JPH11186034A - 磁性膜及びその製造方法 - Google Patents

磁性膜及びその製造方法

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JPH11186034A
JPH11186034A JP35552997A JP35552997A JPH11186034A JP H11186034 A JPH11186034 A JP H11186034A JP 35552997 A JP35552997 A JP 35552997A JP 35552997 A JP35552997 A JP 35552997A JP H11186034 A JPH11186034 A JP H11186034A
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magnetic film
magnetic
atoms
film
iron
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JP35552997A
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Tetsuya Aisaka
哲彌 逢坂
Sanae Takefusa
さなえ 竹房
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Waseda University
Fujitsu Ltd
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Waseda University
Fujitsu Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/0027Thick magnetic films

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  • Magnetic Heads (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気デバイスに使用される磁性膜に関し、比抵
抗が高い新規な磁性膜を提供すること。 【解決手段】ニッケル、鉄、コバルトのうち少なくとも
2種を含む金属に炭素又は燐を添加して、比抵抗50μ
Ωcm以上の磁性材を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性膜及びその製
造方法に関し、より詳しくは、薄膜磁気ヘッド、薄膜ト
ランス等の磁気デバイスに使用される磁性膜及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッド、薄膜トランス、薄膜イ
ンダクタ等の薄膜磁気デバイスを構成する磁気コアとし
て磁性薄膜が使用されている。そして、磁性薄膜の透磁
率及び比抵抗値は、薄膜磁気デバイスの特性を高めるた
めに重要なパラメータとなっている。
【0003】磁性材料として用いられるパーマロイ(Ni
78.5Fe21.5)は優れた磁性合金であるがその比抵抗が約
20μΩcmと小さい。このため、信号や電流によって
数十MHz以上の高周波磁界が磁性薄膜を通ると、その
高周波磁界によって発生する渦電流による損失が大きく
なり、薄膜磁気デバイスの効率が大幅に低下してしま
う。
【0004】例えば、薄膜磁気ヘッドの磁気コアの材料
としてパーマロイを用いる場合には再生出力が小さく、
書込み磁界も小さい。また、パーマロイを薄膜トランジ
スタの磁気コアとして用いる場合には電圧変換効率が低
下する。特に、磁気コア内での磁化分布に偏りが生じて
しまうという問題もあるが、これに対しては、高比抵抗
材料を用いることも可能である。
【0005】磁性膜の高比抵抗化のためには、パーマロ
イに第三の元素を添加することも有効である。例えば、
その添加剤としてチオ尿素を用いることによって硫黄
(S)が磁性膜内で共析晶を構成し、比抵抗が高くなる
ことが、T. Osaka et al., J. Electrochem. Soc., Vo
l. 144, No. 7, July 1997 において報告されている。
【0006】また、O. SHINOURA, DENKI KAGAKU, No.6,
June 1995, pp. 473-478においては、第三の元素とし
てモリブデンを添加することにより高比抵抗が得られ、
その高比抵抗膜と他の磁性膜との多層膜は軟磁気特性に
優れていることが記載されている。その多層膜の飽和磁
束密度(Bs)は0.71〜0.62テスラ(T)とや
や低いが、比抵抗は40〜300μΩcm程度と高く、
特に磁気特性が良い条件では60μΩcmであった。
