JPH1117550A - フローティング型a/d変換器 - Google Patents
フローティング型a/d変換器Info
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- JPH1117550A JPH1117550A JP9167769A JP16776997A JPH1117550A JP H1117550 A JPH1117550 A JP H1117550A JP 9167769 A JP9167769 A JP 9167769A JP 16776997 A JP16776997 A JP 16776997A JP H1117550 A JPH1117550 A JP H1117550A
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- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03M—CODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
- H03M3/00—Conversion of analogue values to or from differential modulation
- H03M3/30—Delta-sigma modulation
- H03M3/458—Analogue/digital converters using delta-sigma modulation as an intermediate step
- H03M3/478—Means for controlling the correspondence between the range of the input signal and the range of signals the converter can handle; Means for out-of-range indication
- H03M3/488—Means for controlling the correspondence between the range of the input signal and the range of signals the converter can handle; Means for out-of-range indication using automatic control
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Analogue/Digital Conversion (AREA)
- Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のフローティング型A/D変換器が有し
ていた「周波数特性が高域において不定になる」問題を
解決し、周波数特性の安定したフローティング型A/D
変換器を提供する。 【解決手段】 アナログ信号は、アンプ11および12
によりゲインAおよび1が各々付与され、各々ΔΣ変調
器とデシメーションフィルタからなるA/D変換器21
および22に各々供給される。DSP3は、A/D変換
器21の出力信号を1/A倍して出力する。遅延器61
および62は、デシメーションフィルタと同じ遅延時間
だけDSP3およびA/D変換器22の各出力信号を遅
延させる。切換器5は、切換検出器4による監視結果に
基づき、DSP3の出力信号がクリップしてないときは
遅延器61、クリップしているときは遅延器62の出力
信号を選択し出力する。
ていた「周波数特性が高域において不定になる」問題を
解決し、周波数特性の安定したフローティング型A/D
変換器を提供する。 【解決手段】 アナログ信号は、アンプ11および12
によりゲインAおよび1が各々付与され、各々ΔΣ変調
器とデシメーションフィルタからなるA/D変換器21
および22に各々供給される。DSP3は、A/D変換
器21の出力信号を1/A倍して出力する。遅延器61
および62は、デシメーションフィルタと同じ遅延時間
だけDSP3およびA/D変換器22の各出力信号を遅
延させる。切換器5は、切換検出器4による監視結果に
基づき、DSP3の出力信号がクリップしてないときは
遅延器61、クリップしているときは遅延器62の出力
信号を選択し出力する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広いダイナミッ
クレンジでのA/D変換が可能なフローティング型A/
D変換器に関する。
クレンジでのA/D変換が可能なフローティング型A/
D変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のフローティング型A/D
変換器の構成例を示すブロック図である。図示の通り、
このフローティング型A/D変換器は、2個のA/D変
換器21および22を有しており、各A/D変換器の前
段には、変換対象たるアナログ信号を増幅するアンプ1
1および12が各々配置されている。ここで、アンプ1
1は所定のゲインAを有しており、アンプ12はゲイン
1を有している。従って、A/D変換器21には変換対
象たるアナログ信号をA倍に増幅したアナログ信号が入
力され、A/D変換器22には変換対象たるアナログ信
号がそのままのレベルで入力される。
変換器の構成例を示すブロック図である。図示の通り、
このフローティング型A/D変換器は、2個のA/D変
換器21および22を有しており、各A/D変換器の前
段には、変換対象たるアナログ信号を増幅するアンプ1
1および12が各々配置されている。ここで、アンプ1
1は所定のゲインAを有しており、アンプ12はゲイン
1を有している。従って、A/D変換器21には変換対
象たるアナログ信号をA倍に増幅したアナログ信号が入
力され、A/D変換器22には変換対象たるアナログ信
号がそのままのレベルで入力される。
【0003】A/D変換器21および22は、同一構成
のA/D変換器であり、いずれもΔΣ変調器101とデ
シメーションフィルタ102とにより構成されている。
ここで、ΔΣ変調器101は、アンプ11または12か
ら供給されるアナログ信号に対しΔΣ変調を施し、アナ
ログ信号のレベルに応じてPDM(Pulse Density Modu
lation)化されたビットストリームデータを出力する手
段である。このΔΣ変調器101によるビットストリー
ムデータの出力は、このフローティング型A/D変換器
から最終的に出力されるデジタル信号のサンプリング周
波数fsのN倍(例えば64倍)のビットレートで行わ
れる。デシメーションフィルタ102は、このΔΣ変調
器101から出力されるビットストリームデータを多ビ
ットのデジタル信号に変換すると共に間引き処理を施
し、サンプリング周波数fsに対応したデジタル信号と
して出力する手段である。
のA/D変換器であり、いずれもΔΣ変調器101とデ
シメーションフィルタ102とにより構成されている。
ここで、ΔΣ変調器101は、アンプ11または12か
ら供給されるアナログ信号に対しΔΣ変調を施し、アナ
ログ信号のレベルに応じてPDM(Pulse Density Modu
lation)化されたビットストリームデータを出力する手
段である。このΔΣ変調器101によるビットストリー
ムデータの出力は、このフローティング型A/D変換器
から最終的に出力されるデジタル信号のサンプリング周
波数fsのN倍(例えば64倍)のビットレートで行わ
れる。デシメーションフィルタ102は、このΔΣ変調
器101から出力されるビットストリームデータを多ビ
ットのデジタル信号に変換すると共に間引き処理を施
し、サンプリング周波数fsに対応したデジタル信号と
して出力する手段である。
【0004】既に説明したように、A/D変換器22に
は変換対象たるアナログ信号がそのままのレベルで入力
される。従って、A/D変換器22からは元のアナログ
信号に対応したデジタル信号が出力される。これに対
