材229が螺入せしめてある。蓋部材229には、
貫通孔206内を大気圧にする通気孔230が形成され
ている。
【0033】さて電磁弁3が開いて噴射室213が高圧
になると、ノズルニードル220に対する噴射室213
の押し上げ力が、スプリング227の押し下げ力よりも
優勢となってノズルニードル220が開弁する。一方、
電磁弁3が閉じられ噴射室213が低圧になると、ノズ
ルニードル220に対する噴射室213の押し上げ力
が、スプリング227の押し下げ力よりも劣勢となって
ノズルニードル220が閉弁する。
【0034】図3、図4に上記燃料噴射弁2の開閉制御
をする電磁弁3の縦断面を示す。図3は電磁弁3が閉じ
ている時のもので、図4が開いている時のものである。
コモンレール502が形成されるボディ508に上端開
口の深穴509が形成され、ここに電磁弁3が取り付け
られる。
【0035】電磁弁3は、深穴509と同径で筒状のソ
レノイドハウジング301に、筒状のスペーサ302を
挟んでバルブボディ303とステータ304とが挿入さ
れ、ソレノイドハウジング301の上下端がかしめられ
てソレノイドハウジング301に保持される。ソレノイ
ドハウジング301がボディ508と螺結することで、
バルブボディ303は下端面が深穴底面と密着しボディ
と508と一体化している。バルブボディ303には、
上側が広く開口したシリンダたる縦孔305が形成して
ある。縦孔305は底部306の直上部に拡径部307
が形成してある。またステータ304には縦孔305の
対向位置に穴309が形成してある。かかる縦孔306
等により形成される空間に後述するニードル弁310等
の部品が配設される。
【0036】ボディ508およびバルブボディ303に
は、一端が縦孔305の拡径部307周壁面に開口し他
端がコモンレール502に通じる燃料流路510と、一
端が縦穴305の底面に開口し、他端がデリバリバルブ
4に通じる燃料流路511とが形成してある。
【0037】縦孔305には弁体たるニードル弁310
が挿通せしめてある。ニードル弁310は段付きの棒状
部材で、小径の下半部311は縦穴305の拡径部30
7よりも上側位置で縦穴305周壁面と液密に摺接し、
拡径部307よりも上側を閉鎖している。このニードル
弁310を囲む縦穴305の拡径部307は、常時コモ
ンレール502から燃料が導入されており、入口ポート
たる環状流路307となる。
【0038】縦穴305の出口ポートたる底部306は
ニードル弁310よりも僅かに小径としてあり、底部3
06の上端部308はニードル弁310を受ける弁座3
08としてある。すなわちニードル弁310が下降して
弁座308に着座すると環状流路307と縦穴305の
底部306とが遮断され、コモンレール502に通じる
燃料流路510とデリバリバルブ4に通じる燃料流路5
11とが遮断される。ニードル弁310がリフトすると
上記両燃料流路510,511が連通し、デリバリバル
ブ4を介して燃料噴射弁2の噴射室213(図2)がコ
モンレール502と同じ高圧となる。
【0039】ニードル弁310とステータ304の間に
はスプリング313が介装してあり、ニードル弁310
を常時下方に付勢している。
【0040】ニードル弁310の上端部には円板状のア
ーマチャ314が嵌められ、アーマチャ314とニード
ル弁310はレーザ溶接等で一体化している。
【0041】ステータ304内部にはアーマチャ314
と対向してコイル315が埋設してある。コイル315
に通電するとステータ304がアーマチャ314を吸引
し、これと一体のニードル弁310をスプリング313
のばね力に抗して押し上げ、ニードル弁310が開弁す
る。コイル315の通電を遮断するとアーマチャ314
に対する吸引力が解除され、スプリング313がニード
ル弁310を押し下げ、ニードル弁310が閉弁する。
【0042】図5は開閉するニードル弁310および弁
座308を拡大したもので、ニードル弁310は、例え
ば弁径φd1は8mm、ニードル弁310先端の円錐面3
