JPH11183643A - パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニット - Google Patents

パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニット

Info

Publication number
JPH11183643A
JPH11183643A JP9358076A JP35807697A JPH11183643A JP H11183643 A JPH11183643 A JP H11183643A JP 9358076 A JP9358076 A JP 9358076A JP 35807697 A JP35807697 A JP 35807697A JP H11183643 A JPH11183643 A JP H11183643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
display
winding
hand
train
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9358076A
Other languages
English (en)
Inventor
Kouichirou Shigejiyou
幸一郎 重城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP9358076A priority Critical patent/JPH11183643A/ja
Priority to TW087121643A priority patent/TW372284B/zh
Priority to US09/582,362 priority patent/US6507537B1/en
Priority to CNB988136317A priority patent/CN1192288C/zh
Priority to PCT/JP1998/005939 priority patent/WO1999034261A1/ja
Priority to EP98961583A priority patent/EP1046966A4/en
Publication of JPH11183643A publication Critical patent/JPH11183643A/ja
Priority to HK01104778A priority patent/HK1034324A1/xx
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04BMECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
    • G04B9/00Supervision of the state of winding, e.g. indicating the amount of winding
    • G04B9/005Supervision of the state of winding, e.g. indicating the amount of winding by optical indication of the amount of winding

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊星歯車機構を用いず簡単な機構によりパワ
ーリザーブ機構を構成すること。 【解決手段】 このパワーリザーブ機構100は、角穴
車2の巻印を担当する第一巻印輪列150と香箱車の巻
印を担当する第二巻印輪列160とを別個に設け、第一
巻印輪列150の第一巻印車5には第一表示針51を設
け、第二巻印輪列160の第二巻印車8には第二表示針
81を設ける。これら第一表示針51および第二表示針
81は同一方向に回転する。この両表示針の相対変化に
よりぜんまい動力蓄積量を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パワーリザーブ
機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニットに関し、
更に詳しくは、2つの表示針などを用いてぜんまいの動
力蓄積量を表示するパワーリザーブ機構およびパワーリ
ザーブ機構の表示ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のパワーリザーブ機構の輪
列構造を示す上面図である。図7は、図6に示したパワ
ーリザーブ機構の輪列構造を示す断面図である。このパ
ワーリザーブ機構500の輪列は、動力源となるぜんま
いを収容する香箱車501と、香箱車501の文字板側
