JPH11182608A - ダンパ - Google Patents

ダンパ

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JPH11182608A
JPH11182608A JP36351497A JP36351497A JPH11182608A JP H11182608 A JPH11182608 A JP H11182608A JP 36351497 A JP36351497 A JP 36351497A JP 36351497 A JP36351497 A JP 36351497A JP H11182608 A JPH11182608 A JP H11182608A
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JP
Japan
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casing
damper
rotating body
operating member
fluid
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Withdrawn
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JP36351497A
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English (en)
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Toshio Iiyama
俊男 飯山
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Origin Electric Co Ltd
Original Assignee
Origin Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11182608A publication Critical patent/JPH11182608A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】負荷量に比例してトルクの大きさが変化して、
負荷量にかかわらずほぼ一定のダンパ効果を呈する簡潔
な構成の機械式トルク可変型ダンパを提供すること。 【構成】ケーシングと、該ケーシングの中に封入された
流体と、該ケーシングから外部に延びる回転運動体又は
往復運動体とからなるダンパにおいて、前記回転運動体
又は往復運動体に加わる力に応じて前記流体の通る流路
の面積を変える作動部材を前記回転運動体又は往復運動
体に備えたことを特徴とするダンパ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は,産業機器、OA機器
又は自動販売機などにおいて重量物の衝撃を吸収するた
めに用いられるダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】 最近、複写機やトイレ、あるいはピア
ノの蓋などが急激に降下して衝撃を与えるのを防ぐため
に、ヒンジ部にダンパを設けてゆっくりと蓋が閉まるよ
うな構造のものが要求される場合がある。
【0003】 このようなダンパとして、従来は図7に
示すようなものが一般的に使用されている。図示ダンパ
は外輪に対応する短円筒状のケーシング1 と、内輪に対
応する回転運動体2 と、シリコーンオイルのような粘性
流体3 と、特殊な形状をしたベーン9 と、回転運動体2
とベーン9 とでワンウェイクラッチ機構を構成するロー
ラ10とからなる。
【0004】 このダンパは、ケーシング1を固定した
状態で、回転運動体2を左回転(反時計方向)に回転さ
せると、ワンウェイクラッチ機構は空転方向になるた
め、回転運動体2は僅かな外部回転力で回転する。しか
し、ケーシング1を固定した状態で、回転運動体2を右
方向(時計方向)に回転させるときには、ワンウェイク
ラッチ機構は噛み合うので、ベーン9 も一緒に右回転す
るが、ケーシング1の内壁とベーン9 の一部分との間の
ギャップが小さく設定されてので、粘性の高い粘性流体
3はその狭いギャップを通過しにくい。この構造がダン
パ効果を与える。
【0005】 このようなダンパは、各種機器の蓋のよ
うな重量物を押し上げる方向には空転し、重量物が重力
により降下する方向にはダンパ効果でゆっくりと降下す
