JPH11172474A - ステンレス鋼の表面処理方法 - Google Patents

ステンレス鋼の表面処理方法

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JPH11172474A
JPH11172474A JP35228197A JP35228197A JPH11172474A JP H11172474 A JPH11172474 A JP H11172474A JP 35228197 A JP35228197 A JP 35228197A JP 35228197 A JP35228197 A JP 35228197A JP H11172474 A JPH11172474 A JP H11172474A
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JP
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sulfuric acid
stainless steel
iii
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pickling solution
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JP35228197A
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English (en)
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Hiromichi Ideguchi
寛路 井手口
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Daido Steel Co Ltd
Parker Corp
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Daido Steel Co Ltd
Parker Corp
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弗酸−硫酸系酸洗液を使用しつつも、被処理
部材表面の溶解進行を安定化でき、ひいてはスケール層
等の除去が十分になされて処理材表面の仕上がりも良好
なステンレス鋼の表面処理方法を提供する。 【解決手段】 ステンレス鋼被処理部材の脱スケール等
を行うために、弗酸−硫酸系酸洗液中に中にこれを浸漬
し、該ステンレス鋼被処理部材の表面に形成されている
スケール層を除去又は減少させる。弗酸−硫酸系酸洗液
は、弗酸と硫酸とを含有し、かつ液中のFe3+イオンの
重量をM(III)、同じくFe2+イオンの重量をM(II)と
して、M(III)/(M(III)+M(II))が0.3〜1の範
囲となるように調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼の脱
スケール等を行うための表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステンレス鋼線材は、熱間圧延に
より製造されることが多いが、その熱間圧延加工あるい
はそれに続く熱処理により線材表面にはかなりの厚さの
スケール層を生ずるので、これを酸洗処理により除去す
ることが広く行われている。ここでステンレス鋼は鉄の
ほかにクロムが多量に含有されていることから、スケー
ル中には比較的溶解除去しやすい酸化鉄系スケール層の
ほか、緻密で強固な酸化クロム系スケールも形成され
る。
【0003】そのため、まず硫酸系水溶液等を用いた前
酸洗により可溶性の酸化鉄系の層を除去した後、次に溶
融塩浴に浸漬するいわゆるソルト処理により、クロム酸
化物を可溶性のクロム酸塩等に転化し、引き続き硫酸等
の酸浴でこれを溶解除去することが行なわれている。し
かし、これでもクロム水和物等のスケール被膜が線材表
面に相当量残留することから、さらに別の酸洗液に浸漬
して化学的にこの被膜を剥離除去する仕上酸洗処理が行
なわれるのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、上記仕上酸洗
に従来使用されていた酸洗液としては、弗酸と硝酸とを
含有する弗酸−硝酸系酸洗液が、クロム水和物等の被膜
除去効果に比較的優れているが、硝酸は窒素成分を含ん
でおり、これを含有した酸洗廃液が排出されると海洋、
河川あるいは湖沼が窒素により富栄養化する問題があ
る。そのため、近年は廃液中の窒素含有量に対する規制
が強化されており、これを受けて線材処理ラインにおい
ても、硝酸を含有する処理液をなるべく使用しないです
む酸洗技術への要望が高まりつつある。
【0005】そこで、硝酸を含有しない酸洗液として、
弗酸と硫酸とを含有する弗酸−硫酸系酸洗液が用いられ
る場合がある。しかしながら、この酸洗液においては、
液中の弗酸及び硫酸の濃度がそれほど変動していないに
も拘わらず、線材表層部の溶解進行がある場合には不足
して処理後の表面にスケール残を生じたり、あるいは逆
に溶解進行が過剰になって肌荒れが生じるなど、スケー
ル除去能力が安定化しにくい問題がある。従って、該弗
酸−硫酸系酸洗液による、弗酸−硝酸系酸洗液の代替
は、未だ充分に進んでいるとはいい難い。
【0006】本発明の課題は、弗酸−硫酸系酸洗液を使
用しつつも、被処理部材表面の溶解進行を安定化でき、
ひいてはスケール層の除去が十分になされて処理材表面
の仕上がりも良好なステンレス鋼の酸洗処理方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために、本発明のステンレス鋼の表面処理
方法は、弗酸と硫酸とを含有し、かつ液中のFe3+イオ
ンの重量をM(III)、同じくFe2+イオンの重量をM(I
I)として、M(III)/(M(III)+M(II))が0.3〜1
の範囲となるように調整された弗酸−硫酸系酸洗液(以
下、単に酸洗液ともいう)中にステンレス鋼被処理部材
(以下、単に被処理部材ともいう)を浸漬して、該ステ
ンレス鋼被処理部材の表面に形成されているスケール層
及び/又は脱クロム層を除去ないし減少させることを特
徴とする。被処理部材は、例えばステンレス鋼線材であ
る。
【0008】本発明者は、弗酸−硫酸系酸洗液の脱スケ
ール能力は、酸洗液中のFe系イオン濃度、特にFe3+
イオンとFe2+イオンとの濃度比率に依存して大きく変
化することを見い出し、本発明を完成するに至った。す
なわち、上記本発明の酸洗方法によれば、弗酸と硫酸と
を含有する弗酸−硫酸系酸洗液により、ステンレス鋼製
被処理部材の表面に残留するクロム水和物等の強固なス
ケール被膜、あるいはスケール層形成に伴い素地側に形
成されるクロム欠乏層等の脱クロム層等を容易に剥離除
去することができる。そして、弗酸−硫酸系酸洗液中の
Fe3+イオンの重量(M(III))とFe2+イオンの重量
(M(II))とを、M(III)/(M(III)+M(II))が0.
