JPH11180979A - 環状アミン誘導体 - Google Patents

環状アミン誘導体

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JPH11180979A
JPH11180979A JP8036998A JP8036998A JPH11180979A JP H11180979 A JPH11180979 A JP H11180979A JP 8036998 A JP8036998 A JP 8036998A JP 8036998 A JP8036998 A JP 8036998A JP H11180979 A JPH11180979 A JP H11180979A
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JP
Japan
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group
compound
solvent
mmol
reduced pressure
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Application number
JP8036998A
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English (en)
Inventor
Hideo Kato
日出男 加藤
Nobuhiko Iwasaki
信彦 岩崎
Yoshitaka Ikeda
佳隆 池田
Teijirou Azuma
帝治郎 東
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Abbott Japan Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択的且つ優れたα2 アドレナリン受容結合
親和性、特にα2Bアドレナリン受容体に対する優れた親
和性を有する化合物を提供する。 【解決手段】 次の一般式 【化1】 (式中、Xは酸素又はメチレン鎖を、Y及びZは水素又
はC2-3 アルキレン鎖を、R1 は水素,ハロゲン又はア
ルキル基を、R2 は水素, アルキル基又は環状アルキル
基を、R3 はCO2 4 ,CONR5 6 ,NR7 SO
2 8 又はNR9COR10を、aは0〜2、bは1〜4
の整数を、R4 ,R7 及びR9 は水素又はアルキル基
を、R5 及びR6 は水素,アルキル基,環状アルキル
基,フェニル基又は隣接する窒素と共に形成する複素環
を、R8 はアルキル基又はフェニル基を、R10はアルキ
ル基又はアルコキシ基を表す。)で示される環状アミン
誘導体は、選択的且つ優れたα2 アドレナリン受容体、
特にα2Bアドレナリン受容体に対する親和性を有し、該
受容体が関与する疾患の治療薬として極めて有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は選択的且つ優れたα
2 アドレナリン受容体結合親和性を有し、特にα 2Bアド
レナリン受容体に対する優れた親和性を有する新規な環
状アミン誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】α2 アドレナリン受容体は、交感神経,
血管平滑筋, 脂肪細胞, 膵臓ランゲルハンス島などに広
く分布している。中枢及び末梢神経系のプレシナプスに
存在するα2 アドレナリン受容体はオートレセプターと
して働き、ノルエピネフリン,アセチルコリン, セロト
ニンなどの神経伝達物質の遊離を抑制する。又、中枢神
経系のポストシナプスに存在するα2 アドレナリン受容
体は、降圧機構に関与している。更に、末梢神経系にお
いては血管平滑筋の収縮, 脂肪分解抑制, インスリン分
泌抑制などの生理反応に関与すると考えられている[ジ
ャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal
of Medicinal Chemistry),38巻,19号,3681-3716
頁,1995] 。
【0003】更に最近になって、α2 アドレナリン受容
体が4種のサブタイプ(α2A,α2B,α2C,α2D)に分
類されることが提唱され、その生体内分布と生理学的機
能が広く探究されている(Journal of Medicinal Chemis
try ,38巻,18号,3415-3444 頁,1995)。これらのα
2 アドレナリン受容体に作用する化合物には、種々の薬
理作用が期待できる。例えば、α2 アドレナリン受容体
拮抗薬は、その中枢作用として中枢神経系に存在するα
2 アドレナリン受容体に拮抗することにより、うつ病,
低血圧症等の治療に有用と考えられ、末梢作用として末
梢神経系のα2 アドレナリン受容体に拮抗することで、
胃腸機能低下, 高血圧症, 肥満症, 糖尿病,下部尿路疾
患等の治療薬としても期待できる。又、α2 アドレナリ
ン受容体作働薬は、高血圧症,緑内障等の治療薬として
期待できる。
【0004】しかしながら、α2 アドレナリン受容体が
関与する上記の疾患治療薬を創薬する際、α2 アドレナ
リン受容体に対する親和性、特にα2 アドレナリン受容
体への特異的な親和性が必要とされる。即ち、好ましく
ない副作用を軽減するためにも他の受容体との作用分離
が必要である。特に、生体内リガンドが相互に比較的類
似した構造を有するα1 アドレナリン受容体, セロトニ
ン5−HT1A受容体及びドパミンD2 受容体に対する親
和性への分離がこれまで問題と考えられてきており、
又、4種のサブタイプに分類されるα2 アドレナリン受
容体の生理学的研究からこれらサブタイプが異なる生理
学的機能を司る可能性が示唆されている現状をふまえる
と、α2 アドレナリン受容体の各サブタイプに対する選
択性も重要な課題となりつつある。
【0005】これまで、α2 アドレナリン受容体結合親
和性を示す化合物として、2, 3−ジヒドロ−1, 4−
ベンゾジオキシン構造を有する化合物:スピロキサトリ
ン〔Spiroxatrine; USAN (United States Adopted Name
s), 1997, 667 頁] やイダゾキサン(Idazoxan; USAN 1
997 ,361 頁) 等、及び多環構造を有する化合物:ヨヒ
ンビン(Yohimbine; The Merck Index,12版,10236 )
等が知られているが、上述の他受容体との作用分離の点
で満足できる優れた選択性を示す化合物は知られていな
い。
【0006】又、本発明化合物と類似構造を有する環状
アミン誘導体は、WO93/17017号,WO97/
03071号及びWO97/28157号等に開示され
ているが、本発明に係わる化合物はこれまで開示されて
おらず、その特徴ある薬理作用についても全く知られて
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、選択
的且つ優れたα2 アドレナリン受容体結合親和性を有す
る化合物を提供し、α2 アドレナリン受容体が関与する
種々の疾患に対し、優れた効果が期待でき、特にα2B
容体に選択的に作用する治療薬を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の問
題点を解決すべく鋭意研究した結果、本発明に係る新規
な環状アミン誘導体を見い出し、本発明を完成させた。
【0009】即ち、本発明は次の一般式(I)
