JPH07278594A - 洗浄剤組成物 - Google Patents
洗浄剤組成物Info
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- JPH07278594A JPH07278594A JP9067594A JP9067594A JPH07278594A JP H07278594 A JPH07278594 A JP H07278594A JP 9067594 A JP9067594 A JP 9067594A JP 9067594 A JP9067594 A JP 9067594A JP H07278594 A JPH07278594 A JP H07278594A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 特定フロン等の代替洗浄剤が有する問題点を
解消し、引火点を現さないとともに、優れた洗浄特性を
有する洗浄剤組成物を提供する。 【構成】 (1)ハイドロクロロフルオロカーボン類
(HCFC)70〜97質量%と、初留点がHCFCよ
り15℃以上高い炭化水素類3〜30質量%とを含有す
る洗浄剤組成物、(2)HCFC3〜50質量%と、パ
ーフルオロカーボン類(PFC)3〜50質量%と、初
留点がHCFC及びPFCより60℃以上高い炭化水素
類30〜80質量%と、アルコール類5〜20質量%と
を含有する洗浄剤組成物、(3)ベンゾトリフルオライ
ド類8〜95質量%と、PFC3〜50質量%と、エス
テル類、炭化水素類、アルコール類及びハイドロクロロ
カーボン類から選ばれる成分3〜80質量%とを含有す
る洗浄剤組成物。
解消し、引火点を現さないとともに、優れた洗浄特性を
有する洗浄剤組成物を提供する。 【構成】 (1)ハイドロクロロフルオロカーボン類
(HCFC)70〜97質量%と、初留点がHCFCよ
り15℃以上高い炭化水素類3〜30質量%とを含有す
る洗浄剤組成物、(2)HCFC3〜50質量%と、パ
ーフルオロカーボン類(PFC)3〜50質量%と、初
留点がHCFC及びPFCより60℃以上高い炭化水素
類30〜80質量%と、アルコール類5〜20質量%と
を含有する洗浄剤組成物、(3)ベンゾトリフルオライ
ド類8〜95質量%と、PFC3〜50質量%と、エス
テル類、炭化水素類、アルコール類及びハイドロクロロ
カーボン類から選ばれる成分3〜80質量%とを含有す
る洗浄剤組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水系洗浄剤及び準水系
洗浄剤以外の引火点を現さない洗浄剤組成物に関する。
本発明の洗浄剤組成物は、印刷工業におけるローラー、
鉄鋼業における圧延ロール、鋼板製品等の洗浄に好適に
使用される。更に詳しくは、本発明は、消防法でいう第
2石油類及び第3石油類に分類される炭化水素系溶剤な
どの可燃焼性溶剤をその構成成分としながら、洗浄剤全
体として引火点を現さない特徴を有し、防火性、安全性
及び労働環境衛生面に優れると同時に、洗浄剤として具
備すべき適度な乾燥性、拭き取り性、溶解性及び浸透性
を有する洗浄用組成物を提供しようとするものである。
洗浄剤以外の引火点を現さない洗浄剤組成物に関する。
本発明の洗浄剤組成物は、印刷工業におけるローラー、
鉄鋼業における圧延ロール、鋼板製品等の洗浄に好適に
使用される。更に詳しくは、本発明は、消防法でいう第
2石油類及び第3石油類に分類される炭化水素系溶剤な
どの可燃焼性溶剤をその構成成分としながら、洗浄剤全
体として引火点を現さない特徴を有し、防火性、安全性
及び労働環境衛生面に優れると同時に、洗浄剤として具
備すべき適度な乾燥性、拭き取り性、溶解性及び浸透性
を有する洗浄用組成物を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層破壊物質の規制が強化さ
れ、洗浄用途に広く使用されてきた特定フロン、1,
1,1−トリクロロエタン及び塩素系溶剤の全廃が予定
されている。その代替洗浄剤ないし洗浄溶剤として水系
洗浄剤、準水系洗浄剤、炭化水素系洗浄剤、アルコール
系洗浄剤、フッ素系洗浄剤等の研究開発が行われ、市場
に提供されつつある。
れ、洗浄用途に広く使用されてきた特定フロン、1,
1,1−トリクロロエタン及び塩素系溶剤の全廃が予定
されている。その代替洗浄剤ないし洗浄溶剤として水系
洗浄剤、準水系洗浄剤、炭化水素系洗浄剤、アルコール
系洗浄剤、フッ素系洗浄剤等の研究開発が行われ、市場
に提供されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した代替
洗浄剤のうち、炭化水素系洗浄剤、アルコール系洗浄
剤、フッ素系洗浄剤は、それぞれ下記のような問題点を
有するものであった。
洗浄剤のうち、炭化水素系洗浄剤、アルコール系洗浄
剤、フッ素系洗浄剤は、それぞれ下記のような問題点を
有するものであった。
【0004】炭化水素系洗浄剤には、石油留分から得ら
れる混合品と合成によって製造した単一品があり、いず
れも油性の汚れ除去に適し、金属に対して腐食性がない
という利点を有する。しかし、炭化水素系洗浄剤は引火
性があり、洗浄設備に防火・防爆対策が必要とするた
め、洗浄設備が複雑となるとともに、安全上の注意を要
するという問題がある。
れる混合品と合成によって製造した単一品があり、いず
れも油性の汚れ除去に適し、金属に対して腐食性がない
という利点を有する。しかし、炭化水素系洗浄剤は引火
性があり、洗浄設備に防火・防爆対策が必要とするた
め、洗浄設備が複雑となるとともに、安全上の注意を要
するという問題がある。
【0005】アルコール系洗浄剤には、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等の低級アルコールや、高
級アルコール、フッ素系アルコールなどがある。低級ア
ルコール系洗浄剤はイオン性の汚れに優れた洗浄力を示
すが、引火点が低いため防火・防爆対策を必要とするほ
か、臭気があるという問題があり、労働安全衛生法上有
機溶剤に分類される。高級アルコール系洗浄剤は表面張
力が比較的小さく、引火点も高い利点があるが、洗浄の
仕上げには水によるリンスが必要であり、排水処理設備
及び乾燥設備を要するという欠点がある。
ル、イソプロピルアルコール等の低級アルコールや、高
級アルコール、フッ素系アルコールなどがある。低級ア
ルコール系洗浄剤はイオン性の汚れに優れた洗浄力を示
すが、引火点が低いため防火・防爆対策を必要とするほ
か、臭気があるという問題があり、労働安全衛生法上有
機溶剤に分類される。高級アルコール系洗浄剤は表面張
力が比較的小さく、引火点も高い利点があるが、洗浄の
仕上げには水によるリンスが必要であり、排水処理設備
及び乾燥設備を要するという欠点がある。
【0006】フッ素系洗浄剤としては、ハイドロクロロ
フルオロカーボン、パーフルオロカーボン等がある。ハ
イドロクロロフルオロカーボンのうちCCl2FCH3は
小さいながらオゾン破壊係数を持っているが、沸点が非
常に低いため洗浄設備に十分な排出抑制対策を必要とす
るという問題がある。CF3CF2CHCl2は人体に対
する安全性が十分に確認されていないので、その使用量
をできるだけ抑制することが求められている。パーフル
オロカーボンは、オゾン層破壊の原因となる塩素や臭素
を全く含まない安定な不燃性物質であることから、物理
的な洗浄・リンスや乾燥の用途に使用可能であるが、脱
脂洗浄の能力に問題があり、しかも炭化水素類及びアル
コール類と混合しない難点がある。
フルオロカーボン、パーフルオロカーボン等がある。ハ
イドロクロロフルオロカーボンのうちCCl2FCH3は
小さいながらオゾン破壊係数を持っているが、沸点が非
常に低いため洗浄設備に十分な排出抑制対策を必要とす
るという問題がある。CF3CF2CHCl2は人体に対
する安全性が十分に確認されていないので、その使用量
をできるだけ抑制することが求められている。パーフル
オロカーボンは、オゾン層破壊の原因となる塩素や臭素
を全く含まない安定な不燃性物質であることから、物理
的な洗浄・リンスや乾燥の用途に使用可能であるが、脱
脂洗浄の能力に問題があり、しかも炭化水素類及びアル
コール類と混合しない難点がある。
【0007】また、ハイドロクロロカーボンにおいては
1,1,1−トリクロロエタンの代替品として塩化メチ
レンが使用されつつあるが、塩化メチレンは安全衛生、
環境保護の観点から設備上及び使用上の注意が必要にな
るという問題を有する。
1,1,1−トリクロロエタンの代替品として塩化メチ
レンが使用されつつあるが、塩化メチレンは安全衛生、
環境保護の観点から設備上及び使用上の注意が必要にな
るという問題を有する。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、前述した特定フロン、1,1,1−トリクロロエタ
ン及び塩素系溶剤等の代替洗浄剤ないし洗浄溶剤が有す
る問題点を解消し、引火点を現さないとともに、優れた
洗浄特性を有する新規な洗浄剤組成物を提供することを
目的とする。すなわち、本発明は、安全性に優れた非危
険物であると同時に、洗浄剤として具備すべき適度な乾
燥性、拭き取り性、溶解性及び浸透性を備え、またオゾ
ン破壊係数を有するハイドロクロロフルオロカーボン及
びハイドロクロロカーボンの使用量が少ないか、又は全
く使用していない、労働環境上、安全衛生上の問題が生
じにくい洗浄剤組成物の提供を目的とする。
で、前述した特定フロン、1,1,1−トリクロロエタ
ン及び塩素系溶剤等の代替洗浄剤ないし洗浄溶剤が有す
る問題点を解消し、引火点を現さないとともに、優れた
洗浄特性を有する新規な洗浄剤組成物を提供することを
目的とする。すなわち、本発明は、安全性に優れた非危
険物であると同時に、洗浄剤として具備すべき適度な乾
燥性、拭き取り性、溶解性及び浸透性を備え、またオゾ
ン破壊係数を有するハイドロクロロフルオロカーボン及
びハイドロクロロカーボンの使用量が少ないか、又は全
