JPH11183197A - 回転検出装置 - Google Patents

回転検出装置

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JPH11183197A
JPH11183197A JP35124297A JP35124297A JPH11183197A JP H11183197 A JPH11183197 A JP H11183197A JP 35124297 A JP35124297 A JP 35124297A JP 35124297 A JP35124297 A JP 35124297A JP H11183197 A JPH11183197 A JP H11183197A
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mre
bridge
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真路 中谷
Hirobumi Uenoyama
博文 上野山
Takamasa Kanehara
金原  孝昌
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイアス磁石に対するMREブリッジの配置
ズレによっても、MREブリッジの出力と所定のしきい
値電圧とが確実に比較できるようにする。 【解決手段】 MREブリッジ3、4をバイアス磁石2
の磁気的中心の軸方向にずらして配置し、MREブリッ
ジ3の出力波形とMREブリッジ4の出力波形とが同相
で変化するようにする。具体的には、MREブリッジ
3、4を同様のパターンで形成し、MREブリッジ3に
対してはMRE3aからMRE3bに電流が流れるよう
にし、MREブリッジ4に対してはMRE4aからMR
E4bに電流が流れるようにする。これにより、MRE
ブリッジ3、4がバイアス磁石2の磁気的中心からずれ
て配置されても、MREブリッジ3、4の出力波形の振
幅中心が同じ方向に変化するようになる。これにより、
MRE3、4のいずれか一方をしきい値として、他方の
出力と確実に比較することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイアス磁界の方
向の変化によって抵抗値を変化させる磁気抵抗素子(以
下、MREという)を用いて、回転情報の検出を行う回
転検出装置に関し、特に車両におけるエンジン制御や車
両ブレーキにおけるABS制御に使用する回転検出装置
に適用すると好適である。
【0002】
【従来の技術】回転検出装置は、バイアス磁界を発生す
るバイアス磁石の中心軸上(磁気的中心)に2つのMR
EからなるMREブリッジを配置し、ギアの回転に伴っ
て変化するバイアス磁界の変化をMREブリッジの出力
に基づいて検出する。この回転検出装置の回路構成を図
6に示す。図6に示すように、回転検出装置は、2つの
MRE20、21が直列接続されたMREブリッジ22
の中点電位と、固定された所定のしきい値電圧Vref
とをコンパレータ23で比較し、MREブリッジ22の
出力を2値化することによってギアの回転状態の検出を
行っている。
【0003】このギアの回転状態検出に際し、図7
(a)に示すように、MREブリッジ22の中点電位が
振幅するため、その振幅中心に相当する電圧を上記しき
い値電圧Vrefとして固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バイア
ス磁石に対してMREブリッジ22がずれて配置される
と、図7(b)に示すようにMREブリッジ22の中点
電圧の振幅中心がずれてしまう場合がある。すなわち、
バイアス磁石に対するMREブリッジ22の配置ズレが
あった場合には、バイアス磁石の近傍になにも磁性体が
ないオープンフレックス状態において、MREブリッジ
22を通過する磁力線の方向が着磁面に対して垂直でな
くなるため、2つのMRE20、21の抵抗値が配置ズ
レがない場合と異なってしまい、振幅中心となる中点電
圧が変化してしまう。
【0005】このような場合、MREブリッジ22の中
点電位としきい値電圧Vrefとの交差位置が変化して
しまったり、MREブリッジ22の出力をしきい値電圧
Vrefでシュレッショルドできなくなったりしてしま
い、回転検出装置の検出精度が悪化するという問題があ
る。本発明は上記問題に鑑みてなされ、バイアス磁石に
対するMREブリッジの配置ズレによっても、MREブ
リッジの出力と所定のしきい値電圧とが確実に比較で
き、検出精度が良好な回転検出装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、以下の技術的手段を採用する。請求項1に記載の発
明においては、第1、第2の磁気抵抗素子パターン
