JPH1118564A - 苺の子苗の栽培方法 - Google Patents

苺の子苗の栽培方法

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JPH1118564A
JPH1118564A JP9195082A JP19508297A JPH1118564A JP H1118564 A JPH1118564 A JP H1118564A JP 9195082 A JP9195082 A JP 9195082A JP 19508297 A JP19508297 A JP 19508297A JP H1118564 A JPH1118564 A JP H1118564A
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JP
Japan
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seedlings
strawberry
seedling
water
child
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JP9195082A
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English (en)
Inventor
Hajime Fushihara
肇 伏原
Mitsuo Nagao
光男 長尾
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Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、苺の本圃への植え替えが容易な、炭
そ病等の病害にかかりにくい、苺の子苗の栽培方法を提
供することを目的とする。 【構成】苺の親株からその子苗を栽培する方法であっ
て、親株を植生した栽培ポットから成長する子苗を下方
へ伸長させるようにし、成長した子苗の根部を高吸水性
繊維に活着せしめ、前記高吸水性繊維に水分及び/又は
栄養分を供給し子苗を成長せしめ、前記子苗が所定の成
長をすると親株から切り離し、前記高吸水性繊維ととも
に本圃に植え付けることを特徴とする苺の子苗の栽培方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、苺の本圃への植え替え
が容易な、炭そ病等の病害にかかりにくい、苺の子苗の
栽培方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】苺の親株より子苗を育成するには、最も
一般的に行われている方法として、図3に示すような培
養土壌を用いた育成方法がある。この方法は培養土壌
(100)に親株(101)を植生し、培地(100)
の表面に沿って子苗(102)〜(105)等を発芽さ
せ、各子苗を土壌に活着せしめ所望の大きさに育成した
後、それらを茎部(107)間で切り離して採取するも
のである。しかし、この方法は培地(100)上に苺苗
を平面的に栽培するので、培地(100)に接地するた
めに培養土壌(100)が病原菌に汚染されていると、
炭そ病等の病害を発生させる可能性がある等の問題点を
有していた。また、苺の子苗の発根基部が地表面近くに
あることから地表面から露出した場合には乾燥しやす
く、そのために活着までに時間を要し、場合によっては
枯死することさえもある。
【0003】さらに、上記の問題点を解決し、苺の採苗
作業の効率化と炭そ病等への感染機会をできるだけ少な
くする健全な苗を養成するための採苗方法として、軽量
培養土等を利用した高設採苗方法を開発されている。こ
の採苗方法は極めて安価であることなどから今後の普及
が期待されているものである。
【0004】この高設採苗方法の一例として、水耕栽培
と立体的な栽培とを組み合わせた方法が、特開平8−4
7333号公報に開示されている。この方法は、図4に
示すように、土壌などの地盤から立設した架台上に水耕
栽培ベットを設け、そこに植生した親株(101)から
成長する茎部(107)を下方へ延長させて子苗(10
2)〜(106)を育成させる高設採苗方法であって、
架台上部に苺の親株(101)を植生した水耕栽培ベッ
ト(200)を設け、苺の親株(101)から成長する
茎部(107)を下方へ延長させるようにしたものであ
る。そして、架台に設けられた上下方向の複数の支脚に
複数段の水平紐(201)を張設して、成長する茎部
(107)に次々と発芽する苺の子苗(102)等をそ
の発芽順に上段の水平紐(201)から下段の水平紐
(202)、(203)に順次固定していくことを特徴
とするものである。上記公報に提案された立体的な水耕
栽培方法は、各親株(101)から分岐されて下方へ垂
れ下がる複数の茎部(107)が互いに絡まり合い重な
うことなく、日の当たらない下側の子苗が発生すること
はなく、特定の子苗の育成が好ましくない状況を避ける