く使用していない、労働環境上、安全衛生上の問題が生
じにくい洗浄剤組成物の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、下記第1発明〜第3発明の洗浄剤組成物を
提供する。 [第1発明]CCl2FCH3、CF3CF2CHCl2及
びCClF2CF2CHClFから選ばれるハイドロクロ
ロフルオロカーボン類70〜97質量%と、初留点が前
記ハイドロクロロフルオロカーボン類より15℃以上高
い炭化水素類3〜30質量%とを含有し、引火点を現さ
ないことを特徴とする洗浄剤組成物(請求項1)。
成するため、下記第1発明〜第3発明の洗浄剤組成物を
提供する。 [第1発明]CCl2FCH3、CF3CF2CHCl2及
びCClF2CF2CHClFから選ばれるハイドロクロ
ロフルオロカーボン類70〜97質量%と、初留点が前
記ハイドロクロロフルオロカーボン類より15℃以上高
い炭化水素類3〜30質量%とを含有し、引火点を現さ
ないことを特徴とする洗浄剤組成物(請求項1)。
【0010】[第2発明]CCl2FCH3、CF3CF2
CHCl2及びCClF2CF2CHClFから選ばれる
ハイドロクロロフルオロカーボン類3〜50質量%と、
パーフルオロカーボン類3〜50質量%と、初留点が前
記ハイドロクロロフルオロカーボン類及びパーフルオロ
カーボン類のいずれよりも60℃以上高い炭化水素類3
0〜80質量%と、アルコール類5〜20質量%とを含
有し、引火点を現さないことを特徴とする洗浄剤組成物
(請求項4)。
CHCl2及びCClF2CF2CHClFから選ばれる
ハイドロクロロフルオロカーボン類3〜50質量%と、
パーフルオロカーボン類3〜50質量%と、初留点が前
記ハイドロクロロフルオロカーボン類及びパーフルオロ
カーボン類のいずれよりも60℃以上高い炭化水素類3
0〜80質量%と、アルコール類5〜20質量%とを含
有し、引火点を現さないことを特徴とする洗浄剤組成物
(請求項4)。
【0011】[第3発明]ベンゾトリフルオライド及び
その誘導体から選ばれるベンゾトリフルオライド類8〜
95質量%と、パーフルオロカーボン類3〜50質量%
と、エステル類、炭化水素類、アルコール類及びハイド
ロクロロカーボン類から選ばれる成分3〜80質量%と
を含有し、引火点を現さないことを特徴とする洗浄剤組
成物(請求項6)。
その誘導体から選ばれるベンゾトリフルオライド類8〜
95質量%と、パーフルオロカーボン類3〜50質量%
と、エステル類、炭化水素類、アルコール類及びハイド
ロクロロカーボン類から選ばれる成分3〜80質量%と
を含有し、引火点を現さないことを特徴とする洗浄剤組
成物(請求項6)。
【0012】第1発明の洗浄剤組成物においては、引火
点が現れず、実際の使用条件下において難燃性を示し、
防火安全性に優れる洗浄剤組成物を得るために、引火点
のないフッ素系洗浄剤であるハイドロクロロフルオロカ
ーボン類を特定割合で配合している。また、洗浄剤とし
て具備すべき特定用途に適合した乾燥性、拭き取り性、
溶解性及び浸透性を保持するために、炭化水素類を特定
の割合で配合している。この場合、ハイドロクロロフル
オロカーボン類は単独では沸点範囲が極めて狭いが、第
1発明では互いに沸点の異なるハイドロクロロフルオロ
カーボン類と炭化水素類とを組み合わせることにより、
洗浄剤組成物の沸点分布を調節している。
点が現れず、実際の使用条件下において難燃性を示し、
防火安全性に優れる洗浄剤組成物を得るために、引火点
のないフッ素系洗浄剤であるハイドロクロロフルオロカ
ーボン類を特定割合で配合している。また、洗浄剤とし
て具備すべき特定用途に適合した乾燥性、拭き取り性、
溶解性及び浸透性を保持するために、炭化水素類を特定
の割合で配合している。この場合、ハイドロクロロフル
オロカーボン類は単独では沸点範囲が極めて狭いが、第
1発明では互いに沸点の異なるハイドロクロロフルオロ
カーボン類と炭化水素類とを組み合わせることにより、
洗浄剤組成物の沸点分布を調節している。
【0013】第2発明の洗浄剤組成物においては、引火
点が現れず、実際の使用条件下において難燃性を示し、
防火安全性に優れる洗浄剤組成物を得るために、引火点
のないフッ素系洗浄剤であるハイドロクロロフルオロカ
ーボン類及びパーフルオロカーボン類を特定割合で配合
している。また、洗浄剤として具備すべき特定用途に適
合した乾燥性、拭き取り性、溶解性及び浸透性を保持す
るために、炭化水素類及びアルコール類を特定の割合で
配合している。この場合、ハイドロクロロフルオロカー
ボン類及びパーフルオロカーボン類はそれぞれ単独では
沸点範囲が極めて狭いが、第2発明では互いに沸点の異
なるハイドロクロロフルオロカーボン類及びパーフルオ
ロカーボン類と炭化水素類とを組み合わせることによ
り、洗浄剤組成物の沸点分布を調節している。
点が現れず、実際の使用条件下において難燃性を示し、
防火安全性に優れる洗浄剤組成物を得るために、引火点
のないフッ素系洗浄剤であるハイドロクロロフルオロカ
ーボン類及びパーフルオロカーボン類を特定割合で配合
している。また、洗浄剤として具備すべき特定用途に適
合した乾燥性、拭き取り性、溶解性及び浸透性を保持す
るために、炭化水素類及びアルコール類を特定の割合で
配合している。この場合、ハイドロクロロフルオロカー
ボン類及びパーフルオロカーボン類はそれぞれ単独では
沸点範囲が極めて狭いが、第2発明では互いに沸点の異
なるハイドロクロロフルオロカーボン類及びパーフルオ
ロカーボン類と炭化水素類とを組み合わせることによ
り、洗浄剤組成物の沸点分布を調節している。
【0014】第3発明の洗浄剤組成物においては、引火
点が現れず、実際の使用条件下において難燃性を示し、
防火安全性に優れる洗浄剤組成物を得るために、引火点
のないフッ素系洗浄剤であるパーフルオロカーボン類を
特定割合で配合している。また、洗浄剤として具備すべ
き特定用途に適合した乾燥性、拭き取り性、溶解性及び
浸透性を保持するために、エステル類、炭化水素類、ア
ルコール類及びハイドロクロロカーボン類から選ばれる
成分を特定の割合で配合している。さらに、パーフルオ
ロカーボン類は単独では沸点範囲が極めて狭いが、第2
発明ではパーフルオロカーボン類と比較的高沸点で溶解
性に優れるベンゾトリフルオライド類とを組み合わせる
ことにより、洗浄剤組成物の沸点分布を調節している。
点が現れず、実際の使用条件下において難燃性を示し、
防火安全性に優れる洗浄剤組成物を得るために、引火点
のないフッ素系洗浄剤であるパーフルオロカーボン類を
特定割合で配合している。また、洗浄剤として具備すべ
き特定用途に適合した乾燥性、拭き取り性、溶解性及び
浸透性を保持するために、エステル類、炭化水素類、ア
ルコール類及びハイドロクロロカーボン類から選ばれる
成分を特定の割合で配合している。さらに、パーフルオ
ロカーボン類は単独では沸点範囲が極めて狭いが、第2
発明ではパーフルオロカーボン類と比較的高沸点で溶解
性に優れるベンゾトリフルオライド類とを組み合わせる
ことにより、洗浄剤組成物の沸点分布を調節している。
【0015】第1〜3発明においては、構成成分の沸点
及び構成成分の配合量を選択することにより、洗浄剤組
成物の引火点をなくすと同時に、用途に応じた好ましい
洗浄性能を得ることができる。例えば、適度な乾燥性は
洗浄剤組成物の沸点分布を選択することによって達成さ
れ、したがって用途に応じて最も適当な沸点を有する成
分及びその配合比率を選択することにより適度な乾燥性
を得ることができる。また、洗浄剤の使用目的に応じて
優れた溶解性を付与するためにはハイドロクロロカーボ
ン類を配合することが有効であり、洗浄剤組成物の浸透
性、展延性、希釈性能、蒸発速度の遅延、作業性等の改
善のためにはアルコール類やエステル類を配合すること
が有効である。
及び構成成分の配合量を選択することにより、洗浄剤組
成物の引火点をなくすと同時に、用途に応じた好ましい
洗浄性能を得ることができる。例えば、適度な乾燥性は
洗浄剤組成物の沸点分布を選択することによって達成さ
れ、したがって用途に応じて最も適当な沸点を有する成
分及びその配合比率を選択することにより適度な乾燥性
を得ることができる。また、洗浄剤の使用目的に応じて
優れた溶解性を付与するためにはハイドロクロロカーボ
ン類を配合することが有効であり、洗浄剤組成物の浸透
性、展延性、希釈性能、蒸発速度の遅延、作業性等の改
善のためにはアルコール類やエステル類を配合すること
が有効である。
【0016】第1〜3発明の洗浄剤組成物において引火
点が現れない理由としては、洗浄剤組成物に含まれる可
燃性物質の蒸気の分圧が、広い温度範囲にわたって不燃
性物質の蒸気の分圧よりも十分に小さいため、可燃性物
質の蒸気の引火が阻止されることにあると考えられる。
点が現れない理由としては、洗浄剤組成物に含まれる可
燃性物質の蒸気の分圧が、広い温度範囲にわたって不燃
性物質の蒸気の分圧よりも十分に小さいため、可燃性物
質の蒸気の引火が阻止されることにあると考えられる。
【0017】以下、第1発明〜第3発明の洗浄剤組成物
についてさらに詳しく説明する。 [第1発明]第1発明では、ハイドロクロロフルオロカ
ーボン類としてCCl2FCH3(HCFC141b)、
CF3CF2CHCl2(HCFC225ca)及びCC
lF2CF2CHClF(HCFC225cb)から選ば
れる1種又は2種以上を用いる。CCl2FCH3は沸点
32.0℃、CF3CF2CHCl2は沸点51.1℃、
CClF2CF2CHClFは沸点56.1℃であり、い
ずれも引火点がない。ハイドロクロロフルオロカーボン
類は、用途に応じてその種類を選択する。
についてさらに詳しく説明する。 [第1発明]第1発明では、ハイドロクロロフルオロカ
ーボン類としてCCl2FCH3(HCFC141b)、
CF3CF2CHCl2(HCFC225ca)及びCC
lF2CF2CHClF(HCFC225cb)から選ば
れる1種又は2種以上を用いる。CCl2FCH3は沸点
