JPH11172291A - 洗浄用溶剤組成物 - Google Patents

洗浄用溶剤組成物

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JPH11172291A
JPH11172291A JP35018097A JP35018097A JPH11172291A JP H11172291 A JPH11172291 A JP H11172291A JP 35018097 A JP35018097 A JP 35018097A JP 35018097 A JP35018097 A JP 35018097A JP H11172291 A JPH11172291 A JP H11172291A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引火性かつ可燃性である1−ブロモプロパン
(NPB)の脱脂能及びオゾン破壊係数(ODP)が小
さい特性を活用し、難燃性、安全性、かつ高洗浄力に優
れたNPB系洗浄用溶剤組成物を提供する。 【構成】 本発明の第一の発明は、1−ブロモプロパン
(n−プロピルブロマイド)を主たる溶剤成分とし、こ
れに、(1).沸点が20℃以上、かつ100℃以下である
とともに、引火点を示さない難燃化剤を、(2).溶剤組成
物全体が引火点を示さない割合に配合すること、を特徴
とする1−ブロモプロパン系洗浄用溶剤組成物に関す
る。また、本発明の第二の発明は、浸透性を向上させる
ために前記第一の発明の成分に低級脂肪族アルコールを
配合したことを特性とするNPB系洗浄用溶剤組成物に
関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロンや塩素系溶
剤の代替溶剤として使用することができる洗浄用溶剤組
成物に関するものである。特に、本発明は、引火性であ
る1−ブロモプロパン(n−プロピルブロマイド、以下
NPBと略記することがある。)を特定の難燃化剤によ
り難燃化したことを特徴とする洗浄力、安全性などの特
性に優れたNPB系洗浄用溶剤組成物に関するものであ
る。また、本発明は、前記NPBに特定の難燃化剤及び
低級脂肪族アルコールを配合したことを特徴とする洗浄
力、安全性などの特性に優れたNPB系洗浄用溶剤組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】洗浄用溶剤は、洗浄力以外に、難燃性で
あること、人体に対し低毒性であること、及びオゾン破
壊係数(ODP)が小さいことが強く要求されている。
この種の洗浄用溶剤として、特定フロン、及び塩素系溶
剤は、洗浄力が優れているものの、前記ODPの観点か
ら、生産、及び使用制限がなされており、これらに代る
代替溶剤の開発が強く望まれている。
【0003】洗浄用代替溶剤として、HCFC(Hydro
Chloro Fluoro Carbon)及びHFC(Hydro Fluoro Car
bon)などの代替フロンが提案されているが、これら代
替フロンのうちODPが0.1以下のものは洗浄力が小
さく、また洗浄力が大きいものはODP規制から使用量
が制限されつつある。更にこれら代替フロンは、一般に
沸点が低く、単独では洗浄剤として不向きなものが多
く、70℃前後に沸点を示す代替溶剤の開発が強く望ま
れている現状にある。
【0004】当業界において、前記特定フロンに代わる
代替洗浄溶剤として、ジクロルプロパンあるいはイソプ
ロピルブロマイド(2−ブロモプロパン、以下IPBと
略記することがある。)が注目されているが、近年、そ
の毒性が明らかとなり、健康障害防止のために使用でき
なくなりつつある。
【0005】また、当業界において、前記特定フロンに
代わる代替洗浄用溶剤として、臭素系炭化水素、例えば
前記IPBと同類の1−ブロモプロパン(NPB)が注
目されている。前記NPBが洗浄用溶剤として注目され
