JPH11181140A - フェノール樹脂発泡断熱材 - Google Patents

フェノール樹脂発泡断熱材

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JPH11181140A
JPH11181140A JP35104497A JP35104497A JPH11181140A JP H11181140 A JPH11181140 A JP H11181140A JP 35104497 A JP35104497 A JP 35104497A JP 35104497 A JP35104497 A JP 35104497A JP H11181140 A JPH11181140 A JP H11181140A
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JP
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weight
foam
phenol foam
resin
phenol
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Yuuichi Arito
裕一 有戸
Kenji Takasa
健治 高佐
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡剤がフルオロ炭化水素で、優れた断熱性
能を有し、かつ、圧縮強度等の機械的強度に優れ、脆性
が改善され、地球環境により適合したフェノールフォー
ムを提供すること。 【解決手段】 発泡剤がフルオロ炭化水素であり、独立
気泡率80%以上、平均気泡径10μm以上400μm
以下、熱伝導率が0.020kcal/mhr℃以下の
フェノールフォームであって、該フェノールフォームが
下記一般式(1)で示されるフルオロエーテルの少なく
とも1種をフェノールフォーム中に0.01から5重量
%含むことを特徴とするフェノール樹脂発泡断熱材。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種建築材料とし
て好適な断熱用フェノールフォームに関する。
【0002】
【従来の技術】フェノールフォームは、有機樹脂発泡体
のなかでも、特に難燃性、耐熱性、低発煙性、寸法安定
性、耐溶剤性、加工性に優れているため、各種建築材料
として広く使用されている。一般的にフェノールフォー
ムは、フェノールとホルマリンをアルカリ性触媒により
縮合したレゾール樹脂と、発泡剤、界面活性剤、硬化触
媒、その他添加剤を均一に混合し発泡させることによっ
て製造される。
【0003】従来のフェノールフォームは、発泡剤とし
てトリクロロトリフルオロエタン(CFC−113)、
トリクロロモノフルオロメタン(CFC−11)、ジク
ロロトリフルオロエタン(HCFC−123)、ジクロ
ロフルオロエタン(HCFC−141b)等のハロゲン
化炭化水素やその誘導体が用いられてきた。発泡剤とし
ての、これらハロゲン化炭化水素やその誘導体は製造時
の安全性に優れ、更にガス自体の熱伝導度が低いことか
ら、得られた発泡体の熱伝導度をも低くできると言う利
点を有していた。
【0004】しかしながら、現在においては、CFC−
113、CFC−11等、塩素原子を含む物質は成層圏
のオゾンを分解しオゾン層の破壊を引き起こすことが明
らかにされるに至り、これらの物質は地球レベルでの環
境破壊の原因として世界的に問題とされるようになり、
それらの製造及び使用量が世界的に規制されるようにな
ってきた。そこで、代替の発泡剤として塩素原子を含ま
ない為にオゾン層を破壊することが無いフルオロ炭化水
素が発泡剤として注目されるようになった。これに対
し、特公表平4−503829号公報では、特定のフル
オロアルカンを水素化クロルフルオロカーボンと混合し
て発泡剤として使用することにより低い熱伝導率のフェ
ノールフォームを製造している。この提案によるフェノ
ールフォームは、0.020kcal/mhr℃以下の
熱伝導率を達成しているものの、本発明によるフェノー
ルフォームと比較して圧縮強度が劣るという問題を有す
る。