し、A/D変換器21には変換対象たるアナログ信号を
A倍に増幅したアナログ信号が入力される。従って、A
/D変換器21から出力されるデジタル信号は、クリッ
プ状態(飽和状態)とならない限り、元のアナログ信号
のレベルのA倍のレベルを表すものとなる。そこで、A
/D変換器21の後段にDSP3が配置されている。A
/D変換器21から出力されるデジタル信号は、このD
SP3によって1/Aが乗じられ、元のアナログ信号の
レベルに対応したデジタル信号に修正される。
は変換対象たるアナログ信号がそのままのレベルで入力
される。従って、A/D変換器22からは元のアナログ
信号に対応したデジタル信号が出力される。これに対
し、A/D変換器21には変換対象たるアナログ信号を
A倍に増幅したアナログ信号が入力される。従って、A
/D変換器21から出力されるデジタル信号は、クリッ
プ状態(飽和状態)とならない限り、元のアナログ信号
のレベルのA倍のレベルを表すものとなる。そこで、A
/D変換器21の後段にDSP3が配置されている。A
/D変換器21から出力されるデジタル信号は、このD
SP3によって1/Aが乗じられ、元のアナログ信号の
レベルに対応したデジタル信号に修正される。
【0005】切換検出器4および切換器5は、DSP3
またはA/D変換器22の各出力信号のうちいずれかを
選択して出力する手段である。すなわち、切換器5は、
切換検出器4を介して各A/D変換器の各出力信号を監
視し、A/D変換器21の出力信号がクリップしていな
いときにはDSP3の出力信号を選択して出力し、A/
D変換器21の出力信号がクリップしたときにはA/D
変換器22の出力信号を選択して出力する。
またはA/D変換器22の各出力信号のうちいずれかを
選択して出力する手段である。すなわち、切換器5は、
切換検出器4を介して各A/D変換器の各出力信号を監
視し、A/D変換器21の出力信号がクリップしていな
いときにはDSP3の出力信号を選択して出力し、A/
D変換器21の出力信号がクリップしたときにはA/D
変換器22の出力信号を選択して出力する。
【0006】以上説明した構成によれば、変換対象たる
アナログ信号のレベルが微弱であり、A/D変換器21
の出力信号がクリップしていない場合には、アンプ1
1、A/D変換器21およびDSP3により、A/D変
換器21の本来の分解能のA倍の分解能でA/D変換が
行われ、この高分解能のA/D変換により得られたデジ
タル信号が切換器5から出力されることとなる。
アナログ信号のレベルが微弱であり、A/D変換器21
の出力信号がクリップしていない場合には、アンプ1
1、A/D変換器21およびDSP3により、A/D変
換器21の本来の分解能のA倍の分解能でA/D変換が
行われ、この高分解能のA/D変換により得られたデジ
タル信号が切換器5から出力されることとなる。
【0007】一方、変換対象たるアナログ信号のレベル
が大きくなり、過大なレベルのアナログ信号がA/D変
換器21に入力されると、A/D変換器21の出力信号
がクリップし、これによりDSP3の出力信号もクリッ
プすることとなる。従って、元のアナログ信号をA/D
変換器22の本来の分解能でA/D変換したデジタル信
号が切換器5から出力されることとなる。
が大きくなり、過大なレベルのアナログ信号がA/D変
換器21に入力されると、A/D変換器21の出力信号
がクリップし、これによりDSP3の出力信号もクリッ
プすることとなる。従って、元のアナログ信号をA/D
変換器22の本来の分解能でA/D変換したデジタル信
号が切換器5から出力されることとなる。
【0008】このように同一のアナログ信号について高
分解能のA/D変換と通常の分解能のA/D変換が並行
して行われ、アナログ信号のレベルが微弱であるときに
は高分解能のA/D変換、レベルが大きい場合には通常
の分解能のA/D変換が自動的に選択されて採用される
ため、広いダイナミックレンジでのA/D変換を行うこ
とができるのである。
分解能のA/D変換と通常の分解能のA/D変換が並行
して行われ、アナログ信号のレベルが微弱であるときに
は高分解能のA/D変換、レベルが大きい場合には通常
の分解能のA/D変換が自動的に選択されて採用される
ため、広いダイナミックレンジでのA/D変換を行うこ
とができるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のフローティング型A/D変換器によれば、広いダ
イナミックレンジでのA/D変換を行うことが可能であ
る。ところが、このフローティング型A/D変換器は、
周波数特性が高域において不定になることが本願発明者
の研究により判明した。以下、その詳細を説明する。
従来のフローティング型A/D変換器によれば、広いダ
イナミックレンジでのA/D変換を行うことが可能であ
る。ところが、このフローティング型A/D変換器は、
周波数特性が高域において不定になることが本願発明者
の研究により判明した。以下、その詳細を説明する。
【0010】まず、本願発明者は、同じ波形の2個のイ
ンパルスをタイミングをずらしてフローティング型A/
D変換器に与え、これによりフローティング型A/D変
換器から出力される各インパルス応答波形のサンプルデ
ータを採取した。図7において、プロット“×”はフロ
ーティング型A/D変換器から採取された各インパルス
応答波形のサンプルデータを表しており、波形Bおよび
Cは各プロットを結んだインパルス応答波形である。な
お、インパルス応答波形Cは、ピーク部分が欠けた状態
となっているが、これはサンプルデータのサンプリング
タイミングとインパルス応答波形のピーク点とがずれて
いるためであり、元のインパルス応答波形がピークの欠
けたものである訳ではない。
ンパルスをタイミングをずらしてフローティング型A/
D変換器に与え、これによりフローティング型A/D変
換器から出力される各インパルス応答波形のサンプルデ
ータを採取した。図7において、プロット“×”はフロ
ーティング型A/D変換器から採取された各インパルス
応答波形のサンプルデータを表しており、波形Bおよび
Cは各プロットを結んだインパルス応答波形である。な
お、インパルス応答波形Cは、ピーク部分が欠けた状態
となっているが、これはサンプルデータのサンプリング
タイミングとインパルス応答波形のピーク点とがずれて
いるためであり、元のインパルス応答波形がピークの欠
けたものである訳ではない。
【0011】次にこのようにして採取したインパルス応
答波形BおよびCの各サンプルデータにFFT(高速フ
ーリエ変換)を施し、各インパルス応答波形BおよびC
からフローティング型A/D変換器の利得の周波数特性
を求めた。図8において、Dはインパルス応答波形Bか
ら求めた周波数特性であり、Eはインパルス応答波形C
から求めた周波数特性である。周波数特性DおよびEを
比較すると、両者は高域において大きく相違している。
答波形BおよびCの各サンプルデータにFFT(高速フ
ーリエ変換)を施し、各インパルス応答波形BおよびC
からフローティング型A/D変換器の利得の周波数特性
を求めた。図8において、Dはインパルス応答波形Bか
ら求めた周波数特性であり、Eはインパルス応答波形C
から求めた周波数特性である。周波数特性DおよびEを
比較すると、両者は高域において大きく相違している。
【0012】これらの周波数特性DおよびEは、異なっ
たタイミングにおいて測定したものではあるが、同じ波
形のインパルスを使用して測定したものである。従っ
て、周波数特性DおよびEは一致すべきである。しか
し、インパルスの入力タイミングが僅かにずれただけ
で、インパルス応答波形から得られる周波数特性の高域
部分が変化してしまうのである。これが上述の「周波数
特性が高域において不定になる」現象である。
たタイミングにおいて測定したものではあるが、同じ波
形のインパルスを使用して測定したものである。従っ
て、周波数特性DおよびEは一致すべきである。しか
し、インパルスの入力タイミングが僅かにずれただけ
