JPH11188321A - 電子部品洗浄方法および電子部品洗浄装置 - Google Patents

電子部品洗浄方法および電子部品洗浄装置

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JPH11188321A
JPH11188321A JP35999997A JP35999997A JPH11188321A JP H11188321 A JPH11188321 A JP H11188321A JP 35999997 A JP35999997 A JP 35999997A JP 35999997 A JP35999997 A JP 35999997A JP H11188321 A JPH11188321 A JP H11188321A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品洗浄装置を提供する。 【解決手段】 基板33上にチップ部品31を搭載して
なる電子部品23の基板33とチップ部品31との間に
形成された隙間34内のフラックスを洗浄する。電子部
品23は洗浄液中にて保持され、隙間34に対向して形
成されたジェット噴射孔22から隙間34に向かって洗
浄液を噴射する。このとき、洗浄液が隙間34内を優先
的に流通するように電子部品23を支持プレートユニッ
ト17とジェットノズルユニット18との間に保持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の洗浄方
法ならびに装置に関し、特に、BGA(Ball Grid Arra
y ), CSP(Chip Size Package )等の半導体装置の
洗浄に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチチップ・モジュールの実現
手段として、BGA, CSP等を使用する試みが広く行
われてきている。これらのBGA, CSP等は、フラッ
クスを印刷、転写等したボール等をチップや基板等の上
にマウントし、これを高温中にて半田付けすることによ
って製造される。そして、半田付けの後フラックスの洗
浄が行われ、乾燥工程やテスト工程を経て製品化され
る。
【0003】ここで、フラックスの洗浄方法としては、
従来より、洗浄液中に製品を浸して行う浸漬洗浄や、製
品に洗浄液を噴射するシャワー洗浄などが用いられてい
る。この場合、浸漬洗浄では、治具やバスケットに製品
を収容しそれを洗浄液内で揺り動かし、バッチ処理によ
りフラックスの洗浄を行う。一方、シャワー洗浄では、
製品をベルト搬送して洗浄液のシャワーに潜らせ連続的
にフラックス洗浄を行う。なお、フラックスにはロジン
系のものと水溶性のものとがあり、洗浄の際には、その
種類によって水または各種洗浄剤が適宜選択される。
【0004】また、最近では直通式と呼ばれる新たな洗
浄方式も提言されており、そこでは、電子部品を保持し
たキャリアをバスケット内に収容し、このバスケット内
に洗浄水を直接流通させフラックスの洗浄を行ってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、BGA
やCSPではチップと基板との間隔が50μm程度であ
り、かつその隙間に半田が約250μm間隔で並んでい
るため、前記のような洗浄方法ではこの隙間に残存して
いるフラックスを十分に洗浄できないか、あるいは完全
に洗浄するためには非常に時間がかかるという問題があ
った。
【0006】すなわち、浸漬洗浄の場合には、いわゆる
溜め洗い状態であるため50μmの隙間にあるフラック
スは落とし切れないという問題がある。この場合、超音
波洗浄を併用すれば洗浄効果の改善を図ることが可能で
あるものの、超音波により配線が断線する場合があるた
め恒常的に用いることは難しい。この場合、超音波によ
る断線を防止するためには例えば100kHz以上の高
周波で超音波洗浄を行う必要があるが、高周波の超音波
洗浄では狭い隙間のフラックスを十分に落とすことがで
きない。しかしながら、低周波の超音波を用いると断線
の危険が大きくなるため、結局のところ高密度・高性能
のBGAやCSPでは超音波洗浄は実質的には採用でき
ない。また、このような観点から、精密な電子部品では
不良発生防止のため超音波洗浄が禁止されているものも
多い。
【0007】次に、シャワー洗浄の場合には、加圧液流