る用途に使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 そしてこのような構
造のダンパは、回転運動体2に結合される重量物のよう
な負荷のトルク値が一定の場合には何ら問題なくダンパ
効果を発揮するが、プリンタの給紙トレイのように、ト
レイに収納されている用紙の量が使用状況により刻々と
変化し、それに伴いトレイ全体の重量が変動する場合に
はあまりダンパ効果が期待できないという問題がある。
【0007】 したがって、本発明は負荷量に比例して
トルクの大きさが変化する機械式トルク可変型ダンパを
提供することを主目的としている。
【0008】
【問題を解決するための手段】 前述のような問題を解
決するため,第1の発明は、ケーシングと、このケーシ
ングの中に封入された流体と、このケーシングから外部
に延びる回転運動体又は往復運動体とからなるダンパに
おいて、前記回転運動体又は往復運動体に加わる力に応
じて前記流体の通る流路の面積を変える作動部材を前記
回転運動体又は往復運動体に備えたことを特徴とするダ
ンパを提供するものである。
【0009】 前述のような問題を解決するため,第2
の発明は、ケーシングと、このケーシングの中に封入さ
れた流体と、このケーシングから外部に延びる回転運動
体とからなるダンパにおいて、前記回転運動体に加わる
力に応じて前記回転運動体の回転方向に対して角度が変
位するようにその回転運動体に係合され、かつ前記回転
運動体が順方向に回転するとき前記流体の通流面積が狭
くなるように前記回転運動体に対して立ち上がる作動部
材を備えると共に、該作動部材に順方向の弾性力を与え
る弾性部材を備えたことを特徴とするダンパを提供する
ものである。
【0010】 前述のような問題を解決するため,第3
の発明は、ケーシングと、このケーシングの中に封入さ
れた流体と、このケーシングから外部に延びる往復運動
体とからなるダンパにおいて、前記往復運動体に加わる
力に応じて前記往復運動体の直進方向に対して角度が変
位できるようにその往復運動体に係合され、その往復運
動体が前進するとき前記流体の通流面積が狭くなるよう
に前記往復運動体の直進方向に対して角度が大きくなる
作動部材を備えると共に、前記作動部材に対してその前
進方向の弾性力を与える弾性部材を備えたことを特徴と
するダンパを提供するものである。
【0011】 前述のような問題を解決するため,第4
の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれにおいて、
前記作動部材と前記弾性部材との間には押圧棒状部材が
介在し、前記作動部材はその押圧棒状部材を介して前記
弾性部材からの弾性力を受けるダンパを提供するもので
ある。
【0012】 前述のような問題を解決するため,第5
の発明は、ケーシングと、該ケーシングの中に封入され
た流体と、該ケーシングから外部に延びる回転運動体又
は往復運動体とからなるダンパにおいて、前記ケーシン
グに加わる力に応じて前記流体の通る流路の面積を変え
る作動部材をケーシングに備えたことを特徴とするダン
パを提供するものである。
【0013】 前述のような問題を解決するため,第6
の発明は、請求項7において、前記ケーシングに加わる
力に応じて前記ケーシングの運動方向に対して角度が変
位するようにそのケーシングに係合され、かつ前記ケー
シングがある方向に運動するとき前記流体の通流面積が
狭くなるように前記ケーシングに対して立ち上がる作動
部材を備えると共に、該作動部材に前記ある方向の弾性
力を与える弾性部材を備えたことを特徴とするダンパを
提供するものである。
【0014】 前述のような問題を解決するため,第7
の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかにおい
て、前記ケーシング又は回転運動体、あるいは往復運動
体から延びる流体路面積制限用突出部を備えたことを特
徴とするダンパを提供するものである。
【0015】 前述のような問題を解決するため,第8
の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかにおい
て、前記作動部材は前記ケーシング及び回転運動体又は
往復運動体よりも熱膨張係数の大きな材料からなること
を特徴とするダンパを提供するものである。
【0016】
【発明を実施するための形態】 以下図面により本発明
の各実施例について説明する。図1(A)、(B) 及び図2
(A)、(B) はロータリーダンパの第1の実施例の構造及
