JPH11182452A - ポンプ - Google Patents
ポンプInfo
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- JPH11182452A JPH11182452A JP9355624A JP35562497A JPH11182452A JP H11182452 A JPH11182452 A JP H11182452A JP 9355624 A JP9355624 A JP 9355624A JP 35562497 A JP35562497 A JP 35562497A JP H11182452 A JPH11182452 A JP H11182452A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- pressure
- pump
- cylinder
- clearance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
- Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
- Reciprocating Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧電材料をアクチュエータとしてピストンを
作動する形式のポンプにおいて、シリンダ室内の圧力変
動をほぼ一定に保持して品質向上を図ることのできるポ
ンプを提供する。 【解決手段】 シリンダ本体5に設けたシリンダ孔3内
に、変位発生部材51の伸縮動作によってて往復動され
るピストン29を内装してなるポンプ1において、前記
シリンダ孔3内周面とピストン29外周面との間のクリ
アランスCをシールするためのシール用リング37を、
上記ピストン29の基部付近に設け、このシール用リン
グ37とピストン29の頭部との間において前記シリン
ダ本体5に前記クリアランスCに連通するリリーフ穴3
を設けてなり、前記リリーフ穴39に対応してピストン
29の外周面に周溝41を形成し、かつシリンダ孔内周
面をピストン外周面との間のクリアランスは3μm〜1
0μmに形成してある。
作動する形式のポンプにおいて、シリンダ室内の圧力変
動をほぼ一定に保持して品質向上を図ることのできるポ
ンプを提供する。 【解決手段】 シリンダ本体5に設けたシリンダ孔3内
に、変位発生部材51の伸縮動作によってて往復動され
るピストン29を内装してなるポンプ1において、前記
シリンダ孔3内周面とピストン29外周面との間のクリ
アランスCをシールするためのシール用リング37を、
上記ピストン29の基部付近に設け、このシール用リン
グ37とピストン29の頭部との間において前記シリン
ダ本体5に前記クリアランスCに連通するリリーフ穴3
を設けてなり、前記リリーフ穴39に対応してピストン
29の外周面に周溝41を形成し、かつシリンダ孔内周
面をピストン外周面との間のクリアランスは3μm〜1
0μmに形成してある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばガソリンエ
ンジンのシリンダ内へガソリンを直接噴射するためなど
の高圧吐出のポンプに係り、さらに詳細には、磁歪材
料、圧電材料などのごとき変位発生部材を、ピストンを
往復動するためのアクチュエータとして利用したポンプ
に関する。
ンジンのシリンダ内へガソリンを直接噴射するためなど
の高圧吐出のポンプに係り、さらに詳細には、磁歪材
料、圧電材料などのごとき変位発生部材を、ピストンを
往復動するためのアクチュエータとして利用したポンプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関係あると思われる先行例とし
ては、例えば特開平5−60059号公報(先行例
1)、特開平7−167327号公報(先行例2)等が
ある。上記先行例1,2においては、磁歪材の伸縮動作
を利用してピストンを往復動する構成であるので、上記
磁歪材を磁化するためのコイルが必要であり、小型化を
図る上において問題がある。
ては、例えば特開平5−60059号公報(先行例
1)、特開平7−167327号公報(先行例2)等が
ある。上記先行例1,2においては、磁歪材の伸縮動作
を利用してピストンを往復動する構成であるので、上記
磁歪材を磁化するためのコイルが必要であり、小型化を
図る上において問題がある。
【0003】ところで、磁歪材料の磁歪効果や圧電材料
の圧電効果を利用した変位発生部材を、ポンプのピスト
ンを往復動するためのアクチュエータとして利用した場
合、上記変位発生部材の圧縮歪時、引張り歪み時に大き
な力を発生するので、高圧吐出のポンプとすることがで