32.0℃、CF3CF2CHCl2は沸点51.1℃、
CClF2CF2CHClFは沸点56.1℃であり、い
ずれも引火点がない。ハイドロクロロフルオロカーボン
類は、用途に応じてその種類を選択する。
【0018】第1発明におけるハイドロクロロフルオロ
カーボン類の配合量は、組成物全体の70〜97質量
%、好ましくは75〜90質量%である。70質量%よ
り少ないと引火点が現れる可能性が増大して本発明の目
的に合わなくなり、97質量%より多いと炭化水素類あ
るいはアルコール類、ハイドロクロロカーボン類等を配
合する余地が小さくなって、組成物全体の沸点分布が狭
くなり、適度な乾燥性、蒸発性等の目的とする洗浄剤と
しての性能が悪化する。
カーボン類の配合量は、組成物全体の70〜97質量
%、好ましくは75〜90質量%である。70質量%よ
り少ないと引火点が現れる可能性が増大して本発明の目
的に合わなくなり、97質量%より多いと炭化水素類あ
るいはアルコール類、ハイドロクロロカーボン類等を配
合する余地が小さくなって、組成物全体の沸点分布が狭
くなり、適度な乾燥性、蒸発性等の目的とする洗浄剤と
しての性能が悪化する。
【0019】第1発明の洗浄剤組成物には、初留点が前
記ハイドロクロロフルオロカーボン類より15℃以上、
好ましくは20℃以上高い炭化水素類を配合する。これ
により、洗浄剤組成物の沸点範囲を拡大し、ハイドロク
ロロフルオロカーボン類の蒸発性を緩和して、洗浄剤組
成物が引火点を現さないようにすることができる。
記ハイドロクロロフルオロカーボン類より15℃以上、
好ましくは20℃以上高い炭化水素類を配合する。これ
により、洗浄剤組成物の沸点範囲を拡大し、ハイドロク
ロロフルオロカーボン類の蒸発性を緩和して、洗浄剤組
成物が引火点を現さないようにすることができる。
【0020】炭化水素類としては、石油留分及び単一品
類のいずれでも用いることができる。石油留分として
は、例えばパラフィン系、ナフテン系、芳香族系のもの
などが挙げられる。石油系溶剤として市販されているも
のを使用することもできる。石油留分は、沸点範囲及び
使用目的を考慮して選択される。単一品類としては、例
えば2,2,4−トリメチルペンタン(沸点99.3
℃)、シクロペンタン(沸点49.3℃)、シクロヘキ
サン(沸点80.7℃)、メチルシクロヘキサン(沸点
100.9℃)、エチルシクロヘキサン(沸点131.
8℃)等が挙げられる。また、パラフィン系、ナフテン
系、芳香族系の各炭化水素の単一品及び単一品近傍の沸
点を有する炭化水素製品や、使用目的にあった沸点範囲
を有する石油留分等の炭化水素製品を用いることもでき
る。単一品類は、その沸点及び物理的性質並びに溶剤と
しての特性を考慮して選択される。炭化水素類は、それ
ぞれ使用目的に応じて最適の沸点範囲を持つものが選択
されるが、イソパラフィン系、ナフテン系の含有量が多
く、臭気毒性に問題のある芳香族含有量が少なく、かつ
溶解力に優れたものが好適である。
類のいずれでも用いることができる。石油留分として
は、例えばパラフィン系、ナフテン系、芳香族系のもの
などが挙げられる。石油系溶剤として市販されているも
のを使用することもできる。石油留分は、沸点範囲及び
使用目的を考慮して選択される。単一品類としては、例
えば2,2,4−トリメチルペンタン(沸点99.3
℃)、シクロペンタン(沸点49.3℃)、シクロヘキ
サン(沸点80.7℃)、メチルシクロヘキサン(沸点
100.9℃)、エチルシクロヘキサン(沸点131.
8℃)等が挙げられる。また、パラフィン系、ナフテン
系、芳香族系の各炭化水素の単一品及び単一品近傍の沸
点を有する炭化水素製品や、使用目的にあった沸点範囲
を有する石油留分等の炭化水素製品を用いることもでき
る。単一品類は、その沸点及び物理的性質並びに溶剤と
しての特性を考慮して選択される。炭化水素類は、それ
ぞれ使用目的に応じて最適の沸点範囲を持つものが選択
されるが、イソパラフィン系、ナフテン系の含有量が多
く、臭気毒性に問題のある芳香族含有量が少なく、かつ
溶解力に優れたものが好適である。
【0021】第1発明における炭化水素類の配合量は、
組成物全体の3〜30質量%、好ましくは5〜20質量
%である。3質量%より少ないと組成物全体の沸点範囲
を拡大して蒸発性、乾燥性を調節することが困難とな
り、30質量%より多いとハイドロクロロフルオロカー
ボン類による引火点を現さない効果を阻害することとな
る。また、ハイドロクロロフルオロカーボン類:炭化水
素類の質量比は3:1〜15:1、好ましくは4:1〜
12:1とすることが適当である。
組成物全体の3〜30質量%、好ましくは5〜20質量
%である。3質量%より少ないと組成物全体の沸点範囲
を拡大して蒸発性、乾燥性を調節することが困難とな
り、30質量%より多いとハイドロクロロフルオロカー
ボン類による引火点を現さない効果を阻害することとな
る。また、ハイドロクロロフルオロカーボン類:炭化水
素類の質量比は3:1〜15:1、好ましくは4:1〜
12:1とすることが適当である。
【0022】第1発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
アルコール類を配合することができ、これにより洗浄剤
組成物の浸透性と展延性を改善することができる。アル
コール類としては、例えばエチルアルコール(沸点7
8.3℃)、イソプロピルアルコール(沸点82.4
℃)、ノルマルプロピルアルコール等の低級アルコール
や、高級アルコール、変成アルコールなどが挙げられ
る。アルコール類として特に好ましいのは取扱いの容易
さを考慮すると変成アルコール、ノルマルプロピルアル
コールである。
アルコール類を配合することができ、これにより洗浄剤
組成物の浸透性と展延性を改善することができる。アル
コール類としては、例えばエチルアルコール(沸点7
8.3℃)、イソプロピルアルコール(沸点82.4
℃)、ノルマルプロピルアルコール等の低級アルコール
や、高級アルコール、変成アルコールなどが挙げられ
る。アルコール類として特に好ましいのは取扱いの容易
さを考慮すると変成アルコール、ノルマルプロピルアル
コールである。
【0023】第1発明におけるアルコール類の配合量
は、組成物全体の2〜20質量%、好ましくは3〜10
質量%である。2質量%より少ないとその配合効果を十
分に得られないことがあり、20質量%より多いと組成
物全体の溶解性、均一性に悪影響を及ぼすことがある。
は、組成物全体の2〜20質量%、好ましくは3〜10
質量%である。2質量%より少ないとその配合効果を十
分に得られないことがあり、20質量%より多いと組成
物全体の溶解性、均一性に悪影響を及ぼすことがある。
【0024】第1発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
ハイドロクロロカーボン類を配合することができ、これ
により洗浄剤組成物の溶解力を向上させることができ
る。ハイドロクロロカーボン類としては、例えば塩化メ
チレン(沸点40.2℃)、トリクロロエチレン(8
6.9℃)、二塩化プロパン(沸点93.6℃)、モノ
クロロトルエンなどが挙げられる。
ハイドロクロロカーボン類を配合することができ、これ
により洗浄剤組成物の溶解力を向上させることができ
る。ハイドロクロロカーボン類としては、例えば塩化メ
チレン(沸点40.2℃)、トリクロロエチレン(8
6.9℃)、二塩化プロパン(沸点93.6℃)、モノ
クロロトルエンなどが挙げられる。
【0025】第1発明におけるハイドロクロロカーボン
類の配合量は、組成物全体の1〜5質量%、好ましくは
3〜5質量%である。1質量%より少ないとその配合効
果を十分に得られないことがあり、5質量%より多いと
労働安全衛生法の規定による有機溶剤中毒予防規則にお
いて、第一種又は第二種有機溶剤に指定され、取扱い及
び設備上の制約を受けることがある。
類の配合量は、組成物全体の1〜5質量%、好ましくは
3〜5質量%である。1質量%より少ないとその配合効
果を十分に得られないことがあり、5質量%より多いと
労働安全衛生法の規定による有機溶剤中毒予防規則にお
いて、第一種又は第二種有機溶剤に指定され、取扱い及
び設備上の制約を受けることがある。
【0026】第1発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
他の任意成分を適宜配合することができる。任意成分と
しては、例えば洗浄剤組成物の臭気を緩和するために加
えるマスキング形消臭剤等が挙げられる。
他の任意成分を適宜配合することができる。任意成分と
しては、例えば洗浄剤組成物の臭気を緩和するために加
えるマスキング形消臭剤等が挙げられる。
【0027】第1発明の洗浄剤組成物は、ハイドロクロ
ロフルオロカーボン類を主成分とし、炭化水素類と組み
合わせることによって沸点範囲を拡大し、さらに必要に
応じハイドロクロロフルオロカーボン類の蒸発性を緩和
するとともに浸透性と展延性を改善するためにアルコー
ル類を、溶解力を高めるためにハイドロクロロカーボン
類を配合したもので、オフセット印刷、スクリーン印
刷、写真製版、冷間圧延、精密機械、電子部品等の分野
における洗浄に好適に使用することができる。
ロフルオロカーボン類を主成分とし、炭化水素類と組み
合わせることによって沸点範囲を拡大し、さらに必要に
応じハイドロクロロフルオロカーボン類の蒸発性を緩和
するとともに浸透性と展延性を改善するためにアルコー
ル類を、溶解力を高めるためにハイドロクロロカーボン
類を配合したもので、オフセット印刷、スクリーン印
刷、写真製版、冷間圧延、精密機械、電子部品等の分野
における洗浄に好適に使用することができる。
【0028】[第2発明]第2発明の洗浄剤組成物で用
いるハイドロクロロフルオロカーボン類の種類に関して
は、第1発明の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様で
ある。ハイドロクロロフルオロカーボン類は炭化水素類
