JPH11179452A - バーリング締結方法、締結構造、及びバーリング形成用パンチ - Google Patents

バーリング締結方法、締結構造、及びバーリング形成用パンチ

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JPH11179452A
JPH11179452A JP36546897A JP36546897A JPH11179452A JP H11179452 A JPH11179452 A JP H11179452A JP 36546897 A JP36546897 A JP 36546897A JP 36546897 A JP36546897 A JP 36546897A JP H11179452 A JPH11179452 A JP H11179452A
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burring
tip
hole
punch
metal member
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Hiroyuki Nagatani
博幸 永谷
Masaharu Matsuda
正治 松田
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーリング部を相手部材の穴内に挿通した上
でバーリング部先端を外径方向にカシメて締結を行う際
に、バーリング先端1aが押し拡げられネッキングされ
た根元5で相手部材2が確実に押さえられ締結されてい
ることを目視で確認でき、また、バーリング部の突出量
を高くして相手部材の座りをよくし、締結外れ、浮きな
どのカシメ不良が発生しないバーリング締結方法を提供
する。 【解決手段】 筒状に突出するバーリング部20を有し
た金属部材21を相手部材55に締結する際に、相手部
材に設けた穴55a内にバーリング部を差し込んでから
バーリング先端部をカシメることにより相手部材の穴周
縁にバーリング先端を係止させるバーリング締結方法に
おいて、上記バーリング部を円筒状の基部22と、該基
部の先端周縁から軸方向に突出した複数の被カシメ部2
3,24,25とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の部品を一体化
するバーリング締結方法及びバーリング形成用パンチに
関し、円筒状に突出させたバーリング部をカシメて締結
を行う従来方法の欠点を改善したバーリング締結方法、
締結構造、及びバーリング形成用パンチに関する。
【0002】
【従来の技術】2つの機械部品を締結する方法として使
用されるバーリング締結法においては、例えば金属材
料、例えば金属板に円筒状に突出するバーリング部を有
した穴を形成し、相手部材に形成した穴内にバーリング
部を嵌合した上で、相手部材の穴から突出したバーリン
グ部先端を外径方向に押し拡げて(カシメて)締結する
方法が採られている。即ち、図7(a) 及び(b) は従来の
バーリング締結法の説明図であり、円筒状のバーリング
部1aを有した金属部材1を相手部材2に設けた穴2a
に差し込んだ後で、上方に突出したバーリング部先端1
a’を外側にカシメることにより締結が完了する(図7
(b) の状態)。図8は上記従来方法において使用するカ
シメパンチの構成説明図であり、図7(a) の状態にある
バーリング部1aのφd1の内径を有した穴内にカシメ
パンチ3先端のガイド部3a(外径φd2)を差込んで
R形状部3bによってバーリング部先端1a’を加圧す
ることにより相手部材2の開口から上方に突出したバー
リング部先端を外側にカシメて締結を行うものである。
しかし、上記従来の締結方法にあっては、カシメられた
部位1a’の外径φD1は、バーリング内径φd1と同
心円状になるためカシメ部1a’が十分に形成されてい
るのか判別しにくく、特に小径のバーリングカシメ部に
あっては、目視での確認が難しかった。また、相手部材
2の上面からバーリング部が突出する突出量が0.5m
m+αとわずかであるため、相手部材2の座りが悪く外