【0005】また、特開平3−231941号公報で
は、特定のポリフルオロエーテル類を発泡剤として用い
てフェノールフォームを製造している。さらに、特開平
4−202242号公報では、特定のフッ化エーテルを
発泡剤の主成分として用いて良好なフェノールフォーム
を製造している。特開平3−231941号公報及び特
開平4−202242号公報で使用されている特定のポ
リフルオロエーテル類及び特定のフッ化エーテル類は、
ガス自体の熱伝導率が低いものの、本発明者らは、これ
らエーテル類を発泡剤として用いると、出来たフェノー
ルフォームはセル径が大きくなり、フォームを形成する
樹脂の剛性も低下し、フォームの密度に対する圧縮強度
の値も比較的小さくなってしまうという問題があること
を見出した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフェ
ノールフォームが有する前記諸問題を解決しうるもので
ある。即ち本発明は、発泡剤がフルオロ炭化水素で、優
れた断熱性能を有し、かつ、圧縮強度等の機械的強度に
優れ、脆性が改善され、地球環境により適合したフェノ
ールフォームを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、前記本発明の課題を達成しうるフェノー
ルフォームの存在を見出し、本発明を完成させるに至っ
た。即ち本発明は、 1.発泡剤が炭素数2のフルオロ炭化水素であり、独立
気泡率が80%以上、平均気泡径が10μm以上400
μm以下、熱伝導率が0.022kcal/mhr℃以
下なるフェノールフォームであって、該フェノールフォ
ームが下記一般式(1)で示されるフルオロエーテルの
少なくとも1種をフェノールフォームに対して0.01
から5重量%含有することを特徴とするフェノール樹脂
発泡断熱材、
【0008】
【化2】
【0009】2.フェノールフォームが密度が10kg
/m3 以上70kg/m3 以下であって、脆性が30%
以下であり、圧縮強度が密度に対する式(2)の関係を
満足することを特徴とする前記1記載のフェノール樹脂
発泡断熱材、圧縮強度[kg/cm2 ]≧密度[kg/
3 ]×0.1164−2.5(2) 3.発泡剤が前記一般式(1)で示されるフルオロエー
テルの少なくとも1種を発泡剤に対して0.2から20
重量%含有する炭素数2のフルオロ炭化水素であること
を特徴とする前記1または2記載のフェノール樹脂発泡
断熱材である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
フェノール樹脂発泡断熱材は、独立気泡率が80%以上
である必要がある。より好ましくは85%以上、更に好
ましくは、90%以上である。独立気泡率が80%未満
であると、フェノールフォームの発泡剤が空気と置換し
て、断熱性能の経時低下が著しくなる恐れがあるばかり
ではなく、発泡体の表面脆性が増加して機械的実用性能
を満足しなくなる懸念がある。
【0011】本発明におけるフェノール樹脂発泡断熱材
の平均気泡径は、10μm以上400μm以下であり、
より好ましくは20μm以上200μm以下である。平
均気泡径が10μm未満であると、気泡壁の厚さに限界
が有ることから、必然的にフォーム密度が上昇し、その
結果発泡体における樹脂部の伝熱割合が増加し、フェノ
ールフォームの断熱性能は不十分となる恐れがある。ま
た、逆に気泡径が400μmを越えると、輻射による熱
伝導が増加するようになり、発泡体の断熱性能が低下す
る懸念がある。
【0012】本発明のフェノール樹脂発泡断熱材は、発
泡剤として炭素数2のフルオロ炭化水素を使用する。具
体的には、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、
1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,2,2−ペン
タフルオロエタン等がある。その中でも、更に好ましく
は1,1,1,2−テトラフルオロエタンである。これ
らフルオロ炭化水素は、2種類以上混合して使用するこ
ともできる。また、窒素、ヘリウム、アルゴン、空気な
どの低沸点物質を発泡核として発泡剤に溶解させて使用