きる。しかし、高圧吐出のポンプに構成すると、シリン
ダ室内の高圧がシリンダ孔の内周面とピストンの外周面
との間のクリアランスから逃げる傾向が大きくなる。
の圧電効果を利用した変位発生部材を、ポンプのピスト
ンを往復動するためのアクチュエータとして利用した場
合、上記変位発生部材の圧縮歪時、引張り歪み時に大き
な力を発生するので、高圧吐出のポンプとすることがで
きる。しかし、高圧吐出のポンプに構成すると、シリン
ダ室内の高圧がシリンダ孔の内周面とピストンの外周面
との間のクリアランスから逃げる傾向が大きくなる。
【0004】したがって、シリンダ室内の高圧を維持す
るために、シリンダ孔内周面とピストン外周面との間の
クリアランスをシールするためのOリングのごときシー
ル用リングが設けられている。
るために、シリンダ孔内周面とピストン外周面との間の
クリアランスをシールするためのOリングのごときシー
ル用リングが設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のごとき高圧
吐出用のポンプにおいては、ピストンのストローク長が
小さく小容量であるので、シリンダ室内の高圧が前記ク
リアランスを経てシール用リングに作用し、シール用リ
ングに大きな変形を生じると、シリンダ室内の圧力が低
下することがある。また、上記シール用リングの変形は
一様でなくバラツキがあるので、シリンダ室内の圧力低
下が一様でない。換言すれば、シリンダ室内の流体の加
圧を開始してから所定の圧力に昇圧するまでの時間にバ
ラツキを生じることになり、ポンプの品質向上に問題が
ある。
吐出用のポンプにおいては、ピストンのストローク長が
小さく小容量であるので、シリンダ室内の高圧が前記ク
リアランスを経てシール用リングに作用し、シール用リ
ングに大きな変形を生じると、シリンダ室内の圧力が低
下することがある。また、上記シール用リングの変形は
一様でなくバラツキがあるので、シリンダ室内の圧力低
下が一様でない。換言すれば、シリンダ室内の流体の加
圧を開始してから所定の圧力に昇圧するまでの時間にバ
ラツキを生じることになり、ポンプの品質向上に問題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述のごとき従
来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明
は、シリンダ本体に設けたシリンダ孔内に、変位発生部
材の伸縮動作によって往復動されるピストンを内装して
なるポンプにおいて、前記シリンダ孔内周面とピストン
外周面との間のクリアランスをシールするためのシール
用リングを、上記ピストンの基部付近に設け、このシー
ル用リングとピストンの頭部との間において前記シリン
ダ本体に前記クリアランスに連通するリリーフ穴を設け
てなるものである。
来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明
は、シリンダ本体に設けたシリンダ孔内に、変位発生部
材の伸縮動作によって往復動されるピストンを内装して
なるポンプにおいて、前記シリンダ孔内周面とピストン
外周面との間のクリアランスをシールするためのシール
用リングを、上記ピストンの基部付近に設け、このシー
ル用リングとピストンの頭部との間において前記シリン
ダ本体に前記クリアランスに連通するリリーフ穴を設け
てなるものである。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
発明において、前記リリーフ穴に対応してピストンの外
周面に周溝を形成してなるものである。
発明において、前記リリーフ穴に対応してピストンの外
周面に周溝を形成してなるものである。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
記載の発明において、シリンダ孔内周面とピストン外周
面との間のクリアランスは3μm〜10μmの構成であ
る。
記載の発明において、シリンダ孔内周面とピストン外周
面との間のクリアランスは3μm〜10μmの構成であ
る。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項1,2又は
3に記載の発明において、リリーフ穴は燃料タンク又は
燃料ポンプから吐出される燃料のフィード側配管に接続
した構成である。
3に記載の発明において、リリーフ穴は燃料タンク又は
燃料ポンプから吐出される燃料のフィード側配管に接続
した構成である。
【0010】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、シリンダ本体に
設けたシリンダ孔内に、変位発生部材の伸縮動作によっ
