JPH1118449A - 振動アクチュエータの駆動装置及び駆動方法 - Google Patents

振動アクチュエータの駆動装置及び駆動方法

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JPH1118449A
JPH1118449A JP9162209A JP16220997A JPH1118449A JP H1118449 A JPH1118449 A JP H1118449A JP 9162209 A JP9162209 A JP 9162209A JP 16220997 A JP16220997 A JP 16220997A JP H1118449 A JPH1118449 A JP H1118449A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超低速駆動から高速駆動まで、効率よく広い
ダイナミックレンジを実現することを可能とする。 【解決手段】 第1の圧電素子と第2の圧電素子を弾性
体に接合して成る振動子11及び振動子11の方向に加
圧されて接触する相対運動部材12とを備えた振動アク
チュエータ10と、第1の駆動信号により第1の圧電素
子を励振し、振動子の、相対運動部材との接触面と平行
な面内での縦振動を発生させ、第2の駆動信号により前
記第2の圧電素子を励振し、前記接触面に交差する方向
への捩じり振動を発生させ、振動子11に対して、相対
運動部材12を相対運動させる駆動回路20とを含み、
駆動回路20は、駆動信号の周波数のみを変更し、その
後に、第1の駆動信号の電圧値のみを変更し、再び、周
波数のみを変更して、速度を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動アクチュエー
タの速度を、周波数及び電圧によって制御する振動アク
チュエータの駆動装置及び駆動方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の振動アクチュエータの駆
動方法を示す線図である。従来の振動アクチュエータ
は、図7(A)に示すように、駆動周波数fのみ変更す
ることにより、回転数の制御をしていた。また、図7
(B)に示すように、電圧値Vのみ変更することによ
り、回転数の制御をしていた。この場合には、2相の電
圧値を同時に同じ割合で変更していた。さらに、これら
を組み合わせて、制御することもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の駆動方
法は、速度を増加させようとしたときに、駆動信号の周
波数を下げていくことになるが、共振に達した時点で速
度は増加しなくなる。また、速度を増加させるために
は、印加電圧の値を上げる必要があるが、この場合に、
2相の電圧値を同時に同じ割合で上げていたので、入力
が大きく増加してしまうという問題があった。
【0004】一方、速度を減少させようとしたときに、
駆動信号の周波数を上げていくことになるが、異モード
縮退型振動アクチュエータの場合に、クラッチ成分の振
動も減少していくために、クラッチ機構の動作が不安定
となり、回転ムラが大きくなるという問題があった。ま
た、2相の電圧値を同時に同じ割合で下げても、同様に
クラッチ成分の振動が減少していくために、同様な問題
が生じていた。
【0005】従って、前記各場合とも、超低速駆動が困
難であった。すなわち、効率よく広いダイナミックレン
ジを実現することが困難であった。
【0006】本発明の課題は、超低速駆動から高速駆動
まで、効率よく広いダイナミックレンジを実現すること
を可能とする振動アクチュエータの駆動装置を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、電気機械変換素子を有する振動
子及び該振動子との間で相対運動を行なう相対運動部材
とを備える振動アクチュエータと、前記電気機械変換素
子に周波電圧を供給する駆動回路とを備え、前記駆動回
路は、前記周波電圧の周波数のみを変更する第1の制御
と、前記周波電圧の電圧値のみを変更する第2の制御と
を少なくとも2回切り換えることにより、前記振動子と
前記相対運動部材間の相対速度を制御することを特徴と
する振動アクチュエータの駆動装置である。
【0008】請求項2の発明は、電気機械変換素子を有
し、該電気機械変換素子に周波電圧を供給することによ
り駆動力を発生する振動子及び前記駆動力により前記振
動子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備える
振動アクチュエータと、前記電気機械変換素子に周波電
圧を供給する駆動回路とを備え、前記電気機械変換素子
は、前記駆動力の方向とほぼ平行な方向に振動する第1
