JPH11177010A - メッキ用導通治具 - Google Patents

メッキ用導通治具

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JPH11177010A
JPH11177010A JP34126997A JP34126997A JPH11177010A JP H11177010 A JPH11177010 A JP H11177010A JP 34126997 A JP34126997 A JP 34126997A JP 34126997 A JP34126997 A JP 34126997A JP H11177010 A JPH11177010 A JP H11177010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線基板のリードピン等に電気メッキする際に
用いる導通用治具に関し、複数回のメッキ工程に活用で
きるようにする。 【解決手段】金属製の板状部材2からなり、中央の矩形
の開口部3を有し、その周辺に沿って配線基板の本体に
植設された複数のリードピンの配置に対応した位置に略
まゆ形を呈する複数の通し孔6が形成され、各通し孔6
はリードピンを遊挿状態で貫通させる上下両端における
一対の遊挿部8,8と、この遊挿部8,8間に形成さ
れ、且つリードピン周面の少なくとも一部を挟持する上
下一対の接触部10とを有すると共に、この接触部10
の左右両側には一対の略く字形状の薄肉部12を形成し
たメッキ用導通治具1。この治具1は、リードピンを上
記何れかの遊挿部8を経てこれに隣接する接触部10の
薄肉部12に接触させることにより、電気的導通を少な
くとも2回のメッキ工程に渉り取ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板の本体に
植設された複数のリードピン等を同時に電気メッキする
際に、各リードピンから導通を取って、これらのリード
ピンの表面等にメッキするために使用されるメッキ用導
通治具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ピングリッドアレイ(PGA)タ
イプに代表されるプラグインタイプの配線基板において
は、その基板本体の主表面にFe−42wt%Ni合金や
コバール(Fe−29wt%Ni−17wt%Co)等からな
る多数のリードピンがロウ付けにより植設されている。
且つ、このリードピンを含めて配線基板の各所には、耐
食性や電気的導通性を高めるため、Au(金)やNi(ニ
ッケル)等が電気メッキにより被覆される。そして、係
る電気メッキを行う際に、各リードピンから導通を取る
ためにメッキ用導通治具が使用される。
【0003】このメッキ用導通治具としては、例えば特
開平6−302742号公報に示すような鍍金用治具が
提案されている。この鍍金用治具は、金属製板状部材に
複数の開口を穿設し、各開口にリードピンが遊挿可能な
遊挿孔と、この遊挿孔に遊挿されたリードピンをその径
方向に移動させて圧入するための圧入孔を備えたもので
ある(上記公報参照)。また、特開平6−302743号
公報に示される鍍金用治具は、金属製板状部材に複数の
開口を穿設し、各開口をリードピンの外径より幅寸法が
小さく長さが大きい長孔とし、各ピンをその軸方向から
各開口内に強制的に圧入するものである(上記公報参
照)。
【0004】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記特開平6−3
02742号公報の鍍金用治具は、各開口とリードピン
がそれぞれ1対1の関係を基に形成されている。このた
め、一度電気メッキを行うと圧入孔を形成する開口縁が
ピンにより塑性変形されるため、同じ鍍金用治具を複数
回渉り電気メッキに使用することは困難であった。一
方、特開平6−302743号公報の鍍金用治具は、各
開口が長孔であるため、リードピンの接触部を複数の個
所に設定することも可能である。しかし、各開口の幅寸