及びアルコール類に不溶なパーフルオロカーボン類を均
一に相溶させるために重要である。
いるハイドロクロロフルオロカーボン類の種類に関して
は、第1発明の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様で
ある。ハイドロクロロフルオロカーボン類は炭化水素類
及びアルコール類に不溶なパーフルオロカーボン類を均
一に相溶させるために重要である。
【0029】第2発明におけるハイドロクロロフルオロ
カーボン類の配合量は、組成物全体の3〜50質量%、
好ましくは3〜20質量%である。3質量%より少ない
と洗浄剤組成物全体の溶解性、均一性に悪影響を生ずる
こととなり、50質量%より多いと他の構成成分、特に
炭化水素類の配合量が減少する結果、目的とする蒸発特
性及び乾燥性が得られないこととなる。
カーボン類の配合量は、組成物全体の3〜50質量%、
好ましくは3〜20質量%である。3質量%より少ない
と洗浄剤組成物全体の溶解性、均一性に悪影響を生ずる
こととなり、50質量%より多いと他の構成成分、特に
炭化水素類の配合量が減少する結果、目的とする蒸発特
性及び乾燥性が得られないこととなる。
【0030】第2発明の洗浄剤組成物には、パーフルオ
ロカーボン類の1種以上を配合する。パーフルオロカー
ボン類には、C5F12(沸点30℃)、C6F14(沸点5
6℃)、C7F18(沸点80℃)、C8F18(沸点102
℃)等のパーフルオロカーボン及びC5F11NO(沸点
50℃)等の置換パーフルオロカーボンが包含され、こ
れらはいずれも引火点がない。パーフルオロカーボン類
は目的の洗浄剤組成物の沸点分布、蒸発性、乾燥性に合
わせて最適なものを選択する。
ロカーボン類の1種以上を配合する。パーフルオロカー
ボン類には、C5F12(沸点30℃)、C6F14(沸点5
6℃)、C7F18(沸点80℃)、C8F18(沸点102
℃)等のパーフルオロカーボン及びC5F11NO(沸点
50℃)等の置換パーフルオロカーボンが包含され、こ
れらはいずれも引火点がない。パーフルオロカーボン類
は目的の洗浄剤組成物の沸点分布、蒸発性、乾燥性に合
わせて最適なものを選択する。
【0031】第2発明におけるパーフルオロカーボン類
の配合量は、組成物全体の3〜50質量%、好ましくは
3〜20質量%である。3質量%より少ないと洗浄剤組
成物に引火点が現れることとなり、50質量%より多い
と組成物全体の溶解性、均一性に問題を生ずることとな
る。
の配合量は、組成物全体の3〜50質量%、好ましくは
3〜20質量%である。3質量%より少ないと洗浄剤組
成物に引火点が現れることとなり、50質量%より多い
と組成物全体の溶解性、均一性に問題を生ずることとな
る。
【0032】第2発明の洗浄剤組成物には、初留点が前
記ハイドロクロロフルオロカーボン類及びパーフルオロ
カーボン類のいずれよりも60℃以上、好ましくは65
℃以上高い炭化水素類を配合する。これにより、第2発
明の洗浄剤組成物の沸点範囲を拡大し、蒸発性と乾燥性
を調節し、かつ引火点を現さないようにすることができ
る。
記ハイドロクロロフルオロカーボン類及びパーフルオロ
カーボン類のいずれよりも60℃以上、好ましくは65
℃以上高い炭化水素類を配合する。これにより、第2発
明の洗浄剤組成物の沸点範囲を拡大し、蒸発性と乾燥性
を調節し、かつ引火点を現さないようにすることができ
る。
【0033】第2発明の洗浄剤組成物で用いる炭化水素
類の種類に関しては、第1発明の洗浄剤組成物に関して
述べたのと同様である。第2発明における炭化水素類の
配合量は、組成物全体の30〜80質量%、好ましくは
50〜70質量%である。30質量%より少ないと組成
物全体の沸点範囲、乾燥性、蒸発性を目的の性状に合わ
せることが困難となり、80質量%より多いと引火点が
現れやすくなる。また、ハイドロクロロフルオロカーボ
ン類及びパーフルオロカーボン類:炭化水素類の質量比
は1:4〜1.5:1とすることが適当である。
類の種類に関しては、第1発明の洗浄剤組成物に関して
述べたのと同様である。第2発明における炭化水素類の
配合量は、組成物全体の30〜80質量%、好ましくは
50〜70質量%である。30質量%より少ないと組成
物全体の沸点範囲、乾燥性、蒸発性を目的の性状に合わ
せることが困難となり、80質量%より多いと引火点が
現れやすくなる。また、ハイドロクロロフルオロカーボ
ン類及びパーフルオロカーボン類:炭化水素類の質量比
は1:4〜1.5:1とすることが適当である。
【0034】第2発明の洗浄剤組成物には、アルコール
類を配合するもので、これにより洗浄剤組成物の浸透性
と展延性を改善することができる。第2発明の洗浄剤組
成物で用いるアルコール類の種類に関しては、第1発明
の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様である。
類を配合するもので、これにより洗浄剤組成物の浸透性
と展延性を改善することができる。第2発明の洗浄剤組
成物で用いるアルコール類の種類に関しては、第1発明
の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様である。
【0035】第2発明におけるアルコール類の配合量
は、組成物全体の5〜20質量%、好ましくは5〜15
質量%である。5質量%より少ないと洗浄剤組成物に対
する浸透性、溶解性に問題が生じ、20質量%より多い
と引火点が現れる可能性が大きくなる。
は、組成物全体の5〜20質量%、好ましくは5〜15
質量%である。5質量%より少ないと洗浄剤組成物に対
する浸透性、溶解性に問題が生じ、20質量%より多い
と引火点が現れる可能性が大きくなる。
【0036】第2発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
ハイドロクロロカーボン類を配合することができ、これ
により洗浄剤組成物の溶解力を向上させることができ
る。第2発明の洗浄剤組成物で用いるハイドロクロロカ
ーボン類の種類に関しては、第1発明の洗浄剤組成物に
関して述べたのと同様である。
ハイドロクロロカーボン類を配合することができ、これ
により洗浄剤組成物の溶解力を向上させることができ
る。第2発明の洗浄剤組成物で用いるハイドロクロロカ
ーボン類の種類に関しては、第1発明の洗浄剤組成物に
関して述べたのと同様である。
【0037】第2発明におけるハイドロクロロカーボン
類の配合量は、組成物全体の2〜15質量%、好ましく
は3〜10質量%である。3質量%より少ないとその配
合効果を十分に得られないことがあり、15質量%より
多いと組成物の安全衛生面に問題を生ずる傾向があり、
取扱いに制約を生ずることがある。なお、ハイドロクロ
ロカーボン類のうちメチレンクロライド及びトリクロロ
エチレンについては、その配合量を2〜5質量%に限定
することが望ましい。
類の配合量は、組成物全体の2〜15質量%、好ましく
は3〜10質量%である。3質量%より少ないとその配
合効果を十分に得られないことがあり、15質量%より
多いと組成物の安全衛生面に問題を生ずる傾向があり、
取扱いに制約を生ずることがある。なお、ハイドロクロ
ロカーボン類のうちメチレンクロライド及びトリクロロ
エチレンについては、その配合量を2〜5質量%に限定
することが望ましい。
【0038】第2発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
エステル類を配合することができ、これにより組成物を
構成するアルコール類及びパーフルオロカーボン類の溶
解を促進するという効果を得ることができる。エステル
類としては、例えば乳酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸等の酸のエステル類、より具体的には乳酸メチル
(沸点144.8℃)、乳酸エチル(沸点154℃)等
を挙げることができる。エステル類として特に好ましい
のは乳酸メチル及び乳酸エチルである。
エステル類を配合することができ、これにより組成物を
構成するアルコール類及びパーフルオロカーボン類の溶
解を促進するという効果を得ることができる。エステル
類としては、例えば乳酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸等の酸のエステル類、より具体的には乳酸メチル
(沸点144.8℃)、乳酸エチル(沸点154℃)等
を挙げることができる。エステル類として特に好ましい
のは乳酸メチル及び乳酸エチルである。
【0039】第2発明におけるエステル類の配合量は、
組成物全体の3〜60質量%、好ましくは4〜10質量
%である。3質量%より少ないとその配合効果を十分に
得られないことがあり、60質量%より多いと組成物の
沸点分布に偏りを生じ、好ましい蒸発乾燥特性を得るこ
とが困難になることがある。
組成物全体の3〜60質量%、好ましくは4〜10質量
%である。3質量%より少ないとその配合効果を十分に
得られないことがあり、60質量%より多いと組成物の
沸点分布に偏りを生じ、好ましい蒸発乾燥特性を得るこ
とが困難になることがある。
【0040】第2発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
他の任意成分を適宜配合することができる。任意成分と
しては、例えば洗浄剤組成物の臭気を緩和するために加
えるマスキング形消臭剤等が挙げられる。
他の任意成分を適宜配合することができる。任意成分と
しては、例えば洗浄剤組成物の臭気を緩和するために加
えるマスキング形消臭剤等が挙げられる。
【0041】第2発明の洗浄剤組成物は、ハイドロクロ
ロフルオロカーボン類と共にパーフルオロカーボン類を
使用し、引火点を現さない特徴を保持するとともに、さ
らに特定の沸点を有する炭化水素類を主体としてアルコ
ール類、必要に応じハイドロクロロカーボン類、エステ
ル類を配合したもので、オフセット印刷、機械金属等の
全般的な手拭き洗浄の用途に好適に使用することができ
