JPH11187659A - 多出力スイッチング電源装置 - Google Patents

多出力スイッチング電源装置

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JPH11187659A
JPH11187659A JP36604697A JP36604697A JPH11187659A JP H11187659 A JPH11187659 A JP H11187659A JP 36604697 A JP36604697 A JP 36604697A JP 36604697 A JP36604697 A JP 36604697A JP H11187659 A JPH11187659 A JP H11187659A
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primary
power supply
smoothing
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Kazunori Masuda
和則 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスの構造の複雑化およびコストの上昇
を招くことなく、交流電力の入力が遮断されたときに、
出力側の負荷状態に影響されずに複数の出力電圧をそれ
ぞれ所定の順序で降下させるシーケンスを確実に実行す
ることができる多出力スイッチング電源装置を提供す
る。 【解決手段】 多出力スイッチング電源装置は1次直流
電圧検出回路2と放電回路3とを有し、1次直流電圧検
出回路2で、2次巻線Ns2に誘起される電力の負の電
圧を整流平滑することによって得られる比較電圧Vsを
検出し、検出した比較電圧Vsの絶対値が基準電圧値V
th以下であると、1次直流電力Vinの電圧が所定電
圧以下に低下したとして放電回路3の動作を指示する信
号を発生し、放電回路3で出力電圧V1の平滑用コンデ
ンサC3の電荷および出力電圧V1側に接続されている
駆動系の容量に蓄積された電荷を放電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
などのOA機器に使用される多出力スイッチング電源装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタなどのOA機
器に対しては、この機器の制御を行うための論理回路系
の電源(例えば+5V)と、駆動系の電源(例えば+2
4V)との少なくとも2種類の電源が必要である。これ
らの電源を得るための電源装置としては、多出力スイッ
チング電源装置があり、この多出力スイッチング電源装
置は、交流電源から交流電力を入力し、この交流電力を
1次整流平滑して得られた1次直流電圧を、複数の2次
側巻線を備えたトランスの1次側巻線とスイッチング素
子との直列回路に入力し、パルス幅制御された駆動パル
スでスイッチング素子のオン、オフ駆動することによっ
てトランスの各2次巻線に誘起される電力をそれぞれ2
次整流平滑して直流出力電圧(例えば第1の出力電圧;
+24V,第2の出力電圧;+5V)として外部負荷に
供給するように構成されている。また、この直流出力電
圧を安定化させるために、例えば第1の出力電圧を検出
し、この検出した電圧に応じてスイッチング素子のデュ
ーティを調整するすなわち定電圧制御が行われ、この定
電圧制御により各出力電圧の負荷変動、入力電圧変動が
補償されている。
【0003】このように構成された多出力スイッチング
電源装置では、第1の出力側が無負荷状態または極めて
軽負荷の状態であってかつ第2の出力側が定格負荷状態
にあるときに交流電力の入力が遮断されると、第2の出
力電圧が直ちに低下するが、第1の出力電圧は第2の出
力電圧のように即座には低下しない。よって、論理回路
系には電源電圧(第2の出力電圧)が供給されずに駆動
系のみに電源電圧(第1の出力電圧)が供給されること
になり、この電源を使用する機器の誤動作、暴走、駆動
系の破損などの事故を招く恐れがある。
【0004】そこで、機器の誤動作、暴走、駆動系の破
損などの不具合を防止するための電源装置として、トラ
ンスに2次側出力用巻線とは別の検出用巻線を設けると
ともに、この検出用巻線に誘起される電圧の整流平滑回
路と、整流平滑された電圧の低下を検出することにより
1次側のスイッチング素子のオン、オフ動作停止を検出
する動作検出回路と、1次側出力電圧の平滑用コンデン
サの電荷を放電させるための放電回路とを設けたスイッ
チング電源装置(特開平06−014541号公報)が
提案されている。この電源装置では、動作検出回路で電
圧の低下を検出すると、1次側のスイッチング素子のオ