【化2】 (式中、Xは酸素原子又はメチレン鎖を、Y及びZは共
に水素原子を表すか又はYとZが互いに結合してC2-3
アルキレン鎖を表し、R1 は水素原子,ハロゲン原子又
は低級アルキル基を、R2 は水素原子, 直鎖もしくは分
枝鎖状のアルキル基又は環状アルキル基を、R3 はCO
2 4 ,CONR5 6 ,NR7 SO2 8 又はNR9
COR10で示される基を表し、aは0〜2の整数を、b
は1〜4の整数を表し、R4 ,R7 及びR9 は同一もし
くは異なって水素原子又は低級アルキル基を、R5 及び
6 は同一もしくは異なって水素原子, 直鎖もしくは分
枝鎖状のアルキル基,環状アルキル基又はフェニル基を
表すか、あるいは隣接する窒素原子と一緒になって形成
する複素環を表し、R8 は直鎖もしくは分枝鎖状のアル
キル基又はフェニル基を、R10は低級アルキル基又は低
級アルコキシ基を表す。)で示される新規な環状アミン
誘導体、又はその薬理学的に許容しうる塩に関するもの
である。
【0010】本発明の別の態様によれば、前記一般式
(I)で示される化合物中、Y及びZが共に水素原子で
ある化合物、あるいはY及びZが互いに結合してC2-3
アルキレン鎖を表す化合物、又はそれらの薬理学的に許
容しうる塩が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の前記一般式(I)中、R
1 ,R4 ,R7 ,R9 及びR10で示される低級アルキル
基としては、例えば、メチル基,エチル基,n-プロピル
基,イソプロピル基等が、R1 で示されるハロゲン原子
としては、フッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素原
子が、R2 ,R5 ,R6 ,R8 で示される直鎖もしくは
分岐鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基,エ
チル基,n-プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,
イソブチル基, tert-ブチル基,n-ペンチル基,n-ヘキ
シル基等が、又、R2 ,R5 及びR6 で示される環状ア
ルキル基としては、例えば、シクロプロピル基,シクロ
ブチル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基等が、
5 及びR6 が隣接する窒素原子と一緒になって形成す
る複素環としては、ピロリジン環,ピペリジン環,モル
ホリン環等が、R10で示される低級アルコキシ基として
は、例えば、メトキシ基,エトキシ基,n-プロポキシ
基,イソプロポキシ基等が挙げられる。
【0012】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は、所望に応じて薬理学的に許容しうる塩に変換する
ことも、又は生成した塩から塩基又は酸を遊離させるこ
ともできる。本発明の前記一般式(I)で示される化合
物の薬理学的に許容しうる塩としては、酸付加塩もしく
はアルカリ付加塩が挙げられ、酸付加塩としては、例え
ば、塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,硝酸,燐
酸等の鉱酸塩、あるいは、酢酸,マレイン酸,フマル
酸,クエン酸,シュウ酸,コハク酸,酒石酸,リンゴ
酸,マンデル酸,メタンスルホン酸,p-トルエンスルホ
ン酸, 10-カンファースルホン酸等の有機酸塩等が、
又、アルカリ付加塩としては、例えば、ナトリウム,カ
リウム,カルシウム,アンモニウム等の無機アルカリ
塩、あるいは、エチレンジアミン,エタノールアミン,
N,N−ジアルキルエタノールアミン,ピペラジン,ピ
ペリジン,トリエタノールアミン等の有機塩基の塩等が
挙げられる。
【0013】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は不斉炭素を有し、光学異性体又は立体異性体が存在
しうるが、各異性体及びそれらの混合物並びにそれらの
薬理学的に許容しうる塩はいずれも本発明の範囲に包含
される。
【0014】又、本発明の前記一般式(I)で示される
化合物又はその薬理学的に許容しうる塩は、製造条件に
より任意の結晶形として存在することができ、任意の水
和物もしくは溶媒和物として存在することもできるが、
これらの結晶形,水和物,溶媒和物及びそれらの混合物
も本発明の範囲に包含される。
【0015】本発明の好ましい化合物の具体例として、
以下のような化合物を挙げることができるが、本発明は
これらの例に限定されるものではない。尚、明細書中、
略語はそれぞれ次の意味を示す。Me:メチル基,Et:エ
チル基,n-Pr:n-プロピル基,i-Pr:イソプロピル基,
cyc-Pr:シクロプロピル基,n-Bu:n-ブチル基,n-Hex
:n-ヘキシル基,cyc-Hex :シクロヘキシル基,Ph:
フェニル基, Bn :ベンジル基。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】
【表7】
【0023】
【表8】
【0024】
【表9】
【0025】
【表10】
【0026】
【表11】
【0027】
【表12】
【0028】
【表13】
【0029】
【表14】
【0030】
【表15】
【0031】
【表16】
【0032】
【表17】
【0033】
【表18】
【0034】
【表19】
【0035】
【表20】
【0036】
【表21】
【0037】
【表22】
【0038】
【表23】
【0039】
【表24】
【0040】
【表25】
【0041】
【表26】
【0042】本発明の前記一般式(I)で示される新規
な環状アミン誘導体は、種々の方法により製造すること
ができ、その製造例を以下に記載したが、当該化合物の
製造方法は、これらの方法に限定されるものではない。
【0043】本発明化合物の製造方法の第一の様式によ
れば、本発明の前記一般式(I)で示される化合物のう
ち、R3 がCO2 4 である化合物の製造は、次の一般
式(II)
【化3】 (式中、R11はベンジル基,p-メトキシベンジル基等の
保護基又は前述のR2 で示される基を表し、R1 ,X,
Y,Z及びaは前述と同意義を表す。)で示される化合
物を出発原料とし、次の一般式 (III) 又は(IV) T1 −( CH2 ) b −CO2 12 (III) CH2 =CHCO2 12 (IV) (式中、T1 はハロゲン原子を、R12は低級アルキル基
を,bは前述と同意義を表す。)で示される化合物を反
応させた後、必要に応じてベンジル基,p-メトキシベン
ジル基等の保護基を常法により脱保護することにより製
造することができる。
【0044】本様式の製造においては、N,N−ジメチ
ルホルムアミド,エタノール,アセトン,酢酸エチル等
の溶媒中あるいは無溶媒下、例えば、炭酸カリウム等の
塩基の存在下あるいは非存在下、0℃から200℃の間
で反応した後、必要に応じてベンジル基,p-メトキシベ
ンジル基等の保護基を常法により脱保護することによ
り、前記一般式(I) のうちR3 がCO2 4 の化合物
中R4 が低級アルキル基である化合物を得ることができ
る。又、得られたエステル体を必要に応じて水,メタノ
ール,アセトン等の溶媒中、例えば、水酸化ナトリウム
等の塩基の存在下、0℃から溶媒の還流温度の間で反応
させることにより加水分解し、前記一般式(I) のうち
3 がCO2 Hの化合物を得ることができる。
【0045】本発明化合物の製造方法の第二の様式によ