て往復動されるピストンを内装してなるポンプにおい
て、前記シリンダ孔内周面とピストン外周面との間のク
リアランスをシールするためのシール用リングを、上記
ピストンの基部付近に設け、このシール用リングとピス
トンの頭部との間において前記シリンダ本体に前記クリ
アランスに連通するリリーフ穴を設けてなるものである
から、前記クリアランスを経て伝達される圧力はリリー
フ穴を経て逃げることとなり、シール用リングに付与す
る変形を抑制できる。したがって、シール用リングの変
形に起因する圧力低下を抑制することができ、シリンダ
室内の流体の加圧を開始してから所定の圧力に昇圧する
までの時間を常にほぼ一定に保持できることとなり、圧
力変動を抑制することができる。
設けたシリンダ孔内に、変位発生部材の伸縮動作によっ
て往復動されるピストンを内装してなるポンプにおい
て、前記シリンダ孔内周面とピストン外周面との間のク
リアランスをシールするためのシール用リングを、上記
ピストンの基部付近に設け、このシール用リングとピス
トンの頭部との間において前記シリンダ本体に前記クリ
アランスに連通するリリーフ穴を設けてなるものである
から、前記クリアランスを経て伝達される圧力はリリー
フ穴を経て逃げることとなり、シール用リングに付与す
る変形を抑制できる。したがって、シール用リングの変
形に起因する圧力低下を抑制することができ、シリンダ
室内の流体の加圧を開始してから所定の圧力に昇圧する
までの時間を常にほぼ一定に保持できることとなり、圧
力変動を抑制することができる。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
発明において、前記リリーフ穴に対応してピストンの外
周面に周溝を形成してなるものであるから、クリアラン
スを経て伝達される圧力はピストンの周面から周溝を経
て均一的に逃げることとなり、ピストンに偏心を与える
ようなことがないものである。
発明において、前記リリーフ穴に対応してピストンの外
周面に周溝を形成してなるものであるから、クリアラン
スを経て伝達される圧力はピストンの周面から周溝を経
て均一的に逃げることとなり、ピストンに偏心を与える
ようなことがないものである。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
記載の発明において、シリンダ孔内周面とピストン外周
面との間のクリアランスは3μm〜10μmであるか
ら、シリンダ室を加圧したときにクリアランスを経て逃
げる圧力が少なく、圧力低下を抑制できると共に、シー
ル用リングの変形を抑制でき、シリンダ室内の高圧維持
性が向上するものである。
記載の発明において、シリンダ孔内周面とピストン外周
面との間のクリアランスは3μm〜10μmであるか
ら、シリンダ室を加圧したときにクリアランスを経て逃
げる圧力が少なく、圧力低下を抑制できると共に、シー
ル用リングの変形を抑制でき、シリンダ室内の高圧維持
性が向上するものである。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項1,2又は
3に記載の発明において、リリーフ穴は燃料タンク又は
燃料ポンプから吐出される燃料のフィード側配管に接続
してあるから、燃料を有効利用することができる。
3に記載の発明において、リリーフ穴は燃料タンク又は
燃料ポンプから吐出される燃料のフィード側配管に接続
してあるから、燃料を有効利用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図3は、本発明に係るポンプが使
用される燃料供給系の全体システムを示す概略図であ
る。図3において自動車用のエンジン101には複数の
燃焼室(図示省略)が備えられており、上記各燃焼室に
はコントローラ103の制御の下に燃料噴射が制御され
る燃料噴射弁105がそれぞれ設けられている。
用される燃料供給系の全体システムを示す概略図であ
る。図3において自動車用のエンジン101には複数の
燃焼室(図示省略)が備えられており、上記各燃焼室に
はコントローラ103の制御の下に燃料噴射が制御され
る燃料噴射弁105がそれぞれ設けられている。
【0015】上記各燃料噴射弁105は、高圧に加圧さ
れた燃料を貯留した蓄圧室107に接続してあり、この
蓄圧室107には接続路L1を介して高圧ポンプ109
が接続してある。そして、上記高圧ポンプ109には、
燃料タンク111内の燃料を吸引して高圧ポンプ109
へ供給するための燃料ポンプ113が接続路L2を介し
て接続してある。
れた燃料を貯留した蓄圧室107に接続してあり、この
蓄圧室107には接続路L1を介して高圧ポンプ109
が接続してある。そして、上記高圧ポンプ109には、
燃料タンク111内の燃料を吸引して高圧ポンプ109