することもできる。本発明における発泡剤の使用量は、
所望する発泡体の密度、発泡条件等によって適宜決めて
差し支えないが、通常、樹脂100重量部に対して、3
から40重量部とすることが好ましく、より好ましくは
5から30重量部である。
【0013】本発明のフルオロエーテルは、分子内にパ
ーフルオロプロピルエーテル構造とフルオロメチレン構
造を併せ持つフルオロエーテルであって、例えば、アウ
ジモント株式会社製のパーフルオロポリエーテル類であ
るガルデン(Galden)HT−70、ガルデン(G
alden)HT−55等を好ましく用いることができ
る。本発明のフルオロエーテルの使用量は、フェノール
フォームに対して0.01重量%から5重量%であり、
より好ましくは、0.05重量%から3重量%である。
フルオロエーテルの量が0.01重量%未満であると高
い独立気泡率が得られない。また、フルオロエーテルの
量が5重量%を越えると、製造コストが嵩み経済的に不
利になるばかりではなく、気泡中でフルオロエーテルが
液化して断熱性能が低下したり、樹脂の剛性が低下する
事が懸念される。
【0014】本発明におけるフルオロエーテルを発泡剤
として単独で使用すると、フルオロエーテルが発泡の際
に、急激に樹脂相から分離してしまい発泡体は得られず
に、フェノール樹脂の固まりになってしまった。これ
は、本発明におけるフルオロエーテルが、特開平3−2
31941号公報及び特開平4−202242号公報で
使用されている特定のポリフルオロエーテル類、及び特
定のフッ化エーテル類とは異なり、発泡剤としての発泡
機能を有しないためである。
【0015】本発明では、発泡剤としてフルオロ炭化水
素を用いて、発泡時にフルオロエーテルを共存させるこ
とによって、フェノールフォームの気泡径を小さくし、
同時に高い独立気泡率を得て、それによって断熱性能を
著しく改善するのである。本発明によるフェノール樹脂
発泡断熱材は、発泡剤がフルオロ炭化水素でありなが
ら、熱伝導率は0.022kcal/mhr℃以下であ
り、優れた断熱性能を有する。より好ましい熱伝導率で
は0.018kcal/mhr℃以下である。
【0016】本発明のフェノール樹脂発泡断熱材の密度
は、発泡剤の割合、硬化時のオーブン温度等の発泡条件
により所望の値を選択できるが、好ましくは10kg/
3以上70kg/m3以下であり、より好ましくはは2
0kg/m3以上50kg/m3以下である。密度が10
kg/m3 未満だと圧縮強度等の機械的強度が小さくな
り、取り扱い時に破損しやすくなり、表面脆性も増加す
る。逆に密度が70kg/m3をこえると樹脂部の伝熱
が増加し断熱性能が低下する恐れがある。
【0017】本発明によるフェノール樹脂発泡断熱材
は、従来のフェノールフォームと比べると脆性及び圧縮
強度も改善される。この理由は明らかではないが、フル
オロエーテルが発泡時に発泡剤と共存することによっ
て、発泡がより均一により好ましいタイミングで起生
し、その結果得られるフェノールフォームの気泡径が小
さくなると共に、これらの化合物が気泡を形成する樹脂
組織自体をより強固なものにする為と推定される。本発
明のフェノール樹脂発泡断熱材は、上記密度範囲におい
て後述する測定法による脆性が30%以下であり、より
好ましくは20%以下である。脆性が30%を越える
と、発泡体表面が削れた樹脂粉が多くなり、施工時の作
業性が低下するばかりでなく、運搬、施工などの取り扱
い時に製品が破損し易くなるなどの問題があり、実用性
を欠く。
【0018】本発明のフェノール樹脂発泡断熱材の圧縮
強度は、密度に対する前記式(2)の関係を満足するこ
とが好ましい。本発明によるフェノール樹脂発泡断熱材
は、特公表平4−503829号公報記載のフォーム及
び特開平4−202242号公報記載のフォームと比較
すると、密度に対する圧縮強度が大きい点でも著しく改
善されている。脆性及び圧縮強度は、フェノールフォー
ムの独立気泡率、平均気泡径、密度及び樹脂自体の強度
と密接に関わっており、特に密度に対する依存性が大き
い。
【0019】本発明のごとくフルオロ炭化水素を発泡剤
に使用したフェノールフォームにおいては、フルオロエ
ーテルの存在が、従来のフェノールフォームに比べ平均