【0007】さらに、特開平9-63016 号公報において
は、NiFeをベースにして、モリブデン、クローム、タン
グステンの第三の元素をNiFe膜に添加し、膜厚2μm〜
5μmで飽和磁束密度が1.5T以上、保磁力Hcが
1.0エルステッド以下で、比抵抗が40μΩcm以上
の特性を有する薄膜磁性層が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、種々の
作成法により磁性膜の高抵抗化が進められているが、実
用化されている電解メッキ法による高抵抗化の検討は数
が少なく、さらに、新たな磁性材の開発が必要になって
きている。本発明の目的は、比抵抗が高い新規な磁性膜
及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)上記課題は、主成
分としてニッケル、鉄、コバルトのうち2種以上の金属
と、0.1atoms %以上、0.5atoms %以下の範囲で
含まれる炭素とを含有することを特徴とする磁性膜によ
って解決する。上記の磁性膜は、比抵抗が50〜300
μΩcmの範囲にあることを特徴とする。
【0010】上記の磁性膜は、0.1atoms %以上、
5.0atoms %以下の範囲で硫黄をさらに含むことを特
徴とする。上記の磁性膜は、保磁力が3エルステッド以
下であることを特徴とする。 (2)上記課題は、主成分としてニッケル、鉄、コバル
トのうち2種以上の金属と、2atoms %以上、30atom
s %以下の範囲で含まれる燐とを含有することを特徴と
する磁性膜によって解決する。
【0011】上記の磁性膜は、0.1atoms %以上、
0.5atoms %以下の範囲で炭素をさらに含有すること
を特徴とする。上記の磁性膜は、保磁力が3エルステッ
ド以下であることを特徴とする。 (3)上記課題は、ニッケル、鉄、コバルトのうち2種
以上の金属イオンを供給するための原料と、炭素を添加
するための添加剤とを含むメッキ浴中に導電膜を浸漬
し、電解メッキによって前記導電膜上に炭素含有磁性膜
を成長することを特徴とする磁性膜の製造方法。
【0012】上記の磁性膜は、前記添加剤は、ジエチレ
ントリアミンもしくはβ−アラニンなどアミノ基を有す
る物質であることを特徴とする。上記の磁性膜は、前記
メッキ浴中には、導電助剤、有機添加剤、界面活性剤の
少なくても1つが含まれていることを特徴とする。上記
の磁性膜は、前記金属イオンを供給する原料は、硫酸
塩、スルファミン塩、酢酸塩、硝酸塩、塩化物塩のいず
れかの水溶性の塩であることを特徴とする。 (4)ニッケル、鉄、コバルトのうち2種以上の金属イ
オンを供給するための原料と、燐イオンを供給するため
の添加剤とを含むメッキ浴中に導電膜を浸漬し、電解メ
ッキによって前記導電膜上に炭素含有磁性膜を成長する
ことを特徴とする磁性膜の製造方法によって解決する。
【0013】上記の磁性膜は、前記メッキ浴中には、導
電助剤、有機添加剤、界面活性剤の少なくても1つが含
まれていることを特徴とする。上記の磁性膜は、前記金
属イオンを供給する原料は、硫酸塩、スルファミン塩、
酢酸塩、硝酸塩、塩化物塩のいずれかの水溶性の塩であ
ることを特徴とする。次に、本発明の作用について説明
する。
【0014】本発明によれば、ニッケル、鉄、コバルト
のうち少なくとも2種を含む金属に炭素又は燐を添加し
ている。このような磁性材によれば、比抵抗50μΩc
m以上の磁性膜が得られ、渦電流損の低減に有効であ
る。また、炭素の含有量又は燐の含有量が多くなるほど
比抵抗が大きくなる。しかし、電解メッキにより成長し
たニッケル鉄などの磁性材に含まれる炭素が5.0atom
s %を越えたり、燐が30atoms %を越えると、磁性膜
の膜質が低下するので好ましくない。さらに、燐の含有
量が少なくなると良い軟磁気特性が得られず、また、3
0atoms %を越えると飽和磁束密度が急激に小さくなる
とともに良い軟磁気特性が得られない。
【0015】
【発明の実施の形態】そこで、以下に本発明の実施形態
を説明する。磁性膜の形成は、従来の技術として広く用
いられているパドル装置もしくは回転ディスク電極装置
(RDE)を用いてメッキ浴の攪拌を伴いながら行う。
各装置のメッキ浴中にはニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コ
バルト(Co)のうち少なくとも2つの金属イオンと炭素
供給源又は燐供給源となる添加剤を含んでいる。
【0016】磁性膜に炭素を含有する場合には、炭素供
給源用の添加剤としてジエチレントリアミンもしくはβ
−アラニンなどアミノ基を有する物質が使用される。ま
た、燐を含有する磁性膜を作製する場合には、次亜燐酸
イオン、亜燐酸を含有する添加剤をメッキ浴に供給す