に取り付けられた角穴車502と、香箱車501と噛み
合う遊星中間歯車503と、この遊星中間歯車503の
偏心部分に回転可能に設けられた遊星車504と、遊星
中間歯車503を挟んだ格好で遊星車504に固着され
る遊星歯車505および遊星かな506と、この遊星車
504の遊星かな506と噛み合う太陽車507と、そ
の一方で遊星車504の遊星歯車505と噛み合う第二
太陽車508と、太陽車507の太陽かな509と噛み
合う表示中間車510と、表示中間車510の表示中間
車かな511と噛み合う表示車512と、前記角穴車5
02および第二太陽車508の第二太陽歯車513と噛
み合う遊星中間車514と、から構成されている。
【0003】符号515は、表示度決めピンである。表
示中間車510は、表示中間歯車5101と表示中間車
かな511との間に所定のトルク差が生じたとき、接触
面でスリップする構造となる。表示車512には、表示
度決めピン515を覗かせるための扇形欠切部516が
設けてある。表示度決めピン515は、第二輪列受60
1に固着され、表示車512の回転角度を規制する。
【0004】つぎに、このパワーリザーブ機構の動作に
ついて説明する。ぜんまい動力蓄積時には、まず、外部
からの操作によりリューズ、巻真、丸穴車を介して角穴
車502を回転させる。遊星中間歯車503は、香箱車
501によって回転が規制されているため、当該遊星中
間歯車503が実質的に固定歯車となる。角穴車502
の回転は、遊星中間車514、第二太陽車508、遊星
車504、太陽車507、表示中間車510、表示車5
12へと順次伝えられる。これにより表示車512は左
周り(通常運針時の回転方向と逆)に回転する。表示車
512が回転すると、当該表示車512に取り付けた表
示針517がぜんまい動力蓄積方向に回転する。
【0005】ぜんまいが全巻状態になると、表示車51
2の扇形欠切部516と表示度決めピン515とが係合
するから、表示車512の回転が規制される。この場
合、前記表示中間歯車5101と表示中間車かな510
とが接触面でスリップする。このため、リューズを巻き
すぎても表示針517の位置は変わらず、輪列に負荷が
かかることはない。
【0006】つぎに、通常運針時には、香箱車501の
動力は、香箱歯車5011から遊星中間歯車503に伝
達される。一方、遊星中間歯車503と同軸の第二太陽
車508は遊星中間車514を介して角穴車502と噛
み合っている。この角穴車502は通常運針時には回転
しないため、第二太陽車508が固定歯車となる。従っ
て、遊星中間歯車503が回転すると、遊星中間歯車5
03の遊星車504が第二太陽車508に沿って自転、
公転運動する。太陽真5071に固着された太陽歯車5
072と前記遊星かな506とは互いに噛み合っている
から、遊星車504の回転は、太陽歯車5072、太陽
真5071、太陽かな509、表示中間車510を介し
て表示車512に伝わる。表示車512が右周りに回転
すると、表示車512に取り付けた表示針517も右周
りに回転する。この表示針517が右回転するに従いぜ
んまい動力蓄積量が減少していることが判る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のパワーリザーブ機構500では、遊星車504など
からなる遊星歯車機構を用いているため、つぎのような
問題点があった。 (1)ムーブメントの部品点数が多くなるので、コスト
高になる。 (2)ムーブメントの組立工程が増えるので組立が困難
かつ面倒である。 (3)ぜんまい動力蓄積量の表示法が扇運針に限定さ
れ、自由度が少ない。 (4)断面的なスペースを多く必要とする。
【0008】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、(1)部品点数を削減をでき、(2)
組立が容易であって、(3)ぜんまい動力蓄積量の表示
法の自由度が得られ、(4)断面的なスペースを少なく
できる、パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構
の表示ユニットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係るパワーリザーブ機構は、角穴車の
回転を輪列を介して得る第一巻印車と、この第一巻印車
に取り付けた第一表示部材と、香箱車の回転を輪列を介
して得る第二巻印車と、この第二巻印車に取り付けら
れ、前記第一の表示部材に対して相対的に変化する第二
表示部材とを備え、前記第一表示部材と第二表示部材と
の差によってぜんまい動力蓄積量を表示するものであ
る。
【0010】すなわち、第一表示部材と第二表示部材と
の相対的変化によりぜんまい動力蓄積量を表示するもの