(3、4)は、バイアス磁石(2)の磁気的中心軸方向
にずらして配置されており、第1の磁気抵抗素子パター
ン(3)の出力波形と第2の磁気抵抗素子パターン
(4)の出力波形とが同相で変化するようになっている
ことを特徴としている。
【0007】このように、第1、第2の磁気抵抗素子ブ
リッジ(3、4)をバイアス磁石(2)の磁気的中心軸
方向にずらして、つまりバイアス磁石(2)が発生する
バイアス磁界の変化が異なった位置に第1、第2の磁気
抵抗素子ブリッジ(3、4)を配置することによって、
第1、第2の磁気抵抗素子ブリッジ(3、4)の出力電
位を異なったものとすることができる。
【0008】そして、第1、第2の磁気抵抗素子ブリッ
ジ(3、4)はバイアス磁石(2)に固定される部材に
内蔵されているため、第1の磁気抵抗素子ブリッジ
(3)がずれて配置されれば、第2の磁気抵抗素子ブリ
ッジ(4)もずれて配置される。このとき、第1の磁気
抵抗素子パターン(3)の出力波形と第2の磁気抵抗素
子パターン(4)の出力波形とが同相で変化するように
すれば、第1の磁気抵抗素子パターン(3)の出力電位
の振幅中心がずれても、第2の磁気抵抗素子ブリッジ
(4)の出力電位の振幅中心も同様にずれるため、第
1、第2の磁気抵抗素子ブリッジ(3、4)のいずれか
一方の出力電位をしきい値電圧として、他方の出力電位
と確実に比較することができる。これにより、ギア
(1)の回転検出のための中点電位としきい値電圧との
交差する位置が変化することがない検出精度の良好な回
転検出装置とすることができる。
【0009】請求項3に記載の発明においては、第1、
第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)をバイアス磁石
(2)の磁気的中心軸方向にずらして配置し、第1、第
2の磁気抵抗素子パターン(3、4)がバイアス磁石
(2)の磁気的中心に配置された場合に比して、第1の
磁気抵抗素子パターン(3)の出力電位の振幅中心が増
大しているときには、第2の磁気抵抗素子パターン
(4)の出力電位の振幅中心も増大し、第1の磁気抵抗
素子パターン(3)の出力電位の振幅中心が減少してい
るときには、第2の磁気抵抗素子パターン(4)の出力
電位の振幅中心も減少するようになっていることを特徴
としている。
【0010】このように、第1、第2の磁気抵抗素子パ
ターン(3、4)がバイアス磁石(2)の磁気的中心に
配置された場合に比して、第1の磁気抵抗素子パターン
(3)の出力電位の振幅中心が増大しているときには、
第2の磁気抵抗素子パターン(4)の出力の振幅中心も
増大し、第1の磁気抵抗素子パターン(3)の出力電位
の振幅中心が減少しているときには、第2の磁気抵抗素
子パターン(4)の出力の振幅中心も減少するようにな
っていれば、第1、第2の磁気抵抗素子パターン(3、
4)がバイアス磁石(2)の磁気的中心からずれて配置
されても第1、第2の磁気抵抗素子ブリッジ(3、4)
のいずれか一方の出力電位をしきい値電圧として、他方
の出力電位と確実に比較することができる。これによ
り、請求項1と同様の効果が得られる。
【0011】具体的には、請求項5に示すように、第1
の磁気抵抗素子パターン(3)を構成する2つの磁気抵
抗素子(3a、3b)を、バイアス磁石(2)の磁気的
中心に平行な線を対称線としてハの字を成すように対称
配置すると共に、第2の磁気抵抗素子パターン(4)を
構成する2つの磁気抵抗素子(4a、4b)をそれぞ
れ、第1の磁気抵抗素子パターン(4)を構成する2つ
の磁気抵抗素子(3a、3b)のいずれか一方と略平行
に配置し、第1、第2の磁気抵抗素子パターン(3、
4)に対して同方向に電流が流れるようにすれば、請求
項1乃至3に記載の発明の効果が得られる。
【0012】なお、請求項6に示すように、第1、第2
の磁気抵抗素子ブリッジ(3、4)の出力のいずれをし
きい値電圧としても、検出精度の良好な回転検出装置と
するとができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に、本実施形態における回転
検出装置の模式図を示す。図1に示すように、回転検出
装置は、ギア1に向かってバイアス磁界を発生するバイ
アス磁石2と、ギア1の回転に伴うバイアス磁界の方向
の変化を検出する2つのMREブリッジ3、4と、2つ
のMREブリッジ3、4それぞれからの出力を比較する
差動増幅回路5とを備えている。バイアス磁石2は、ギ
ア1の外周面1aに対向するように配置されており、ギ
ア1の外周面1aに向けてバイアス磁界を発生するよう
になっている。
【0014】バイアス磁石2は、中空形状で構成されて
おり、バイアス磁石2の中心軸(図中の2点鎖線)がバ
イアス磁界の磁気的中心を成している。そして、中空形