ている理由は、脱脂効果に優れるとともに、ODPが
0.006と極めて小さいこと、かつ人体への影響につ
いても米国環境保護庁(EPA)において評価されつつ
あるためである。
【0006】しかしながら、前記NPB系洗浄用溶剤の
最大の問題点は、引火点(JISK−2265、タグ密
閉方式引火点測定試験)が25℃と低く、可燃性物質で
あるという点にある。なお、前記したNPBの特性、即
ち、引火点が25℃と低くかつ、可燃性物質であるとい
う事実は、本発明者らの公的機関(例えば、大阪市立工
業研究所)での測定、及び「12,695の化学商品」
(化学工業日報社発行、1995年1月25日、第77
3頁)(この刊行物は、12,695種類の化学商品の
特性等を説明している。)の説明と一致するものであ
る。
【0007】前記したNPBの特性を念頭にいれて、従
来から提案されているNPB系洗浄用溶剤について、以
下に考察する。
【0008】洗浄剤業界において、「NPBは引火点を
示さない難燃性物質」であるとの認識が強く存在し、こ
れを前提にした提案が多くなされている。例えば、NP
Bが前記したように可燃性物質であるにも拘わらず、こ
れに可燃性の安定剤を添加したり、あるいは可燃性洗浄
用溶剤の難燃化剤としてNPBを利用したりする提案が
なされており、これらは極めて危険な提案であるといわ
ざるを得ない。因みに、現在、国内に流通しているNP
B単独あるいはNPBに安定剤を添加した製品について
みると、製品を取扱っている三社の「製品安全データ」
は、「引火点なし」と記載している。
【0009】(1).特開平6−22094号公報、同7−
150197号公報、同8−67643号公報、同8−
337795号公報には、NPB系洗浄用溶剤の安定化
のために、NPBを難燃性であるとして位置づけし、こ
れに全て可燃性物質からなる安定剤を配合することが提
案されている。例えば、前記特開平8−676743号
公報は、可燃性のエーテル化合物を安定剤として10%
以上添加するとNPBの難燃性が低下するとしており、
これはNPBが難燃化剤の特性を有しているとみなして
いるものである。
【0010】(2).また、特開平7−292393号公報
は、炭素数4以下で沸点100℃以下のハロゲン系溶剤
(例えばIPB、NPBなど)と防錆剤からなる洗浄
剤、特にはんだ付け後のフラックス残渣の除去能に優れ
た洗浄剤を提案している。この提案においても、NPB
が引火点がなく、自己消火性であるとしている。
【0011】(3).更に、特開平8−302316号公報
は、NPB及び/又はIPBを接着剤用溶媒として応用
するものであり、本発明が対象とする洗浄用溶媒と用途
が大きく異なるが、これは大気汚染性、労働安全性、オ
ソン層破壊などの観点から、従来型の揮発引火性溶剤や
塩素系溶剤に代わってNPB及び/又はIPBを使用す
ものである。しかしながら、この提案においても、溶媒
系を難燃性にするという観念はない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
からNPBを洗浄用溶媒として利用するという提案がな
されているが、NPBは実際には25℃と極めて低い引
火点を有するものでありながら、当業者は、無関心とい
うよりも、逆にタグ密閉式引火点の測定試験における上
限値、80℃よりも高い引火点を有する物質である、と
認識している危険な状態にある。
【0013】本発明は、前記した当業界のNPBに対す
る認識レベル及びそれに基づく危険な利用技術に反省を
せまり、NPB特性を十分に生かしつつ洗浄力、安全性
などの特性に優れたNPB系洗浄用溶媒組成物を提供し
ようとするものである。即ち、本発明は、NPBが洗浄
力、ODP、労働安全性を十分に満足する物質であるも
のの、引火性であるため、使用雰囲気に厳しい制限が必
要な現状に鑑み、より安全なNPB系洗浄用溶剤を提供
しようとするものである。
【0014】特に、本発明は、引火点が実際には25℃