の振動を発生させる第1の電気機械変換素子と、前記第
1の振動の振動方向と交差する方向に振動する第2の振
動を発生させる第2の電気機械変換素子とを有し、前記
駆動回路は、前記周波電圧の周波数のみを変更する第1
の制御と、前記第1の電気機械変換素子に供給される第
1の周波電圧の電圧値のみを変更する第2の制御とを切
り換え可能であり、前記第1の制御、前記第2の制御、
前記第1の制御の順に各制御を行なうことにより、前記
振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御すること
を特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
【0009】請求項3の発明は、請求項2に記載された
振動アクチュエータの駆動装置において、前記駆動回路
は、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換え
は、前記周波電圧の周波数が所定の値に達した時点で行
い、前記第2の状態から前記第1の状態への切り換え
は、前記第1の電気機械変換素子に供給される周波電圧
の電圧値が所定の値に達した時点で行うことを特徴とす
る振動アクチュエータの駆動装置である。
【0010】請求項4の発明は、請求項2に記載された
振動アクチュエータの駆動装置において、前記相対運動
部材の速度を検出する速度検出器を備え、前記駆動回路
は、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換え
は、前記速度検出器によって検出された前記相対運動部
材の速度が第1の値に達した時点で行い、前記第2の状
態から前記第1の状態への切り換えは、前記速度検出器
によって検出された前記相対運動部材の速度が第2の値
に達した時点で行うことを特徴とする振動アクチュエー
タの駆動装置である。
【0011】請求項5の発明は、請求項2から請求項4
のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動
装置において、前記振動子は、前記第1の電気機械変換
素子により、前記振動子と前記相対運動部材との接触面
とほぼ平行な面内で振動するねじり振動を発生させ、前
記第2の電気機械変換素子により、前記接触面と交差す
る方向に振動する縦振動を発生させることにより前記駆
動力を得ることを特徴とする振動アクチュエータの駆動
装置である。
【0012】請求項6の発明は、周波電圧の供給により
励振される電気機械変換素子を有する振動子と、該振動
子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備えた振
動アクチュエータの駆動方法において、前記周波電圧の
周波数のみを変更する第1の制御と、前記周波電圧の電
圧値のみを変更する第2の制御とを少なくとも2回切り
換えることにより、前記振動子と前記相対運動部材間の
相対速度を制御することを特徴とする振動アクチュエー
タの駆動方法。
【0013】請求項7の発明は、電気機械変換素子を有
し、該電気機械変換素子に周波電圧を供給することによ
り駆動力を発生する振動子と、前記駆動力により前記振
動子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備える
振動アクチュエータの駆動方法において、前記電気機械
変換素子を、前記駆動力の方向とほぼ平行な方向に振動
する第1の振動を発生させる第1の電気機械変換素子
と、前記第1の振動の振動方向と交差する方向に振動す
る第2の振動を発生させる第2の電気機械変換素子とで
構成し、前記周波電圧の周波数のみを変更する第1の制
御と、前記第1の電気機械変換素子に供給される第1の
周波電圧の電圧値のみを変更す第2の制御とを、前記第
1の制御、前記第2の制御、前記第1の制御の順に行な
うことによって前記振動子と前記相対運動部材間の相対
速度を制御することを特徴とする振動アクチュエータの
駆動方法である。
【0014】請求項8の発明は、請求項7に記載された
振動アクチュエータの駆動方法において、前記第1の制
御から前記第2の制御への切り換えは、前記周波電圧の
周波数が所定の値に達した時点で行い、前記第2の状態
から前記第1の状態への切り換えは、前記第1の電気機
械変換素子に供給される周波電圧の電圧値が所定の値に
達した時点で行うことを特徴とする振動アクチュエータ
の駆動方法である。
【0015】請求項9の発明は、請求項7に記載された
振動アクチュエータの駆動方法において、前記相対運動
部材の速度を検出し、前記第1の制御から前記第2の制
御への切り換えは、前記速度検出器によって検出された
前記相対運動部材の速度が第1の値に達した時点で行
い、前記第2の状態から前記第1の状態への切り換え
