JPH11173262A - 可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサ - Google Patents

可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサ

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Publication number
JPH11173262A
JPH11173262A JP9361810A JP36181097A JPH11173262A JP H11173262 A JPH11173262 A JP H11173262A JP 9361810 A JP9361810 A JP 9361810A JP 36181097 A JP36181097 A JP 36181097A JP H11173262 A JPH11173262 A JP H11173262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
refrigerant gas
swash plate
suction
crank chamber
Prior art date
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Pending
Application number
JP9361810A
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English (en)
Inventor
Takeo Mizushima
壮夫 水島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の機能回復が容易で構成が簡単な可変
容量型斜板式クラッチレスコンプレッサを提供する。 【解決手段】 吸入室13にヒータ61を設け、ピスト
ンストローク量が零の状態から熱負荷が大きくなったと
きにヒータ61を発熱させるとともに、吸入制御弁30
及び逆止弁60によって吸入口3aからエバポレータ8
0並びに吸入室13からクランク室8への冷媒ガスの流
出を阻止し、吸入室13内の圧力を上昇させ、斜板10
の傾斜角度が迅速に大きくなるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は可変容量型斜板式
クラッチレスコンプレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の可変容量型斜板式圧縮機として、
複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックと、
シリンダボア内を摺動可能なピストンと、回転軸の回転
をピストンの往復運動に変換する動力伝達部材とを備え
るものがある。
【0003】この可変容量型斜板式圧縮機によれば、熱
負荷に応じてピストンのストローク量が変わり、吐出容
量が変化する。
【0004】ところで、車載用の可変容量型斜板式圧縮
機としては、電磁クラッチのオン・オフ時のショックが
ないクラッチレス構造のものが好ましいが、クラッチレ
ス構造にするためには、吐出容量を「0」にする必要が
ある。
【0005】例えば、可変容量型斜板式クラッチレスコ
ンプレッサでは、吸入圧に応じて斜板の傾斜角度が変化
してピストンのストロークが変わり、吐出量が増減す
る。
【0006】この可変容量型斜板式クラッチレスコンプ
レッサによれば、構造上、斜板の傾斜角度をゼロ(駆動
軸に対して直角の状態)にして、ストローク量をゼロに
し、最小吐出容量をゼロにすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この可変容量
型斜板式クラッチレスコンプレッサの場合、ストローク
量がゼロの状態を維持する構造が複雑であり、またスト
ローク量がゼロの状態から復帰(圧縮機の機能回復)さ
せるには、大きな力が得られる油圧ポンプ等を利用して
斜板の傾きを大きくする方向へ斜板を押さなければなら
ず、構造が複雑になる。
【0008】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は圧縮機の機能回復が容易で構成が
簡単な可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサを提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明の可変容量型斜板式クラッチレス