による処理であるため浸漬洗浄に比して洗浄効率は良い
が、それでも50μmの隙間を洗うには能力不足であ
る。また、シャワー洗浄では装置が大がかりとなりスペ
ース効率が良くないという問題もある。
【0008】一方、直通式の場合、確かに50μmの隙
間に残存するフラックスを落とす能力はあるものの、洗
浄処理時間が長いという問題がある。すなわち、1バス
ケット(150〜500個の電子部品が収容可能)の製
品を処理するために、30分程度の時間がかかり、製造
工程上のネックとなるという問題があった。また、装置
の構成上、バスケット内の製品数によって洗浄液流の流
速が変化するため、バスケット内が満載状態でないと洗
浄能力が低下するという問題がある。一般に、電子部品
は生産個数やロットの関係上その製造数が時々に変化す
るため、バスケット内が常に満載状態であることはむし
ろ稀であり、先の洗浄処理時間がさらに長くなる傾向が
ある。
【0009】本発明の目的は、電子部品の洗浄、特にB
GAやCSPにおけるチップと基板と間の狭い隙間の洗
浄を効率良くかつ確実に洗浄し得る電子部品洗浄方法お
よび装置を提供することにある。
【0010】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0012】すなわち、本発明の電子部品洗浄方法は、
基板上にチップ部品を搭載してなる電子部品の洗浄方法
であって、基板とチップ部品との間に形成された隙間に
向かって、洗浄液中にて洗浄液を噴射することにより隙
間内を洗浄することを特徴としている。これにより、5
0μm程度の狭い隙間内にも洗浄液が効率良く流通し、
隙間内に付着したフラックスを短時間で完全に除去する
ことが可能となる。
【0013】また、この場合、洗浄液が隙間内を優先的
に流通するように電子部品を洗浄液中にて保持しても良
く、これにより、さらに効率良く隙間内の洗浄を行うこ
とが可能となる。
【0014】一方、本発明の電子部品洗浄装置は、基板
上にチップ部品を搭載してなる電子部品の洗浄を行う電
子部品洗浄装置であって、電子部品を洗浄液中にて保持
する電子部品保持手段と、基板とチップ部品との間に形
成された隙間と対向して配設され前記隙間に向かって洗
浄液を噴射するノズル手段とを有することを特徴として
いる。
【0015】この場合、前記電子部品保持手段を、洗浄
液が隙間内を優先的に流通するように電子部品を保持す
るよう構成しても良い。このような構成としては、チッ
プ部品の上面における洗浄液の流通路を狭く形成した
り、基板と電子部品保持手段との間の間隙を狭く形成す
ることなどが挙げられる。また、チップ部品の両側近傍
に洗浄液を噴出させて、隙間内に流入した洗浄液が隙間
外に流出するのを妨げるようにしても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施の形態である電子
部品洗浄装置(以下、洗浄装置と略す)の構成を示す説
明図であり、当該洗浄装置を横から見た状態を示す図で
ある。また、図2は、図1の洗浄装置を上から見た状態
を示す説明図である。なお、当該実施の形態では、ロジ
ン系のフラックスを用いた電子部品、特にBGAやCS
Pを洗浄する際に用いる洗浄装置を例にとって説明す
る。
【0018】図1の洗浄装置は、大きく分けて次の4つ
の機能部から構成されている。すなわち、半田付け工程
の終わったBGA等の製品を洗浄工程に供給する供給部
1と、製品の洗浄を行う洗浄部2と、洗浄後の製品を乾
燥させる乾燥部3と、洗浄工程を終えた製品を収容する
収納部4および製品を各部に移送する移送装置5とから
構成されている。そして、移送装置5によって、供給部
1から製品を取り出し、洗浄部2、乾燥部3と順に送る
ことにより、フラックスの洗浄除去ならびに乾燥処理が
行われるようになっている。
【0019】ここで、供給部1は、半田付け後の製品を
格納したマガジン10を収容する満杯マガジン供給部1
1aと、製品が取り出されて空になったマガジン10を
収容しておく空マガジン収納部11bとから構成されて
いる。そして、移送装置5により満杯マガジン供給部1
1aから被洗浄製品が取り出され、次の洗浄部2へと運
ばれる。
【0020】洗浄部2は、さらに、前洗浄部6、前洗浄
液切部7、後洗浄部8および後洗浄液切部9とから構成
されており、製品に付着したフラックスや汚れをここで