状を成すバイアス磁石2の端面の一方がN極、他方がS
極になるように着磁されており、バイアス磁石2のうち
ギア1に近い端面がN極、遠い端面がS極となるよう
に、かつ中空形状の中心軸上に概ねギア1の回転軸が位
置するように配置されている。
【0015】2つのMREブリッジ3、4は、ICチッ
プ(図示せず)の表面に形成されている。そして、これ
ら2つのMREブリッジ3、4は、ギア1からの距離が
変わるように、つまりバイアス磁石2の中心軸方向にず
らして併設されている。ギア1に近い側に位置するMR
Eブリッジ3は、全長が略同等な2つのMRE3a、3
bによって構成されている。これら2つのMRE3a、
3bが直列接続されて、それぞれの長手方向に電流が流
れるようになっている。具体的には、MREブリッジ3
に対して所定の電圧を印加することによって、MRE3
aからMRE3bに向けて電流が流れるようになってい
る。そして、直列接続されたMRE3aとMRE3bと
の間の中点電位をMREブリッジ3の出力としている。
このため、MREブリッジ3の中点電位は、MREブリ
ッジ3に印加する電圧の1/2となる。
【0016】また、MREブリッジ3を構成する2つの
MRE3a、3bは、それぞれ異なった方向性を有して
おり、それぞれの長手方向がバイアス磁界の磁気的中心
に対して、ギア1の回転方向に45度と−45度の角度
を成すように、すなわち互いに直交するハの字状になる
ようにICチップ上に形成されている。これにより、バ
イアス磁界の変化(振れ角)が大きい場合でも、MRE
ブリッジ3の出力に波形割れが発生しないようにしてい
る。
【0017】一方、ギア1から遠い側に位置するMRE
ブリッジ4も、全長が略同等な2つのMRE4a、4b
によって構成されている。これら2つのMRE4a、4
bは、ギア側MREブリッジ3を構成するMRE3a、
3bと同様に直列接続されていて、かつMRE3a、3
bと概ね同様の方向性を有している。つまり、MRE4
aはMRE3aと同様の方向性を有し、MRE4bはM
RE3bと同様の方向性を有している。そして、MRE
ブリッジ4に対してMREブリッジ3と同等の電圧を印
加することによって、MRE4aからMRE4bに向け
て電流が流れるようになっており、図1の矢印に示すよ
うに、MREブリッジ1と同相(同様の向き)で電流が
流れるようになっている。そして、直列接続されたMR
E4aとMRE4bとの間の中点電位をMREブリッジ
4の出力としている。このため、MREブリッジ4の中
点電位は、MREブリッジ4に印加する電圧の1/2と
なる。
【0018】このように構成された2つのMREブリッ
ジ3、4は、モールド樹脂によってモールディングされ
てモールド材に内蔵され、バイアス磁石2に固定され
る。このとき、MREブリッジ3、4のそれぞれが備え
ている2つのMRE3a、3b、4a、4bの接続点の
部分、つまりハの字の中心がバイアス磁石2の中心軸に
位置するように配置されて固定される。
【0019】なお、このときのMREブリッジ3、4と
バイアス磁石2との配置関係は、バイアス磁石2に対し
てMREブリッジ3、4が正確に配置された場合を示し
ており、ずれて配置された場合にはバイアス磁石2の中
心軸からずれてMREブリッジ3、4が配置されたりす
る。差動増幅回路5は、図1(b)に示すような回路構
成を成している。この図に示されるように、差動増幅回
路5はコンパレータ5aで構成されており、コンパレー
タ5aの非反転入力端子と反転入力端子にそれぞれMR
Eブリッジ3の中点電位とMREブリッジ4の中点電位
が入力されて大小比較されるようになっている。すなわ
ち、MREブリッジ3の中点電位をしきい値電圧となる
MREブリッジ4の中点電位と大小比較することによっ
て、MREブリッジ3の出力を2値化処理している。そ
して、この差動増幅回路5の出力を回転検出装置の出力
として、ギア1の回転状態を検出できるようになってい
る。
【0020】次に、回転検出装置の作動について説明す
る。まず、ギア1が紙面左回りに回転すると、このギア
1の回転に伴ってバイアス磁石2が発生するバイアス磁
界が変化する。ギア回転時にバイアス磁石2が放出する
磁力線Hの変化を図2に示す。この図に示されるよう
に、磁力線Hは、ギア1の回転方向左右に振れる。この
磁力線Hの振れは、2つのMREブリッジ3、4がパタ
ーニングされたICチップの表面をX−Y平面と見立て
て、各MRE3a、3b、4a、4bを中心としたXY
Z軸を考えたときに、X−Y平面上で磁力線Hが振れる
ことを示している。
【0021】このX−Y平面上で磁力線Hが振れる場合
におけるMREの抵抗値変化を図3の特性図に示す。こ
の特性図は、MREに流れる電流の方向に対して、MR
Eを通過する磁界の方向が成す角度を磁気ベクトル角θ
とし、磁気ベクトル角θの変化に伴うMREの抵抗値変
