JPH11182094A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JPH11182094A
JPH11182094A JP36460297A JP36460297A JPH11182094A JP H11182094 A JPH11182094 A JP H11182094A JP 36460297 A JP36460297 A JP 36460297A JP 36460297 A JP36460297 A JP 36460297A JP H11182094 A JPH11182094 A JP H11182094A
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JP
Japan
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sliding member
isolation device
bracket
sliding plate
sliding
Prior art date
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Pending
Application number
JP36460297A
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English (en)
Inventor
Takashi Miyama
剛史 三山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上部構造と下部構造の水平方向変位を許容す
る滑動部材と摺動板の摩擦力が静摩擦状態から動摩擦状
態へ変化する際の力の急激な変化を積層ゴム体を用いる
ことなく緩和でき、安価に製造できる免震装置を提供す
る。 【解決手段】 建物の下部構造10の上部に摺動板11
を固設し、建物の上部構造20の下部に上端が閉止され
た有底筒状のブラケット21を固定する。このブラケッ
ト21内に、上部閉止面との間に高さ調節用のゴムシー
ト25を介し、また、ブラケット21内周面との間に環
状のゴム弾性体24を介して筒状の滑動部材22を水平
方向変位可能に取り付け、この滑動部材22の下端を摩
擦摺動可能に摺動板11と当接させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、免震装置、詳し
くは、建物下部構造または上部構造の一方に滑動部材
を、該滑動部材が摩擦摺動可能な摺動板を他方に取り付
け、滑動部材と摺動板との摩擦摺動で振動を減衰する免
震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】免震装置は、建物等の水平方向変位を許
容しつつ鉛直荷重を支える機能、水平方向の変位に対し
て復元力を与える機能、水平方向の運動に対して減衰力
を与える機能が求められ、これら3つの機能を積層ゴム
体により達成する積層ゴム型免震装置が知られる。この
積層ゴム型免震装置は、積層ゴム体が上下の取付フラン
ジ間に複数のゴム板層と複数の鋼板層とを交互に上下方
向に積層して構成され、この積層ゴム体を建物の上部構
造と下部構造との間に介設する。
【0003】ところが、上述した積層ゴム型免震装置
は、積層ゴム体の水平方向変形(せん断変形)で上記3
つの機能を達成するため、上部構造が水平方向に変位可
能な範囲も制約を受け、上部構造が大きく水平方向に大
きく変位する大地震発生時には有効に機能を発揮し得な
いことがある。そこで、上部構造が水平方向に大きく変
位する大地震等に対応することを目的として、図2に示
すような免震装置(以下、先行技術と称する)が開発さ
れている。
【0004】図2に示すように、この先行技術にかかる
免震装置は、建物の下部構造10に摺動板11を水平方
向に取り付け、また、上部構造20に積層ゴム体30の
上部取付フランジ31を固定し、この積層ゴム体30の
下部取付フランジ32(あるいは、下部取付フランジ3
2に固定された滑動板)を摺動板11上に摩擦摺動可能
に載せて構成される。この免震装置は、地震が発生する
と、先ず、積層ゴム体30がせん断変形を生じ、この後
に、積層ゴム体30のせん断変形が相当の大きさ、すな
わち、水平方向に負荷される力が大きくなると、積層ゴ
ム体30の下部取付フランジ32が摺動板11との静摩
擦力に抗して摺動板11上を摩擦摺動して水平方向に変
位し、この積層ゴム体30と摺動板11との相対変位お
よび積層ゴム体30のせん断変形で上部構造20に伝達
される振動力を緩和する。特に、積層ゴム体30は、下
部取付フランジ32が摺動板11に対して静摩擦状態か
ら動摩擦状態へ移行する際、すなわち、下部取付フラン
ジ32が摺動板11に対して滑りを開始する際に、上部
構造20に負荷される水平方向の振動力の急激な変化を
緩和する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た免震装置は、積層ゴム体30を上下の取付フランジ3
1,32間に複数のゴム板層と複数の鋼板層とを加硫接