法がリードピンの外径よりも小さいため、一度リードピ
ンを強制的に圧入すると各開口の幅寸法が変化し易くな
る。従って、係る鍍金用治具を複数回に渉り確実に使用
することも困難であった。本発明は、以上の従来の技術
における問題点を解決し、電気メッキを複数回に渉り確
実に行うことが可能なメッキ用導通治具を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、導通治具に形成される一つの通し孔にお
いて少なくとも一つの遊挿部とリードピンを挟持する複
数の接触部とを併設することに着想して成されたもので
ある。即ち、本発明のメッキ用導通治具は、配線基板の
本体に植設された複数のリードピン等を同時に電気メッ
キするための治具であって、金属製の板状部材からな
り、この板状部材には上記各リードピンの配置に対応す
る位置に複数の通し孔が形成され、各通し孔は、上記リ
ードピンを遊挿状態で貫通させる少なくとも一つの遊挿
部と、該リードピンの周面の少なくとも一部を挟持する
複数の接触部とを有する、ことを特徴とする。
【0006】これによれば、同じ通し孔において複数の
接触部を有しているので、従来のように各通し孔におい
て1つの接触部しかないものと比べて、多くのメッキ工
程に使用できる。つまり、1つの接触部しかない場合
は、1〜数回使用すると接触部の変形によってリードピ
ンとの導通が取れなくなり使用不能になったが、複数の
接触部を設けることでその分使用回数が増え、メッキ用
導通治具を効率良く活用することができる。また、前記
通し孔が、少なくともその長手方向の両端に前記遊挿部
をそれぞれ有し、且つそれらの間に複数の前記接触部を
有するメッキ用導通治具も含まれる。上記通し孔の形状
として、例えば平面視において長円形又は略まゆ形状の
ものが挙げられる。
【0007】更に、前記通し孔が、その長手方向の中央
に前記遊挿部を有し、且つその長手方向の端部寄りに対
称に一対の前記接触部を有するメッキ用導通治具も含ま
れる。上記通し孔の形状として、例えば平面視において
長円形又は略紡錘形状のものが挙げられる。これらによ
れば、一つの遊挿部に対して2つの接触部を備えている
ので、従来の一つの接触部しかなかったものに比べて、
2倍のメッキ工程で使用できる。
【0008】尚、前記通し孔が、平面視において中央か
ら3方向以上に略放射状に分岐する形状であり、各放射
状分岐部の先端側に前記遊挿部を有し、且つその中央寄
りに前記接触部を有するメッキ用導通治具とすることも
できる。また、前記通し孔が、平面視において中央から
3方向以上に略放射状に分岐する形状であり、各分岐部
が連通する中央側に前記遊挿部を有し、且つ各放射状分
岐部内にそれぞれ前記接触部を有するメッキ用導通治具
とすることもできる。これらによれば、一つの遊挿部に
対して3つの接触部を備えているので、従来の一つの接
触部しかなかったものに比べて、3倍のメッキ工程で使
用できる。また、前記接触部が、この接触部を含む通し
孔を形成する前記板状部材における薄肉部に形成されて
いるメッキ用導通治具とすることもできる。これによる
と、リードピンの周面に対応して上記薄肉部が塑性変形
し易く、確実な導通を可能とする。
【0009】更に、前記接触部を形成する通し孔におけ
る対向する一対の開口縁の少なくとも一方に沿って、そ
の外側に略平行なスリットを前記板状部材に形成したメ
ッキ用導通治具とすることもできる。加えて、上記スリ
ットの一部が前記遊挿部又は接触部に連通し、且つこの
連通部の少なくとも一方に上記接触部とスリットとに挟
まれた前記板状部材の片持ち部を形成したメッキ用導通
治具とすることもできる。これらによる場合、接触部に
おける上記開口縁や片持ち部が、挟持されるリードピン
に押されて弾性変形して撓み易くなるため、確実な導通
を可能とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1に平面図を示すメッ
キ用導通治具1は、Fe−42wt%Ni合金からなり厚
さ0.1〜0.2ミリのバネ性を有する矩形の板状部材2