3〜1の範囲となるように調整することで、被処理部材
表層部の酸化溶解の進行が鈍ったり、あるいは逆に過剰
になったりすることがなく、その脱スケール能力を安定
に制御することが可能となる。これにより、部材表面の
過不足のない酸化溶解状況を常に安定して形成でき、ひ
いてはスケール層ないし脱クロム層の除去が十分になさ
れ、表面の仕上がりも良好なものとすることができる。
【0009】M(III)/(M(III)+M(II))が0.3未
満になると、酸洗液の脱スケール能力が不十分となり、
被処理部材表面にスケールが残留する問題を生ずる。本
発明者らの検討によれば、酸洗液の自然電位はM(III)
/(M(III)+M(II))が大きくなるほど高くなること
が判明している。従って、M(III)/(M(III)+M(I
I))が0.3未満になった場合に脱スケール効果が不足
するのは、酸洗液の自然電位が低くなり過ぎ、十分な脱
スケール状態を得るのに必要な酸化溶解電流密度を確保
できなくなるためであると考えられる。
【0010】酸洗液の前記M(III)/(M(III)+M(I
I))の値の調整は、Fe3+イオン源となる電解質(例え
ばFe2(SO43など)、あるいはFe2+イオン源と
なる電解質(例えばFeSO4など)を酸洗液中に適宜
投入する方法の他、Fe3+イオンの含有量を増加させる
場合には、適当な酸化剤(例えば過酸化水素)を酸洗液
中に投入して、液中のFe2+イオンをFe3+イオンに酸
化する方法がある。また、酸洗液中のFe3+イオン及び
Fe2+イオンの含有量は、チオシアン酸カリウム比色滴
定法等の化学滴定法により同定可能である。
【0011】次に、被処理部材は、弗酸−硫酸系酸洗液
への浸漬工程に先立つ別の脱スケール処理(先行脱スケ
ール処理)により、予めその表面のクロム系酸化物が部
分的に除去されたものとすることができる。例えば、被
処理部材が熱間圧延により製造されたステンレス鋼線材
である場合、先行脱スケール処理は次のようなものとす
ることができる。 前酸洗処理:ステンレス鋼線材表面に形成されるスケ
ール層のうち、可溶性の酸化鉄系の層を主に除去するた
めの酸洗処理である。酸洗液としては、例えば10〜1
5重量%の硫酸を含有する硫酸系酸洗液を使用できる。 ソルト処理:前酸洗処理が行なわれる場合はその後で
実施される。水酸化ナトリウムと硝酸ナトリウムとの混
合塩浴(例えば水酸化ナトリウムの重量をW1、硝酸ナ
トリウムの重量をW2としてW1/W2が2〜5)等、ア
ルカリ金属塩を主体とする溶融塩浴が使用され、スケー
ル層に含まれるクロム酸化物系のスケール層を、重クロ
ム酸ナトリウム等の水溶性塩成分を主体とする層に転化
する。また、高熱(温度が例えば400〜450℃)の
溶融塩浴に浸漬加熱した後急冷することでスケール層に
亀裂を生じさせ、以降の酸洗処理におけるスケール層へ
の酸洗液の浸透を促す効果も生じうる。 補助酸洗処理:ソルト処理で生じた水溶性塩成分を溶
解除去する。例えば硫酸系酸洗液が使用される。
【0012】そして、このような先行脱スケール処理が
施された被処理部材に対し、前述の弗酸−硫酸系酸洗液
に浸漬する本発明の脱スケール処理を施すことにより、
クロム系酸化物又は該クロム系酸化物に由来するクロム
系化合物のうち、上記先行脱スケール処理において除去
しきれなかったものを、スケール層として除去すること
ができる。例えば、上記補助酸洗処理を行なっても、被
処理材たるステンレス鋼線材の表面にはクロム水和物等
の被膜が相当量残留する場合がある。そこで、線材を上
記弗酸と硫酸とを含有する弗酸−硫酸系酸洗液へ浸漬す
ることにより、このような被膜を容易にかつ確実に除去
することがでる。
【0013】一方、先行脱スケール処理は、被処理部材
の表面のスケール層をショットブラスト等の機械的な研
磨処理により除去する工程を含むものとしてもよい。
【0014】次に、弗酸−硫酸系酸洗液は、0.5〜4
重量%の弗酸と、2〜15重量%の硫酸とを含有するも
のを使用するのがよい。これら2成分の含有量が上述の
範囲の下限値未満となっている場合、例えばクロム水和
物等の被膜除去の効果が不十分となり、脱スケール効果
が不十分となる場合がある。また、弗酸が4重量%を超