化を示したものである。また、図4(a)、(b)にギ
ア1の回転に伴うMREブリッジ3、4の出力波形を示
す。なお、図4(a)はバイアス磁石2に対してMRE
ブリッジ3、4が正確に配置された場合(以下、正常な
場合という)を示し、図4(b)はバイアス磁石2に対
してMREブリッジ3、4がずれて配置された場合(以
下、配置ズレした場合という)を示している。以下、図
3に基づいて図4に示すMREブリッジ3、4の出力の
変化について説明する。
【0022】まず、正常な場合について説明する。ギア
1の歯が「山」位置(凸形状の部分)や「谷」位置(凹
形状の部分)にある場合(図4(a)中の時点t1、t
2)には、磁力線Hがバイアス磁石2の中心軸と平行に
なり、磁気ベクトル角θは、MRE3a、4aについて
は45度、MRE3b、4bについては135度とな
る。このため、このような場合には、2つのMREブリ
ッジ3、4の中点電位は略同等になる。従って、この時
の中点電位、つまりMREブリッジ3、4に印加される
電圧の1/2の電圧がMREブリッジ3、4の中点電位
の振幅の中心となる。
【0023】そして、ギア1の歯が「山」位置から
「谷」位置へ変化している場合(図4(a)中の時点t
1とt2の間)には、磁力線Hが紙面右方向に振れ、磁
気ベクトル角θは、MRE3a、4aについては45度
を超え、MRE3b、4bについては135度を超え
る。このため、MRE3bの抵抗値はMRE3aの抵抗
値よりも大きくなり、MRE4bの抵抗値はMRE4a
の抵抗値よりも大きくなる。よって、2つのMREブリ
ッジ3、4の中点電位は共に、大きくなる。このとき、
磁力線Hの振れは、ギア1に近い方が大きくなるため、
MREブリッジ3の中点電位の増加はMREブリッジ4
の中点電位の増加よりも大きくなり、MREブリッジ3
の中点電位はMREブリッジ4の中点電位よりも高くな
る。このため、図1(b)に示すコンパレータ5aはハ
イレベルを出力する。
【0024】また、ギア1の歯が「谷」位置から「山」
位置へ変化している場合には、「山」位置から「谷」位
置へ変化している場合とは逆方向に磁力線Hが振れるた
め、MREブリッジ3の中点電位はMREブリッジ4の
中点電位よりも低くなる。このため、図1(b)に示す
コンパレータ5aはローレベルを出力する。このよう
に、MREブリッジ3の出力波形とMREブリッジ4の
出力波形は同相で変化し、MREブリッジ4の中点電位
をしきい値電圧として、MREブリッジ3の中点電位を
スレッショルドすることによって、MREブリッジ3の
出力を2値化し、ギア1の回転状態を検出できる。
【0025】次に、配置ズレした場合について説明す
る。このような場合には、オープンフレックス状態の際
に、MREブリッジ3、4を通過する磁力線Hがバイア
ス磁石2の中心軸に対して平行でないため、MREブリ
ッジ3を構成するMRE3aとMRE3bの抵抗値や、
MREブリッジ4を構成するMRE4aとMRE4bの
抵抗値が異なる。このため、MREブリッジ3、4の中
点電位は、MREブリッジ3、4に印加される電圧の1
/2の電圧にならない。
【0026】このため、図4(b)の矢印で示したよう
に、例えばMREブリッジ3、4の中点電位がMREブ
リッジ3、4に印加される電圧の1/2以下に下がった
り、その逆に上がったりする。しかしながら、この図に
示されているように、MREブリッジ3、4の中点電位
は共に同方向に移動する。これは、モールド材内にモー
ルディングされたMREブリッジ3、4は、バイアス磁
石2に対して配置ズレした時には同じ方向にずれるた
め、通過する磁束も同方向に振れた状態となるからであ
る。
【0027】従って、MREブリッジ3がバイアス磁石
2に対して位置ズレして配置され、MREブリッジ3の
中点電位の振幅中心がずれても、MREブリッジ4の中
点電位の振幅中心もずれるため、MREブリッジ3の出
力とMREブリッジ4の出力が交差する位置は正常な場
合と同様であり、回転検出装置の検出精度を悪化させる
こともない。
【0028】このように、2つのMREブリッジ3、4
をバイアス磁石2の中心軸方向にずらしてギア1からの
距離を変えて併設すると共に、これら2つのMREブリ
ッジ3、4に流す電流の方向を同様にすることによっ
て、バイアス磁石2に対してMREブリッジ3、4がず
れて配置されても、一方のMREブリッジ4の出力をし
きい値として他方のMREブリッジ3の出力を2値化
し、検出感度を悪化させることなくギア1の回転状態を
検出することができる。
【0029】なお、特開平3−195970号公報に示
される回転検出装置では、2つのMREブリッジをバイ
アス磁石の中心軸方向にずらしてギアからの距離を変え
て併設するようにしているが、この公報に示される回転
検出装置では2つのMREブリッジに流す電流の方向を