る。なお、本発明の電解メッキによって得られる磁性膜
の比抵抗は50〜300μΩcmの範囲である。メッキ
浴の成分を調整してそれ以上の比抵抗値が得られるが、
磁性膜の保磁力を3エルステッド(Oe)以下にすること
は難しいので300μΩcm以上の比抵抗は実用的では
ない。
【0017】第1例 炭素(C)を含むNiFe合金よりなる磁性膜の成長方法に
ついて説明する。そのような磁性膜を導電基板上に形成
するためのメッキ浴として、例えばナルトホウ酸(H2BO
3 )、塩化ナトリウム(NaCl)、硫酸ニッケル・六水和
物( NiSO4・6H2O)、硫酸鉄・七水和物( FeSO4・7H
2O)、サッカリン(C7H5NO3S)、ラウソル硫酸ナトリウ
ム( CH3(CH2)10CH2OSO3Na)及びジエチレントリアミン
(diethylenetriamine (以下、DETという))を表1に
示すような濃度で混合した液を使用する。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】硫酸ニッケル・六水和物はニッケルイオン
の供給源、硫酸鉄・七水和物は鉄イオンの供給源、サッ
カリンは有機添加物、ラウリル硫酸ナトリウムは界面活
性剤、DETは炭素の供給源である。また、メッキ浴中
での電極間電流と、RDEの回転数、pH値、槽温度に
ついては、表2に示すような条件に設定する。メッキ浴
2中のpH値は、2.0〜4.0となるのが好ましい。
【0021】以上のようなメッキ浴の成分とその他の条
件によって、ニッケル鉄を主成分とする炭素を含む磁性
膜がベース層上に形成される。その磁性膜の成長の際
に、メッキ浴中のDETの濃度を異ならせたところ、D
ET濃度と磁性膜比抵抗との関係は図1に示すようにな
った。また、磁性膜中の炭素濃度と比抵抗の関係を調べ
たところ、図2のような結果が得られた。
【0022】図1及び図2の結果から、ニッケル鉄合金
に含まれる炭素が多いほど比抵抗が大きくなることが明
らかになった。また、表1及び表2の条件により形成し
た磁性膜の飽和磁束密度は約1テスラとなった。次に、
DET濃度と保磁力の関係を実験により調べたところ、
図3に示すようになり、メッキ浴中のDETの濃度が7
ppm 以下では保磁力が5エルステッド以下になる。ま
た、メッキ浴にDETを入れた場合と入れない場合とを
比較すると、基板上に成長したニッケル鉄の磁気抵抗
ρ、保磁力Hc 、異方性磁界Hk は表3のようになた。
なお、表3のDET濃度は3ppm とした。
【0023】
【表3】
【0024】表3によれば、DETを含むメッキ浴中で
ニッケル鉄を成長した方が比抵抗が高くなることがわか
る。これは、ニッケル鉄膜中に炭素が取り込まれたから
である。なお、サッカリンはイオウ(S)を含む化合物
であるので、DETを使用したメッキ浴中で成長した磁
性膜中は、イオウ含有量が多くなっている。
【0025】第2例 燐(P)を含むNiFe合金よりなる磁性膜の成長方法につ
いて説明する。そのような磁性膜をベース層上に形成す
るためのメッキ浴として、例えば燐酸ナトリウム水和物
(NaHPO2H2O )、硫酸アンモニウム((NH4)2SO4 )、L
(+)−アスコルビン酸(C6H8O6)、硫酸鉄・七水和
物、硫酸ニッケル・六水和物およびDETをそれぞれ表
4に示すような濃度で混合した液を使用する。
【0026】表4において、硫酸鉄・七水和物と硫酸ニ
ッケル・六水和物の含有量を変えているのは、ニッケル
鉄燐(NiFeP )膜の組成を調整するためである。硫酸ニ
ッケル・六水和物の濃度が零の場合にはニッケルを含ま
ない鉄燐(FeP )膜が成長する。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】燐酸ナトリウム水和物は燐の供給源、硫酸
ニッケル・六水和物はニッケルイオンの供給源、硫酸鉄
・七水和物は鉄イオンの供給源、DETは炭素の供給源
である。また、電極間電流密度、RDEの回転数、pH
値、槽温度については表5に示すような条件に設定す
る。
【0030】以上のようなメッキ浴の組成とその他の条
件によって、燐を含むニッケル鉄燐を主成分とする磁性
膜がベース層上に形成される。その磁性膜の成長の際
に、メッキ浴中のDETの濃度を変化させたところ、D
ET濃度と比抵抗の関係は図4に示すようになり、DE
T濃度が零の場合、即ち炭素が含まれない場合でも11
0μΩcm以上の比抵抗が得られ、さらに、DET濃度
が高くなるほど比抵抗が大きくなった。
【0031】表4の条件により得られる燐含有の磁性膜
の飽和磁束密度は、Niを零としたときに最高で1.5テ
スラとなり、Niを加えてその含有量を増加させるにつれ
て徐々に減少する。次に、DET濃度とニッケル鉄燐合
金の保磁力の関係を実験により調べたところ、図5に示