ン、オフ動作が停止したとして放電回路により1次側出
力電圧の平滑用コンデンサの電荷を放電させて1次側出
力電圧を急速に降下させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案され
ている電源装置では、トランスの2次側に出力用巻線と
は別に検出用巻線が設けられているから、2次側ピン数
が増すなどによりトランスの構造が複雑になる。
【0006】また、電源動作に関して特別な制御回路を
設けていない電源装置は、一般に電源の入力が遮断され
て1次側の直流電圧が低下していく過程においてスイッ
チング素子が動作を停止せず、定電圧制御が働き続けて
いる間は2次側出力がほぼ一定の電圧を維持するように
構成されている。よって、上記提案されている電源装置
の構成では、電源の入力が遮断されたときに即座にスイ
ッチング素子の動作停止を検出することができず、放電
回路の動作が遅れて第2の出力電圧の低下より速く第1
の出力電圧を降下させることが困難になる。
【0007】また、許容電力の大きなトランジスタを放
電回路に用いることによって放電回路による放電速度を
上げる方法も考えられるが、この方法では、許容電力の
大きなトランジスタが高価であり、コストの上昇を招く
ことになる。
【0008】本発明の目的は、トランスの構造の複雑化
およびコストの上昇を招くことなく、交流電力の入力が
遮断されたときに、出力側の負荷状態に影響されずに複
数の出力電圧をそれぞれ所定の順序で降下させるシーケ
ンスを確実に実行することができる多出力スイッチング
電源装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
交流電源から入力される交流電力を1次整流平滑して得
られた1次直流電圧を、複数の2次側巻線を備えたトラ
ンスの1次側巻線とスイッチング素子との直列回路に入
力し、該スイッチング素子のオン、オフ動作により前記
トランスの各2次巻線に誘起される電力をそれぞれ2次
整流平滑して直流出力電圧として外部負荷に供給すると
ともに、該直流出力電圧に対する定電圧制御を行う多出
力スイッチング電源装置において、前記1次直流電圧の
低下を前記2次側巻線の電圧波形から検出する1次直流
電圧検出回路と、前記1次直流電圧検出回路により前記
1次直流電圧が所定電圧以下に低下したことを検出する
と、少なくとも前記出力直流電圧の平滑用コンデンサの
電荷の蓄積電荷を放電する放電回路とを設けたことを特
徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記1次直流電圧
検出回路は、前記2次側巻線の内の1つの巻線に誘起さ
れる電力の負の電圧を整流平滑することによって得られ
る比較電圧の絶対値と基準電圧とを比較し、該比較電圧
の絶対値が基準電圧以下であると、前記1次直流電圧が
前記所定電圧以下に低下したとして前記放電回路の動作
を指示する信号を発生することを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記出力直流電圧
は、駆動系に供給する出力直流電圧と論理回路系に供給
する出力直流電圧との2つの直流出力電圧からなり、前
記1次直流電圧検出回路は、前記2次側巻線の内の前記
論理回路系の出力直流電圧に対する巻線に誘起される電
力の負の電圧を整流平滑することによって得られる比較
電圧の絶対値と基準電圧とを比較するように構成され、
前記放電回路は前記2次側巻線の内の前記駆動系の出力
直流電圧に対する巻線に誘起される電力の平滑用コンデ
ンサの電荷を放電するように構成されていることを特徴
とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記放電回路は、
前記平滑用コンデンサの電荷および前記駆動系の出力直
流電圧を供給する外部負荷の蓄積電荷を放電することを
特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら説明する。
【0014】(実施の第1形態)図1は本発明の多出力
スイッチング電源装置の実施の第1形態の構成を示す回
路図である。
【0015】多出力スイッチング電源装置は、図1に示
すように、交流電源1から交流電力を入力する。入力さ
れた交流電力はダイオードブリッジD1で全波整流され
て1次平滑用コンデサC1を充電する。コンデンサC1
に充電された1次直流電力Vinは、制御回路IC1か
ら出力される駆動パルスによりスイッチング素子である
MOSFETQ1をオン、オフ駆動することにより断続
する1次電流となって、トランスT1の1次巻線Np1
とMOSFETQ1と過電流検出用抵抗R1とからなる