気泡径を小さくし、さらに樹脂の強度を向上させ、密度
に対する圧縮強度や脆性のバランスが優れたフェノール
フォームを形成せしめる根源となっていると考えられ
る。
【0020】次に、本発明によるフェノール樹脂発泡断
熱材の製造法について説明する。樹脂原料であるレゾー
ル樹脂は、フェノールとホルマリンを原料としてアルカ
リ触媒により40℃から100℃の温度範囲で加熱して
重合させて得る。この、レゾール樹脂には、尿素、アミ
ン類、アミド類、エポキシ化合物、単糖類、でんぷん
類、ポバール樹脂、フラン樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ラクトン類等の各種改質剤を添加して使用してもよ
い。また、尿素変性する場合には、レゾール樹脂重合時
に尿素を添加してもよいし、予めアルカリ触媒でメチロ
ール化した尿素をレゾール樹脂に混合してもよい。レゾ
ール樹脂組成物は、水分量を調整することにより適正な
粘度にして使用される。樹脂組成物の好適粘度は発泡条
件により異なるが、40℃における粘度が1000から
50000cpsであることが好ましく、2000から
30000cpsであることがより好ましい。
【0021】適正な粘度に調整されたレゾール樹脂組成
物と、発泡剤、フルオロエーテル、界面活性剤、硬化触
媒を混合機に導入し、均一に混合して、発泡性組成物を
得ることが出来る。その際、界面活性剤を予め樹脂に混
合しておいて、混合機に導入しても良いし、これらを別
々に混合機に導入しても良い。また、本発明ではフルオ
ロエーテルの導入の仕方は特に制限されず、例えば予め
フルオロエーテルを樹脂に混合しておいて、樹脂と共に
混合機に導入する方法や、硬化触媒と共に混合機に導入
する方法や、発泡剤と共に導入する方法や、単独で混合
機に導入する方法などのいずれでも差し支えない。しか
しながら、予め発泡剤に本発明におけるフルオロエーテ
ルを混合して発泡剤と共に混合機へ導入する方法は、比
較的少量でも期待する効果が発現するのでより好まし
い。予めフルオロエーテルを発泡剤に混合する場合、フ
ルオロエーテルの発泡剤に対する割合は、0.2重量%
から20重量%とすればよい。
【0022】発泡剤と混合する場合、フルオロエーテル
の量が発泡剤に対し0.2重量%未満だと効果を発揮し
ないし、20重量%を越える場合には、フェノールフォ
ームの断熱性能や機械的強度を低下させる懸念がある。
より好ましくは0.5重量%から15重量%、特に好ま
しくは1重量%から10重量%である。また、硬化触媒
は予めレゾール樹脂と混合されると、発泡前に硬化反応
が進行し良好な発泡体が得られないため、混合機でレゾ
ール樹脂と硬化触媒とを混合することが望ましい。混合
機で混合して得られた発泡性組成物を、型枠などに流し
込み、加熱処理により発泡硬化を完了させ、本発明のフ
ェノールフォームを得ることができる。
【0023】本発明においては発泡硬化させる際の硬化
触媒として、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スチ
レンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの芳香族ス
ルホン酸を単独又は2種類以上混合して使用できる。ま
た硬化助剤としてレゾルシノール、クレゾール、サリゲ
ニン(o−メチロールフェノール)、p−メチロールフ
ェノールなどを添加しても良い。また、これら硬化触媒
を、ジエチレングリコール、エチレングリコールなどの
溶媒で希釈してもよい。
【0024】本発明で使用する界面活性剤は、フェノー
ルフォーム製造に使用される通常の物を使用して差し支
えない。中でも、ノニオン系の界面活性剤が効果的であ
り、例えば、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドの共重合体であるアルキレンオキサイドや、アルキレ
ンオキサイドとヒマシ油の縮合物、又はアルキレンオキ
サイドとノニルフェノール、ドデシルフェノールのよう
なアルキルフェノールとの縮合生成物、更にはポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類、ポリ