である。従来の如く、1つの表示部材(表示針)により
残量を表示するとなれば1つの表示部材を両方向に回転
させる必要があり、そのため遊星歯車機構が必要であっ
たが、単に相対変化により表示するならば、一方向に回
転させるだけで済む。従って、遊星歯車機構が不要にな
る。また、2つの表示部材が相対変化するだけなので、
構成がシンプルになる。この結果、部品点数が削減で
き、組立が容易になる。また、表示の自由度が増す。さ
らに、シンプルな2つの輪列により構成できるので、平
面的になるのでスペース効率がよい。
【0011】また、請求項2に係るパワーリザーブ機構
は、角穴車の回転を輪列を介して得る第一巻印車と、こ
の第一巻印車に取り付けた第一表示針と、香箱車の回転
を輪列を介して得る第二巻印車と、この第二巻印車に取
り付けられ、前記第一表示針に対して相対的に変化する
第二表示針とを備え、前記第一表示針と第二表示針との
差によってぜんまい動力蓄積量を表示するものである。
【0012】このように、各表示部材としては、例えば
表示針が挙げられる。表示針により表示する場合は、第
一表示針と第二表示針との間隔により残量を判断するこ
とができる。
【0013】また、請求項3に係るパワーリザーブ機構
は、角穴車の回転を輪列を介して得る第一巻印車と、こ
の第一巻印車に取り付けた扇形の目盛板と、香箱車の回
転を輪列を介して得る第二巻印車と、この第二巻印車に
取り付けられ、前記目盛板に対して相対的に変化する表
示針とを備え、前記表示針が目盛板上で指す目盛りによ
ってぜんまい動力蓄積量を表示するものである。
【0014】このように、角穴車側の表示部材に扇形の
目盛板を用い、香箱車側の表示部材に表示針を用いる場
合は、目盛板上での表示針の位置により残量を判断する
ことができる。
【0015】また、請求項4に係るパワーリザーブ機構
は、角穴車の回転を輪列を介して得る第一巻印車と、こ
の第一巻印車に取り付けた表示針と、香箱車の回転を輪
列を介して得る第二巻印車と、この第二巻印車に取り付
けられ、前記表示針に対して相対的に変化する目盛板と
を備え、前記表示針が目盛板上で指す目盛りによってぜ
んまい動力蓄積量を表示するものである。
【0016】このように、角穴車側の表示部材に表示針
を用い、香箱車側の表示部材に目盛板を用いる場合は、
目盛板上での表示針の位置により残量を判断することが
できる。
【0017】また、請求項5に係るパワーリザーブ機構
は、角穴車の回転を伝える第一巻印中間車輪列と、前記
第一巻印中間車輪列から回転力を得る第一巻印車と、第
一巻印車に取り付けた第一表示部材と、香箱車の回転を
伝える第二巻印中間車輪列と、前記第二巻印中間車輪列
から回転力を得る第二巻印車と、第二巻印車に取り付け
られ、前記第一表示部材に対して相対的に変化する第二
表示部材とを備え、前記第一表示部材と第二表示部材と
の差によってぜんまい動力蓄積量を表示するものであ
る。
【0018】このようにしても、第一表示部材と第二表
示部材との相対位置により残量を表示できるので、必ず
しも両方向の回転を得るために遊星歯車機構を設ける必
要がない。また、シンプルな輪列によりパワーリザーブ
機構を構成できる。この結果、部品点数が削減でき、組
立が容易になる。また、表示の自由度が増す。さらに、
平面的になるのでスペース効率がよい。
【0019】また、請求項7に係るパワーリザーブ機構
の表示ユニットは、第一表示部材を取り付けた第一巻印
車と、第二表示部材を取り付けた第二巻印車とを同軸に
構成し、前記第一巻印車の第一表示部材と第二巻印車の
第二表示部材との差によってぜんまい動力蓄積量を表示
するものである。
【0020】第一表示部材と第二表示部材とを同軸に構
成しておけば、両表示部材の相対位置関係からぜんまい
動力蓄積量を判断することができる。なお、両表示部材
に回転を伝えるには、角穴車、香箱車それぞれから別輪
列を接続すればよい。
【0021】また、請求項8に係るパワーリザーブ機構
の表示ユニットは、上記パワーリザーブ機構の表示ユニ
ットにおいて、前記第一表示部材を、表示針または目盛
板とし、前記第二表示部材を、目盛板または表示針とし
たものである。
【0022】このように、前記表示部材としては表示
針、目盛板が挙げられる。表示針または目盛板同士でも
よいし、表示針と目盛板の組み合わせでもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。
【0024】図1は、この発明のパワーリザーブ機構を
示す上面図である。図2は、図1に示したパワーリザー
ブ機構の第一巻印輪列を示す断面図である。図3は、図
1に示したパワーリザーブ機構の第二巻印輪列を示す断
面図である。なお、図1において地板は省略する。この
発明のパワーリザーブ機構100は、第一巻印輪列15