で、インパルス応答波形から得られる周波数特性の高域
部分が変化してしまうのである。これが上述の「周波数
特性が高域において不定になる」現象である。
【0013】このような不安定で再現性のない現象が生
じるのは何故か。本願発明者は、様々な仮説を設定して
試行錯誤を重ねたがその原因の究明は困難を極めた。そ
こで、本願発明者は、フローティング型A/D変換器で
はなく、逐次比較型A/D変換器を用いて上記と同様の
実験を行ってみた。この結果、上記の不安定で再現性の
ない現象の発生メカニズムが解明されるに至った。すな
わち、次の通りである。
じるのは何故か。本願発明者は、様々な仮説を設定して
試行錯誤を重ねたがその原因の究明は困難を極めた。そ
こで、本願発明者は、フローティング型A/D変換器で
はなく、逐次比較型A/D変換器を用いて上記と同様の
実験を行ってみた。この結果、上記の不安定で再現性の
ない現象の発生メカニズムが解明されるに至った。すな
わち、次の通りである。
【0014】まず、図9に示すインパルス応答波形Fお
よびGは、逐次比較型A/D変換器に対し、上記と同
様、タイミングをずらしてインパルスを与えることによ
り得られたものである。そして、図10における周波数
特性HおよびIは、これらのインパルス応答波形Fおよ
びGの各サンプルデータにFFTを施すことにより得ら
れた特性である。図10から明らかなように、周波数特
性HおよびIは極めてよく一致している。すなわち、
「周波数特性が高域において不定になる」現象は、逐次
比較型A/D変換器においては生じず、フローティング
型A/D変換器においてのみ生じる現象である、という
ことになる。
よびGは、逐次比較型A/D変換器に対し、上記と同
様、タイミングをずらしてインパルスを与えることによ
り得られたものである。そして、図10における周波数
特性HおよびIは、これらのインパルス応答波形Fおよ
びGの各サンプルデータにFFTを施すことにより得ら
れた特性である。図10から明らかなように、周波数特
性HおよびIは極めてよく一致している。すなわち、
「周波数特性が高域において不定になる」現象は、逐次
比較型A/D変換器においては生じず、フローティング
型A/D変換器においてのみ生じる現象である、という
ことになる。
【0015】このように逐次比較型A/D変換器とフロ
ーティング型A/D変換器とで各々の周波数特性に差異
がある以上、両者のインパルス応答波形にも何等かの差
異があるはずである。そこで、本願発明者は、フローテ
ィング型A/D変換器から得られるインパルス応答波形
(図7)と逐次比較型A/D変換器から得られるインパ
ルス応答波形(図9)とを重ね合わせてみた。この結
果、各A/D変換器から得られる各インパルス応答波形
に重大な差異があることが判明した。すなわち、各イン
パルス応答波形は、元のインパルスに対応した部分の前
後にプリエコーとポストエコーが付加された波形となっ
ているが、フローティング型A/D変換器の場合と逐次
比較型A/D変換器の場合とではプリエコーとポストエ
コーの比が異なっているのである。
ーティング型A/D変換器とで各々の周波数特性に差異
がある以上、両者のインパルス応答波形にも何等かの差
異があるはずである。そこで、本願発明者は、フローテ
ィング型A/D変換器から得られるインパルス応答波形
(図7)と逐次比較型A/D変換器から得られるインパ
ルス応答波形(図9)とを重ね合わせてみた。この結
果、各A/D変換器から得られる各インパルス応答波形
に重大な差異があることが判明した。すなわち、各イン
パルス応答波形は、元のインパルスに対応した部分の前
後にプリエコーとポストエコーが付加された波形となっ
ているが、フローティング型A/D変換器の場合と逐次
比較型A/D変換器の場合とではプリエコーとポストエ
コーの比が異なっているのである。
【0016】まず、逐次比較型A/D変換器の場合、図
9に示すように、ポストエコーとそれほど変らない振幅
のプリエコーが発生している。これに対し、フローティ
ング型A/D変換器の場合には、図7に示すように、ポ
ストエコーよりもかなり小さなプリエコーが発生してお
り、プリエコーとポストエコーが非対称になっているこ
とが分る。
9に示すように、ポストエコーとそれほど変らない振幅
のプリエコーが発生している。これに対し、フローティ
ング型A/D変換器の場合には、図7に示すように、ポ
ストエコーよりもかなり小さなプリエコーが発生してお
り、プリエコーとポストエコーが非対称になっているこ
とが分る。
【0017】そして、フローティング型A/D変換器の
インパルス応答波形を逐次比較型A/D変換器のものと
の間には、プリエコーとポストエコーが非対称であるか
対称であるかの差異を除いて他に特徴的な差異は見当ら
ない。従って、フローティング型A/D変換器において
非対称なプリエコーとポストエコーが発生する現象は、
同A/D変換器の周波数特性が高域において不定になる
現象と原因を同じくするものであると考えられるのであ
る。
インパルス応答波形を逐次比較型A/D変換器のものと
の間には、プリエコーとポストエコーが非対称であるか
対称であるかの差異を除いて他に特徴的な差異は見当ら
ない。従って、フローティング型A/D変換器において
非対称なプリエコーとポストエコーが発生する現象は、
同A/D変換器の周波数特性が高域において不定になる
現象と原因を同じくするものであると考えられるのであ
る。
【0018】しかし、このようにプリエコーとポストエ
コーとが非対称になるのは何故か。フローティング型A
/D変換器の場合、プリエコーとポストエコーはデシメ
ーションフィルタ(図6参照)において発生されると考
えられるが、このデシメーションフィルタは直線位相特
性を有するFIRフィルタによって構成されるため、入
力インパルスに対し、対称なプリエコーとポストエコー
を付加するはずである。しかるにフローティング型A/
D変換器ではインパルス応答波形のプリエコーとポスト
エコーとが非対称になる。これは何故か。本願発明者
は、上述した高分解能のA/D変換と通常の分解能のA
/D変換の切り換えがこの非対称化の原因であると考え
た。
コーとが非対称になるのは何故か。フローティング型A
/D変換器の場合、プリエコーとポストエコーはデシメ
ーションフィルタ(図6参照)において発生されると考
えられるが、このデシメーションフィルタは直線位相特
性を有するFIRフィルタによって構成されるため、入
力インパルスに対し、対称なプリエコーとポストエコー
を付加するはずである。しかるにフローティング型A/
D変換器ではインパルス応答波形のプリエコーとポスト
エコーとが非対称になる。これは何故か。本願発明者
は、上述した高分解能のA/D変換と通常の分解能のA
/D変換の切り換えがこの非対称化の原因であると考え
た。
【0019】ここで、図11および前掲図6を参照し、
本願発明者が推測したプリエコーとポストエコーの非対
称化のメカニズムについて説明する。まず、前掲図6の
フローティング型A/D変換器に対し、図11(a)に
例示するインパルスを与えたとする。この場合、A/D
変換器21にはこのインパルスのレベルをA倍したイン
パルスが供給され(図11(b)参照)、A/D変換器
22にはこのインパルスがそのままのレベルで供給され
る(図11(c)参照)。
本願発明者が推測したプリエコーとポストエコーの非対
称化のメカニズムについて説明する。まず、前掲図6の
フローティング型A/D変換器に対し、図11(a)に
例示するインパルスを与えたとする。この場合、A/D
変換器21にはこのインパルスのレベルをA倍したイン
パルスが供給され(図11(b)参照)、A/D変換器
22にはこのインパルスがそのままのレベルで供給され
る(図11(c)参照)。
【0020】これらのインパルスは、A/D変換器21
および22により各々デジタル信号に変換される。この
A/D変換において、A/D変換器21および22の各
々のデシメーションフィルタからは図11(d)および
(e)に例示するようなインパルス応答波形のサンプル