除去している。この場合、前洗浄部6には、洗浄液(例
えば60℃)が満たされた1個の洗浄槽12に3台の洗
浄機13(13a〜13c)が配置され、洗浄剤を用い
た一次洗浄工程が行われる。また、後洗浄部8は、3個
の独立した洗浄槽14a〜14cから成り、それぞれに
洗浄機13(13d〜13f)が配置されている。この
場合、後洗浄部8の洗浄槽14aには油水分離のため6
0℃程度に加温された純水が、また、洗浄槽14b, 1
4cには、35℃の新しい純水が常時供給されており、
3段階に亘ってすすぎ工程が行われる。なお、洗浄槽1
2の洗浄液や洗浄槽14a〜14cの純水は、図示しな
いリサイクル装置によってそれぞれ清浄化されて再使用
される。
【0021】一方、前洗浄部6と後洗浄部8との間には
前洗浄液切部7が設けられており、そこには遠心力を利
用した液切装置15が設置されている。また、後洗浄部
8の後段にも同様の液切装置15が設置されており、こ
れらにより、前洗浄部6や後洗浄部8にて付着した液体
を製品から除去・回収している。
【0022】洗浄部2の後段には乾燥部3が設置されて
おり、ここで製品に付着している水滴を完全に蒸発さ
せ、製品の洗浄工程を終了する。そして、乾燥処理の済
んだ製品は収納部4に移送され、マガジン10に格納さ
れる。なお、収納部4も、供給部1と同様に、空マガジ
ン供給部16aと満杯マガジン収納部16bとから構成
されており、洗浄・乾燥処理の終わった製品はマガジン
10に収容された状態で次の工程へと送られる。
【0023】ところで、当該洗浄装置における洗浄機1
3では、従来の浸漬方式やシャワー方式、直通方式など
とは異なる液中隙間ジェット方式が採用されている。す
なわち、洗浄機13ではチップと基板との間に形成され
た50μm程度の狭い隙間に向かってジェット噴流を噴
射し、これにより隙間内に付着したフラックスを効率良
く取り除くようにしている。図3は、このような洗浄機
13の構成を示す説明図であり、洗浄槽12内に洗浄機
13配した状態を示している。この図3では、基板33
上にチップ部品31(以下、チップ31と略す)を搭載
してなる電子部品23を洗浄する様子が示されており、
電子部品23はキャリア32に保持された状態で洗浄処
理が行われる。なお、洗浄槽12には、図1に示したよ
うに洗浄機13が3台設けられているが、図面が煩雑と
なるため図3では洗浄機13aを1台のみ記載してい
る。また、後洗浄部8の洗浄槽14a〜14cに取り付
けられた洗浄機13も同様の構成となっている。
【0024】図3に示したように、洗浄機13は、電子
部品保持手段を構成する支持プレートユニット17およ
びジェットノズルユニット18を有してなり、そのアー
ム部36を図示しない昇降装置に取り付けることによ
り、洗浄槽12内を上下方向に昇降するようになってい
る。この場合、洗浄槽12内には洗浄液が満たされてお
り、図示しないポンプにより、例えば毎分5リットルの
割合で新しい洗浄液が供給され溢れた洗浄液はドレンパ
イプの排水口(図示せず)から排出される。
【0025】支持プレートユニット17とジェットノズ
ルユニット18にはそれぞれ、支持プレート19とノズ
ルプレート20が立設されており、ジェットノズルユニ
ット18の上側に支持プレートユニット17が配設され
ている。この場合、支持プレートユニット17には溝孔
21が設けられており、この溝孔21を介してノズルプ
レート20が支持プレートユニット17の上面側に突出
している。また、支持プレート19とノズルプレート2
0により1組の洗浄部Wが形成されており、当該洗浄機
13ではこの洗浄部Wが4組設けられている。図4は、
この一組の洗浄部Wの構成を示した説明図である。図4
に示したように、支持プレート19とノズルプレート2
0は互いに近接・離間自在に取り付けられており、図示
しない駆動手段(例えば、サーボモータや流体圧駆動機
器)により矢印X方向に駆動される。また、ノズルプレ
ート20は、左右方向に加え上下方向(矢印Y方向)に
も前記駆動手段により移動自在に取り付けられている。
【0026】図5は、ノズルプレート20の構成を示し
た説明図であり、ノズルプレート20を図4において下
側から斜めに見た状態を示している。図5に示したよう
に、ノズルプレート20には、その上端側に段部20a
が設けられている。また、段部20aの下端側には、基