からなる。この板状部材2の中央には、追ってメッキさ
れる配線基板においてチップ収納用のキャビティが形成
されており、メッキすべきリードピンがないため、これ
に対向して矩形の開口部3が形成されている。また、板
状部材2の図示で上下の端縁には複数の丸孔4が穿設さ
れている。この丸孔4は追ってセットする配線基板をそ
のリードピンと共に移動させる際、本導通治具1自体を
位置固定するためのものである。係る全体が略四角枠状
の導通治具1における上記開口部3の周囲の各辺には、
多数の通し孔6が3列で且つ千鳥状に形成されている。
この通し孔6全体の配置は、メッキされる配線基板の各
リードピンの植設位置に対応している。
【0011】通し孔6は、図2(A)に示すように、平面
視で全体が略まゆ状を呈し、図示で上下(長手方向)端に
は略円形で幅広な遊挿部8と、それらの中間部には上下
一対のテーパ状の接触部10とを有する。遊挿部8と接
触部10を形成する左右両側の開口縁に沿って一対の略
く字形の薄肉部12が設けられている。この薄肉部12
は、図2(B)の断面図に示すように、遊挿部8と接触部
10に跨って上方の表面側から湾曲して凹む断面形状を
有し、その先端の開口縁付近の厚さは、約数〜数10μ
mに設定されている。また、図2(C)に示すように、上
下両方の表面から湾曲して凹んだ断面形状を有する薄肉
部13とすることもできる。係る断面形状の薄肉部1
2,13を形成するには、前記合金の板状部材2を一方
又は両方の表面からハーフエッチングすることが望まし
い。尚、係る各通し孔6は、エッチング加工のほか、プ
レスによる打抜き加工を用いても精度良く形成される。
【0012】図3(A)は上記導通治具1を配線基板20
にセットした後、該基板20をメッキ用ラック30に保
持した状態を示す。配線基板20の本体22の図示で下
側の主表面には、前記通し孔6と対応して複数のリード
ピン24がロウ付けにより植設されている。尚、各ピン
24も治具1と同じ材質の前記合金からなる。これらの
リードピン24に上記導通治具1をセットするには、図
3(B)に示す板状のスライダ26を用いる。このスライ
ダ26は、各ピン24を緩く貫通させる複数の丸孔28
を有する。図3(B)及び図4(A)に示すように、配線基
板20の各ピン24を導通治具1の各通し孔6における
何れかの一方の遊挿部8内とスライダ26の丸孔28内
に挿入する。この状態で治具1をその前記丸孔4を用い
て位置固定する。
【0013】次いで、スライダ26を図示の矢印方向
(治具1とスライダ26との面方向)に移動する。する
と、各ピン24は、その径方向に押されて移動し、図4
(B)及び(b)に示すように、通し孔6内の隣接する接触
部10の両側の各薄肉部12を塑性変形しつつそこに強
制的に圧入される。これにより、各ピン24と治具1と
は電気的に接続され、且つ治具1は配線基板20にセッ
トされる。導通治具1をセットした配線基板20は、図
3(A)に示すラック30における左右のビーム32から
垂下し互いに対向して弾性を有する一対のアーム34間
に保持される。また、図中で左側のビーム32からは、
図示しない陰極電源に接続された導通棒36が垂下し
て、導通治具1の側面1aに接触する。尚、上記ビーム
32やアーム34の各表面は絶縁被覆されている。
【0014】この状態で、導通治具1と配線基板20と
を図示しないメッキ槽内のメッキ液内に浸漬し、ラック
30と共に回転させてメッキ液を撹拌しつつメッキ槽内
に固定された陽極との間で電気メッキを行う。すると、
予めメッキ液中に陽イオン化されて含まれているAuが
陰極側の金属露出部分である各リードピン24の表面や
何れかのピン24と導通する配線基板20の表面各所の
金属部分に析出して被覆する。このメッキ工程の後、メ
ッキ槽から取出した配線基板20の各ピン24を前記ス
ライダ26を用いて、その径方向及び軸方向に前記と逆
に移動して、配線基板20を治具1から離脱させる。
【0015】これにより、リードピン24を含む配線基
板20の各メッキ対象部位にAuメッキを均一に被覆で