えて含有された場合は、被処理部材の酸化溶解が過剰と
なり、表面状態が却って悪化する場合がある。一方、硫
酸の含有量が15重量%を超えた場合は、酸洗液の粘性
率が上がり過ぎ、液中の物質移動が妨げられて反応速度
が低下して、脱スケール効果が却って低下する場合があ
る。なお、弗酸−硫酸系酸洗液中の弗酸の含有量は、よ
り望ましくは1〜4重量%とするのがよく、硫酸の含有
量はより望ましくは4〜10重量%とするのがよい。
【0015】次に、弗酸−硫酸系酸洗液中のFe3+イオ
ンとFe2+イオンとの合計含有量は、0.05〜10重
量%の範囲で調整するのがよい。該合計含有量が0.0
5重量%未満になると、酸洗液中の鉄系イオンの量がわ
ずかに変動しただけでM(III)/(M(III)+M(II))の
値が大きく変化し、これを前述の範囲内に制御すること
が困難となる。一方、合計含有量が10重量%を超える
と酸洗液の粘性率が上がり過ぎ、液中の物質移動が妨げ
られて反応速度が低下して、脱スケール効果が却って低
下する場合がある。
【0016】本発明が適用可能なステンレス鋼としては
具体的には、JIS:G4304に記載された各種ステ
ンレス鋼があり、例えば、SUS201、SUS20
2、SUS301、SUS301J、SUS302、S
US302B、SUS304、SUS304L、SUS
304N1、SUS304N2、SUS304LN、S
US305、SUS309S、SUS310S、SUS
316、SUS316L、SUS316N、SUS31
6LN、SUS316J1、SUS316J1L、SU
S317、SUS317L、SUS317J1、SUS
321、SUS347、SUSXM15J1等のオース
テナイト系ステンレス鋼(常温においてもオーステナイ
ト組織を示すステンレス鋼)、SUS329J1、SU
S329J2L等のオーステナイト−フェライト系ステ
ンレス鋼(オーステナイトとフェライトの2相組織を示
すステンレス鋼)、SUS405、SUS410L、S
US429、SUS430、SUS430LX、SUS
434、SUS436L、SUS444、SUS447
J1、SUSXM27等のフェライト系ステンレス鋼
(熱処理によって硬化せず、かつフェライト組織を示す
ステンレス鋼)、SUS631等の析出硬化系ステンレ
ス鋼(アルミニウム、銅などの元素を添加することによ
り、熱処理によってこれらの元素を主体とする化合物等
を析出させ、硬化させることができるステンレス鋼)等
を例示できる。
【0017】また、本発明でいう「ステンレス鋼」の概
念には、下記に例示される耐熱鋼も含まれるものとし、
これら鋼種に対しても本発明を適用することができる。 オーステナイト系耐熱鋼 例えばJIS:G4311及びG4312に組成が規定
されたものがあり、SUS31、SUH35、SUH3
6、SUH37、SUH38、SUH309、SUH3
10、SUH330、SUH660、SUH661等を
例示できる。なお、該オーステナイト系耐熱鋼は、本発
明においてオーステナイト系ステンレス鋼の概念に含ま
れるものとして取り扱う。 フェライト系耐熱鋼 例えばJIS:G4311及びG4312に組成が規定
されたものがあり、SUH446等を例示できる。な
お、該フェライト系耐熱鋼は、本発明においてフェライ
ト系ステンレス鋼の概念に含まれるものとして取り扱
う。 マルテンサイト系耐熱鋼 例えばJIS:G4311及びG4312に組成が規定
されたものがあり、SUS1、SUS3、SUS4、S
US11、SUS600、SUS616等を例示でき
る。なお、該マルテンサイト系耐熱鋼は、本発明におい
てマルテンサイト系ステンレス鋼の概念に含まれるもの
として取り扱う。
【0018】さて、図5は、ステンレス鋼被処理部材
の、弗酸−硫酸系酸洗液中におけるアノード分極曲線を
模式的に表したものである。前述の通り、酸洗液の自然
電位は、M(III)/(M(III)+M(II))が大きくなるほ
ど高くなり、アノード分極曲線には、低電位側から、電
位増加に伴い酸化溶解電流密度が比較的大きく増加する
活性態域、電流密度値が比較的小さく、また電位変化に
対する電流密度変化も鈍くなる不働態域、電位変化に伴
