JPH11175962A - 磁気カード用オーバーレイシート及び磁気カード - Google Patents
磁気カード用オーバーレイシート及び磁気カードInfo
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- JPH11175962A JPH11175962A JP9345582A JP34558297A JPH11175962A JP H11175962 A JPH11175962 A JP H11175962A JP 9345582 A JP9345582 A JP 9345582A JP 34558297 A JP34558297 A JP 34558297A JP H11175962 A JPH11175962 A JP H11175962A
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- magnetic
- recording layer
- magnetic recording
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気記録の再生出力が良好でデザインの自由
度が高く、安価で品質の安定した磁気カードを得る。 【解決手段】 厚さ50〜300μmの硬質塩化ビニル
系樹脂シートの片側全面に磁気記録層をもうけ、該磁気
記録層に使用される磁性粉が保磁力600〜800エル
ステッドのCo(コバルト)被着γ−Fe2O3であっ
て、磁性粉中のFe3+に対するFe2+の比(Fe2+/F
e3+)が0.20〜0.35であり、磁気記録層中の磁
性粉末が80〜90重量%である磁気カード用オーバー
レイシートを使用した磁気カード。
度が高く、安価で品質の安定した磁気カードを得る。 【解決手段】 厚さ50〜300μmの硬質塩化ビニル
系樹脂シートの片側全面に磁気記録層をもうけ、該磁気
記録層に使用される磁性粉が保磁力600〜800エル
ステッドのCo(コバルト)被着γ−Fe2O3であっ
て、磁性粉中のFe3+に対するFe2+の比(Fe2+/F
e3+)が0.20〜0.35であり、磁気記録層中の磁
性粉末が80〜90重量%である磁気カード用オーバー
レイシートを使用した磁気カード。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレジットカー
ド、銀行用キャッシュカード、身分証明カード等の厚さ
が0.5mm以上の磁気カードに関するものである。
ド、銀行用キャッシュカード、身分証明カード等の厚さ
が0.5mm以上の磁気カードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる基材上に磁気記録
層を設けた磁気カードは、クレジットカード、銀行用キ
ャッシュカード、等に代表される基材の一部にストライ
プ状に磁気記録層を設けた磁気カードや、テレホンカー
ド(商品名)、鉄道カード等のプリペイドカードに利用
されている基材の全面に磁気記録層を設けた磁気カード
等、様々な分野で幅広く用いられている。これらの磁気
カードのうち、クレジットカードや銀行カード等の厚手
のカードは、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂を基材とし、
磁気記録層は磁気ストライプと呼ばれ、離型処理を施し
たポリエチレンテレフタレート(PET)等のテープ上
の磁気記録層を基材上の所望部分にストライプ状に熱転
写または貼り合わせて転写することにより形成される。
この構成では、磁気ストライプが表面に露出した場合、
文字、図柄等のデザインの自由度が制限され高意匠性の
妨げになるため、最近は磁気記録層上に磁気記録層の色
調をかくすための隠蔽層を設けたり、または磁気ストラ
イプを含む基材の全面に隠蔽層を設け、この隠蔽層上に
文字、図柄等を印刷し保護層で印刷を保護する磁気カー
ドが主流となっている。しかしながら、テープ状の磁気
ストライプを転写するには、張り合わせの位置合わせや
カード断裁時の位置合わせが難しく、また基材と磁気ス
トライプの段差があるためあらかじめ熱プレスにより表