データが各々出力される。いずれのA/D変換器におい
て発生するインパルス応答波形も対称なプリエコーとポ
ストエコーが付加されている。
および22により各々デジタル信号に変換される。この
A/D変換において、A/D変換器21および22の各
々のデシメーションフィルタからは図11(d)および
(e)に例示するようなインパルス応答波形のサンプル
データが各々出力される。いずれのA/D変換器におい
て発生するインパルス応答波形も対称なプリエコーとポ
ストエコーが付加されている。
【0021】ところで、A/D変換器21および22の
出力デジタル信号のレベルは、そのビット幅によって決
定される最大値(クリップレベル)以下に制限される。
この例の場合、図11(d)に示すように、A/D変換
器21のデシメーションフィルタから出力されるデジタ
ル信号は、時刻TXにおいてクリップレベルを越えるた
め、この時刻TX以降、A/D変換器21の出力デジタ
ル信号はクリップすることになる。
出力デジタル信号のレベルは、そのビット幅によって決
定される最大値(クリップレベル)以下に制限される。
この例の場合、図11(d)に示すように、A/D変換
器21のデシメーションフィルタから出力されるデジタ
ル信号は、時刻TXにおいてクリップレベルを越えるた
め、この時刻TX以降、A/D変換器21の出力デジタ
ル信号はクリップすることになる。
【0022】従って、時刻TXよりも前の期間は、A/
D変換器21の出力デジタル信号をDSP3によって1
/Aにしたデジタル信号が切換器5によって選択され、
時刻TXよりも後の期間はA/D変換器22の出力デジ
タル信号が切換器5によって選択される。このため、D
SP3から得られるインパルス応答波形のプリエコーに
相当する部分と、A/D変換器22から得られるインパ
ルス応答波形のプリエコー以降の部分とを接続したよう
なインパルス応答波形が切換器5から出力されることと
なる(図11(f))。この場合、A/D変換器22か
らは出力されるインパルス応答波形(図11(e))の
ポストエコーに相当する部分はそのままのレベルで切換
器5から出力されるが、DSP3から出力されるインパ
ルス応答波形のプリエコーに相当する部分はレベルが1
/Aにされて出力される。従って、切換器5から出力さ
れるインパルス応答波形は、図11(f)に例示するよ
うに、ポストエコーに比べてプリエコーが縮小した波形
となり、インパルス応答波形に含まれるプリエコーとポ
ストエコーが非対称になるのである。
D変換器21の出力デジタル信号をDSP3によって1
/Aにしたデジタル信号が切換器5によって選択され、
時刻TXよりも後の期間はA/D変換器22の出力デジ
タル信号が切換器5によって選択される。このため、D
SP3から得られるインパルス応答波形のプリエコーに
相当する部分と、A/D変換器22から得られるインパ
ルス応答波形のプリエコー以降の部分とを接続したよう
なインパルス応答波形が切換器5から出力されることと
なる(図11(f))。この場合、A/D変換器22か
らは出力されるインパルス応答波形(図11(e))の
ポストエコーに相当する部分はそのままのレベルで切換
器5から出力されるが、DSP3から出力されるインパ
ルス応答波形のプリエコーに相当する部分はレベルが1
/Aにされて出力される。従って、切換器5から出力さ
れるインパルス応答波形は、図11(f)に例示するよ
うに、ポストエコーに比べてプリエコーが縮小した波形
となり、インパルス応答波形に含まれるプリエコーとポ
ストエコーが非対称になるのである。
【0023】以上が、本願発明者の解析によるプリエコ
ーとポストエコーの非対称化のメカニズムである。
ーとポストエコーの非対称化のメカニズムである。
【0024】従来のフローティング型A/D変換器にお
いては、以上説明したメカニズムによりインパルス応答
波形のプリエコー相当部分とそれ以降の部分との間に不
連続が生じ、これにより「周波数特性が高域において不
定になる」現象が生じていたと考えられるのである。
いては、以上説明したメカニズムによりインパルス応答
波形のプリエコー相当部分とそれ以降の部分との間に不
連続が生じ、これにより「周波数特性が高域において不
定になる」現象が生じていたと考えられるのである。
【0025】この発明は、以上の解析結果に基づきイン
パルス応答波形のプリエコーとポストエコーの非対称化
の問題をなくすための改善を従来のフローティング型A
/D変換器を施し、周波数特性の安定したフローティン
グ型A/D変換器を提供することを目的とするものであ
る。
パルス応答波形のプリエコーとポストエコーの非対称化
の問題をなくすための改善を従来のフローティング型A
/D変換器を施し、周波数特性の安定したフローティン
グ型A/D変換器を提供することを目的とするものであ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
アナログ信号に各々異なるゲインを付与し、レベルの異
なった複数の変換用アナログ信号として出力するアナロ
グレベル調整手段と、前記アナログレベル調整手段から
出力される複数の変換用アナログ信号を各々デジタル信
号に変換して出力する複数のA/D変換器と、前記複数
の変換用アナログ信号に付与された各ゲインの逆数に対
応した各ゲインを、前記複数のA/D変換器から出力さ
れる各変換用アナログ信号に対応した各デジタル信号に
各々付与して出力するデジタルレベル調整手段と、前記
デジタルレベル調整手段から出力される各デジタル信号
を各々遅延させて出力する遅延手段と、前記複数のA/
D変換器から出力される各デジタル信号の各レベルに基
づき、前記遅延手段から出力される各デジタル信号のう
ち1つのデジタル信号を選択して出力する切換手段とを
具備することを特徴とするフローティング型A/D変換
器を要旨とする。
アナログ信号に各々異なるゲインを付与し、レベルの異
なった複数の変換用アナログ信号として出力するアナロ
グレベル調整手段と、前記アナログレベル調整手段から
出力される複数の変換用アナログ信号を各々デジタル信
号に変換して出力する複数のA/D変換器と、前記複数
の変換用アナログ信号に付与された各ゲインの逆数に対
応した各ゲインを、前記複数のA/D変換器から出力さ
れる各変換用アナログ信号に対応した各デジタル信号に
各々付与して出力するデジタルレベル調整手段と、前記
デジタルレベル調整手段から出力される各デジタル信号
を各々遅延させて出力する遅延手段と、前記複数のA/
D変換器から出力される各デジタル信号の各レベルに基
づき、前記遅延手段から出力される各デジタル信号のう
ち1つのデジタル信号を選択して出力する切換手段とを
具備することを特徴とするフローティング型A/D変換
器を要旨とする。
【0027】請求項2に係る発明は、前記複数のA/D
変換器は各々ΔΣ変調器とデシメーションフィルタとに
より構成され、前記遅延手段は前記デジタルレベル調整
手段から出力される各デジタル信号を少なくとも前記デ
シメーションフィルタの遅延時間に相当する時間だけ各
々遅延させて出力することを特徴とする請求項1に記載
のフローティング型A/D変換器を要旨とする。
変換器は各々ΔΣ変調器とデシメーションフィルタとに
より構成され、前記遅延手段は前記デジタルレベル調整
手段から出力される各デジタル信号を少なくとも前記デ
シメーションフィルタの遅延時間に相当する時間だけ各
々遅延させて出力することを特徴とする請求項1に記載
のフローティング型A/D変換器を要旨とする。
【0028】請求項3に係る発明は、前記デジタルレベ
ル調整手段から出力される各デジタル信号を前記遅延手
段を介して前記切換手段に供給するか前記遅延手段を介
さないで直接供給するかを切り換える手段を具備するこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のフローティン
グ型A/D変換器を要旨とする。
ル調整手段から出力される各デジタル信号を前記遅延手
段を介して前記切換手段に供給するか前記遅延手段を介
