JP3641612B2 - アナログ信号をディジタル信号に変換する方法及び装置 - Google Patents

アナログ信号をディジタル信号に変換する方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、請求項1の前文部分による方法に関するものである。この形式の方法は一般に知られている。
【0002】
【発明の背景】
所謂デルタ−シグマ変換器(delta-sigma converter)は、特にオーディオ領域のアナログ有効信号の高解像度 resolution 、分解能)変換に好んで使用される。これらの変換器は変調器制御回路において極めて高いパルス率(パルス周波数)をもったデータの流れを生じさせ、この場合ディジタル出力信号のディジタル状態の面積はアナログ情報を表わす。従って、ディジタル情報は最初時間面(time plane)で受信され、有効信号の達成可能な解像度はパルス周波数の関数を表わす。しかしながら、ジッタの形の信号パルス・エッジの不正確さおよびエッジ・ノイズが有効情報に直接入り込むので、パルス周波数を任意に高く選択することはできない。現在利用できる技術を使用することにより、24ビット解像度と約117dB(A−重付け:A-weighted)のダイナミック(ノイズとフル制御スケール間の信号間隔)の解像度がデルタ−シグマ変換器で達成される。しかしながら、これらの値は、プロフェッショナル用のオーディオ信号処理の分野で必要とされるダイナミック・データよりも約15乃至25dB低い。
【0003】
占有ダイナミック・レンジ(動的範囲)を幾つか、図1に具体的に示すように好ましくは2つの部分レンジ(範囲)に分割することは、アナログ−ディジタル変換時のダイナミック・レンジを拡大するために一般に知られている。図1は、入力信号S1が第1の信号路中で加算器2を経て増幅器3に伝送されることを示しており、ここで低レベル信号は例えば+30dBアナログ増幅される。増幅された信号S2は第1の信号路でアナログ−ディジタル変換器5に供給される。入力信号S1はさらに第2の信号路に供給され、増幅されることなく第2のアナログーディジタル変換器6に供給される。次に、第1の信号路と第2の信号路からの2つのディジタル化された信号S5とS6はディジタル信号プロセッサ7に供給されて、さらに信号処理される。このプロセッサの出力側で信号S5とS6を組み合わせることにより最終ディジタル出力信号S7が発生される。
【0004】
第1の信号路中の増幅器3またはアナログ−ディジタル変換器5をオーバードライブ(過励振)することのない小さな信号振幅の場合は、出力信号S7を発生するために、ディジタル信号S5はディジタル信号プロセッサ7の助けを借りて増幅器3の増幅度だけ減衰される。その結果、アナログ−ディジタル変換器5からのディジタル・ノイズは同じ大きさだけ減少する。増幅器3の増幅度だけ減衰したディジタル信号S5は、次にディジタル信号プロセッサ7によって切り換えられて出力信号S7として通過させられる。これに対して、アナログ−ディジタル変換器6の出力におけるディジタル信号S6はディジタル信号プロセッサ7によって遮断(ターン・オフ)された状態にある。
【0005】
第1のアナログ−ディジタル変換器5によってもはや処理することができないより大きな信号振幅の場合は、この変換器5のディジタル出力信号S5は、ディジタル信号プロセッサ7によって遮断(ターン・オフ)または消去される。増幅されていない入力信号S1から得られたアナログ−ディジタル変換器6からのディジタル出力信号S6は、ディジタル信号プロセッサ7によって出力信号S7として使用される。
【0006】
増幅器3の好ましくないオーバードライブを回避するために、増幅器3の負帰還路中に例えば背面結合(back−to−back)ダイオードD1、D2の形式の非線形回路網を接続することができる。その結果、アナログ−ディジタル変換器5の変調範囲を超過する大きな信号振幅に対しては増幅器3の増幅度が低下し、制限(減衰)される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図1を参照して説明した方法は、“ゲイン・ステージング(gain staging)”として専門部会で知られており、特に次に示すような欠点がある。