0と第二巻印輪列160とを別個に設け、各輪列の有す
る巻印車それぞれに表示針などを設けてぜんまい動力蓄
積量を表示するものである。
【0025】まず、図1および図2を参照して第一巻印
輪列について説明する。第一巻印輪列150は、香箱車
1の文字板側に取り付けられた角穴車2と、この角穴車
2と噛み合う一番巻印中間車3と、この一番巻印中間車
3の一番巻印中間車かな31と噛み合う二番巻印中間車
4と、この二番巻印中間車4の二番巻印中間車かな41
と噛み合う第一巻印車5と、から構成されている。この
第一巻印車5には、第一表示針51が取り付けられてい
る。角穴車2は香箱車1の軸に角穴ネジ21によって固
定されている。一番巻印中間車3は、巻印車受103と
三番受104との間に回転可能に軸支されている。二番
巻印中間車4は、地板101と香箱受102との間に回
転可能に軸支されている。第一巻印車5は、地板101
と巻印車受105との間で回転可能に組み込まれてお
り、地板101が巻印車筒部52の軸受けとなる。ま
た、第一巻印車5には、後述する巻印車用ピン83を挿
入する長穴53が穿設されている。
【0026】つぎに、図1および図3を参照して第二巻
印輪列について説明する。第二巻印輪列160は、動力
源となるぜんまいを収容する香箱車1と、香箱車1の周
囲に設けた香箱歯車11と噛み合う三番巻印中間車6
と、この三番巻印中間車6の三番巻印中間車かな61と
噛み合う四番巻印中間車7と、この四番巻印中間車7の
四番巻印中間車かな71と噛み合う第二巻印車8と、か
ら構成されている。この第二巻印車8には、第二表示針
81が取り付けられている。香箱車1は、地板101と
香箱受102との間に回転可能に軸支されている。三番
巻印中間車6は、地板101と香箱受102との間に回
転可能に軸支されている。四番巻印中間車7は、二番受
106と香箱受102との間に回転可能に軸支されてい
る。第二巻印車8は、地板101と巻印車受105との
間で回転可能に組み込まれている。また、この第二巻印
車8の軸部82は、前記第一巻印車5の筒部52を軸受
けとし、この筒部52を貫通している。また、第二巻印
車8には、巻印車用ピン83が突設されている。巻印車
用ピン83は、第一巻印車5の長穴53に挿通され、当
該長穴53の形状により動きが拘束される。
【0027】符号106は、リューズである。リューズ
106は巻真107の一端に取り付けられている。この
巻真107の他端にはきち車108が取り付けてある。
きち車108は、丸穴車109と噛み合って回転軸方向
を90度変更する。この丸穴車109は角穴車2と噛み
合っており、リューズ106から伝わる回転を角穴車2
に伝える。また、角穴車2には、角穴車2の回転を一方
向に規制するこはぜ22が取り付けてある。なお、第一
巻印輪列150および第二巻印輪列160ともに、遊星
歯車機構は使用しない。
【0028】図4は、このパワーリザーブ機構100の
表示針を示す上面図である。中三針時計の文字板171
にて例示する。文字板171は、組立後は前記地板の下
側に位置する。符号172は、ぜんまい動力蓄積量を表
示する残量表示部である。この残量表示部172は、文
字板171の中心から偏心位置に設けられている。第一
表示針51と第二表示針81には小針が使用され、特に
第二表示針81には残量判断の方向を示す教示部84が
形成してある。なお、表示針の代わりに目盛板を用いる
こともできるが具体例については後述する。
【0029】つぎに、このパワーリザーブ機構100の
動作について説明する。 [ぜんまいの動力蓄積時]リューズ106を回転させる
と、その回転は巻真107、きち車108を介して丸穴
車109に伝わる。丸穴車109と角穴車2とは噛み合
っているから、丸穴車109の回転に伴い角穴車2が回
転する。角穴車2の回転方向はこはぜ22により規制さ
れている。このため、ぜんまいの力により角穴車2が逆
回転することはない。角穴車2が回転すると、その回転
は一番巻印中間車3に伝わる。一番巻印中間車かな31
は二番巻印中間車4と噛み合っているから、一番巻印中
間車3の回転は二番巻印中間車4に伝わる。二番巻印中
間車かな41は第一巻印車5と噛み合っているから、二
番巻印中間車4の回転は、第一巻印車5に伝わる。角穴
車2の回転は、前記第一巻印中間車3、第二巻印中間車
4および第一巻印車5を経るに従い減速される。第一巻
印車5が回転すると、その筒部52に取り付けてある第
一表示針51が、文字板171の残量表示部172上に
て回転する。
【0030】一方、第二表示針81はほとんど回転しな
い状態にある。香箱車1が非常にゆっくりと回転してい
るため、第三巻印中間車6、第四巻印中間車7、第二巻
印車8からなる輪列の回転が規制され、第二巻印車8が
実質的に固定された状態となるためである。このため、