コンプレッサは、エバポレータからの冷媒ガスを吸入す
る吸入口と、この吸入口から流入した冷媒ガスを収容す
る吸入室と、回転軸に摺動かつ傾斜可能に装着され、前
記回転軸と一体に回転する斜板と、この斜板の回転によ
ってシリンダボア内を直線往復運動するピストンと、前
記斜板を収容するクランク室と、このクランク室と前記
吸入室とを連通させる第1の通路と、圧縮室から吐出さ
れた冷媒ガスを収容する吐出室と前記クランク室とを連
通させる第2の通路とを備えた可変容量型斜板式クラッ
チレスコンプレッサにおいて、ピストンストローク量が
零の状態から熱負荷が大きくなったとき前記吸入室内の
圧力を上昇させる圧力上昇手段と、前記エバポレータか
ら前記吸入口への冷媒ガスの流入を許容し、前記吸入口
から前記エバポレータへの冷媒ガスの流出を阻止する第
1の逆止弁と、前記クランク室から前記吸入室への冷媒
ガスの流入を許容し、前記吸入室から前記クランク室へ
の冷媒ガスの流出を阻止する前記第2の逆止弁とを備え
ていることを特徴とする。
【0010】熱負荷が大きくなったとき圧力上昇手段に
よって吸入室内の圧力が上昇し、しかも第1及び第2の
逆止弁によって吸入口からエバポレータ並びに吸入室か
らクランク室への冷媒ガスの流出が阻止されるので、斜
板の傾斜角度が迅速に大きくなり、ストローク量がゼロ
の状態から復帰する。
【0011】請求項2記載の発明の可変容量型斜板式ク
ラッチレスコンプレッサは、エバポレータからの冷媒ガ
スを吸入する吸入口と、この吸入口から流入した冷媒ガ
スを収容する吸入室と、回転軸に摺動かつ傾斜可能に装
着され、前記回転軸と一体に回転する斜板と、この斜板
を収容するクランク室と、この斜板の回転によってシリ
ンダボア内を直線往復運動するピストンと、前記クラン
ク室と前記吸入室とを連通させる第1の通路と、圧縮室
から吐出された冷媒ガスを収容する吐出室と前記クラン
ク室とを連通させる第2の通路と、熱負荷が大きくなっ
たときに前記第2の通路を遮断する電磁弁とを備えた可
変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサにおいて、前
記エバポレータから前記吸入口への冷媒ガスの流入を許
容し、前記吸入口から前記エバポレータへの冷媒ガスの
流出を阻止する第1の逆止弁と、前記クランク室から前
記吸入室への冷媒ガスの流入を許容し、前記吸入室から
前記クランク室への冷媒ガスの流出を阻止する前記第2
の逆止弁とを備え、前記電磁弁が前記吸入室に隣接して
いることを特徴とする。
【0012】熱負荷が大きくなったとき、電磁弁に通電
され、電磁弁に隣接する吸入室に電磁弁の熱が伝達し、
しかも第1及び第2の逆止弁によって吸入口からエバポ
レータ並びに吸入室からクランク室への冷媒ガスの流出
が阻止されるので、吸入室内の圧力が上昇し、斜板の傾
斜角度が迅速に大きくなり、ストローク量がゼロの状態
から復帰する。
【0013】請求項3記載の発明の可変容量型斜板式ク
ラッチレスコンプレッサは、エバポレータからの冷媒ガ
スを吸入する吸入口と、この吸入口から流入した冷媒ガ
スを収容する吸入室と、回転軸に摺動かつ傾斜可能に装
着され、前記回転軸と一体に回転する斜板と、この斜板
の回転によってシリンダボア内を直線往復運動するピス
トンと、前記斜板を収容するクランク室と、このクラン
ク室と前記吸入室とを連通させる第1の通路と、圧縮室
から吐出された冷媒ガスを収容する吐出室と前記クラン
ク室とを連通させる第2の通路と、熱負荷が大きくなっ
たときに前記第2の通路を遮断する電磁弁とを備えた可
変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサにおいて、ピ
ストンストローク量が零の状態から熱負荷が大きくなっ
たとき前記吸入室内の圧力を上昇させる圧力上昇手段
と、前記エバポレータから前記吸入口への冷媒ガスの流
入を許容し、前記吸入口から前記エバポレータへの冷媒
ガスの流出を阻止する第1の逆止弁と、前記クランク室
から前記吸入室への冷媒ガスの流入を許容し、前記吸入
室から前記クランク室への冷媒ガスの流出を阻止する前
記第2の逆止弁とを備え、前記電磁弁が前記吸入室に隣
接していることを特徴とする。
【0014】熱負荷が大きくなったとき圧力上昇手段に
よって吸入室内の圧力が上昇し、しかも第1及び第2の