は、前記速度検出器によって検出された前記相対運動部
材の速度が第2の値に達した時点で行うことを特徴とす
る振動アクチュエータの駆動方法である。
【0016】請求項10の発明は、請求項7から請求項
9のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆
動方法において、前記第1の電気機械変換素子により、
前記振動子と前記相対運動部材との接触面とほぼ平行な
面内で振動するねじり振動を発生させ、前記第2の電気
機械変換素子により、前記接触面と交差する方向に振動
する縦振動を発生させることによって前記駆動力を得る
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法であ
る。
【0017】請求項11の発明は、電気機械変換素子を
有する振動子及び該振動子との間で相対運動を行なう相
対運動部材とを備える振動アクチュエータと、前記電気
機械変換素子に周波電圧を供給する駆動回路とを備え、
前記駆動回路は、前記相対運動の速度を所望の速度に設
定できるように設けられた速度可変領域を、速度の高い
側から第1の領域、第2の領域、第3の領域に分け、前
記第1及び第3の領域では前記周波電圧の周波数のみを
変更する第1の制御によって前記相対運動の速度を制御
し、前記第2の領域では前記周波電圧の電圧値のみを変
更する第2の制御によって前記相対運動の速度を制御す
ることを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置であ
る。
【0018】請求項12の発明は、周波電圧の供給によ
り励振される電気機械変換素子を有する振動子と、該振
動子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備えた
振動アクチュエータの駆動方法において、前記相対運動
の速度を所望の速度に設定できる速度可変領域を設ける
とともに、該速度可変領域を速度の高い側から第1の領
域、第2の領域、第3の領域に分け、前記第1及び第3
の領域では前記周波電圧の周波数のみを変更する第1の
制御によって前記相対運動の速度を制御し、前記第2の
領域では前記周波電圧の電圧値のみを変更する第2の制
御によって前記相対運動の速度を制御することを特徴と
する振動アクチュエータの駆動方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面などを参照しながら、
本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。 (第1実施形態)図1は、第1実施形態に係る振動アク
チュエータの駆動装置を示すブロック図、図2は、図1
の駆動装置の動作を示すフローチャート、図3は、第1
実施形態に係る駆動方法のうち、回転速度を増加させる
場合を説明する図である。第1実施形態の振動アクチュ
エータ10は、第1圧電素子と第2圧電素子を弾性体に
接合して成る振動子11と、その振動子11の方向に加
圧されて接触し、その振動子11に対して相対運動を行
なう相対運動部材12とを備え、超音波振動域を用いた
超音波アクチュエータを用いることができる。このタイ
プの振動アクチュエータ10は、本出願人により、特開
平8−103089号によって開示してあるので、詳し
い説明は省略する。
【0020】また、駆動回路20は、制御信号を生成す
る制御部21と、制御部21の制御信号に基づいて、所
定電圧,所定周波数の交流電圧を発生する発振部22
と、発振部22の出力の位相を90度変化させる移相部
23と、移相部23の信号を増幅して、第1駆動信号と
する増幅部24と、発振部22の出力をそのまま増幅し
て、第2駆動信号とする増幅部25と、第1駆動信号の
電圧を検出して、制御部21にフィードバックする検出
部26などとを備えている。第1駆動信号は、前記第1
圧電素子に印加される。これにより、振動子11にはね
じり振動が発生する。また、第2駆動信号は、前記第2
圧電素子に印加され、これにより、振動子11に縦振動
が発生する。
【0021】次に、図2、図3を参照しながら、各制御
ステップ毎に、本実施形態の動作を説明する。なお、図
2は、図3は、振動アクチュエータを起動して、その回
転数を増加させていく制御の工程を説明する図である。
ステップ101(S101)において、制御部21は、
図3のに示すように、発振部22から出力される第1
駆動信号及び第2駆動信号の周波数(以下、駆動周波数
fという)をf1、第1駆動信号の電圧値(捩じり振動
電圧)をVT1、第2駆動信号の電圧値(縦振動電圧)
をVL1に設定し、振動アクチュエータを起動させる。
起動時に設定される駆動周波数(第1の設定値)f1
は、振動アクチュエータの共振周波数よりも高い周波領