い電流密度値が再び大きく増加する過不働態域が現われ
る。この場合、電流密度レベルは、脱スケール効果が過
不足なく得られる範囲(以下、最適電流密度範囲とい
う)に設定する必要があり、M(III)/(M(III)+M(I
I))の値は、酸洗液の自然電位がアノード分極曲線上に
おいて、上記最適電流密度範囲に対応した値のものとな
るように調整されることとなる。
【0019】例えば、最適電流密度範囲がアノード分極
曲線の活性態域と不働態域とにまたがって存在する場
合、M(III)/(M(III)+M(II))の値(すなわち酸洗
液の自然電位)は、不働態域に対応した範囲で制御する
ほうが、液の電位変化に対する溶解電流密度の変化も小
さいので、安定した脱スケール効果が得られ、表面の仕
上がりもより良好なものとできる。しかしながら、鋼種
によっては不働態域での電流密度がやや過剰となる場合
があり、この場合は活性態域の、電流密度ピーク点より
も負側の電位領域を採用することで、電流密度を適当な
値に下げることが可能となる。
【0020】例えばオーステナイト系ステンレス鋼は、
比較的多量のNiを含んで耐酸化性が高く、酸洗液のM
(III)/(M(III)+M(II))の値を0.5以上の比較的
高い値に設定することが、良好な脱スケール効果を得る
上で望ましい。これは、M(III)/(M(III)+M(II))
を0.5以上とすることで、酸洗液の被処理部材に対す
る自然電位が不働態域のものになるためであると考えら
れる。また、オーステナイト系ステンレス鋼の場合は、
脱スケールの処理速度を高めるため、弗酸及び硫酸の濃
度を上限値(前者4重量%、後者15重量%)近くまで
増加させることも十分可能である。
【0021】一方、フェライト系あるいはマルテンサイ
ト系のステンレス鋼はNiを実質的に含有しないため、
オーステナイト系ステンレス鋼に比べるとやや耐酸化性
が低く、M(III)/(M(III)+M(II))の値(すなわち
酸洗液の自然電位)をオーステナイト系ステンレス鋼と
同様の高い値に設定すると、酸化溶解速度がやや過剰と
なって肌荒れ等の問題を生ずる場合もある。これを防止
するためには、M(III)/(M(III)+M(II))の値を
0.3〜0.5と、オーステナイト系ステンレス鋼の場
合よりも幾分低く設定することが有効となる。また被処
理部材の過剰な溶解を同様に抑制するために、酸洗液中
の弗酸含有量は3重量%以下、同じく硫酸含有量は7重
量%以下と、これもやや低めに設定することが望ましい
といえる。
【0022】なお、本発明が適用可能な被処理部材は線
材に限らず、例えば帯状鋼や棒鋼、板鋼、管鋼等であっ
てもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
の図面を参照して説明する。図1は、本発明の酸洗方法
を実施するラインの一例を概念的に示している。この例
では、被処理部材はステンレス鋼線材のコイル、例えば
熱間圧延等により製造されて表面にスケール層が形成さ
れたステンレス鋼線材のコイルWであり、例えば図2に
示すレール4に沿って移動するトラバーサ2により、吊
具7に引っ掛けられた状態で、図1に示す各工程位置を
順次搬送されるようになっている。なお、図2において
符号3はトラバーサ2を自走させるための駆動モータで
あり、符号5は、例えば吊具7を懸架するワイヤ(ある
いはチェーン)6を巻き取りあるいは繰り出すことによ
り、コイルWを上昇位置と下降位置との間で昇降させる
昇降機構である。なお、トラバーサ2と昇降機構5と
は、被処理部材搬入機構及び被処理部材搬出機構を構成
する。
【0024】図1に示すラインでは、前酸洗槽50、シ
ャワー槽51、ソルト処理槽52、冷却槽53、補助酸
洗槽54、シャワー槽55、仕上げ酸洗槽56、シャワ
ー槽57及び中和槽60がこの順序で配置され、被処理
部材である線材は、上記コイルWを処理単位として各槽
にてバッチ処理されることとなる。すなわち、図2に示
すように、吊具7により保持されたコイルWは上昇位置
に位置した状態でトラバーサ2により各槽8(50,5
2,54,56,58:図では符号8により統一的に表
示)の上方へ移動し、ついで昇降機構5により下降位置