− 第1または第2の信号路からのディジタル化された信号S5、S6の引継ぎ(引渡し、テイクオーバー:takeover)期間中の転換(切換え:changeover)点におけるディジタル出力信号S7中の有効情報の解像度が急激に変化する。転換点は、典型的には有効信号に対するダイナミック動作レンジの中心にある。この解像度の急激な変化は、特に高レベルおよび非常に低レベルの音声が同時に生じるオーディオ・プログラミング信号に影響を及ぼす。
− 特に高周波信号成分に関して変化するディジタル化された有効信号から転換点(切換え点)を時間的に適正に検出することは、特にアナログ−ディジタル変換器の原理による極端な帯域幅の制限があることにより、少なからず問題がある。
− 相補的な影響をもつアナログ信号処理とディジタル信号処理との間の増幅と時間的動作に関するバランスの精度は、歪みを防止するために特に高くなければならない。
− 第1の信号路中の増幅器3の意図的なオーバードライブ(過励振)には高い要求が課せられる。これには全く遅延を伴うことなく動作する必要があり、特にオーバードライブ状態から正規の動作状態への変換は重要である(厳密である)。
− 第1の信号路中の増幅器3の意図的なオーバードライブがたとえ全く問題なく行われたとしても、信号S6からS5への転換の瞬間におけるエラーを避けることができない。これは、アナログ−ディジタル変換器5中のディジタル・デシメーション(digital decimation)フィルタが、アナログ−ディジタル変換器5のオーバードライブによる誤りのあるデータを含み、0.5乃至1ミリ秒の範囲の典型的な処理時間(通過時間、スループット)後まで問題なしに動作を開始することはないという事実によるものである。
【0008】
従って、本発明の目的は、上述の形式の方法を使用して、有効な信号に対する信号解像度およびスイッチング(切換え)動作の急激な変化を防止することにある。さらに、本発明の目的は、2個の信号路を一層有効に利用して、より大きい信号振幅に対してより高いあるいは最大可能な信号解像度を実現し、従ってダイナミック・レンジを拡大し、同時にディジタル後処理に関して単純でエラーのない臨界的でない(重要でない)信号処理を可能にすることにある。
【0009】
本発明の目的は、請求項1の特徴をなす構成、動作によって達成される。請求項1による本発明の好ましい方法の実施形態、変形例は従属請求項から理解することができよう。
【0010】
以下、図示の実施形態を参照しつつ本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による方法を実施するための図2に示す回路構成には、図1の回路構成と同様に第1および第2の信号路が設けられている。第1の信号路は図1による回路構成と同じ様に構成されており、すなわち加算器2、増幅器3およびアナログ−ディジタル変換器5を含んでいる。第2の信号路はさらにアナログ−ディジタル変換器6を含み、第1のアナログ−ディジタル変換器5と第2のアナログ−ディジタル変換器6のディジタル化された出力信号S5およびS6はディジタル信号プロセッサ7に供給され、該ディジタル信号プロセッサ7は所望のディジタル出力信号S7を発生する。第1の信号路中の増幅器3はまた小さな信号成分を増幅するように作用し、この信号成分は、第1のアナログ−ディジタル変換器5のノイズレベル以上と表されるべきものである。このため、アナログ−ディジタル変換器5をオーバードライブする信号成分は、増幅器3の負帰還分枝路中の非線形回路網D1、D2の作用により振幅の増大に伴って予め小さく増幅される。非線形負帰還の結果として、増幅器3の出力信号S2は特定の信号振幅以上で歪んだ信号形状を呈し、これは負帰還分枝路中の背面結合ダイオードD1、D2の対数的特性曲線に追従する。図において、破線および破線に結合されたダイオードは、図1との比較のために図1から削除されたことを示している。
【0012】
図2による回路構成によって実施される方法の基本的な考え方は、増幅器3の出力における制限されたあるいは歪んだ信号S2が、あたかも線形相互接続によって、または加算器2で2個の信号、すなわち線形入力信号S1と歪んだ信号S4とを加算することによって発生されたもの、と見ることができるというものである。従って、生成された信号S2は歪んだ信号S4に対して相補的に歪んだ信号形式になる。歪んだ信号S4は第2の信号路中で後程説明する態様で発生され、この第2の信号路中のアナログ−ディジタル変換器6に供給される。従って、ディジタル信号プロセッサ7には相補的に歪んだ2個のディジタル信号S5とS6が供給され、これらの各信号はディジタル信号プロセッサ7中で適正な数学的符号と適正な振幅で、すなわち増幅器3の選択された増幅度の比で組み合わされる。その結果、信号プロセッサ7の出力において歪みのないディジタル出力信号S7が生成される。ディジタル信号プロセッサ7は、これと同じように動作する任意のディジタル回路構成と置換できることを理解することができよう。