域となるように決められる。
【0022】S102では、制御部21は、図3のに
示すように、駆動周波数fを、起動時の設定値f1から
予め設定された第2の設定値f2に向けて減少させてい
く。このとき、第1駆動信号の電圧値は、起動時に設定
された値(第1の設定値)VT1で一定に維持される。
また、第2駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値
VL1で一定に維持される。S102では、駆動周波数
fが減少していくにつれ、振動子11に生じる振幅が増
大する。そのため、相対運動部材12の速度は上昇して
いく。
【0023】S103では、制御部21は、駆動周波数
fが第2の設定値f2に達したか否かを判断する。そし
て、駆動周波数fがf2となったときは、駆動周波数f
の変更を止める。
【0024】S104では、制御部21は、図3のに
示すように、第1駆動信号の電圧値を、第1の設定値V
T1から第2の設定値VT2に向けて増加させていく。
このとき、第1駆動信号及び第2駆動信号の駆動周波数
fは、第2の設定値f2に維持される。また、第2駆動
信号の電圧値も、起動時の設定値VL1に維持される。
S104では、第1駆動信号の電圧値が上昇していくに
つれ、ねじり振動の振幅が増大する。そのため、相対運
動部材12の速度は上昇していく。
【0025】S105では制御部21は、第1駆動信号
の電圧値が第2の設定値VT2に達したか否かを判断す
る。そして、電圧値がVT2になったときは、第1駆動
信号の電圧値の変更を止める。
【0026】S106では、制御部21は、図3のに
示すように、駆動周波数fを、第2の設定値f2から予
め設定された第3の設定値f3に向けて減少させてい
く。このとき、第1駆動信号の電圧値は、S105で設
定された第2の設定値VT2で一定に維持される。ま
た、第2駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値V
L1で一定に維持される。S106では、駆動周波数f
が減少して前記共振周波数に近づいていくにつれ、振動
子11に生じる振幅が増大する。そのため、相対運動部
材12の速度は上昇していく。
【0027】S107では、制御部21は、駆動周波数
fが第3の設定値f3に達したか否かを判断する。そし
て、駆動周波数f3となったときは、駆動周波数fの変
更を止める。
【0028】なお、相対運動部材12の回転速度を減少
させる場合には、前述したS101〜S107と逆の行
程をたどるようにすればよい。また、回転速度を増加又
は減少させる場合に、目標速度に達したことを検出し
て、停止させるようにすればよい。
【0029】表1は、第1実施形態にかかる振動アクチ
ュエータの駆動方法(表1A)と、図7に示した従来の
駆動方法(表1B、1C)との駆動結果を比較したもの
である。なお、ここでは、振動アクチュエータの回転速
度を、最高速の状態から最低回転速度まで徐々に低下さ
せていくように制御した駆動結果を比較した。
【0030】
【表1】
【0031】表1から分かるように、(2)に示す周波
数のみによる制御の場合には、最低回転速度9rpmで
ある。また、(3)の捩じり振動電圧のみによる制御の
場合には、最低回転速度30rpmである。これらに対
して、(1)の第1実施形態によれば、最低回転速度が
0.8rpmとなり、ダイナミックレンジが広くなって
いる。
【0032】(第2実施形態)図4は、第2実施形態に
係る振動アクチュエータの駆動装置を示すブロック図、
図5は、図4の駆動装置の動作を示すフローチャート、
図6は、第2実施形態に係る駆動方法のうち、回転速度
を増加させる場合を説明する図である。なお、前述した
第1実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符
号を付して、重複する説明は適宜省略する。第2実施形
態は、図4に示すように、相対運動部材12の速度を検
出する速度検出器27を設けた点が第1実施形態と相違
している。
【0033】ステップ201(S201)において、制
御部21は、図6のに示すように、発振部22から出
力される第1駆動信号及び第2駆動信号の周波数(以
下、駆動周波数fという)をf1、第1駆動信号の電圧
値(捩じり振動電圧)をVT1、第2駆動信号の電圧値
(縦振動電圧)をVL1に設定し、振動アクチュエータ
を起動させる。起動時に設定される駆動周波数(第1の
設定値)f1は、振動アクチュエータの共振周波数より
も高い周波数領域となるように決められる。
【0034】S202では、制御部21は、図6のに
示すように、駆動周波数fを、起動時の設定値f1から
減少させていく。このとき、第1駆動信号の電圧値は、
起動時に設定された値(第1の設定値)VT1で一定に