逆止弁によって吸入口からエバポレータ並びに吸入室か
らクランク室への冷媒ガスの流出が阻止される。また、
熱負荷が大きくなったときに圧力制御弁としての電磁弁
に通電され、電磁弁の熱が電磁弁に隣接している吸入室
に伝達する。したがって、圧力上昇手段だけによって吸
入室内の圧力を上昇させる場合に較べ、吸入室内の圧力
がより早く上昇する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0016】図1はこの発明の一実施形態に係る可変容
量型斜板式クラッチレスコンプレッサを示す縦断面図、
図2は図1のII−II線に沿う矢視図である。
【0017】この可変容量型斜板式クラッチレスコンプ
レッサのシリンダブロック1の一端面にはバルブプレー
ト2を介してリヤヘッド3が、他端面にはフロントヘッ
ド4がそれぞれ固定されている。シリンダブロック1に
は、シャフト5を中心にして周方向に所定間隔おきに複
数のシリンダボア6が配設されている。これらのシリン
ダボア6内にはそれぞれピストン7が摺動可能に収容さ
れている。
【0018】前記フロントヘッド4内にはクランク室8
が形成され、このクランク室8内には斜板10が収容さ
れている。斜板10の摺動面10aには、コネクティン
グロッド11の球体状の一端部11aを相対転動可能に
支持するシュー50が、リテーナ53で保持されてい
る。斜板10のボス部10bには軸受55が装着され、
リテーナ53は軸受55を介して斜板10のボス部10
bに装着され、リテーナ53は斜板10に対して相対回
転可能である。軸受55は、ボス部10bに固定された
ストッパ54によって抜け止めされている。コネクティ
ングロッド11の他端部11bはピストン7に固定され
ている。
【0019】シュー50は、コネクティングロッド11
の一端部11aの先端面を相対転動可能に支持するシュ
ー本体51と、コネクティングロッド11の一端部11
aの後端面を相対転動可能に支持するワッシャ52とで
構成されている。
【0020】前記リヤヘッド3には、吐出室12と吸入
室13とが形成されている。吸入室13は吐出室12を
包囲するように配置されている。吸入室13には、吸入
室13内の圧力を上昇させるためのヒータ(圧力上昇手
段)61が設けられている。熱負荷が大きくなったと
き、ヒータ61に電力が供給され、ヒータ61が発熱す
る。
【0021】リヤヘッド3には蒸発器(エバポレータ)
80の出口へ通じる吸入口3aが設けられてる。吸入口
3aには吸入制御弁30が設けられている。
【0022】図5(a)は吸入制御弁の平面図、図5
(b)はその縦断面図、図6(a)は吸入制御弁が閉じ
た状態を示す側面図、図6(b)は吸入制御弁が開いた
状態を示す側面図である。
【0023】この吸入制御弁(第1の逆止弁)30は、
図5及び図6に示すように、有底筒状の弁体31と、巻
きばね32と、弁体31を摺動可能に保持する円筒ケー
ス56とを備えている。円筒ケース56は吸入口3a内
に固定され、円筒ケース56内には弁体31及び巻きば
ね32が収容され、巻きばね32の一端は円筒ケース5
6に当接し、巻きばね32の他端は弁体31の底面に当
接している。円筒ケース56の外周面には弁体31の移
動方向に沿って複数の溝56aが設けられている。
【0024】弁体31の一方には、吸入口3aの冷媒ガ
スの圧力が開弁方向(弁開度が大きくなる方向)へ作用
する。弁体31の他方には、巻きばね32の付勢力と吸
入室13の圧力が閉弁方向(弁開度が小さくなる方向)
へ作用する。
【0025】吐出室12とクランク室8とは図示しない
通路(第2の通路)を介して連通する。この通路の途中
にはコントロールバルブ(電磁弁)81が設けられてい
る。熱負荷が小さくなったとき、コントロールバルブ8
1が開き、吐出室12とクランク室8とが連通し、熱負
荷が大きくなったとき、コントロールバルブ81が閉
じ、吐出室12とクランク室8とが遮断される。
【0026】吸入室13とクランク室8とは通路(第1
の通路)58を介して連通している。通路58は、バル
ブプレート2に形成されたオリフィス58aと、シリン
ダブロック1に形成された通路58bとで構成されてい
る。通路58の途中には、クランク室8から吸入室13
への冷媒ガスの流入を許容し、吸入室13からクランク
室8への冷媒ガスの流出を阻止する逆止弁(第2の逆止
弁)60が、設けられている。
【0027】前記バルブプレート2には、圧縮室30と