【0013】
第2の信号路中には図示の実施例の歪んだ信号S4を発生させるための2個の背面結合されたダイオードD1およびD2が設けられている。増幅器3の出力における増幅された信号S2は、該増幅器3の負帰還分枝路中の背面結合されたダイオードD1およびD2に対する場合と同様に、上記2個の背面結合されたダイオードに供給される。背面結合ダイオードD1とD2によって第2の信号路中で歪まされた信号S3は増幅器4の入力に供給され、該増幅器4はその出力に歪んだ信号S4を発生する。前述のように、この歪んだ信号S4は第2信号路中のアナログ−ディジタル変換器6に供給され、また加算器2に供給される。加算器2で歪んだ信号S4を線形入力信号S1に加算することにより、負帰還路の目的(意図)の範囲内で線形で且つ適正な数学的符号が生じる。その結果、歪んだ信号S4の負帰還路を経由する閉制御回路が形成され、これによって自動的に信号S2に対して相補的に歪まされた、相補的に歪んだ信号S3およびS4が生成される。相補的に歪んだ信号S3とS4との間の信号振幅比をバランスさせるために増幅器4の増幅度は例えば増幅度2(+6dB)に調整される。
【0014】
図4に相補的に歪んだ信号S2およびS4の信号曲線が示されている(単に特性、性質を示したもので、可能な尺度(スケーリング)については考慮していない)。これから明らかなように、信号S4は、第2の信号路中で背面結合ダイオードD1、D2の閾値以下の如何なる情報も担持していない。従って、アナログ−ディジタル変換器6の出力における対応するディジタル化された信号S6もまた如何なる有効情報も含まず、内部ノイズのみを含む。ディジタル信号プロセッサ7でディジタル化された信号S5、S6を処理することにより、この場合はディジタル信号S6を遮断(スイッチ・オフ)することにより、すなわちディジタル出力信号S7を発生させるためにそのディジタル信号S6を使用しないことにより、帰還路が全く存在しない場合の内部ノイズを抑制することができる。
【0015】
アナログ−ディジタル変換器5中のノイズをアナログ入力信号のノイズよりも遙かに小さくなるように低下させるために、増幅器3の増幅度を任意に選択することができ、アナログとディジタル・ノイズとの間に言及するに足りる程度のノイズが付加されることはない。このことから、ディジタル信号S5とS6の加算に当たって、じゃまな(干渉性の)ディジタル・ノイズ成分を含む状態では、アナログ−ディジタル変換器5の出力において、信号S5は増幅器3の増幅度だけ減衰(低減)される。
【0016】
第2の信号路中で増幅器4の入力の前に設置(インストール)された非線形回路網は背面結合ダイオード以外の方法によっても実現できることは明らかである。いずれの場合も、適正に相補的に歪んだ信号S3は歪んだ信号S4を加算器2に線形状態で供給することによって自動的に発生されるから、非線形回路網は伝送特性および公差(トレランス)に関して全く重要でない(厳密なものではない)。信号S3とS4の間の所望の振幅比に関して、信号S3から歪んだ信号S4を発生させ、信号S4を加算器2に負帰還的に供給することは、これによって閉制御回路の安定化効果を生じさせることから有効である。
【0017】
しかしながら、実際には歪んだ信号S4を線形入力信号S1から直接得ることによってもこの方法を実施することができる。この形式の回路が図3に示されている。この変形例では、入力信号S1は増幅器4の前で非線形回路網(例えば、背面結合ダイオードD1、D2)に直接供給される。
【0018】
全体からみて、本発明による方法は次のような有利な特徴を有している。
− 増幅器3とアナログ−ディジタル変換器5を具えた高分解能( resolution 、解像度)の第1の信号路は常に動作状態(有効状態)にあり、決して遮断または消去されることはなく、このため如何なる瞬間においてもディジタル出力信号S7を発生するのに寄与している。