図4に示すように、第一表示針51の回転により、第一
表示針51と第二表示針81との間隔が広がる。この第
一表示針51と第二表示針81との最大間隔は、第一巻
印車5の長穴53と第二巻印車8の巻印車用ピン83と
の係合により制限される。
【0031】[通常運針時]通常運針時には角穴車2が
回転しない。こはぜ22により逆回転が規制されている
からである。従って、第一巻印中間車3、第二巻印中間
車4、第一巻印車5からなる輪列の回転が規制され、第
一巻印車5が実質的に固定歯車となる。それゆえ、第一
巻印車5に取り付けられている第一表示針51は、上記
回転した位置にて固定されたままになる。さて、香箱車
1が回転すると、その回転は三番巻印中間車6に伝わ
る。三番巻印中間車かな61は四番巻印中間車7と噛み
合っているから、三番巻印中間車6の回転は四番巻印中
間車7に伝わる。また、四番巻印中間車かな71は第二
巻印車8と噛み合っているから、四番巻印中間車7の回
転は第二巻印車8に伝わる。香箱車1の回転は、第三巻
印中間車6、第四巻印中間車7および第二巻印車8を経
て減速される。第二巻印車8が回転すると、その軸部8
2に取り付けてある第二表示針81が、文字板171の
残量表示部172上にて回転する。第二表示針81の回
転方向は、第一表示針51の回転方向と同じとなる。従
って、第二表示針81が回転すると前記第一表示針51
との間隔が狭くなる。第二表示針81と第一表示針51
とが一致した時点で、ぜんまいの残量がなくなったこと
が判る。
【0032】以上、このパワーリザーブ機構100によ
れば、第一表示針51と第二表示針81とを同一方向に
回転させて、両者の間隔でぜんまいの残量を表示するの
で、各輪列に遊星機構を用いる必要がない。このため、
パワーリザーブ機構100の部品点数を削減をできる。
また、簡単な構成になるので、組立が容易である。更
に、断面的なスペースを少なくできる。
【0033】図5は、ぜんまい動力蓄積量の表示例を示
す説明図である。同図(a)に示すように、第一巻印車
5に扇形の目盛板201を取り付け、第二巻印車8に表
示針202を取り付けてもよい。このようにすれば、目
盛板201上の表示針202の位置によりぜんまい動力
蓄積量を表示できる。また、第一巻印車5および第二巻
印車8に扇形の目盛板を取り付けてもよい。このように
しても、目盛盤の相対的な位置変化によりぜんまい動力
蓄積量を表示できる。
【0034】また、目盛板に彩色を施して、色の変化に
よって表示してもよい。同図(b)に示すように、例え
ば第一巻印車5および第二巻印車8に取り付ける目盛板
203、204の色を異なるものとし、一方の目盛板2
03が他方の目盛板204に被さるようにしてもよい。
この場合、片方の色が見えなくなったら、ぜんまい動力
蓄積量がなくなったと判断できる。なお、同図にて挙げ
た例にかかわらず、相対的変化が判る部材ならば、上記
表示針や目盛板に限定されない。例えば同図(c)に示
すように、第一巻印車5および第二巻印車8に円形表示
板205、206を取り付けて、デザイン的要素を付加
したものとしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のパワー
リザーブ機構(請求項1)によれば、第一表示部材と第
二表示部材とをそれぞれ回転させる輪列を独立かつ並列
に設け、第一表示部材と第二表示部材との相対的変化に
よりぜんまい動力蓄積量を表示するので、パワーリザー
ブ機構の構成がシンプルになる。このため、部品点数が
削減でき、組立が容易になる。また、表示の自由度が増
す。さらに、平面的になるのでスペース効率がよい。
【0036】つぎの発明のパワーリザーブ機構(請求項
2)によれば、表示部材として表示針を用いるので、第
一表示針と第二表示針との間隔により残量を判断できる
ようになる。
【0037】つぎの発明のパワーリザーブ機構(請求項
3)によれば、角穴車側の表示部材に扇形の目盛板を用
い、香箱車側の表示部材に表示針を用いるので、目盛板
上での表示針の位置により残量を判断することができ
る。
【0038】つぎの発明のパワーリザーブ機構(請求項
4)によれば、角穴車側の表示部材に表示針を用い、香
箱車側の表示部材に目盛板を用いるので、目盛板上での
表示針の位置により残量を判断することができる。
【0039】つぎの発明のパワーリザーブ機構(請求項
5)は、角穴車の回転を伝える第一巻印中間車輪列およ
び第一巻印車と、香箱車の回転を伝える第二巻印中間車
輪列および第二巻印車とを独立して設け、各輪列群の第
一巻印車と第二巻印車とにそれぞれ第一表示部材と第二
表示部材とを設け、これら第一表示部材と第二表示部材
との相対変化によりぜんまい動力蓄積量を表示する。こ
のため、パワーリザーブ機構の構成がシンプルになる。
このため、部品点数が削減でき、組立が容易になる。ま