きる。尚、導通治具1の開口部3や各通し孔6はメッキ
液を通過させ、各ピン24の表面に均一にAuをメッキ
する作用も有する。そして、配線基板20から分離され
た導通治具1は、再度別の配線基板20のメッキに使用
される。図4(C)に示すように、該基板20のリードピ
ン24′を、各通し孔6内において前回使用しなかった
図示で右側の遊挿部8内に遊挿し、且つ前記スライダ2
6を用いてその径方向(左側)に押して移動させる。
【0016】すると、図4(D)及び(d)に示すように、
ピン24′は上記遊挿部8に隣接する接触部10の両側
の各薄肉部12を塑性変形しつつそこに強制的に圧入さ
れる。これにより、1枚の導通治具1によって2回目の
電気メッキを行うことができ、係る治具1を有効に活用
して効率的な電気メッキを行うことができる。尚、上記
薄肉部12の表面には前回のメッキ時におけるメッキ金
属のAuが付着しているが、Au自体導通性を有するの
で何ら支障にならない。
【0017】図5は、異なる形態の通し孔を有する導通
治具に関する。尚、以下において前記の形態と同じか同
様の部分や要素には同じか同様の符号を用いるものとす
る。図5(A)に示す導通治具40(以下においては、板
状部材を含む)に形成した通し孔41は、全体が長円形
を呈し、図示で左右両端に略円形の一対の遊挿部42
と、この遊挿部42間における下辺43を上向きにカー
ブして突出させて形成した左右一対の接触部44とを有
する。各接触部44は、上辺が水平で下辺が傾斜する非
対称のテーパを形成する点で前記通し孔6の接触部10
と相違する。そして、図5(a)に示すように、例えば図
示で左側の遊挿部42内に配線基板20のリードピン2
4を遊挿し、且つ右側に移動させ図示で左側の接触部4
4にピン24の周面の一部を接触させた状態で1回目の
電気メッキを行う。そして、ピン24を前記同様にして
通し孔41から抜いた後、別の配線基板20のリードピ
ン24′を図示で右側の遊挿部42内に遊挿し、且つ左
側に移動させ図示で右側の接触部44にピン24′の周
面の一部を接触させた状態で2回目の電気メッキが行え
る。尚、左右一対の接触部44の下辺43を形成する部
分を前記同様の薄肉部12等とすると、ピン24,2
4′の周面との接触を一層確実にし得る。
【0018】また、図5(B)に示す導通治具40′に形
成した通し孔45も全体が長円形を呈し、図示で左右両
端と中央とに略円形の3組の遊挿部46と、これらの遊
挿部46間における左右の下辺47を上向きにカーブし
て突出させて形成した左右一対ずつ合計4組の接触部4
8とを有する。この治具40′を用いて配線基板20の
リードピン24等を電気メッキする場合、何れかの遊挿
部46を経てそれに隣接する接触部48を用いて4回に
渉りメッキすることが可能となる。或いは、図5(b)に
示すように、各リードピン24同士の配置ピッチによっ
ては、図示で左端と中央の各遊挿部46内に2本のリー
ドピン24を遊挿し、これらを図示で右側に移動させて
各遊挿部46の右側に隣接する各接触部48内に圧入し
て接触させる。この状態で1回目の電気メッキを2本の
リードピン24に同時に行う。
【0019】その後で、別の配線基板20を用意し、図
示で中央と右端の各遊挿部46内に2本のリードピン2
4′を遊挿し、これらを図示で左側に移動させ各遊挿部
46の左側に隣接する各接触部48内に圧入して接触
し、2回目の電気メッキを行うこともできる。即ち、こ
の通し孔45によれば、2本のピン24を同時にメッキ
すると共に、更に、別の基板20における2本のリード
ピン24′を同時にメッキすることもできる。尚、各接
触部48の下辺47を形成する部分を前記同様の薄肉部
12,13とすると、ピン24等の周面との接触を一層
確実にし得る。更に、図5(C)に示す導通治具50に形
成した複数の通し孔51は、それぞれ全体が略逆T形状
に形成されている。各通し孔51は、先端側の遊挿部5
2と中央寄りの接触部54とからなる3組の分岐部56
を有する。この治具50を用いて配線基板20のリード
ピン24等を電気メッキする場合、何れかの分岐部56