− 増幅器3の差動増幅用の尺度(基準、メジャー)としての分解能は、非線形回路網が有効になる時点で減少し始める。図2また図3に示す実施例では、背面結合ダイオードD1/D2の閾値で分解能が低下し始める。この分解能の低下は、振幅が増大するに従ってゆっくりと、連続的に、自動的に、常に必要な最少程度だけ生じ、正規の動作をするダイナミック・レンジでは分解能の低下はないか、僅かな分解能の低下が生じるのみである。その結果、信号の振幅の各点は理論的に可能な分解能でもって伝送される。
− 変調範囲に制限がある場合でも、両方の信号路は有効な信号を示すのに寄与し、高分解能でより低い総合ノイズを実現することができる。
− アナログ−ディジタル変換器6の出力において、そこに存在するノイズを抑制するためのディジタル化された信号S6のスイッチングは、有効な信号がスイッチングされないことにより重要でなく(厳密でなく)、または反動(反作用)を呈することもない。スイッチング情報は、2個の信号路から、好ましくは常に動作状態にある第1の信号路の有効な信号から容易に且つ適正なタイミングで得ることができる。
− ディジタル信号プロセッサ7におけるディジタル化された信号S5、S6の組み合わせ(合成)は、純粋に数字で且つ補間による汚染のない純粋な状態で行われ、それによってディジタル出力信号S7には歪みは殆ど生じない。場合によっては、補間キャラクタを適用することにより、ディジタル信号プロセッサ7にフェージング(オーバラップ)・アルゴリズムを必要としない。
− 全ダイナミック・レンジにわたって2個のアナログ−ディジタル変換器5、6のオーバードライブが生じることはなく、その結果、アナログ−ディジタル変換器中のデシメーション・フィルタは時間的に任意の点で数学的に正しいデータを含むことになる。
【0019】
本発明の方法によれば、基本的には入力信号S1を2個以上の信号路に分割することも可能で、このより多くの信号路に対応する幾つかの部分信号から相補的に歪んだ信号S4が生成される。これらの幾つかの部分信号、歪んだ信号S4に対応するその和、または信号S2の相補歪み成分は、対応する数のアナログ−ディジタル変換器に供給される。
【0020】
部分信号は、もし必要があればこれらの部分信号を発生させるための非線形回路網用の異なる伝送特性をもって図2また図3に示す回路の信号S4と同様に発生される。
【0021】
図5の実施例を参照して示すように、本発明による方法は、一般に任意の信号伝送用のダイナミック・レンジを拡大するために使用される。この場合、通常の制限されたダイナミック(=チャンネル8、9)をもった任意の伝送路または記憶媒体がアナログ−ディジタル変換器5、6と信号プロセッサ7の入力側との間に設けられている。勿論、チャンネル8、9に各別のアナログ−ディジタル変換器が設けられておれば、アナログ−ディジタル5、6を省略することができる。この場合、これらの両方のチャンネル8、9が広い範囲にわたって基本的に同じ形式の動作(振舞い)を呈する限り、個々のチャネル8、9の伝送特性は何の役割も果たさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はアナログ−ディジタル変換方法を実施するための従来の回路構成の一例を示す図である。
【図2】 図2は本発明による方法を実施するための回路構成の例を示す図である。
【図3】 図3は本発明による方法を実施するための他の回路構成の例を示す図である。
【図4】 図4は、図2または図3による回路構成の第1および第2の信号路中の相補的に歪んだ信号に関する信号曲線を示す図である。
【図5】 図5は本発明による方法を実施するための回路構成の変形例を示す回路図である。

Claims (11)

  1. アナログ入力信号(S1)をディジタル出力信号(S7)に変換する方法であって、
    前記アナログ入力信号から、相異なる第1と第2のアナログ部分信号(S2、S4)が導出され、
    前記第1と第2のアナログ部分信号がそれぞれアナログ−ディジタル変換(5、6)されて第1と第2のディジタル部分信号(S5、S6)が生成され、
    前記第1と第2のディジタル部分信号がディジタル信号プロセッサ(7)またはこれと同等に動作するディジタル回路に供給されて、前記プロセッサまたはディジタル回路によって前記第1と第2のディジタル部分信号から前記ディジタル出力信号が生成され、
