JPH11183822A - 共振光学装置 - Google Patents

共振光学装置

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JPH11183822A
JPH11183822A JP35299797A JP35299797A JPH11183822A JP H11183822 A JPH11183822 A JP H11183822A JP 35299797 A JP35299797 A JP 35299797A JP 35299797 A JP35299797 A JP 35299797A JP H11183822 A JPH11183822 A JP H11183822A
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JP
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resonance
mirror
unit
base
vibration
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JP35299797A
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English (en)
Inventor
Hideki Osada
英喜 長田
Satoshi Osawa
聡 大澤
Yasushi Tanijiri
靖 谷尻
Takatoshi Ishikawa
隆敏 石川
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動数が高く振幅が大きくエネルギー損失の
少ない耐久性に優れた共振光学装置を提供する。 【解決手段】 ねじり振動に共振するロッドと、ロッド
の基端を固定するベースと、ロッドの先端に保持された
ミラーを有する共振光学装置において、炭素繊維強化樹
脂を用いてミラーとベースの一方または両方をロッドと
一体成形して、ミラーやベースとロッドを結合するため
の部材を不要とする。振動する部位が軽量になって振動
数が高まり、緩みや劣化がなくなって振幅の低下や振動
エネルギーの損失が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミラーにより光を
走査する光学装置に関し、より具体的には、ミラーを保
持する部材を共振させて高速で光走査を行う共振光学装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ミラーを回動させるガルバノ
メータによって光を走査することが行われている。ガル
バノメータは光を広範囲に走査し得るという特長を有す
る反面、モータ等により機械的に駆動されるため、駆動
機構を含めた全体構成が大きくなる上、駆動に大きなエ
ネルギーが必要になって、広い範囲を高速で走査するこ
とは困難であった。
【0003】そこで、共振現象を利用してミラーを高速
で回動させる共振光学装置が提案されている。共振光学
装置の例を図13に示す。この共振光学装置は、ロッド
状の鉄製の共振部51と、共振部51の先端に取り付け
られたミラー部52と、共振部51の基端を固定するベ
ース部53と、共振部51から水平に突出する同材質の
振動子54a、54bと、振動子54a、54bの端部
を上下方向から挟む永久磁石55a、55bと、振動子
54a、54bが貫通するコイル56a、56bと、基
台57より成る。ベース部53、磁石55a、55bお
よびコイル56a、56bは基台57に固定保持されて
いる。
【0004】鉄製の振動子54a、54bはコイル56
a、56bへの通電により磁化するが、コイル56a、
56bの巻き方向および通電方向は、振動子54aの端
部と振動子54bの端部が互いに逆極性になるように設
定されている。また、磁石55a、55bは図示した極
性を有しており、磁化した振動子54a、54bは、互
いに上下逆方向の力を受けることになる。したがって、
コイル56a、56bに交流を通じることにより、振動
子54a、54bは、ロッド状の共振部51をその軸の
回りにねじるように振動する。
【0005】振動子54a、54bを振動させる交流の