び動作を説明するための断面図を示す。これら図におい
て、図7に示した記号と同一の記号は相当する部材を示
すものとする。このダンパの主な特徴は、負荷量に比例
してトルクの大きさが増大するように、負荷量に応じて
粘性流体の流れる通路の断面積が変化するようにしたも
のである。つまり、負荷量が大きくなるに伴い、大きな
トルクを与えるように粘性流体の通る通路の断面積を小
さくし、逆に負荷量が小さくなるのに伴い、粘性流体の
通る通路の断面積を大きくしてトルクを小さくする。こ
のようにすることにより、負荷量の大幅な変動にかかわ
らず常に安定した一定のダンパ効果を得ることができ
る。
【0017】 回転運動体2 は金属材料又は合成樹脂材
料の成型時に一体的に形成される係止部2aを備える。こ
の係止部2aは押圧棒状部材4 とコイルバネ5 とを回転運
動体2 に係止するためのものであり、一対の放射外方向
に延びる両端部2a1,2a2 とその両端部に跨がって延びる
円弧状部2a3 からなる。押圧棒状部材4 は円弧状に湾曲
した丸棒であり、その途中につば部分4aを備え、図面で
時計方向又は反時計方向に自由に動けるように両端部2a
1,2a2 の孔( 図示せず) を挿通して支承されている。ま
た、コイルバネ5 は押圧棒状部材4 の一部分を取り巻く
ように配置され、その両端は押圧棒状部材4 のつば部分
4aと係止部2aの一方の端部2a2 により係止される。
【0018】 作動部材6 は一端が断面円形状になって
いる丸棒状部6aとその丸棒状部6aから延びている板状部
6bとからなる。丸棒状部6aは、板状部6bがある角度の範
囲内で自由に回転できるように回転運動体2 の凹所によ
り支承されている。板状部6bはケーシング1 の内幅より
も若干小さな幅を持ち、ケーシング1 とシールド板7 と
の間に微小な間隙を保つ。また、回転運動体2 は作動部
材6 とケーシング1 の内壁との間に形成される粘性流体
通路の最大面積を制限するためのストッパ部2bを備え
る。回転運動体2 に外部から力が加わっていない状態で
は、押圧棒状部材4 を介してコイルバネ5 の弾性力が作
動部材の板状部6bに加えられ、作動部材6 の板状部6bは
ストッパ部2bに押しつけられている。この状態では、粘
性流体通路の面積が最大であり、ダンパのトルクが最も
小さい。なお、8 はOリングである。
【0019】 次にこのダンパの動作について説明す
る。回転運動体2 の外部に突出している露出部分2Cに負
荷、つまり重力のような力による反時計方向の回転力が
加わると、回転運動体2 は静止している粘性流体3 に逆
らって反時計方向に回転しようとするので、作動部材6
には粘性流体3 による時計方向の反発力が作用する。一
方、作動部材6 には押圧棒状部材4 を介してコイルバネ
5 の弾性力が反時計方向に加えられている。したがっ
て、回転運動体2 に対して加わる外力による反時計方向
の回転力がほぼゼロの状態では、粘性流体3 による反発
力は実質的に働かないから、作動部材6 の板状部6bはス
トッパ部2bに当接されており、この状態では作動部材6
とケーシング1 の内壁との間に形成される粘性流体通路
は図1(A) ,(B) に示すように最大である。この状態は
ダンパのトルクが最も小さい。
【0020】 次に、回転運動体2 に対して加わる外力
により作動部材6 が反時計方向に回転しようとすると
き、粘性流体3 の反発力が作動部材6 の板状部6bに働
き、それら双方向の力が平衡する角度まで作動部材6 は
時計方向に立ち上がり、作動部材6 と回転運動体2 の表
面とのなす角度は大きくなる。そして、外力による反時
計方向の回転力がコイルバネ5 による反時計方向の最大
弾性力よりも大きくなると、作動部材6 は更に立ち上が
り、図2(A) ,(B) に示すように最大の所定角度で停止
する。この状態では作動部材6 とケーシング1 の内壁と
の間に形成される粘性流体の通路が最小となるので、ダ
ンパのトルクが最も大きくなる。このようにこの実施例
のダンパでは、回転運動体2 に作用する外部回転力の大
きさに応じて、トルクが設定最大値から設定最小値の範
囲内で変化するので、単位当たりの外部回転力に対する
単位当たりのトルク値はほぼ一定となる。
【0021】 次に回転運動体2 の外部に突出している
露出部分2Cに反時計方向の回転力が開放されると、作動
部材6 にはコイルバネ5 による反時計方向の弾性力が加
わわっているので、作動部材6 はコイルバネ5 による反
時計方向の弾性力とそれに逆らう粘性流体3 力との差に