すようになり、浴液中のDETの濃度が50ppm 以下又
は零では保磁力が1エルステッド(Oe)以下になる。
【0032】次に、炭素の含有量を0.4atoms %にし
た場合に、鉄燐合金の磁性膜中に含まれる燐濃度と抵抗
値の関係を調べたところ、図6のような関係となり、燐
の濃度が高い方が比抵抗値が高くなることがわかった。
ただし、炭素含有量が殆ど検出されないニッケル鉄合金
の膜質及び軟磁性特性を考慮すると、燐の含有量を2at
oms %以下にすることは好ましくない。
【0033】第3例 上述した例では、磁性膜としてニッケルと鉄を含む合金
を形成したが、コバルト(Co)を含有させたNiCo、CoF
e、NiCoFeのいずれかであってもよく、この場合はコバ
ルトイオンの供給源としてCoSO4 のような硫酸塩を使用
してもよい。以上述べた磁性材を構成する金属元素とし
ては、ニッケル、鉄、コバルトの少なくとも2つが選択
されており、それらの元素イオンの供給源として硫酸塩
を用いた。しかし、それらの元素イオン供給源は、硫酸
塩に限るものではなく、スルファミン塩、酢酸塩、硝酸
塩、塩化物塩のようないずれかの水溶性の塩から選択す
ることが好ましい。スルファミン塩として例えば (H2NS
O3Ni- ) 、酢酸塩として例えばCo(CH3COOH)2、硝酸塩と
して例えば(NO3)2Ni- 、塩化物塩として例えばNiCl2
ある。
【0034】磁性膜として、例えばニッケル鉄合金でパ
ーマロイ組成を作製する場合にはニッケル含有量を70
〜80atoms %、鉄含有量を15〜25atoms %とする
のが好ましい。磁性膜として、コバルト鉄合金で磁歪零
の組成を目標とする場合には、コバルト含有量を80〜
95atoms %、鉄含有量を5〜15atoms %とするのが
好ましい。
【0035】磁性膜の適用例 上述した磁性膜の適用例として、例えば誘薄膜磁気ヘッ
ドのコアの製造工程を説明する。まず、図7(a) に示す
ように、アルミナチタンカーバイト(Al2O3TiC)、フェ
ライト或いはチタン酸カルシウムなどの材料からなる基
板11上に、スパッタ法によりAl2O3 よりなる第一の非
磁性層12を形成し、続いて、第一の非磁性層12の上
にNiFeよりなる第一のメッキ用電極13を形成する。
【0036】その後に、メッキ浴の中に基板11を入
れ、これにより、図7(b) に示すように第一のメッキ用
電極13上に上述した炭素、燐の少なくとも一方を含む
磁性膜を数μmの厚さに形成して、これを磁気ヘッドの
下部コア層14とする。そして、以下のような工程を経
て図7(c) に示す構造が得られる。まず、スパッタ法に
よって、膜厚0.2〜0.6μm程度のAl2O3 よりなる
非磁性ギャップ層15を下部コア層14の上に形成す
る。
【0037】さらに、非磁性ギャップ層15の上に第二
の非磁性層16を形成し、その上に渦巻コイル17を形
成する。さらに渦巻コイル17を覆う第三の非磁性層1
8を形成する。第二の非磁性層16と第三の非磁性層1
8はフォトレジストから形成することによって、第二及
び第三の非磁性層16,18を磁気ヘッドの先端部分か
ら除去する。フォトレジストのパターニングは、露光、
現像によって行う。
【0038】続いて、ニッケル鉄よりなる第二のメッキ
用電極19を第三の非磁性層18の上に形成し、その後
に、基板11をメッキ浴中に浸漬し、第二のメッキ用電
極19の上に上述した炭素、燐の少なくとも一方を含む
磁性膜を数μmの厚さに形成し、これを上部コア層20
として使用する。上部コア層20を形成する際に、磁性
材を成長したくない領域を予め絶縁層で覆っておけば、
上部コア層20は成膜と同時にパターニグされることに
なる。
【0039】なお、上記した磁性膜の適用は、磁気ヘッ
ドに限るものではなく、薄膜トランスや薄膜インダクタ
等に適用する。薄膜トランジスタは、薄膜状の一次及び
二次コイルの上と下に非磁性絶縁膜を介して磁性膜が形
成される構造や、磁性膜の周囲に一次コイル及び二次コ
イルを巻く構造がある。薄膜インダクタは、薄膜のコイ
ルの上と下に非磁性絶縁膜を介して磁性膜が形成される
構造や、磁性膜の周囲にコイルを巻く構造がある。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ニッ
ケル、鉄、コバルトのうち少なくとも2種を含む金属に
炭素又は燐を添加させたので、このような磁性材によれ
ば、比抵抗50μΩcm以上の磁性膜を形成することが
でき、磁気ヘッド、薄膜トランス、薄膜インダクタなど
の磁気デバイスの渦電流損を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るNiFe合金よ
りなる磁性膜を成長する際のメッキ浴中のジエチレント