直列回路に供給され、トランスT1の1次巻線Np1の
電力に応じた電力がトランスT1の2次巻線コンNs
1,Ns2、1次補助巻線Np2にそれぞれ誘起され
る。
【0016】1次補助巻線Np2に誘起された電力は、
整流平滑用ダイオードD2およびコンデンサC2からな
る整流平滑回路により整流平滑されて直流の電源電圧と
して制御回路IC1に供給される。制御回路IC1は、
F/B端子から入力される光信号に基づき後述する出力
電圧V2を設定された電圧値に保持するようにパルス幅
を制御した駆動パルスを生成し、この駆動パルスをPW
M端子からMOSFETQ1のゲートに出力する。
【0017】2次巻線Ns1に誘起された電力は、整流
平滑用ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整
流平滑回路により整流平滑されて駆動系に供給される出
力電圧V1として出力される。ここで、ダイオードD3
およびコンデンサC3からなる整流平滑回路において
は、1次電流オフ時に2次巻線Ns1に誘起された電力
が2次電流となってダイオードD3が導通してコンデン
サC3を充電し、1次電流オン時にはダイオードD3が
遮断することによって、2次巻線Ns1に誘起された電
力を整流平滑するように動作する。
【0018】2次巻線Ns2に誘起された電力は、整流
平滑用ダイオードD4およびコンデンサC4からなる整
流平滑回路により整流平滑されて論理回路系に供給され
る出力電圧V2として出力される。ここで、ダイオード
D4およびコンデンサC4からなる整流平滑回路におい
ては、1次電流オフ時に2次巻線Ns2に誘起された電
力が2次電流となってダイオードD4が導通してコンデ
ンサC4を充電し、1次電流オン時にはダイオードD4
が遮断することによって、2次巻線Ns2に誘起された
電力を整流平滑するように動作する。
【0019】2次巻線Ns2側には、コンデンサC4と
並列に、電流制限用抵抗R4、フォトカプラPC1の発
光ダイオードおよびシャントレギュレータIC2からな
る直列回路と、抵抗R5および抵抗R6からなる直列回
路とがそれぞれ挿入されている。抵抗R5および抵抗R
6により分圧された出力電圧V2の分圧電圧は、シャン
トレギュレータIC2のRef端子に入力され、シャン
トレギュレータIC2は入力された分圧電圧と内部の基
準電圧とを比較し、その差分に応じたカソード電流をフ
ォトカプラPC1の発光ダイオードに供給する。フォト
カプラPC1の発光ダイオードは供給された電流に応じ
た強度を有する光信号を出力する。この光信号はフォト
カプラPC1の受光ダイオードを介して制御回路IC1
のF/B端子に入力され、制御回路IC1は、上述した
ように、F/B端子から入力される光信号に基づき駆動
パルスのパルス幅を制御する。すなわち定電圧制御が行
われる。よって、この定電圧制御により、出力電圧V2
は入力変動、負荷変動に対して安定化される。また、上
記定電圧制御によって出力電圧V2が入力変動、負荷変
動に対して安定化されるから、2次巻線Ns2に重畳さ
れた2次巻線Ns1に誘起された電力波形も安定化さ
れ、ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整流
平滑回路により整流平滑された出力電圧V1も安定化さ
れた直流電圧となる。
【0020】2次巻線Ns2側には、1次直流電力Vi
nの電圧の低下を2次巻線Ns2に誘起される電力波形
から検出する1次直流電圧検出回路2が設けられてい
る。1次直流電圧検出回路2は、2次巻線Ns2に誘起
される電力の負の電圧を整流平滑することによって得ら
れる比較電圧Vsを検出し、検出した比較電圧Vsの絶
対値と基準電圧Vthとを比較し、該比較電圧Vsの絶
対値が基準電圧値Vth以下であると、1次直流電力V
inの電圧が前記所定電圧以下に低下したとして後述す
る放電回路3の動作を指示する信号を発生する。
【0021】具体的には、1次直流電圧検出回路2は、
カソードが2次巻線Ns2に接続されたダイオードD5
およびコンデンサC5からなる整流平滑回路を有し、コ
ンデンサC5の一端はダイオードD5のアノードに、そ
の他端はグラウンド(基準)電位4に接続されている。
この整流平滑回路により2次巻線Ns2に誘起される電
力の負の電圧を整流平滑することによって比較電圧Vs
は得られる。すなわち、1次電流オン時にダイオードD
5が導通してコンデンサC5を充電し、1次電流オフ時
にはダイオードD5が遮断することによって、ダイオー
ドD4およびコンデンサC4からなる整流平滑回路によ
り整流平滑された出力電圧V2とは逆電圧である負の電
圧が比較電圧Vsとして得られる。この比較電圧Vsは
抵抗R8および抵抗9により分圧され、分圧された電圧