周波数を共振部51の固有振動数に略一致させることに
より、共振部51は振動子54a、54bの振動に共振
し、その先端に取り付けられたミラー部52も振動する
ことになる。共振部51の基端は、ベース部53によっ
て固定されているから、共振部51の振動の振幅(振動
角)は先端で最大となり、ミラー部52もこれと同じ振
幅で振動する。ミラー部52の振動により、これに入射
する光の反射方向は変化し、これにより光の走査が行わ
れる。
【0006】このような共振光学装置は、高速で光を走
査することが可能である上、小型軽量に構成することが
できるから、その用途は広い。例えば、光を網膜に導き
網膜上で光を走査することにより映像を提示する走査式
の頭部装着型表示装置(HMD)が近年提案されている
いるが、光の高速走査が必須でしかも小型軽量であるこ
とが望まれるこのような表示装置の走査部として、きわ
めて適しているといえる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の共振
光学装置は、共振部、ミラー部、ベース部をそれぞれ別
部材として形成し、これらを接着剤、ネジ等の結合部材
を用いて結合して組み立てられている。このため、高速
の振動により共振部とミラー部やベース部との結合部位
が劣化し易くなり、装置の耐久性が損なわれている。
【0008】共振部とミラー部の結合が緩めば、ミラー
部の動きが共振部の共振振動と一致しなくなり、光の走
査を正しく行うことができなくなる。共振部とベース部
の結合が緩めば、固定されているはずの共振部の基端も
振動してしまい、それだけ先端の変位が減少してミラー
部の振幅が小さくなる。また、振動のエネルギーが失わ
れることになり、エネルギーの利用効率が低下する。し
かも、いずれの緩みも不規則な振動の発生原因となり、
周期が一定で振幅も一定であるという共振振動の特長を
著しく害することになる。
【0009】さらに、共振部とミラー部間に結合部材が
存在することにより、振動する部位の重量が増してロッ
ドの固有振動数が低下し、それだけ振動を高速で行うこ
とができなくなる。この不都合は、共振部とミラー部の
結合部位の劣化を防止するために、結合部材を大きくし
たりその数を増したりするほど、重大になってくる。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、振動数が高く振幅が大きくエネルギー損失
の少ない耐久性に優れた共振光学装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、与えられる振動に共振するロッド状の
共振部と、共振部の基端を保持しその基端を固定するベ
ース部と、共振部の先端に保持されその先端と共に振動
するミラー部と、共振部またはミラー部に共振部の軸回
り方向の振動を与える振動部と、振動部に振動の駆動力
を与える駆動部から成る共振光学装置において、ミラー
部とベース部の一方または両方を共振部と一体成形す
る。
【0012】振動部は駆動部からの駆動力によって、直
接またはミラー部を介して、ロッド状の共振部に軸回り
の振動を与える。共振部は基端をベースに固定されてお
り、振動部からの振動に共振してねじり振動し、先端に
保持しているミラー部を振動させる。このミラー部の振
動により光を走査することができる。
【0013】ミラー部と共振部を一体成形することによ
り、ミラー部は共振部の先端と確実に同じ動きをするこ
とになり、共振部と同周期かつその先端と同振幅で振動
する。また、ミラー部と共振部を結合するための他の部
材が必要でないから、振動する部位が軽量になって、慣
性モーメントが小さくなり固有振動数が大きくなる。し
たがって、共振振動の振動数すなわちミラー部の振動数
が多くなる。
【0014】ベース部と共振部を一体成形することによ
り、共振部の基端の動きはベース部によって確実に止め
られる。このため、共振部の先端の変位に損失が生じる
ことがなく、その振幅が大きくなる。また、ベース部と
共振部を結合するための他の部材が不必要であり、その
部材によって振動エネルギーが吸収されることがない。
したがって、エネルギーが共振に効率よく利用され、小
さなエネルギーでミラー部を大きく振動させることがで
きる。
【0015】共振部の材料として繊維強化樹脂を用いる