へ供給するための燃料ポンプ113が接続路L2を介し
て接続してある。
【0016】上記構成において、燃料ポンプ113を駆
動して燃料タンク111内の燃料を接続路L2を介して
高圧ポンプ109に供給すると共に前記コントローラ1
03の制御の下に高圧ポンプ109を作動すると、燃料
は矢印Iで示すように高圧ポンプ109に吸入され、加
圧されて矢印Oのように接続路L1へ吐出されて蓄圧室
107へ供給される。
動して燃料タンク111内の燃料を接続路L2を介して
高圧ポンプ109に供給すると共に前記コントローラ1
03の制御の下に高圧ポンプ109を作動すると、燃料
は矢印Iで示すように高圧ポンプ109に吸入され、加
圧されて矢印Oのように接続路L1へ吐出されて蓄圧室
107へ供給される。
【0017】上述のように蓄圧室107へ高圧の燃料が
供給され貯留されて各燃料噴射弁105へ供給される燃
料の圧力が所定値以上になったことをセンサによって検
出され、その検出信号が前記コントローラ103に入力
されると、コントローラ103の制御の下に各燃料噴射
弁105の開閉が制御されて各燃焼室への燃料の噴射が
制御される。
供給され貯留されて各燃料噴射弁105へ供給される燃
料の圧力が所定値以上になったことをセンサによって検
出され、その検出信号が前記コントローラ103に入力
されると、コントローラ103の制御の下に各燃料噴射
弁105の開閉が制御されて各燃焼室への燃料の噴射が
制御される。
【0018】前述のように高圧ポンプ109から蓄圧室
107を経て各燃料噴射弁105へ供給される高圧燃料
の余剰分は、戻し路L3を介して前記燃料タンク111
へ戻される。この戻し路L3には圧力調整弁115が接
続してあって、前記各燃料噴射弁105へ導入される燃
料の圧力をほぼ一定の所定値に保持するように構成して
ある。
107を経て各燃料噴射弁105へ供給される高圧燃料
の余剰分は、戻し路L3を介して前記燃料タンク111
へ戻される。この戻し路L3には圧力調整弁115が接
続してあって、前記各燃料噴射弁105へ導入される燃
料の圧力をほぼ一定の所定値に保持するように構成して
ある。
【0019】図1を参照するに、本例に係るポンプ1
は、前記高圧ポンプ109に相当するもので、シリンダ
孔3を備えた厚肉のシリンダ本体5を備えており、この
シリンダ本体5のシリンダヘッド部(前記シリンダ孔3
の底部)には流体(ガソリン)を吸引する吸引口7に接
続したチェック弁ユニット9及び高圧流体を吐出する吐
出口11に接続したチェック弁ユニット13が設けてあ
る。前記チェック弁ユニット9には燃料タンクTに接続
したフィードポンプ15のフィード側配管16が接続し
てあり、前記チェック弁ユニット13には圧力制御弁1
7を介してガソリンエンジンに接続した吐出側配管19
が接続してある。
は、前記高圧ポンプ109に相当するもので、シリンダ
孔3を備えた厚肉のシリンダ本体5を備えており、この
シリンダ本体5のシリンダヘッド部(前記シリンダ孔3
の底部)には流体(ガソリン)を吸引する吸引口7に接
続したチェック弁ユニット9及び高圧流体を吐出する吐
出口11に接続したチェック弁ユニット13が設けてあ
る。前記チェック弁ユニット9には燃料タンクTに接続
したフィードポンプ15のフィード側配管16が接続し
てあり、前記チェック弁ユニット13には圧力制御弁1
7を介してガソリンエンジンに接続した吐出側配管19
が接続してある。
【0020】前記チェック弁ユニット9,13は、流体
の一方向への流れは許容するが逆方向への流れを阻止す
るためのものであって、本例においては円筒状部材21
内に配置したスプリング座23と逆止弁体25との間に
スプリング27を弾装した構成である。
の一方向への流れは許容するが逆方向への流れを阻止す
るためのものであって、本例においては円筒状部材21
内に配置したスプリング座23と逆止弁体25との間に
スプリング27を弾装した構成である。
【0021】前記シリンダ孔3内には円筒形状のピスト
ン29が往復動可能に挿入してあり、このピストン29
の頭部と前記シリンダ孔3の底部との間に形成されたシ
リンダ室31に、前記吸引口7が接続してあると共に吐
出口11が接続してある。そして、前記シリンダ室31
内には皿バネ等のごとき弾性部材33が弾装してある。
ン29が往復動可能に挿入してあり、このピストン29
の頭部と前記シリンダ孔3の底部との間に形成されたシ
リンダ室31に、前記吸引口7が接続してあると共に吐
出口11が接続してある。そして、前記シリンダ室31
内には皿バネ等のごとき弾性部材33が弾装してある。
【0022】前記ピストン29の頭部から離れたピスト
ン29の基部付近の外周面には周溝35が形成してあ
り、この周溝35には、前記シリンダ孔3の内周面とピ