15の傾斜角θ1 は123°とする。ニードル弁310
先端の円錐面315と対向して円錐面をなす弁座308
は、外径φd2は8.2mm、傾斜角θ2 は傾斜角θ1よ
りもやや鋭角の120°とする。ここにおいてニードル
弁310が弁座308と密着する環状のシールエッジ3
16はニードル弁310の弁径φd1と同じ8mmであ
る。しかして閉弁時には弁ニードル310のシールエッ
ジ316が弁座308に密着して環状流路307と縦穴
305の底部306間が遮断される。
【0043】ニードル弁310は、周壁面にコモンレー
ル502と常時等圧の環状流路307の燃料圧が作用す
るが、弁径φd1をシールエッジ316の直径と等しくし
ているから、この燃料圧はニードル弁310の軸線方向
には作用しない。しかしてコモンレール502の燃料圧
によって、ニードル弁310が、開弁方向もしくは閉弁
方向の力を受けることはない。したがってスプリング3
13はばね力の小さなもので閉弁の保持が可能となる。
【0044】なお弁径φd1とシールエッジ316の直径
とは、必ずしも厳密に等しくする必要はなく、実質的に
燃料圧が軸方向に作用しなければよく、作動不良が生じ
ない程度にシールエッジ316の直径を弁径φd1よりも
僅かに小さくしてもよい。
【0045】またニードル弁310は、上半部312に
上端開口の穴317が形成してあり、その底面318が
実質的なニードル弁310の後端面318である。穴3
17は径φ3 がニードル弁310の径φd1と等しくして
ある。穴317には、ステータ304から垂下するバラ
ンスロッド319が挿入され、ニードル弁310の穴3
17の周壁面と液密に摺接している。穴317とバラン
スロッド319とにより画される圧力バランス室320
が形成される。
【0046】ニードル弁の310下半部311には軸心
に沿って貫通穴321が形成してあり、縦穴305の底
部306と圧力バランス室320とを連通せしめる連通
路321としてある。連通路321により圧力バランス
室320が縦穴305の底部306と等圧とされ、ニー
ドル弁310の開弁時に底部306がコモンレール50
2と同じ高圧となると、圧力バランス室320も等しく
高圧となる。穴径φd3と弁径φd1とは等しくしてあるた
め、縦穴305の底部306の、ニードル弁310の先
端面322に作用する上向きの力と、圧力バランス室3
20の、ニードル弁310の後端面318に作用する下
向きの力とが等しい。したがってスプリング313は、
ばね力の小さなものでも閉弁作動が良好に行われる。
【0047】なお弁径φd1と穴径φd3とは必ずしも厳密
に等しくする必要はなく、実質的に上向きおよび下向き
の燃料圧が相殺されればよく、作動不良が生じない程度
に僅かに変えてもよい。
【0048】電磁弁3はかかる構成としてあるので、ス
プリング313として、ばね力の小さい小型のものを用
いることができる。またこのためステータ304やコイ
ル315等も、電磁力の小さなものでよく、小型化でき
る。
【0049】またスプリング313にばね力の強いもの
を用いることができれば、バランス室320や連通路3
21は省略したり、ニードル弁310は弁径φd1と穴径
φd3とが異なる形状とすることができる。
【0050】上記燃料噴射システムの作動を説明する。
ECU6はエンジン回転数センサ701や負荷センサ7
02の検出信号に基づいて噴射期間を決定し、決定され
た噴射開始時期になると、電磁弁3のコイル315に通
電する。電磁弁3はコイル315への通電によりアーマ
チャ314がステータ304に吸引され、アーマチャ3
15と一体のニードル弁310がスプリング313のば
ね力に抗して押し上げられ開弁し、燃料噴射弁2の噴射
室213がコモンレール502と同じ高圧となる。これ
により燃料噴射弁2のノズルニードル220が開弁し、
コモンレール502内の高圧燃料が電磁弁3、デリバリ
バルブ4、供給配管501を通って、各電磁弁3に対応
する燃料噴射弁2に供給され、燃料噴射弁2により燃料
の噴射が開始される。