の遊挿部52を経て同じ分岐部56内の接触部54にピ
ン24を接触させる操作を繰り返すことにより、3回に
渉り電気メッキすることが可能となる。
【0020】また、図5(D)に示す導通治具60に形成
した複数の通し孔61は、各々全体が逆Y形で放射状に
形成されている。各通し孔61は、先端側の遊挿部62
と中央寄りの接触部64とからなる3組の放射状分岐部
66を有する。この治具60を用いて配線基板20のリ
ードピン24等を電気メッキする場合も、図5(d)に示
すように、何れかの分岐部66の遊挿部62を経て同じ
分岐部66内の接触部64に3組のピン24,24′,2
4″を順次接触させる操作を繰り返すことにより、3回
に渉り電気メッキすることが可能となる。
【0021】図6は更に異なる形態の通し孔を有する導
通治具に関する。図6(A)に示す導通治具70に格子状
に形成した複数の通し孔71は、それぞれ全体が十字形
で且つ放射状に形成されている。各通し孔71は、先端
側の遊挿部72と中央寄りの接触部74とからなる4組
の放射状分岐部76を有する。この治具70を用いて配
線基板20のリードピン24等を電気メッキする場合
も、図6(B)に示すように、何れかの分岐部76の遊挿
部72を経て同じ分岐部76内の接触部74にピン24
等を接触させる操作を繰り返すことにより、ピン24,
24′,24″,24aを4回に渉り電気メッキすること
が可能となる。尚、治具70において複数の通し孔71
を千鳥状に配設しても同様となる。
【0022】図7は別の形態の通し孔を有する導通治具
に関する。図7(A)に示す導通治具80に千鳥状に形成
した複数の通し孔81は、各々全体が略紡錘形又は扁平
六角形状に形成されている。各通し孔81は、中央の遊
挿部82とその左右両側に位置する一対の接触部84と
からなる。また、各接触部84の上下辺に沿って薄肉部
86が対称に形成されている。この治具80を用いて配
線基板20のリードピン24等を電気メッキする場合
は、各通し孔81中央の遊挿部82を経て左右何れかの
接触部84内に圧入し薄肉部86を塑性変形させてピン
24を接触させることにより、千鳥状に配置されたピン
24等を2回に渉り電気メッキすることが可能となる。
尚、治具80における各通し孔81の占める面積が大き
いので、電気メッキする際にメッキ液を通過させ易く、
メッキ金属の厚さの均一化にも寄与する。また、通し孔
81を治具80に格子状に配置しても良い。
【0023】また、図7(B)に示す導通治具90に形成
した通し孔91は、全体が略長円形に形成され、中央の
丸い遊挿部92とその左右両側に位置するテーパ状の一
対の接触部94とを有する。また、各接触部94の上下
辺に沿って薄肉部96が対称に形成されている。この治
具90を用いて配線基板20のリードピン24等を電気
メッキする場合に、複数の通し孔91が格子状に配置さ
れていると、各通し孔91中央の遊挿部92を経て左右
何れかの接触部94における薄肉部96に格子状に配置
されたピン24を接触させることにより、ピン24等を
2回に渉り電気メッキできる。尚、複数の通し孔91が
千鳥状に配置されている場合には、千鳥状に配設された
2組のピン24等を各組ごとに2回に分けて電気メッキ
することができる。更に、図7(C)に示す導通治具10
0に形成した通し孔101は、上記通し孔91の変形例
であり、通し孔91と同じ遊挿部102を中央に有する
が、その左右両側に略長円形を呈する一対の接触部10
4と、その上下辺に平行な一対の薄肉部106を有する
点で相違する。
【0024】図8は更に別形態の通し孔を有する導通治
具に関する。図8(A)に示す導通治具110に形成した
通し孔111は、全体が略まゆ形状で左右両端の丸い一
対の遊挿部112とその間に形成された左右一対のテー
パ状の接触部114を有する。各接触部114の外側に
はこれらと平行な略へ字形の細長いスリット116が形
成され、各接触部114とスリット116との間に略へ
字形の幅細部117が形成されている。この通し孔11
1によれば、リードピン24を何れかの遊挿部112を