れば、本発明の前記一般式(I)で示される化合物のう
ち、R3 がCONR5 6 である化合物の製造は、第一
の様式で得られたカルボン酸を、塩化メチレン,1,2
−ジクロロエタン,ベンゼン,酢酸エチル等の溶媒中、
塩化チオニル,オキサリルクロリド,ジシクロヘキシル
カルボジイミド等を用い、0℃から溶媒の還流温度の間
で反応させ活性化した後、次の一般式(V) HNR5 6 (V) (式中、R5 及びR6 は前述と同意義を表す。)で示さ
れる化合物を0℃から溶媒の還流温度の間で反応させる
か、又は、第一の様式で得られたエステル体に、前記一
般式(V)で示される化合物をメタノール,エタノール
等の溶媒中あるいは無溶媒下、室温から溶媒の還流温度
の間で常圧又は加圧条件下で反応させることにより製造
することができる。
【0046】本発明化合物の製造方法の第三の様式によ
れば、本発明の前記一般式(I)で示される化合物のう
ち、R3 がNR7 SO2 8 又はNR9 COR10である
化合物の製造は、前記一般式(II)で示される化合物を
出発原料とし、以下の方法により製造することができ
る。
【化4】 (式中、R13はベンジル基,p-メトキシベンジル基, t
ert-ブトキシカルボニル基等の保護基又は前述のR2
示される基を、R14はシアノ基,カルバモイル基,フタ
ルイミド基を、cはR14がシアノ基又はカルバモイル基
の場合1〜3の整数を、R14がフタルイミド基の場合1
〜4の整数を表し、X,Y,Z,R1 ,a及びbは前述
と同意義を表す。)
【0047】即ち、工程1においては、前記一般式(I
I)で示される化合物と、次の一般式(VIII) T2 −( CH2 ) C −R14 (VIII) (式中、T2 はハロゲン原子を、c及びR14は前述と同
意義を表す。)で示される化合物を、N,N−ジメチル
ホルムアミド,エタノール,塩化メチレン,酢酸エチル
等の溶媒中あるいは無溶媒下、炭酸カリウム等の塩基の
存在下あるいは非存在下、0℃から200℃の間で反応
させ、必要に応じてアミノ基をベンジル基,p-メトキシ
ベンジル基, tert-ブトキシカルボニル基等の保護基で
保護することにより、一般式(VI)で示される化合物を
得ることができる。
【0048】工程2においては、一般式(VI)中R14
シアノ基又はカルバモイル基で示される化合物の場合
は、ジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン等の溶媒
中、水素化リチウムアルミニウム等の還元剤を、又、一
般式(VI)中R14がフタルイミド基で示される化合物の
場合は、エタノール,酢酸エチル等の溶媒中あるいは無
溶媒下、ヒドラジン又はメチルアミンを、0℃から溶媒
の還流温度の間で反応させることにより、一般式(VII)
で示される化合物を得ることができる。
【0049】工程3においては、一般式(VII)で示され
る化合物の末端アミノ基を必要に応じてモノアルキル化
(例えば、ぎ酸/無水酢酸中、0℃から100℃の間で
反応してホルミル化を行い、次いで、ジエチルエーテル
又はテトラヒドロフラン等の溶媒中、水素化リチウムア
ルミニウム等により還元することによりメチル基を導
入)した後、次の一般式(IX) T3 −SO2 8 (IX) (式中、T3 はハロゲン原子を、R8 は前述と同意義を
表す。)で示される化合物、又は次の一般式(X) T4 −COR10 (X) (式中、T4 はハロゲン原子を、R10は前述と同意義を
表す。)で示される化合物を、塩化メチレン,テトラヒ
ドロフラン, 酢酸エチル等の溶媒中、トリエチルアミ
ン,炭酸カリウム等の塩基の存在下あるいは非存在下、
−20℃から溶媒の還流温度の間で反応した後、必要に
応じてベンジル基,p-メトキシベンジル基, tert-ブト
キシカルボニル基等の保護基を常法により脱保護するこ
とにより、前記一般式(I)のうち、R3 がNR7 SO
2 8 又はNR9 COR10である化合物を得ることがで
きる。
【0050】本発明化合物の製造方法の第四の様式によ
れば、本発明の前記一般式(I)で示される化合物のう
ち、R3 がCONH2 である化合物は、前記一般式(V
I)中R14がシアノ基である化合物を、ぎ酸/塩化水素
中、0℃から溶媒の還流温度の間で反応させた後、必要
に応じて保護基を脱保護することにより、製造すること
ができる。
【0051】尚、本発明化合物の製造方法において、出
発原料となった前記一般式(II)で示される化合物は一
部を除き新規な化合物であり、例えば、以下のような方
法で製造することができる。その詳細は参考例に記載し
た。
【化5】 (式中、Tsはp-トルエンスルホニル基を、Boc は tert-
ブトキシカルボニル基を、R1 ,R2 ,R11,X,Y,
Z及びaは前述と同意義を表す。)
【0052】本発明の前記一般式(I)で示される新規
な環状アミン誘導体、又はその薬理学的に許容しうる塩
を有効成分とする医薬は、通常、カプセル剤,錠剤,細
粒剤,顆粒剤,散剤,シロップ剤等の経口投与製剤、あ
るいは注射剤等の非経口投与製剤として投与される。こ
れらの製剤は薬理学的,製剤学的に許容しうる添加物を
加え、常法により製造することができる。即ち、経口投
与製剤にあっては、賦形剤(乳糖,D-マンニトール,ト
ウモロコシデンプン,結晶セルロース等)、崩壊剤(カ
ルボキシメチルセルロース,カルボキシメチルセルロー
スカルシウム等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロ
ース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリビニ
ルピロリドン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウ
ム,タルク等)、コーティング剤(ヒドロキシプロピル
メチルセルロース,白糖,酸化チタン等)等の製剤用成
分が、注射剤にあっては水性あるいは用時溶解型注射剤
を構成しうる溶解剤ないし溶解補助剤(注射用蒸留水,
生理食塩水,プロピレングリコール等)、pH調節剤(無
機又は有機の酸あるいは塩基)、等張化剤(食塩,ブド
ウ糖,グリセリン等)、安定化剤等の製剤用成分が使用
される。
【0053】本発明化合物の治療患者への投与量は、患
者の症状,年齢等により異なるが、通常成人の場合、経
口投与で1〜1000mg、非経口投与で1〜500mg
を、1日1回又は数回に分けて投与することができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例及び参考例によって説
明するが、本発明はこれらの例の特定の細部に限定され
るものではない。
【0055】実施例1 3−[[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジ
オキシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]
アミノ]プロピオン酸エチル・2塩酸塩 (化合物番
号:2) 1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン
−2−イル)メチル]−4−アミノピペリジン0.96
g(3.9mmol),アクリル酸エチル0.63ml(5.
8mmol)及びエタノール10mlの混合液を2時間加熱還
流した。溶媒を減圧下留去した後、残渣を常法により塩
酸塩とし、無色結晶1.40g(収率86%)を得た。
粗結晶を90%エタノールから再結晶し、融点240.