ストン29の外周面との間のクリアランスCをシールす
るためのOリングのごときシール用リング37が設けら
れている。
ン29の基部付近の外周面には周溝35が形成してあ
り、この周溝35には、前記シリンダ孔3の内周面とピ
ストン29の外周面との間のクリアランスCをシールす
るためのOリングのごときシール用リング37が設けら
れている。
【0023】前記シリンダ室31とシール用リング37
との間でシール用リング37に近接した位置において前
記クリアランスCに連通したリリーフ穴39がシリンダ
本体5の適数個所に設けてある。このリリーフ穴39
は、前記燃料タンクT又はフィード側配管16に接続し
てある。そして、上記リリーフ穴39に対応して前記ピ
ストン29の外周面にはリリーフ用の周溝41が設けて
ある。なお、リリーフ用の周溝はリリーフ穴39に連通
してシリンダ孔3の内周面に形成することも可能であ
る。
との間でシール用リング37に近接した位置において前
記クリアランスCに連通したリリーフ穴39がシリンダ
本体5の適数個所に設けてある。このリリーフ穴39
は、前記燃料タンクT又はフィード側配管16に接続し
てある。そして、上記リリーフ穴39に対応して前記ピ
ストン29の外周面にはリリーフ用の周溝41が設けて
ある。なお、リリーフ用の周溝はリリーフ穴39に連通
してシリンダ孔3の内周面に形成することも可能であ
る。
【0024】前記シリンダ本体5には、前記シリンダ孔
3の開口部を閉じる蓋部材43が複数のボルト45によ
って固定してあり、この蓋部材43の内側に設けた台座
47と前記ピストン29に設けた台座49との間には前
記ピストン29を往復動するためのアクチュエータとし
て変位発生部材51が介在してある。
3の開口部を閉じる蓋部材43が複数のボルト45によ
って固定してあり、この蓋部材43の内側に設けた台座
47と前記ピストン29に設けた台座49との間には前
記ピストン29を往復動するためのアクチュエータとし
て変位発生部材51が介在してある。
【0025】上記変位発生部材51は、例えば磁歪効果
を利用する磁歪材料又は圧電効果を利用する圧電材料等
を複数枚積層した構成のものであり、本例においては電
圧を印加すると伸長動作する圧電材料の素子(ピエゾ素
子)を採用している。
を利用する磁歪材料又は圧電効果を利用する圧電材料等
を複数枚積層した構成のものであり、本例においては電
圧を印加すると伸長動作する圧電材料の素子(ピエゾ素
子)を採用している。
【0026】以上のごとき構成において、変位発生部材
51に電圧を印加して伸長せしめると、ピストン29が
弾性部材33に抗して往移動され、シリンダ室31内の
流体(ガソリン)の加圧が開始される。したがって、シ
リンダ室31の圧力が昇圧され、圧力制御弁17によっ
て設定された圧力以上になると、吐出口11,チェック
弁ユニット13を経て圧力流体が吐出される。
51に電圧を印加して伸長せしめると、ピストン29が
弾性部材33に抗して往移動され、シリンダ室31内の
流体(ガソリン)の加圧が開始される。したがって、シ
リンダ室31の圧力が昇圧され、圧力制御弁17によっ
て設定された圧力以上になると、吐出口11,チェック
弁ユニット13を経て圧力流体が吐出される。
【0027】その後、前記変位発生部材51への電圧印
加を停止するか、又は逆方向に電圧を印加すると、伸長
状態にあった変位発生部材51が縮小し、弾性部材33
の作用によってピストン29が復移動され、シリンダ室
31内が負圧となり、チェック弁ユニット9,吸引口7
を経て流体を吸入することになる。
加を停止するか、又は逆方向に電圧を印加すると、伸長
状態にあった変位発生部材51が縮小し、弾性部材33
の作用によってピストン29が復移動され、シリンダ室
31内が負圧となり、チェック弁ユニット9,吸引口7
を経て流体を吸入することになる。
【0028】上記説明より既に理解されるように、変位
発生部材51に対して電圧印加を繰り返すことにより、
吐出口11から高圧の流体が間欠的に吐出されるもので
ある。
発生部材51に対して電圧印加を繰り返すことにより、
吐出口11から高圧の流体が間欠的に吐出されるもので
ある。
【0029】ところで、前述のごとく変位発生部材51
に電圧を印加してシリンダ室31内の流体の加圧を開始
すると、圧力制御弁17に設定された所定の設定圧に直
ちに昇圧するものではなく、ある程度の時間が必要であ
る。この昇圧に要する時間はロス時間であり、このロス
時間にバラツキがあると、ガソリンエンジンに対してガ
ソリンを直接噴射するタイミングを制御する上において
望ましいものではない。
に電圧を印加してシリンダ室31内の流体の加圧を開始
すると、圧力制御弁17に設定された所定の設定圧に直
ちに昇圧するものではなく、ある程度の時間が必要であ