リアミン濃度と比抵抗との関係を示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る電解メッキ
法によって形成されたニッケル鉄合金中の炭素含有量と
比抵抗の関係を示す図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態に係るNiFe合金よ
りなる磁性膜を成長する際のメッキ浴中のジエチレント
リアミン濃度と比抵抗との関係を示す図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に係るNiFeP 合金
よりなる磁性膜を成長する際のメッキ浴中のジエチレン
トリアミン濃度と比抵抗との関係を示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態に係るNiFeP 合金
よりなる磁性膜を成長する際のメッキ浴中のジエチレン
トリアミン濃度と比抵抗との関係を示す図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態に係る電解メッキ
法によって形成された鉄燐合金中の燐含有量と比抵抗の
関係を示す図である。
【図7】図7(a) 〜図7(c) は、本発明を磁気ヘッドの
製造に適用した例を示す工程図である。
【符号の説明】
11…基板、12…第一の非磁性膜、13…第一のメッ
キ用電極、14…下部コア層、15…非磁性ギャップ
層、16…第二の非磁性層、17…渦巻コイル、18…
第三の非磁性層、19…第二のメッキ用電極、20…上
部コア層。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 5/31 G11B 5/31 C H01F 41/26 H01F 41/26

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分としてニッケル、鉄、コバルトのう
    ち2種以上の金属と、 0.1atoms %以上、0.5atoms %以下の範囲で含ま
    れる炭素とを含有することを特徴とする磁性膜。
  2. 【請求項2】比抵抗が50〜300μΩcmの範囲であ
    ることを特徴とする請求項1記載の磁性膜。
  3. 【請求項3】0.1atoms %以上、5.0atoms %以下
    の範囲で硫黄をさらに含むことを特徴とする請求項1記
    載の磁性膜。
  4. 【請求項4】主成分としてニッケル、鉄、コバルトのう
    ち2種以上の金属と、 2atoms %以上、30atoms %以下の範囲で含まれる燐
    とを含有することを特徴とする磁性膜。
  5. 【請求項5】0.1atoms %以上、0.5atoms %以下
    の範囲で炭素をさらに含有することを特徴とする請求項
    4記載の磁性膜。
  6. 【請求項6】保磁力が3エルステッド以下であることを
    特徴とする請求項1又は請求項4に記載の磁性膜。
  7. 【請求項7】ニッケル、鉄、コバルトのうち2種以上の
    金属イオンを供給するための原料と、炭素を添加するた
    めの添加剤とを含むメッキ浴中に導電膜を浸漬し、電解
    メッキによって前記導電膜上に炭素含有磁性膜を成長す
    ることを特徴とする磁性膜の製造方法。
  8. 【請求項8】前記添加剤は、ジエチレントリアミンもし
    くはβ−アラニンなどアミノ基を有する物質であること
    を特徴とする請求項7記載の磁性膜の製造方法。
  9. 【請求項9】ニッケル、鉄、コバルトのうち2種以上の
    金属イオンを供給するための原料と、燐イオンを供給す
    るための添加剤とを含むメッキ浴中に導電膜を浸漬し、
    電解メッキによって前記導電膜上に炭素含有磁性膜を成
    長することを特徴とする磁性膜の製造方法。
  10. 【請求項10】前記メッキ浴中には、導電助剤、有機添
    加剤、界面活性剤の少なくても1つが含まれていること
    を特徴とする請求項7又は請求項9記載の磁性膜の製造
    方法。
  11. 【請求項11】前記金属イオンを供給する原料は、硫酸
    塩、スルファミン塩、酢酸塩、硝酸塩、塩化物塩のいず
    れかの水溶性の塩であることを特徴とする請求項7又は
    請求項9記載の磁性膜の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001303286A (ja) * 2000-03-28 2001-10-31 E I Du Pont De Nemours & Co 低温電解プロセスによるアルカリ金属の製法および電解液組成物
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