0〜243.0℃(分解)の無色プリズム晶を得た。 元素分析値 C19282 4 ・2HCl 計算値 C,54.16; H,7.18; N,6.65 実測値 C,53.95; H,7.36; N,6.55
【0056】実施例2 4−[[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジ
オキシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]
アミノ]酪酸エチル・2塩酸塩 (化合物番号:3) 1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン
−2−イル)メチル]−4−アミノピペリジン0.80
g(3.2mmol),4−ブロモ酪酸エチル0.51ml
(3.5mmol),炭酸カリウム0.49g(3.5mmo
l)及びN,N−ジメチルホルムアミド8mlの混合液を
外温80℃で2時間攪拌した。放冷後、反応液に水を加
えジエチルエーテルで抽出した。有機層を水洗後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣
を常法により塩酸塩とし、白色結晶1.05g(収率7
5%)を得た。粗結晶を90%エタノールから再結晶
し、融点257.0〜260.0℃(分解)の無色鱗片
状晶を得た。 元素分析値 C20302 4 ・2HCl 計算値 C,55.17; H,7.41; N,6.43 実測値 C,54.99; H,7.72; N,6.40
【0057】実施例1,2の方法に準拠して、実施例3
〜37の化合物を得た。但し、実施例27及び実施例2
8は対応する光学活性体を出発原料として用いた。
【0058】
【表27】
【0059】
【表28】
【0060】
【表29】
【0061】
【表30】
【0062】
【表31】
【0063】
【表32】
【0064】
【表33】
【0065】
【表34】
【0066】
【表35】
【0067】
【表36】
【0068】実施例38 N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオ
キシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]−
N−メチルアミノ酢酸・2塩酸塩 (化合物番号:14
1) N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオ
キシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]−
N−メチルアミノ酢酸エチル1.50g(4.3mmo
l),2規定水酸化ナトリウム水溶液4.30ml及びメ
タノール15mlの混合液を1時間加熱還流した。反応後
溶媒を減圧下留去して、残渣を10%塩酸で処理してpH
5とした。減圧下乾固して得られた残渣を塩化メチレン
及び少量のメタノールに溶解した。室温で攪拌しながら
溶液にアンモニアガスを加えてアルカリ性とし、不溶物
を濾去後、溶媒を減圧下留去した。残渣を10%塩酸で
処理し、pH3とした。減圧下乾固して得られた残渣をジ
エチルエーテルで洗浄した。酢酸エチルから結晶化し
て、無色結晶1.32g (収率96%)を得た。97%
水性イソプロパノールから再結晶し、融点174.0〜
178.0℃(分解)の無色針状晶を得た。 元素分析値 C17242 4 ・2HCl・1/2 i-PrOH
・1/2H2O 計算値 C,51.93; H,7.19; N,6.55 実測値 C,51.68; H,7.24; N,6.42
【0069】実施例38の方法に準拠して、実施例39
〜53の化合物を得た。但し、実施例52及び実施例5
3は対応する光学活性体を出発原料として用いた。
【0070】
【表37】
【0071】
【表38】
【0072】
【表39】
【0073】
【表40】
【0074】
【表41】
【0075】実施例54 エキソ−N−メチル−3−[8−[(2,3−ジヒドロ
−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]−8
−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルメチ
ルアミノ]プロピオナミド (化合物番号:191) エキソ−N−ベンジル−N−[8−[(2,3−ジヒド
ロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]−
8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]
メチルアミン2.10g(5.5mmol),アクリル酸エ
チル1.14ml(11mmol) 及びエタノール21mlの混
合液を、26.5時間加熱還流した。反応後溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して、淡黄色
液体2.51g(収率95%)を得た。得られた液体
1.30g(2.7mmol)及び40%メチルアミン・メ
タノール溶液3.90gの混合液を外温120℃で封管
中、23時間反応した。溶媒を減圧下留去した後、残渣
に水を加えジエチルエーテルで抽出した。有機層を水,
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、溶媒を減圧下留去した。残渣をアルミナカラムク
ロマトグラフィー(塩化メチレン→塩化メチレン/メタ
ノール=30/1)により精製して、黄色液体0.60
g(収率48%)を得た。更に、得られた液体0.50
g(1.1mmol),シクロヘキセン0.55ml(5.4
mmol),20%水酸化パラジウム−炭素0.05g及び
エタノール10mlの混合液を3時間加熱還流した。触媒
を濾去後、溶媒を減圧下留去し、淡黄色液体0.37g
(収率92%)を得た。 NMRスペクトル δ(CDCl3)ppm:1.35-1.43(2H,m),1.4
9-1.65(6H,m),1.70-1.80(1H,m),1.85-2.00(2H,m),2.34
(2H,t,J=6Hz),2.44(2H,d,J=6.5Hz),2.50(1H,dd,J=13,7.
5Hz),2.72(1H,dd,J=13,5Hz),2.79(3H,d,J=5Hz),2.83(2
H,t,J=6Hz),3.20-3.22(1H,m),3.30-3.32(1H,m),4.06(1
H,dd,J=11,7Hz),4.18-4.23(1H,m),4.38(1H,dd,J=11,2H
z),6.80-6.88(4H,m),7.56(1H,brs) IRスペクトル ν(liq.)cm-1:3308,1650 高分解能マススペクトル:C21323 3 計算値 m/z : 374.2444 実測値 m/z : 374.2451
【0076】実施例55 エキソ−3−[[N−[8−[(2,3−ジヒドロ−
1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]−8−
アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]メチ
ル]−N−メチルアミノ]−N−n-プロピルプロピオン
アミド (化合物番号:217) エキソ−3−[N−[8−[(2,3−ジヒドロ−1,
4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]−8−アザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル]メチル−
N−メチルアミノ]プロピオン酸エチル3.86g
(9.6mmol),10%塩酸15ml及びメタノール15
mlの混合液を30分間加熱還流した。放冷後溶媒を減圧
下留去し、残渣にメタノール20mlを加え、不溶物を濾
去した。溶媒を減圧下留去し、残査にメタノール10ml
を加え、不溶物を濾去した。溶媒を減圧下留去後、減圧
下乾燥して、白色無晶形固体3.96g(収率 定量
的)を得た。更に、得られた固体0.50g(1.3mm
ol)及び無水塩化メチレン7.5mlの混合液に加熱還流
下、塩化チオニル0.12ml(1.6mmol)を滴下し
た。30分間加熱還流後、n-プロピルアミン0.60ml
(7.3mmol)を滴下し、30分間加熱還流した。放冷
後反応混合物に水を加え、10%塩酸で処理してpH1と
し、塩化メチレンで洗浄後、水層を10%水酸化ナトリ
ウム水溶液で処理し、pH10とした後、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/
メタノール=20/1→5/1)で精製し、淡黄色粘性
液体0.35g(収率63%)を得た。 NMRスペクトル δ(CDCl3)ppm:0.92(3H,t,J=7.5Hz),
1.29-1.39(2H,m),1.45-1.78(6H,m),1.82-1.90(1H,m),1.
90-2.02(2H,m),2.16(2H,d,J=7.5Hz),2.19(3H,s),2.33-
2.37(2H,m),2.48-2.56(3H,m),2.70-2.74(1H,m),3.16-3.
20(2H,m),3.20-3.24(1H,m),3.29-3.33(1H,m),4.04-4.09
(1H,m),4.18-4.24(1H,m ),4.36-4.39(1H,m),6.81-6.88
(4H,m),8.32(1H,brs) IRスペクトル ν(liq.)cm-1: 1648, 1496 高分解能マススペクトル:C24373 3 計算値 m/z : 415.2835 実測値 m/z : 415.2832
【0077】実施例55の方法に準拠して、実施例56
〜59の化合物を得た。
【0078】
【表42】
【0079】実施例60 [1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシ
ン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]メチル
アミノアセトアミド (化合物番号:329) [1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシ
ン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]メチル
アミン2.80g(11mmol),クロロアセトアミド
1.05g(11mmol),炭酸水素ナトリウム0.99
g(12mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド28
mlの混合液を50℃で6時間攪拌した。水で反応を停止
した後、混合液を10%水酸化ナトリウム水溶液で処理
しpH11とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水,飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒を減圧下留去した。残渣をアルミナカラムクロマト
グラフィー(塩化メチレン/メタノール=20/1→1
/1)で精製し、淡黄色結晶1.58g(収率46%)
を得た。エタノールより再結晶して、融点96.0〜9
7.0℃の微黄色結晶を得た。 NMRスペクトル δ(CDCl3)ppm:1.25-1.35(2H,m),1.3
7-1.50(1H,m),1.65-1.75(2H,m),2.04-2.18(2H,m),2.52
(2H,d,J=7Hz),2.56(1H,dd,J=13.5,6Hz),2.66(1H,dd,J=1
3.5,6Hz),2.92(1H,d,J=11Hz),3.02(1H,d,J=11Hz),3.27
(2H,s),3.97(1H,dd,J=11.5,7.5Hz),4.28-4.31(2H,m),5.