とよい。この材料は軽量かつ高剛性という共振に適する
特性を備えており、しかも高強度で耐久性にも優れてい
る。また、加熱による変形も可能であり、ミラー部やベ
ース部との一体成形も容易である。共振部をねじりばね
とすることによって、さらに高速な共振ミラー部が得ら
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1に第1の実施形態の共振
光学装置1の外観を示す。共振光学装置1は、ロッド状
の共振部11、共振部11の先端に保持されたミラー部
12、共振部11の基端を固定するベース部13、共振
部11に水平方向に取り付けられた細い棒状の振動部1
4a、14b、振動部14a、14bの端部を上下方向
から挟む永久磁石15a、15b、振動部14a、14
bが貫通するコイル16a、16b、および基台17よ
り成る。
【0017】ベース部13は基台17に嵌合して強固に
固定されており、磁石15a、15bおよびコイル16
a、16bも基台17に固定保持されている。振動部1
4a、14bは鉄等の磁性体材料からなり、リング14
cによって共振部11の外周に固定されている。共振光
学装置1の動作原理は、図13の従来の装置と同じであ
り、重複する説明は省略する。
【0018】共振部11は、軽量かつ高剛性という共振
に適する特性を有するほか、高強度で耐久性に優れ、熱
可塑性で成形が容易であるという性質を兼ね備えた炭素
繊維強化樹脂(CFRP)で形成している。共振部11
の材料としては、共振特性に優れ、耐久性と易加工性を
有するものであれば、他の材料を用いてもよい。例え
ば、ガラス繊維強化樹脂(GFRP)や鉄等の金属も使
用可能である。
【0019】ロッド状の共振部11の中心軸を含みミラ
ー部12に垂直な平面での、ベース部13、共振部11
およびミラー部12の断面を図2に示す。本実施形態で
は、ミラー部12にもCFRPを使用して、共振部11
と一体成形している。ベース部13は共振部11および
ミラー部12とは別部材として形成されており、接着剤
によって共振部11の基端に固着されている。
【0020】共振部11とミラー部12の製造工程の概
略を図8に示す。まず、(a)振動方向となる方向に炭
素繊維18を巻きつつ溶融状態の樹脂を加えて、共振部
11であるロッドとミラー部12の原形を形成する。次
いで、(b)ミラー部12の原形部位を加熱して軟化さ
せ、これをプレス成形して平坦な形状とする。そして、
(c)平坦にした部位の表面に樹脂を厚く塗着して平滑
にし、その上に反射剤19をコートしてミラー部12を
完成する。
【0021】プレス成形後に厚膜を塗着して平滑にする
ことに代えて、既に鏡面仕上げした複合材をプレス機と
ミラー部12の原形部位の間に介挿し、プレス成形でそ
の複合材を原形部位に圧着して、成形と同時に平坦な部
位を平滑にするようにしてもよい。この方法では、工程
数が少なくなる上、平面性を保つのが容易であり、ミラ
ー部12の硬度も高くなる。
【0022】本実施形態のようにミラー部12を共振部
11と一体成形すると、両者を結合するための部材が不
要となり、振動する部位が軽量になる。これにより、慣
性モーメントが小さくなってミラーを高い振動数で振動
させることができる。また、ミラー部12は、常に共振
部11の先端と同じ動きをすることになり、共振部11
の最大振幅で振動する。共振部11とミラー部12の間
が劣化する恐れもなく、装置の耐久性も向上する。
【0023】以下、いくつかの実施形態を示すが、特に
断らない限り装置全体の構成や共振部の材料は上記の共
振光学装置1と同様であり、同一部位には同じ符号を付
して、相違点についてのみ説明する。
【0024】第2の実施形態のベース部13、共振部1
1およびミラー部12の断面を図3に示す。本実施形態
においても、ミラー部12は共振部11と一体成形され
ているが、共振部11は中空とされている。また、ベー
ス部13も外形部のみとされている。このように、共振
部11を中空にすることにより、振動する部位の重量が
減少して慣性モーメントが小さくなり、ミラー部12を
より高い振動数で振動させることができる。なお、中空
な共振部11は、心材に炭素繊維を巻き付けた後、心材
を引き抜くことによって形成する。