さないで直接供給するかを切り換える手段を具備するこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のフローティン
グ型A/D変換器を要旨とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に理解しやすく
するため、実施の形態について説明する。かかる実施の
形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を
限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能
である。
するため、実施の形態について説明する。かかる実施の
形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を
限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能
である。
【0030】図1はこの発明の一実施形態であるフロー
ティング型A/D変換器の構成を示すブロック図であ
る。なお、この図において前掲図6と対応する部分には
同一の符号を付し、その説明を省略する。
ティング型A/D変換器の構成を示すブロック図であ
る。なお、この図において前掲図6と対応する部分には
同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0031】図1に示すように、DSP3と切換器5と
の間にはスイッチ71、遅延器61およびスイッチ81
が介挿されており、A/D変換器22と切換器5との間
にはスイッチ72、遅延器62およびスイッチ82が介
挿されている。各遅延器61、62の前段および後段に
設けられた各スイッチ71、81、72、82は、手動
により切り換えられるスイッチである。遅延器61およ
び62は、シフトレジスタまたはRAMによって構成さ
れた遅延器であり、A/D変換器21および22内の各
デシメーションフィルタ102,102と同じ遅延時間
を有している。各スイッチ71、81、72および82
が図示の状態にある場合、DSP3およびA/D変換器
22から出力されるデジタル信号は遅延器61および6
2によって各々遅延され、切換器5に供給される。
の間にはスイッチ71、遅延器61およびスイッチ81
が介挿されており、A/D変換器22と切換器5との間
にはスイッチ72、遅延器62およびスイッチ82が介
挿されている。各遅延器61、62の前段および後段に
設けられた各スイッチ71、81、72、82は、手動
により切り換えられるスイッチである。遅延器61およ
び62は、シフトレジスタまたはRAMによって構成さ
れた遅延器であり、A/D変換器21および22内の各
デシメーションフィルタ102,102と同じ遅延時間
を有している。各スイッチ71、81、72および82
が図示の状態にある場合、DSP3およびA/D変換器
22から出力されるデジタル信号は遅延器61および6
2によって各々遅延され、切換器5に供給される。
【0032】切換検出器4は、DSP3およびA/D変
換器22から出力される各デジタル信号を監視する。な
お、前掲図6の構成ではDSP3ではなくA/D変換器
21の出力信号のクリップの検出を行うようにしていた
が、DSP3またはA/D変換器21のいずれの出力信
号のクリップを検出したとしても、A/D変換器21の
出力信号のクリップを検出していることに変りはない。
換器22から出力される各デジタル信号を監視する。な
お、前掲図6の構成ではDSP3ではなくA/D変換器
21の出力信号のクリップの検出を行うようにしていた
が、DSP3またはA/D変換器21のいずれの出力信
号のクリップを検出したとしても、A/D変換器21の
出力信号のクリップを検出していることに変りはない。
【0033】前掲図6の構成と同様、切換器5の切り換
えは、切換検出器4による監視結果に基づいて行われ
る。すなわち、DSP3の出力信号がクリップしていな
い状態においては、切換器5ではDSP3から遅延器6
1を介して供給されるデジタル信号が選択されて出力さ
れる。しかし、DSP3の出力信号がクリップすると、
これが切換検出器4によって検出されることにより切換
器5の切り換えが行われ、A/D変換器22から遅延器
62を介して供給されるデジタル信号が切換器5により
出力される。
えは、切換検出器4による監視結果に基づいて行われ
る。すなわち、DSP3の出力信号がクリップしていな
い状態においては、切換器5ではDSP3から遅延器6
1を介して供給されるデジタル信号が選択されて出力さ
れる。しかし、DSP3の出力信号がクリップすると、
これが切換検出器4によって検出されることにより切換
器5の切り換えが行われ、A/D変換器22から遅延器
62を介して供給されるデジタル信号が切換器5により
出力される。
【0034】ここで、切換器5の切り換え時点において
遅延器62から切換器5に供給されるデジタル信号は、
当該切り換え時点から遅延器62の遅延時間だけ過去に
遡った時点におけるA/D変換器22の出力デジタル信
号である。また、遅延器62の遅延時間は、デシメーシ
ョンフィルタ102の遅延時間に等しい。従って、従来
のフローティング型A/D変換器において生じたプリエ
コーとポストエコーの非対称化の問題は本実施形態では
生じないこととなる。
遅延器62から切換器5に供給されるデジタル信号は、
当該切り換え時点から遅延器62の遅延時間だけ過去に
遡った時点におけるA/D変換器22の出力デジタル信
号である。また、遅延器62の遅延時間は、デシメーシ
ョンフィルタ102の遅延時間に等しい。従って、従来
のフローティング型A/D変換器において生じたプリエ
コーとポストエコーの非対称化の問題は本実施形態では
生じないこととなる。
【0035】このことを前掲図11を再び参照して説明
すると次のようになる。まず、従来のフローティング型
A/D変換器では、DSP3およびA/D変換器22の
各出力信号を切換器5に直接供給していたので、A/D
変換器21のインパルス応答波形のうち切り換えタイミ
ングTXより前の部分とA/D変換器22のインパルス
応答波形のうち切り換えタイミングTXより後の部分を
合成した不連続なインパルス応答波形が切換器5から出
力された。
すると次のようになる。まず、従来のフローティング型
A/D変換器では、DSP3およびA/D変換器22の
各出力信号を切換器5に直接供給していたので、A/D
変換器21のインパルス応答波形のうち切り換えタイミ
ングTXより前の部分とA/D変換器22のインパルス
応答波形のうち切り換えタイミングTXより後の部分を
合成した不連続なインパルス応答波形が切換器5から出
力された。
【0036】これに対し、本実施形態では、DSP3お
よびA/D変換器22の各出力信号を遅延器61および
62によって遅延させて切換器5に供給しているので、
切換器5の切り換えタイミングTX以降、A/D変換器
22から出力されるプリエコーを含んだインパルス応答
波形が遅延器62を介して切換器5に供給されることと
なる。このため、本実施形態においては、対称なプリエ
コーとポストエコーを含んだインパルス応答波形が得ら
れるのである。
よびA/D変換器22の各出力信号を遅延器61および
62によって遅延させて切換器5に供給しているので、
切換器5の切り換えタイミングTX以降、A/D変換器
22から出力されるプリエコーを含んだインパルス応答
波形が遅延器62を介して切換器5に供給されることと
なる。このため、本実施形態においては、対称なプリエ
コーとポストエコーを含んだインパルス応答波形が得ら
れるのである。
【0037】本実施形態の効果を確認するため、本願発
明者は以下の実験を行った。まず、図1において、フロ
ーティング型A/D変換器にインパルスを与えたときに
A/D変換器21から得られるインパルス応答波形とA
/D変換器22から得られるインパルス応答波形の各々
のサンプルデータを採取した。