は、抵抗9の一端に接続されている抵抗R10を介して
ベース電圧としてトランジスタQ3のベースに印加され
る。トランジスタQ3のエミッタはダイオードD5のア
ノードに接続され、トランジスタQ3のコレクタは抵抗
R7を介して出力電圧V2の+側に接続されているとと
もに、ダイオードD6のアノードに接続されている。ダ
イオードD6のカソードは後述する放電回路3のトラン
ジスタQ2のベースに接続されているとともに、抵抗R
3を介してグラウンド電位4に接続されている。
【0022】比較電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vth
より大きいときには、抵抗R10を介して印加されるベ
ース電圧によりトランジスタQ3がオン動作して抵抗R
7からエミッタ−コレクタ間を経てダイオードD5に至
る電流路が形成され、ダイオードD6のアノードに印加
される電圧は比較電圧Vsにほぼ等しい電圧(負の電
圧)になる。よって、ダイオードD6は導通せず、抵抗
R7からダイオードD6を経てトランジスタQ2にベー
スに至る電流路が形成されない。これに対し、比較電圧
Vsの絶対値が基準電圧値Vthより小さいときには、
抵抗R10を介して印加されるベース電圧によってトラ
ンジスタQ3がオン動作せずにオフ状態に保持され、出
力電圧V2から抵抗R7、ダイオードD6を経てトラン
ジスタQ2にベースに至る電流路が形成される。このダ
イオードD6が導通して流れる電流は、後述する放電回
路3の動作を指示するための信号として用いられる。ま
た、基準電圧値VthはトランジスタQ3をオン、オフ
動作させるための基準電圧であり、この基準電圧値は抵
抗R8と抵抗R9との比率を変えることによって任意の
値に設定することができる。
【0023】放電回路3は、トランジスタQ2を有す
る。トランジスタQ2のベースはダイオードD6のカソ
ードに接続され、ダイオードD6を介して供給される電
流によって負荷用抵抗R3間に発生する電圧がトランジ
スタQ2のベース電圧として印加される。トランジスタ
Q2のエミッタはコンデンサC3の−側に接続され、ト
ランジスタQ2のコレクタは抵抗R2を介して出力電圧
V1の+側(すなわちコンデンサC3の+側)に接続さ
れている。
【0024】1次直流電圧検出回路2のダイオードD6
が導通すると、ダイオードD6を介して供給される電流
によって負荷用抵抗R3間にはトランジスタQ2がオン
動作可能なベース電圧が発生し、このベース電圧の印加
によりトランジスタQ2はオン動作する。トランジスタ
Q2のオン動作によりコンデンサC3の電荷は抵抗R2
を介して放電され、出力電圧V1は瞬時に降下する。
【0025】ここで、放電回路3の放電電流は、トラン
ジスタQ2の直流電流増幅率hfeおよび1次直流電圧
検出回路2の抵抗R7で決定されるベース電流に応じて
決定されるから、この直流電流増幅率hfeおよび抵抗
R7によるベース電流を変えることに放電流の大きさを
設定することができる。
【0026】本多出力スイッチング電源装置を複写機、
プリンタなどのOA機器の電源装置として用いるときに
は、出力電圧V1を例えば+24Vとしてヒータ、モー
タなどの駆動系に供給し、出力電圧V2を例えば+5V
として制御を行うための論理回路系に供給する。このよ
うな電力供給においては、出力電圧V2に対する負荷状
態が装置の動作、非動作時に拘らずほぼ定格負荷状態に
あるが、出力電圧V1に対する負荷状態が動作時には軽
負荷状態から定格負荷状態までの様々な負荷状態とな
り、また非動作時にはほぼ無負荷状態になることが多
い。
【0027】この多出力スイッチング電源装置を用いた
OA機器では、通常、その動作が停止しているときに主
電源が遮断される。すなわち、通常、出力電圧V1側が
無負荷状態または極めて軽負荷の状態であってかつ出力
電圧V2側が定格負荷状態にあるときに交流電力の入力
が遮断される。
【0028】このよう状態で交流電力の入力を遮断した
場合の多出力スイッチング電源装置の動作について図2
ないし図5を参照しながら説明する。図2は図1の多出
力スイッチング電源装置の交流電力の入力遮断時におけ
る1次巻線Np1の電圧変化を示す波形図、図3は図1
の多出力スイッチング電源装置の交流電力の入力遮断時
における2次巻線のA点の電圧変化を示す波形図、図4
は図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力の入力
遮断時における2次巻線側のB点およびC点の電圧変化
を示す波形図、図5は図1の多出力スイッチング電源装
置の交流電力の入力遮断時における出力電圧V1および
出力電圧V2の電圧変化を示す波形図である。
【0029】多出力スイッチング電源装置に正常に交流