【0025】第3の実施形態のベース部13、共振部1
1およびミラー部12の断面を図4に示す。本実施形態
では、ベース部13をCFRPで形成し、共振部11と
一体成形している。ミラー部12は共振部11およびベ
ース部13とは別部材として形成されており、接着剤に
よって共振部11の先端に固着されている。
【0026】共振部11およびベース部13の形状と炭
素繊維の巻き付けの様子を図9に示す。炭素繊維18
は、共振部11の振動方向と軸に沿う方向の両方に設け
られており、共振部11側から次第に広がるようにして
ベース部13が形成されている。この構造により、共振
部11の周方向の振動をベース部13で確実に止めるこ
とができる上、共振部11をベース部13から分離させ
る方向の力に対しても高い強度が備わる。すなわち、共
振部11とベース部13は実質的に完全に一体化してい
ることになる。
【0027】このように、ベース部13を共振部11と
一体成形すると、共振部11の基端が確実に固定され、
共振部11の先端の変位が小さくなることがない。した
がって、ミラー部12は共振部11の最大振幅で振動す
る。また、振動エネルギーが共振部11とベース部13
の間で失われることがなく、エネルギーの振動への利用
効率が高まる。共振部11とベース部13の間が劣化す
る恐れもなく、装置の耐久性も向上する。
【0028】なお、ベース部13は、共振部11方向か
ら見て楕円形の形状とされている。これは、炭素繊維の
巻き付けを容易にしつつ、ベース部13の嵌合相手であ
る基台17との間に振動方向のずれが生じることを確実
に防止するためである。この目的を達成できれば、ベー
ス部13を他の形状、例えば周囲に突起のある円形とし
てもよい。
【0029】第4の実施形態のベース部13、共振部1
1およびミラー部12の断面を図5に示す。本実施形態
においても、ベース部13は共振部11と一体成形され
ているが、共振部11は中空とされている。前述したよ
うに、共振部11を中空にすることにより、振動する部
位の重量が減少して、ミラー部12をより高い振動数で
振動させることができる。
【0030】第5の実施形態のベース部13、共振部1
1およびミラー部12の断面を図6に示す。本実施形態
では、ミラー部12およびベース部13の両方を共振部
11と一体成形している。この構造では、ミラー部12
を共振部11と一体成形する利点と、ベース部13を共
振部11と一体成形する利点の双方が得られるだけでな
く、不規則な振動の原因となる密度や剛性の異なる異物
や緩みが皆無になるから、共振の振動数や振幅がきわめ
て安定する。したがって、本共振光学装置によって光を
走査するときに、常に一定の周期で一定の範囲を走査す
ることができる。
【0031】第6の実施形態のベース部13、共振部1
1およびミラー部12の断面を図7に示す。本実施形態
においても、第5の実施形態と同様にミラー部12、ベ
ース部および共振部11は一体成形されているが、共振
部11は中空とされ、ベース部13も外形部のみとされ
ている。共振部11を中空としたことにより、より高い
振動数でミラー部12を振動させることが可能になって
いる。
【0032】第7の実施形態の共振部11とミラー部1
2の構造を図10に示す。本実施形態では、ミラー部1
2を共振部11と一体成形しているが、ミラー部12を
厚みのある四角柱状としている。四角柱から円柱に変化
する心材に、四角柱側から炭素繊維を巻き付けていって
ミラー部12と共振部11を形成し、心材を四角柱側か
ら引き抜いて共振部11とミラー部12とをともに中空
にする。その後、プレス成形することなく、ミラー部1
2の表面に厚膜を塗着して平滑にし、その上に反射剤1
9をコートして、この構造を得る。このようにすると、
第2の実施形態と同様の利点があるが、プレス成形を省
略することで製造工程がより簡略になる。
【0033】第8の実施形態のベース部13、共振部1
1およびミラー部12の断面を図11に示す。本実施形
態では、共振部11、ミラー部12およびベース13を
全て一体成形するとともに、共振部11とミラー部12
を中空にしている。ミラー部12の幅は共振部11の直
径よりも小さく設定されており、心材はベース部13側
から引き抜く。ミラー部12を中空にするために、プレ
ス成形は行わない。ミラー部12から共振部11への炭