へ下降してその槽中の液9中に所定時間浸漬されて各処
理が行なわれる。液9への浸漬が終了するとコイルWは
昇降機構5により上昇位置へ引き上げられ、トラバーサ
2により次のシャワー槽51,55,57あるいは冷却
槽53へ運ばれて再び下降位置となる。各シャワー槽に
は水洗用のシャワーノズル10が、例えばコイルWを周
方向に取り囲む形態で複数配置されており、それぞれコ
イルWに向けて水を噴射することによりこれを水洗す
る。
【0025】以下、各槽での処理内容について説明す
る。図3(a)は、脱スケール前のステンレス鋼線材表
面のスケール形成状態の一例を模式的に示すものであ
る。ステンレス鋼素地は鉄を主成分として、少ないもの
で10重量%程度、多いもので30重量%以上のクロム
を含有している。クロムは酸素との親和力が強く、大気
など酸素を含有する雰囲気中で熱間加工や熱処理を行う
と、そのスケール形成過程の初期段階で優先的に酸化さ
れて、緻密で強固な三酸化二クロム等を主体とする酸化
クロム系スケール層(図ではCr23と略記)を形成す
る。そして、鉄成分はそれに準じて酸化が進行し、酸化
クロム系スケール層の上に酸化鉄系スケール層(図では
Fe−Oと略記)を形成する。なお、酸化クロム系スケ
ール層と酸化鉄系スケール層との間に、鉄−クロム系複
合酸化物を主体とする複合酸化物スケール層(図ではF
e−Cr−Oと略記)が形成される場合がある。
【0026】このような線材からなるコイルWは、ま
ず、前酸洗槽50(図1)にて前酸洗処理される。酸洗
液としては、例えば10〜15重量%の硫酸を含有する
硫酸系酸洗液が使用される。この処理では、図3(b)
に示すように、コイルWは酸洗液に浸漬されることによ
り、線材表面に形成されるスケール層のうち、可溶性の
酸化鉄系スケール層あるいは複合酸化物スケール層が主
に除去される。
【0027】コイルWは、シャワー槽51(図1)で水
洗された後、ソルト処理槽52でソルト処理される。こ
の槽には、アルカリ金属塩を主体とする溶融塩、例えば
水酸化ナトリウムと硝酸ナトリウムとの混合溶融塩浴
(例えば水酸化ナトリウムの重量をW1、硝酸ナトリウ
ムの重量をW2としてW1/W2が2〜5)が形成されて
いる。浴温は例えば400〜450℃である。スケール
層に含まれる酸化クロム系スケール層は、前述のように
三酸化二クロム等を主体とする緻密で強固なものであ
り、前酸洗ではほとんど除去することができない。そこ
で、上記溶融塩浴に浸漬することで、図3(c)に示す
ように酸化クロム系スケール層は、溶融塩との間で化学
反応を起こして重クロム酸ナトリウム等の水溶性塩成分
を主体とする層に転化する。ソルト処理後のコイルW
は、冷却槽53(図1)にて冷却水中に投じられ急冷さ
れる。これにより、線材表面のスケール層には亀裂が生
じ、以降の酸洗処理におけるスケール層への酸洗液の浸
透を容易にする。
【0028】コイルWは、次に補助酸洗槽54(図1)
にて補助酸洗処理される。酸洗液としては、例えば硫酸
を5〜10重量%含有する硫酸系酸洗液が使用される。
この酸洗液への浸漬により、ソルト処理で生じた水溶性
塩成分が溶解除去される。しかしながら、補助酸洗処理
を行なってもなお、図4(a)に示すように、ステンレ
ス鋼線材の素地表面には相当量の残留皮膜が残るのが通
常である。この残留皮膜は、一般に、図4(b)に示す
ような構造を有するクロム水和物被膜であるといわれて
いる。
【0029】そこで、コイルWはシャワー槽55(図
1)で水洗後、仕上酸洗槽56へ運ばれ、そこで仕上酸
洗処理(本発明の第一酸洗処理)される。本実施例にお
いては、この仕上酸洗処理が本発明の脱スケール処理と
して行われ、コイルWは、弗酸−硫酸系酸洗液に浸漬さ
れる。該弗酸−硫酸系酸洗液は、具体的には0.5〜4
重量%(望ましくは1〜4重量%)の弗酸と、2〜15
重量%(望ましくは4〜10重量%)の硫酸とを含有す
る水溶液系酸洗液とされ、弗酸−硫酸系酸洗液中のFe
3+イオンの重量(M(III))とFe2+イオンの重量(M
(II))とは、0.3〜1の範囲となるように調整され
る。さらに、Fe3+イオンとFe2+イオンとの合計含有
量は、0.05〜10重量%の範囲で調整される。