ジメチルシロキサン等のシリコーン系化合物、ポリアル
コール類等を具体的に挙げることが出来る。これらの界
面活性剤は一種類で用いても良いし、二種類以上を組み
合わせて用いても良い。また、その使用量についても特
に制限はないが、本発明ではレゾール樹脂100重量部
当たり0.3から10重量部の範囲で使用するとより効
果的である。
【0025】次に本発明におけるフェノール樹脂発泡断
熱材の組織、構造、特性の評価方法について説明する。
独立気泡率は、次のようにして測定した。フェノール樹
脂発泡断熱材からコルクボーラーでくり貫いた直径35
から36mmの円筒試料を、高さ30から40mmに切
りそろえ、空気比較式比重計1000型(東京サイエン
ス社製)の標準使用方法により試料容積を測定する。そ
の試料容積から、試料重量と樹脂密度から計算した気泡
壁の容積を差し引いた値を、試料の外寸から計算した見
かけの容積で割った値であり、ASTM D2856に
従い測定した。本発明では、フェノール樹脂の密度は
1.27g/cm3 とした。
【0026】本発明におけるフェノール樹脂発泡断熱材
の平均気泡径とは、発泡体断面の50倍拡大写真上に9
cmの長さの直線を4本引き、各直線が横切った気泡の
数の平均値で1800μmを割った値であり、JIS
K6402に準じて測定したセル数より計算した平均値
である。熱伝導率は200mm角のフェノール樹脂発泡
断熱材サンプルを用いて、低温板5℃、高温板35℃で
JIS A1412の平板熱流計法に従い測定した。
【0027】密度は、20cm角のフェノール樹脂発泡
断熱材を試料とし、この試料の面材、サイディング材を
取り除いて重量と見かけ容積を測定して求めた値であ
り、JIS K7222に従い測定した。脆性試験の試
験片は、一つの面に成形スキン又は面材を含むように一
辺25±1.5mmの立方体12個を切り出して試料と
した。ただし、発泡体の厚さが25mmに満たない場合
の試験片の厚さは、発泡体の厚さとした。室温乾燥した
比重0.65、一辺19±0.8mmの樫製の立方体2
4個と試験片12個を、埃が箱の外へ出ないように密閉
できる内寸191×197×197mmの樫製の木箱に
入れ、毎分60±2回転の速度で600±3回転させ
る。回転終了後、箱の中身を呼び寸法9.5mmの網に
移し、ふるい分けをして小片を取り除き、残った試験片
の重量を測定し、試験前の試験片重量からの減少率を計
算した値が脆性でり、JIS A9511に従い測定し
た。
【0028】圧縮強さはJIS K7220に従い規定
ひずみを0.05として測定した。フェノール樹脂発泡
断熱材中の発泡剤及びフルオロエーテルの含有量の確認
は、以下のように行える。50×50×厚みmmの試験
片をJIS K 7100に規定する標準温度状態3級
(温度23±5℃)及び標準湿度状態3級(相対湿度4
0から70%)に16時間以上保持したのち、表面剤を
取り除き重量を精秤する。その試験片を気密性の容器中
でピリジンまたはトルエンまたはDMF等から選んだ溶
媒と粉砕し、発泡剤及びフルオロエーテルを抽出し、ガ
スクロマトグラフィー又は、液体クロマトグラフィーに
より定量する。必要に応じて、ガスクロマトグラフィー
により分離した成分を質量分析機に導入して分子構造を
確認してもよい。あるいは、LC−IR(液体クロマト
グラフィー−赤外吸収スペクトルメーター)により連続
的に抽出成分を同定してもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】次に実施例および比較例によって
本発明をさらに詳細に説明する。 (A) レゾール樹脂の合成 反応器に、37%ホルマリン(和光純薬社製、試薬特
級)5000gと99%フェノール(和光純薬社製、試
薬特級)3000gを仕込み、プロペラ回転式の撹拌機
により撹拌し、温調機により反応器内部液温度を40℃
に調整する。次いで、50%水酸化ナトリウム水溶液を
60g加え、反応液を40℃から85℃に上昇させ11
0分間保持した。その後、反応液を5℃まで冷却する。
これをレゾール樹脂A−1とする。
【0030】一方、別の反応器に37%ホルマリン10
80gと水1000gと50%水酸化ナトリウム水溶液