れが多くなる。例えば、根元部5によって相手部材2が
確実に押え込まれていることを確認することが難しかっ
た。更に、この締結方法においては、図8に示した如き
R部3bを有する特殊なカシメパンチが必要となるた
め、このようなカシメパンチの製造手数、或は入手のた
めの手数、コストがかかるという問題があった。
【0003】次に、金属部材1にバーリング部1aを形
成する加工法としては、図9(a) 及び(b) に夫々示した
方法がある。即ち、図9(a) の方法は一工程によってバ
ーリング部を形成する方法であり、穴10aを有したガ
イド部材10上に穴を有しない金属部材1を載置した状
態で、バーリング加工用パンチ15にて加圧、打抜きを
行うことにより金属部材1に対する穿孔とバーリング部
形成を一工程で実施するものである。このバーリング加
工用パンチ15は大径のバーリング加工用パンチ本体1
5aの先端に下穴形成用の小径部15bを有しており、
一回のパンチ動作により下穴形成とバーリング部形成が
行われるものである。上記一工程バーリング方法では、
抜き落されるスクラップ1Bが、バーリング部に付着残
留したり、或は下穴用パンチ10に付着してから下方に
位置する金型ダイ面に落下するなどの不具合が発生す
る。このパンチ動作を高速で連続的に行う場合には、一
回のパンチが行われる度にスクラップの落下の有無を確
認することができないので、パンチ時にパンチ先端と金
型ダイ上のスクラップとがぶつかってパンチ先端の損傷
等を起こす虞れがある。図9(b) は二工程によってバー
リング部を形成する方法であり、第1工程は下穴形成用
のパンチ20を用いて下穴1Aを形成する工程であり、
内径がφd3の穴21aを有したガイド部材21上に金
属部材1を載置した上でパンチ20を用いて穿孔を行う
ものである。また、第2工程はバーリング部形成用のパ
ンチ23を用いてバーリング部1aを形成する工程であ
り、大径の穴24aを有したガイド部材24上に下穴1
Aを有した金属部材1を位置合わせして載置し、パンチ
23により円筒状のバーリング部1aを形成する。な
お、上記2工程バーリング方法では、工程数が増えるば
かりか、使用するガイド部材数、パンチ数が増える為、
金型費、部品費等の上昇を招いている。
【0004】次に、上記従来の各バーリング加工方法に
おいては、いずれもバーリング加工用パンチ15、20
で加工する際に、図9(a) (b) のように内径がφd3の
下穴1Aを形成するためには、金属部材の板厚tとの関
係を、t≦d3とする必要があり、バーリング部1aを
形成する金属部材の板厚tにより、バーリング外径が制
約されるという問題があった。また、一般には、しごき
率は60%に設定されている。この点を更に詳述する
と、図10(a) 及び(b) は下穴1Aを有した金属部材1
のバーリング加工前と、加工後の状態を示す断面図であ
り、バーリング加工においては、加工前と加工後の網目
部Xの堆積は同じである。このため、バーリング高さh
の調整に於ては、(b) に示した加工後の筒状部Xの外径
φDを大きくするか、或は内径φd1を大きくするこ
と、換言すれば肉厚t3を薄くすることにより、バーリ
ング高さhを高く設定することができる。上記しごき率
とは、肉厚t3をどの程度薄くするかという割合を示す
概念である。図11(a) の表1は、しごき率に対応する
肉厚t3の変化を示しており、ここでは板厚t=1mm
の金属部材を、しごき率0%と60%で筒状部Xの外径
φDをφ6mmとして加工すると、バーリング高さh
は、次のようになる。 しごき率0%の時、h=0,75mm しごき率60%の時、h=2.90mm このようにしごき率を大きくすることにより、円筒状部
Xの軸方向高さhを高くすることが可能となる。次に、
通常のバーリング加工工程においては、図9(a) に示す
ように下穴1A(φd3)とバーリング加工を同時に行
うか、或は(b) に示すように下穴1A(φd3)を穿孔
したあとでバーリング加工を行うが、この際、下穴1A
の内径をφd3<tにすると、パンチが折れる等の不具
合が発生する。そのため、下穴の内径と金属部材の板厚
との関係を、φd3≧tを満たすように設定する必要が