電力が入力されているときには、MOSFETQ1のオ
ン、オフ動作により1次電流がトランスT1に断続的に
供給され、1次入力電力Vinの電圧は断続的に変化す
る。トランスT1の1次巻線Np1における図1の
「・」で示す一方の端子を基準(電圧0V)として他方
の端子に発生する電圧波形は、図2に示すように、MO
SFETQ1のオン、オフ動作に応じて変化し、その電
圧はMOSFETQ1がオン動作しているときに−レベ
ルになり、その電圧値は入力電力Vinの逆電圧値−V
inになる。これに対し、MOSFETQ1がオフ動作
しているときには、その電圧が+レベルになり、その電
圧値は2次巻線Ns2との巻数比に応じた値になる。
【0030】また、トランスT1の2次巻線Ns2にお
ける図1の「・」で示す一方の端子すなわちグラウンド
電位4を基準(電圧0V)としてA点に発生する電圧波
形は、図3に示すように、1次巻線Np1の他方の端子
における電圧波形と相似形であり、巻線比(Ns2/N
p1)倍の関係になる。この電圧の+レベルは出力電圧
V2にほぼ等しい値になり、その−レベルは入力電力V
inの逆電圧値−Vinのトランス巻数比に応じた値す
なわち比較電圧Vsになる。
【0031】ここで、出力電圧V1側が無負荷状態また
は極めて軽負荷の状態であってかつ出力電圧V2側が定
格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮断されると
(図2および図3中のt0時点)、この時点から短期間
は制御回路IC1が動作を続行して定電圧制御が行われ
ることになるから、2次側の出力電圧V2は一定の値に
保持される。よって、1次巻線Np1の電圧はその+レ
ベルを一定値に保持した状態で、−レベルをt0時点か
ら1次入力電力Vinの低下に合わせて低下させながら
変化する。さらに時間が経過すると、1次巻線Np1の
電圧の+レベルはその−レベルの低下に遅れて低下し始
める。
【0032】同様に、2次巻線Ns2のA点における電
圧はその+レベルを一定値(V2)に保持した状態で、
−レベルをt0時点から1次入力電力Vinの低下に合
わせて低下させながら変化する。さらに時間が経過する
と、A点における電圧の+レベルはその−レベルの低下
に遅れて低下し始める。
【0033】上述したA点における電圧の+レベルの低
下し始めると、図4に示すように、図1中のB点におけ
る電圧(出力電圧V2に相当)は、上述したA点におけ
る電圧の+レベルの低下に合わせて低下する。これに対
し、1次直流電圧検出回路2における図1中のC点の電
圧(ダイオードD5およびコンデンサC5により整流平
滑された比較電圧Vs)は、交流電力の入力が遮断され
たt0時点から徐々に低下する。例えば、t1時点でC
点の電圧が抵抗R8,R9の比で決定される基準電圧V
thに到達すると、このt1時点で1次直流電圧検出回
路2のダイオードD6が導通してトランジスタQ2がオ
ン動作し、トランジスタQ2のオン動作によりコンデン
サC3の電荷および出力電圧V1側に接続されている駆
動系の容量に蓄積された電荷の放電が開始される。
【0034】この電荷の放電が開始されると、図6に示
すように、出力電圧V1はt1時点とほぼ同じ時点で降
下し始め、瞬時に基準電位(0V)まで低下する。これ
に対し、t1時点では定電圧制御が行われており、定電
圧制御が行われている期間中は、出力電圧V2は一定の
電圧値に保持されるが、さらに時間が経過して定電圧制
御が停止するt2時点になると、出力電圧V2は低下し
始める。すなわち、出力電圧V2は出力電圧V1に遅れ
て低下することになる。
【0035】このように、本実施の形態では、1次直流
電圧検出回路2で、2次巻線Ns2に誘起される電力の
負の電圧を整流平滑することによって得られる比較電圧
Vsを検出し、検出した比較電圧Vsの絶対値と基準電
圧Vthとを比較し、該比較電圧Vsの絶対値が基準電
圧値Vth以下であると、1次直流電力Vinの電圧が
前記所定電圧以下に低下したとして放電回路3の動作を
指示する信号を発生し、放電回路3で出力電圧V1の平
滑用コンデンサC3の電荷および出力電圧V1側に接続
されている駆動系の容量に蓄積された電荷を放電するよ
うに構成したから、出力電圧V1側が無負荷状態または
極めて軽負荷の状態であってかつ出力電圧V2側が定格
負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮断された場合
に、出力電力V1を瞬時に降下させることができるとと
もに、出力電力V1の降下終了後に出力電圧V2を低下
させることができる。
【0036】すなわち、出力電圧V1側が無負荷状態ま
たは極めて軽負荷の状態であってかつ出力電圧V2側が