べく、発明されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の高設採苗方法で
は、ランナーで親株(101)と繋がっている子苗(1
02)〜(106)の周辺が乾燥空気に触れることによ
って子苗(102)〜(106)からの発根が抑制さ
れ、結果的に揃った子苗(102)〜(106)が確保
されるとされている。しかしながら、このことは、切り
離し直後の子苗(102)〜(106)の発根、活着も
抑制されることとなる。例えば、福岡県の主流品種であ
る「とよのか」は他の品種に比べて特に活着が遅い傾向
にある。すなわち、開示された発明による苺の子苗の育
成方法では、茎部(107)から次々と発芽する子苗
(102)〜(106)にはそれぞれ根が発生するが、
それらは空中に張られた水平紐(201)〜(203)
に絡んでいるのみで、積極的に子苗の根部を把持すべき
ものは空気以外にはないのである。子苗の根部は水平紐
(201)〜(203)によってしか把持されておら
ず、根付けするべき相手がなきことにより、所望の子
苗、すなわち活着した根が十分に発達した子苗、を得る
ことができないのである。
【0006】さらに、上述の高設採苗方法では、水耕栽
培ベット(200)からの豊富な水分および養分が親株
(101)により吸収され、それが茎部(107)を通
して子苗(102)〜(106)に供給されるので、子
苗(102)〜(106)の育成は十分に行われるとあ
る。しかしながら、本願発明者はこの栽培方法を実際に
行ってみて、苺の子苗は育成が十分ではなきことを明ら
かにした。つまり、親株(101)が水耕栽培ベッド
(200)の水分及び養分と吸い上げ、それで、子苗に
その水分及び養分を親株が子苗に供給するとあるが、こ
れのみでは、子苗の水分及び養分の供給は不足してしま
い、十分な子苗の育成を図ることができないことを見い
出したのである。
【0007】苺子苗の発根は周辺空気の湿度に大きく影
響されることは、経験的にも、また試験結果からも明ら
かであり、ランナーに繋がった状態で子苗の発根を促進
するためにはできるだけ子苗の発根部位を湿潤空気に触
れる機会を多くすることが必要条件となる。このことに
鑑み、土壌を使用しない水耕栽培による、苺の子苗の栽
培方法を発明するに至ったのである。つまり、本願発明
は、高設採苗の有利性を損なうことなく切り離し後の活
着を促す方法に至ったのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の苺苗
の栽培方法は、親株を植生した栽培ポットから成長する
子苗を下方へ伸長させるようにし、成長した子苗の根部
を高吸水性繊維に活着せしめ、前記高吸水性繊維に水分
及び/又は栄養分を供給し子苗を成長せしめ、前記子苗
が所定の成長をすると親株から切り離し、前記高吸水性
繊維とともに本圃に植え付けることを特徴とするもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】図面により本発明の実施例の一形
態について説明する。図1は、本発明に係る栽培方法に
より苺の子苗を栽培している状態を示す斜視図であり、
図2はその全体を表す正面図である。苺の親株(1)は
ポット(2)に植生されており、このポット(2)は地
表より2〜3mの高さの位置に固定されている。この親
株(1)から複数の茎部(3)がポット(2)本体から
下方へ成長している。
【0010】ポット(2)は従来からこの分野で一般に
使用されているものである。この例では円筒状でその上
部が開放されたものを使用している。また、このポット
(2)を固定する方法については特に限定されるもので
はなく、子苗が2株から3株程度が発芽しても地表に垂
れない高さ位置である地表から2〜3mの高さ位置に棚
等の上に載置されているものである。
【0011】高吸水性繊維は、例えばその一例を図1に
示すように、略直方体からなる不織布等の繊維集合体で
あって、厚さ0.5〜1.0cm、幅1.5〜2.0c
m、長さ8〜10cmで、長さ方向の中央部に1.0〜
1.5cmのスリット(11)が入ったものである。以
降、これを吸水マット(10)と記載する。
【0012】吸水マット(10)の高吸水性繊維は、例
えば、特開平6−57610号公報に開示されるよう
に、高吸水性ポリマーを単独であるいは他の成分のポリ
マーとともに複合紡糸したものである。
【0013】この高吸水性繊維の特性は、試料を0.9
%食塩水200cc入りのビーカー内に浸漬して5分間
放置した後取り出し10メッシュの金網上に1分間放置
した後の重量と吸水前の重量との差によって求められる
吸水量が10g/g以上と極めて高く、自重の10倍以
上の吸水能力を有するものである。
【0014】本発明の吸水マット(10)は、前記の吸
水量10g/g以上の高吸水性繊維から主としてなる不
織布であって、該繊維の繊度は一般に不織布化が容易な
1〜30デニールが好ましく、繊維長5〜150mmの