面部20cとの間に45度の傾斜角にて斜面20bが形
成されている。さらに、この斜面20bには多数のジェ
ット噴射孔(ノズル手段)22が長手方向に一列に形成
されており、そこから洗浄剤や純水などの洗浄液が噴射
されるようになっている。なお、ジェット噴射孔22に
はアーム部36内に形成された流路(図示せず)を介し
てジェットポンプより洗浄液等が供給される。
【0027】このような構成からなる洗浄機13では、
チップ31と基板33との間の隙間に向かって、ジェッ
ト噴射孔22から至近距離でジェット噴流を噴出し、こ
れにより50μmの隙間の中まで完全にフラックスを落
とすようにしている。図6は、洗浄時における洗浄機1
3の状態を示す説明図である。
【0028】まず、移送装置5によって洗浄槽12まで
運ばれたキャリア32は、洗浄槽12の液面より上に上
昇して待機している洗浄機13に渡される。すなわち、
支持プレート19とノズルプレート20を開いた状態で
待機中の洗浄機13の洗浄部W内にキャリア32を収容
する。次に、支持プレート19とノズルプレート20を
開いたまま、洗浄機13を下降させて洗浄機13とキャ
リア32を洗浄液中に沈める。なお、支持プレート19
とノズルプレート20を開いたまま洗浄機13を移動さ
せるのは、洗浄液中での抵抗を低減させるためである。
そして、キャリア32が完全に洗浄液中に没したところ
で洗浄機13の下降を止め、支持プレート19とノズル
プレート20を閉じる。このとき、ノズルプレート20
は左右に移動すると同時に、チップ31の位置に合わせ
て上下に位置決め移動する。このときの状態が図6に示
した状態である。
【0029】この場合、ノズルプレート20の段部20
aと支持プレート19との間には、キャリア32と基板
33が、段部20a側に0. 1mm程度の間隙を残して
挟み込まれる。また、ノズルプレート20は、斜面20
bにあるジェット噴射孔22が、チップ31と基板33
との間の隙間34に対向する位置に来るように上下方向
の位置が調整されて保持される。すなわち、ジェット噴
射孔22からのジェット噴流は、図中に矢印にて示した
ように、隙間34に真っ直ぐに向かうようジェット噴射
孔22の位置が調整される。一方、このときチップ31
の上面とノズルプレート20の基面部20cとの間には
0. 125mm程度の間隙が形成される。
【0030】このような状態にてキャリア32を保持し
た後、ジェット噴射孔22から洗浄液を噴射する。な
お、洗浄液はノズルプレート20の内部に形成され洗浄
機13のアーム部36内の流路と連通した流路35を介
して供給される。この場合、洗浄液は洗浄液中をジェッ
ト噴流となって隙間34に向かうが、噴出位置から隙間
34までの距離が短いため、このジェット噴流は流速低
下がほとんどなく隙間34に到達する。そして、隙間3
4に到達したジェット噴流は、その速度が隙間34への
浸入圧力に変換され洗浄液が隙間34内に押し込まれる
ことになる。
【0031】また、チップ31や基板33とノズルプレ
ート20との間隙が僅かであるため、ジェット噴射孔2
2から噴出されたジェット噴流がそれらの間隙に逸出す
ることも少ない。さらに、チップ31の両側にもジェッ
ト噴射孔22からのジェット噴流が存在するため、一旦
隙間34に入り込んだジェット噴流がチップ31の側部
から漏れ出てしまうこともない。従って、隙間34に向
かったジェット噴流のほとんどが隙間34内を流れるこ
とになり、そこに付着しているフラックスもジェット噴
流と共に完全に洗い流される。
【0032】このジェット噴流を所定時間噴出させた
後、再び支持プレート19とノズルプレート20を開
き、洗浄機13を上昇させ洗浄処理を終了する。そし
て、移送装置5によりキャリア32が取り出され、次の
工程へと移送される。
【0033】このように、当該洗浄機13においては、
ジェット噴流を至近距離で隙間34に向けて噴射し、し
かも、ジェット噴流が他の部分に逸出しないようにチッ
プ31とノズルプレート20等の間隙を小さく設定した
ことにより、従来の諸方式に比して非常に効率良く隙間
部分のフラックスを洗浄することができる。また、ジェ
ット噴流による洗浄であるため、従来の直通式に比して
洗浄液の流量を大幅に減少させることが可能である。さ
らに、液中にてジェット噴射を行うため、気中にてジェ
ット噴射を行う場合のように洗浄液が霧状に飛散して装
置の周囲を汚染したり洗浄剤の臭気が充満したりするこ