47(1H,brs),6.82-6.89(4H,m),7.03(1H,brs)IRスペク
トル ν(liq.)cm-1: 3432, 1660 高分解能マススペクトル:C17253 3 計算値 m/z : 319.1896 実測値 m/z : 319.1900
【0080】実施例60の方法に準拠して、実施例6
1,62の化合物を得た。
【0081】
【表43】
【0082】実施例63 N−[2−[N−[[1−[(2,3−ジヒドロ−1,
4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]ピペリジン
−4−イル]メチル]−N−メチルアミノ]エチル]メ
タンスルホンアミド (化合物番号:416) N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオ
キシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]メ
チル−N−メチルアミン1.44g(5.2mmol),炭
酸カリウム2.16g(16mmol),エタノール14.
4mlの混合液に加熱還流下、ブロモアセトニトリル0.
48ml(5.7mmol)を滴下し、1.5時間加熱還流し
た。放冷後無機物を濾去し、溶媒を減圧下留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレ
ン/メタノール=30/1)により精製して、淡黄色結
晶1.35g(収率82%)を得た。得られた結晶1.
20g(3.8mmol)及び無水テトラヒドロフラン12
mlの混合液を、水素化リチウムアルミニウム0.30g
(7.6mmol)の無水テトラヒドロフラン3ml懸濁液中
に室温で滴下した。混合物を室温で1.5時間攪拌した
後、水を加えて反応を停止し、生じた固体を濾去した。
濾液を濃縮し、残渣を塩化メチレンに溶解した。有機層
を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥して、溶媒を減圧下留去し、微黄色液体1.06g
(収率87%)を得た。更に、得られた液体0.95g
(3.0mmol),トリエチルアミン0.50ml(3.6
mmol)及び塩化メチレン9.5mlの混合液中に氷冷攪拌
下、メタンスルホニルクロリド0.26ml(3.3mmo
l)を滴下し、1時間室温で攪拌した。反応液を水,飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(塩化メチレン/メタノール=30/1→
15/1)により精製して、淡黄色結晶1.00g(収
率85%)を得た。粗結晶を酢酸エチル−n-ヘキサンか
ら再結晶して、融点79.5〜81.0℃の無色結晶を
得た。 元素分析値 C19313 4 S 計算値 C,57.40; H,7.86; N,10.57 実測値 C,57.14; H,7.59; N,10.47
【0083】実施例63の方法に準拠して、実施例64
〜79の化合物を得た。
【0084】
【表44】
【0085】
【表45】
【0086】
【表46】
【0087】実施例80 N−[2−[N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4
−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]ピペリジン−
4−イル]メチル−N−メチルアミノ]エチル]−N−
メチルメタンスルホンアミド・2塩酸塩 (化合物番
号:647) N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオ
キシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]メ
チル−N−メチルアミン2.85g (10mmol),炭酸
水素ナトリウム1.00g (12mmol)及びN,N−ジ
メチルホルムアミド29mlの混合物を5 0℃で攪拌下、
ブロモアセトニトリル0.97ml(11mmol)を滴下
し、50℃で3時間攪拌した。反応後溶媒を減圧下留去
して、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、溶媒を減圧下留去し、淡黄色結晶1.65
g (収率51%)を得た。得られた結晶1.65g
(5.2mmol)及び無水テトラヒドロフラン17mlの混
合液を、水素化リチウムアルミニウム0.42g (10
mmol)の無水テトラヒドロフラン4ml懸濁液に滴下し
た。混合物を室温で1.5時間攪拌後、水を加え反応を
停止し、生じた固体を濾去した。濾液を濃縮し、残渣を
塩化メチレンに溶解した。有機層を水,飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減
圧下留去して、微黄色液体1.60g (収率96%)を
得た。更に、得られた液体1.60g (5.0mmol)の
塩化メチレン1.5ml溶液を、無水酢酸2.36ml(2
5mmol)及びぎ酸1.53ml(40mmol)の混合物を外
温50℃で30分間攪拌後氷冷した混合液の中に滴下
し、氷冷下で1時間攪拌した。氷冷下で10%水酸化ナ
トリウム水溶液を加えpH11とし、ジエチルエーテルで
抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、微黄色
液体1.46g (収率84%)を得た。得られた液体
1.35g(3.9mmol)及び無水テトラヒドロフラン
12mlの混合液を、水素化リチウムアルミニウム0.3
0g (7.9mmol)の無水テトラヒドロフラン3ml懸濁
液に滴下し、室温で1時間,70℃で1時間攪拌した。
放冷後、水を加え反応を停止し、生じた固体を濾去し
た。溶媒を減圧下留去し、残渣をジエチルエーテルに溶
解した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して、淡黄色
液体1.17g(収率90%)を得た。得られた液体
1.10g(3.3mmol),塩化メチレン11ml及びト
リエチルアミン0.55ml(4.0mmol)の混合液に、
氷冷攪拌下、メタンスルホニルクロリド0.28ml
(3.6mmol)を滴下し、氷冷下30分間攪拌した。反
応後溶媒を留去し、残渣に水及びジエチルエーテルを加
え、エーテル抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留
去して、微黄色液体1.16g(収率85%)を得た。
常法により塩酸塩とし、エタノール−メタノールから再
結晶して、融点227.0〜228.5℃の無色結晶を
得た。 元素分析値 C20333 4 S・2HCl 計算値 C,49.58; H,7.28; N,8.67 実測値 C,49.43; H,6.94; N,8.54
【0088】実施例81 N−[3−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベン
ゾジオキシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イ
ル]メチルアミノプロピル]メタンスルホンアミド・2
塩酸塩 (化合物番号:414) 1−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオ
キシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]メ
チルアミン1.65g(6.3mmol),N−(3−ブロ
モプロピル)フタルイミド1.77g (6.6mmol),
炭酸水素ナトリウム0.55g (6.6mmol)及びN,
N−ジメチルホルムアミド16.5mlの混合液を外温5
0℃で3時間攪拌した。放冷後、反応混合液に水を加え
ジエチルエーテルで抽出した。有機層を水,飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減
圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(塩化メチレン→塩化メチレン/メタノール=9/
1)により精製して、淡黄色液体1.20g (収率40
%)を得た。得られた液体1.15g(2.6mmol)と
アセトニトリル11.5mlの混合液に室温攪拌下、二炭
酸ジ tert-ブチル0.61g (2.8mmol)のアセトニ
トリル6ml溶液を滴下し、室温で1時間攪拌した。溶媒
を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(塩化メチレン/メタノール=30/1)により
精製して、淡黄色液体1.40g を得た。得られた液体
1.35g (2.5mmol),抱水ヒドラジン0.12ml