明者は以下の実験を行った。まず、図1において、フロ
ーティング型A/D変換器にインパルスを与えたときに
A/D変換器21から得られるインパルス応答波形とA
/D変換器22から得られるインパルス応答波形の各々
のサンプルデータを採取した。
【0038】次に各インパルス応答波形のサンプルデー
タを用いて、各インパルス応答波形を時間軸に沿ってシ
フトした波形を各種用意した。図2における波形WA
2、WA4、WA8、WA16およびWA32は、A/
D変換器21から得られるインパルス応答波形を各々2
サンプル、4サンプル、8サンプル、16サンプルおよ
び32サンプルだけ遅延させることにより得られたもの
である。また、図3における波形WB2、WB4、WB
8、WB16およびWB32は、A/D変換器22から
得られるインパルス応答波形を各々2サンプル、4サン
プル、8サンプル、16サンプルおよび32サンプルだ
け遅延させることにより得られたものである。これらは
遅延器61および62の遅延時間を2サンプリング周期
〜32サンプリング周期まで各種変えた場合に各遅延器
から切換器5に供給される各インパルス波形に各々対応
するものである。
タを用いて、各インパルス応答波形を時間軸に沿ってシ
フトした波形を各種用意した。図2における波形WA
2、WA4、WA8、WA16およびWA32は、A/
D変換器21から得られるインパルス応答波形を各々2
サンプル、4サンプル、8サンプル、16サンプルおよ
び32サンプルだけ遅延させることにより得られたもの
である。また、図3における波形WB2、WB4、WB
8、WB16およびWB32は、A/D変換器22から
得られるインパルス応答波形を各々2サンプル、4サン
プル、8サンプル、16サンプルおよび32サンプルだ
け遅延させることにより得られたものである。これらは
遅延器61および62の遅延時間を2サンプリング周期
〜32サンプリング周期まで各種変えた場合に各遅延器
から切換器5に供給される各インパルス波形に各々対応
するものである。
【0039】次に各インパルス応答波形を合成すること
により切換器5から出力されるインパルス応答波形を各
種求め、これらのインパルス応答波形のサンプルデータ
にFFTを施すことにより遅延器61および62の遅延
時間を各種変えた場合におけるフローティング型A/D
変換器の周波数特性を求めた。さらに詳述すると、次の
通りである。
により切換器5から出力されるインパルス応答波形を各
種求め、これらのインパルス応答波形のサンプルデータ
にFFTを施すことにより遅延器61および62の遅延
時間を各種変えた場合におけるフローティング型A/D
変換器の周波数特性を求めた。さらに詳述すると、次の
通りである。
【0040】まず、インパルス応答波形WA2から切り
換え器5の切り換えタイミングTXより前の部分を切り
出すとともに、インパルス応答波形WB2から切り換え
タイミングTXより後の部分を切り出した。次にインパ
ルス応答波形WA2から切り出した波形のレベルを1/
Aにしたものとインパルス応答波形WB2から切り出し
た波形とを接続し、遅延器61および62の遅延時間を
2サンプリング周期とした場合に切換器5から出力され
るであろうインパルス応答波形を求めた。そして、この
ようにして求めたインパルス応答波形のサンプルデータ
にFFTを施し、遅延器61および62の遅延時間が2
サンプリング周期である場合におけるフローティング型
A/D変換器の周波数特性を求めた。
換え器5の切り換えタイミングTXより前の部分を切り
出すとともに、インパルス応答波形WB2から切り換え
タイミングTXより後の部分を切り出した。次にインパ
ルス応答波形WA2から切り出した波形のレベルを1/
Aにしたものとインパルス応答波形WB2から切り出し
た波形とを接続し、遅延器61および62の遅延時間を
2サンプリング周期とした場合に切換器5から出力され
るであろうインパルス応答波形を求めた。そして、この
ようにして求めたインパルス応答波形のサンプルデータ
にFFTを施し、遅延器61および62の遅延時間が2
サンプリング周期である場合におけるフローティング型
A/D変換器の周波数特性を求めた。
【0041】同様のことをインパルス応答波形WA4お
よびWB4、WA8およびWB8、WA16およびWB
16、WA32およびWB32を用いて行った。
よびWB4、WA8およびWB8、WA16およびWB
16、WA32およびWB32を用いて行った。
【0042】図4はこのようにして得られた結果を示す
ものであり、図中、F2、F4、F8、F16およびF
32は、遅延器61および62の遅延時間を2サンプリ
ング周期から32サンプリング周期まで変化させた場合
におけるフローティング型A/D変換器の周波数特性を
各々示している。同図より、遅延器61および62の遅
延時間を長くすることによりフローティング型A/D変
換器の周波数特性が安定した特性に収束してゆき、遅延
器61および62の遅延時間が32サンプリング周期相
当あれば十分に安定な周波数特性が得られることが分
る。
ものであり、図中、F2、F4、F8、F16およびF
32は、遅延器61および62の遅延時間を2サンプリ
ング周期から32サンプリング周期まで変化させた場合
におけるフローティング型A/D変換器の周波数特性を
各々示している。同図より、遅延器61および62の遅
延時間を長くすることによりフローティング型A/D変
換器の周波数特性が安定した特性に収束してゆき、遅延
器61および62の遅延時間が32サンプリング周期相
当あれば十分に安定な周波数特性が得られることが分
る。
【0043】ところで、この実験において用いたA/D
変換器21および22のデシメーションフィルタは、1
サンプリング周期だけ信号を遅延させる遅延器を64段
使用したFIRフィルタであり、32サンプリング周期
相当の遅延時間を有している。このため、A/D変換器
21がプリエコーを出力するのに要する時間も32サン
プリング周期程度であると考えられる。従って、理論的
には遅延器61および62の遅延時間を32サンプリン
グ周期以上にすれば対称なプリエコーとポストエコーを
含んだインパルス応答波形が得られ、フローティング型
A/D変換器の周波数特性が安定化することになる。
変換器21および22のデシメーションフィルタは、1
サンプリング周期だけ信号を遅延させる遅延器を64段
使用したFIRフィルタであり、32サンプリング周期
相当の遅延時間を有している。このため、A/D変換器
21がプリエコーを出力するのに要する時間も32サン
プリング周期程度であると考えられる。従って、理論的
には遅延器61および62の遅延時間を32サンプリン
グ周期以上にすれば対称なプリエコーとポストエコーを
含んだインパルス応答波形が得られ、フローティング型
A/D変換器の周波数特性が安定化することになる。
【0044】今回の実験では、遅延器61および62の
遅延時間を32サンプリング周期相当にすればフローテ
ィング型A/D変換器の周波数特性が安定するとの結果
が得られたが、これは理論通りの結果であると言える。
遅延時間を32サンプリング周期相当にすればフローテ
ィング型A/D変換器の周波数特性が安定するとの結果
が得られたが、これは理論通りの結果であると言える。
【0045】以上説明した通り、本実施形態に係るフロ
ーティング型A/Dは、対称なプリエコーとポストエコ
ーを含んだインパルス応答が得られ、安定した周波数特
性が得られることが実験的にも確認された。
ーティング型A/Dは、対称なプリエコーとポストエコ
ーを含んだインパルス応答が得られ、安定した周波数特
性が得られることが実験的にも確認された。
【0046】さて、本実施形態においては、各スイッチ
71、81、72および82を図1に示す状態から切り
換えることにより、DSP3およびA/D変換器22か
ら出力される各デジタル信号を遅延器61および62を
介さないで切換器5に供給することもできる。
71、81、72および82を図1に示す状態から切り