とがない。
【0034】なお、図6からわかるように、チップ31
の下端側では洗浄液の流路面積が大きくなっており、隙
間34に入り込んだ洗浄液がスムーズに隙間34の外に
排出され、隙間34内の洗浄液がジェット噴流の流入を
妨げないようになっている。また、当該洗浄機13で
は、キャリア32や電子部品23の数に関係なく常に一
定のジェット噴流を噴出することが可能である。従っ
て、被洗浄品の個数に関係なく同条件で洗浄処理を行う
ことができ、個数変動により洗浄時間が変動したり、仕
上がりにバラツキが生じたりすることもない。さらに、
液中にて隙間洗浄を行っているため、気中にて隙間ジェ
ット方式を実行した場合とは異なり、隙間34以外の部
分も洗浄液にて洗浄される。
【0035】図7, 8に、本発明による洗浄方式(液中
隙間ジェット方式)を用いてフリップチップBGAを洗
浄した場合の洗浄テストの結果を示す。図7はテスト結
果を示した表、図8は図7のテスト結果を表したグラフ
である。なお、ここで言う洗浄率とは、隙間34の全面
積と隙間34の内完全に洗浄された部分の面積との比で
あり、フラックスが完全に除去されて残留フラックス部
分の面積が0の時100%となる。
【0036】図7, 8からわかるように、当該液中隙間
ジェット方式では、洗浄剤の温度を60℃以上に設定す
れば洗浄時間が10秒で100%の洗浄率を得ることが
可能である。なお、洗浄装置の構成上、洗浄時間を30
秒程度取ることが可能であるため、温度を60℃以上に
設定すれば1IC当たり1. 0L/min以下の流量に
て洗浄処理が可能である。従って、より低い能力のジェ
ットポンプを用いることができ、コストやスペース等、
無駄のない効率の良い洗浄処理が可能となる。
【0037】また、図9〜11に液中隙間ジェット方式
と、超音波洗浄方式、気中シャワー洗浄方式のそれぞれ
による洗浄テスト結果を示す。図9は液中隙間ジェット
方式によるテスト結果を示した表、図10は超音波洗浄
方式によるテスト結果を示した表、図11は気中シャワ
ー方式によるテスト結果を示した表である。なお、図1
2に気中シャワー方式の場合の装置構成を示し、ここで
は、空気中にてシャワーノズル51から洗浄液を隙間3
4に向けて噴射する。
【0038】図9に示したように、本発明の液中隙間ジ
ェット方式では70℃の洗浄液にて10秒以上洗浄を行
えばフラックスを100%落とすことが可能である。こ
れに対し超音波洗浄では、図10に示したように30分
間処理しても洗浄率は50%に留まる。さらに、図12
に示したような気中シャワー方式では、3kg/cm2
にて60秒以上、2kg/cm2では5分以上処理しな
ければ完全な洗浄は行えないことがわかる。
【0039】なお、前記の種々のテスト条件は、あくま
でも一例でありその条件に本発明による洗浄装置が限定
されるものではない。また、洗浄機13の構成もあくま
でも一例であり、要は、ジェット噴流を至近距離で隙間
34に向けて噴射し、かつジェット噴流が他の部分に逸
出しないようにチップ31とノズルプレート20との間
等に存在する間隙を小さく設定し得る構成であれば前記
の構成には限られない。
【0040】さらに、前記の洗浄機13では汎用性を持
たせるためノズルプレート20を図5のような構成とし
て上下動可能に設けたが、特定のチップを対象とした専
用機であれば、ノズルプレート20を上下方向に固定し
て設けても良い。またその際、ノズルプレート20の形
態も図5のものには限られず、例えば図13のように、
ノズルプレート20にチップ31を取り囲むように段部
41を設け、この段部41の隙間34に対向する部分の
みにジェット噴射孔22を設けるようにしても良い。図
13はノズルプレート20の変形例の構成を示した説明
図であり、(a)はその正面図、(b)は(a)のA−
A線に沿った断面図である。
【0041】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0042】例えば、前記の実施の形態1ではキャリア
32に4個の電子部品23を搭載した例を示したが、電
子部品23の搭載個数はこれに限定されない。
【0043】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその利用分野であるBGA、CSPの洗