た、表示の自由度が増す。さらに、平面的になるのでス
ペース効率がよい。
【0040】つぎの発明のパワーリザーブ機構の表示ユ
ニット(請求項6)によれば、第一表示部材と第二表示
部材とを同軸に構成したので、同軸を中心に回転する両
表示部材の相対位置関係からぜんまい動力蓄積量を判断
することができる。この表示ユニットは、上記パワーリ
ザーブ機構に適するものである。
【0041】つぎの発明のパワーリザーブ機構の表示ユ
ニット(請求項7)によれば、第一表示部材を表示針ま
たは目盛板とし、第二表示部材を目盛板または表示針と
したので、ぜんまい動力蓄積量の残量を判りやすく表示
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のパワーリザーブ機構を示す上面図で
ある。
【図2】図1に示したパワーリザーブ機構の第一巻印輪
列を示す断面図である。
【図3】図1に示したパワーリザーブ機構の第二巻印輪
列を示す断面図である。
【図4】このパワーリザーブ機構の表示針を示す上面図
である
【図5】ぜんまい残量の表示例を示す説明図である。
【図6】従来のパワーリザーブ機構を示す上面図であ
る。
【図7】図6に示したパワーリザーブ機構を示す断面図
である。
【符号の説明】
100 パワーリザーブ機構 150 第一巻印輪列 160 第二巻印輪列 1 香箱車 2 角穴車 3 一番巻印中間車 4 二番巻印中間車 5 第一巻印車 51 第一表示針 53 長穴 6 三番巻印中間車 7 四番巻印中間車 8 第二巻印車 81 第二表示針 83 巻印車用ピン 171 文字板 172 残量表示部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角穴車の回転を輪列を介して得る第一巻
    印車と、 この第一巻印車に取り付けた第一表示部材と、 香箱車の回転を輪列を介して得る第二巻印車と、 この第二巻印車に取り付けられ、前記第一の表示部材に
    対して相対的に変化する第二表示部材とを備え、 前記第一表示部材と第二表示部材との差によってぜんま
    い動力蓄積量を表示することを特徴とするパワーリザー
    ブ機構。
  2. 【請求項2】 角穴車の回転を輪列を介して得る第一巻
    印車と、 この第一巻印車に取り付けた第一表示針と、 香箱車の回転を輪列を介して得る第二巻印車と、 この第二巻印車に取り付けられ、前記第一表示針に対し
    て相対的に変化する第二表示針とを備え、 前記第一表示針と第二表示針との差によってぜんまい動
    力蓄積量を表示することを特徴とするパワーリザーブ機
    構。
  3. 【請求項3】 角穴車の回転を輪列を介して得る第一巻
    印車と、 この第一巻印車に取り付けた目盛板と、 香箱車の回転を輪列を介して得る第二巻印車と、 この第二巻印車に取り付けられ、前記目盛板に対して相
    対的に変化する表示針とを備え、 前記表示針が目盛板上で指す目盛りによってぜんまい動
    力蓄積量を表示することを特徴とするパワーリザーブ機
    構。
  4. 【請求項4】 角穴車の回転を輪列を介して得る第一巻
    印車と、 この第一巻印車に取り付けた表示針と、 香箱車の回転を輪列を介して得る第二巻印車と、 この第二巻印車に取り付けられ、前記表示針に対して相
    対的に変化する目盛板とを備え、 前記表示針が目盛板上で指す目盛りによってぜんまい動
    力蓄積量を表示することを特徴とするパワーリザーブ機
    構。
  5. 【請求項5】 角穴車の回転を伝える第一巻印中間車輪
    列と、 前記第一巻印中間車輪列から回転力を得る第一巻印車
    と、 第一巻印車に取り付けた第一表示部材と、 香箱車の回転を伝える第二巻印中間車輪列と、 前記第二巻印中間車輪列から回転力を得る第二巻印車
    と、 第二巻印車に取り付けられ、前記第一表示部材に対して
    相対的に変化する第二表示部材とを備え、 前記第一表示部材と第二表示部材との差によってぜんま
    い動力蓄積量を表示することを特徴とするパワーリザー
    ブ機構。
  6. 【請求項6】 第一表示部材を取り付けた第一巻印車
    と、第二表示部材を取り付けた第二巻印車とを同軸に構
    成し、前記第一巻印車の第一表示部材と第二巻印車の第
    二表示部材との差によってぜんまい動力蓄積量を表示す
    ることを特徴とするパワーリザーブ機構の表示ユニッ
    ト。
  7. 【請求項7】 前記第一表示部材が、表示針または目盛
    板であり、前記第二表示部材が、目盛板または表示針で
    あることを特徴とするパワーリザーブ機構の表示ユニッ
    ト。