経て隣接する接触部114内に移動させると、上記の各
幅細部117がスリット116側に撓み変形を生じつ
つ、ピン24の周面の一部と接触して導通可能となる。
従って、ピン24周面の傷付きを無くすか最小限にし
て、メッキ用の導通を2回取ることが可能となる。しか
も、前記薄肉部12等を形成しなくても済むため、通し
孔111とスリット116とをプレスによる打ち抜き加
工のみで形成することが可能となる。
【0025】また、図8(B)に示す導通治具110′に
形成した通し孔111′も、上記通し孔111と同じ遊
挿部112と接触部114及び同じスリット116が形
成されている。そして、各接触部114間の中央部と各
スリット116との間には連通部118が形成され、そ
の両側に左右一対の傾斜した片持ち部119が形成され
ている。この通し孔111′によれば、リードピン24
を何れかの遊挿部112を経て隣接する接触部114内
に移動すると、上記各片持ち部119がスリット116
側に撓み変形を生じつつ、ピン24の周面の一部と接触
して導通可能となる。従って、ピン24周面の傷付きを
無くすか最小限にして、ピン24から電気メッキ用の導
通を2回取ることができる。
【0026】更に、図8(C)に示す導通治具120に形
成した通し孔121は、全体が略紡錘形又は扁平六角形
状に形成され、中央の遊挿部122とその左右両側に位
置する一対のテーパ状の接触部124とからなり、且つ
各接触部124の上下辺の外側には平行なスリット12
6と幅細部128がそれぞれ形成されている。また、図
8(D)に示す導通治具130に形成した通し孔131
は、全体が略長円形で中央の丸い遊挿部132と、その
左右両側に位置する一対の長円形状の接触部134とか
らなり、且つ各接触部134の上下辺の外側には平行な
スリット136と幅細部138がそれぞれ形成されてい
る。係る治具120,130によっても、各遊挿部12
2,132を経て圧入されたリードピン24により各接
触部124,134の幅細部128,138が外側に撓み
変形してピン24の周面に接触し、2回の導通を取るこ
とが可能となる。尚、各治具120,130の各スリット
126,136を遊挿部122,132との間で連通さ
せ、図示しない中央向きの片持ち部を形成すると、一層
ピン24の周面を傷付けることなく接触させることが可
能となる。
【0027】本発明は以上において説明した各形態に限
定されるものではない。例えば、前記図2(A)に示した
まゆ形の通し孔6を、平面視で3つ以上の遊挿部8を直
線状又は略へ字形状或いはジグザグ形状に配置し、各遊
挿部8同士の間に一対ずつの接触部10を有する形態と
することもできる。また、前記図7(B)及び(C)に示し
た長円形の通し孔91,101も、全体を細長くして複
数の丸い遊挿部92,102とそれらの間に細長い一対
ずつの接触部94,104を配置した形態とすることも
できる。更に、前記図8中に示したスリットや片持ち部
を有する通し孔111等における接触部114等の対向
する辺の何れかに前記薄肉部12等を形成しても良い。
また、一つの導通治具内に、互いに相違する形態の前記
通し孔同士をメッキすべきリードピン群の配列に応じて
形成することもできる。上記の各実施形態では、説明を
簡略化するため、各接触部ごとについてメッキ工程を1
回のみ行うことを前提としたが、各接触部について複数
回のメッキ工程に使用することも可能である。
【0028】また、導通治具を形成する板状部材の材質
は、前記の他にメッキすべきリードピンと同じコバール
としたり、その他のバネ性を有する帯鋼、バネ鋼、ステ
ンレス鋼板、或いはCu基合金やTi基合金の薄板を用
いることもできる。更に、各形態の導通治具は、各々の
通し孔内の一部を除くか、又は通し孔内を含む表面全体
を絶縁性の皮膜(例えばフッ素樹脂又はゴム)で覆うこと
もできる。これにより、メッキ後に導通治具の表裏面に
付着したAu等のメッキ金属を剥離することが不要とな
るので、同じ治具を複数回のメッキに使用すると共に、
Au等のメッキ金属を節約し且つ均一な厚さのメッキを