という極めて低い可燃性のNPBを引火点が80℃以上
の難燃性物質であると錯覚する状況に置かれている当業
界の現状に鑑み、NPBのより安全な使用(利用)を図
り、かつNPBの優れた洗浄力を利用したNPB系洗浄
用溶媒組成物を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第一(請求項1)の発明は、NPBを主要な溶媒
成分とし、これに、(1).難燃性を付与するために、沸点
が20℃以上、かつ100℃以下であるとともに、引火
点を示さない難燃化剤を、(2).溶媒組成物全体が引火点
を示さない割合に配合すること、を特徴とするNPB系
洗浄用溶媒組成物に関する。
【0016】また、本発明の第二(請求項2)の発明
は、NPBを主要な溶媒成分とし、これに、(1).難燃性
を付与するために、沸点が20℃以上、かつ100℃以
下であるとともに、引火点を示さない難燃化剤、及び
(2).被洗浄物に対する浸透力を付与するために、低級脂
肪族アルコールを、(3).溶剤組成物全体が引火点を示さ
ない割合に配合すること、を特徴とするNPB系洗浄用
溶剤組成物に関する。
【0017】以下、本発明の技術的構成及び実施態様に
ついて詳しく説明する。
【0018】まずはじめに、本発明の技術的構成を詳述
する前に、本発明の理解を助けるために、特定フロン対
策との関連において洗浄剤の開発がどのように進められ
て来たかを、代表的な洗浄剤の利用分野について考察す
ることにする。
【0019】(1).洗浄剤の第一の利用分野として、特定
フロン対策に早くから対応してきた、電子部品の製造時
に使用される洗浄剤がある。特に、米国において、特定
フロン及び塩素化炭化水素を電子部品の製造時に使用し
た場合に、「Caution Mark」の表示義務が必要とされた
こと、及びこれら特定フロンが多量に使用されていたた
め、その低減化努力が強く望まれた。電子部品工場で
は、自動化が進んでおり、かつ、密閉、加熱、乾燥方式
が採用できるため、水系洗浄剤への変更、非フロン、非
塩素系溶剤を併用した共沸組成物の開発によるODP対
策がなされて来た。
【0020】(2).洗浄剤の第2の分野として、アパレル
を対象としたクリーニング用洗浄剤がある。この利用分
野においても密閉式もしくは水系化により対応してきた
が、ODP、毒性、引火性の全てを満足するものは得ら
れていない。
【0021】本発明は、前記した電子部品用及びクリー
ニング用を含む多くの利用分野において、洗浄用溶剤と
して利用することができるNPB系洗浄用溶剤を提供す
るものである。特に、本発明は、洗浄剤分野において最
も対応が遅れている繊維や布帛の洗浄、なかでも縫製時
に発生するミシン油の飛散による汚れ(しみ)に接触さ
せ、輪じみ、染色の色落ち、しわを残さず、新製品同様
に仕上げるための高性能の洗浄用溶剤として有効なNP
B系洗浄用溶剤を提供するものである。
【0022】前記した縫製工業の「しみぬき」作業は、
2次洗浄、乾燥工程を設けることが不可能であるため、
洗浄用溶剤の乾燥速度が極めて重要な因子となる。ま
た、縫製工業は中小企業が多く、自動化が遅れており、
たとえ大規模工場においても、前記した「しみぬき」作
業は、目視により各しみ毎に手作業で行うのが現状であ
る。そして、前記「しみぬき」作業を省力化するための
「しみぬき装置」は改善されつつあるが、これまで長い
間、洗浄剤として作業環境を汚染しやすいにも拘らず、
特定フロンと塩素系溶剤であるトリクロロエタンに依存
してきた。前記特定フロンなどの洗浄剤は、1995以
降、製造中止になっており、入手不可能な現状であり、
このため引火性の危険を承知で石油系溶剤を併用する等
の状況にあり、当業界において安全な代替洗浄用溶剤の
開発が強く望まれている。
【0023】いうまでもないことであるが、本発明は、
前記ニーズに答えようとするものである。以下、本発明
の技術的構成を説明する。