面を平坦にしておくか、あるいは転写印刷によりプレス
を行い保護層や印刷層を形成するため、何度も熱処理工
程が必要であったり、転写印刷では磁気ストライプとの
位置ずれが生じたりするため改善が望まれていた。しか
も、磁気ストライプや転写印刷工程で剥離したあとの離
型フィルムは再利用できず、ゴミ問題も無視できない状
況にある。そのため、磁気カードの基材全面に磁気記録
層と隠蔽層を順次形成することにより、上記の問題を解
決する磁気カードの製造方法の提案がなされている。
層を設けた磁気カードは、クレジットカード、銀行用キ
ャッシュカード、等に代表される基材の一部にストライ
プ状に磁気記録層を設けた磁気カードや、テレホンカー
ド(商品名)、鉄道カード等のプリペイドカードに利用
されている基材の全面に磁気記録層を設けた磁気カード
等、様々な分野で幅広く用いられている。これらの磁気
カードのうち、クレジットカードや銀行カード等の厚手
のカードは、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂を基材とし、
磁気記録層は磁気ストライプと呼ばれ、離型処理を施し
たポリエチレンテレフタレート(PET)等のテープ上
の磁気記録層を基材上の所望部分にストライプ状に熱転
写または貼り合わせて転写することにより形成される。
この構成では、磁気ストライプが表面に露出した場合、
文字、図柄等のデザインの自由度が制限され高意匠性の
妨げになるため、最近は磁気記録層上に磁気記録層の色
調をかくすための隠蔽層を設けたり、または磁気ストラ
イプを含む基材の全面に隠蔽層を設け、この隠蔽層上に
文字、図柄等を印刷し保護層で印刷を保護する磁気カー
ドが主流となっている。しかしながら、テープ状の磁気
ストライプを転写するには、張り合わせの位置合わせや
カード断裁時の位置合わせが難しく、また基材と磁気ス
トライプの段差があるためあらかじめ熱プレスにより表
面を平坦にしておくか、あるいは転写印刷によりプレス
を行い保護層や印刷層を形成するため、何度も熱処理工
程が必要であったり、転写印刷では磁気ストライプとの
位置ずれが生じたりするため改善が望まれていた。しか
も、磁気ストライプや転写印刷工程で剥離したあとの離
型フィルムは再利用できず、ゴミ問題も無視できない状
況にある。そのため、磁気カードの基材全面に磁気記録
層と隠蔽層を順次形成することにより、上記の問題を解
決する磁気カードの製造方法の提案がなされている。
【0003】一般に塗布により磁気記録層を形成する磁
気記録媒体においては、磁気記録の記録再生出力は磁気
記録層が厚くなるほど厚み損失が大きくなり、また磁気
記録層と磁気ヘッドの間隙が大きくなると分離損失が大
きくなるという特徴を持つ。従って、カードの磁気スト
ライプや音楽テープ等に代表される磁気テープでは磁気
記録層を塗布後にカレンダーと呼ばれる圧延ロールによ
り圧延処理を施して磁気記録層を圧縮と同時に表面を平
滑化して、厚み損失や分離損失を低く押さえ、記録再生
出力を高める処置を行う。クレジットカードやキャッシ
ュカード等の磁気ストライプカードの場合、磁気記録層
に使用する磁性粉末は保磁力が600〜800エルステ
ッドのCo被着γ−Fe2O3であり、PET上に磁性塗
料を塗布した後に圧延ロールにより磁気記録層を圧縮、
平滑化させて磁気記録の記録再生出力を高める処置が行
われている。ところが、塩化ビニル樹脂シート全面に塗
布により磁気記録層を設ける場合は、塩化ビニル樹脂シ
ートの弾性があるため圧延処理による圧縮、平滑化効果
が得られない。従って、従来の磁気ストライプを用いた
カードに比べ磁気記録の記録再生出力が低く、磁気記録
部分に絵柄等の印刷層の厚さが制限され、多色印刷等の
高意匠性カードに対応できない上、印刷層の厚さ管理が
狭くなるので歩留まりの悪化を招くという問題点が生じ
る。
気記録媒体においては、磁気記録の記録再生出力は磁気
記録層が厚くなるほど厚み損失が大きくなり、また磁気
記録層と磁気ヘッドの間隙が大きくなると分離損失が大
きくなるという特徴を持つ。従って、カードの磁気スト
ライプや音楽テープ等に代表される磁気テープでは磁気