(2.5mmol)及びエタノール13.5mlの混合液を4
時間加熱還流した。更に抱水ヒドラジン0.03ml
(0.6ml)を追加し、6時間加熱還流した。放冷後、
溶媒を減圧下留去し、残渣に水,10%水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えてpH11とし、ジエチルエーテルで抽出
した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、褐色液体
1.08g を得た。得られた液体1.05g ,トリエチ
ルアミン0.38ml(2.8mmol)及び塩化メチレン1
0mlの混合液に、氷冷攪拌下、メタンスルホニルクロリ
ド0.19ml(2.5mmol)を滴下し、室温で1時間攪
拌した。反応混合液を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレ
ン/メタノール=30/1→20/1)により精製し
て、淡黄色液体0.53g (収率45%(2工程収
率))を得た。得られた液体0.50g (1.0mmol)
及び6規定塩酸5mlの混合液を室温で1時間攪拌した。
混合液を氷冷攪拌下、20%水酸化ナトリウム水溶液で
処理してpH11とした後、塩化メチレンで抽出した。有
機層を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、溶媒を減圧下留去して、淡黄色液体0.3
7g (収率93%)を得た。常法により塩酸塩とし、エ
タノールから再結晶して、融点219.5〜220.0
℃の無色結晶を得た。 元素分析値 C19313 4 S・2HCl 計算値 C,48.51; H,7.07; N,8.93 実測値 C,48.51; H,6.84; N,8.82
【0089】実施例80,81の方法に準拠して、実施
例82〜103の化合物を得た。但し、実施例101〜
103は対応する光学活性体を出発原料として用いた。
【0090】
【表47】
【0091】
【表48】
【0092】
【表49】
【0093】
【表50】
【0094】
【表51】
【0095】
【表52】
【0096】
【表53】
【0097】
【表54】
【0098】
【表55】
【0099】
【表56】
【0100】実施例104 N−[2−[N−[[1−(2,3−ジヒドロ−1,4
−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]ピペリジン−
4−イル]−N−メチルアミノ]エチル]アセトアミド
・2フマル酸塩 (化合物番号:740) N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオ
キシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]−
N−メチルアミン9.35g (36mmol),N−(2−
ブロモエチル)フタルイミド9.96g (39mmol),
炭酸カリウム5.42g (39mmol)及びN,N−ジメ
チルホルムアミド94mlの混合液を、外温80℃で11
時間攪拌した。反応液を氷水200ml中に注ぎ、ジエチ
ルエーテルで抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(塩化メチレン/n-ヘキサン=1/1→塩化メチレン)
により精製して、黄色液体10.43g (収率67%)
を得た。得られた液体10.13g (23mmol),飽水
ヒドラジン1.24ml(26mmol)及びエタノール11
0mlの混合液を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留
去し、残渣を水及び10%塩酸で処理してpH2とした
後、不溶物を濾去した。濾液を酢酸エチルで洗浄し、1
0%水酸化ナトリウム水溶液でpH11とした後、塩化メ
チレンで抽出した。有機層を水,飽和食塩水で順次洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し
て、黄色液体6.89g (収率97%)を得た。得られ
た液体1.50g (4.9mmol),トリエチルアミン
0.89ml(6.4mmol)及び塩化メチレン15mlの混
合液に、氷冷攪拌下、アセチルクロリド0.42ml
(5.9mmol)を滴下し、室温で1時間攪拌した。反応
混合液に水を加え、塩化メチレンで抽出した。有機層を
水,飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を常法によりフマル
酸塩とした後、エタノールから再結晶して、融点17
3.5〜175.5℃の無色針状晶1.85g (収率6
5%)を得た。 元素分析値 C19293 3 ・2C4 4 4 ・1/
4H2 O 計算値 C,55.52; H,6.47; N,7.19 実測値 C,55.36; H,6.49; N,7.12
【0101】実施例105 N−[2−[N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4
−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]ピペリジン−
4−イル]−N−メチルアミノ]エチル]カルバミド酸
エチル・2塩酸塩 (化合物番号:792) 実施例104の方法に準拠し、アセチルクロリドの代わ
りに、クロロ炭酸エチル0.56ml(5.9mmol)を用
いて反応させ、得られた残渣を常法により塩酸塩とし、
無色結晶1.54g (収率76%)を得た。エタノール
より再結晶し、融点232.0〜235.0℃(分解)
の無色針状晶を得た。 元素分析値 C20313 4 ・2HCl 計算値 C,53.33; H,7.38; N,9.33 実測値 C,53.06; H,7.62; N,9.32
【0102】実施例104,105の方法に準拠して、
実施例106〜111の化合物を得た。
【0103】
【表57】
【0104】
【表58】
【0105】
【表59】
【0106】参考例1 1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン
−2−イル)メチル]−4−(n-プロピルアミノ)ピペ
リジン・ 2塩酸塩 (2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−
イル)メチル p-トルエンスルホネート89.7g
(0.28mol ),4−プロピルアミノピペリジン3
9.8g(0.28mol ),N,N−ジイソプロピルエ
チルアミン130ml(0.75mol )及びキシレン1L
の混合液を20時間加熱還流した。放冷後溶媒を減圧下
留去した。残渣に塩化メチレンを加え、10%水酸化ナ
トリウム水溶液,水,飽和食塩水で順次洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化
メチレン→塩化メチレン/メタノール=10/1)によ
り精製後、常法により塩酸塩とし、エタノール,ジエチ
ルエーテルで順次洗浄して、無色結晶64.2g(収率
63%)を得た。メタノールから再結晶して、融点25
0.0〜260.0℃(分解)の無色プリズム晶を得
た。 元素分析値 C17262 2 ・2HCl 計算値 C,56.20; H,7.77; N,7.71 実測値 C,55.85; H,8.02; N,7.64
【0107】参考例1の方法に準拠して、参考例2〜4
の化合物を得た。
【0108】
【表60】
【0109】参考例5 1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン
−2−イル)メチル]−4−(メチルアミノ)ピペリジ
ン・ 2塩酸塩 (2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−
イル)メチル p-トルエンスルホネート40.0g
(0.13mol ),N−メチル−N−(4−ピペリジニ
ル)]カルバミド酸 tert-ブチル30.9g(0.14
mol ),N,N−ジイソプロピルエチルアミン109ml
(0.63mol )及びキシレン600mlの混合液を5時
間加熱還流した。放冷後、溶媒を減圧下留去し、残渣に
水,炭酸カリウムを加え酢酸エチルで抽出した。有機層
を水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧下留去して、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(塩化メチレン→塩化メチレン
/メタノール=20/1)により精製した。得られた粗
結晶をn-ヘキサンで洗浄して、褐色結晶25.0gを得