あり、板厚tが増大するに従ってφd3を大きくする必
要がある。
【0005】次に、円筒状部Xの外径φDを固定し、金
属部材1の板厚tを変化させた場合の、バーリング高さ
hは図11(b) の表2に示すようになる。つまり、しご
きを行わない状態でバーリング加工を行うと、板厚が厚
くなるに従ってバーリング高さは低くなる。これを同じ
高さhにするためには、筒状部の外径φDを大きくして
行く必要が生じる(φ8、しごき率0%)。図11(c)
の表3はこのことを示す表であり、ここでは円筒状部X
の高さh=1を達成するために必要とされる各板厚別の
バーリング部外径φDを求めている(しごき率0%)。
以上の説明から明らかなように円筒上部Xの高さh=1
を達成するためには、板厚が厚くなるに従って大きなバ
ーリング部外径φDが必要となる。従って、上記のよう
に、図9(a) (b) のように内径がφd3の下穴1Aを形
成するためには、金属部材の板厚tとの関係を、φd3
≧tとする必要があり、その結果バーリング部1aを形
成する金属部材の板厚tにより、バーリング外径が制約
されるという問題が生じていた。また、本出願人の提案
に係る特開平5−161930号公報「締結方法及び締
結装置」には、大径の穴を有した相手部材上に小径の下
穴を有した金属部材を位置合わせした上で、金属部材の
小径の下穴側からパンチ5を差し込んで、該下穴を押し
広げることにより、円筒状のバーリング部を形成する方
法が提案されている。しかし、この従来技術にあって
は、金属部材に対する下穴の形成をカシメ工程(バーリ
ング工程)とは別工程にて行う必要があるため、工程数
が増え、使用するガイド部材やパンチの数が増えて、生
産性の低下、コストアップを招くという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、バーリング部を相手部材の穴内に
挿通した上でバーリング部先端を外径方向にカシメて締
結を行う際に、バーリング先端1aが押し拡げられネッ
キングされた根元5で相手部材2が確実に押さえられ締
結されていることを目視で確認でき、また、バーリング
部の突出量を高くして相手部材の座りをよくし、締結外
れ、浮きなどのカシメ不良が発生しないバーリング締結
方法を提供する。また、特殊なカシメパンチが不要であ
り、一般的カシメパンチ(市販品)で容易に締結できる
バーリング締結方法を提供する。更に、本発明では、バ
ーリング加工時、格別の下穴形成工程が不要であり、バ
ーリングを形成する板厚は、バーリング外径に制約がな
く、抜き落されるスクラップが発生しないため金型上で
の障害がなくなると共に、一工程にて形成されるため、
加工工程を増加させることなく加工できるバーリング加
工用パンチを提供する。
【0007】
【課題を解決する為の手段】以上のように請求項1の発
明によれば、筒状に突出するバーリング部を有した金属
部材を相手部材に締結する際に、相手部材に設けた穴内
にバーリング部を差し込んでからバーリング先端部をカ
シメることにより相手部材の穴周縁にバーリング先端を
係止させるバーリング締結方法において、上記バーリン
グ部を円筒状の基部と、該基部の先端周縁から軸方向に
突出した複数の被カシメ部とから構成したことを特徴と
する。請求項2の発明によれば、筒状に突出するバーリ
ング部を有した金属部材と、該金属部材のバーリング部
を嵌合する穴を有した相手部材とから成り、相手部材の
穴内にバーリング部を差し込んでからバーリング先端部
をカシメることにより相手部材の穴周縁にバーリング先
端を係止させるバーリング締結構造において、上記バー
リング部を円筒状の基部と、該基部の先端周縁から軸方
向に突出した複数の被カシメ部とから構成したことを特
徴とする。請求項3の発明によれば、金属部材にバーリ
ング部を形成するバーリング形成用パンチであって、先
端切刃を、その先端中心点から後方に延びる複数の稜線
によって複数面に分割したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例により詳細に説明する。まず、図1(a) (b) 及び(c)
は本発明において金属部材に形成するバーリング部の形