JP9358076A 1997-12-25 1997-12-25 パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニット Pending JPH11183643A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9358076A JPH11183643A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニット
TW087121643A TW372284B (en) 1997-12-25 1998-12-24 Power storage mechanism and the display therefor
US09/582,362 US6507537B1 (en) 1997-12-25 1998-12-24 Power reserve mechanism
CNB988136317A CN1192288C (zh) 1997-12-25 1998-12-24 储能机构及其指示器单元
PCT/JP1998/005939 WO1999034261A1 (fr) 1997-12-25 1998-12-24 Mecanisme a reserve d'energie et son unite d'affichage
EP98961583A EP1046966A4 (en) 1997-12-25 1998-12-24 MECHANISM FOR THE GEAR RESERVE AND ITS DISPLAY DEVICE
HK01104778A HK1034324A1 (en) 1997-12-25 2001-07-10 Power reserve mechanism and its display unit.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9358076A JPH11183643A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11183643A true JPH11183643A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18457419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9358076A Pending JPH11183643A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニット

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6507537B1 (ja)
EP (1) EP1046966A4 (ja)
JP (1) JPH11183643A (ja)
CN (1) CN1192288C (ja)
HK (1) HK1034324A1 (ja)
TW (1) TW372284B (ja)
WO (1) WO1999034261A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4671477B2 (ja) * 1999-08-04 2011-04-20 フレデリック・ピゲ・エス アー 時計のパワー保持量表示装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1498789A1 (fr) * 2003-07-14 2005-01-19 Eterna SA Mécanisme indicateur de réserve de marche pour pièce d'horlogerie mécanique
JP4619818B2 (ja) * 2005-02-22 2011-01-26 セイコーインスツル株式会社 パワーリザーブ表示機構及びこれを備えた機械式時計
EP1970778B1 (fr) * 2007-03-13 2009-09-16 Montres Breguet S.A. Pièce d'horlogerie comprenant un dispositif indicateur de réserve de marche

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH329449A (fr) 1956-06-05 1958-04-30 Smith & Sons Ltd S Indicateur du degré de remontage d'un ressort d'instrument d'horlogerie
JPS4324870B1 (ja) * 1965-04-06 1968-10-26
JPS4814266U (ja) * 1971-06-29 1973-02-17