【0051】電磁弁3が開いた時の、燃料噴射孔211
に到る燃料圧の圧力伝播では、ジャーク式の燃料噴射シ
ステムのように燃料噴射弁2の噴射孔211における反
射圧力が発生しウォータハンマ現象が現れる。このため
燃料噴射孔211における噴射圧力を従来のコモンレー
ル式の燃料噴射システムと同じにする場合、相対的にコ
モンレール502の設定圧力を下げることができ、シス
テム各部の耐久性向上、駆動トルクの低減を図ることが
できる。
【0052】そして決定された噴射終了時期になるとE
CU6はコイル315への通電を遮断し、燃料噴射弁2
は、噴射室213が低圧となりノズルニードル220が
閉弁し、燃料の噴射が終了する。
【0053】このように本発明では燃料噴射弁は、ノズ
ルニードルを駆動するソレノイド等の駆動手段が不要で
小型化でき、コモンレール式の燃料噴射システムを、小
型の4弁エンジン等へ容易に適用することができる。こ
のため燃料噴射弁を取り付けるエンジンヘッドは、例え
ばジャーク式の燃料噴射システム用のものを流用するこ
とができ、新たに開発や設計をする必要はない。したが
ってコモンレール式の燃料噴射システムの、大幅なコス
トダウンを図ることができる。
【0054】(第2実施形態)図6、図7、図8に第2
の実施形態になる本発明の燃料噴射システムの要部を示
す。本実施形態は、第1実施形態の構成において、燃料
噴射弁2を開閉制御する電磁弁3(図3、図4)に代え
て別の構成の電磁弁3Aとしたもので、図6は電磁弁3
Aが高圧燃料を供給していない時のもので、図7が供給
している時のものである。なお、以下の説明において、
第1実施形態と同じ構成となる部分については第1実施
形態と同じ番号を付すものとする。
【0055】コモンレール502が形成されるボディ5
08に上端開口の深穴509が形成され、ここに電磁弁
3Aが取り付けられる。
【0056】電磁弁3Aは、深穴509と同径で筒状の
ソレノイドハウジング331の下部に、バルブボディ3
33とシート部材332とが挿入され、ソレノイドハウ
ジング331の下端がかしめられてソレノイドハウジン
グ331に保持される。ソレノイドハウジング331の
上部にはステータ334とキャップ335とが挿入さ
れ、ソレノイドハウジング331の上端がかしめられて
ソレノイドハウジング331に保持される。ソレノイド
ハウジング331がボディ508と螺結することで、シ
ート部材332の下端面は深穴509底面と密着しボデ
ィ508と一体化し、シート部材332の上端面はバル
ブボディ333の下端面と密着し、一体化している。
【0057】バルブボディ333には、両端が開口した
シリンダたる縦孔336が形成してある。縦孔336は
中程やや下側が拡径した形状を有し、縦孔336の周面
の全周に凹部338が形成されている。またステータ3
34には縦孔336と同軸に穴346が形成してあり、
これにブッシュ347が圧入固定してある。
【0058】ボディ508、シート部材332およびバ
ルブボディ333には、一端が凹部338よりも上側位
置にて縦孔336の周壁面に開口し他端がコモンレール
502に通じる燃料通路521が形成してある。燃料通
路521の上記一端が入口ポート343となる。また、
ボディ508およびシート部材332には、一端が縦穴
336の周壁面に開口し、他端がデリバリバルブ4に通
じる燃料通路522が形成してある。燃料通路522の
上記一端が出口ポート344となる。
【0059】縦孔336には弁体たる棒状のニードル弁
350が挿通せしめてある。縦孔336の、ニードル弁
350の下側はスプリング室337としてあり、ここに
配設されたスプリング358がニードル弁350を常時
上方に付勢している。
【0060】また、ニードル弁350の上方にはこれと
同軸にプッシュロッド356が配設されている。プッシ
ュロッド356はブッシュ347に挿通保持され、上端
部がステータ334の上方に形成されたアーマチャ室3
48内に突出している。プッシュロッド356の上端部