る。
ロフルオロカーボン類と共にパーフルオロカーボン類を
使用し、引火点を現さない特徴を保持するとともに、さ
らに特定の沸点を有する炭化水素類を主体としてアルコ
ール類、必要に応じハイドロクロロカーボン類、エステ
ル類を配合したもので、オフセット印刷、機械金属等の
全般的な手拭き洗浄の用途に好適に使用することができ
る。
【0042】[第3発明]第3発明の洗浄剤組成物にお
いては、ベンゾトリフルオライド及びその誘導体から選
ばれるベンゾトリフルオライド類の1種又は2種以上を
配合する。パーフルオロカーボン類と炭化水素類及びア
ルコール類とは相溶性に乏しいので、ベンゾトリフルオ
ライド類がその相溶性を向上させるために重要である。
ベンゾトリフルオライド誘導体としては、例えばp−ク
ロロベンゾトリフルオライド(沸点139.2℃)、m
−クロロベンゾトリフルオライド(沸点138.1
℃)、o−クロロベンゾトリフルオライド(沸点15
2.1℃)等が挙げられる。ベンゾトリフルオライド誘
導体として特に好ましいのはp−クロロベンゾトリフル
オライドである。
いては、ベンゾトリフルオライド及びその誘導体から選
ばれるベンゾトリフルオライド類の1種又は2種以上を
配合する。パーフルオロカーボン類と炭化水素類及びア
ルコール類とは相溶性に乏しいので、ベンゾトリフルオ
ライド類がその相溶性を向上させるために重要である。
ベンゾトリフルオライド誘導体としては、例えばp−ク
ロロベンゾトリフルオライド(沸点139.2℃)、m
−クロロベンゾトリフルオライド(沸点138.1
℃)、o−クロロベンゾトリフルオライド(沸点15
2.1℃)等が挙げられる。ベンゾトリフルオライド誘
導体として特に好ましいのはp−クロロベンゾトリフル
オライドである。
【0043】第3発明におけるベンゾトリフルオライド
類の配合量は、組成物全体の8〜95質量%、好ましく
は20〜90質量%である。8質量%より少ないとパー
フルオロカーボン類と炭化水素類及びアルコール類との
相溶性を低下させることとなり、95質量%より多いと
パーフルオロカーボン類の配合量が少ない場合に引火点
が現れることがあり、また沸点を好ましい分布に保つこ
とが困難となる。
類の配合量は、組成物全体の8〜95質量%、好ましく
は20〜90質量%である。8質量%より少ないとパー
フルオロカーボン類と炭化水素類及びアルコール類との
相溶性を低下させることとなり、95質量%より多いと
パーフルオロカーボン類の配合量が少ない場合に引火点
が現れることがあり、また沸点を好ましい分布に保つこ
とが困難となる。
【0044】第3発明の洗浄剤組成物には、パーフルオ
ロカーボン類を配合する。第3発明の洗浄剤組成物で用
いるパーフルオロカーボン類の種類に関しては、第3発
明の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様である。
ロカーボン類を配合する。第3発明の洗浄剤組成物で用
いるパーフルオロカーボン類の種類に関しては、第3発
明の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様である。
【0045】第3発明におけるパーフルオロカーボン類
の配合量は、組成物全体の3〜50質量%、好ましくは
3〜10質量%である。3質量%より少ないと引火点が
現れることがあり、50質量%より多いと全体の相溶性
の維持に困難を生ずることとなる。また、モノクロロベ
ンゾトリフルオライド類:パーフルオロカーボン類の質
量比は20:1〜4:1とすることが適当である。
の配合量は、組成物全体の3〜50質量%、好ましくは
3〜10質量%である。3質量%より少ないと引火点が
現れることがあり、50質量%より多いと全体の相溶性
の維持に困難を生ずることとなる。また、モノクロロベ
ンゾトリフルオライド類:パーフルオロカーボン類の質
量比は20:1〜4:1とすることが適当である。
【0046】第3発明の洗浄剤組成物においては、エス
テル類、炭化水素類、アルコール類及びハイドロクロロ
カーボン類から選ばれる1種以上の成分を配合する。す
なわち、洗浄性能を保持しながらベンゾトリフルオライ
ド類の配合量を節減するために、炭化水素類、アルコー
ル類又はハイドロクロロカーボン類を配合することが有
効である。また、相溶性を更に向上させ、均質性を確保
し、作業性及び展延性を改良するために、比較的高沸点
で蒸発速度の遅いエステル類を加えることが有効であ
る。
テル類、炭化水素類、アルコール類及びハイドロクロロ
カーボン類から選ばれる1種以上の成分を配合する。す
なわち、洗浄性能を保持しながらベンゾトリフルオライ
ド類の配合量を節減するために、炭化水素類、アルコー
ル類又はハイドロクロロカーボン類を配合することが有
効である。また、相溶性を更に向上させ、均質性を確保
し、作業性及び展延性を改良するために、比較的高沸点
で蒸発速度の遅いエステル類を加えることが有効であ
る。
【0047】エステル類、炭化水素類、アルコール類、
ハイドロクロロカーボン類の種類に関しては、第1発明
及び第2発明の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様で
ある。第3発明におけるエステル類、炭化水素類、アル
コール類及びハイドロクロロカーボン類から選ばれる1
種以上の成分の配合量は、組成物全体の3〜80質量
%、好ましくは4〜75質量%である。3質量%より少
ないと好ましい沸点分布と蒸発特性を得ることが困難と
なり、80質量%より多いとパーフルオロカーボン類と
の相溶性やハイドロクロロカーボン類の配合量増大が問
題となる。なお、ハイドロクロロカーボン類のうちメチ
レンクロライド及びトリクロロエチレンについては、そ
の配合量を2〜5質量%に限定することが望ましい。ま
た、炭化水素類を3〜70質量%、好ましくは3〜50
質量%配合することにより洗浄剤組成物に汎用性を付与
することもできる。
ハイドロクロロカーボン類の種類に関しては、第1発明
及び第2発明の洗浄剤組成物に関して述べたのと同様で
ある。第3発明におけるエステル類、炭化水素類、アル
コール類及びハイドロクロロカーボン類から選ばれる1
種以上の成分の配合量は、組成物全体の3〜80質量
%、好ましくは4〜75質量%である。3質量%より少
ないと好ましい沸点分布と蒸発特性を得ることが困難と
なり、80質量%より多いとパーフルオロカーボン類と
の相溶性やハイドロクロロカーボン類の配合量増大が問
題となる。なお、ハイドロクロロカーボン類のうちメチ
レンクロライド及びトリクロロエチレンについては、そ
の配合量を2〜5質量%に限定することが望ましい。ま
た、炭化水素類を3〜70質量%、好ましくは3〜50
質量%配合することにより洗浄剤組成物に汎用性を付与
することもできる。
【0048】第3発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
他の任意成分を適宜配合することができる。任意成分と
しては、例えば洗浄剤組成物の臭気を緩和するために加
えるマスキング形消臭剤等が挙げられる。
他の任意成分を適宜配合することができる。任意成分と
しては、例えば洗浄剤組成物の臭気を緩和するために加
えるマスキング形消臭剤等が挙げられる。
【0049】第3発明の洗浄剤組成物は、比較的高沸点
で溶解性に優れるベンゾトリフルオライド類を主要成分
とし、引火点を現さない特徴を付与するためにパーフル
オロカーボン類を配合したもので、ホットメルト型のイ
ンクを使用する証券印刷機にの高温熱シリンダーの洗浄
に特に好適である。
で溶解性に優れるベンゾトリフルオライド類を主要成分
とし、引火点を現さない特徴を付与するためにパーフル
オロカーボン類を配合したもので、ホットメルト型のイ
ンクを使用する証券印刷機にの高温熱シリンダーの洗浄
に特に好適である。
【0050】
【実施例】本発明の構成に基づく洗浄剤組成物は、それ
ぞれの洗浄剤の用途に合わせて構成成分と組成比率の選
択が行われる。以下、その具体的な実施例をその用途と
ともに列挙するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。。
ぞれの洗浄剤の用途に合わせて構成成分と組成比率の選
択が行われる。以下、その具体的な実施例をその用途と
ともに列挙するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。。
【0051】第1発明の洗浄剤組成物を実施例1〜4、
第2発明の洗浄剤組成物を実施例5〜6、第3発明の洗
浄剤組成物を実施例7〜10に示す。また、実施例1〜
4の用途に対して第1発明の構成に基づくことなしに洗
浄剤組成物を製造した例を比較例1〜2に、実施例5〜
6の用途に対して第2発明の構成に基づくことなしに洗
浄剤組成物を製造した例を比較例3に、実施例7〜8の
用途に対して第3発明の構成に基づくことなしに洗浄剤
組成物を製造した例を比較例4〜5に示す。
第2発明の洗浄剤組成物を実施例5〜6、第3発明の洗
浄剤組成物を実施例7〜10に示す。また、実施例1〜
4の用途に対して第1発明の構成に基づくことなしに洗
浄剤組成物を製造した例を比較例1〜2に、実施例5〜
6の用途に対して第2発明の構成に基づくことなしに洗
浄剤組成物を製造した例を比較例3に、実施例7〜8の
用途に対して第3発明の構成に基づくことなしに洗浄剤
組成物を製造した例を比較例4〜5に示す。
【0052】実施例1〜10、比較例1〜5において、
構成成分としては下記のものを用いた。 [ハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFC)] ・CCl2FCH3(HCFC−141b):沸点32.
0℃、引火点なし(ダイキン工業(株)製)
構成成分としては下記のものを用いた。 [ハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFC)] ・CCl2FCH3(HCFC−141b):沸点32.