変えているため、本実施形態に示した効果は得られな
い。
【0030】すなわち、上記公報に示される回転検出装
置は、2つのMREブリッジに流す電流の方向を変える
ことによって、2つのMREブリッジの抵抗値変化が逆
になるようにし、図5(a)に示すように2つのMRE
ブリッジの出力波形が逆相になるようにして2つのMR
Eブリッジの出力の差を大きくしているが、このように
した場合にはバイアス磁石に対して2つのMREブリッ
ジが位置ズレすると、図5(b)の矢印で示すように各
MREブリッジの出力が逆方向に変化してしまうからで
ある。
【0031】(他の実施形態)なお、上記実施形態で
は、MREブリッジ3を構成するMRE3a、3bとM
REブリッジ4を構成しているMRE4a、4bの方向
性を同様にして平行に配置しているが、必ずしも同様の
方向性を有している必要はなく、例えばMRE3aに対
してMRE4aがある程度角度を成していてもよい。た
だし、このような場合にも、MREブリッジ3の出力波
形とMREブリッジ4の出力波形が同相で変化するよう
にする必要がある。
【0032】また、MRE4a、4bの角度を、バイア
ス磁石2の中心軸に対してギア1の回転方向にそれぞ
れ、±135度の角度に配置し、MRE4bからMRE
4aに向けて電流が流れるようにしても、2つのMRE
ブリッジ3、4の出力波形が同相で変化し、上記実施形
態と同様の効果が得られる。さらに、上記実施形態で
は、MREブリッジ3、4の出力をコンパレータ5aに
よって比較するようにしているが、MREブリッジ3、
4の出力の差が小さい場合には2つの出力の比較が困難
な場合があり得る。このような場合には、2つの出力を
増幅器として働くコンパレータ5aで比較したのち、所
定のしきい値電圧と比較するようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は回転検出装置の模式図であり、(b)
は差動増幅回路の回路構成図である。
【図2】ギア1の回転い伴う磁力線Hの変化を説明する
ための図である。
【図3】磁気ベクトル角θに対するMREの抵抗値変化
を説明するための図である。
【図4】(a)はバイアス磁石2に対してMREブリッ
ジ3、4が位置ズレしてない場合の出力波形図であり、
(b)はバイアス磁石2に対してMREブリッジ3、4
が位置ズレしている場合の出力波形図である。
【図5】従来の回転検出装置における出力波形図であ
り、(a)はバイアス磁石に対してMREブリッジが位
置ズレしてない場合の出力波形図であり、(b)はバイ
アス磁石に対してMREブリッジが位置ズレしている場
合の出力波形図である。
【図6】従来の回転検出装置の回路構成を示す模式図で
ある。
【図7】従来の回転検出装置における出力波形図であ
り、(a)はバイアス磁石に対してMREブリッジが位
置ズレしてない場合の出力波形図であり、(b)はバイ
アス磁石に対してMREブリッジが位置ズレしている場
合の出力波形図である。
【符号の説明】
1…ギア、2…バイアス磁石、3…MREブリッジ、3
a、3b…MRE、4…MREブリッジ、4a、4b…
MRE、5…差動増幅回路、5a…コンパレータ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する歯車状のギア(1)の歯に向け
    てバイアス磁界を発生するバイアス磁石(2)と、 前記バイアス磁界の変化に伴い抵抗値が変化する第1、
    第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)を内蔵し、前記
    バイアス磁石(2)に固定される部材と、 を備え、前記第1の磁気抵抗素子パターン(3)の出力
    と、前記第2の磁気抵抗素子パターン(4)の出力とを
    比較することによって前記ギア(1)の回転状態を検出
    する回転検出装置であって、 前記第1、第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)は、
    前記バイアス磁石(2)の磁気的中心軸方向にずらして
    配置されており、前記第1の磁気抵抗素子パターン
    (3)の出力波形と、前記第2の磁気抵抗素子パターン
    (4)の出力波形とが同相で変化するようになっている
    ことを特徴とする回転検出装置。
  2. 【請求項2】 回転する歯車状のギア(1)の歯に向け
    てバイアス磁界を発生するバイアス磁石(2)と、 前記バイアス磁界の変化に伴い抵抗値が変化する第1、
    第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)を内蔵し、前記
    バイアス磁石(2)に固定される部材と、 を備え、前記第1の磁気抵抗素子パターン(3)の出力