た。得られた粗結晶を6規定塩酸250mlに溶解させ、
室温で2時間撹拌した。反応混合物に10%水酸化ナト
リウム水溶液を加えpH11とし、ジエチルエーテルで抽
出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
減圧下留去した。残渣を常法により塩酸塩とし、生成し
た結晶をエタノール,ジエチルエーテルで順次洗浄し
て、無色結晶21.4g(収率51%(2工程収率))
を得た。エタノールから再結晶して、融点191.0〜
192.5℃の無色結晶を得た。 元素分析値 C15222 2 ・2HCl 計算値 C,53.74; H,7.22; N;8.36 実測値 C,53.48; H,7.51; N;8.23
【0110】参考例5の方法に準拠して、参考例6〜1
3の化合物を得た。尚、参考例9及び10の化合物は対
応する光学活性な(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾ
ジオキシン−2−イル)メチル p-トルエンスルホネー
トを原料として合成した。
【0111】
【表61】
【0112】
【表62】
【0113】
【表63】
【0114】
【表64】
【0115】参考例14 N−[1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオ
キシン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]メ
チル−N−メチルアミン・2塩酸塩 (2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−
イル)メチル p-トルエンスルホネート54.6g
(0.17 mol),ピペリジン−4−カルボン酸エチル
25.0ml(0.16 mol),炭酸カリウム67.2g
(0.49 mol)及びキシレン500mlの混合液を18
時間加熱還流した。放冷後、溶媒を減圧下留去し、残渣
に水を加え酢酸エチル抽出した。有機層を水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、褐
色液体56.0g(収率 定量的)を得た。得られた液
体20.0g(58mmol)と40%メチルアミン・メタ
ノール溶液40mlをシールドチューブに入れ、外温10
0℃で12時間加熱攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残
渣に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水,飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒を減圧下留去して、淡褐色結晶を得た。この結晶を
酢酸エチルから再結晶し、淡褐色結晶13.4g(収率
80%)を得た。得られた結晶13.3g(46mmol)
を無水テトラヒドロフラン110mlに溶解し、この溶液
を水素化リチウムアルミニウム3.66g(92mmol)
の無水テトラヒドロフラン20ml懸濁液中に攪拌しなが
ら滴下後、1.5時間加熱還流した。放冷後、水を加え
反応を停止し、生成した固体を濾去した。溶媒を減圧下
留去し、残渣をジエチルエーテルに溶解した。有機層を
水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を減圧下留去し、褐色液体10.5gを得
た。常法により塩酸塩とし、淡褐色結晶13.0g(収
率81%)を得た。エタノールから再結晶して、融点2
40.0〜242.0℃の無色結晶を得た。 元素分析値 C16242 2 ・2HCl 計算値 C,55.02; H,7.50; N,8.02 実測値 C,54.76; H,7.35; N,7.89
【0116】参考例14の方法に準拠して、参考例15
〜28の化合物を得た。尚、参考例26〜28の化合物
は対応する光学活性な原料を用いて合成した。
【0117】
【表65】
【0118】
【表66】
【0119】
【表67】
【0120】
【表68】
【0121】参考例29 N−ベンジル−N−[[1−[(2,3−ジヒドロ−
1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]ピペリ
ジン−4−イル]メチル]アミン [1−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシ
ン−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル]メチル
アミン4.70g(18mmol),ベンズアルデヒド1.
99ml(20mmol)及びベンゼン47mlを混合し、ディ
ーンスターク装置を用いて6時間脱水反応を行った。放
冷後、溶媒を減圧下留去し、残渣をエタノール90mlに
溶解し、5%パラジウム−炭素0.47gを加え、常温
常圧下で6時間接触水素化還元を行った。触媒を濾去
後、溶媒を減圧下留去し、残渣をアルミナカラムクロマ
トグラフィー(塩化メチレン)により精製して、黄色液
体2.92g(収率46%)を得た。 NMRスペクトル δ(CDCl3)ppm :1.24-1.29(2H,m),
1.45-1.49(1H,m),1.71-1.74(2H,m),2.03-2.16(2H,m),2.
51(2H,d,J=7.5Hz),2.54(1H,dd,J=13.5,6Hz),2.65(1H,d
d,J=13.5,6Hz),2.89(1H,d,J=11.5Hz),2.99(1H,d,J=11.5
Hz),3.78(2H,s),3.96(1H,dd,J=11.5,8Hz),4.27-4.31(2
H,m),6.80-6.89(4H,m),7.22-7.41(5H,m) 高分解能マススペクトル:C22282 2 計算値 m/z : 352.2151 実測値 m/z : 352.2146
【0122】参考例30 エキソ−N−[8−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベ
ンゾジオキシン−2−イル)メチル]−8−アザビシク
ロ[3.2.1]オクタン−3−イル]−N−メチルア
ミン 無水酢酸2.26ml(24mmol)及びぎ酸1.43ml
(38mmol)の混合液を外温50℃で30分間攪拌後、
氷冷攪拌下、エキソ−8−[(2,3−ジヒドロ−1,
4−ベンゾジオキシン−2−イル)メチル]−8−アザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−アミン1.30
g(4.7mmol)を加え、氷冷下1.5時間攪拌した。
20%水酸化ナトリウム水溶液で処理しpH11とし、ジ
エチルエーテルで抽出した。有機層を水,飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減
圧下留去し、微褐色液体1.33gを得た。更に水素化
リチウムアルミニウム0.33g(8.8mmol)を無水
テトラヒドロフラン3mlに懸濁させ、室温攪拌下、上記
液体1.33gの無水テトラヒドロフラン10ml溶液を
滴下し、3時間加熱還流した。放冷後、水を加え反応を
停止し、生成した不溶物を濾去した。溶媒を減圧下留去
し、残渣をジエチルエーテルに溶解した。水,飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
減圧下留去して微黄色液体1.13g(収率83%(2
工程収率))を得た。 NMRスペクトル δ(CDCl3)ppm :1.35-1.50(2H,m),
1.55-1.65(2H,m),1.75-1.80(2H,m),1.90-2.00(2H,m),2.
39(3H,s),2.55(1H,dd,J=13.5,7.5Hz),2.62-2.69(1H,m),
2.77(1H,dd,J=13.5,5Hz),3.25(1H,brs),3.32(1H,brs),
4.07(1H,dd,J=11.5,7Hz),4.18-4.22(1H,m),4.37(1H,dd,
J=11.5,2.5Hz),6.81-6.88(4H,m) IRスペクトル ν(liq.)cm-1 : 3324, 1594, 1496
【0123】参考例29,30の方法に準拠して、参考
例31〜33の化合物を得た。
【0124】
【表69】
【0125】
【表70】
【0126】以下、本発明化合物が有する優れた作用の
一例として、アドレナリンα2 ,アドレナリンα1 , セ
ロトニン5−HT1A及びドパミンD2 受容体に対する結
合親和性実験の各試験結果を以下に示す。
【0127】試験例1: α2 ,α1 ,5−HT1A及びD
2 受容体に対する結合親和性実験 α2 受容体結合親和性実験はY. Cheung らの方法(Eur.