0℃、引火点なし(ダイキン工業(株)製)
【0053】[炭化水素類(HC)] ・シクロペンタン留分:シクロペンタン60〜70%を
主成分とし、沸点範囲52〜58.5℃、引火点−20
℃以下のもの(丸善石油化学(株)製マルカゾールF) ・116〜134℃イソパラフィン:沸点範囲116〜
134℃、引火点7℃の合成イソパラフィン系炭化水素
(エクソン化学(株)製アイソパーE) ・2,2,4−トリメチルペンタン:2,2,4−トリ
メチルペンタンを99%以上含有し、沸点99.2℃、
引火点−12℃のもの(丸善石油化学(株)製マルカゾ
ール8) ・エチルシクロヘキサン:沸点129〜134℃、芳香
族分2容量%以下(丸善石油化学(株)製) ・157〜194℃低芳香族溶剤:沸点範囲157〜1
97℃、乾点190℃、引火点42℃、芳香族含有量
0.6%の低臭石油系溶剤((株)コスモペトロテック
製ペトロゾールP−1s) ・メチルシクロヘキサン:沸点100.9℃、純度99
%(丸善石油化学(株)製) ・137〜165℃パラフィン:引火点27℃、沸点範
囲137−165℃の脂肪族炭化水素(エクソン化学
(株)製エクソールD30)
主成分とし、沸点範囲52〜58.5℃、引火点−20
℃以下のもの(丸善石油化学(株)製マルカゾールF) ・116〜134℃イソパラフィン:沸点範囲116〜
134℃、引火点7℃の合成イソパラフィン系炭化水素
(エクソン化学(株)製アイソパーE) ・2,2,4−トリメチルペンタン:2,2,4−トリ
メチルペンタンを99%以上含有し、沸点99.2℃、
引火点−12℃のもの(丸善石油化学(株)製マルカゾ
ール8) ・エチルシクロヘキサン:沸点129〜134℃、芳香
族分2容量%以下(丸善石油化学(株)製) ・157〜194℃低芳香族溶剤:沸点範囲157〜1
97℃、乾点190℃、引火点42℃、芳香族含有量
0.6%の低臭石油系溶剤((株)コスモペトロテック
製ペトロゾールP−1s) ・メチルシクロヘキサン:沸点100.9℃、純度99
%(丸善石油化学(株)製) ・137〜165℃パラフィン:引火点27℃、沸点範
囲137−165℃の脂肪族炭化水素(エクソン化学
(株)製エクソールD30)
【0054】[アルコール類(AL)] ・変成アルコール:エチルアルコール85.5質量%、
イソプロピルアルコール13.4質量%、メタノール
1.1質量%を含有し、平均沸点78℃のもの(日本ア
ルコール販売(株)製ソルミックスAP−1) ・ノルマルプロピルアルコール:沸点97.3℃、引火
点15℃
イソプロピルアルコール13.4質量%、メタノール
1.1質量%を含有し、平均沸点78℃のもの(日本ア
ルコール販売(株)製ソルミックスAP−1) ・ノルマルプロピルアルコール:沸点97.3℃、引火
点15℃
【0055】[ハイドロクロロカーボン類(HCC)] ・塩化メチレン:沸点40.2℃ ・トリクロロエチレン:沸点86.9℃ ・二塩化プロパン:沸点93.6℃、引火点14.0℃
(昭和電工(株)製1,2−ジクロロプロパン) ・モノクロロトルエン:沸点範囲158〜165℃、引
火点56℃のo−及びp−混合物
(昭和電工(株)製1,2−ジクロロプロパン) ・モノクロロトルエン:沸点範囲158〜165℃、引
火点56℃のo−及びp−混合物
【0056】[パーフルオロカーボン類(PFC)] ・C5F12:沸点30℃、引火点なし(住友スリーエム
(株)製PF−5050) ・C7F16:沸点80℃、引火点なし(住友スリーエム
(株)製PF−5070) ・C8F18:沸点102℃、引火点なし(住友スリーエ
ム(株)製PF−5080) ・C5F11NO:沸点50℃、引火点なし(住友スリー
エム(株)製PF−5052)
(株)製PF−5050) ・C7F16:沸点80℃、引火点なし(住友スリーエム
(株)製PF−5070) ・C8F18:沸点102℃、引火点なし(住友スリーエ
ム(株)製PF−5080) ・C5F11NO:沸点50℃、引火点なし(住友スリー
エム(株)製PF−5052)
【0057】[ベンゾトリフルオライド類(BTF)] ・p−クロロベンゾトリフルオライド(p−C7H4Cl
F3):沸点139.2℃、引火点42.8℃ [エステル類(ES)] ・乳酸メチル:沸点144.8℃、引火点54.5℃
(武蔵野化学工業(株)製)なお、実施例1〜10の洗
浄剤組成物には、場合により、消臭剤KM(マスキング
形消臭剤、日本テルペン化学(株)製)を0.05質量
%程度添加することが適当である。
F3):沸点139.2℃、引火点42.8℃ [エステル類(ES)] ・乳酸メチル:沸点144.8℃、引火点54.5℃
(武蔵野化学工業(株)製)なお、実施例1〜10の洗
浄剤組成物には、場合により、消臭剤KM(マスキング
形消臭剤、日本テルペン化学(株)製)を0.05質量
%程度添加することが適当である。
【0058】また、実施例1〜8の洗浄剤組成物の性状
を表1に示した。各性状の測定法は下記の通りである。 [密度]JIS−K2249(1987)に基づいて測
定した。 [引火点]JIS−K2265(1993)−5に規定
するタグ密閉式引火点試験方法に基づいて測定した。
を表1に示した。各性状の測定法は下記の通りである。 [密度]JIS−K2249(1987)に基づいて測
定した。 [引火点]JIS−K2265(1993)−5に規定
するタグ密閉式引火点試験方法に基づいて測定した。
【0059】[蒸留性状]JIS−K2254(199
0)−5に基づいて測定した。 [表面張力]JIS−K2241(1986)−5に基
づいて測定した。 [カウリブタノール価]ASTM−D−1133−19
83に基づいて測定した。
0)−5に基づいて測定した。 [表面張力]JIS−K2241(1986)−5に基
づいて測定した。 [カウリブタノール価]ASTM−D−1133−19
83に基づいて測定した。
【0060】[銅版腐食]JIS−K−2513(19
91)に基づいて測定した。 [水の溶解度]JIS−K−2276(1989)−7
に基づいて測定した。
91)に基づいて測定した。 [水の溶解度]JIS−K−2276(1989)−7
に基づいて測定した。
【0061】
【表1】
【0062】実施例1 CCl2FCH3(HCFC) 89質量% シクロペンタン留分(HC) 5質量% 116〜134℃イソパラフィン(HC) 3質量% 塩化メチレン(HCC) 3質量%
【0063】実施例1の洗浄剤組成物は、主としてオフ
セット印刷用製版フィルムの拭き取り洗浄及び鋼板、特
にカラー鋼板の洗浄等を目的としたものである。実施例
1の洗浄剤組成物は表1の性状を有し、引火点は認めら
れなかった。本例の洗浄剤組成物において、塩化メチレ
ン、シクロペンタン留分及び116〜134℃イソパラ
フィンはCCl2FCH3の沸点範囲を拡大するとともに
連続的にし、これにより洗浄剤組成物の乾燥性を向上さ
せている。また、塩化メチレンは洗浄剤組成物の溶解
性、洗浄性を向上させている。
セット印刷用製版フィルムの拭き取り洗浄及び鋼板、特
にカラー鋼板の洗浄等を目的としたものである。実施例
1の洗浄剤組成物は表1の性状を有し、引火点は認めら
れなかった。本例の洗浄剤組成物において、塩化メチレ
ン、シクロペンタン留分及び116〜134℃イソパラ
フィンはCCl2FCH3の沸点範囲を拡大するとともに
連続的にし、これにより洗浄剤組成物の乾燥性を向上さ
せている。また、塩化メチレンは洗浄剤組成物の溶解
性、洗浄性を向上させている。
【0064】実施例2 CCl2FCH3(HCFC) 75質量% シクロペンタン留分(HC) 3質量% 116〜134℃イソパラフィン(HC) 10質量% 2,2,4−トリメチルペンタン(HC) 4質量% 変成アルコール(AL) 5質量% トリクロロエチレン(HCC) 3質量%
【0065】実施例2の洗浄剤組成物は、冷間圧延機ロ
ール、冷間圧延製品コイルの外周洗浄、モーター・発電
機等の電気部品の洗浄、各種機械及び精密部品の洗浄、
プリント基板フラックスの洗浄及び金型の洗浄に好適に
使用されるものである。実施例2の洗浄剤組成物は表1
の性状を有し、引火点は認められなかった。本例の洗浄
剤組成物は、CCl2FCH3を主成分としながら実施例
1に比較して沸点範囲を更に拡大している。また、変成
アルコールの使用によって蒸留性状の平準化とともに浸
透性、展延性の改良を図っている。トリクロロエチレン
は蒸留性状、洗浄力及び不燃性の向上に寄与している。
ール、冷間圧延製品コイルの外周洗浄、モーター・発電
機等の電気部品の洗浄、各種機械及び精密部品の洗浄、
プリント基板フラックスの洗浄及び金型の洗浄に好適に
使用されるものである。実施例2の洗浄剤組成物は表1
の性状を有し、引火点は認められなかった。本例の洗浄
剤組成物は、CCl2FCH3を主成分としながら実施例
1に比較して沸点範囲を更に拡大している。また、変成
アルコールの使用によって蒸留性状の平準化とともに浸
透性、展延性の改良を図っている。トリクロロエチレン
は蒸留性状、洗浄力及び不燃性の向上に寄与している。
【0066】実施例3 CCl2FCH3(HCFC) 80質量% シクロペンタン留分(HC) 3質量% エチルシクロヘキサン(HC) 5質量% ノルマルプロピルアルコール(AL) 8質量% トリクロロエチレン(HCC) 4質量%
【0067】実施例3の洗浄剤組成物は、主として印刷
用UVインキ(紫外線硬化性樹脂インク等)の洗浄、ス
クリーン印刷用スクリーンの洗浄及び鋼板の洗浄等に適
するもので、実施例1に比較して溶解力を抑制してあ
る。実施例3の洗浄剤組成物は表1の性状を有し、引火
点は認められなかった。本例の洗浄剤組成物で用いるエ
チルシクロヘキサンは洗浄剤組成物の乾点を上昇させ、
ノルマルプロピルアルコールは紫外線硬化性樹脂インク
の溶解性に優れている。また、トリクロロエチレンは、
塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタンに比較し
て印刷スクリーンに与える損傷が少ない。
用UVインキ(紫外線硬化性樹脂インク等)の洗浄、ス
クリーン印刷用スクリーンの洗浄及び鋼板の洗浄等に適
するもので、実施例1に比較して溶解力を抑制してあ
る。実施例3の洗浄剤組成物は表1の性状を有し、引火