【0024】本発明のNPB系洗浄用溶剤組成物におい
て、主たる溶剤成分となるNPBは、引火点が25℃と
極めて低いものの、発火点が490℃と高く、引火性さ
え効果的に抑制されれば、常用される雰囲気では不燃に
近い難燃性物質とみなされるものである。この点が本発
明の着眼点になっていることはいうまでもないことであ
る。
【0025】本発明のNPB系洗浄用溶剤組成物は、前
記NPBに対して特定の難燃化剤を配合して構成される
ものである。
【0026】本発明において、「難燃性」とは、「JI
S K−2265」に基づくタグ密閉式引火点測定試験
法により、「引火点」を示さない性質をいう。前記試験
法においては、80℃以上の引火性物質の測定は困難で
あるため、「引火点なし」として表示されることがあ
る。従って、本発明の難燃性物質あるいは難燃化剤は、
実質上、80℃以上の引火点を有する難燃性または不燃
性物質により構成されるものである。なお、消防法の危
険物の定義によると、引火点が71℃以上のものは危険
度の低い第三石油類に分類されており、これらの危険物
は、特殊な環境以外においては70℃以下の雰囲気下で
使用されなければならないものである。
【0027】本発明のNPB系洗浄用溶剤組成物におい
て、前記難燃化剤は、沸点が20℃以上、かつ100℃
以下であるとともに、引火点を示さないものが好適に使
用される。
【0028】また、本発明は、難燃性の改善を図るとと
もに、環境面からの社会的ニーズを満たすために、オゾ
ン破壊係数(ODP)の低減化を図るため、洗浄剤とし
てのODP値を0.1以下、好ましくは0.05以下に
することを目標としている。このため、前記難燃化剤
は、前記したODP値を達成するように、その種類及び
配合量が決定されるべきである。前記難燃化剤のODP
値から見た選択は、難燃化効果、即ち配合量により制限
されるが、一応の目安として、NPBのODP値が0.
006であるので、難燃化剤として0.3以下、好まし
くは0.1以下のODP値を有するものが好適に使用さ
れる。
【0029】本発明において、前記難燃化剤の沸点を2
0℃以上、100℃以下とした理由は、NPBの引火点
が25℃であるため、25℃付近でNPBの蒸気を難燃
化する程度に気化することが必要であり、また、蒸気圧
にもよるが50℃付近の沸点のものが有効に作用するこ
とが好ましいためである。一方、沸点が20℃以下であ
ると夏期等の高温時に気化が激しく、NPBと共沸する
ことがなく難燃化剤が先に蒸散して難燃効果が消失しや
すく、更に密閉容器での貯蔵時に内圧が上昇して危険で
あるためである。
【0030】また、難燃化剤の沸点を100℃以下にし
た理由は、NPBの沸点が71℃であり、かつ洗浄剤と
して常用される溶剤の沸点は100℃以下のものが多
く、特に縫製用洗浄剤にあっては沸点100℃以上の溶
剤は輪じみの原因になるためである。
【0031】本発明において、特に前記縫製用洗浄剤に
おける輪じみ防止の観点から、高沸点サイドの難燃化剤
及びその多量の使用は避けるべきである。また、本発明
において、沸点の低い難燃化剤のみでの難燃化処方で
は、先に低沸点の難燃化剤が揮発してしまうため、難燃
化剤の沸点の共なる成分を2種共用して共沸組成に近付
けるのが好ましい。しかしながら、本発明の洗浄剤は、
NPB成分が490℃という高い発火点をもつことを利
用して、実質上、発火温度が300℃以上にすることが
できるため、引火性を効果的に抑制することができれ
ば、安全性が高められるので、特に共沸組成のものでな
くても良い。これに対して、電子部品材料用の洗浄剤に
おいては、洗浄効果の均質化の観点から共沸組成のもの
が好まれる。
【0032】前記性質を有する難燃化剤としては、例え
ば、代替フロンに属する物質であるHCFC(Hydro Ch
loro Fluoro Corbon)及びフルオロアルコール類が有用
ある。前記HCFC及びフルオロアルコール類の具体例