記録層を塗布後にカレンダーと呼ばれる圧延ロールによ
り圧延処理を施して磁気記録層を圧縮と同時に表面を平
滑化して、厚み損失や分離損失を低く押さえ、記録再生
出力を高める処置を行う。クレジットカードやキャッシ
ュカード等の磁気ストライプカードの場合、磁気記録層
に使用する磁性粉末は保磁力が600〜800エルステ
ッドのCo被着γ−Fe2O3であり、PET上に磁性塗
料を塗布した後に圧延ロールにより磁気記録層を圧縮、
平滑化させて磁気記録の記録再生出力を高める処置が行
われている。ところが、塩化ビニル樹脂シート全面に塗
布により磁気記録層を設ける場合は、塩化ビニル樹脂シ
ートの弾性があるため圧延処理による圧縮、平滑化効果
が得られない。従って、従来の磁気ストライプを用いた
カードに比べ磁気記録の記録再生出力が低く、磁気記録
部分に絵柄等の印刷層の厚さが制限され、多色印刷等の
高意匠性カードに対応できない上、印刷層の厚さ管理が
狭くなるので歩留まりの悪化を招くという問題点が生じ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の磁気ストライプ付きカードの問題点を解決し、磁
気記録の再生が安定した磁気カードを提供することにあ
る。
従来の磁気ストライプ付きカードの問題点を解決し、磁
気記録の再生が安定した磁気カードを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、厚さ50〜3
00μmの硬質塩化ビニル系樹脂シートの片側全面に磁
気記録層をもうけ、該磁気記録層に使用される磁性粉が
保磁力600〜800エルステッドのCo(コバルト)
被着γ−Fe2O3であって、磁性粉中のFe3+に対する
Fe2+の比(Fe2+/Fe3+)が0.20〜0.35で
あり、磁気記録層中の磁性粉末が80〜90重量%であ
る磁気カード用オーバーレイシートであり、好ましくは
磁気記録層上に、磁気記録層の色調を隠すための隠蔽層
を積層した磁気カード用オーバーレイシートである。更
にはこのオーバーレイシートを使用し、カード内部にI
C、メモリー等の電子部品が埋め込まれている磁気カー
ドである。
00μmの硬質塩化ビニル系樹脂シートの片側全面に磁
気記録層をもうけ、該磁気記録層に使用される磁性粉が
保磁力600〜800エルステッドのCo(コバルト)
被着γ−Fe2O3であって、磁性粉中のFe3+に対する
Fe2+の比(Fe2+/Fe3+)が0.20〜0.35で
あり、磁気記録層中の磁性粉末が80〜90重量%であ
る磁気カード用オーバーレイシートであり、好ましくは
磁気記録層上に、磁気記録層の色調を隠すための隠蔽層
を積層した磁気カード用オーバーレイシートである。更
にはこのオーバーレイシートを使用し、カード内部にI
C、メモリー等の電子部品が埋め込まれている磁気カー
ドである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いる塩化ビニル系樹脂
とは、塩化ビニルホモポリマー及び/または塩化ビニル
共重合体を主成分とするものであって、共重合されるコ
ポリマーとしては、例えば酢酸ビニル、エチレン、プロ
ピレンなどがあげられる。硬質塩化ビニルシートの厚さ
は50〜300μm、好ましくは100〜250μmの
ものを使用する。50μより薄い場合は塗料を塗布した
際に溶剤により膨潤し、収縮、波打ち、カール等の問題
が発生する。300μmより厚いと、ロール状態で加工
することが難しいため生産性が悪くなる。
とは、塩化ビニルホモポリマー及び/または塩化ビニル
共重合体を主成分とするものであって、共重合されるコ
ポリマーとしては、例えば酢酸ビニル、エチレン、プロ
ピレンなどがあげられる。硬質塩化ビニルシートの厚さ
は50〜300μm、好ましくは100〜250μmの
ものを使用する。50μより薄い場合は塗料を塗布した
際に溶剤により膨潤し、収縮、波打ち、カール等の問題
が発生する。300μmより厚いと、ロール状態で加工
することが難しいため生産性が悪くなる。
【0007】本発明の磁気記録層に使用する磁性粉末は
保持力600〜800エルステッドのCo被着γ-Fe2