相当する力により図面左側に倒れて行き、粘性流体3 の
通流口を広げて行く。このことから回転運動体2 に反時
計方向の回転力が加わる場合には、非常に僅かな力で回
転運動体2 が回転するのが分かる。したがって、このダ
ンパは回転運動体2 に反時計方向の回転力がかかる場合
には、その力の大小にかかわらずほぼ一定の速度で緩や
かに反時計方向に回転し、逆に時計方向の回転力がかか
る場合には非常に僅かな力で回転する。
【0022】 図3(A)、(B) は、図1(A)、(B) 及び図2
(A)、(B) に示した前記実施例の変更例であり、ケーシ
ング1 の内壁面から回転運動体2 方向に延びる流体路面
積制限用突出部1Aを備えたものである。この流体路面積
制限用突出部1Aはケーシング1 と一体的に形成され、図
示していないが、ケーシング1 の側壁との間には隙間が
ないのは勿論のこと、シールド板との間も非常にに隙間
が小さくなるように形成されている。流体路面積制限用
突出部1Aは、ケーシング1 の内壁面との間に形成される
粘性流体3 の通流口を小さくし、ダンパ効果を高めるた
めのものである。したがって、流体路面積制限用突出部
1Aとケーシング1 の内壁面との間の距離が小さいほどダ
ンパ効果は大きくなる。
【0023】 回転運動体2 にかかる回転力に対するコ
イルバネ5 、押圧棒状部材4 及び作動部材6 の動作は前
記実施例と同様なので説明を省略するが、図3(A)は回転
運動体2 に反時計方向の回転力がかかっていない状態を
示し、図3(B)は回転運動体2 に大きな反時計方向の回転
力がかかり、作動部材6 が最高位置まで立ち上がった状
態を示している。その状態では、例えば作動部材6 はほ
ぼ60°立ち上がっており、作動部材6 とケーシング1 の
内壁面との間の距離は最も小さいので、最大の減衰力を
呈する。
【0024】 次に図4は図1及び図2で示した実施例
のダンパ構造から押圧棒状部材4 を除去した実施例を示
す。係止部2aは図1及び図2で示したものとほぼ同様な
構造で回転運動体2 に一体的に形成されており、異なる
ところは一方の端部2a1 が開放されていて、コイルバネ
5 の一端が作動部材6 に直接弾性力を与える点である。
図 4は、コイルバネ5 の弾性力に逆らって作動部材6 が
最も立ち上がった状態を示しており、作動部材6 は係止
部2aの一端に当接してそこで止められいるので、コイル
バネ5 は係止部2aから突き出ていないが、回転運動体2
の回転力が開放されるとき、コイルバネ5 は自己の拡張
力で図面左側に延び、作動部材6 を反時計方向に戻して
粘性流体の通流口を拡大する。したがって、係止部2aの
一端は作動部材6 のストッパとしての役割も果たす。
【0025】 この実施例では押圧棒状部材4 を除去し
ているので、組み立てが容易になり、小型化し易いと同
時に、安価にできるという効果がある。
【0026】 次に図 5に示す実施例は更に簡単な構造
としたものであり、作動部材6 の丸棒状部6aの根元側に
時計方向側に延びる板バネ部6Cが形成されており、その
板バネ部6Cは回転運動体2 に予め形成された空所2cに納
められ、板バネ部6Cの先端部は空所2cの一部分の切り込
み部2dに嵌入され、回転運動体2 に固定される。作動部
材6 が板状部6aから板バネ部6Cまで一体的に形成されて
いる場合には燐青銅又は鋼のような弾性力の大きな金属
材料からなるのが好ましいが、板バネ部6Cを丸棒状部6a
に溶接などの方法で結合したものの場合には、少なくと
も作動板部6aは別の金属材料又は合成樹脂材料からなっ
ても良い。
【0027】 回転運動体2 は粘性流体3 の最大通流面
積を設定するストッパ部6に対する位置に粘性流体3 の
最小通流面積を設定するストッパ部2cを備える。ストッ
パ部2bとストッパ部2cとの間の角度は特に制限されない
が、通常50〜70度の範囲である。この実施例の作動部材
6 は、前記実施例の作動部材とコイルバネとの組み合わ
せの働きを行う。板バネ部6Cが丸棒状部6aの根元側に時
計方向側に延びているので、板バネ部6Cは板状部6bに反
時計方向の力を与え、前記実施例と同様な動作を行わせ
る。
【0028】 この実施例は、別途弾性部材を設ける必
要がないから最も簡単な構造であり、組み立てが容易
で、しかも安価なダンパを得ることができる。また、板
バネ構造であるので、小型ながら大きな弾性力を得るこ
とができ、種々の弾性力をもつ小型のダンパを容易に製
造できる。
【0029】 以上はロータリーダンパの実施例につい