換えることにより、DSP3およびA/D変換器22か
ら出力される各デジタル信号を遅延器61および62を
介さないで切換器5に供給することもできる。
【0047】この場合、従来のフローティング型A/D
変換器と同じ動作が行われるため、周波数特性が高域に
おいて不定になるが、遅延器61および62が使用され
ない分だけ応答性がよいという利点もある。
変換器と同じ動作が行われるため、周波数特性が高域に
おいて不定になるが、遅延器61および62が使用され
ない分だけ応答性がよいという利点もある。
【0048】従って、本実施形態によれば、スイッチ7
1、81、72および82の切り換えにより、遅延器6
1および62を使用することによる安定した周波数特性
でのA/D変換と、遅延器61および62を使用しない
で行う応答性に優れたA/D変換の両方を行うことがで
きるという利点がある。
1、81、72および82の切り換えにより、遅延器6
1および62を使用することによる安定した周波数特性
でのA/D変換と、遅延器61および62を使用しない
で行う応答性に優れたA/D変換の両方を行うことがで
きるという利点がある。
【0049】以上、A/D変換器を2個したフローティ
ング型A/D変換器を例に本発明の実施形態について説
明したが、本発明は3個以上のA/D変換器を使用した
フローティング型A/D変換器にも勿論適用可能であ
る。
ング型A/D変換器を例に本発明の実施形態について説
明したが、本発明は3個以上のA/D変換器を使用した
フローティング型A/D変換器にも勿論適用可能であ
る。
【0050】図5は、A/D変換器をn個使用したフロ
ーティング型A/D変換器の構成例を示すものである。
この図において、P1〜Pn-1は異なったゲインA1〜A
n-1(1<A1<A2<…<An-1)を有するアンプ、Q0
〜Qn-1は各々ΔΣ変調器とデシメーションフィルタに
よって構成されたA/D変換器、R1〜Rn-1はゲイン1
/A1〜1/An-1を各々の入力信号に乗算する乗算器、
D0〜Dn-1は各々上記デシメーションフィルタと同じ遅
延時間を有する遅延器である。切換検出器4および切換
器5は図1に示したものと同じ機能を営む手段である。
このフローティング型A/D変換器では、乗算器Rn-1
の出力信号がクリップしていないときはこの乗算器R
n-1の出力信号を遅延器Dn-1によって遅延させたデジタ
ル信号が切換器5から出力される。そして、変換対象で
あるアナログ信号のレベルが大きくなり、乗算器Rn-1
の出力信号がクリップすると、遅延器Dn-1に代えて遅
延器Dn- 2の出力信号が切換器5によって選択され、さ
らに乗算器Rn-2の出力信号がクリップすると、遅延器
Dn-2に代えて遅延器Dn-3の出力信号が切換器5によっ
て選択され、…という具合に各乗算器の出力信号のクリ
ップ状態に応じて、切換器5による遅延器の切り換えが
行われる。このフローティング型A/D変換器において
も、上記実施形態の場合の同様な役割を果す遅延器を使
用しているので、安定した周波数特性が得られる。
ーティング型A/D変換器の構成例を示すものである。
この図において、P1〜Pn-1は異なったゲインA1〜A
n-1(1<A1<A2<…<An-1)を有するアンプ、Q0
〜Qn-1は各々ΔΣ変調器とデシメーションフィルタに
よって構成されたA/D変換器、R1〜Rn-1はゲイン1
/A1〜1/An-1を各々の入力信号に乗算する乗算器、
D0〜Dn-1は各々上記デシメーションフィルタと同じ遅
延時間を有する遅延器である。切換検出器4および切換
器5は図1に示したものと同じ機能を営む手段である。
このフローティング型A/D変換器では、乗算器Rn-1
の出力信号がクリップしていないときはこの乗算器R
n-1の出力信号を遅延器Dn-1によって遅延させたデジタ
ル信号が切換器5から出力される。そして、変換対象で
あるアナログ信号のレベルが大きくなり、乗算器Rn-1
の出力信号がクリップすると、遅延器Dn-1に代えて遅
延器Dn- 2の出力信号が切換器5によって選択され、さ
らに乗算器Rn-2の出力信号がクリップすると、遅延器
Dn-2に代えて遅延器Dn-3の出力信号が切換器5によっ
て選択され、…という具合に各乗算器の出力信号のクリ
ップ状態に応じて、切換器5による遅延器の切り換えが
行われる。このフローティング型A/D変換器において
も、上記実施形態の場合の同様な役割を果す遅延器を使
用しているので、安定した周波数特性が得られる。
【0051】なお、以上説明した実施形態では、ΔΣ変
調器とデシメーションフィルタからなるA/D変換器を
使用したフローティング型A/D変換器を例に挙げて説
明を行ったが、本発明は、このようなA/D変換器に限
らず、遅延時間の大きなフィルタを含んだ複数のA/D
変換器によって構成される様々なフローティング型A/
D変換器に適用してもよく、この場合においても上記実
施形態と同様な効果が得られる。また、遅延器の遅延時
間は、例えば上記実施形態の場合だとデシメーションフ
ィルタの遅延時間相当の長さがあれば申し分のない効果
が得られるが、要求される応答速度等の諸条件を考慮し
て定めればよい。
調器とデシメーションフィルタからなるA/D変換器を
使用したフローティング型A/D変換器を例に挙げて説
明を行ったが、本発明は、このようなA/D変換器に限
らず、遅延時間の大きなフィルタを含んだ複数のA/D
変換器によって構成される様々なフローティング型A/
D変換器に適用してもよく、この場合においても上記実
施形態と同様な効果が得られる。また、遅延器の遅延時
間は、例えば上記実施形態の場合だとデシメーションフ
ィルタの遅延時間相当の長さがあれば申し分のない効果
が得られるが、要求される応答速度等の諸条件を考慮し
て定めればよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るフ
ローティング型A/D変換器によれば、「周波数特性が
高域において不定になる」という従来のフローティング
型A/D変換器が有していた問題が生じず、安定した周
波数特性が得られるという効果がある。
ローティング型A/D変換器によれば、「周波数特性が
高域において不定になる」という従来のフローティング
型A/D変換器が有していた問題が生じず、安定した周
波数特性が得られるという効果がある。
【図1】 この発明の一実施形態であるフローティング
型A/D変換器の構成を示すブロック図である。
型A/D変換器の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態の効果を求めるべく同フローティ
ング型A/D変換器から採取されたインパルス応答波形
を示す図である。
ング型A/D変換器から採取されたインパルス応答波形
を示す図である。
【図3】 同実施形態の効果を求めるべく同フローティ
ング型A/D変換器から採取されたインパルス応答波形
を示す図である。
ング型A/D変換器から採取されたインパルス応答波形
を示す図である。
【図4】 同インパルス応答波形を合成した波形にFF
Tを施すことにより得られた同フローティング型A/D
変換器の周波数特性を示す図である。
Tを施すことにより得られた同フローティング型A/D
変換器の周波数特性を示す図である。
【図5】 この発明に係るフローティング型A/D変換
器の他の実施形態の構成を示すブロック図である。
器の他の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】 従来のフローティング型A/D変換器の構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図7】 同フローティング型A/D変換器から採取さ
れた2個のインパルス応答波形を示す図である。
れた2個のインパルス応答波形を示す図である。
【図8】 同インパルス応答波形にFFTを施すことに
より得られた同フローティング型A/D変換器の周波数
特性を示す図である。
より得られた同フローティング型A/D変換器の周波数