O3であり、磁性粉中のFe3+に対するFe2+の比δ
(=Fe2+/Fe3+)が0.20〜0.35のものを使
用する。δが0.20未満であれば良好な再生出力が得
られず、0.35を超えると磁性粉末が酸化されやす
く、安定性に問題がある。磁性粉末を適当な樹脂或いは
インキビヒクル中に分散させ、磁性塗料を得る。この
際、磁性塗料の固形分中に含まれる磁性粉末は80〜9
0重量%でなくてはならない。80重量%未満では十分
な記録再生出力は得られず、また90重量%を超えると
基材との密着性が低下したり、磁性粉末が十分に結着し
ないため磁性粉末に欠落が生じるため品質の安定した磁
気記録層は得られない。磁性塗料のバインダー樹脂とし
ては、塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、
ウレタン樹脂、ブチラート樹脂、ポリエステル樹脂、ア
クリル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合体樹脂などを
用い、必要に応じてニトリルゴムなどのゴム系樹脂、ウ
レタンエラストマー等が添加される。また、磁性粉末が
上記樹脂中に分散されてなる分散物中に、必要に応じて
界面活性剤、カップリング剤、ワックス、カーボンブラ
ック等の顔料、シリコンオイル、可塑剤などを添加す
る。
保持力600〜800エルステッドのCo被着γ-Fe2
O3であり、磁性粉中のFe3+に対するFe2+の比δ
(=Fe2+/Fe3+)が0.20〜0.35のものを使
用する。δが0.20未満であれば良好な再生出力が得
られず、0.35を超えると磁性粉末が酸化されやす
く、安定性に問題がある。磁性粉末を適当な樹脂或いは
インキビヒクル中に分散させ、磁性塗料を得る。この
際、磁性塗料の固形分中に含まれる磁性粉末は80〜9
0重量%でなくてはならない。80重量%未満では十分
な記録再生出力は得られず、また90重量%を超えると
基材との密着性が低下したり、磁性粉末が十分に結着し
ないため磁性粉末に欠落が生じるため品質の安定した磁
気記録層は得られない。磁性塗料のバインダー樹脂とし
ては、塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、
ウレタン樹脂、ブチラート樹脂、ポリエステル樹脂、ア
クリル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合体樹脂などを
用い、必要に応じてニトリルゴムなどのゴム系樹脂、ウ
レタンエラストマー等が添加される。また、磁性粉末が
上記樹脂中に分散されてなる分散物中に、必要に応じて
界面活性剤、カップリング剤、ワックス、カーボンブラ
ック等の顔料、シリコンオイル、可塑剤などを添加す
る。
【0008】この磁性塗料をグラビア法、ロール法、ナ
イフエッジ法等の塗布方法により硬質塩化ビニルシート
基材上に形成する。その厚みは良好な記録再生出力を得
るために、残留磁束が1.5〜1.8Mx/cm、好ま
しくは1.6〜1.7Mx/cm、磁気記録層の角形比
が0.80〜0.90となるように設定する。更に、必
要に応じてカードの図柄等を印刷を行うために、磁気記
録層の色調を隠すための隠蔽層を積層する。隠蔽層の色
調は特に限定しないが、例えば銀色の隠蔽層であればA
l、Zn、Sn、Co、Ni、Ag等の金属微粒子もし
くはそれらの合金微粒子を、磁気記録層において記した
適当な樹脂或いはインキビヒクル中に分散させなる分散
物を、グラビア法、ロール法、ナイフエッジ法等の適当
な塗布方法により形成することができる。その塗布厚み
は記録再生出力を損なわないように0.5〜5μm、好
ましくは1〜3μmとする必要がある。これらの加工工
程は毎葉状態で行ってもかまわないが、生産性の面から
ロール状態で行うことが望ましい。
イフエッジ法等の塗布方法により硬質塩化ビニルシート
基材上に形成する。その厚みは良好な記録再生出力を得
るために、残留磁束が1.5〜1.8Mx/cm、好ま
しくは1.6〜1.7Mx/cm、磁気記録層の角形比
が0.80〜0.90となるように設定する。更に、必