定格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮断された
場合には、1次直流電力Vinの電圧が低下している状
態でMOSFETQ1の動作が継続されて出力電圧V2
が一定値に保持されている期間中に1次直流電圧検出回
路2で1次直流電力Vinの電圧が所定電圧以下に低下
したことを検出するから、出力電圧V2が一定値に保持
されている期間中に出力電圧V1を低下させることがで
き、放電回路の放電速度を上げるための大きな許容電力
のトランジスタを用いる必要がない。また、出力側の負
荷状態に影響されずに出力電圧V1を最初に次いで出力
電圧V2を降下させるという安定したシーケンスを確実
に実行することができ、論理回路系には電源電圧が供給
されずに駆動系のみに電源電圧が供給されることによ
る、機器の誤動作、暴走、駆動系の破損などの事故の発
生を確実に防止することができる。さらに、1次直流電
力Vinの電圧が所定電圧以下に低下したことを検出す
るための巻線を新たに設ける必要がなく、トランスの構
造が複雑化することはない。
【0037】なお、本実施の形態では、2次巻線Ns2
に誘起される電力を整流平滑することによって比較電圧
Vsを得ているが、2次巻線Ns1に誘起される電力を
整流平滑することによって比較電圧Vsを得るように1
次直流電圧検出回路を構成することもできる。
【0038】また、本実施の形態では、2つの出力を有
する多出力スイッチング電源装置似ついて説明したが、
本発明の原理を、放電回路を適宜設けることによってさ
らに多い出力を有するスイッチング電源装置に適用する
ことは可能である。
【0039】(実施の第2形態)次に、本発明の実施の
第2形態について図6を参照しながら説明する。図6は
本発明の多出力スイッチング電源装置の実施の第2形態
の構成を示す回路図である。
【0040】本実施の形態は、上述の実施の第1形態に
対し、1次直流電圧検出回路2において抵抗R8に代え
て抵抗R11を設けた点で異なる。具体的には、1次直
流電圧検出回路2では、ダイオードD5およびコンデン
サC5により整流平滑されて得られた比較電圧Vsを抵
抗R9および抵抗11により分圧し、抵抗R9の両端の
電圧を一方を抵抗R10を介してトランジスタQ3のベ
ースに、他方をエミッタに印加するように構成してい
る。また、基準電圧値VthはトランジスタQ3をオ
ン、オフ動作させるための基準電圧であり、この基準電
圧値は抵抗R9,R11,R7の抵抗比を変えることに
よって任意の値に設定することができる。さらに、本実
施の形態では、比較電圧Vsが大きいときすなわち通常
動作をしているときに、1次直流電圧検出回路2のトラ
ンジスタQ3のエミッタ側の電圧を小さくすることがで
きるから、放電回路3のトランジスタQ2としてエミッ
タ−ベース間の逆方向定格電圧が大きなトランジスタを
用いる場合には、ダイオードD6を省略することが可能
であり、さらにコストの低減を図ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1記載の
多出力スイッチング電源装置によれば、1次直流電圧の
低下を2次側巻線の電圧波形から検出する1次直流電圧
検出回路と、1次直流電圧検出回路により1次直流電圧
が所定電圧以下に低下したことを検出すると、少なくと
も出力直流電圧の平滑用コンデンサの電荷の蓄積電荷を
放電する放電回路とを設けたから、トランスの構造の複
雑化を招くことなく、交流電力の入力が遮断されたとき
に、出力側の負荷状態に影響されずに複数の出力電圧を
それぞれ所定の順序で降下させるシーケンスを確実に実
行することができる。
【0042】請求項2記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、1次直流電圧検出回路を、2次側巻線の内
の1つの巻線に誘起される電力の負の電圧を整流平滑す
ることによって得られる比較電圧の絶対値と基準電圧と
を比較し、該比較電圧の絶対値が基準電圧以下である
と、1次直流電圧が前記所定電圧以下に低下したとして
前記放電回路の動作を指示する信号を発生するように構
成することができる。
【0043】請求項3記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、出力直流電圧が、駆動系に供給する出力直
流電圧と論理回路系に供給する出力直流電圧との2つの
直流出力電圧からなり、1次直流電圧検出回路を、2次
側巻線の内の前記論理回路系の出力直流電圧に対する巻
線に誘起される電力の負の電圧を整流平滑することによ
って得られる比較電圧の絶対値と基準電圧とを比較する
ように構成し、放電回路で2次側巻線の内の駆動系の出