【0030】これにより上記残留皮膜が効果的に除去さ
れる。その推測される除去のメカニズムを図4(c)及
び(d)に示している。すなわち、含まれる弗酸に由来
するF-イオンが残留皮膜中のクロム水和物の骨格を破
壊する一方、硫酸はその酸化力により、露出した素地の
鉄成分を溶かし出して残留皮膜を剥がしとると考えられ
る。なお、硫酸は、酸洗液中のFe2+イオンを酸化して
Fe3+イオンとし、このFe3+イオンが素地中の鉄成分
をFe2+イオンに酸化して溶かし出す機構が主体になっ
ていると推測される。ここで、素地の表層部には、スケ
ール層側へのクロム拡散に起因するクロム欠乏層(脱ク
ロム層)が形成されることがある。この場合、酸洗液と
の接触により、このクロム欠乏層も溶解除去することが
できる。
【0031】また、M(III)/(M(III)+M(II))が
0.3〜1の範囲となるように調整することで、被処理
部材表層部の酸化溶解の進行が鈍ったり、あるいは過剰
になったりすることがなく、その脱スケール能力を安定
に制御することが可能となる。これにより、部材表面の
過不足のない酸化溶解状況を安定して形成でき、ひいて
はスケール層の除去が十分になされ、表面の仕上がりも
良好なものとすることができる。
【0032】ここで、線材コイルWの処理を繰り返すう
ちに、弗酸−硫酸系酸洗液中のFe3+イオンは、Fe2+
イオンに還元されて量が次第に減少し、M(III)/(M
(III)+M(II))の値も小さくなる。この場合、例えば
酸洗液中のFe3+イオン及びFe2+イオンの含有量を、
前述の化学滴定法等により定期的に同定するとともに、
M(III)/(M(III)+M(II))が0.3未満となった場
合には、過酸化水素等の酸化剤を適量酸洗液中に投入し
てFe2+イオンをFe3+イオンに酸化し、該M(III)/
(M(III)+M(II))の値を0.3以上の値に維持する
ようにする。
【0033】また、弗酸−硫酸系酸洗液の温度は室温
(約20℃前後)としてもよいが、これを昇温すること
で、脱スケールの反応速度を増大させて処理の能率を向
上させることができる。なお、酸洗液を昇温する場合
は、その液温は、蒸気等が過剰に発生しない範囲で、線
材の材質あるいは表面のスケール形成状態に応じて所期
の脱スケール反応速度が得られるよう、適宜(例えば7
0℃以下)調整することができる。
【0034】なお、酸洗液の組成は線材コイルWの材質
によって適宜調整することができる。例えばコイルWの
材質がオーステナイト系ステンレス鋼である場合は、比
較的多量のNiを含んで耐酸化性が高く、酸洗液のM(I
II)/(M(III)+M(II))の値を0.5以上の比較的高
い値に設定することが、良好な脱スケール効果を得る上
で望ましい。一方、フェライト系あるいはマルテンサイ
ト系のステンレス鋼の場合は、オーステナイト系ステン
レス鋼よりも幾分酸化溶解が進行しやすいので、過剰な
溶解による肌荒れ等の発生を避けるため、M(III)/
(M(III)+M(II))の値は0.3〜0.5とやや低目
に設定するのがよい。また、過剰な溶解を同様に抑制す
るために、酸洗液中の弗酸含有量は3重量%以下、同じ
く硫酸含有量は7重量%以下と、これもやや低めに設定
することが望ましい。
【0035】上記、弗酸−硫酸系酸洗液による処理が終
了した線材コイルWは、シャワー槽57で水洗後、さら
に中和槽60で中和された後、図示しない乾燥装置によ
り乾燥されて処理が終了する。
【0036】なお、仕上酸洗処理が終わった後の線材に
は、スマットと呼ばれる残留スケール層が残ることがあ
る。このスマット層が形成される原因としては、素地中
に存在していた金属炭化物、例えばクロム含有炭化物
(例えばM236あるいはM2C、Mはクロムを主成分と
する金属元素)等の粒子が酸洗により遊離して、素地表
面に再吸着することが考えられる。このようなスマット
層が形成されると線材の表面が黒変して外観が損われる
ほか、ばねなどの線材加工製品を製造するために、処理
後の線材に伸線加工を施す場合はスマット層により摩擦
が増大して傷発生や断線等のトラブルを起こしたり、伸
線ダイスの寿命を縮めたりする問題が生じうることもあ