    特徴として、前記第2のアナログ部分信号(S4)は、閾値レベルより小さい前記入力信号(S1)からの有用な情報を実質的に含まないように歪んでおり、前記第1のアナログ部分信号(S2)は前記入力信号と前記第2のアナログ部分信号とを適切な所定の符号関係で加算することによって生成され、その結果得られる前記第1のアナログ部分信号は前記第2のアナログ部分信号に対して相補的関係で歪んだ波形を有するものである、
    方法。
  2. 前記第2のアナログ部分信号(S4)を歪ませるために非線形伝達特性を有する回路網が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2のアナログ部分信号(S4)を歪ませるために背面結合ダイオード(D1、D2)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1のアナログ部分信号(S2)が前記非線形回路網または前記背面結合ダイオード(D1、D2)に供給されることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記アナログ入力信号(S1)が前記非線形回路網または前記背面結合ダイオード(D1、D2)に供給されることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
  6. 所定の適切な符号と適正な振幅で前記第1と第2のアナログ部分信号(S2、S4)の所定の増幅を可能にして、前記信号プロセッサ(7)において前記第1と第2のディジタル部分信号(S5、S6)が合成されて、歪みのない前記ディジタル出力信号(S7)が形成されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記第2のディジタル部分信号(S6)が前記入力信号(S1)からの有用な情報を含まない限り、前記第2のディジタル部分信号が遮断されまたは用いられずに前記信号プロセッサ(7)において前記ディジタル出力信号(S7)が形成されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記第2のディジタル部分信号(S6)を遮断するための切換情報が、前記第2のディジタル部分信号を基準値と比較することによって得られることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記第2のディジタル部分信号(S6)を遮断するための切換情報が、前記第1のディジタル部分信号(S5)を基準値と比較することによって得られることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  10. 前記第1と第2のディジタル部分信号(S5、S6)が信号伝送路または記憶媒体(8、9)を介して供給され、送信されたまたは読み出された前記第1と第2のディジタル部分信号が前記信号伝送路の受信側または記憶媒体において前記信号プロセッサ(7)に供給されて、そこで合成されて前記ディジタル出力信号(S7)が形成されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の方法。
  11. アナログ入力信号(S1)をディジタル出力信号(S7)に変換する装置であって、
    前記アナログ入力信号から、相異なる第1と第2のアナログ部分信号(S2、S4)を導出する導出手段と、
    前記第1と第2のアナログ部分信号をそれぞれ第1と第2のディジタル部分信号(S5、S6)にアナログ−ディジタル変換するアナログ−ディジタル変換手段(5、6)と、
    前記第1と第2のディジタル部分信号が供給され、前記第1と第2のディジタル部分信号から前記ディジタル出力信号を生成する手段(7)と、
    を具え、
    特徴として、前記第2のアナログ部分信号(S4)は、閾値レベルより小さい前記入力信号(S1)からの有用な情報を実質的に含まないように歪んでおり、前記第1のアナログ部分信号(S2)は前記入力信号と前記第2のアナログ部分信号とを適切な所定の符号関係で加算することによって生成され、その結果得られる前記第1のアナログ部分信号は前記第2のアナログ部分信号に対して相補的関係で歪んだ波形を有するものである、
    装置。
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