には円盤状のアーマチャ357がレーザー溶接等で一体
的に連結されている。アーマチャ357とアーマチャ室
348上壁であるキャップ335の間にはスプリング3
59が配設され、アーマチャ357を介してプッシュロ
ッド356を常時下方に付勢している。
【0061】ニードル弁350とプッシュロッド356
とはスプリング358,359の付勢力により連結され
一体的に上下動する。
【0062】ニードル弁350とプッシュロッド356
とには、これらを貫通して排出通路362が形成してあ
り、スプリング室337とアーマチャ室348とが連通
するようになっている。排出通路362のニードル弁3
50側の開口端が排出ポート345となる。アーマチャ
室348はキャップ335を貫通して設けられた排出配
管363により燃料タンク506(図1参照)と連通し
ている。したがって、スプリング室337、アーマチャ
室348は常に低圧である。
【0063】ニードル弁350は、縦穴336の周壁面
と摺接するピストン部351と、ピストン部351より
も大径の弁頭352と、ピストン部351と弁頭352
の間に設けられピストン部351よりも小径のシャフト
部353とで構成される。シャフト部353の周面と縦
穴336の周壁面の間には第1の環状空間である環状通
路360が形成される。上記入口ポート343は環状通
路360と連通する位置に形成され、環状通路360に
は燃料が常時導入されている。弁頭352は、ピストン
部351よりも大径で凹部338よりも小径としてあ
り、その外周部が凹部338内に弁軸方向移動可能に収
納されている。弁頭352の周面と縦穴336の周壁面
の間には、第2の環状空間である環状通路361が形成
される。出口ポート344は環状通路361と連通する
位置に形成され、常時、環状通路361と燃料通路52
2とは連通している。
【0064】弁頭352は、シャフト部353より立ち
上がる段面が図中上方へ向けて縮径する円錐状に形成さ
れて第1の円錐面354としてあり、先端面の周縁部が
図中下方へ向けて縮径する円錐状に形成されて第2の円
錐面355としてある。
【0065】一方、弁頭352を収納する凹部338
は、その相対向する段部のうち、図中上側の段部を、上
記第1の円錐面354を受ける弁座である第1のシール
エッジ341となし、図中下側の段部を、上記第2の円
錐面355を受ける弁座である第2のシールエッジ34
2となしてある。
【0066】しかして、弁体350の上方変位時には、
第1の円錐面354は第1のシールエッジ341と密着
して入口ポート343と出口ポート344の間を遮断
し、第2の円錐面355は第2のシールエッジ342か
ら離間して排出ポート345と出口ポート344の間を
連通する(図6)。一方、弁体350の下方変位時に
は、第1の円錐面354は第1のシールエッジ341か
ら離間して入口ポート343と出口ポート344の間を
連通し、第2の円錐面355は第2のシールエッジ34
2と密着して排出ポート345と出口ポート344の間
を遮断する(図7)。
【0067】ここで、スプリング358のばね力は5k
gfに、スプリング359のばね力は1kgfに設定さ
れ、ニードル弁350を上方へ付勢するスプリング35
8のばね力が、ニードル弁350を下方へ付勢するスプ
リング359のばね力より大きくなるようにすること
で、後述のコイル364への通電が行われていない状態
では図6の状態となる。
【0068】また、ステータ334内部にはアーマチャ
357と対向してコイル364が埋設してあり、これに
通電することで、ステータ334がアーマチャ357を
吸引しプッシュロッド356を介してニードル弁350
を押し下げ図7の状態とするようになっている。
【0069】次に図8により、ニードル弁350、およ
びシート部材332、バルブボディ333に形成した縦
穴336の詳細について説明する。
【0070】二ードル弁350は、ピストン部351が
直径φd4=φ7. 000mm、弁頭352の等径部が直
径φd5=φ8. 0mm、弁頭352の下端面が直径φd8