て説明したが、図6によりリニアダンパの実施例につい
て説明する。ケーシング1 は角形筒状のものであり、一
端は閉じており、他端にはシールド板7 を備える。角形
の往復運動体2'はシールド板7 の環状溝に配置されたO
リング8 を通してケーシング1 内部から外部へ延びる。
往復運動体2'は、その一面( 図面左側) を除き、3 面が
ケーシング1 の対向する面とそれぞれ僅かな距離だけ離
れるよう配設される。あるいは、往復運動体2'の一面(
図面右側) だけがケーシング1 の対応する面と僅かな距
離だけ離れ、他の2 面又は3 面は比較的離れるように配
設される。
【0030】 往復運動体2'は先端部に空所を有し、そ
の空所に押圧棒状部材4とコイルバネ5 を備えている。
また、往復運動体2'の先端には作動部材6 が設けられて
いる。作動部材6 は図 1及び図 2に示した実施例と同様
に、断面円形状の丸棒状部6aとそれから延びる板状部6b
とからなり、丸棒状部6aは前記実施例と同様な構造で往
復運動体2'に支承されている。作動部材6 の板状部6b
は、板状部6bがケーシング1 の内壁面に対しほぼ垂直に
なるとき、板状部6bの三方の端面がケーシング1 の内壁
面と僅かな距離離れるような大きさをもつ。
【0031】 コイルバネ5 の弾性力は、押圧棒状部材
4 を介して作動部材6 に図面下方向の加圧力を与える。
したがって、外部から往復運動体2'に下方向の力が働か
ない状態では、往復運動体2'はコイルバネ5 の弾性力が
ほとんど作用しない角度まで回転し、板状部6bとケーシ
ング1 の内壁面との間の距離は最大になっており、した
がって粘性流体3 の通流面積も最大である。
【0032】 次に、外部から往復運動体2'に下方向の
力が働くと、往復運動体2'が降下し、これに伴い作動部
材6 の板状部6bには粘性流体3 の抵抗力により図面上方
向の力が働く。作動部材6 の板状部6bは図面下方向の外
力と粘性流体3 の上方向の抵抗力とがバランスした位置
で停止する。したがって、外力が変化し、下方向の力の
増減に応じて往復運動体2'の降下速度も増減しようとす
るから、粘性流体3 の上方向の抵抗力も増減し、これに
伴い板状部6bの角度が変化して粘性流体3 の通流面積を
減増させる。この働きにより、このリニアダンパは負荷
の重量などの変化に応じて減衰力も変わり、下方向の外
力の変化にかかわらず往復運動体2'の降下速度は低減さ
れるばかりでなく、ほぼ一定に保持される。
【0033】 また、一般に粘性流体は温度が高くなる
と粘性が低下し、温度が下がると粘性が高くなるので、
温度変化によってダンパ効果が変化するという問題があ
るので、以上述べた実施例において作動部材6 、特に板
状部6bをケーシング及び各運動体の材質に比べて熱膨張
の大きな材料で構成することによりこの問題を解決でき
る。例えば、作動部材6 の丸棒状部6aは他の部分と同質
の金属材料で構成し、板状部6bの大部分を金属材料より
も大幅に熱膨張の大きな合成樹脂材料で形成することに
より、温度が高くなると板状部6bの膨張により粘性流体
の通流面積が小さくなり、温度が低くなると板状部6bの
膨張が小さいので粘性流体の通流面積の縮小割合が小さ
くなり、したがって温度変化による粘性流体の粘性の変
化を十分に補正でき、温度変化によってダンパ効果が変
化しないダンパを得ることができる。
【0034】 以上述べた実施例では、作動部材と弾性
部材を回転運動体又は往復運動体に設けたが、それらを
固定し、ケーシングを回転運動又は往復運動させる場合
には、同様な構造で作動部材と弾性部材をケーシングの
内壁面に備えれば良い。また、前述実施例では弾性部材
としてコイルバネ又は板バネを用いたが、トーションバ
ーなどを用いても良く、コイルバネを用いた実施例では
作動部材を弾性力で押す押しバネ方式としたが、作動部
材を弾性力で引っ張る引きバネ方式としても全く同様な
効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】 以上述べたように本発明によれば,負
荷量に比例してトルクの大きさが変化して、負荷量にか
かわらずほぼ一定のダンパ効果を呈する簡潔な構成の機
械式トルク可変型ダンパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るダンパの第1の実施形態を説明
するための図である。
【図2】 本発明に係るダンパの第1の実施形態を説明
するための図である。
【図3】 本発明に係るダンパの第2の実施形態を説明
するための図である。