点は認められなかった。本例の洗浄剤組成物で用いるエ
チルシクロヘキサンは洗浄剤組成物の乾点を上昇させ、
ノルマルプロピルアルコールは紫外線硬化性樹脂インク
の溶解性に優れている。また、トリクロロエチレンは、
塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタンに比較し
て印刷スクリーンに与える損傷が少ない。
【0068】実施例4 CCl2FCH3(HCFC) 90質量% 157〜194℃低芳香族溶剤(HC) 10質量%
【0069】実施例4の洗浄剤組成物は、写真製版に使
用する原稿走査シリンダーの洗浄に好適に使用すること
ができる。実施例4の洗浄剤組成物は表1の性状を有
し、引火点は認められなかった。本例の本洗浄剤組成物
は、アクリル製の原稿走査シリンダーの洗浄に使用した
ときにシリンダーに白化を生じさせにくく、シリンダー
表面を傷めることが少ない。上記洗浄用途では、40〜
50℃の温度のシリンダーを洗浄することが多く、乾燥
性の抑制が重要であるが、本例の洗浄剤組成物では15
7〜194℃低芳香族溶剤によって沸点範囲を拡大し、
乾点を上昇させている。なお、本例の洗浄剤組成物には
帯電防止剤を適当量添加してもよい。
用する原稿走査シリンダーの洗浄に好適に使用すること
ができる。実施例4の洗浄剤組成物は表1の性状を有
し、引火点は認められなかった。本例の本洗浄剤組成物
は、アクリル製の原稿走査シリンダーの洗浄に使用した
ときにシリンダーに白化を生じさせにくく、シリンダー
表面を傷めることが少ない。上記洗浄用途では、40〜
50℃の温度のシリンダーを洗浄することが多く、乾燥
性の抑制が重要であるが、本例の洗浄剤組成物では15
7〜194℃低芳香族溶剤によって沸点範囲を拡大し、
乾点を上昇させている。なお、本例の洗浄剤組成物には
帯電防止剤を適当量添加してもよい。
【0070】実施例5 CCl2FCH3(HCFC) 16質量% エチルシクロヘキサン(HC) 68質量% C5F12(PFC) 1質量% C7F16(PFC) 3質量% 変成アルコール(AL) 7質量% 二塩化プロパン(HCC) 5質量%
【0071】実施例5の洗浄剤組成物は、主としオフセ
ット印刷の校正機のローラー及びプランケットの手拭き
洗浄用途に好適に使用することができる。実施例5の洗
浄剤組成物は表1の性状を有し、引火点は認められなか
った。本例の洗浄剤組成物は、上記用途に適合させるた
めに沸点範囲を50〜130℃台とし、かつ乾燥性を抑
制しながら乾ききりの良さを付与する目的で、エチルシ
クロヘキサンを主成分としている。また、低沸点留分を
付加し、難燃性を保持するためにフッ素系不活性液体の
C5F12及びC7F16を使用し、沸点の連続化及び浸透
性、溶解性の向上のために変成アルコールと二塩化プロ
パンを使用している。
ット印刷の校正機のローラー及びプランケットの手拭き
洗浄用途に好適に使用することができる。実施例5の洗
浄剤組成物は表1の性状を有し、引火点は認められなか
った。本例の洗浄剤組成物は、上記用途に適合させるた
めに沸点範囲を50〜130℃台とし、かつ乾燥性を抑
制しながら乾ききりの良さを付与する目的で、エチルシ
クロヘキサンを主成分としている。また、低沸点留分を
付加し、難燃性を保持するためにフッ素系不活性液体の
C5F12及びC7F16を使用し、沸点の連続化及び浸透
性、溶解性の向上のために変成アルコールと二塩化プロ
パンを使用している。
【0072】実施例6 CCl2FCH3(HCFC) 16質量% メチルシクロヘキサン(HC) 68質量% C5F12(PFC) 1質量% C7F16(PFC) 3質量% 変成アルコール(AL) 7質量% 二塩化プロパン(HCC) 5質量%
【0073】実施例6の洗浄剤組成物は、主として印刷
関連の洗浄、金属関係その他全般の洗浄を目的としたも
のである。実施例6の洗浄剤組成物は表1の性状を有
し、引火点は認められなかった。本例の洗浄剤組成物
は、実施例5のエチルシクロヘキサンをメチルシクロヘ
キサンに代え、沸点範囲を低くして乾燥性を良くするこ
とにより汎用性を付与したものである。
関連の洗浄、金属関係その他全般の洗浄を目的としたも
のである。実施例6の洗浄剤組成物は表1の性状を有
し、引火点は認められなかった。本例の洗浄剤組成物
は、実施例5のエチルシクロヘキサンをメチルシクロヘ
キサンに代え、沸点範囲を低くして乾燥性を良くするこ
とにより汎用性を付与したものである。
【0074】実施例7 p−クロロベンゾトリフルオライド(BTF) 90質量% C8F18(PFC) 5質量% 乳酸メチル(ES) 5質量%
【0075】実施例7の洗浄剤組成物は、証券用印刷機
の高温熱シリンダーのホットメルト型インクの洗浄を主
な目的としたものである。実施例7の洗浄剤組成物は表
1の性状を有し、引火点は認められなかった。上記用途
の洗浄剤組成物は、使用温度約120℃の高温熱シリン
ダーからホットメルト型インクを除去洗浄する目的で使
用するので、沸点範囲を高くする必要がある。ベンゾト
リフルオライド類はこのような用途の洗浄剤組成物を構
成する物質として好適であり、本実施例では沸点13
9.2℃、引火点42.8℃のp−モノクロロベンゾト
リフルオライドを用いた。また、洗浄剤組成物が引火点
を現さないようにするとともに、洗浄剤組成物の沸点範
囲をより拡大するために、p−モノクロロベンゾトリフ
ルオライドの沸点よりやや低い沸点(102℃)を有し
引火点のないC8F18を配合した。更に、沸点範囲の拡
大のために、沸点が144.8℃と高く、引火点が5
4.5℃で安全性に優れ、しかも蒸発速度が比較的遅く
高沸点溶剤に適する乳酸メチルを配合した。
の高温熱シリンダーのホットメルト型インクの洗浄を主
な目的としたものである。実施例7の洗浄剤組成物は表
1の性状を有し、引火点は認められなかった。上記用途
の洗浄剤組成物は、使用温度約120℃の高温熱シリン
ダーからホットメルト型インクを除去洗浄する目的で使
用するので、沸点範囲を高くする必要がある。ベンゾト
リフルオライド類はこのような用途の洗浄剤組成物を構
成する物質として好適であり、本実施例では沸点13
9.2℃、引火点42.8℃のp−モノクロロベンゾト
リフルオライドを用いた。また、洗浄剤組成物が引火点
を現さないようにするとともに、洗浄剤組成物の沸点範
囲をより拡大するために、p−モノクロロベンゾトリフ
ルオライドの沸点よりやや低い沸点(102℃)を有し
引火点のないC8F18を配合した。更に、沸点範囲の拡
大のために、沸点が144.8℃と高く、引火点が5
4.5℃で安全性に優れ、しかも蒸発速度が比較的遅く
高沸点溶剤に適する乳酸メチルを配合した。
【0076】実施例8 p−クロロベンゾトリフルオライド(BTF) 40質量% C8F18(PFC) 5質量% 乳酸メチル(ES) 5質量% 157〜194℃低芳香族溶剤(HC) 50質量%
【0077】実施例8の洗浄剤組成物は、実施例7の洗
浄剤組成物と同様に証券印刷用インキ等を洗浄したり、
浸漬方式で汎用的に使用したりすることを目的としたも
のである。実施例8の洗浄剤組成物は表1の性状を有
し、引火点は認められなかった。本例の洗浄剤組成物
は、炭化水素類の配合によりベンゾトリフルオライド類
の使用量を大幅に低減するとともに、沸点範囲を拡大
し、これにより汎用性と価格の低減を図ったものであ
る。
浄剤組成物と同様に証券印刷用インキ等を洗浄したり、
浸漬方式で汎用的に使用したりすることを目的としたも
のである。実施例8の洗浄剤組成物は表1の性状を有
し、引火点は認められなかった。本例の洗浄剤組成物
は、炭化水素類の配合によりベンゾトリフルオライド類
の使用量を大幅に低減するとともに、沸点範囲を拡大
し、これにより汎用性と価格の低減を図ったものであ
る。
【0078】実施例9 p−クロロベンゾトリフルオライド(BTF) 22.5質量% C5F11NO(PFC) 5質量% 116〜134℃イソパラフィン(HC) 20質量% ノルマルプロピルアルコール(AL) 12質量% モノクロロトルエン(HCC) 22.5質量% 二塩化プロパン(HCC) 5質量% トリクロロエチレン(HCC) 4質量%
【0079】実施例9の洗浄剤組成物は、実施例5及び
6の洗浄剤組成物と同様に、主として印刷関連の洗浄、
金属関係その他全般の洗浄を目的としたもので、引火点
が認められないものであった。本例の洗浄剤組成物は、
上記用途に対して実施例5及び6のようにCCl2FC
H3を使用せず、代わりにベンゾトリフルオライド類を
用いたもので、将来の代替フロン使用の制限に備えたも
のである。なお、本実施例では、p−クロロベンゾトリ
フルオライド及びモノクロロトルエンとして、p−クロ
ロベンゾトリフルオライド50%とモノクロロトルエン
50%とを予め混合してある混合製品を使用した。
6の洗浄剤組成物と同様に、主として印刷関連の洗浄、
金属関係その他全般の洗浄を目的としたもので、引火点
が認められないものであった。本例の洗浄剤組成物は、
上記用途に対して実施例5及び6のようにCCl2FC
H3を使用せず、代わりにベンゾトリフルオライド類を
用いたもので、将来の代替フロン使用の制限に備えたも
のである。なお、本実施例では、p−クロロベンゾトリ
フルオライド及びモノクロロトルエンとして、p−クロ
ロベンゾトリフルオライド50%とモノクロロトルエン
50%とを予め混合してある混合製品を使用した。
【0080】実施例10 p−クロロベンゾトリフルオライド(BTF) 27.5質量% C5F11NO(PFC) 5質量% 116〜134℃イソパラフィン(HC) 18質量% 変成アルコール(AL) 5質量% モノクロロトルエン(HCC) 27.5質量% 二塩化プロパン(HCC) 13質量% トリクロロエチレン(HCC) 4質量%
【0081】実施例10の洗浄剤組成物は、実施例9の
洗浄剤組成物に比較してp−クロロベンゾトリフルオラ
イドの量を増やし、アルコール類を減少させたものであ
り、洗浄性能に優れ、引火点は認められなかった。
洗浄剤組成物に比較してp−クロロベンゾトリフルオラ
イドの量を増やし、アルコール類を減少させたものであ
り、洗浄性能に優れ、引火点は認められなかった。
【0082】以上の実施例1〜10の洗浄剤組成物は、