=φ5. 5mmである。弁頭352の第1の円錐面35
4は角度θ5 =90°であり、第2の円錐面355は角
度θ4 =90°である。
【0071】縦穴336は、凹部338よりも上側が直
径φd6=φ7.002mmであり、ニードル弁350の
ピストン部351の直径φd4よりも僅かに大きくしてあ
り、縦穴337の周壁面とピストン部351の周面との
間で良好な摺接状態を得ている。
【0072】縦穴336の凹部338の図中上側の段面
は上方へ向けて縮径する円錐面339としてあり、その
角度はθ6 =100°としてある。これはニードル弁3
50の第1の円錐面354の角度θ5 =90°よりも大
きく、円錐面339の上端の環状の段部が、弁体350
を受ける上記第1のシールエッジ341となる。このシ
ールエッジ341は、縦穴336の凹部338よりも上
側の部分の下端でもあるから直径φ7.002mm(=
φd6)である。
【0073】縦穴336の凹部338よりも下側の周壁
面には、下方へ向けて縮径する円錐面340が形成して
あり、その角度はθ7 =80°としてある。これはニー
ドル弁350の第2の円錐面355の角度θ4 =90°
よりも小さく、円錐面340の上端の段部が、弁体35
0を受ける上記第2のシールエッジ342となる。ま
た、このシールエッジ342の直径はφd7=φ7.0m
mとしてあり、ニードル弁350のピストン部351の
直径および第1のシールエッジ341の直径と略同じと
してある。
【0074】次に作動について説明する。コイル364
に通電を行っていないときは、上記のごとく、入口ポー
ト343と出口ポート344の間が遮断状態(図6)と
なっており、コモンレール502から燃料噴射弁2への
高圧燃料の供給はなされず、燃料噴射弁2から燃料噴射
は行われていない。この時、環状通路360はコモンレ
ール502と同じ高圧となっており、この高圧が、ニー
ドル弁350に対し、ピストン部351のシャフト部3
53から立ち上がる段面では上向きに、弁頭352の第
1の円錐面354では下向きに作用する。
【0075】しかし、ニードル弁350のピストン部3
51の直径と第1のシールエッジ341の直径とはほぼ
等しくしてあるから、ニードル弁342の上下方向に作
用する油圧力はバランスする。したがって、スプリング
358に5kgfの小さなバネ力のものを用いていても
図6の状態を保持することができる。
【0076】コイル364に通電を行うと、プッシュロ
ッド356と一体となったアーマチャ357がステータ
334に吸引され、スプリング358の付勢力に抗して
ニードル弁350を下方に押し下げる。上記のごとくス
プリング358に小さなバネ力のものを用いることがで
きるから、ステータ334等のニードル弁350駆動手
段は、アーマチャ357を吸引する力がさほど強いもの
でなくともニードル弁350を下方へ変位せしめること
ができる。しかして、ステータ334に径の小さなもの
を用いて、電磁弁3Aの体格を小さくすることができ
る。
【0077】ニードル弁350の下方変位により入口ポ
ート343と出口ポート344の間が連通状態(図7)
となって、コモンレール502内の高圧燃料は燃料通路
521、環状通路360,361、燃料通路522、デ
リバリバルブ4、供給配管501を通って、燃料噴射弁
2に供給され、燃料噴射弁2により第1実施形態に記載
のごとく燃料の噴射が開始される。
【0078】本実施形態においても、電磁弁3Aが開い
た時の、燃料噴射孔211に到る燃料圧の圧力伝播で
は、ジャーク式の燃料噴射システムのように燃料噴射弁
2の噴射孔211における反射圧力が発生しウォータハ
ンマ現象が現れる。このため燃料噴射孔211における
噴射圧力を従来のコモンレール式の燃料噴射システムと
同じにする場合、相対的にコモンレール502の設定圧
力を下げることができ、システム各部の耐久性向上、駆
動トルクの低減を図ることができる。
【0079】図7の状態においては、環状通路361も