状例を示す斜視図であり、図2は本発明の一形態例のバ
ーリング形成用パンチの要部構成及び使用状態説明図、
図3(a) (b) 及び(c) は本形態例のバーリング形成用パ
ンチの切刃の構成例を示す図、図4(a) は図3(b) に示
したパンチ先端部により形成されるバーリング部形状を
カシメた状態を示す平面図、図4(b) 及び(c) は図3
(c) の切刃により形成したバーリング部をカシメた状態
の平面図及び側面図である。また、図5は本形態例にお
いて使用するカシメパンチの一例の要部構成図、図6
(a) (b) は本発明のバーリング部を用いた締結手順を示
す図である。図1(a) のバーリング部20は、金属部材
21の板状面に円筒状に突出した円筒基部22と、円筒
基部22の環状の上面に180度間隔で略垂直に突設さ
れた複数の突起、即ち2つの被カシメ部23とを有す
る。図1(b) のバーリング部20は、金属部材21の板
状面に円筒状に突出した円筒基部22と、円筒基部22
の環状の上面に120度間隔で略垂直に突設された3つ
の突起、即ち被カシメ部24とを有する。図1(c) のバ
ーリング部20は、金属部材21の板状面に円筒状に突
出した円筒基部22と、円筒基部22の環状の上面に9
0度間隔で略垂直に突設された4つの突起、即ち被カシ
メ部25とを有する。なお、各被カシメ部23、24、
25の幅、長さ、先端の形状等は、使用材質、板厚、カ
シメパンチの径や刃先形状等の諸条件によって必ずしも
一定ではなく、図1(a) (b) (c) には典型的な形状例を
示しているに過ぎない。従って、図示した形状に属さな
い被カシメ部であっても本発明の範囲には十分含まれる
ものである。
【0009】図2はこのような形状のバーリング部20
を形成するためのバーリング形成用パンチ30の構成及
び形成工程(例えば、プレス加工工程)を示す図であ
り、穴31aを有したダイ31上に下穴未形成の金属部
材21を載置した状態で、穴32aを有したストリッパ
32にて金属部材21上を押えることにより固定し、こ
の状態にて穴32aから穴31aに向けてバーリング形
成用パンチ30の刃先を打ち込む。バーリング加工用パ
ンチ30は、図2に示した下死点の状態まで下降した後
で上昇することにより加工が完了する。バーリング形成
用パンチ30の先端部は、大径部35と、大径部35の
先端から突出した小径の切刃36とから成り、切刃36
によって複数の突起状の被カシメ部23、24、25を
形成すると共に、大径部35によって筒状基部22を形
成する。図1(a) のバーリング部20は図3(a) に示し
た形状の切刃36により形成され、図1(b) のバーリン
グ部20は図3(b) に示した形状の切刃36により形成
され、図1(c) のバーリング部20は図3(c) に示した
形状の切刃36により形成される。即ち、図3(a) の切
刃36は、その円形の先端を中心点を通る直径線(稜
線)40によって2面に分割されており、この切刃36
が先行して板状の金属部材21を貫通することにより、
図1(a) の如く180度間隔で配置された2つの被カシ
メ部23を形成し、更に切刃36に続いて金属部材21
を貫通する大径部35が筒状基部22を形成する。この
結果、図1(a) のごとき形状のバーリング部20が形成
される。
【0010】また、図3(b) の切刃36は、その先端が
中心点から後方へ延びる120度間隔の3本の稜線稜線
41によって3面に分割されており、この切刃36が先
行して板状の金属部材21を貫通することにより、図1
(b) の如く120度間隔で配置された3つの被カシメ部
24を形成し、更に切刃36に続いて金属部材21を貫
通する大径部35が筒状基部22を形成する。この結
果、図1(b) のごとき形状のバーリング部20が形成さ
れる。また、図3(c) の切刃36は、その先端が中心点
から後方へ延びる90度間隔の4本の稜線稜線42によ
って4つの面に分割されており、この切刃36が先行し
て板状の金属部材21を貫通することにより、図1(c)
の如く90度間隔で配置された4つの被カシメ部25を
形成し、更に切刃36に続いて金属部材21を貫通する