施すことが可能となる。尚、本発明における通し孔はそ
の性質上、配線基板に植設されたピンの位置に対応して
板状部材に配置される故、その配置形態は前記形態に限
定されない。従って、配線基板の一主表面の略全域にピ
ンが植設されている場合には、前記図1に示した開口部
3は形成されず、その板状部材の略全域に通し孔が形成
される。また、本発明は、リードピンを基板本体に植設
したものであれば、前記のものに限らず本発明の趣旨を
逸脱しない範囲で各種の配線基板に適用される。
【0029】
【発明の効果】以上において説明した本発明のメッキ用
導通治具によれば、配線基板に植設された複数のリード
ピンに対し電気メッキ用の導通を正確に取り、且つこの
導通を複数回のメッキ工程に渉って確実に行うことがで
きる。従って、従来の治具に比べて効率的に治具を活用
できると共に、この治具に使用される金属製の板状部材
や通し孔の形成に用いられる加工を節約することができ
る。また、請求項2又は3のメッキ用導通治具によれ
ば、上記導通を複数回のメッキ工程に渉って一層確実に
行わしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導通治具の一形態を示す平面図。
【図2】(A)は図1の治具に形成した一つの通し孔を示
す拡大図、(B)は(A)中のB−B断面図、(C)は異なる
形態を示す(B)と同様の断面図。
【図3】(A)は本発明の導通治具をセットした配線基板
をメッキ用のラックに保持した状態を示す概略図、(B)
はその準備工程を示す部分拡大斜視図。
【図4】(A)乃至(D)は導通治具の通し孔内にリードピ
ンを遊挿し接触する順序を示す部分平面図、(b)は(B)
中のb−b断面図、(d)は(D)中のd−d断面図。
【図5】(A)乃至(D)は異なる形態の導通治具を示す部
分平面図、(a),(b),(d)はそれらの使用状態を示す部
分平面図。
【図6】(A)は更に異なる形態の導通治具を示す部分平
面図、(B)はその使用状態を説明する部分平面図。
【図7】(A)乃至(C)は別の形態の導通治具を示す部分
平面図。
【図8】(A)乃至(D)は更に別形態の導通治具を示す部
分平面図。
【符号の説明】
1,40,50,60,70,80,90,100,110,120,130………メッキ用
導通治具 2……………………………………………………板状部材 6,41,45,51,61,71,81,91,101,111,121,131……通し孔 8,42,46,52,62,72,82,92,102,112,122,132……遊挿部 10,44,48,54,64,74,84,94,104,114,124,134…接触部 20…………………………………………………配線基板 22…………………………………………………本体 24,24′,24″,24a………………………リード
ピン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線基板の本体に植設された複数のリード
    ピン等を同時に電気メッキするための治具であって、金
    属製の板状部材からなり、この板状部材には上記各リー
    ドピンの配置に対応する位置に複数の通し孔が形成さ
    れ、 各通し孔は、上記リードピンを遊挿状態で貫通させる少
    なくとも一つの遊挿部と、該リードピンの周面の少なく
    とも一部を挟持する複数の接触部とを有する、 ことを特徴とするメッキ用導通治具。
  2. 【請求項2】前記通し孔が、少なくともその長手方向の
    両端に前記遊挿部をそれぞれ有し、且つそれらの間に複
    数の前記接触部を有する、 ことを特徴とする請求項1に記載のメッキ用導通治具。
  3. 【請求項3】前記通し孔が、その長手方向の中央に前記
    遊挿部を有し、且つその長手方向の端部寄りに対称に一
    対の前記接触部を有する、 ことを特徴とする請求項1に記載のメッキ用導通治具。
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