を下記の表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】難燃化剤として、代替フロンに属するHF
C(Hydro Fluoro Carbon)はODPは0(ゼロ)のも
のが多いため、有力候補であるが、現在開発されている
HFCは沸点が0℃以下のものしかなく、本発明には適
さないものである。従って、今後開発されるHFCにお
いて、前記した特性を満たすものは、本発明の難燃化剤
として有用なものである。
【0035】本発明において、難燃化剤は、前記表1に
示した5種の化合物のものに限定されない。即ち、難燃
化剤として、前記した沸点、引火点及びODP値を有す
る他の化合物を使用できることはいうまでもないことで
ある。本発明において、前記表1に示される5種の難燃
化剤は、これらを単独もしくは2種以上の混合物として
使用することができる。なお前記5種の難燃化剤のう
ち、最も入手可能なものはHCFC 141bである。
【0036】本発明の第一(請求項1)の発明のNPB
系洗浄用溶剤組成物は、前記NPB成分と単独系もしく
は複合系の難燃化剤成分とを単純に混合することにより
調製される。本発明において、難燃化剤の混合割合の下
限値は、難燃化剤の種類にもよるが、「重量%」表示
(以下、同じ)で5%以上、好ましくは10%以上で難
燃化効果を得ることができる。本発明において、難燃化
剤の混合割合の上限値は、所望に設定すればよい。一般
的な上限値の目安としては、難燃化剤の比重が大きいこ
と、油類の溶解性を示すカウリブタノール(Kauri Buta
nol)(KB値)がNPBの125に対して50以下の
ものが多く、洗浄効果が小さいこと、かつ高価であるこ
と、などを総合評価して上限値を70%以下に設定すれ
ばよい。
【0037】前記したことから、本発明において、難燃
化剤の混合割合は、10〜60%が好ましいものであ
る。本発明の第一(請求項1)の発明のNPB系洗浄用
溶剤組成物において、前記難燃化剤の混合割合の上限値
及び下限値は、溶剤組成物全体が引火点を示さないよう
に決定されることはいうまでもないことである。この点
は、後述する第二(請求項2)の発明のNPB系洗浄用
溶剤組成物においても同じである。
【0038】前記した本発明の第一(請求項1)の発明
のNPB及び難燃化剤からなる洗浄用溶剤の特異性につ
いて、以下に説明する。 (1).まず、NPBとトリクロロエタン(C23cl3;T
CE)の洗浄力を評価した。なお、洗浄力の評価は、布
帛に付着したミシンのギアオイル(出願人社製、ATF
オイル。ピンク色)によるしみに対するしみ抜き効果に
より評価した。本発明の洗浄用溶剤の主成分であるNP
B成分と現在まで洗浄用溶剤として主力であったTCE
の特性を下記表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】NPBとTCEの洗浄力評価において、N
PBはTCEより約10%ほど良い結果を示す。次に、
本発明の第一(請求項1)の発明のNPB及び難燃化剤
(HCFC 141b)(=65wt%:35wt%)から
なる洗浄用溶剤の洗浄力を評価した。特記すべき点は、
本発明の第一(請求項1)の発明の洗浄用溶剤は、NP
B単独よりも、更に10%以上優れた洗浄力を示した。
【0041】前記した顕著な作用効果の発現理由は不明
であるが、本発明者らは、HCFC141bの表面張力
が21.8(mN/m)とNPBより小さいために、浸
透性を改善すること、また、一般的に溶解性や洗浄性を
考えるとき、溶解力の大きいものの方が洗浄効果が大き
いはずであるが、真溶剤のみの系では汚れが拡散しやす
くなり、これに溶解力が小さい希釈剤を併用すると、汚
れを離脱しやすくし、洗浄効果を高める、と推察してい
る。前記したように、本発明の第一(請求項1)の発明
の洗浄用溶剤は、HCFC141bの配合により、NP
Bの難燃化が図られるとともに、洗浄力が改善されるも