りうる。この場合、線材を、硝酸水溶液等の酸洗液にさ
らに浸漬することにより、上記スマット層を除去するこ
とができる。
【0037】
【実施例】(実施例1)所定の圧延装置により熱間圧延
した後、大気中にて温度1000℃で熱処理したオース
テナイト系ステンレス鋼線材(SUS304、線径5.
5mm)を、所定の大きさのコイルに巻き取った。この
コイルWを、図1のラインにて酸洗処理した。なお、各
処理の条件は以下の通りである。 前酸洗処理 酸洗液:10重量%硫酸水溶液 浸漬時間:300秒 ソルト処理 溶融塩:水酸化ナトリウム60重量%、残部硝酸ナトリ
ウム 浴温:450℃ 浸漬時間:350秒 補助酸洗処理 酸洗液:10重量%硫酸水溶液 浸漬時間:180秒 仕上酸洗処理 酸洗液:弗酸−硫酸水溶液: 表1の各種組成を採用。ただしFe3+イオン及びFe2+
イオンは、Fe2(SO43及びFeSO4の形でそれぞ
れ配合し、チオシアン酸カリウム比色滴定法により各含
有量M(III),M(II)を同定して、M(III)/(M(III)
+M(II))の値を算出している。 浸漬時間:300秒
【0038】こうして酸洗処理が終了後、線材Wを苛性
ソーダ水溶液で中和し、さらにこれを洗浄・乾燥してそ
の表面のスケール層の除去状態を評価した。なお、評価
は、線材表面の拡大写真(倍率10倍)を撮影し、その
脱スケール領域の面積率を画像処理により求め、面積率
がほぼ100%に近いものを優(◎)、90%以上のも
のを良(○)、50〜90%のものを可(△)、50%
未満のものを不可(×)として行った。また、一方、各
試料について、日本工業規格B0601に記載の方法に
より、表面粗度の最大高さRmaxを測定し、Rmaxの値が
15μm未満のものを優(◎)、15〜30μmのもの
を良(○)、30〜40μmのものを可(△)、40μ
mを超えるものを不可(×)として判定した。以上の結
果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】すなわち、M(III)/(M(III)+M(II))
の値が本発明の範囲に属する弗酸−硫酸系酸洗液を使用
して処理を行ったものは、良好な脱スケール状態が得ら
れていることがわかる。
【0041】(実施例2)所定の圧延装置により熱間圧
延した後、窒素雰囲気中にて温度850℃で熱処理した
フェライト系ステンレス鋼線材(SUS430、線径
5.5mm)を、所定の大きさのコイルに巻き取った。
このコイルWを、図1のラインにて酸洗処理した。な
お、各処理の条件は以下の通りである。 前酸洗処理 酸洗液:10重量%硫酸水溶液 浸漬時間:300秒 ソルト処理 溶融塩:水酸化ナトリウム60重量%、残部硝酸ナトリ
ウム 浴温:450℃ 浸漬時間:350秒 補助酸洗処理 酸洗液:10重量%硫酸水溶液 浸漬時間:180秒 仕上酸洗処理 酸洗液:弗酸−硫酸水溶液: 表2の各種組成を採用。ただしFe3+イオン及びFe2+
イオンは、Fe2(SO43及びFeSO4の形で配合
し、チオシアン酸カリウム比色滴定法により各含有量M
(III),M(II)を同定して、M(III)/(M(III)+M(I
I))の値を算出している。 浸漬時間:250秒
【0042】こうして酸洗処理が終了後、線材Wを苛性
ソーダ水溶液で中和し、さらにこれを洗浄・乾燥してそ
の表面のスケール層の除去状態を評価した。なお、評価
は、線材表面の拡大写真(倍率10倍)を撮影し、その
脱スケール領域の面積率を画像処理により求め、面積率
がほぼ100%に近いものを優(◎)、90%以上のも
のを良(○)、50〜90%のものを可(△)、50%
未満のものを不可(×)として行った。また、一方、各
試料について、日本工業規格B0601に記載の方法に
より、表面粗度の最大高さRmaxを測定し、Rmaxの値が
15μm未満のものを優(◎)、15〜30μmのもの
を良(○)、30〜40μmのものを可(△)、40μ
mを超えるものを不可(×)として判定した。以上の結
果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】すなわち、M(III)/(M(III)+M(II))