着や接着剤等で固着して構成しなければならず、積層ゴ
ム体30が高価であり、結果として装置全体の製造コス
トの増大を招くという問題があった。この発明は、上記
問題、また、上述した免震装置における積層ゴム体30
の主たる機能が静摩擦状態から動摩擦状態へ移行する際
の急激な力の変化を緩和することにある点に鑑みてなさ
れたものであり、静摩擦状態から動摩擦状態への移行の
際の急激な変化を緩和できる免震装置を安価に提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかる免震装置は、建物の上部構造また
は下部構造の一方に摺動板を水平方向に固定して設け、
前記摺動板上を摩擦摺動可能な滑動部材を上部構造また
は下部構造の他方に水平方向の所定変位を許容して取り
付け、前記滑動部材と前記上部構造または下部構造の他
方との間に水平方向に弾性体を介設したことを特徴とす
る。また、本発明は、前記滑動部材を前記上部構造また
は下部構造の他方に高さ調節ゴムシートを介して取り付
けたことを特徴とする。また、本発明は、前記上部構造
に筒状のブラケットを固定して該ブラケット内に前記滑
動部材を遊挿し、前記弾性体を筒状のゴム弾性体から構
成して前記ブラケット内周面と前記滑動部材外周面との
間に介設したことを特徴とする。また、本発明は、前記
滑動部材に摩擦パッドを設け、該摩擦パッドを介して前
記滑動部材を前記摺動板に摩擦摺動可能に当接させたこ
とを特徴とする。また、本発明は、前記摺動板をステン
レス板から構成したことを特徴とする。
【0007】この発明にかかる免震装置によれば、水平
方向の振動力が小さい場合は滑動部材は摺動板に静摩擦
力により保持されて弾性体が変形し、上部構造に伝達さ
れる振動力を緩和する。そして、水平方向の振動力が増
大して滑動部材が摺動板上を摺動する際、すなわち、静
摩擦状態から動摩擦状態へ移行する際には、弾性体は変
形を小さくして水平方向の力の変化を緩和する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して説明して行く。図1はこの発明
の一の実施の形態にかかる積層ゴム型免震装置の模式的
に示す正断面図である。図において、10は基礎等の建
物の下部構造、20は建物躯体等の上部構造を示す。下
部構造10上には相当の面積を有する矩形あるいは円形
等の摺動板11がボルト12等により固定される。この
摺動板11は、ステンレス板等の耐食性、耐摩耗性およ
び強度に優れた材料の板材からなり、上面に摩擦係数を
調整するためのコーティングが必要に応じて施される。
なお、この摺動板11の大きさ(面積)は上部構造20
に許容される水平方向最大変位や想定する地震の大きさ
等に応じて適宜定められる。
【0009】上部構造20には、下部に取付ブラケット
21により滑動部材22が取り付けられる。取付ブラケ
ット21は、取付フランジ21aを一体に有する略有底
筒状の部材であって、ステンレス等の金属からなり、筒
状の部材としては円筒や四角の筒が用いられる。この取
付ブラケット21は、取付フランジ21aを貫通するボ
ルト23により閉止端側を上部構造20に固定され、内
部に滑動部材22が取付ブラケット内周面との間に筒状
(または環状)のゴム弾性体24を、また、上面(底面)
との間に高さ調整用のゴムシート25を介して水平方向
変位可能に取り付けられる。
【0010】滑動部材22は、周面が接着剤や加硫接着
等でゴム弾性体24と固着され、上端面が接着剤やボル
ト等でゴムシート25と固着され、あるいは、単に滑動
部材22の上にゴムシート25が滑べれるように載せて
あり、下端が摺動板11と摩擦摺動可能に当接する。こ
の滑動部材22は、ステンレス等の金属製の円柱状部材
からなり、摺動板11と摺接する下端には必要に応じて
摩擦パッド等が固着、あるいは、摩擦係数を調整するた
めのコーティングが施される。ゴム弾性体24は、外周
面が取付ブラケット21内周面に固着され、滑動部材2
2の取付ブラケット21に対する変位で変形する。ゴム
シート25は、取付ブラケット21に固着あるいは取付
ブラケット21と滑動部材22上端面との間に挟着され
る。このゴムシート25は、種々の厚みや剛性を有する
ものが用意され、滑動部材22の下端と摺動板11の接
触圧を適正にするものが選択使用される。
【0011】なお、上述したゴム弾性体24は、単一の
筒状ゴムに限らず、複数のブロック状のゴムあるいは皿
バネやコイルスプリング等を周方向に離間して設けて構
成することも可能である。そして、述べるまでもない
が、複数のゴムやスプリング等を周方向に離間して設け
た場合は、少なくとも3個を周方向に等間隔に離間して
配置することが望ましい。
【0012】また、図示しないが、上述した下部構造1
0と上部構造20との間に復元力を与えるスプリングが
設けられ、また、上部構造20の水平方向振動を減衰す
るためのダンパが設けられる。ただし、上述した滑動部
材22と摺動板11との摩擦摺動により減衰力を得るこ
とができるため、ダンパを設けるか否かは任意である。
【0013】この実施の形態にあっては、水平方向振動
力が小さい場合は、滑動部材22が静摩擦力により摺動