素繊維の巻き付けを容易にするために、(a)に示すよ
うに、共振部11の先端部を先細りの形状とする。ま
た、(b)に示すように、共振部11の全体をベース部
13側からミラー部12側に向かって次第に細くなる形
状としてもよい。
【0034】共振部11を図11(b)のような形状と
すると、ベース部13側からミラー部12側まで一様な
太さの形状とする場合よりも、重量が減少するとともに
慣性モーメントが小さくなって、固有振動数が増加し、
ミラー部12の振動数を高めることができる。共振部1
1をミラー部12に向かって次第に細く形成すること
は、前述の全ての実施形態に適用可能である。
【0035】第9の実施形態の共振光学装置2の外観を
図12に示す。共振光学装置2は、1つのミラー部2
2、2つの共振部21a、21b、2つのベース部23
a、23b、2つの永久磁石25a、25b、2つのコ
イル26a、26bおよび基台27より成る。ミラー部
22と共振部21a、21bはCFRPで一体成形され
ており、2つの共振部21a、21bは同一の共振特性
を有し一直線上にある。磁石25a、25bは基台27
の一部を成し、それらの極性は図示したように上下方向
かつ同じ向きに設定されている。
【0036】ミラー部22の下面から磁石25a、25
bまでの各部の表面には、酸化鉄等の磁性体が連続して
塗着されており、磁石25a、25bの磁力はミラー部
22の下面にまで伝わる。コイル26a、26bは、ミ
ラー部22の下方に、共振部21a、21bの軸に対し
て垂直な方向に並べて配置されている。コイル26a、
26bの巻き方向および通電方向は、磁界が上下方向か
つ互いに逆向きに生じるように設定されており、ミラー
部22には、一方の側部を押し上げ他方の側部を引き下
げる力が働く。したがって、コイル26a、26bに交
流を通じることにより、ミラー部22は共振部21a、
21bを軸回りにねじるように振動する。すなわち、共
振光学装置2では、ミラー部22が振動部を兼ねてい
る。
【0037】ここでは、ベース部23a、23bを別部
材とし接着剤により共振部21a、21bに固着してい
るが、ベース部23a、23b、共振部21a、21
b、およびミラー部22の全てを一体成形してもよい。
なお、共振部21a、21bが前述の各実施形態の共振
部11と同じ大きさ同じ形状の場合、本装置のばね定数
は略2倍になって、ミラー部22の振動数は略1.4
(平方根2)倍になる。
【0038】
【発明の効果】請求項1の共振光学装置によるときは、
ミラー部と共振部を結合するための部材を必要としない
から、振動する部位が軽量になり、共振振動の固有振動
数が大きくなる。このため、ミラー部を高速で振動させ
ることが可能になり、光を高速で走査することができ
る。また、長期の高速振動により劣化する可能性のある
結合部材がミラー部と共振部間に存在しないため、耐久
性の高い共振光学装置となる。
【0039】請求項2の共振光学装置によるときは、共
振部の基端の動きをベース部によって確実に止ることが
できるから、共振部の先端の振幅が小さくなることがな
く、ミラー部を最大振幅で振動させることができる。し
かも、振動エネルギーを吸収したり、高速で共振する共
振部を長期間固定することにより劣化したりする可能性
のある結合部材が共振部とベース部の間に存在しないた
め、エネルギーの利用効率および耐久性に優れた共振光
学装置となる。
【0040】請求項3の共振光学装置は、上記の特長を
併せもつのみならず、全体が一体であり不規則な振動の
原因となる異物や緩みがないため、ミラー部の振動数と
振幅がきわめて安定した装置となる。
【0041】請求項4の共振光学装置では、共振部を樹
脂とすることによって、ミラー部やベース部との一体成
形が容易になり、繊維で強化した樹脂とすることによっ
て、共振部の弾性率と許容応力が大きくなり、より高速
かつ大振幅でミラー部を振動することが可能になる。
【0042】請求項5の共振光学装置では、共振部をね
じり振動させることによって、共振部のばね定数が大き
くなり、より高速でミラー部を振動することが可能にな
る。
【0043】請求項6の共振光学装置では、強化繊維を
炭素繊維とすることによって、ガラス繊維など他の繊維
より強くて弾性があるので、さらに共振部の弾性率と許