維持される。また、第2駆動信号の電圧値は、起動時に
設定された値VL1で一定に維持される。S202で
は、駆動周波数fが減少していくにつれ、振動子11に
生じる振幅が増大する。そのため、相対運動部材12の
速度は上昇していく。
【0035】S203では、制御部21は、速度検出器
27によって相対運動部材12の回転速度Nを計測す
る。S204では、制御部21は、前記回転速度Nが設
定値N1であるか否かを判断する。そして、回転速度N
が設定値N1となったときは、駆動周波数fの変更を止
める。すなわち、S202からS204までは、第1駆
動信号の電圧値及び第2駆動信号の電圧値は一定に維持
されたまま、回転速度Nが予め設定された第1の設定値
N1になるまで、駆動周波数fのみを変更する。
【0036】S205では、図6のに示すように、第
1駆動信号の電圧値を、第1の設定値VT1から増加さ
せていく。このとき、第1駆動信号及び第2駆動信号の
駆動周波数fは、回転速度Nが設定値N1となったとき
の駆動周波数(f’とする)に維持される。また、第2
駆動信号の電圧値も、起動時の設定値VL1に維持され
る。S205では、第1駆動信号の電圧値が上昇してい
くにつれ、ねじり振動の振幅が増大する。そのため、相
対運動部材12の速度は上昇していく。
【0037】S206では、制御部21は、速度検出器
27によって相対運動部材12の回転速度Nを計測す
る。S207では、制御部21は、前記回転速度Nが第
2の設定値N2であるか否かを判断する。そして、回転
速度Nが第2の設定値N2となったときは、第1駆動信
号の電圧値の変更を止める。
【0038】S208では、制御部21は、図6のに
示すように、駆動周波数fを、前記f’から減少させて
いく。このとき、第1駆動信号の電圧値は、回転速度N
が第2の設定値N2となったときの電圧値(VT”とす
る)に維持される。また、第2駆動信号の電圧値は、起
動時に設定された値VL1で一定に維持される。S20
8では、駆動周波数fが減少して前記共振周波数に近づ
いていくにつれ、振動子11に生じる振幅が増大する。
そのため、相対運動部材12の速度は上昇していく。S
209では、制御部21は、速度検出器27によって相
対運動部材12の回転速度Nを計測する。S210で
は、制御部21は、前記回転速度Nが第3の設定値N3
であるか否かを判断する。そして、回転速度Nが第3の
設定値N3となったときは、駆動周波数fの変更を止め
る。図6では、このときの駆動周波数をf”で示す。
【0039】なお、相対運動部材12の回転速度を減少
させる場合には、前述したS201〜S210と逆の行
程をたどるようにすればよい。
【0040】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。例えば、駆動周波
数f1、縦振動電圧VL1、捩じり振動電圧VT1で起
動し、まず、回転速度が設定値N1 になるまで周波数
f1を減少(f’)させ、その後に、第2実施形態と異
なって、捩じり振動電圧VT1を設定値VT2まで増加
させ、再び、回転速度が設定値N3になるまで周波数
f’を減少(f”)させるようにしてもよい。なお、回
転速度を減少させる場合には、逆行程を行なうようにす
ればよい。
【0041】また、前記各実施形態に加えて、回転数が
低い場合には、縦振動電圧VLを増加させ、回転数が高
い場合には、縦振動電圧VLを減少させるように制御を
併用することも可能である。
【0042】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、相対運動部材の速度を変更するときに、まず、駆
動信号の周波数のみを変更し、その後に、駆動信号の電
圧値のみを変更し、再び、駆動信号の周波数のみを変更
するようにしたので、2相のうち1相のみの電圧の変更
ですみ、超低速駆動が可能となると共に、効率よく広い
ダイナミックレンジを実現することができる、という効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる振動アクチュエータの駆
動装置を示したブロック図である。
【図2】図1の駆動装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図3】第1実施形態に係る駆動方法のうち、回転速度
を増加させる場合を説明する図である。
【図4】第2実施形態にかかる振動アクチュエータの駆
動装置を示したブロック図である。
【図5】図4の駆動装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図6】第2実施形態にかかる駆動方法のうち、回転速
度を増加させる場合を説明する図である。
【図7】従来の振動アクチュエータの駆動方法を示す線
図である。
【符号の説明】