吐出室12とを連通させる吐出ポート16と、シリンダ
ボア6と吸入室13とを連通させる吸入ポート15と
が、それぞれ周方向に所定間隔おきに設けられている。
吐出ポート16は吐出弁17により開閉され、吐出弁1
7はバルブプレート2のリヤヘッド側端面に弁押さえ1
8とともにボルト19,ナット20により固定されてい
る。また、吸入ポート15は吸入弁21により開閉さ
れ、吸入弁21はバルブプレート2とシリンダブロック
1との間に配設されている。吸入弁21には、クランク
室8から吸入室13への冷媒ガスの流入を許容し、吸入
室13からクランク室8への冷媒ガスの流出を阻止する
逆止弁60が、一体に形成されている。オリフィス58
aと通路58bとの間に位置している(図7参照)。バ
ルブプレート2のシリンダブロック側端面には、開弁時
の逆止弁60をリヤ側へ逃がす凹部2aが形成されてい
る。
【0028】ラジアル軸受24及びスラスト軸受25は
シャフト5のリヤ側を支持し、シャフト5のフロント側
はラジアル軸受26によって回転可能に支持されてい
る。シリンダブロック1の中央部にはめねじ1aが設け
られ、このめねじ1aにはアジャストナット83が螺合
されている。このアジャストナット83を締め込むこと
により、スラスト軸受25を介してシャフト5にプレロ
ードを掛ける。また、シャフト5のフロント側端部には
プーリ90がボルト92で固定され、プーリ90にはベ
ルト91が掛けられている。
【0029】シャフト5にはシャフト5の回転を斜板1
0に伝達するためのスラストフランジ40が固定され、
このスラストフランジ40はスラスト軸受33を介して
フロントヘッド4の内壁面に支持されている。スラスト
フランジ40と斜板10とはヒンジ機構41を介して連
結され、斜板10はシャフト5と直角な面に対して傾斜
可能である。
【0030】斜板10はシャフト5に摺動かつ傾斜可能
に装着されている。
【0031】ヒンジ機構41は、斜板10のフロント面
10cに設けられたブラケット10eと、ブラケット1
0eに設けられた直線的なガイド溝10fと、スラスト
フランジ40の斜板側端面40aに螺着されたロッド4
3とで構成されている。ガイド溝10fの長手軸は斜板
10のフロント面10cに対して所定角度傾いている。
ロッド43の球状部43aはガイド溝10fに相対摺動
可能に嵌合されている。
【0032】次に、この可変容量型斜板式クラッチレス
コンプレッサの作動を説明する。
【0033】図示しない車載エンジンの回転動力はベル
ト91を介してプーリ90、シャフト5に常時伝達さ
れ、シャフト5の回転力はスラストフランジ40、ヒン
ジ機構41を経て斜板10に伝達され、斜板10が回転
する。
【0034】斜板10の回転によりシュー50が斜板1
0のリヤ面10a上を相対回転するので、斜板10から
の回転力はピストン7の直線往復運動に変換される。ピ
ストン7はシリンダボア6内を往復運動し、その結果シ
リンダボア6内の圧縮室82の容積が変化し、この容積
変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が順次行な
われ、斜板10の傾斜角度に応じた容量の冷媒ガスが吐
出される。吸入時、吸入弁21が開き、吸入室13から
シリンダボア6内の圧縮室82へ低圧の冷媒が吸入さ
れ、吐出時、吐出弁17が開き、圧縮室82から吐出室
12へ高圧の冷媒ガスが吐出される。
【0035】熱負荷が小さくなると(クラッチ付きコン
プレッサのクラッチオフ相当時)、コントロールバルブ
81が開き、吐出室12からクランク室8へ高圧の冷媒
ガスが流出し、クランク室8の圧力は高くなる。そし
て、圧縮行程中のピストン7のフロント面にかかる力は
大きくなり、ピストン7のフロント面にかかる力の総和
はピストン7のリヤ面にかかる力の総和を上回る結果、
斜板10の傾斜角度が小さくなる。
【0036】吸入制御弁30の弁体31の片側に作用す
る吸入室13の圧力とばね32の付勢力との合力が弁体
31の反対側に作用する吸入口3aの圧力に打ち勝つ
と、弁体31が閉弁方向へ移動して吸入口3aが閉じ
る。その結果、蒸発器80から吸入室13への冷媒ガス
の流入が阻止される(図3及び図6(a)参照)。
【0037】斜板10の傾斜角度がゼロのとき、冷媒ガ
スは吸入室13、圧縮室82、吐出室12、コントロー
ルバルブ81、クランク室8、通路58を順次経て再び
吸入室13に戻る。
【0038】これに対し、斜板10の傾斜角度がゼロ