容応力が大きくなり、より高速かつ大振幅でミラー部を
振動することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の共振光学装置の外観を示す
斜視図。
【図2】 第1の実施形態のベース部、共振部およびミ
ラー部の断面図。
【図3】 第2の実施形態のベース部、共振部およびミ
ラー部の断面図。
【図4】 第3の実施形態のベース部、共振部およびミ
ラー部の断面図。
【図5】 第4の実施形態のベース部、共振部およびミ
ラー部の断面図。
【図6】 第5の実施形態のベース部、共振部およびミ
ラー部の断面図。
【図7】 第6の実施形態のベース部、共振部およびミ
ラー部の断面図。
【図8】 共振部とミラー部を一体成形する製造工程の
概略を示す図。
【図9】 一体成形された共振部とベース部の構造を示
す図。
【図10】 第7の実施形態の共振部とミラー部の構造
を示す図。
【図11】 第8の実施形態のベース部、共振部および
ミラー部の断面図。
【図12】 第9の実施形態の共振光学装置の外観を示
す斜視図。
【図13】 従来の共振光学装置の外観を示す斜視図。
【符号の説明】
1 共振光学装置 11 共振部 12 ミラー部 13 ベース部 14a、14b 振動部 14c 固定リング 15a、15b 永久磁石 (駆動部) 16a、16b コイル (駆動部) 17 基台 18 炭素繊維 19 反射剤 2 共振光学装置 21a、21b 共振部 22 ミラー部 23a、23b ベース部 25a、25b 永久磁石 (駆動部) 26a、26b コイル (駆動部) 27 基台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷尻 靖 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 石川 隆敏 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられる振動に共振するロッド状の共
    振部と、前記共振部の基端を保持し該基端を固定するベ
    ース部と、前記共振部の先端に保持され該先端と共に振
    動するミラー部と、前記共振部または前記ミラー部に前
    記共振部の軸回り方向の振動を与える振動部と、前記振
    動部に振動の駆動力を与える駆動部から成る共振光学装
    置において、 前記ミラー部は前記共振部と一体成形されていることを
    特徴とする共振光学装置。
  2. 【請求項2】 与えられる振動に共振するロッド状の共
    振部と、前記共振部の基端を保持し該基端を固定するベ
    ース部と、前記共振部の先端に保持され該先端と共に振
    動するミラー部と、前記共振部または前記ミラー部に前
    記共振部の軸回り方向の振動を与える振動部と、前記振
    動部に振動の駆動力を与える駆動部から成る共振光学装
    置において、 前記ベース部は前記共振部と一体成形されていることを
    特徴とする共振光学装置。
  3. 【請求項3】 与えられる振動に共振するロッド状の共
    振部と、前記共振部の基端を保持し該基端を固定するベ
    ース部と、前記共振部の先端に保持され該先端と共に振
    動するミラー部と、前記共振部または前記ミラー部に前
    記共振部の軸回り方向の振動を与える振動部と、前記振
    動部に振動の駆動力を与える駆動部から成る共振光学装
    置において、 前記ミラー部および前記ベース部は前記共振部と一体成
    形されていることを特徴とする共振光学装置。
  4. 【請求項4】 前記共振部は繊維強化樹脂から成ること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    記載の共振光学装置。
  5. 【請求項5】 前記共振部はねじり共振し、ロッドの周
    方向に繊維で強化された繊維強化樹脂から成ることを特
    徴とする請求項4に記載の共振光学装置。
  6. 【請求項6】 前記繊維強化樹脂は炭素繊維強化樹脂で
    あることを特徴とする請求項5に記載の共振光学装置。
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