J. Pharmacol., 84,79-85(1982))、α1 受容体結合親
和性実験はN. Deckeらの方法(Naunyn-Schmiedeberg's A
rch. Pharmacol., 326, 1-6(1984))、5−HT1A受容体
結合親和性実験はH. Gozlan らの方法(Nature, 305, 14
0-142(1983))、及びD2 受容体結合親和性実験はS. Urw
ylerらの方法(Naunyn-Schmiedeberg's Arch. Pharmaco
l., 335,115-122(1987))に従い行った。6週齢以上のWi
star系雄性ラットを断頭によって屠殺し、大脳皮質及び
線条体を摘出した。各受容体結合親和性実験の方法に準
拠し膜分画を調整した。α2 ,α1 及び5−HT1A受容
体結合親和性実験には大脳皮質を、D2 受容体結合親和
性実験には線条体を用いた。それぞれの受容体結合親和
性実験に使用したリガンド(終濃度), 反応時間及び反
応温度は、α2 3H-Rauwolscine(1nM) 30 分 25 ℃、
α1 3H-Prazosin(200pM) 30 分 25 ℃、5−H
1A 3H-8-OH-DPAT(0.5nM) 15 分 37 ℃及びD2 3H
-Spiperone(150pM) 50分 25 ℃で行った。インキュベー
ション終了後、各反応液をセルハーベスターを用いてGF
/Bフィルターに急速吸引濾過し、フィルターをバイアル
に移し、液体シンチレーターを加え翌日フィルター上の
放射活性を液体シンチレーションカウンターにて測定し
た。対照化合物としてはスピロキサトリンを用いた。各
リガンドの結合を50%阻害する被験化合物の濃度(IC
50値)をグラフ法より算出した。結果を表71に示す。
【0128】
【表71】
【0129】表71から、本発明化合物は優れたα2
ドレナリン受容体結合親和性を有し、また他の受容体
(α1 , 5−HT1A, D2 の各受容体) に対する結合親
和性との分離が良く、選択的なα2 アドレナリン受容体
結合親和性を有することが明らかである。
【0130】試験例2:アドレナリンα2B及びα2D受容
体に対する結合親和性実験 アドレナリンα2B及びα2D受容体結合親和性実験は、An
ton D. Michel らの方法(Br. J. Pharmacol., 98, 890-
897(1989))を一部変更して行った。6週齢以上のWistar
系雄性ラットを断頭によって屠殺し、腎臓及び唾液腺を
摘出した。α2B受容体結合親和性実験には腎臓を用い
て、以下のように膜画分を調整した。腎臓をhomogenate
buffer (50mM Tris-HCl,100mM NaCl,2mM EDTA pH7.4)
中で、はさみを用いて細かく切断し、ポリトロン(キネ
マチカ、CH-6010 )にて破砕した。その腎臓破砕液をガ
ーゼで濾過した後、50,000×g30分間4℃で遠心し
た。得られたペレットをassay buffer (50mM Tris-HCl,
1mM EDTA pH7.4)に懸濁し、再び50,000×g30分間4
℃で遠心した。得られたペレットをassaybufferに懸濁
し膜画分とした。α2D受容体結合親和性実験には唾液腺
を用いて、以下のように膜画分を調整した。唾液腺をho
mogenate buffer 中で、はさみを用いて細かく切断し、
ポリトロンにて破砕した。1,000 ×g10分間4℃で遠
心し、その上清をガーゼで濾過した後、50,000×g30
分間4℃で遠心した。得られたペレットをassay buffer
に懸濁し、再び50,000×g30分間4℃で遠心した。得
られたペレットをassay bufferに懸濁し膜画分とした。
いずれの受容体結合親和性実験にも放射性活性標識リガ
ンドとしては[3H]-Rauwolscine(1nM) を使用し、種々濃
度の被験化合物とともに、25℃で30分間インキュベーシ
ョンした。インキュベーション終了後、各反応液をセル
ハーべスターを用いてGF/Bフィルターに急速吸引濾過
し、フィルターを乾燥後バイアルに移し、液体シンチレ
ーターを加え、翌日フィルター上の放射活性を液体シン
チレーションカウンターにて測定した。非特異的結合
は、Phentolamine(10 μM)存在下での結合とした。各リ
ガンドの結合を50%阻害する被験化合物の濃度(IC50
値) をグラフ法より算出した。またα2B選択性はIC50
(α2D)/IC50(α2B)から算出し、α2D受容体に対
する結合親和性との分離の指標として用いた。結果を表
72に示す。
【0131】
【表72】
【0132】表72から、本発明化合物は優れたα2B
ドレナリン受容体結合親和性を有し、且つα2Dアドレナ
リン受容体結合親和性との分離が良く、選択的なα2B
ドレナリン受容体結合親和性を有することが明らかであ
る。
【0133】
【発明の効果】本発明の新規な環状アミン誘導体、更に
具体的には、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキ
シン又は3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン構
造を有する化合物群、並びにその薬理学的に許容しうる
塩は、優れたα2 アドレナリン受容体結合親和性、特
に、優れたα2Bアドレナリン受容体結合親和性を有し、
α2 アドレナリン受容体が関与する疾患の治療薬として
の有用性が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 451/02 C07D 451/02 471/08 471/08 (72)発明者 東 帝治郎 福井県勝山市猪野口37号1番地1 北陸製 薬株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式 【化1】 (式中、Xは酸素原子又はメチレン鎖を、Y及びZは共
    に水素原子を表すか又はYとZが互いに結合してC2-3
    アルキレン鎖を表し、R1 は水素原子,ハロゲン原子又
    は低級アルキル基を、R2 は水素原子, 直鎖もしくは分
    枝鎖状のアルキル基又は環状アルキル基を、R3 はCO
    2 4 ,CONR5 6 ,NR7 SO2 8 又はNR9
    COR10で示される基を表し、aは0〜2の整数を、b
    は1〜4の整数を表し、R4 ,R7 及びR9 は同一もし
    くは異なって水素原子又は低級アルキル基を、R5 及び
    6 は同一もしくは異なって水素原子,直鎖もしくは分
    枝鎖状のアルキル基,環状アルキル基又はフェニル基を
    表すか、あるいは隣接する窒素原子と一緒になって形成
    する複素環を表し、R8 は直鎖もしくは分枝鎖状のアル
    キル基又はフェニル基を、R10は低級アルキル基又は低
    級アルコキシ基を表す。)で示される環状アミン誘導
    体、又はその薬理学的に許容しうる塩。
  2. 【請求項2】Y及びZが共に水素原子である請求項1記
    載の環状アミン誘導体、又はその薬理学的に許容しうる
    塩。
  3. 【請求項3】Y及びZが互いに結合してC2-3 アルキレ
    ン鎖を表す請求項1記載の環状アミン誘導体、又はその
    薬理学的に許容しうる塩。
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