を78gを加え、尿素(和光純薬社製、試薬特級)16
00gを仕込み、プロペラ回転式の撹拌機により撹拌
し、温調機により反応器内部液温度を40℃に調整す
る。次いで、反応液を40℃から70℃に上昇させ60
分間保持した。これをメチロール尿素Uとする。次に、
レゾール樹脂A−1にメチロール尿素Uを1350g混
合して液温度を60℃に上昇させ1時間保持した。次い
で反応液を30℃まで冷却し、パラトルエンスルホン酸
一水和物の50%水溶液でpHが6になるまで中和し
た。この反応液を、60℃で脱水処理して、粘度を測定
したところ40℃における粘度は6700cpsであっ
た。これをレゾール樹脂Aとする。
【0031】(B) レゾール樹脂の合成 反応器に、37%ホルマリン4350gと99%フェノ
ール3000gを仕込み、プロペラ回転式の撹拌機によ
り撹拌し、温調機により反応器内部液温度を50℃に調
整する。次いで、50%水酸化ナトリウム水溶液を60
g加え、反応液を50℃から55℃に20分間保持し
た。その後温度を85℃に上げ、温度が85℃に達して
から115分間保持した。その後、反応液を30℃まで
冷却し、パラトルエンスルホン酸一水和物の50%水溶
液でpHが6になるまで中和した。この反応液を、60
℃で脱水処理して、粘度を測定したところ40℃におけ
る粘度は5800cpsであった。これを、レゾール樹
脂Bとする。
【0032】
【実施例1】レゾール樹脂Aにペインタッド32(ダウ
コーニングアジア株式会社製、界面活性剤)をレゾール
樹脂100gに対して3.5gの割合で溶解した。こ
の、レゾール樹脂混合物と、発泡剤としてHFC−13
4a(ダイキン工業株式会社製)96.7重量%、ガル
デン(Galden)HT−70(アウジモンド株式会
社製)3重量%、窒素0.3重量%の混合物と、硬化触
媒としてパラトルエンスルホン酸一水和物60重量%
(和光純薬社製、純度95%以上)とジエチレングリコ
ール40重量%(和光純薬社製、純度98%以上)の混
合物をそれぞれ、樹脂混合物100重量部、発泡剤18
重量部、硬化触媒13重量部の割合で温調ジャケット付
きピンミキサーに供給した。ミキサーから出てきた混合
物をスパンボンドE1040(旭化成工業株式会社製不
織布)を敷いた型枠に流し込み、80℃のオーブンに入
れ5時間保持してフェノールフォームを製造した。
【0033】
【実施例2】発泡剤をHFC−134a 79.7重量
%、ガルデン(Galden)HT−70 20.0重
量%、窒素0.3重量%の混合物に変更し、発泡剤量を
22重量部に変更した以外、実施例1と全く同様にして
フェノールフォームを製造した。
【0034】
【実施例3】レゾール樹脂混合物に、ガルデン(Gal
den)HT−70を樹脂混合物に対して5重量%溶解
させ、発泡剤としてHFC−134a 99.7重量
%、窒素0.3重量%の混合物に変更した以外は、実施
例1と全く同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0035】
【実施例4】発泡剤をHFC−134a 99.5重量
%、ガルデン(Galden)HT−70 0.2重量
%、窒素0.3重量%の混合物に変更した以外、実施例
1と全く同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0036】
【実施例5】レゾール樹脂Aをレゾール樹脂Bに変更
し、発泡剤としてHFC−134a92.7重量%、ガ
ルデン(Galden)HT−70 7重量%、窒素
0.3重量%の混合物に変更した以外、実施例1と全く
同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0037】
【実施例6】発泡剤をHFC−134a 89.7重量
%、ガルデン(Galden)HT−70 10重量
%、窒素0.3重量%の混合物に変更し、発泡剤量を2
0重量部に変更した以外、実施例1と全く同様にしてフ
ェノールフォームを製造した。
【0038】
【実施例7】発泡剤をHFC−134a 97.7重量
%、ガルデン(Galden)HT−70 2重量%、
窒素0.3重量%の混合物に変更した以外、実施例1と