【図4】 本発明に係るダンパの第3の実施形態を説明
するための図である。
【図5】 本発明に係るダンパの第4の実施形態を説明
するための図である。
【図6】 本発明に係るダンパの第5の実施形態を説明
するための図である。
【図7】 従来のダンパを説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・ケーシング 1A・・流体路面積制限用突出部 2・・・回転運動体 2’・・往復運動体 3・・・粘性流体 4・・・押圧棒状部材 5・・・弾性部材 6・・・作動部材 6a・・・丸棒状部 6b・・・板状部 6c・・・板バネ部 7・・・シールド体 8・・・Oリング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシングの中に封入
    された流体と、該ケーシングから外部に延びる回転運動
    体又は往復運動体とからなるダンパにおいて、前記回転
    運動体又は往復運動体に加わる力に応じて前記流体の通
    る流路の面積を変える作動部材を前記回転運動体又は往
    復運動体に備えたことを特徴とするダンパ。
  2. 【請求項2】 ケーシングと、該ケーシングの中に封入
    された流体と、該ケーシングから外部に延びる回転運動
    体とからなるダンパにおいて、 前記回転運動体に加わる力に応じて前記回転運動体の回
    転方向に対して角度が変位するようにその回転運動体に
    係合され、かつ前記回転運動体が順方向に回転するとき
    前記流体の通流面積が狭くなるように前記回転運動体に
    対して立ち上がる作動部材を備えると共に、該作動部材
    に前記順方向の弾性力を与える弾性部材を備えたことを
    特徴とするダンパ。
  3. 【請求項3】 ケーシングと、該ケーシングの中に封入
    された流体と、該ケーシングから外部に延びる往復運動
    体とからなるダンパにおいて、 前記往復運動体に加わる力に応じて前記往復運動体の直
    進方向に対して角度が変位できるようにその往復運動体
    に係合され、その往復運動体が前進するとき前記流体の
    通流面積が狭くなるように前記往復運動体の直進方向に
    対して角度が大きくなる作動部材を備えると共に、前記
    作動部材に対してその前進方向の弾性力を与える弾性部
    材を備えたことを特徴とするダンパ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれにおい
    て、前記作動部材と前記弾性部材との間には押圧棒状部
    材が介在し、前記作動部材は該押圧棒状部材を介して前
    記弾性部材からの弾性力を受けることを特徴とするダン
    パ。
  5. 【請求項5】 ケーシングと、該ケーシングの中に封入
    された流体と、該ケーシングから外部に延びる回転運動
    体又は往復運動体とからなるダンパにおいて、 前記ケーシングに加わる力に応じて前記流体の通る流路
    の面積を変える作動部材を前記ケーシングに備えたこと
    を特徴とするダンパ。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記ケーシングに加
    わる力に応じて前記ケーシングの運動方向に対して角度
    が変位するようにそのケーシングに係合され、かつ前記
    ケーシングがある方向に運動するとき前記流体の通流面
    積が狭くなるように前記ケーシングに対して立ち上がる
    作動部材を備えると共に、該作動部材に前記ある方向の
    弾性力を与える弾性部材を備えたことを特徴とするダン
    パ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかにお
    いて、前記ケーシング又は回転運動体、あるいは往復運
    動体から延びる流体路面積制限用突出部を備えたことを
    特徴とするダンパ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかにお
    いて、前記作動部材は前記ケーシング及び回転運動体又
    は往復運動体よりも熱膨張係数の大きな材料からなるこ
    とを特徴とするダンパ。
JP36351497A 1997-12-16 1997-12-16 ダンパ Withdrawn JPH11182608A (ja)

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