要に応じてカードの図柄等を印刷を行うために、磁気記
録層の色調を隠すための隠蔽層を積層する。隠蔽層の色
調は特に限定しないが、例えば銀色の隠蔽層であればA
l、Zn、Sn、Co、Ni、Ag等の金属微粒子もし
くはそれらの合金微粒子を、磁気記録層において記した
適当な樹脂或いはインキビヒクル中に分散させなる分散
物を、グラビア法、ロール法、ナイフエッジ法等の適当
な塗布方法により形成することができる。その塗布厚み
は記録再生出力を損なわないように0.5〜5μm、好
ましくは1〜3μmとする必要がある。これらの加工工
程は毎葉状態で行ってもかまわないが、生産性の面から
ロール状態で行うことが望ましい。
【0009】以上のにして得られたオーバーレイシート
(図1)を使用してカードを作製する例を示す。まず、
本発明のオーバーレイシートの隠蔽層上にカードの図柄
をオフセット印刷、シルク印刷等の適当な方法で印刷
し、その上に印刷の保護層を印刷する。印刷が施された
オーバーレイシートとコア材と呼ばれる白色の硬質塩化
ビニルシート、さらに裏面用のオーバーレイシートを重
ねて熱プレスし、カード形態に打ち抜いて磁気カードを
得る(図2)。裏面のオーバーレイシートは本発明のオ
ーバーレイシートに印刷を施したものを使用してもよ
く、また、硬質塩化ビニルシート単体を用いてもよい。
(図1)を使用してカードを作製する例を示す。まず、
本発明のオーバーレイシートの隠蔽層上にカードの図柄
をオフセット印刷、シルク印刷等の適当な方法で印刷
し、その上に印刷の保護層を印刷する。印刷が施された
オーバーレイシートとコア材と呼ばれる白色の硬質塩化
ビニルシート、さらに裏面用のオーバーレイシートを重
ねて熱プレスし、カード形態に打ち抜いて磁気カードを
得る(図2)。裏面のオーバーレイシートは本発明のオ
ーバーレイシートに印刷を施したものを使用してもよ
く、また、硬質塩化ビニルシート単体を用いてもよい。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を記載して具
体的に説明する。 《実施例1》保磁力が672エルステッド、磁性粉末と
してδの値が0.23であるCo被着γ-Fe2O3を使
用し以下の配合で均一に混合、分散して混合物を作製し
た。 Co被着γ-Fe2O3 100 部 塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 3 部 リン酸エステル系分散剤 2 部 ポリウレタン樹脂 10 部 トルエン 90 部 メチルエチルケトン 90 部 シクロヘキサノン 15 部 この混合物にポリイソシアネート樹脂を2部添加して攪
拌し、磁性塗料とした。得られた磁性塗料を厚さ200
μmの透明な硬質塩化ビニルシートに塗布、磁場配向器
を経て乾燥して磁気記録層付きシートを作製した。その
際、磁気記録層の残留磁束が1.65Mx/cmとなる
ように厚さを設定し、その角形比は0.84であった。
また、磁気記録層中の磁性粉末は85重量%であった。
この磁気記録層付きシートにAlの粉末をポリウレタン
樹脂に分散した厚さ2μmの隠蔽層を積層し、図柄を厚
さ3μmで印刷し、その上に印刷保護層を2μmの厚さ
で印刷した。さらに、厚さ360μmの白色硬質塩化ビ
ニルシートからなるコア材と、磁気記録層付きシートの
基材と同質の厚さ200μmの透明塩化ビニルシートを
重ね、熱プレスによりラミネートした後、カード形態に
打ち抜いて磁気カードを得た。 《実施例2》保持力が653エルステッド、磁性粉末と
してδの値が0.31であるCo被着γ-Fe2O3を使
用し、以下の配合で均一に混合、分散して混合物を作製
した。 Co被着γ-Fe2O3 100 部 ポリビニルブチラール樹脂 4 部 ジルコアルミネートカップリング剤 2 部 ポリエステル樹脂 15 部 トルエン 90 部 メチルエチルケトン 90 部 シクロヘキサノン 10 部 イソプロピルアルコール 5 部 この混合物にポリイソシアネート樹脂を2部添加して攪
拌し、磁性塗料とした。その後、実施例1と同様の方法
で磁気カードを作製した。磁気記録層は残留磁束が1.