る。この昇圧に要する時間はロス時間であり、このロス
時間にバラツキがあると、ガソリンエンジンに対してガ
ソリンを直接噴射するタイミングを制御する上において
望ましいものではない。
【0030】ところが、前述のごとく変位発生部材51
に電圧を印加してシリンダ室31内の流体を加圧し昇圧
すると、シリンダ孔3の内周面とピストン29の外周面
との間のクリアランスCを経てシール用リング37に高
圧が作用し、シール用リング37が変形してシリンダ室
31内の圧力が低下することがある。この圧力低下はシ
ール用リング37の変形態様によって変化しバラツキを
生じるものである。
に電圧を印加してシリンダ室31内の流体を加圧し昇圧
すると、シリンダ孔3の内周面とピストン29の外周面
との間のクリアランスCを経てシール用リング37に高
圧が作用し、シール用リング37が変形してシリンダ室
31内の圧力が低下することがある。この圧力低下はシ
ール用リング37の変形態様によって変化しバラツキを
生じるものである。
【0031】ところが、本例においては、前述したよう
に、シリンダ本体5には前記クリアランスCに連通した
リリーフ穴39が設けてあり、またピストン29の外周
面には上記リリーフ穴39に対応して周溝41が形成し
てあるので、前記クリアランスCを経て伝達される圧力
は周溝41,リリーフ穴39を経て外部に逃げる傾向に
あり、シール用リング37に大きな圧力が作用して変形
せしめることを防止する。
に、シリンダ本体5には前記クリアランスCに連通した
リリーフ穴39が設けてあり、またピストン29の外周
面には上記リリーフ穴39に対応して周溝41が形成し
てあるので、前記クリアランスCを経て伝達される圧力
は周溝41,リリーフ穴39を経て外部に逃げる傾向に
あり、シール用リング37に大きな圧力が作用して変形
せしめることを防止する。
【0032】したがって、シール用リング37の変形が
抑制され、シール用リング37の変形に起因する圧力低
下が抑制されてシリンダ室31内の圧力がほぼ一定に維
持されるので、シリンダ室31内の圧力変動が少なく、
所定の圧力に昇圧するまでの時間が常にほぼ一定に保持
されることになり、ポンプの品質が向上するものであ
る。
抑制され、シール用リング37の変形に起因する圧力低
下が抑制されてシリンダ室31内の圧力がほぼ一定に維
持されるので、シリンダ室31内の圧力変動が少なく、
所定の圧力に昇圧するまでの時間が常にほぼ一定に保持
されることになり、ポンプの品質が向上するものであ
る。
【0033】ところで、前記クリアランスCが比較的大
きいと、クリアランスCを経てリリーフ穴39へ圧力が
逃げる傾向が大きく、シリンダ室31内の圧力低下が著
しくなり、所定の高圧が得られなくなるので、前記クリ
アランスCの大きさとシリンダ室31内の圧力低下との
関係の実験を行った。実験結果は図2に示すとおりであ
る。
きいと、クリアランスCを経てリリーフ穴39へ圧力が
逃げる傾向が大きく、シリンダ室31内の圧力低下が著
しくなり、所定の高圧が得られなくなるので、前記クリ
アランスCの大きさとシリンダ室31内の圧力低下との
関係の実験を行った。実験結果は図2に示すとおりであ
る。
【0034】図2において、線A,Bはそれぞれクリア
ランスCの寸法が3μm,8μmの場合である。この場
合には、時間経過と共に圧力は低下するものの基準圧に
対する圧力低下は小さなものである。
ランスCの寸法が3μm,8μmの場合である。この場
合には、時間経過と共に圧力は低下するものの基準圧に
対する圧力低下は小さなものである。
【0035】線C,D,EはクリアランスCの寸法が1
5μm,20μm,50μmの場合である。この場合に
は時間の経過に伴う圧力低下が大きく望ましいものでは
ない。
5μm,20μm,50μmの場合である。この場合に
は時間の経過に伴う圧力低下が大きく望ましいものでは
ない。
【0036】したがって、クリアランスCの寸法は3μ
m〜10μm程度が望ましいものである。
m〜10μm程度が望ましいものである。
【0037】以上のごとき説明より理解されるように、
本例においてはクリアランスCを経てシール用リング3
7へ伝達される傾向にある圧力はリリーフ穴39を経て
逃がされるので、シール用リング37が圧力によって変
形されることを抑制できる。したがって、シール用リン
グ37の変形態様に起因するシリンダ室31内の圧力低
下のバラツキを抑制することができ、ポンプの品質向上
を図ることができるものである。
本例においてはクリアランスCを経てシール用リング3
7へ伝達される傾向にある圧力はリリーフ穴39を経て
逃がされるので、シール用リング37が圧力によって変
形されることを抑制できる。したがって、シール用リン