の値が本発明の範囲に属する弗酸−硫酸系酸洗液を使用
して処理を行ったものは、良好な脱スケール状態が得ら
れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸洗方法を実施するラインの一例を示
す概念図。
【図2】その線材のコイルの搬送機構の一例を示す模式
図。
【図3】ステンレス鋼線材の脱スケール過程を示す推定
模式図。
【図4】図3に続く模式図。
【図5】弗酸−硫酸系酸洗液中におけるステンレス鋼材
のアノード分極曲線の模式図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗酸と硫酸とを含有し、かつ液中のFe
    3+イオンの重量をM(III)、同じくFe2+イオンの重量
    をM(II)として、M(III)/(M(III)+M(II))が0.
    3〜1の範囲となるように調整された弗酸−硫酸系酸洗
    液中にステンレス鋼被処理部材(以下、単に被処理部材
    という)を浸漬して、該ステンレス鋼被処理部材の表面
    に形成されているスケール層及び/又は脱クロム層を除
    去ないし減少させることを特徴とするステンレス鋼の表
    面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記被処理部材は、前記弗酸−硫酸系酸
    洗液への浸漬に先立つ別の脱スケール処理(以下、先行
    脱スケール処理という)により、予めその表面のクロム
    系酸化物が部分的に除去されたものであり、 前記弗酸−硫酸系酸洗液に浸漬することにより、前記ク
    ロム系酸化物又は該クロム系酸化物に由来するクロム系
    化合物のうち、前記先行脱スケール処理において除去し
    きれなかったものが、前記スケール層として除去ないし
    減少させられる請求項1記載のステンレス鋼の表面処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記弗酸−硫酸系酸洗液中の弗酸の含有
    量が0.5〜4重量%、同じく硫酸の含有量が2〜15
    重量%の範囲で調整されている請求項1又は2に記載の
    ステンレス鋼の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記弗酸−硫酸系酸洗液中のFe3+イオ
    ンとFe2+イオンとの合計含有量が0.05〜10重量
    %の範囲で調整される請求項1ないし3のいずれかに記
    載のステンレス鋼の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 前記被処理部材はオーステナイト系ステ
    ンレス鋼であり、前記弗酸−硫酸系酸洗液は、前記M(I
    II)/(M(III)+M(II))の値が0.5以上の範囲で調
    整される請求項1ないし4のいずれかに記載のステンレ
    ス鋼の表面処理方法。
  6. 【請求項6】 前記被処理部材はフェライト系又はマル
    テンサイト系ステンレス鋼であり、前記弗酸−硫酸系酸
    洗液は、前記M(III)/(M(III)+M(II))の値が0.
    3〜0.5の範囲で調整される請求項1ないし4のいず
    れかに記載のステンレス鋼の表面処理方法。
  7. 【請求項7】 前記弗酸−硫酸系酸洗液中の弗酸含有量
    は3重量%以下であり、同じく硫酸含有量は7重量%以
    下である請求項6記載のステンレス鋼の表面処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109722508A (zh) * 2017-10-27 2019-05-07 杰富意钢铁株式会社 铁素体系不锈钢板及其制造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109722508A (zh) * 2017-10-27 2019-05-07 杰富意钢铁株式会社 铁素体系不锈钢板及其制造方法

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