浄に適用した場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、たとえば、プリント基板や他の電子素
子の洗浄にも適用できる。
【0044】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0045】(1). 基板とチップ部品との間に形成さ
れた隙間を狙って、洗浄液中にて洗浄液を噴射すること
により、50μm程度の狭い隙間内にも洗浄液が効率良
く流通し、隙間内に付着したフラックスを従来の方式に
比して短時間で洗浄することが可能となる。
【0046】(2). 被洗浄品の個数に関係なく同条件
で洗浄処理を行うことができ、個数変動により洗浄時間
が変動したり、仕上がりにバラツキが生じたりすること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である電子部品洗浄装置
の構成を示す説明図であり、洗浄装置を横から見た状態
を示す図である。
【図2】図1の電子部品洗浄装置を上から見た状態を示
す説明図である。
【図3】図1の電子部品洗浄装置にて用いられる洗浄機
の構成を示す説明図である。
【図4】図3の洗浄機における一組の洗浄部の構成を示
した説明図である。
【図5】図3の洗浄機におけるノズルプレートの構成を
示した説明図である。
【図6】洗浄時における洗浄機の状態を示す説明図であ
る。
【図7】本発明による液中隙間ジェット方式を用いてフ
リップチップBGAを洗浄した場合の洗浄テストの結果
を示した表である。
【図8】図7のテスト結果を表したグラフである。
【図9】液中隙間ジェット方式による洗浄テスト結果を
示した表である。
【図10】超音波洗浄方式によるテスト結果を示した表
である。
【図11】気中シャワー方式によるテスト結果を示した
表である。
【図12】気中シャワー方式の場合の装置構成を示す説
明図である。
【図13】ノズルプレートの変形例の構成を示した説明
図であり、(a)はその正面図、(b)は(a)のA−
A線に沿った断面図である。
【符号の説明】 1 供給部 2 洗浄部 3 乾燥部 4 収納部 5 移送装置 6 前洗浄部 7 前洗浄液切部 8 後洗浄部 9 後洗浄液切部 10 マガジン 11a 満杯マガジン供給部 11b 空マガジン収納部 12 洗浄槽 13 洗浄機 13a〜13f 洗浄機 14a〜14c 洗浄槽 15 液切装置 16a 空マガジン供給部 16b 満杯マガジン収納部 17 支持プレートユニット 18 ジェットノズルユニット 19 支持プレート 20 ノズルプレート 20a 段部 20b 斜面 20c 基面部 21 溝孔 22 ジェット噴射孔 23 電子部品 31 チップ部品 32 キャリア 33 基板 34 隙間 35 流路 36 アーム部 41 段部 51 シャワーノズル W 洗浄部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にチップ部品を搭載してなる電子
    部品の洗浄方法であって、 前記基板と前記チップ部品との間に形成された隙間に向
    かって、洗浄液中にて洗浄液を噴射することにより前記
    隙間内を洗浄することを特徴とする電子部品洗浄方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子部品洗浄方法であっ
    て、前記洗浄液が前記隙間内を優先的に流通するように
    前記電子部品を前記洗浄液中にて保持したことを特徴と
    する電子部品洗浄方法。
  3. 【請求項3】 基板上にチップ部品を搭載してなる電子
    部品の洗浄を行う電子部品洗浄装置であって、 前記電子部品を洗浄液中にて保持する電子部品保持手段
    と、 前記基板と前記チップ部品との間に形成された隙間と対
    向して配設され、前記隙間に向かって洗浄液を噴射する
    ノズル手段とを有することを特徴とする電子部品洗浄装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電子部品洗浄装置であっ
    て、前記電子部品保持手段は、前記洗浄液が前記隙間内
    を優先的に流通するように前記電子部品を保持すること
    を特徴とする電子部品洗浄装置。
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