(ピストンストローク量が零)の状態から熱負荷が大き
くなると、コントロールバルブ81のソレノイドに電力
が供給されてコントロールバルブ81が閉じ、吐出室1
2からクランク室8への高圧の冷媒ガスの流入が阻止さ
れる。また、熱負荷が大きくなると、ヒータ61に電力
が供給され、ヒータ61が発熱するので、吸入室13内
の圧力が上昇する。吸入室13の圧力がクランク室8の
圧力より高くなって、逆止弁60によって吸入室13か
らクランク室8への冷媒ガスの流出が阻止される。
【0039】このようにして圧縮行程中のピストン7の
リヤ面にかかる力は大きくなり、ピストン7のリヤ面に
かかる力の総和はピストン7のフロント面にかかる力の
総和を上回る結果、斜板10の傾斜角度が迅速に大きく
なる。
【0040】この実施形態の可変容量型斜板式クラッチ
レスコンプレッサによれば、ピストンストローク量が零
の状態から熱負荷が大きくなったときヒータ61が発熱
して吸入室13内の圧力が上昇するので、複雑な構造
(油圧ポンプ等)を採用せずに斜板10を傾斜角度ゼロ
の状態から迅速に復帰させることができ、構造の簡素化
が図られる。
【0041】また、この実施形態では、コントロールバ
ルブ81として外部制御の電磁弁を採用し、しかもその
電磁弁を吸入室13に隣接させたので、電磁弁に通電さ
せたときに生じる熱が吸入室13の圧力上昇に貢献し、
斜板10の傾斜角度はより早く大きくなる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
の可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサによれ
ば、ピストンストローク量がゼロの状態から復帰(圧縮
機の機能回復)させるために、油圧ポンプ等を利用して
斜板の傾きを大きくする方向へ斜板を押す必要がないの
で、構造が簡素化される。
【0043】請求項2記載の発明の可変容量型斜板式ク
ラッチレスコンプレッサによれば、電磁弁の熱が吸入室
に伝達して吸入室内の圧力が上昇するので、より簡素な
構成で斜板を傾斜角度ゼロの状態から迅速に復帰させる
ことができる。
【0044】請求項3記載の発明の可変容量型斜板式ク
ラッチレスコンプレッサによれば、圧力上昇手段と電磁
弁の熱とを利用して吸入室内の圧力を上昇させるように
したので、より早く吸入室内の圧力を上昇させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係る可変容量型
斜板式クラッチレスコンプレッサを示す縦断面図であ
る。
【図2】図2は図1のII−II線に沿う矢視図である。
【図3】図3は吸入制御弁及び逆止弁が閉じた状態を示
す部分拡大断面図である。
【図4】図4は吸入制御弁及び逆止弁が開いた状態を示
す部分拡大断面図である。
【図5】図5(a)は吸入制御弁の平面図、図5(b)
はその縦断面図である。
【図6】図6(a)は吸入制御弁が閉じた状態を示す側
面図、図6(b)は吸入制御弁が開いた状態を示す側面
図である。
【図7】図7(a)は逆止弁が閉じた状態を示す側面
図、図7(b)は逆止弁が開いた状態を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
3a 吸入口 5 シャフト 8 クランク室 10 斜板 13 吸入室 30 吸入制御弁 58 通路 60 逆止弁 61 ヒータ 80 エバポレータ 81 コントロールバルブ 82 圧縮室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エバポレータからの冷媒ガスを吸入する
    吸入口と、この吸入口から流入した冷媒ガスを収容する
    吸入室と、回転軸に摺動かつ傾斜可能に装着され、前記
    回転軸と一体に回転する斜板と、この斜板の回転によっ
    てシリンダボア内を直線往復運動するピストンと、前記
    斜板を収容するクランク室と、このクランク室と前記吸
    入室とを連通させる第1の通路と、圧縮室から吐出され
    た冷媒ガスを収容する吐出室と前記クランク室とを連通
    させる第2の通路とを備えた可変容量型斜板式クラッチ
    レスコンプレッサにおいて、ピストンストローク量が零
    の状態から熱負荷が大きくなったとき前記吸入室内の圧
    力を上昇させる圧力上昇手段と、 前記エバポレータから前記吸入口への冷媒ガスの流入を
    許容し、前記吸入口から前記エバポレータへの冷媒ガス