のである。
【0042】次に、本発明の第二(請求項2)の発明の
NPB系洗浄用溶剤組成物について説明する。本発明の
第二(請求項2)の発明のNPB系洗浄用溶剤組成物
は、前記第一(請求項1)の発明の組成物に対して低級
脂肪族アルコールを併用した点に特徴点がある。
【0043】本発明の第二(請求項2)の発明のNPB
系洗浄用溶剤組成物において、低級脂肪族アルコールを
使用する目的は、浸透力の改善、及び汚れ成分中の油成
分以外の極性物質の除去を助けるためである。本発明に
おいて、前記低級脂肪族アルコールとして、炭素数3以
下のアルコール、即ち、メチルアルコール、エチルアル
コール、(n,iso)プロピルアルコールを単独もし
くは2種以上を使用することができる。前記したアルコ
ールのうち、労働衛生面からエチルアルコールが最も適
しており、次いでイソプロピルアルコールが好ましいも
のである。本発明において、前記低級脂肪族アルコール
の配合割合は、所望に設定すればよく、例えば20%以
内に設定すればよい。
【0044】本発明において、低級脂肪族アルコールの
炭素数を3以下に限定した理由は、炭素数が4以上のア
ルコールでは沸点が高く、輪じみが発生しやすくなり、
また臭気が強く、親油性が大きくなるためであり、併用
効果が乏しいためである。本発明の第二(請求項2)の
発明において、低級脂肪族アルコールの配合割合を20
%以下に限定した理由は、これらのアルコールはいずれ
も引火点が15℃以下であり、多用すると難燃化剤も多
用せざるを得なくなり、非経済であること、更に重要な
点は、NPBの使用割合が小さくなって洗浄力が劣るも
のになるためである。本発明の第二(請求項2)の発明
の洗浄用溶剤、具体的には、NPB/HCFC 141
b/EtOH=50/30/20の組成物は、前記AT
Fオイルによるしみに対するしみ抜き効果において、N
PB単独とほほ同等の効果を得ることができる。
【0045】本発明のNPB系洗浄用溶剤組成物におい
て、NPBに対する公知の安定剤、防錆剤、浸透剤、あ
るいは界面活性剤などを併用してもよいものである。ま
た、本発明においては、難燃性を阻害しない範囲でこの
種の洗浄剤に使用されているエーテル、エステル、ケト
ン、炭化水素、あるいはアルコール類などを併用しても
よいものである。
【0046】本発明は、優れた洗浄力を有し、かつ環境
や労働安全性を重視した難燃性の洗浄用溶剤に係るもの
であるが、本発明に係る洗浄用溶剤の基本組成は、他の
洗浄用溶剤の希釈剤として利用されてもよいものであ
る。即ち、本発明の基本組成は、環境汚染の観点から規
制対象となっている塩素系溶剤の使用量の低減化のため
に、これら塩素系溶剤の希釈剤として利用されてもよい
ものである。
【0047】本発明のNPB系洗浄用溶剤組成物は、各
種の用途に使用することができるものである。例えば、
本発明のNPB系洗浄用溶剤組成物は、IC部品や精密
機器等の洗浄剤、水きり剤、グリースや油などの除去剤
(脱脂洗浄剤、剥離剤)、フラックス除去剤、ドライク
リーニング剤、など広範囲の用途に使用することができ
るものである。
【0048】しかしながら、本発明のNPB系洗浄用溶
剤組成物は、高度な洗浄力が要求され、かつ洗浄剤に由
来する輪じみや染色の色落ちなどが防止される繊維、布
帛等のしみ抜き剤として特に有用なものである。本発明
のNPB系洗浄用溶剤組成物を繊維、布帛(織物地、編
物地、不織地)の製造、縫製加工、及び通常の使用や着
用の際に発生する油類、汚点などのしみ抜きに利用する
には、通常、以下の方法を採用すればよい。
【0049】(1).汚点部分に裏当材料を配置し、溶剤に
より汚点を裏当て材料に吸収させる裏当法。 (2).汚点部分を溶剤溶液中に浸漬し、汚染物質を溶剤溶
液中へ溶出させる浸漬法。 (3).溶剤をスプレーガンに充填し、そのノズルから布帛
類の汚点部分に溶剤を噴射して汚染物質を吹き飛ばすス