65Mx/cmとなるように厚さを設定し、得られた磁
気記録層を角形比は0.85であり、磁気記録層中の磁
性粉末の量は82重量%であった。
体的に説明する。 《実施例1》保磁力が672エルステッド、磁性粉末と
してδの値が0.23であるCo被着γ-Fe2O3を使
用し以下の配合で均一に混合、分散して混合物を作製し
た。 Co被着γ-Fe2O3 100 部 塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 3 部 リン酸エステル系分散剤 2 部 ポリウレタン樹脂 10 部 トルエン 90 部 メチルエチルケトン 90 部 シクロヘキサノン 15 部 この混合物にポリイソシアネート樹脂を2部添加して攪
拌し、磁性塗料とした。得られた磁性塗料を厚さ200
μmの透明な硬質塩化ビニルシートに塗布、磁場配向器
を経て乾燥して磁気記録層付きシートを作製した。その
際、磁気記録層の残留磁束が1.65Mx/cmとなる
ように厚さを設定し、その角形比は0.84であった。
また、磁気記録層中の磁性粉末は85重量%であった。
この磁気記録層付きシートにAlの粉末をポリウレタン
樹脂に分散した厚さ2μmの隠蔽層を積層し、図柄を厚
さ3μmで印刷し、その上に印刷保護層を2μmの厚さ
で印刷した。さらに、厚さ360μmの白色硬質塩化ビ
ニルシートからなるコア材と、磁気記録層付きシートの
基材と同質の厚さ200μmの透明塩化ビニルシートを
重ね、熱プレスによりラミネートした後、カード形態に
打ち抜いて磁気カードを得た。 《実施例2》保持力が653エルステッド、磁性粉末と
してδの値が0.31であるCo被着γ-Fe2O3を使
用し、以下の配合で均一に混合、分散して混合物を作製
した。 Co被着γ-Fe2O3 100 部 ポリビニルブチラール樹脂 4 部 ジルコアルミネートカップリング剤 2 部 ポリエステル樹脂 15 部 トルエン 90 部 メチルエチルケトン 90 部 シクロヘキサノン 10 部 イソプロピルアルコール 5 部 この混合物にポリイソシアネート樹脂を2部添加して攪
拌し、磁性塗料とした。その後、実施例1と同様の方法
で磁気カードを作製した。磁気記録層は残留磁束が1.
65Mx/cmとなるように厚さを設定し、得られた磁
気記録層を角形比は0.85であり、磁気記録層中の磁
性粉末の量は82重量%であった。
【0011】《比較例1》実施例1と同様の磁性粉末を
使用し、以下の配合で均一に混合、分散して磁性塗料を
作製した。 Co被着γ-Fe2O3 100 部 塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 5 部 リン酸エステル系分散剤 2 部 ポリウレタン樹脂 20 部 トルエン 95 部 メチルエチルケトン 95 部 シクロヘキサノン 16 部 この磁性塗料にポリイソシアネート樹脂を2部添加、攪
拌して磁性塗料とし、その後実施例1同様の方法で磁気
記録層付きシートを作製した。磁気記録層は残留磁化が
1.65Mx/cmになるように厚さを設定し、その角
形比は0.85であった。また、磁気記録層中の磁性粉
末は78%であった。このオーバーレイシートを用い
て、実施例と同様にして磁気カードを得た。 《比較例2》保磁力が668エルステッド、磁性粉末と
してδの値が0.11であるCo被着γ-Fe2O3を使
用する以外は実施例1と同様の方法で磁気カードを得
た。磁気記録層は残留磁化が1.65Mx/cmとなる
ように厚さを設定し、その角形比は0.84であった。
磁気記録層中の磁性粉末の量は85重量%であった。
使用し、以下の配合で均一に混合、分散して磁性塗料を
作製した。 Co被着γ-Fe2O3 100 部 塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 5 部 リン酸エステル系分散剤 2 部 ポリウレタン樹脂 20 部 トルエン 95 部 メチルエチルケトン 95 部 シクロヘキサノン 16 部 この磁性塗料にポリイソシアネート樹脂を2部添加、攪
拌して磁性塗料とし、その後実施例1同様の方法で磁気
記録層付きシートを作製した。磁気記録層は残留磁化が
1.65Mx/cmになるように厚さを設定し、その角
形比は0.85であった。また、磁気記録層中の磁性粉
末は78%であった。このオーバーレイシートを用い
て、実施例と同様にして磁気カードを得た。 《比較例2》保磁力が668エルステッド、磁性粉末と
してδの値が0.11であるCo被着γ-Fe2O3を使
用する以外は実施例1と同様の方法で磁気カードを得
た。磁気記録層は残留磁化が1.65Mx/cmとなる
ように厚さを設定し、その角形比は0.84であった。
磁気記録層中の磁性粉末の量は85重量%であった。
【0012】実施例、比較例で得られた磁気カードを電