板11に対する変位を禁止、すなわち、滑動部材22が
静摩擦力により摺動板11に一体的に係止する。このた
め、上部構造20と下部構造10の水平方向相対変位に
応じて取付ブラケット21と滑動部材11も水平方向相
対変位を生じ、この相対変位でゴム弾性体24が圧縮
(引張)変形し、ゴムシート25はせん断変形もしくは
滑べってずれる変形を生じ、上部構造20に伝達される
水平方向振動力を緩和する。
【0014】また、水平方向振動力が滑動部材22と摺
動板11との間の静摩擦力を超えて大きくなると、滑動
部材22が摺動板11上を摩擦摺動して上部構造20が
下部構造10に対して水平方向に相対変位し、この摩擦
摺動で振動を減衰する。ここで、滑動部材22が摺動板
11上を摩擦摺動する際には、滑動部材22と摺動板1
1との間の摩擦力は静摩擦力から動摩擦力に変化し、ゴ
ム弾性体24に負荷される力も小さくなり、ゴム弾性体
24の変形量が減少する。このため、上部構造20に伝
達される水平方向の力が急激に変化することが防止され
る。すなわち、静摩擦力から動摩擦力に変動することに
よる変化はゴム弾性体24の変形量の減少により緩和さ
れ、上部構造20に伝達される水平方向の力が急激な変
化を生じることが防止され、優れた免震効果が得られ
る。
【0015】そして、この実施の形態は、筒状のブラケ
ット21を上部構造20に取り付け、ブラケット21の
内面に筒状のゴム弾性体24を介し円柱状の滑動部材2
2を設けることで構成され、ゴム弾性体24が安価に製
造でき、また、取付も用意に行える。すなわち、ゴム弾
性体24は成形したゴム等を用いることができ、鉄板等
との積層や加硫接着が不要であるため、安価に製造で
き、また、ゴム弾性体24の取付もボルト等を用いて行
えるため、取付が容易である。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明にかかる免震装置によれば、建物の上部構造または下
部構造の一方に水平方向に弾性体を介して滑動部材を水
平方向変位可能に取り付けるとともに、上部構造または
下部構造の他方に滑動部材が摩擦摺動可能な摺動板を固
定するため、滑動部材と摺動板との間の摩擦力が静摩擦
力から動摩擦力に変化する際の力の変化を高価な積層ゴ
ム体を用いることなく緩和でき、免震性能に優れた免震
装置が安価に達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態にかかる免震装置を
模式的に示す断面図である。
【図2】従来の免震装置を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 下部構造 11 摺動板 20 上部構造 21 取付ブラケット 22 滑動部材 24 ゴム弾性体 25 ゴムシート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の上部構造または下部構造の一方に
    摺動板を水平方向に固定して設け、 前記摺動板上を摩擦摺動可能な滑動部材を上部構造また
    は下部構造の他方に水平方向の所定変位を許容して取り
    付け、 前記滑動部材と前記上部構造または下部構造の他方との
    間に水平方向に弾性体を介設した、ことを特徴とする免
    震装置。
  2. 【請求項2】 前記滑動部材を前記上部構造または下部
    構造の他方に高さ調節ゴムシートを介して取り付けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の免震装置。
  3. 【請求項3】 前記上部構造に筒状のブラケットを固定
    して該ブラケット内に前記滑動部材を遊挿し、前記弾性
    体を筒状のゴム弾性体から構成して前記ブラケット内周
    面と前記滑動部材外周面との間に介設したことを特徴と
    する請求項1または2記載の免震装置。
  4. 【請求項4】 前記滑動部材に摩擦パッドを設け、該摩
    擦パッドを介して前記滑動部材を前記摺動板に摩擦摺動
    可能に当接させたことを特徴とする請求項1、2または
    3記載の免震装置。
  5. 【請求項5】 前記摺動板がステンレスからなることを
    特徴とする請求項1、2、3または4記載の免震装置。
JP36460297A 1997-12-17 1997-12-17 免震装置 Pending JPH11182094A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007262691A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Jdc Corp すべり支承およびその取り付け方法ならびに免震構造物
CN109629749A (zh) * 2019-01-15 2019-04-16 江苏中谊抗震工程股份有限公司 一种隔震柱
CN116556756A (zh) * 2023-05-30 2023-08-08 中国地震局工程力学研究所 一种压剪组合三维震振隔离装置

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