大径部35が筒状基部22を形成する。この結果、図1
(c) のごとき形状のバーリング部20が形成される。な
お、図示した切刃は一例であり、5面以上に分割された
切刃であってもよい。
【0011】図4(a) (b) 及び(c) はカシメ後の状態を
示しており、このカシメは、図5に示したカシメパンチ
50により形成される。カシメパンチ50は、大径の本
体50aと、本体先端面のテーパ面50bと、テーパ面
50b先端から突出した刃先50cとから成り、テーパ
面50bは例えば60〜120度の角度範囲に形成す
る。図6(a) は図4(b) (c) のバーリング部20を相手
部材55の締結穴55a内に嵌合した状態を示す断面
図、図6(b) はカシメた状態を示す断面図である。図6
(a) の状態にある締結部に対して上方から図5のカシメ
パンチ50の刃先50cを差込み加圧することにより、
テーパ面50bが各被カシメ部25を外径方向に押し広
げて、図6に示した如く相手部材55の穴55aの周縁
に対して強固にカシメ固定される。本形態例のバーリン
グ部をカシメることにより形成された締結部において
は、円筒状の筒状基部22の環状の上縁部に所定の周方
向間隔を隔てて突設された被カシメ部だけを外径方向に
カシメることにより相手部材の穴の周縁部との間で締結
が行われるので、上方から締結部を目視した際に、被カ
シメ部が外径方向に変形していることさえ確認できれ
ば、締結が行われていることを容易に確認できる。つま
り、従来のように円筒状の先端部全体を外径方向にカシ
メるのではなく、部分的に形成された被カシメ部だけを
変形させるので、カシメられていない筒状基部22との
識別、カシメられた被カシメ部と相手部材55との識別
が容易となり、カシメ状況の判断が容易、確実となる。
また、本発明では従来の加工方法のように板厚tと下穴
径φd3(図9)との関係をt≦φd3となるように規
制する必要が無くなるため、バーリング部1aを形成す
る金属部材の板厚tにより、バーリング外径が制約され
るという問題がなくなる。
【0012】次に、本発明の形態例によれば、下穴が形
成されていない金属部材面に一括した作業によりバーリ
ング部を突出形成するので、突出量を高くして相手部材
の座りをよくすることができる。これを詳述すれば、従
来のように下穴を形成した上でバーリング加工を行う場
合にはバーリング部の高さhは図10(b) 或は図6(a)
に示した如く低くなるが、本発明のように下穴が形成さ
れていない金属部材面に一括した作業によりバーリング
部を突出形成する場合には、下穴形成のために除去され
ていない分の金属材料を被カシメ部を形成する材料とし
て使用することができる。つまり、本発明により形成さ
れるバーリング部の高さは図6(a) のh1のように被カ
シメ部25の突出高さ分だけ高いものとなる。この結
果、被カシメ部をカシメることにより、相手部材が確実
に締結されることとなる。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、バーリン
グ部を相手部材の穴内に挿通した上でバーリング部先端
を外径方向にカシメて締結を行う際に、バーリング先端
が押し拡げられネッキングされた根元で相手部材が確実
に押さえられ締結されていることを目視で確認でき、ま
た、バーリング部の突出量を高くして相手部材の座りを
よくし、締結外れ、浮きなどのカシメ不良の発生を防止
できる。つまり、本発明のバーリング締結方法、締結構
造、及びバーリング形成用パンチにおいては、下穴が形
成されていない金属部材に対して一回のパンチ作業によ
って突起状の被カシメ部を複数備えたバーリング部を形
成することとなるので、下穴の打抜き形成時に従来発生
していたスクラップが無くなり、スクラップに起因した
刃先の損傷等がなくなるばかりでなく、従来スクラップ
として廃棄されていた材料がバーリング部の一部(被カ
シメ部)として利用され、しかも被カシメ部によるカシ
メによって相手部材を確実強固に締結することが可能と
なる。つまり、本発明では、バーリング加工時、格別の
下穴形成工程が不要であり、バーリングを形成する板厚
は、バーリング外径に制約がなく、抜き落されるスクラ