力直流電圧に対する巻線に誘起される電力の平滑用コン
デンサの電荷を放電するように構成することができる。
【0044】請求項4記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、放電回路で、平滑用コンデンサの電荷およ
び駆動系の出力直流電圧を供給する外部負荷の蓄積電荷
を放電するように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多出力スイッチング電源装置の実施の
第1形態の構成を示す回路図である。
【図2】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における1次巻線Np1の電圧変化を示す
波形図である。
【図3】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における2次巻線のA点の電圧変化を示す
波形図である。
【図4】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における2次巻線側のB点およびC点の電
圧変化を示す波形図である。
【図5】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における出力電圧V1および出力電圧V2
の電圧変化を示す波形図である。
【図6】本発明の多出力スイッチング電源装置の実施の
第2形態の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2 1次直流電圧検出回路 3 放電回路 4 グラウンド電位 T1 トランス Q1 MOSFET Q2,Q3 トランジスタ Np1 1次巻線 Np2 1次補助巻線 Ns1,Ns2 2次巻線 C1〜C5 コンデンサ D1〜D6 ダイオード R1〜R11 抵抗 IC1 制御回路 IC2 シャントレギュレータ PC1 フォトカプラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から入力される交流電力を1次
    整流平滑して得られた1次直流電圧を、複数の2次側巻
    線を備えたトランスの1次側巻線とスイッチング素子と
    の直列回路に入力し、該スイッチング素子のオン、オフ
    動作により前記トランスの各2次巻線に誘起される電力
    をそれぞれ2次整流平滑して直流出力電圧として外部負
    荷に供給するとともに、該直流出力電圧に対する定電圧
    制御を行う多出力スイッチング電源装置において、前記
    1次直流電圧の低下を前記2次側巻線の電圧波形から検
    出する1次直流電圧検出回路と、前記1次直流電圧検出
    回路により前記1次直流電圧が所定電圧以下に低下した
    ことを検出すると、少なくとも前記出力直流電圧の平滑
    用コンデンサの電荷の蓄積電荷を放電する放電回路とを
    設けたことを特徴とする多出力スイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記1次直流電圧検出回路は、前記2次
    側巻線の内の1つの巻線に誘起される電力の負の電圧を
    整流平滑することによって得られる比較電圧の絶対値と
    基準電圧とを比較し、該比較電圧の絶対値が基準電圧以
    下であると、前記1次直流電圧が前記所定電圧以下に低
    下したとして前記放電回路の動作を指示する信号を発生
    することを特徴とする請求項1記載の多出力スイッチン
    グ電源装置。
  3. 【請求項3】 前記出力直流電圧は、駆動系に供給する
    出力直流電圧と論理回路系に供給する出力直流電圧との
    2つの直流出力電圧からなり、前記1次直流電圧検出回
    路は、前記2次側巻線の内の前記論理回路系の出力直流
    電圧に対する巻線に誘起される電力の負の電圧を整流平
    滑することによって得られる比較電圧の絶対値と基準電
    圧とを比較するように構成され、前記放電回路は前記2
    次側巻線の内の前記駆動系の出力直流電圧に対する巻線
    に誘起される電力の平滑用コンデンサの電荷を放電する
    ように構成されていることを特徴とする請求項2記載の
    多出力スイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記放電回路は、前記平滑用コンデンサ
    の電荷および前記駆動系の出力直流電圧を供給する外部
    負荷の蓄積電荷を放電することを特徴とする請求項3記
    載の多出力スイッチング電源装置。
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