それぞれの用途に対して実用上極めて満足できる性能を
示し、また引火や爆発の危険が少ないとともに、毒性が
比較的少ないという特徴を有するものであった。
それぞれの用途に対して実用上極めて満足できる性能を
示し、また引火や爆発の危険が少ないとともに、毒性が
比較的少ないという特徴を有するものであった。
【0083】比較例1 CCl2FCH3(HCFC) 60質量% シクロペンタン留分(HC) 35質量% C5F12(PFC) 2質量% C7F16(PFC) 3質量%
【0084】比較例1の洗浄剤組成物は、引火点(5℃
以下)を現すとともに、洗浄性及び溶解性の面で満足で
きるものではなかった。
以下)を現すとともに、洗浄性及び溶解性の面で満足で
きるものではなかった。
【0085】比較例2 CCl2FCH3(HCFC) 60質量% シクロペンタン留分(HC) 25質量% 137〜165℃パラフィン(HC) 10質量% 変成アルコール(AL) 2質量% トリクロロエチレン(HCC) 3質量%
【0086】比較例2の洗浄剤組成物は、洗浄性及び溶
解性については問題がなかったが、引火点(12℃)を
現し、本発明の目的を達することができないものであっ
た。
解性については問題がなかったが、引火点(12℃)を
現し、本発明の目的を達することができないものであっ
た。
【0087】比較例3 CCl2FCH3(HCFC) 10質量% C7F16(PFC) 3質量% C5F11NO(PFC) 2質量% 2,2,4−トリメチルペンタン(HC) 85質量%
【0088】比較例3の洗浄剤組成物は、引火点(5℃
以下)を現すとともに、洗浄性及び溶解性の面で満足の
いくものではなかった。
以下)を現すとともに、洗浄性及び溶解性の面で満足の
いくものではなかった。
【0089】比較例4 p−クロロベンゾトリフルオライド(BTF) 45質量% C8F18(PFC) 5質量% 116〜134℃イソパラフィン(HC) 20質量% 137〜165℃パラフィン(HC) 30質量%
【0090】比較例4の洗浄剤組成物は、引火点(21
℃)を現すとともに、用途によっては洗浄性及び溶解性
の面で満足できないものであった。
℃)を現すとともに、用途によっては洗浄性及び溶解性
の面で満足できないものであった。
【0091】比較例5 p−クロロベンゾトリフルオライド(BTF) 45質量% C8F18(PFC) 5質量% 116〜134℃イソパラフィン(HC) 50質量%
【0092】比較例4の洗浄剤組成物は、引火点(1
1.5℃)を現すとともに、用途によっては洗浄性及び
溶解性の面で満足できないものであった。
1.5℃)を現すとともに、用途によっては洗浄性及び
溶解性の面で満足できないものであった。
【0093】以上のように、本発明の洗浄剤組成物は引
火点が現れず、比較的安全であり、かつ洗浄剤としての
各種性能を備えていたのに対し、比較例の洗浄剤組成物
は引火点を有するとともに、毒性の強い有機溶剤を使用
する結果、設備上及び取扱上より厳重な安全対策が必要
になると同時に、労働安全衛生上好ましい環境を保つこ
とができないものであった。
火点が現れず、比較的安全であり、かつ洗浄剤としての
各種性能を備えていたのに対し、比較例の洗浄剤組成物
は引火点を有するとともに、毒性の強い有機溶剤を使用
する結果、設備上及び取扱上より厳重な安全対策が必要
になると同時に、労働安全衛生上好ましい環境を保つこ
とができないものであった。
【0094】
【発明の効果】第1発明〜第3発明の洗浄剤組成物は、
それぞれの用途に対して優れた洗浄性能を有するととも
に、引火点が現れないために設備上有利であり、かつ安
全であるという利点を有する。すなわち、第1発明〜第
3発明の洗浄剤組成物は、引火点が現れず、実際の使用
条件下において難燃性を示し、防火安全性に優れるとと
もに、洗浄剤として具備すべき特定用途に適合した乾燥
性、拭き取り性、溶解性及び浸透性を備え、石油系洗浄
剤の有する優れた洗浄性を保有すると同時に、フロン系
洗浄剤の有する安全性を具備しているものである。
それぞれの用途に対して優れた洗浄性能を有するととも
に、引火点が現れないために設備上有利であり、かつ安
全であるという利点を有する。すなわち、第1発明〜第
3発明の洗浄剤組成物は、引火点が現れず、実際の使用
条件下において難燃性を示し、防火安全性に優れるとと
もに、洗浄剤として具備すべき特定用途に適合した乾燥
性、拭き取り性、溶解性及び浸透性を備え、石油系洗浄
剤の有する優れた洗浄性を保有すると同時に、フロン系
洗浄剤の有する安全性を具備しているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 栄一 大阪府堺市御池台2丁6番13号−206 (72)発明者 岸野 圭介 大阪府富田林市梅の里2丁目21番5号 (72)発明者 鈴木 敏和 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 広瀬 真 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 CCl2FCH3、CF3CF2CHCl2
及びCClF2CF2CHClFから選ばれるハイドロク
ロロフルオロカーボン類70〜97質量%と、初留点が
前記ハイドロクロロフルオロカーボン類より15℃以上
高い炭化水素類3〜30質量%とを含有し、引火点を現
さないことを特徴とする洗浄剤組成物。 - 【請求項2】 アルコール類2〜20質量%を含有する
請求項1記載の洗浄剤組成物。 - 【請求項3】 ハイドロクロロカーボン類1〜5質量%
を含有する請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。 - 【請求項4】 CCl2FCH3、CF3CF2CHCl2
及びCClF2CF2CHClFから選ばれるハイドロク
ロロフルオロカーボン類3〜50質量%と、パーフルオ
ロカーボン類3〜50質量%と、初留点が前記ハイドロ
クロロフルオロカーボン類及びパーフルオロカーボン類
のいずれよりも60℃以上高い炭化水素類30〜80質
量%と、アルコール類5〜20質量%とを含有し、引火
点を現さないことを特徴とする洗浄剤組成物。 - 【請求項5】 ハイドロクロロカーボン類2〜15質量
%を含有する請求項4記載の洗浄剤組成物。 - 【請求項6】 ベンゾトリフルオライド及びその誘導体
から選ばれるベンゾトリフルオライド類8〜95質量%
と、パーフルオロカーボン類3〜50質量%と、エステ
ル類、炭化水素類、アルコール類及びハイドロクロロカ
ーボン類から選ばれる成分3〜80質量%とを含有し、
引火点を現さないことを特徴とする洗浄剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9067594A JPH07278594A (ja) | 1994-04-05 | 1994-04-05 | 洗浄剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9067594A JPH07278594A (ja) | 1994-04-05 | 1994-04-05 | 洗浄剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07278594A true JPH07278594A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=14005124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9067594A Pending JPH07278594A (ja) | 1994-04-05 | 1994-04-05 | 洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07278594A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5744437A (en) * | 1994-11-14 | 1998-04-28 | Occidental Chemical Corporation | Single phase liquid composition for cleaning and paint stripping and use thereof |
WO2020204166A1 (ja) * | 2019-04-04 | 2020-10-08 | 株式会社カネコ化学 | 溶剤組成物及びそれを含む洗浄用エアゾール組成物 |
JP2021004353A (ja) * | 2019-04-04 | 2021-01-14 | 株式会社カネコ化学 | 溶剤組成物及びそれを含む洗浄用エアゾール組成物 |
CN113710788A (zh) * | 2020-09-03 | 2021-11-26 | 株式会社金子化学 | 溶剂组合物和其用途 |
-
1994
- 1994-04-05 JP JP9067594A patent/JPH07278594A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5744437A (en) * | 1994-11-14 | 1998-04-28 | Occidental Chemical Corporation | Single phase liquid composition for cleaning and paint stripping and use thereof |
WO2020204166A1 (ja) * | 2019-04-04 | 2020-10-08 | 株式会社カネコ化学 | 溶剤組成物及びそれを含む洗浄用エアゾール組成物 |
JP2021004353A (ja) * | 2019-04-04 | 2021-01-14 | 株式会社カネコ化学 | 溶剤組成物及びそれを含む洗浄用エアゾール組成物 |
CN113710788A (zh) * | 2020-09-03 | 2021-11-26 | 株式会社金子化学 | 溶剂组合物和其用途 |
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