全く同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0039】
【実施例8】発泡剤をHFC−134a 98.7重量
%、ガルデン(Galden)HT−70 1重量%、
窒素0.3重量%の混合物に変更した以外、実施例1と
全く同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0040】
【実施例9】発泡剤をHFC−134a 96.7重量
%、ガルデン(Galden)HT−55 3重量%、
窒素0.3重量%の混合物に変更した以外、実施例1と
全く同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0041】
【実施例10】発泡剤量を24重量部に変更した以外、
実施例1と全く同様にしてフェノールフォームを製造し
た。
【0042】
【比較例1】レゾール樹脂混合物に、ガルデン(Gal
den)HT−70を樹脂混合物に対して15重量%溶
解させ、発泡剤としてHFC−134a 99.7重量
%、窒素0.3重量%の混合物を用いた以外は、実施例
1と全く同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0043】
【比較例2】発泡剤をHFC−134a 99.7重量
%、窒素0.3重量%の混合物に変更した以外、実施例
1と全く同様にしてフェノールフォームを製造した。
【0044】
【比較例3】発泡剤をHFC−134a 99.65重
量%、ガルデン(Galden)HT−70 0.05
重量%、窒素0.3重量%の混合物に変更した以外、実
施例1と全く同様にしてフェノールフォームを製造し
た。
【0045】
【比較例4】発泡剤をHFC−134a 99.7重量
%、窒素0.3重量%の混合物に変更し、発泡剤量を2
4重量部に変更した以外、実施例1と全く同様にしてフ
ェノールフォームを製造した。
【0046】
【比較例5】レゾール樹脂Aをレゾール樹脂Bに変更
し、発泡剤としてHFC−134a99.7重量%、窒
素0.3重量%の混合物に変更した以外、実施例1と全
く同様にしてフェノールフォームを製造した。なお、以
上の実施例、比較例で得たフェノールフォームサンプル
の原料樹脂、独立気泡率、平均気泡径、熱伝導率、フォ
ーム中のフルオロエーテル含有量、密度、脆性、圧縮強
度を表1にまとめて示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明によるフェノール樹脂発泡断熱材
は、優れた断熱性能を有し、圧縮強度等の機械的強度に
優れ、表面脆性が著しく改善されている。本発明による
フェノールフォームは、オゾン層破壊の恐れがないた
め、地球環境により適合した建築用断熱材として好適で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡剤が炭素数2のフルオロ炭化水素で
    あり、独立気泡率が80%以上、平均気泡径が10μm
    以上400μm以下、熱伝導率が0.022kcal/
    mhr℃以下のフェノールフォームであって、該フェノ
    ールフォームが下記一般式(1)で示されるフルオロエ
    ーテルの少なくとも1種をフェノールフォームに対して
    0.01から5重量%含有することを特徴とするフェノ
    ール樹脂発泡断熱材。 【化1】
  2. 【請求項2】 フェノールフォームが密度が10kg/
    3 以上70kg/m 3 以下であって、脆性が30%以
    下であり、圧縮強度が密度に対する式(2)の関係を満
    足することを特徴とする請求項1記載のフェノール樹脂
    発泡断熱材。圧縮強度[kg/cm2 ]≧密度[kg/
    3 ]×0.1164−2.5(2)
  3. 【請求項3】 発泡剤が前記一般式(1)で示されるフ
    ルオロエーテルの少なくとも1種を発泡剤に対して0.
    2から20重量%含有する炭素数2のフルオロ炭化水素
    であることを特徴とする請求項1又は2記載のフェノー
    ル樹脂発泡断熱材。
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