10 振動アクチュエータ 11 振動子 12 相対運動部材 20 駆動回路 21 制御部 22 発振部 23 移相部 24,25 増幅部 26 検出部 27 速度検出器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械変換素子を有する振動子及び該
    振動子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備え
    る振動アクチュエータと、 前記電気機械変換素子に周波電圧を供給する駆動回路と
    を備え、 前記駆動回路は、前記周波電圧の周波数のみを変更する
    第1の制御と、前記周波電圧の電圧値のみを変更する第
    2の制御とを少なくとも2回切り換えることにより、前
    記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御するこ
    とを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。
  2. 【請求項2】 電気機械変換素子を有し、該電気機械変
    換素子に周波電圧を供給することにより駆動力を発生す
    る振動子及び前記駆動力により前記振動子との間で相対
    運動を行なう相対運動部材とを備える振動アクチュエー
    タと、 前記電気機械変換素子に周波電圧を供給する駆動回路と
    を備え、 前記電気機械変換素子は、前記駆動力の方向とほぼ平行
    な方向に振動する第1の振動を発生させる第1の電気機
    械変換素子と、前記第1の振動の振動方向と交差する方
    向に振動する第2の振動を発生させる第2の電気機械変
    換素子とを有し、 前記駆動回路は、前記周波電圧の周波数のみを変更する
    第1の制御と、前記第1の電気機械変換素子に供給され
    る第1の周波電圧の電圧値のみを変更する第2の制御と
    を切り換え可能であり、前記第1の制御、前記第2の制
    御、前記第1の制御の順に各制御を行なうことにより、
    前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御する
    ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された振動アクチュエー
    タの駆動装置において、 前記駆動回路は、前記第1の制御から前記第2の制御へ
    の切り換えは、前記周波電圧の周波数が所定の値に達し
    た時点で行い、前記第2の状態から前記第1の状態への
    切り換えは、前記第1の電気機械変換素子に供給される
    周波電圧の電圧値が所定の値に達した時点で行うことを
    特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載された振動アクチュエー
    タの駆動装置において、 前記相対運動部材の速度を検出する速度検出器を備え、 前記駆動回路は、前記第1の制御から前記第2の制御へ
    の切り換えは、前記速度検出器によって検出された前記
    相対運動部材の速度が第1の値に達した時点で行い、前
    記第2の状態から前記第1の状態への切り換えは、前記
    速度検出器によって検出された前記相対運動部材の速度
    が第2の値に達した時点で行うことを特徴とする振動ア
    クチュエータの駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4のいずれか1項に
    記載された振動アクチュエータの駆動装置において、 前記振動子は、前記第1の電気機械変換素子により、前
    記振動子と前記相対運動部材との接触面とほぼ平行な面
    内で振動するねじり振動を発生させ、前記第2の電気機
    械変換素子により、前記接触面と交差する方向に振動す
    る縦振動を発生させることにより前記駆動力を得ること
    を特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。
  6. 【請求項6】 周波電圧の供給により励振される電気機
    械変換素子を有する振動子と、該振動子との間で相対運
    動を行なう相対運動部材とを備えた振動アクチュエータ
    の駆動方法において、 前記周波電圧の周波数のみを変更する第1の制御と、前
    記周波電圧の電圧値のみを変更する第2の制御とを少な
    くとも2回切り換えることにより、前記振動子と前記相
    対運動部材間の相対速度を制御することを特徴とする振
    動アクチュエータの駆動方法。
  7. 【請求項7】 電気機械変換素子を有し、該電気機械変
    換素子に周波電圧を供給することにより駆動力を発生す