JPS5150758A (ja) * 1974-10-29 1976-05-04 Citizen Watch Co Ltd
NO176756C (no) * 1988-10-27 1995-05-24 Shell Int Research Fremgangsmåte ved fremstilling av et olefinprodukt med öket alfa-olefininnhold
CH688874C1 (fr) 1996-01-18 1999-03-15 Patek Philippe S.A. Indicateur de reserve de marche pour piece d'horlogerie mecanique
CH690973A5 (fr) * 1996-12-19 2001-03-15 Asulab Sa Pièce d'horlogerie dont le mécanisme est entraîné par des moyens mécaniques et comprenant un dispositif d'indication de réserve de marche.

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4671477B2 (ja) * 1999-08-04 2011-04-20 フレデリック・ピゲ・エス アー 時計のパワー保持量表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1046966A1 (en) 2000-10-25
CN1285052A (zh) 2001-02-21
HK1034324A1 (en) 2001-10-19
CN1192288C (zh) 2005-03-09
TW372284B (en) 1999-10-21
US6507537B1 (en) 2003-01-14
EP1046966A4 (en) 2001-02-28
WO1999034261A1 (fr) 1999-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8305848B2 (en) Timepiece movement fitted with an inertial coupling mechanism
US8342740B2 (en) Oscillating weight for an automatic winding watch, including a power reserve indicator device integrated in said oscillating weight
US5828628A (en) Timepiece comprising a mechanism driven by mechanical driving means and a power reserve indicating device
JP4631839B2 (ja) 時計
JP6738166B2 (ja) パワーリザーブ機構、ムーブメントおよび時計
JP4537160B2 (ja) 互いに回転可能な2つのケースを含む時計
US8274864B2 (en) Slip gear structure and timepiece equipped with the same
JPH11183642A (ja) ぜんまい巻き状態表示装置付き時計
US9971311B2 (en) Power reserve indicator for timepieces
JPH11183643A (ja) パワーリザーブ機構およびパワーリザーブ機構の表示ユニット
JP2757147B2 (ja) ぜんまい動力蓄積量表示付き機械式時計
JP2014041127A (ja) 拡張動作用パワーリザーブを有する時計用ムーブメント
US3901021A (en) Automatic winding watch
JP3054943B2 (ja) 時計の正逆転機構およびこれを用いたパワーリザーブ機構
JP7347103B2 (ja) 時計
JP7327180B2 (ja) 時計
JPH0747756Y2 (ja) 指針式時計
JP2605696Y2 (ja) クロノグラフ付時計構造
JP2003344559A (ja) 切換伝え車を有する自動巻時計
JP2006234433A (ja) パワーリザーブ表示機構及びこれを備えた機械式時計
JP2021067672A (ja) 時計用ムーブメントおよび時計
JP2021060237A (ja) ムーブメントおよび時計
JPS598225Y2 (ja) 時計の暦修正装置
JP2019128305A (ja) パワーリザーブ表示機構付き時計
JP2574933Y2 (ja) 指針表示式時計の時差修正機構