グ37の変形態様に起因するシリンダ室31内の圧力低
下のバラツキを抑制することができ、ポンプの品質向上
を図ることができるものである。
【0038】なお、前記リリーフ穴39から圧力が逃げ
る際に同時に排出される燃料は、図示を省略した接続路
を介して燃料タンクT又はフィード側配管16に戻され
るので、燃料を有効利用することができる。
る際に同時に排出される燃料は、図示を省略した接続路
を介して燃料タンクT又はフィード側配管16に戻され
るので、燃料を有効利用することができる。
【図1】本発明の実施形態例に係るポンプの断面説明図
である。
である。
【図2】シリンダ孔内周面とピストン外周面との間のク
リアランスの大きさと圧力低下との関係を示す説明図で
ある。
リアランスの大きさと圧力低下との関係を示す説明図で
ある。
【図3】本発明に係るポンプが使用される燃料供給系の
全体システムを概略的に示した説明図である。
全体システムを概略的に示した説明図である。
1 ポンプ 3 シリンダ孔 5 シリンダ本体 7 吸引口 11 吐出口 15 フィードポンプ 17 圧力制御弁 31 シリンダ室 33 弾性部材 37 シール用リング 39 リリーフ穴 41 周溝 51 変位発生部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F04B 53/14 F04B 21/00 T // F04B 15/08 21/04 B (72)発明者 荒井 孝之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンダ本体に設けたシリンダ孔内に、
変位発生部材の伸縮動作によって往復動されるピストン
を内装してなるポンプにおいて、前記シリンダ孔内周面
とピストン外周面との間のクリアランスをシールするた
めのシール用リングを、上記ピストンの基部付近に設
け、このシール用リングとピストンの頭部との間におい
て前記シリンダ本体に前記クリアランスに連通するリリ
ーフ穴を設けてなることを特徴とするポンプ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、前記リ
リーフ穴に対応してピストンの外周面に周溝を形成して
なることを特徴とするポンプ。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の発明において、
シリンダ孔内周面とピストン外周面との間のクリアラン
スは3μm〜10μmであることを特徴とするポンプ。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3に記載の発明におい
て、リリーフ穴は燃料タンク又は燃料ポンプから吐出さ
れる燃料のフィード側配管に接続してあることを特徴と
するポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9355624A JPH11182452A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9355624A JPH11182452A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11182452A true JPH11182452A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18444935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9355624A Pending JPH11182452A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11182452A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10234584B3 (de) * | 2002-07-30 | 2004-04-08 | Festo Ag & Co. | Piezoelektrisch betätigbare Pumpe |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP9355624A patent/JPH11182452A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10234584B3 (de) * | 2002-07-30 | 2004-04-08 | Festo Ag & Co. | Piezoelektrisch betätigbare Pumpe |
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