    る振動子と、前記駆動力により前記振動子との間で相対
    運動を行なう相対運動部材とを備える振動アクチュエー
    タの駆動方法において、 前記電気機械変換素子を、前記駆動力の方向とほぼ平行
    な方向に振動する第1の振動を発生させる第1の電気機
    械変換素子と、前記第1の振動の振動方向と交差する方
    向に振動する第2の振動を発生させる第2の電気機械変
    換素子とで構成し、 前記周波電圧の周波数のみを変更する第1の制御と、前
    記第1の電気機械変換素子に供給される第1の周波電圧
    の電圧値のみを変更す第2の制御とを、前記第1の制
    御、前記第2の制御、前記第1の制御の順に行なうこと
    によって前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を
    制御することを特徴とする振動アクチュエータの駆動方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された振動アクチュエー
    タの駆動方法において、 前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前
    記周波電圧の周波数が所定の値に達した時点で行い、 前記第2の状態から前記第1の状態への切り換えは、前
    記第1の電気機械変換素子に供給される周波電圧の電圧
    値が所定の値に達した時点で行うことを特徴とする振動
    アクチュエータの駆動方法。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載された振動アクチュエー
    タの駆動方法において、 前記相対運動部材の速度を検出し、 前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前
    記速度検出器によって検出された前記相対運動部材の速
    度が第1の値に達した時点で行い、 前記第2の状態から前記第1の状態への切り換えは、前
    記速度検出器によって検出された前記相対運動部材の速
    度が第2の値に達した時点で行うことを特徴とする振動
    アクチュエータの駆動方法。
  10. 【請求項10】 請求項7から請求項9のいずれか1項
    に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、 前記第1の電気機械変換素子により、前記振動子と前記
    相対運動部材との接触面とほぼ平行な面内で振動するね
    じり振動を発生させ、 前記第2の電気機械変換素子により、前記接触面と交差
    する方向に振動する縦振動を発生させることによって前
    記駆動力を得ることを特徴とする振動アクチュエータの
    駆動方法。
  11. 【請求項11】 電気機械変換素子を有する振動子及び
    該振動子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備
    える振動アクチュエータと、 前記電気機械変換素子に周波電圧を供給する駆動回路と
    を備え、 前記駆動回路は、前記相対運動の速度を所望の速度に設
    定できるように設けられた速度可変領域を、速度の高い
    側から第1の領域、第2の領域、第3の領域に分け、 前記第1及び第3の領域では前記周波電圧の周波数のみ
    を変更する第1の制御によって前記相対運動の速度を制
    御し、 前記第2の領域では前記周波電圧の電圧値のみを変更す
    る第2の制御によって前記相対運動の速度を制御するこ
    とを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。
  12. 【請求項12】 周波電圧の供給により励振される電気
    機械変換素子を有する振動子と、該振動子との間で相対
    運動を行なう相対運動部材とを備えた振動アクチュエー
    タの駆動方法において、 前記相対運動の速度を所望の速度に設定できる速度可変
    領域を設けるとともに、該速度可変領域を速度の高い側
    から第1の領域、第2の領域、第3の領域に分け、 前記第1及び第3の領域では前記周波電圧の周波数のみ
    を変更する第1の制御によって前記相対運動の速度を制
    御し、 前記第2の領域では前記周波電圧の電圧値のみを変更す
    る第2の制御によって前記相対運動の速度を制御するこ
    とを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。
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