ップが発生しないため金型上での障害がなくなると共
に、一工程にて形成されるため、加工工程を増加させる
ことなく加工できる。また、円筒状の基部から突出した
複数の被カシメ部だけがカシメられて相手部材の穴の周
縁を係着するので、目視により締結状態の良否を容易に
確認できる。また、突起状の被カシメ部をカシメるだけ
であるので、特殊な形状のカシメパンチが不要であり、
一般的カシメパンチ(市販品)を用いて容易に締結する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) (b) 及び(c) は本発明において金属部材に
形成するバーリング部の形状例を示す斜視図。
【図2】本発明の一形態例のバーリング形成用パンチの
要部構成及び使用状態説明図。
【図3】(a) (b) 及び(c) は本形態例のバーリング形成
用パンチの切刃の構成例を示す図。
【図4】(a) は図3(b) に示したパンチ先端部により形
成されるバーリング部形状をカシメた状態を示す平面
図、図4(b) 及び(c) は図3(c) の切刃により形成した
バーリング部をカシメた状態の平面図及び側面図。
【図5】本形態例において使用するカシメパンチの一例
の要部構成図。
【図6】(a) (b) は本発明のバーリング部を用いた締結
手順を示す図。
【図7】(a) 及び(b) は従来のバーリング部を用いた締
結手順を示す図。
【図8】従来のカシメパンチの一例の構成説明図。
【図9】(a) 及び(b) は夫々従来のバーリング部形成工
程を示す図。
【図10】(a) 及び(b) は従来のバーリング加工方法を
説明する図。
【図11】(a) はしごき率と板厚との関係を示す図、
(b) は板厚の違いによるバーリング高さの違いを示す
図、(c) は一定のバーリング高さを達成するためのバー
リング外径を板厚との関係で説明する図。
【符号の説明】
1 金属部材、1a バーリング部,1a’ バーリン
グ部先端、2 相手部材,2a 穴、3 カシメパン
チ、3a ガイド部、10 ガイド部材、10a穴,1
5 バーリング加工用パンチ,20 パンチ,21 ガ
イド部材,23パンチ,20 バーリング部,21 金
属部材,22 円筒基部,23,24,25 被カシメ
部,30 バーリング加工用パンチ、31 ダイ、32
ストリッパ、35 大径部、36 切刃、50 カシ
メパンチ、55 相手部材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状に突出するバーリング部を有した金
    属部材を相手部材に締結する際に、相手部材に設けた穴
    内にバーリング部を差し込んでからバーリング先端部を
    カシメることにより相手部材の穴周縁にバーリング先端
    を係止させるバーリング締結方法において、 上記バーリング部を円筒状の基部と、該基部の先端周縁
    から軸方向に突出した複数の被カシメ部とから構成した
    ことを特徴とするバーリング締結方法。
  2. 【請求項2】 筒状に突出するバーリング部を有した金
    属部材と、該金属部材のバーリング部を嵌合する穴を有
    した相手部材とから成り、相手部材の穴内にバーリング
    部を差し込んでからバーリング先端部をカシメることに
    より相手部材の穴周縁にバーリング先端を係止させるバ
    ーリング締結構造において、 上記バーリング部を円筒状の基部と、該基部の先端周縁
    から軸方向に突出した複数の被カシメ部とから構成した
    ことを特徴とするバーリング締結構造。
  3. 【請求項3】 金属部材にバーリング部を形成するバー
    リング形成用パンチであって、 先端切刃を、その先端中心点から後方に延びる複数の稜
    線によって複数面に分割したことを特徴とするバーリン
    グ形成用パンチ。
JP36546897A 1997-12-19 1997-12-19 バーリング締結方法、締結構造、及びバーリング形成用パンチ Pending JPH11179452A (ja)

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