プレーガン噴射法。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0051】(試験例)まず、本発明のNPB系洗浄用
溶剤組成物において、引火点を示さないNPBと難燃化
剤の混合割合について試験した。即ち、NPBに各種の
難燃化剤を混合し、JIS K−2265 タグ密閉式
引火点測定試験法に基づいて引火性を測定し、引火点を
示さない混合割合を求めた。難燃化剤の種類と引火点を
示さない添加量の関係は、下記表3の通りである。
【0052】
【表3】
【0053】前記表3は、NPBと難燃化剤の二成分系
でのデータある。本発明のNPB系洗浄用溶剤組成物
は、NPBに対して難燃化剤と炭素数3以下の低級脂肪
族アルコールを併用混合して構成される態様をも包含す
るものである。このような、三成分系の場合、前記表3
のデータは、変更されることはいうまでもないことであ
る。例えば、エチルアルコールを25%添加すると、H
CFC 123の場合、引火点を示さない添加量は、4
0%必要である。また、エチルアルコールを25%添加
した場合、HCFC 225ca、HCHC 225c
b、及びフルオロアルコール 5FPは、前記表3の添
加量のもとでいずれも10〜15℃で引火した。以上の
点から、本発明において、低級脂肪族アルコールの添加
量は、20%以下、好ましくは15%以下が好ましく
は、また、難燃化剤の添加量は10%以上が好ましいこ
とをつきとめた。
【0054】(実施例1) (1).白色のポリエステル織物地にミシンのギアオイル
(出願人社製ATFオイル。ピンク色)を直径3mmの
円形状に付着させ、桃色の円形汚点を形成した。なお、
前記無色のATFオイルは、縫製時に付着した汚点が判
別しにくく、気付かずに放置すると紫外線などで変色
し、製品出荷後に問題となるため、着色された状態で使
用されている。 (2).次に、前記汚点の下側に三枚の濾紙を配置し、汚点
部を下記表4に示す各種の洗浄剤を含浸させた綿棒でこ
すり、汚点の消失効果を試験した。 なお、評価基準として、使用規制の対象になっているト
リクロロエタン(TCE)の消失効果を「7」点とし、
基準値とした。また、下記表4の各種の洗浄剤におい
て、NPB以外は、全て引火点を示さず、難燃化性であ
った。
【0055】
【表4】
【0056】(実施例2)実施例1と同法で汚点を作成
した。次いで、電動式スプレーガンにより実施例1で使
用した洗浄用溶剤組成物を約5秒間汚染部分に噴射し、
汚染部分を吹き飛ばす試験を行なった。
【0057】前記スプレーガン噴射試験の結果は、次の
通りである。 (1).HCFC 141b単独のものは、評価点4であ
り、汚点が残り、更に5秒間の噴射を2回行なったが、
汚点がわずかに残った。 (2).評価点6のNPB/141b=50/50の洗浄剤
は、TCEと同等の洗浄力を有していた。 (3).NPB/141b=30/70の洗浄剤は、5秒間
の噴射では汚点が少し残り、更に5秒間の噴射が必要で
あった。 (4).全ての噴射試験において、噴射停止2分以内に乾
燥、輪じみ、しわ等が認められず、新しい織物と判別で
きない状態であった。
【0058】(実施例3)実施例1と同法でNPB、H
CFC 141b及びエチルアルコール(EOHと略記
する。)からなる洗浄剤について評価した。結果を下記
表5に示す。
【0059】
【表5】
【0060】前記表5に示される洗浄剤において、エチ
ルアルコール(EOH)以外は、全て引火点を示さず難
燃性であり、また、エチルアルコール(EOH)成分を
NPB及びHCFC 225a(難燃化剤)に配合する
ことにより臭気がまろやかになった。また、前記組成の
洗浄剤について、実施例2と同法でスプレーガン噴射法
によるしみ抜き試験を行なったところ、エチルアルコー
ル(EOH)及びNPB/HCFC 225a/EOH
=40/40/20以外のものは、全て5秒で汚点が消
えた。なお、前記NPB/HCFC 225a/EOH