ステープルとして不織布化を行うことが望ましい。又、
高吸水性繊維の含有量は90重量%程度とすることが好
ましく、さらに、強度保持のため、重量%で約10%程
度以下のレーヨンを含んでいるものである。
【0015】尚、吸水マット(10)は、このような吸
水特性を有するものに限定されるものではなく、一定の
保水能力を有するものであれば、綿、羊毛等の天然繊維
等でも構わない。さらに、本圃の土壌への植え替え後に
自然分解するものであれば、その植え替えの際に、いち
いち吸水マット(10)をはずさなくてもすむため、さ
らに便利である。
【0016】前記の保水マット(10)を用いた栽培方
法は、具体的には、親株(1)から子苗(4)、(5)
が発芽した後、子苗の根部(5A)に前記吸水パットを
固着せしめる。この際には、子苗の発根基部(5B)が
中心となるように、ランナー上部を折り返し点として子
苗のランナーを挟んで2つ折りとし、その下を長さ方向
に平行にステップル(12)等の保持具で固定する。保
持具としてはこれに限定されるものではなく、ゴム、紐
等であっても構わない。その後は、1日1〜3回くらい
の散水により吸水マット(10)を常時湿潤状態と保つ
ような管理をする。寒冷紗等で周辺を覆うことも湿潤状
態をより長くするために有効であり、散水回数を減じる
ことが可能となり、管理労力が大幅に軽減することとな
る。
【0017】図2に所定の大きさに育成した苺の子苗
(4)〜(8)を採取する状態を示す。採取の方法は各
子苗の間の茎部(3)を鋏等で切断することにより行な
う。この子苗(4)〜(8)の採取の際には、吸水マッ
ト(10)をはずすことなく、茎部(3)を切断し、苗
とすればよい。
【0018】この後、所定の期間の経過後、所定の時期
に苗を本圃に植え替えることとなる。植え替えた苗の根
部に設けた吸水マットは、土壌に自然分解するため、こ
れを、取り外して本圃に植え替える必要がない。
【0019】また、吸水マット(10)を形成するに際
しては、その不織布化を行う場合に窒素、リン、カリウ
ム、カルシウム、マグネシウム等の肥料成分を含浸させ
ておくことも考えられる。このようにすることにより、
苺の苗の生育がより一層促進させることができる。本実
施例においては窒素成分からなる肥料を、子苗の生育期
間2〜3月分である約200mgを吸水マットに含浸さ
せた。
【0020】
【発明の効果】本発明の苺の子苗の栽培方法であれば、
親株から子苗が発芽した後、子苗の発根基部が吸水マッ
トに保持されているため、且つ、前記吸水マットを常時
湿潤状態と保たれているため、たとえ「とよのか」のよ
うな活着性の良好でない品種であっても、吸水マットに
子苗の根が確実に活着することとなる。また、吸水マッ
トを土壌で自然分解するため、子苗を採取する際に、該
吸水マットをはずさなくて良いため、作業労力が大幅に
軽減することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の栽培方法にて苺苗を栽培している状態
を示す斜視図
【図2】図1の全体正面図
【図3】従来の土壌による苺苗の栽培方法を示す図
【図4】従来の高設栽培による苺苗の栽培方法を示す図
【符号の説明】
1 親株 2 栽培ポット 3 茎部 4〜5 子苗 6 子苗の根部 6A 子苗の発根基部 10 吸水マット 11 スリット 100 栽培土壌 101 親株 102〜106 子苗 107 茎部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苺の親株からその子苗を栽培する方法で
    あって、親株を植生した栽培ポットから成長する子苗を
    下方へ伸長させるようにし、成長した子苗の根部を高吸
    水性繊維に活着せしめ、前記高吸水性繊維に水分及び/
    又は栄養分を供給し子苗を成長せしめ、前記子苗が所定
    の成長をすると親株から切り離し、前記高吸水性繊維と
    ともに本圃に植え付けることを特徴とする苺の子苗の栽
    培方法。
JP9195082A 1997-07-04 1997-07-04 苺の子苗の栽培方法 Pending JPH1118564A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004041184A (ja) * 2002-05-13 2004-02-12 New Agri Network Co Ltd 植物栽培装置及び回転多方弁
CN117204230A (zh) * 2023-09-12 2023-12-12 四川成都中农大现代农业产业研究院 基于智能补光调控的草莓现代化种植栽培装置

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Date Code Title Description
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031007