コモンレール502と同じ高圧となっており、この高圧
が、ニードル弁350に対し、弁頭352の第1の円錐
面354では下向きに、第2の円錐面355では上向き
に、ピストン部351のシャフト部353から立ち上が
る段面では上向きに作用する。しかし、ニードル弁35
0のピストン部351の直径と第2のシールエッジ34
2の直径とは、ほぼ等しくしてあるから、ニードル弁3
50の上下方向に作用する油圧力はバランスしている。
したがって、コイル364への通電を終了すると、スプ
リング358によるバネ力でニードル弁350は速やか
に上昇して図6の状態に復帰し、燃料噴射弁2による燃
料噴射は終了する。
【0080】この時、排出ポート345と出口ポート3
44の間は連通し、燃料通路522、供給配管501内
の高圧燃料は排出通路362、排出配管363を通って
燃料タンク506に排出される。デリバリバルブ4は吸
戻し機能をもっているので、排出ポート345と出口ポ
ート344の間の連通により燃料通路522が低圧とな
ると、供給配管501内の燃料の一部は燃料通路522
内に吸戻され、供給配管501内の圧力は速やかに低下
する。これにより、燃料噴射弁2の噴射室213内が速
やかに低圧となるため、第1実施形態の構成にくらべ
て、燃料噴射弁2は応答性よく閉弁する。すなわち燃料
噴射弁2の燃料噴射の終了はシャープカットとなり、T
HC、パティキュレートの発生を低減できる。
【0081】なお本発明の構成において、形状、数値等
は上記各実施形態記載のものに限定されるものではな
く、本発明の主旨に反しない限り任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料噴射システムの構成図である。
【図2】本発明の燃料噴射システムに用いる燃料噴射弁
の全体縦断面図である。
【図3】本発明の燃料噴射システムに用いる電磁弁の全
体縦断面図である。
【図4】本発明の燃料噴射システムに用いる電磁弁の別
の全体縦断面図である。
【図5】本発明の燃料噴射システムに用いる電磁弁の要
部の拡大断面図である。
【図6】本発明の燃料噴射システムに用いる別の電磁弁
の全体縦断面図である。
【図7】本発明の燃料噴射システムに用いる別の電磁弁
の別の全体縦断面図である。
【図8】本発明の燃料噴射システムに用いる別の電磁弁
の要部の拡大断面図である。
【図9】従来の一の燃料噴射弁の全体縦断面図である。
【図10】従来の一の燃料噴射弁の要部縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン 103 エンジンヘッド 106 燃焼室 2 燃料噴射弁 204 ノズルボディ(ノズル) 211 燃料噴射孔 213 噴射室(圧力室) 220 ノズルニードル 225 受圧面 3,3A 電磁弁 305,336 縦孔(シリンダ) 306 底部(出口ポート) 307 環状流路(入口ポート) 308 弁座 310,350 ニードル弁(弁体) 316 シールエッジ 318 後端面 320 圧力バランス室 322 先端面 338 凹部 341,342 シールエッジ(弁座) 343 入口ポート 344 出口ポート 345 排出ポート 351 ピストン部 352 弁頭 353 シャフト部 354,355 円錐面 360,361 環状通路(環状空間) 501 供給配管 502 コモンレール(蓄圧配管) 505 可変吐出量高圧ポンプ(高圧ポンプ)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 55/02 350 F02M 55/02 350E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧ポンプにより燃料が圧送供給され燃
    料圧が高圧に保持される蓄圧配管と、エンジンヘッドに
    設けられ先端が燃焼室に臨む燃料噴射弁と、蓄圧配管か
    ら高圧の燃料を燃料噴射弁に供給する供給配管とを有す
    る燃料噴射システムにおいて、上記燃料噴射弁は、先端