=40/40/20の洗浄剤は、2回の噴射により汚点
を消失させることができた。更にエチルアルコール(E
OH)以外の洗浄剤は、2分以内に乾燥(乾燥条件:室
温放置)、かつ輪じみやシワ等の発生が認められなかっ
た。
【0061】(実施例4〜20)/(比較例1〜4)実
施例1と同法で下記表6に示される各種洗浄剤について
評価した。結果を表6にあわせて示す。
【0062】なお、表6において、以下の補足説明が考
慮されるべきである。 (1).<難燃化剤成分>の略記号の意味は、表1と同じで
ある。 (2).<アルコール成分>のEOHはエチルアルコール、
NPAはn−プロピレンアルコール、IPAはiso−
プロピレンアルコールを示す。 (3).比較例3のIPBは、イソプロピルブロマイドを示
す。なお、IPBは毒性が認められる化合物である。 (4).実施例19及び比較例2において、スプレーガン噴
射法の結果も示されている。 (5).実施例20の洗浄剤は、TCE(テトラクロロエチ
レン)が5%配合されている。 (6).実施例22のニトロメタルは、NPBに対する安定
化剤である。 (7).比較例1は、引火点が15℃のものである。
【0063】
【表6】
【0064】
【発明の効果】本発明は、引火性かつ可燃性の1−ブロ
モプロパン(n−ブロモプロパン、NPB)を主要な溶
剤成分とするものであるが、これに特定の難燃化剤成
分、あるいは更に低級脂肪族アルコール成分を配合する
ことにより、洗浄力や安全性などの諸特性に優れたNB
P系洗浄用溶剤組成物を提供するものである。即ち、本
発明は、引火性かつ可燃性のNPBを用いて難燃性で洗
浄力や安全性に優れたNPB系洗浄剤を提供するもので
あり、その意義は大きいものである。
【0065】特に、本発明のNPB系洗浄剤は、高度な
洗浄力が要求され、かつ洗浄剤に由来する輪じみや染色
の色落ちなどの防止能が強く要求される繊維や布帛の油
類(ミシン油等)による汚点等のしみ抜き用として、極
めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 7:26)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1−ブロモプロパン(n−プロピルブロ
    マイド)を主たる溶剤成分とし、これに、 (1).沸点が20℃以上、かつ100℃以下であるととも
    に、引火点を示さない難燃化剤を、 (2).溶剤組成物全体が引火点を示さない割合に配合する
    こと、を特徴とする1−ブロモプロパン系洗浄用溶剤組
    成物。
  2. 【請求項2】 1−ブロモプロパン(n−プロピルブロ
    マイド)を主たる溶剤成分とし、これに、 (1).沸点が20℃以上、かつ100℃以下であるととも
    に、引火点を示さない難燃化剤、及び、 (2).低級脂肪族アルコールを、 (3).溶剤組成物全体が引火点を示さない割合に配合する
    こと、を特徴とする1−ブロモプロパン系洗浄用溶剤組
    成物。
  3. 【請求項3】 難燃化剤が、塩素・フッ素炭化水素化合
    物(HCFC)から選ばれた1種または2種以上の化合
    物で構成されたものである請求項1に記載の1−ブロモ
    プロパン系洗浄用溶剤組成物。
  4. 【請求項4】 低級脂肪族アルコールが、炭素数3以下
    の1種または2種以上のアルコールで構成されたもので
    ある請求項2に記載の1−ブロモプロパン系洗浄用溶剤
    組成物。
  5. 【請求項5】 1−ブロモプロパン ………… 20〜90重量%、 難燃化剤 ……………………… 10〜60重量%、 低級脂肪族アルコール ……… 0〜20重量%、 からなることを特徴とする請求項1または2に記載の1
    −ブロモプロパン系洗浄用溶剤組成物。
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