特性を示す図である。
【図9】 逐次比較型A/D変換器から採取された2個
のインパルス応答波形を示す図である。
のインパルス応答波形を示す図である。
【図10】 同インパルス応答波形にFFTを施すこと
により得られた同逐次比較型A/D変換器の周波数特性
を示す図である。
により得られた同逐次比較型A/D変換器の周波数特性
を示す図である。
【図11】 従来のフローティング型A/D変換器にお
けるプリエコーとポストエコーの非対称化のメカニズム
を説明する図である。
けるプリエコーとポストエコーの非対称化のメカニズム
を説明する図である。
11,12……アンプ、21,22……A/D変換器、
3……DSP、61,62……遅延器、4……切換検出
器、5……切換器、71,81,72,82……スイッ
チ。
3……DSP、61,62……遅延器、4……切換検出
器、5……切換器、71,81,72,82……スイッ
チ。
Claims (3)
- 【請求項1】 アナログ信号に各々異なるゲインを付与
し、レベルの異なった複数の変換用アナログ信号として
出力するアナログレベル調整手段と、 前記アナログレベル調整手段から出力される複数の変換
用アナログ信号を各々デジタル信号に変換して出力する
複数のA/D変換器と、 前記複数の変換用アナログ信号に付与された各ゲインの
逆数に対応した各ゲインを、前記複数のA/D変換器か
ら出力される各変換用アナログ信号に対応した各デジタ
ル信号に各々付与して出力するデジタルレベル調整手段
と、 前記デジタルレベル調整手段から出力される各デジタル
信号を各々遅延させて出力する遅延手段と、 前記複数のA/D変換器から出力される各デジタル信号
のレベルに基づき、前記遅延手段から出力される各デジ
タル信号のうち1つのデジタル信号を選択して出力する
切換手段とを具備することを特徴とするフローティング
型A/D変換器。 - 【請求項2】 前記複数のA/D変換器は各々ΔΣ変調
器とデシメーションフィルタとにより構成され、前記遅
延手段は前記デジタルレベル調整手段から出力される各
デジタル信号を少なくとも前記デシメーションフィルタ
の遅延時間に相当する時間だけ各々遅延させて出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のフローティング型A
/D変換器。 - 【請求項3】 前記デジタルレベル調整手段から出力さ
れる各デジタル信号を前記遅延手段を介して前記切換手
段に供給するか前記遅延手段を介さないで直接供給する
かを切り換える手段を具備することを特徴とする請求項
1または2に記載のフローティング型A/D変換器。
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---|---|---|---|
JP16776997A JP3304826B2 (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | フローティング型a/d変換器 |
US09/098,160 US6104329A (en) | 1997-06-24 | 1998-06-16 | Floating type analog-to-digital converter using delay units to achieve a wide dynamic range |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP16776997A JP3304826B2 (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | フローティング型a/d変換器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1117550A true JPH1117550A (ja) | 1999-01-22 |
JP3304826B2 JP3304826B2 (ja) | 2002-07-22 |
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ID=15855767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16776997A Expired - Fee Related JP3304826B2 (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | フローティング型a/d変換器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3304826B2 (ja) |
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US7218259B2 (en) * | 2005-08-12 | 2007-05-15 | Analog Devices, Inc. | Analog-to-digital converter with signal-to-noise ratio enhancement |
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DE102007021166A1 (de) | 2007-05-05 | 2008-11-20 | Teconcept Gmbh | Verfahren zur adaptiven Dynamikerweiterung von Analog- zu Digitalumsetzern |
US9017791B2 (en) | 2008-05-13 | 2015-04-28 | Owens Corning Intellectual Capital, Llc | Shingle blank having formation of individual hip and ridge roofing shingles |
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EP2207264B1 (en) * | 2009-01-09 | 2013-10-30 | AKG Acoustics GmbH | Analogue to digital converting |
CN103716055B (zh) * | 2013-12-16 | 2016-11-23 | 北京工业大学 | 一种预调制积分型多通道并行模拟信息转换电路 |
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JP2023524215A (ja) | 2020-04-28 | 2023-06-09 | レイク ショア クライオトロニクス インコーポレイテッド | ハイブリッドデジタルおよびアナログ信号発生システムおよび方法 |
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JPH065819A (ja) * | 1992-06-19 | 1994-01-14 | Toshiba Corp | 半導体メモリ装置 |
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-
1997
- 1997-06-24 JP JP16776997A patent/JP3304826B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-06-16 US US09/098,160 patent/US6104329A/en not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6104329A (en) | 2000-08-15 |
JP3304826B2 (ja) | 2002-07-22 |
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