磁変換特性試験機により、記録記録の再生出力の評価を
行った。その結果を表1に示す。電磁変換特性試験機の
測定条件を以下に示す。 記録方式 :F2F方式 記録電流 :100mA 記録密度 :420bit/inch 磁気記録再生特性の判定は、実施例及び比較例と同様の
図柄印刷を施した磁気ストライプカードの出力、5.3
0Vを基準に行った。
磁変換特性試験機により、記録記録の再生出力の評価を
行った。その結果を表1に示す。電磁変換特性試験機の
測定条件を以下に示す。 記録方式 :F2F方式 記録電流 :100mA 記録密度 :420bit/inch 磁気記録再生特性の判定は、実施例及び比較例と同様の
図柄印刷を施した磁気ストライプカードの出力、5.3
0Vを基準に行った。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明によると、磁気記録の再生出力が
良好でデザインの自由度が高く、安価で品質の安定した
磁気カードの作製が可能となった。
良好でデザインの自由度が高く、安価で品質の安定した
磁気カードの作製が可能となった。
【図1】本発明による磁気カード用オーバーレイシート
の断面図の例
の断面図の例
【図2】本発明による磁気カード用オーバーレイシート
を使用した磁気カードの断面図の例
を使用した磁気カードの断面図の例
1 …… 硬質塩化ビニルシート 2 …… 磁気記録層 3 …… 隠蔽層 4 …… 本発明による磁気カード用オーバーレイシー
ト 5 …… 図柄印刷層 6 …… 印刷保護層 7 …… コア材(白色硬質塩化ビニルシート)
ト 5 …… 図柄印刷層 6 …… 印刷保護層 7 …… コア材(白色硬質塩化ビニルシート)
Claims (4)
- 【請求項1】 厚さ50〜300μmの硬質塩化ビニル
系樹脂シートの片側全面に磁気記録層をもうけ、該磁気
記録層に使用される磁性粉が保磁力600〜800エル
ステッドのCo(コバルト)被着γ−Fe2O3であっ
て、磁性粉中のFe3+に対するFe2+の比(Fe2+/F
e3+)が0.20〜0.35であり、磁気記録層中の磁
性粉末が80〜90重量%であることを特徴とする磁気
カード用オーバーレイシート。 - 【請求項2】 磁気記録層上に、磁気記録層の色調を隠
すための隠蔽層を積層した請求項1記載の磁気カード用
オーバーレイシート。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のオーバーレイシ
ートを使用した磁気カード。 - 【請求項4】 カード内部にIC、メモリー等の電子部
品が埋め込まれている請求項3記載の磁気カード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9345582A JPH11175962A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 磁気カード用オーバーレイシート及び磁気カード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9345582A JPH11175962A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 磁気カード用オーバーレイシート及び磁気カード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11175962A true JPH11175962A (ja) | 1999-07-02 |
Family
ID=18377580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9345582A Pending JPH11175962A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 磁気カード用オーバーレイシート及び磁気カード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11175962A (ja) |
-
1997
- 1997-12-15 JP JP9345582A patent/JPH11175962A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040527 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050822 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050826 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051219 |