    に燃料噴射孔が形成され上記供給配管と連通するノズル
    と、ノズル内に設けられてノズルに沿って変位するノズ
    ルニードルと、ノズルニードルを常時閉弁方向に付勢す
    るばね部材とを具備し、かつノズルにはノズルニードル
    を囲む圧力室を形成し、ノズルニードルには圧力室内の
    燃料圧を開弁方向に受ける受圧面を形成してなり、かつ
    上記供給配管の途中に、上記蓄圧配管と上記ノズル間の
    連通と遮断とを切り換える電磁弁を設け、蓄圧配管の高
    圧燃料がノズル内に供給されるとその燃料圧でノズルニ
    ードルが開弁するようにしたことを特徴とする燃料噴射
    システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃料噴射システムにおい
    て、上記電磁弁は、上記蓄圧配管からの高圧燃料が導入
    導出される入口ポートおよび出口ポートとを有するシリ
    ンダと、シリンダ内を摺動し、入口ポートおよび出口ポ
    ートの連通と遮断とを切り換える棒状の弁体と、弁体の
    後端面を室壁面として形成された圧力バランス室と、出
    口ポートと圧力バランス室とを常時連通する連通路とを
    具備し、バランス室内の燃料圧により、弁体の先端面に
    作用する高圧燃料の圧力を相殺するようにした燃料噴射
    システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の燃料噴射システムにおい
    て、上記電磁弁は、上記蓄圧配管からの高圧燃料が導入
    導出される入口ポートおよび出口ポートとを有するシリ
    ンダと、シリンダ内を摺動する棒状の弁体と、シリンダ
    の出口ポートよりも上流側に形成され弁体を受ける弁座
    とを具備し、弁体の径を、弁体が弁座と密着するシール
    エッジの径と実質的に等しくした燃料噴射システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の燃料噴射システムにおい
    て、上記電磁弁は、上記蓄圧配管からの高圧燃料が導入
    導出される入口ポートおよび出口ポートと、低圧に開放
    された排出ポートとを有するシリンダと、シリンダ内を
    摺動する棒状の弁体とを具備し、入口ポートと出口ポー
    トとが遮断状態のとき出口ポートと排出ポートとが連通
    し、入口ポートと出口ポートとが連通状態のとき出口ポ
    ートと排出ポートとが遮断するように構成した燃料噴射
    システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の燃料噴射システムにおい
    て、上記シリンダの内周面の全周に凹部を環状に形成
    し、上記弁体を、シリンダ壁面と摺接するピストン部
    と、ピストン部よりも大径で上記凹部よりも小径とし外
    周部が上記凹部内に弁軸方向移動可能に収納された弁頭
    と、ピストン部と弁頭の間に設けられピストン部よりも
    小径のシャフト部とで構成し、弁頭の表面のシャフト側
    と先端側とにそれぞれ円錐面を形成し、上記凹部の相対
    向する段部をそれぞれ弁頭の円錐面を受ける弁座とな
    し、上記入口ポートを上記シャフト部の周面とシリンダ
    周壁面との間に形成される第1の環状空間と連通せし
    め、上記出口ポートを上記凹部位置にて弁頭の周面とシ
    リンダ周壁面との間に形成される第2の環状空間と連通
    せしめて、弁頭がシャフト側の一方の弁座に着座するこ
    とにより入口ポートと出口ポートの間を遮断し、弁頭が
    他方の弁座に着座することにより上記排出ポートと出口
    ポートの間を遮断する構成とし、かつ両弁座の径を略ピ
    ストン部の径に設定した燃料噴射システム。
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