    の流出を阻止する第1の逆止弁と、 前記クランク室から前記吸入室への冷媒ガスの流入を許
    容し、前記吸入室から前記クランク室への冷媒ガスの流
    出を阻止する前記第2の逆止弁とを備えていることを特
    徴とする可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサ。
  2. 【請求項2】 エバポレータからの冷媒ガスを吸入する
    吸入口と、この吸入口から流入した冷媒ガスを収容する
    吸入室と、回転軸に摺動かつ傾斜可能に装着され、前記
    回転軸と一体に回転する斜板と、この斜板を収容するク
    ランク室と、この斜板の回転によってシリンダボア内を
    直線往復運動するピストンと、前記クランク室と前記吸
    入室とを連通させる第1の通路と、圧縮室から吐出され
    た冷媒ガスを収容する吐出室と前記クランク室とを連通
    させる第2の通路と、熱負荷が大きくなったときに前記
    第2の通路を遮断する電磁弁とを備えた可変容量型斜板
    式クラッチレスコンプレッサにおいて、 前記エバポレータから前記吸入口への冷媒ガスの流入を
    許容し、前記吸入口から前記エバポレータへの冷媒ガス
    の流出を阻止する第1の逆止弁と、 前記クランク室から前記吸入室への冷媒ガスの流入を許
    容し、前記吸入室から前記クランク室への冷媒ガスの流
    出を阻止する前記第2の逆止弁とを備え、 前記電磁弁が前記吸入室に隣接していることを特徴とす
    る可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサ。
  3. 【請求項3】 エバポレータからの冷媒ガスを吸入する
    吸入口と、この吸入口から流入した冷媒ガスを収容する
    吸入室と、回転軸に摺動かつ傾斜可能に装着され、前記
    回転軸と一体に回転する斜板と、この斜板の回転によっ
    てシリンダボア内を直線往復運動するピストンと、前記
    斜板を収容するクランク室と、このクランク室と前記吸
    入室とを連通させる第1の通路と、圧縮室から吐出され
    た冷媒ガスを収容する吐出室と前記クランク室とを連通
    させる第2の通路と、熱負荷が大きくなったときに前記
    第2の通路を遮断する電磁弁とを備えた可変容量型斜板
    式クラッチレスコンプレッサにおいて、 ピストンストローク量が零の状態から熱負荷が大きくな
    ったとき前記吸入室内の圧力を上昇させる圧力上昇手段
    と、 前記エバポレータから前記吸入口への冷媒ガスの流入を
    許容し、前記吸入口から前記エバポレータへの冷媒ガス
    の流出を阻止する第1の逆止弁と、 前記クランク室から前記吸入室への冷媒ガスの流入を許
    容し、前記吸入室から前記クランク室への冷媒ガスの流
    出を阻止する前記第2の逆止弁とを備え、 前記電磁弁が前記吸入室に隣接していることを特徴とす
    る可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1136699A2 (en) 2000-03-21 2001-09-26 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Method for forming a film on a swash plate for a swash plate type compressor
KR100852130B1 (ko) 2007-05-16 2008-08-13 학교법인 두원학원 토출실에 체크밸브가 장착된 왕복동식 압축기
KR101177294B1 (ko) 2006-05-01 2012-08-30 한라공조주식회사 가변용량형 사판식 압축기

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EP1136699A2 (en) 2000-03-21 2001-09-26 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Method for forming a film on a swash plate for a swash plate type compressor
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