    と、前記第2の磁気抵抗素子パターン(4)の出力とを
    比較することによって前記ギア(1)の回転状態を検出
    する回転検出装置であって、 前記第1、第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)は、
    前記バイアス磁石(2)の磁気的中心軸方向にずらして
    配置されており、前記第1の磁気抵抗素子ブリッジ
    (3)の出力電位が増加すると前記第2の磁気抵抗素子
    ブリッジ(4)の出力電位も増加し、前記第1の磁気抵
    抗素子ブリッジ(3)の出力電位が減少すると前記第2
    の磁気抵抗素子ブリッジ(4)の出力電位も減少するよ
    うになっていることを特徴とする回転検出装置。
  3. 【請求項3】 回転する歯車状のギア(1)の歯に向け
    てバイアス磁界を発生するバイアス磁石(2)と、 前記バイアス磁界の変化に伴い抵抗値が変化する第1、
    第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)を内蔵し、前記
    バイアス磁石(2)に固定される部材と、 を備え、前記第1の磁気抵抗素子パターン(3)の出力
    電位と、前記第2の磁気抵抗素子パターン(4)の出力
    電位とを比較することによって前記ギア(1)の回転状
    態を検出する回転検出装置であって、 前記第1、第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)は、
    前記バイアス磁石(2)の磁気的中心軸方向にずらして
    配置されており、 前記第1、第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)が前
    記バイアス磁石(2)の磁気的中心に配置された場合に
    比して、前記第1の磁気抵抗素子パターン(3)の出力
    電位の振幅中心が増大しているときには、前記第2の磁
    気抵抗素子パターン(4)の出力電位の振幅中心も増大
    し、前記第1の磁気抵抗素子パターン(3)の出力電位
    の振幅中心が減少しているときには、前記第2の磁気抵
    抗素子パターン(4)の出力電位の振幅中心も減少する
    ようになっていることを特徴とする回転検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の磁気抵抗素子パターン(3)
    は2つの磁気抵抗素子(3a、3b)が直列接続された
    ブリッジで構成され、この第1の磁気抵抗素子パターン
    (3)を構成する2つの磁気抵抗素子ブリッジ(3a、
    3b)の接続点における電位を出力としており、 前記第2の磁気抵抗素子パターン(4)は、2つの磁気
    抵抗素子(4a、4b)が直列接続されたブリッジで構
    成され、この第2の磁気抵抗素子パターン(3)を構成
    する2つの磁気抵抗素子ブリッジ(3a、3b)の接続
    点における電位を出力としていることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか1つに記載の回転検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の磁気抵抗素子パターン(3)
    を構成する2つの磁気抵抗素子(3a、3b)は、前記
    バイアス磁石(2)の磁気的中心に平行な線を対称線と
    してハの字を成すように対称配置されており、 前記第2の磁気抵抗素子パターン(4)を構成する2つ
    の磁気抵抗素子(4a、4b)はそれぞれ、前記第1の
    磁気抵抗素子パターン(4)を構成する2つの磁気抵抗
    素子(3a、3b)のいずれか一方と略平行に配置され
    ており、 前記第1、第2の磁気抵抗素子パターン(3、4)に
    は、同方向に電流が流れるようになっていることを特徴
    とする請求項4に記載の回転検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の磁気抵抗素子ブリッジ(3)
    の出力と第2の磁気抵抗素子ブリッジ(4)の出力とを
    比較する手段(5)は、前記第1の磁気抵抗素子ブリッ
    ジ(3)の出力と前記第2の磁気抵抗素子ブリッジ
    (4)の出力とのいずれか一方をしきい値として、他方
    の出力を2値化するものであることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれか1つに記載の回転検出装置。
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